覇王ケイ伝

Last-modified: 2013-05-11 (土) 01:53:36

正史 覇王ケイ伝

覇王編から登場した新たな歴史を刻む書物。覇王ケイなる人物について書かれている。
虚神出現の時期などから、マナカ伝と同じ年号で記されていると思われる。

  • 年号が事細かに刻まれているので、異界見聞録などに比べると時系列の把握は比較的しやすい。

序章

たった1人の愚かな行いで「剣の誓い」が破られた。
歴史上まれにみる群雄割拠の時代が始まった。
英雄皇の神剣


六つの国がそれぞれ立派な楯を旗印にしていたことから、
後の世ではこの時代を「六楯期」と呼ぶようになった。
英雄皇の御盾

628年の章

戦乱勃発の直後、炎楯と闇楯の間に相互不可侵条約が結ばれた。
ラヴォラス


氷楯の軍の侵攻による苛烈さは、住民以外にも影響を与えた。
流れる滝は凍りつき、下流一帯に飢餓をもたらす原因となった。
氷結した瀑布

629年の章

氷楯の一部の者は、炎楯への侵略に大義を主張したが、
氷結しない暖かい港が欲しかったという経済的理由の方が、
それ以上に大きかったと言える。
イ・ケダヤンの階段山脈?

636年の章

この頃ケイが氷楯に遊学していたのは有名な話だが、
当時仲良くしていた女性がいたという話はあまり知られていない。
月光姫マーニ

637年の章

その戦いに戦略的な大きな意義はなかったが、歴史的には大いなる意味があった。
後の世に並び称される二人の人物が、初めて邂逅したのだ。
このときはまだ、将軍と兵卒というかけ離れた立場であったが。
アルマジトカゲ

  • この「2人の人物」が覇王ケイとマナカなのだろうか。

641年の章

真に風楯を同盟国為し得たのは、彼らの信奉する神域を、
闇楯の侵攻から守り通したことであった。
これもケイの大きな功績のひとつである。
神代の森

642年の章

「翼竜の会戦」で大敗した氷盾の軍は、侵攻する力を失っていた。
3年後、国内から氷楯を追い落とすべく、炎楯の大反抗が始まる。
ケイを総大将に、ヤマト、マナカなど、炎楯の総力を結集した軍は、
バラガンを総大将とする氷楯の大軍勢と関ヶ谷で対峙した。
アイスメイデンMk-II


開戦当時、海楯と氷楯が同盟関係にあることは、誰も知らなかった。
もし同盟の話を聞いたとしても、当事国の兵士さえ信じなかっただろう。
それだけ、氷楯と海楯の対立関係は深刻だったと思われており、
大規模な戦争はむしろこの2国間で発生していたのだ。
闘犬獣サイドロープ


ケイとマナカの2度目の邂逅は、やはり戦場のただなかだった。
それぞれの戦いぶりを認め合った両者は、敗走する機械達を眺め、
高らかに同盟を誓いあったのだった。世に言う「勝眺の誓い」である。
二人は同盟者というだけでなく、親友とも呼ぶべき間柄となった。
勝利を分かち、かつそれを超えた友情として「勝越の交り」という。
弓機兵ヴァーリ


海氷同盟成立の黒幕の存在をケイが知ったのは、マナカの口からだった。
(レボルシング・ゼヨン)

643年の章

虚神出現の直前、炎楯と氷楯は戦争中であったが、
炎楯の機転で、両者は即席の和平条約を結び、自力で虚神を排除した。
ズガニ


専門家の間では、虚神の出現の理由は闇楯にあるとされている。
冥府へ続く魔門


「六虚神の争乱」で最も割を食ったのは闇楯の国であった。
かつて和平の使者として赴いたケイは、この国の裏切りを許さず、
難民の受け入れを拒否。
人道にもとるその行為は、皇帝となる以前の、
ケイの数少ない失点のひとつといえよう。
ガスガエル


