南海電気鉄道(会社名)

Last-modified: 2024-03-18 (月) 20:58:31

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なんかいいねがあふれてる
南海電気鉄道とは大阪府と和歌山県に鉄道路線を持つ日本の鉄道会社
大手私鉄16社のうちの1社で「全国登山鉄道‰会」に加入している
また現存している私鉄では最も長い歴史を持っている

歴史

阪堺鉄道・南海鉄道・高野鉄道・高野登山鉄道・大阪高野鉄道・高野山電気鉄道・近畿日本鉄道

  • 1884年に関西経済界の重鎮だった藤田伝三郎・松本重太郎・田中市兵衛・外山脩造らによって大阪堺間鉄道が設立される
  • 1885年に難波~大和川(現廃止)が開通し阪堺鉄道として始まった
    • 日本の私鉄では日本鉄道(半官半民)・東京馬車鉄道に次いで3番目に設立された鉄道会社純民間資本では初の私鉄になる
  • 1898年新設の南海鉄道に阪堺鉄道は事業を譲渡した、また現在の高野線の前身となる高野鉄道が設立され大小路(現堺東)~狭山が開通し同年中に河内長野まで延伸した
  • 1900年に高野鉄道が道頓堀(現汐見橋)~大小路を開通、しかし経営は思わしくなく1907年に根津嘉一郎出資で設立された高野登山鉄道に経営を引き継いだ
  • 1906年、日露戦争で多くの鉄道路線が国有化されたが南海鉄道は国有化されずに生き残った
    その後1909年浪速電車軌道を、1915年阪堺電気軌道を吸収した
  • 1915年に高野登山鉄道が橋本まで延伸し大阪高野鉄道に社名を変更
  • 1920年に再び国有化の話が出てきたが重役の佐々木勇次郎と垂井清右衛門が上京して国会に抗議しに行った国会が解散してしまいこの話はなかったことにされた
  • 1922年、根津嘉一郎から譲られる形で大阪高野鉄道(現高野線)を吸収1940年阪和電気鉄道(現JR阪和線)を吸収1942年加太電気鉄道(現加太線)を吸収した
    • 同年に電7系を使用した急行列車浪速号・和歌号・住吉号・濱寺号・大濱号・淡輪号が登場する
  • 1925年、高野山電気鉄道が設立
  • 1928年、高野山電気鉄道の高野下~神谷が開通
  • 1929年、高野山電気鉄道の神谷~極楽橋が開通
  • 1930年、高野山電気鉄道の極楽橋~高野山が鋼索線(ケーブルカー)で開通
    • 同年に電9系電車が登場
  • 1932年、高野山電気鉄道が南海鉄道と直通開始
  • 1944年、5月に山手線(元阪和電気鉄道)が国有化され6月に関西急行電鉄と合併され近畿日本鉄道となる
  • 1947年、高野山電気鉄道が南海電気鉄道へ社名変更
    • 同年に近畿日本鉄道が旧南海鉄道の路線を南海電気鉄道へ譲渡

