東急8500系

Last-modified: 2024-03-26 (火) 19:27:03
1599px-東急8500系.jpg

ブォォォォ……👂️⚡(爆音走行)
東急電鉄の通勤型電車。

注意

記事では、東急電鉄の車両と、譲渡先の各車両についても記載します。譲渡先の車両も一つの記事とします。

概要

東急新玉川線*1の開業と営団半蔵門線との直通運転に伴い、1975年より導入された。オールステンレス製で、車内は全てロングシート。制御方式は界磁チョッパ制御(8642Fの中間車のみVVVF)。全42編成、400両が投入。1976年に東急電鉄としては初めて鉄道友の会よりローレル賞を受賞。
路線識別として赤帯を前面に配した切妻型の前面である。*2
半蔵門線と、2002年から東武スカイツリーラインに直通運転を行っていた。

更新

1997年~2001年にかけて車体・車内更新工事が施行されたが、その後は5000系による車両の置き換え計画が発表されたため、全車に施工されることなく工事は中止された。
車体・車内更新(一部メニューが異なるが、ほぼ同一)

  • 車内化粧板の張り替え
  • 床材張り替え
  • 屋根の再塗装
  • 車椅子スペースの設置
  • 車体老朽化部分の修繕
  • 行先設定器の更新:ダイヤル式からボタン選択式に。東武線乗り入れ改造時に更新(8613F-8637Fのみ施工)
  • 行先表示器のLED化:8601F・8602F・8606F・8607F・8610Fを除く。その後劣化・視認性の低下などから8616F・8634F - 8636FがフルカラーLEDに更新されたが、2008年11月には前面と8635F・8636Fの側面が再度3色LEDに戻された。取り外したフルカラーLEDは大井町線用車に取り付けられた。
  • 側面窓サッシの取り替え
  • 腰掛けの取り替えと7人掛け化、バケットシート化・仕切り部へのスタンションポール(握り棒)の取り付け
  • ドア脇の立客スペース設置
  • 8634Fと8637Fのみ、自動放送装置・LED式車内表示器の取り付け(自動放送装置とドア開閉灯は千鳥配置、直通先2社にも対応している)
  • 前面にスカートを取り付け
  • 防犯カメラの設置

大井町線用の編成

Tōkyū_8500_series_approaching_Kita-Senzoku_Station (1).jpg

分割編成であった8638Fと8639F、8640Fと8641F*3は大井町線に転属した。

置き換え、廃車、そして引退

  • 5000系の導入や8590系の転属により、本形式は2003年から置き換えが開始された
    〔2003年度~2008年度にかけて、8601F~8605F・8607F~8613F・8618F・8624Fが離脱〕
    5000系は田園都市線に250両を導入する予定であったが、18編成で導入は打ち切られ、本形式は38編成中24編成が引き続き残存することになった。
    増結した中間車など、比較的経年の浅い車両は、引き続き残存する編成に組み込まれた。
  • 2017年3月、東急電鉄は田園都市線に新型車両2020系?を導入することを発表した。これに伴い、本形式の残存していた24編成も2022年度までに置き換えられることになった。2020系は2018年から導入され、8500系の残存編成は2019年より再度廃車が開始された。
  • 8631Fと8637Fが残っていた2022年4月5日、2023年1月までに本形式の定期運行を終了することが発表された。2022年4月6日より「ありがとうハチゴー」プロジェクトが立ち上げられ、記念ヘッドマークの掲出や各種イベントなどが順次開催された。
    2022年5月に8631Fが長津田車両工場へ廃車回送、2023年1月25日、最後まで残存していた8637Fが長津田車両工場へ廃車回送され、本形式は全編成の運用を終了

特徴的な編成

東急8500系は、ラッピングがされた編成があるなど、特徴的な編成が運用されていた
(画像はWikipediaより引用)

8606F

1556px-Tokyu_8500_Series_8606F_DT_Line_20180601.jpg

1975年に投入。8500系では、唯一、車体未更新であった。東武線には乗り入れ不可であった。

8614F

Tokyu-Izunatu-8614f.JPG

「伊豆のなつ号」編成。帯の色は、側面も含めて、東急電鉄のグループ企業である伊豆急行の8000系のカラーリングであるハワイアンブルーとなった。

8634F

Tokyu_8500_series_EMU_013.jpeg

東急8500系で唯一側面に赤帯がある。東急電鉄の広告車、「TOQ-BOX」。また、車内案内表示器、自動放送を備えた。(画像は装飾がある。のちにラッピングが剥がされた。)