プライドが高く、挑発的な住民気質のせいだろうか?
自力で平定したものの、虚神により受けた被害は炎楯の数倍だった。
その報を受け、ケイは言い放ったという。
「彼の国にはマナカがおらず、我が国にはマナカがいた。それだけだ。」
キマイラ・デブリ

  • 氷楯での話。

644年の章

虚神討伐直後のマナカを、一部の天使たちとペンギンの軍団が裏切った。
親友への仕打ちをケイは生涯許さなかった。
皮肉にもケイのその友情が、2人の袂を分かつきっかけともなってしまった。
僧侶ペンタン


親友の命を救った天使を讃え、ケイは聖堂を建てた。
この時の王の気持ちを、誰が想像することができるだろう。
賛美するパイプオルガン


射幸心と享楽を誘う施設の数々……。
光楯の現実と王の理念は、どうしても相容れぬものであった。
運命のルーレット


「神殺しの覇王」マナカが生死不明。
もし全世界が組織だって虚神に対抗できていたら、
この犠牲はなかったのではないか?
ケイが世界の併呑を決意したのはまさにこの時であり、
その最初の鋭鋒は闇楯へと向けられたのだった。
アシガリュー


闇楯への遠征に反対する者も少なからずいた。
アーチャー・ドラゴン


氷楯との国境に配されたのは、100匹の羊を獅子に変える将だった。
爬獣使い百地ダイル


海楯の竜族を従えたゼヨンと名乗る男が、
ケイの幕下に加わった。
すべては亡きマナカの意志だと彼は告げた。
ガイメイル・ヒドラ

645年の章

炎楯の軍に加え、ゼヨンの連れてきた海楯の竜族たち。
そこに機人の一団が加わり、ケイの軍の主軸が形成された。
イルルヤンカッシュ


この街が姿を現したのは、虚神が出現した643年のことだ。
ケイがここを攻略するのに、半年が必要だった。
要塞都市ナウマンシティー


降伏の証として、光楯の最高の宮殿がケイに送られた。
しかし、ケイは一顧だにせず、降伏の使者を斬って捨てた。
太陰の宮廷


マナカの生存が確認された。しかし、それは敵陣の中であった。
ダークナイト・ドラゴン


降伏させるまでは早かった。それがケイを誤解させた。
炎楯のやり方を通すべく、闇楯の役人たちを放逐してしまった。
銀狼角


放逐した役人の中には民心を得ている者もいた。
それらを含んだすべてが、後にマナカの側についたのだ。
金狐角


マナカの呼びかけに最初に応じたのは、蛇たちだった。
ボアトリクター


もし炎楯陣営に神殺しの覇王マナカがいたなら、
闇楯内部の協力者はもっと多かったことだろう。
黄煙虎


炎楯侵略の失敗、虚神の到来。
2度にわたる戦禍に氷楯の内政はズタズタになった。
闇楯を攻略し、勢いに乗る侵攻に対し、
もはや抵抗する力は残っていなかった。
恭順を促すため、ケイはたった1人、氷楯の軍営に乗り込んだ。
フロウ・ザッコ


氷楯の中枢はむしろ積極的にケイの軍門に下った。
「正しき力による統一と平和」
ケイの唱える理想は、彼らの思想と同一だったのだ。
セリザワンド・ダック


国家の中枢に近いほど、氷楯の将たちはケイに共感した。
一方、辺境ほど、ケイの力の論理を不服とする傾向が強かった。
最果ての大地?