南海電気鉄道

  • 1949年、東京・名古屋・大阪の証券取引所に上場
  • 1951年、特急こうや号運転開始(運転開始当初は臨時列車で1952年に特急で運転開始)
  • 1954年、東証上場を廃止(名証・大証への上場は継続)
    • 同年、1948年から解説された深日港と淡路・四国を結ぶ航路連絡の急行なると・あわが登場
    • また難波と和歌山市を結ぶ特急が運転開始、当時の停車駅は龍神(現堺)・泉大津・岸和田・貝塚・泉佐野だった
  • 1955年、こうや号の停車駅に堺東と橋本が追加される
  • 1956年、和歌山港線が開業し南海線急行の運転区間が和歌山港まで延長、和歌山~徳島の航路に接続し関西と四国の最短アクセスとして注目されるように
  • 1957年、みさき公園開業
  • 1958年、初代ズームカー21000系登場
  • 1961年
    • 難波と和歌山市を結ぶ列車のうち航路連絡の特急格上げし「四国号」の愛称が与えられる
    • 7月にデラックスズームカーこと20000系が登場
    • 11月に和歌山電気軌道を吸収、貴志川線・和歌山軌道線とする
  • 1962年、12月1日最強電車こと6000系が登場
    • 同年四国連絡急行のあわ号を特急格上げし高知連絡特急「とさ号」を新設
  • 1963年、塩害魔王こと7000系登場
    • 南海線の特急で指定席の設定開始
  • 1966年、加太線の北島支線が廃止
    • 新今宮駅開業、特急停車駅となる
  • 1967年
    • 4月1日に男里川橋梁列車脱線転落事故が発生、乗客5名が死亡し208名が重軽傷を負った
    • 7月24日箱作駅で急行列車と貨物列車が衝突する事故が発生
  • 1968年、1月18日に天下茶屋駅で高野線の回送列車と本線の急行列車が衝突する事故が発生(天下茶屋駅列車衝突事故、死者は出なかったが乗客乗員296名が重軽傷を負った)
    • 10月には四国連絡特急の愛称を全て「四国号」へ統合、停車駅を新今宮・堺・岸和田・和歌山市に変更
  • 1971年、4月1日和歌山軌道線廃止、南海バスに移管
    • 同日に泉北高速鉄道が開通し相互直通運転開始
  • 1972年
    • 6月1日、社章を改定
    • 12月1日和歌山市駅で南海初の自動改札機を設置
  • 1973年、貴志川線を除く全線で1500Vへ昇圧
  • 1980年
    • 6月15日、南海線玉出~住ノ江間が立体交差化される
    • 11月23日、難波駅改良工事完了、駅の案内表示にそれぞれのシンボルマークとラインカラーの使用が始まる(本線は、高野線は)
    • 11月28日、平野線と大浜線(1949年から休止状態)が廃止、平野線は大阪市営地下鉄(現大阪市高速電気軌道)谷町線が代替
    • 12月1日上町線と2代目阪堺線を阪堺電気軌道へ譲渡
  • 1982年、南海初の界磁チョッパ制御車8200系登場
  • 1983年、特急こうや号用30000系登場、河内長野駅が特急停車駅になる。またこうや号の通年運転が開始
  • 1984年、天王寺支線の天下茶屋~今池町が廃止され孤立路線になる
  • 1985年※この時点で創立100周年
    • 3月14日、国鉄乗り入れの「きのくに」(国鉄線内は急行、南海線内は特急)が廃止
    • 4月30日、本線初のステンレス製車両9000系登場
    • 5月7日、住ノ江~石津川が立体交差化
    • 6月16日、難波~橋本のH特急が運転開始(後の特急りんかん)
    • 11月1日、10000系特急サザンが登場、これまで運転されていた四国号は廃止され泉佐野駅が特急停車駅になる
  • 1987年、自社専用の磁気式プリペイドカード「マイチケット」登場
  • 1990年
    • 4月にアバンに委託業務する形で女性乗務員が登場
    • 5月2日、2000系登場
    • 7月1日、H特急のみ林間田園都市が停車駅になる
  • 1992年
    • 4月9日からこれまでの緑色から灰色地に青とオレンジの帯を巻いた新塗装への変更が開始
    • 11月10日、11000系特急りんかん登場、特急こうや号は特急こうやへ改称し林間田園都市と金剛が全列車停車駅になる
    • 日付不明、1000系登場
  • 1993年
    • 4月1日、天王寺支線廃止・橋本高野山地区のバスを南海りんかんバスへ移管・コーポレートシンボルマーク制定
    • 多奈川線直通急行「淡路号」廃止
  • 1994年
    • 6月15日、関西空港開港に伴い空港線開業(ラインカラーは)