8637F

1600px-Tokyu-8500-8637F.jpg

↑シャボン玉装飾(2002年迄)

1600px-東急8500系8637F「TOQ-BOX」シャボン玉車・ステッカー撤去後.jpeg

↑青帯のみ

1200px-Tokyu-Series8500-8537_Bunkamura.jpg

↑「Bunkamura号」となった8637F
東急8500系で唯一の青帯の編成である。もとより広告車に抜擢されていた。2018年にドアがの4色になり、「Bunkamura号」として運転。車内広告はBunkamura一色である。
歴代ラッピング

  • CATV号:1987年~2001年*4
  • iTSCOM号:2001~2002年。「東急ケーブルテレビジョン」の社名変更に伴うもの
  • 1991年~2002年まで両先頭車のみ正面と側面にしゃぼん玉の装飾が貼付された。装飾が剥がされた後、2018年にドアが4色になるまで青帯のみであった。

車内案内表示器と自動放送を備える。ちなみに、この編成が最後まで残存していた

8642F

Tokyu8500-8642F.jpg

最終増備編成。外見ではわかりづらいが、中間車にVVVF装置を取り付けた試験車である。試験車のため東武線には乗り入れ不可。

保存

長津田検車区に、以下の車両を保存。

  • デハ8606+デハ8506(8606Fの両先頭車。現在は東急電鉄のグループ企業、東急テクノシステムが譲受し管理)
  • デハ8522(8622Fの10号車)
  • デハ8631(8631Fの1号車)
  • デハ8637+デハ8797+サハ8980+デハ8537(8637Fの1、2、8、10号車)

デハ8530(8630Fの10号車)もあるが、こちらは東京・つつじヶ丘の精神科病院、東京さつきホスピタルへ譲渡された。*5

余談

  • 走行時爆音を立てるということで爆音電車として全国的に有名になった半蔵門線大変だな…。
  • 8601F~8613F・8618F・8624F・8642Fは設備上東武線には乗り入れ不可であったため、前面にその旨を示すサークルKマークがあった。間違っても某コンビニではない。*6
  • 8635Fは4号車の車番が「デハ8888」である。また、TOQ-BOXとしての運行経験がある。
  • 8637Fと8642Fは何度か、中間車を交換している。
東急8500系の編成表

田園都市線
※8614F以降で車番が被っているのは、先に離脱した8601F~8605F、8607F~8613Fの中間車を8614F以降の編成に流用したためである。

編成番号デハ8600デハ8700サハ8900デハ8800デハ8700デハ8800デハ8700サハ8900デハ8800デハ8500備考
8601F8601870189018895879188230704890688018501
8602F8602870289028896879288378717890788028502
8603F8603870389038897879388248718890888038503
8604F8604870489048898879488258719890988048504
8605F8605870589058899879588268720891088058505
8606F8606870689478885877788278721892388068506最後まで車体未更新
8607F8607870789480810071288288743892488078507
8608F8608870889490813071388298744892588088508
8609F8609870989500814071488308745892688098509
8610F8610871089510815071588318746892788108510
8611F8611871189110816071688328735892888118511
8612F8612871289120817071788338736892988128512
8613F8613871389130800879688348737893088138513
8614F8614871489148883877588388738893888148514伊豆のなつ号
8615F8615871589158864876288998795893288158515
8616F8616871689168853875188448722895288168516側面フルカラーLED
8617F8617070489348854875288458779895388178517
8618F8618872489358855875388468780895408118518
8619F8619872589368856875488478781895588188519
8620F8620879189378896879288958782895608128520
8621F8621872789418858875688490705895788198521
8622F8622872889428884877688508750895888518522
8623F8623872989438865876388660706896088678523
8624F8624873089448859875788410707892088688524
8625F8625873189458860875888420708892188698525
8626F8626873289468861875988430709892288708526
8627F8627873389178871876488988794893988208527
8628F8628873989188862876088978793894088218528
8629F8629874189198863876188358742893188228529
8630F8630874889338872876588528749895988738530
8631F8631876689618874876788758768896288768531全車軽量車体試作車。通常塗装車としては最後まで残存
8632F8632876989638877877088788771896488798532
8633F8633877289658880877388818774896688828533
8634F8634877889678894878988868790896888878534側面赤帯。「TOQ-BOX」。側面フルカラーLED
8635F86358783896988888784888987858970889085354号車がゾロ目
8636F8636878689718891878788928788897288938536
8637F8637879789730801879808080711898008038537青帯。「Bunkamura号」
8642F8642071089790818071808028799897408098542VVVF試験車(0818・0718・0802・8799はVVVF車)