氷楯にあって中立を掲げた地域はほぼ反炎楯と言ってよく、
火種はくすぶったままであったが、ケイは意に介さなかった。
氷聖女の塔


炎楯の軍に加え、ゼヨンの連れてきた海楯の竜族たち。
そこに機人の一団が加わり、ケイの軍の主軸が形成された。(イルルヤンカッシュ)

646年の章

後に「超難坂の逃走」と呼ばれるようになる大逃走劇は、
炎楯の側から見れば最後の追討戦に過ぎず、
大勢に影響を与えないはずだった。
しかし、烈の覇王の一団が混ざっていたことと、
風楯の軍勢の中にマナカがいたことにより、
歴史の転換点として長く記憶されることになったのだ。
ゾウガオムシ

647年の章

ケイの実行した「覇王の長征」を、ゼヨンをはじめとする、
海楯の陰謀に乗せられたとする説は根強く存在する。
しかし、世界統一がケイ自身の意思であったのは、
まぎれもない事実である。
サケビバード


天下分け目の決戦。その最初の関の声は、
5カ国連合軍の側から発せられた。
ラ・イール


この決戦において、ケイの選んだのは戦力集中と中央突破という、
攻めの戦術であった。その要を担うのが、炎楯の古将たちだった。
リュー・ラーダー


5カ国連合の敷いた罠は見事に成功した。
闇楯の力も存分に発揮された。
しかし、それでやっと五分になったにすぎない。
ケイの軍は強かった。
紫晶の大蛇ザウム


炎楯の軍が敵の右翼に回ることで、風楯で闘争心に火をつけた。
もとより、彼らの個の力は炎楯の将に勝るとも劣らないのだ。
ジャドバルジャー


用意周到に練られた策。本陣を守る、氷楯の鉄壁の獣たち。
しかし、マナカの本陣奇襲はそれらすべてを上回る方法で実行された。
風楯の斥候を巧みに使った座標の割り出しと、光楯の強力な魔力の利用。
「神殺しの覇王」の名は伊達ではない。
広大な戦場から外れたところで、総大将同士が邂逅を果たしたのだ。
トドール


ケイの戦闘力を考えれば、前線にいないのは戦力的損失と言えるが、
大規模戦闘では、総大将は戦局の把握と適切な決断が優先される。
これらを迅速にこなすためにケイが用意したのは、
移動する本陣という発想だった。
金剛戦艦ドレッドノーグ


後世、「ゼヨンの地下茎」と呼ばれる陰謀の鎖は、
何年にもわたって、用意周到に全世界に張り巡らされたものだった。
自らの手を汚さず、最終的に海楯が世界を制覇するのが目的であり、
獣の頭を持つものたちが、その中核をなしたという。
熊人ラーテシード


停戦後の協議は闇楯にて開催された。
タワーミンゴ?

帝期元年の章

炎楯の聖域には、絶対なる存在が眠っているという。
全世界の皇帝となるケイの戴冠式は、高天ヶ原にて決行された。
神焔の高天ヶ原


皇帝の結婚式は公務であるべきだが、
公人たるを望まないマナカの希望を入れ、
式はとんでもない高山で二人きりで挙げられた。(最も高き山頂?)


虚神の出現以降、光楯が戦場になることはなかった。
そのためか、戦争の結果がどうなろうと関係ない。
そう表明し、気楽に過ごす者も多かったという。
それこそが喜ばしいことなのだと皇帝になったケイは語ったという。
カピッパ


新帝国誕生により、最も恩恵を受けたのは海楯だったかもしれない。
ゼヨンらの陰謀派だけではなく、地方に根強く残っていた暴君も、
新帝国の布告により一掃されたのだから。
タイラントール・ネロ?

帝期3年の章

大戦の元凶となったゼヨンの出身国ということもあり、
統一後の海楯は苦しい立場に追いやられた。
しかし、むしろ一丸となって積極的に帝国に尽くしたため、
わずか3年で他国と同列に遇されることとなった。
アザーフェロム?

帝期11年の章

ケイの子供は3人。長女は王宮で、
第2代皇帝となる長男クニミは超覇王の下で、
次女は風楯の自然の中で、それぞれ育てられた。
大怪虫リオック?

自らの結婚をうまく道具として使い、ケイは初代皇帝となった。
そういう見方をする者が多かったが、本人は常に、
「大陸全土を巻き込んだ熱烈な恋愛結婚」と返したそうだ。
その証拠に、死が二人を分かつまで、夫婦仲は非常によかったという。
双天使メロディエル?

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