    • 9月4日、50000系特急ラピート登場、みさき公園駅が特急サザンの標準停車駅になる(これまではみさき公園でイベントが開かれる時に臨時停車していた)
  • 1995年
    • 9月1日、高野線河内長野~橋本の複線化が完了、難波~橋本に「りんかんサンライン」の愛称が付いた(今は絶対死語)
    • 11月1日、大阪市内立体交差化が完了
  • 1999年
    • 3月1日、31000系登場
    • 3月31日、マイチケットの販売終了
    • 4月1日、貴志川線除く全線で「スルッとKANSAI」導入、南海コンパスカード発売開始
  • 2000年、さやま遊園閉園
    • 特急こうや・りんかんの停車駅に天下茶屋が追加
  • 2001年、バス部門を南海バスへ移管
    • 天下茶屋駅と尾崎駅が特急サザンの標準停車駅になる(ラピートαは一部天下茶屋通過)
  • 2002年、和歌山港線の和歌山港~水軒が廃止
  • 2005年
    • 南海創立120周年記念として7000系と10000系を1編成ずつ旧塗装にして運転
    • 3月31日、2300系登場
    • 11月27日、泉佐野駅立体交差化完了
  • 2006年
    • 4月1日、貴志川線を和歌山電鉄へ移管
    • 7月1日、PiTaPa導入
  • 2007年、なんばパークス開業
  • 2008年
    • 3月21日、東証一部へ再上場
    • 日付不明、8000系登場
  • 2009年
    • 3月20日、「りんかんサンライン」の愛称事実上廃止
    • 3月21日、徳島バスを子会社化
    • 7月3日、観光列車「天空」登場
  • 2010年、南海都市創造を吸収
  • 2011年
    • 4月1日、関西大手私鉄では初の全駅終日禁煙化を開始
    • 9月1日、12000系サザン・プレミアム登場
  • 2012年、南海全線(泉北高速鉄道・阪堺電気軌道含む)で駅ナンバリングを実施、本線に運転されていた自由席のみの特急廃止
  • 2013年
    • 2月12日、本社を南海なんば第一ビルへ移転
    • 3月23日、Kitaca・PASMO・Suica・manaca・TOICA・nimoca・SUGOCA・はやかけんがICカード全国相互利用開始で利用可能になった
    • 4月1日、駅の無人化を主要駅以外の多くの駅に実施
    • 7月12日、大証への上場を廃止
    • 12月15日、名証への上場を廃止
  • 2014年、大阪府などから株式を取得し泉北高速鉄道を子会社化
    • 和歌山大学前駅が特急サザンの停車駅になる
  • 2015年
    • 南海創立130周年記念として10000系と7000系を1編成ずつ旧塗装へ復刻
    • 9月30日、7000系の定期運用終了し10月3日の団体専用列車で引退
    • 10月8日、8300系登場、南海初の自動放送搭載
  • 2017年
    • 3月25日、南海線内各駅でICOCAとICOCA定期券の発売開始
    • 4月1日、前照灯の終日点灯を実施
    • 4月25日、台湾の桃園捷運公司・桃園国際機場公司と連協提携開始
    • 10月22日、台風21号の影響で南海線樽井~尾崎と高野線高野下~極楽橋が不通となる
    • 10月24日、スイスのモントルー・オーベルラン・ベルノワ鉄道と姉妹鉄道協定締結
    • 11月23日、本線樽井~尾崎で上下線運転再開(11月1日に単線で復旧)
  • 2018年、3月31日に高野線高野下~極楽橋が運転再開
  • 2019年
    • 1月、台湾鉄路管理局および交通部観光局とコラボし台鉄でラピートブルーの列車運転開始
    • 10月1日、南紀エリアの事業統括・旅行業として中間株式会社の南紀観光ホールディングスが設立
  • 2020年、3月31日でみさき公園の事業から撤退
  • 2021年、7月7日に難波駅で近鉄と連携し人工知能を用いた非接触型利用者案内の実験を実施
  • 2022年、5月27日に小原田検車区で30000系が脱線する事故が発生、翌日から2000系を代替で自由席特急として運転し31日に一部の特急を31000系・30000系で運転再開
    • 11月1日から一部の泉北ライナーが50000系での運転に変更、11000系がりんかんに復帰し2000系での自由席特急の運転が終了する
  • 2023年、9月11日から当面の間6000系の6001編成と6028編成を登場当時の塗装に復刻といっても登場当時ステンレス無塗装だから塗装剥がしただけだけど
  • 2025年(予定)
    • 高野線に新たな観光特急用の車両が登場予定
    • 泉北高速鉄道を吸収合併