大井町線

編成番号デハ8600デハ8700サハ8900デハ8800デハ8500
8638F86380700897508048538
8639F86390701897608058539
8640F86400702897708068540
8641F86410703897808078541

※共通事項:番号が「0」から始まっている車両は、十の位と一の位の数字が「99」を超えたインフレナンバーである。

Tag: 鉄道 電車 私鉄 東急電鉄 ステンレス うるさい 爆音電車 東京都 神奈川県 埼玉県

譲渡

秩父鉄道、長野電鉄、伊豆急行、KAl Commuter(インドネシアの鉄道路線)に譲渡された編成がある。

秩父鉄道7000系

560px-Chichibu-Series7201.jpg

秩父鉄道が、老朽化した旧型車両の置き換えとして投入。3両編成で、7001Fは原型、7002Fは先頭車化改造。いずれも、元8609F。

秩父鉄道8500系の編成表

※( ):旧車番

編成番号デハ7000サハ7100デハ7200
7001Fデハ7001(デハ8509)サハ7101(サハ8950)デハ7201(デハ8609)
7002Fデハ7002(デハ8709)サハ7102(サハ8926)デハ7202(デハ8809)

Tag: 電車 私鉄 秩父鉄道 埼玉県

長野電鉄8500系

210905IMG_1473l.jpg

それぞれ元8601F・8602F・8603F・8605F・8624F由来の3両編成を投入。このうち8624FからなるT6編成は先頭車化改造車で、前面中央にあるのは貫通扉ではなく、貫通扉のように見える銀色のダミーである。

長野電鉄8500系の編成表

※( ):旧車番

編成番号デハ8500〔MC1〕サハ8550〔T〕デハ8510〔MC2〕備考
T1デハ8501(デハ8501)サハ8551(サハ8903)デハ8511(デハ8601)前面窓Hゴムが白色
T2デハ8502(デハ8502)サハ8552(サハ8908)デハ8512(デハ8602)旧朝陽さくらラッピング
T3デハ8503(デハ8503)サハ8553(サハ8905)デハ8513(デハ8603)
T4デハ8504(デハ8505)サハ8554(サハ8910)デハ8514(デハ8605)
T5デハ8505(デハ8524)サハ8555(サハ8920)デハ8515(デハ8624)スカート装備
T6デハ8506(デハ8730)サハ8556(サハ8944)デハ8516(デハ8841)中間車を先頭車化改造

Tag: 電車 私鉄 長野電鉄 長野県

伊豆急行

8000系TA-7編成に8617Fの中間車であったデハ8723をクモハ8152として組み込んだ。先頭車改造されたので、急行灯がないのが特徴。*7

KAl Commuter

8604F、8607F、8608F、8610F~8613Fが譲渡。

カオスバトルでは

初出はムスカ大佐破壊神と思われる。カオスバトル36にて、泉研を銃撃して倒した。

作者の扱い(※追記お願い致します。)

  • 界磁チョッパ制御
  • 警笛
    • 電笛(通常)
    • 空笛(非常警笛)

チートモード

  • 爆音走行*9

素材は東武快速にて投稿済。

コメント


*1 現在の東急田園都市線渋谷~二子玉川間
*2 当初の計画上、「9000系」という形式があった。これが、のちに繋がるとは……
*3 各編成5両である。田園都市線で運用していた当時、併結運転を行っていた。8638F+8639F、8640F+8641F
*4 8637Fは、登場直後は赤帯だったがCATV号に抜擢されてすぐ青帯になった
*5 車内へ入れるだけでなく、前照灯点灯やマスコン操作もできる
*6 8590系や2000系も同様(こちらは少数派であり、習熟訓練の手間を省くため)
*7 現在は無塗装
200209IMG_9861l.jpg

*8 8537F
*9 一度倒された後に復活して発動。全車共通