路線一覧

現有路線

  • 南海線系統(ラインカラーは)
    • 南海本線(難波~和歌山市):64.2km
    • 高師浜線(羽衣~高師浜):1.4km*1
    • 多奈川線(みさき公園~多奈川):2.6km
    • 加太線(和歌山市~加太):9.6km
    • 和歌山港線(和歌山市~和歌山港):2.8km
  • 空港線(泉佐野~関西空港):8.8km
  • 高野線系統(ラインカラーは)
    • 高野線(汐見橋~極楽橋):64.5km*2
    • 汐見橋線(岸里玉出~汐見橋):4.6km
    • 鋼索線(極楽橋~高野山):0.8km

廃止路線

  • 本線系統
    • 天王寺支線(天下茶屋~天王寺)
    • 国社連絡線(和歌山市~国社分界点)
    • 和歌山港線(和歌山港~水軒)
    • 北島支線(和歌山市~北島~東松江)
  • 高野線系統
    • 紀ノ川口支線(妻信号場~紀ノ川口)
  • 山手線(国有化されJR阪和線となる)
    • 南海天王寺(現天王寺)~南海東和歌山(現和歌山):阪和線
    • 鳳~山手羽衣(現東羽衣):羽衣線合作
  • 貴志川線(和歌山電鉄へ移管)
  • 大阪軌道線
    • 阪堺線(阪堺電気軌道へ移管)
    • 上町線(阪堺電気軌道へ移管)
    • 平野線(大阪市高速電気軌道谷町線が代替)
    • 大浜支線(1949年から休止状態)
  • 和歌山軌道線
    • 海南線
    • 新町線
    • 和歌浦支線

計画路線

  • なにわ筋線(南海新難波ー西本町ー中之島ー大阪):2031年開業予定
    難波駅のちょっと先から新大阪までJRと共用
    頭端式のホームを潰すわけにもいかないので地下になにわ筋線用のホームを増設する予定
    また南海初の地下駅ができる

列車種別と停車駅

本線・空港線

  • 特急ラピート(αは堺・岸和田通過):難波・新今宮・天下茶屋・堺・岸和田・泉佐野・りんくうタウン・関西空港
  • 特急サザン:難波・新今宮・天下茶屋・堺・岸和田・泉佐野・尾崎・みさき公園・和歌山大学前・和歌山市・和歌山港
  • 急行:難波・新今宮・天下茶屋・堺・羽衣・泉大津・岸和田・貝塚・泉佐野・尾崎・みさき公園・和歌山大学・和歌山市・和歌山港
  • 空港急行:難波・新今宮・天下茶屋・堺・羽衣・泉大津・春木・岸和田・貝塚・泉佐野・りんくうタウン・関西空港
  • 区間急行(和歌山市まで):難波・新今宮・天下茶屋・堺・羽衣・泉大津・春木・岸和田・貝塚・泉佐野からは各駅停車
  • 準急(羽倉崎まで):難波・新今宮・天下茶屋・堺からは各駅停車
  • 普通:難波・新今宮・天下茶屋からは各駅停車(今宮戎と萩ノ茶屋は高野線にしかホームがない)

高野線・泉北高速鉄道

  • 特急泉北ライナー:難波・新今宮・天下茶屋・泉北線泉ヶ丘からは各駅停車
  • 特急天空(元は臨時列車扱いだったが2017年8月改正で特急化):橋本・学文路・九度山・極楽橋
  • 特急こうや・りんかん(りんかんは橋本まで):難波・新今宮・天下茶屋・堺東・金剛・河内長野・林間田園都市・橋本・極楽橋
  • 快速急行:難波・新今宮・天下茶屋・堺東・北野田・金剛・河内長野・三日市町・美加の台・林間田園都市からは各駅停車*3
  • 急行:難波・新今宮・天下茶屋・堺東・北野田・金剛・河内長野からは各駅停車
  • 区間急行(林間田園都市まで):難波・新今宮・天下茶屋・堺東・泉北線深井or北野田からは各駅停車
  • 準急(三日市町まで):難波・新今宮・天下茶屋・堺東からは各駅停車
  • 各停:各駅停車

それ以外は?

  • 全部各駅停車しかありません!
    30年くらい前は多奈川線にも急行があったけど

過去の種別

南海線系統

  • 特急(自由席特急)
    • 通勤車のみで運転される特急で2012年3月まで運転されていた
      停車駅は特急サザンと同じで種別幕では単に「 特急 」と記載
      全て6両編成での運転で英語表記は「Lid.Express
    • 2005年11月改正までは朝に数本走るだけだったが同改正からは日中に運転されるようになり2009年10月改正以降は一日2往復の運転になった
      難波~和歌山港の往復に必要な本数は6本でサザン用編成は7本(そのうちの1本は予備)だがフェリーとの連絡を考慮すると昼間に和歌山港で停泊する編成が1編成出てしまう
      自由席特急はこれを補完するために運転されていた
      • 1968年3月から1985年10月までは新今宮・堺・岸和田のみに停車する速達性を重視した列車でさらに四国徳島港連絡や国鉄直通といった長距離輸送てきな役割も持っていた
        1968年3月より前の特急停車駅は堺~泉佐野が現在の急行停車駅から羽衣を除いたもの(堺・泉大津・岸和田・貝塚)で泉佐野から先は和歌山市までノンストップだった
        1968年3月からは特急が南紀直通・四国連絡だけになり泉大津・貝塚・泉佐野は通過となった、1973年に和歌山市発着の自由席特急が復活しても停車駅は当時の四国号と同じだった、その後停車駅がどんどん追加されていき泉佐野駅を境に北部は特急、南部はかつての急行の役割を持つ列車になり最速の急行と所要時間は3分しか変わらなかった
    • 2012年7月2日から9月7日まで夏の節電に対応するためお盆(8月13日~8月15日)を除き平日の日中運転特急サザンを自由席特急に変更して運転した
    • 現在でもダイヤが大幅に乱れたときやサザン用編成が故障したときなどに臨時で自由席特急が走る
  • 準急(赤準急)
    • かつて南海線の準急は赤と青の2種類あった
      • 違いは停車駅で青は堺から各駅停車、赤は泉佐野から各駅停車で現在の区間急行と同じだった
    • 赤準急は1994年の関西空港開港に伴う種別再編で区間急行に変更され廃止された
  • 各駅停車
    • かつては難波~住吉大社間で高野線専用となっている東線を走行し今宮戎と萩ノ茶屋にも停車する列車が設定されていた
    • 泉北高速鉄道の開業を控え高野線の線路容量を確保するために1970年に廃止された

高野線系統

  • 1968年以前
  • 1968年に高野線の大幅な種別改編が行われそれ以前はもっと多かった
    • 初代快速急行は1958年から1968年まで存在していた種別で日本初の快速急行だった
      • 停車駅は新今宮・堺東・北野田・河内長野からの各駅
    • 現在の急行は快速急行として運転されこれとは別に住吉東・三国ヶ丘・初芝にも停車する急行があった
    • 区間急行は1968年新設、停車駅は旧準急から住吉東・三国ヶ丘・初芝を消したもので北野田以北を現急行、以南を各駅停車とした
      • 泉北高速鉄道線内では深井から各駅停車となる
    • 準急は堺東~北野田でも三国ヶ丘と初芝のみ停車でそれ以外は通過だった、また1964年まではズームカーを使用して極楽橋行の準急がごく少数運転されていた
    • 準急の下に「直行」という種別が存在しこれが現在の準急にあたる、当時の停車駅は新今宮・住吉東・堺東からの各駅
    • 各駅停車は難波発着の堺東折り返し列車のみ運転で堺東以南に直通する列車を普通としていた
      • 汐見橋線汐見橋発の各駅停車も住吉東まで運転されていた

簡単にまとめるとこんな感じです↓
特急こうや号:新今宮・堺東・橋本
快速急行:新今宮・堺東・北野田・河内長野からの各駅
 急行 :新今宮・住吉東・堺東・三国ヶ丘・初芝・北野田・河内長野からの各駅
区間急行:(1968年新設・1995年までは種別幕の色は赤だった)
 準急 :新今宮・住吉東・堺東・三国ヶ丘・初芝・北野田からの各駅
 直行 :新今宮・住吉東・堺東からの各駅
 普通 :新今宮・天下茶屋からの各駅(ただし岸ノ里は配線の都合上通過)
 各停 :各駅停車

特急列車

南海電気鉄道では有料の特急列車を運転しておりすべての特急列車に愛称がついている

  • ラピートα・ラピートβ:関西空港と難波を結ぶ、αは速達タイプで朝と夜のみ運転
  • サザン:和歌山市・和歌山港と難波を結ぶ、和歌山港で徳島行フェリーと接続
  • こうや:世界遺産高野山への観光列車
  • りんかん:高野線の近郊特急
  • 泉北ライナー:難波と泉北高速鉄道の和泉中央を結ぶ、準大手私鉄で有料特急が走るのは初
  • 天空:高野線橋本以南を走る観光列車

特急料金

  • 泉佐野関空間のラピートレギュラーシート:100円
  • 上記以外で乗車距離45kmまでとサザン・天空の座席指定料金:520円
  • 乗車距離46km以上:790円
  • ラピートスーパーシート(上記に加算される):210円

形式一覧

詳しくはこちら参照

  • 車両故障時に備えて複数の編成や形式で併結して運用することが多い、主要機器が1つしかない編成は支線・回送以外では単独運用できない。
    過去に7000系が4両単独で走っている時故障を起こし自走不能になったことがある
    2300系以降に登場した車両やリニューアルを受けた車両は単独で走ることができる
    • 1985年に9000系が登場したが4両編成がこれの影響をモロに受けた
      ←9000系が受けた影響とは?

      前述したとおり南海電鉄では車両故障時に備えて主要機器が1つしかない編成は支線運用・回送以外で単独で走ってはいけないという規約がある
      4両と6両が存在する9000系のうち4両のほうはクハ-モハ-モハ-クハとMM'ユニット方式で補助電源が1つしか無かった影響で4両単独で走ることが出来ず2編成連結して8両で走っていた
      4両の9000系は5本製造されそのうち2編成連結して8両で走るとどうなるのか?答えは一つ、必ず1編成余ってしまう。
      しかも当時の本線の車両は連結器の形状が9000系と他の車両とで違っていたので誰とも連結することができずやむを得ず1編成を予備としてローテーションを回すことになった
      さらに当時の南海本線は6両や4両が主流で8両はラッシュ時の急行や区間急行くらいしかなかったのでラッシュ時にしか走らない曲者だった

      1994年に9000系と同じ連結器を持つ1000系が登場するとこの余った1編成を1000系と連結できないか?と南海は考え早速試運転を実施
      走行自体は難なく行けたが今度は空調の同期がうまくいかないという問題に直面する、結局余った1編成は予備車送りになってしまった

      2015年に特急車である12000系に白羽の矢が立った。空調の同期がうまくいかない=それぞれ手動で操作してもらえばなんとかなるの裏返しで
      特急サザンは編成中央に乗務員が必ず乗るので進行方向前半分の空調はその人に操作してもらう形で予備車を活用する手段が出てきた

      2019年からはリニューアルを行い晴れて4両単独で走ることが出来るようになった

余談

  • 1067mm軌間・20m級4ドア・有料特急と関西私鉄で一番関東色が強い、これは戦後すぐに国鉄から63系を払い下げで貰ってそのまま20m4ドアが根付いたからだと思う
  • 制御装置は2300系だけは東洋電機製の物を使用しそれ以外は日立製の物を使用している、車体は東急車輌(現総合車両製作所)と近畿車輛製のものが多い
  • 阪神電気鉄道と同じで早期にステンレス車両を導入したため関西私鉄ではアルミ車を導入していない*4。かつて高野山ケーブルにアルミ車体のコ1形が存在したがなぜか10年で引退した

関連企業

鉄軌道事業

  • 泉北高速鉄道:完全子会社、高野線と直通運転を行う、2025年吸収合併予定
  • 阪堺電気軌道:完全子会社、上町線と阪堺線を運営
  • 和歌山電鐵:旧貴志川線、車両は南海時代の2270系をそのまま使用。ただし会社は両備グループ系列
  • 水間鉄道:かつて南海電鉄との結びつきが強かった
  • 近畿日本鉄道(近鉄):戦時中統合されていた
  • 阪和電気鉄道(現JR阪和線):1940年に買収して南海山手線としていた。1944年に国有化され国鉄阪和線へと改称

バス事業

  • 南海バス
    • 南海ウィングバス
    • 関西空港交通
  • 和歌山バス
    • 和歌山バス那智
  • 熊野御坊南海バス
  • 徳島バス
    • 四国交通
  • 南海りんかんバス
  • サザンエアポート

その他の企業

  • ソフトバンク:福岡ソフトバンクホークスの親会社、ダイエーから身売りされた
  • ダイエー:南海ホークスの身売り先
  • 髙島屋:主要株主の一つ、なんばに本社があり難波駅に髙島屋大阪店、堺東駅に髙島屋堺店を出店している老舗の百貨店
  • Peach Aviation:関西空港を拠点とする格安航空会社、機内で難波までのラピート特急券付きの切符を販売している
  • 南海フェリー:グループ会社、和歌山港と徳島を結ぶフェリーを運航中

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*1 高架化工事のため2021年5月からバス代替輸送を実施
*2 ただし列車運行上は難波発着
*3 美加の台抜かしていることにようやく気づきましたごめんなさい
*4 阪神電車も1959年に登場した5201形のうち5201と5202でセミステンレス構造を採用