ダイタルノース
北欧神話の世界。
ほぼ北欧神話そのままの世界だと思ってよい。
天上のアースガルズ、地上のミッドガルズ、地底のヘルヘイムという3つの世界に分かれている。
エバールイーン
「崩壊」した世界。
ジークフリートと呼ばれるオリジネイター(人間)によって地上からすべての生物と存在が消失させられている。かつては神と人間が雲を隔てた同じ世界に存在し、豊かで裏切りも争いもない幸せな世界だったが、神々に「悪」の概念が生まれて善神と悪神の争いとなる。その最中の悲劇に激怒したジークによって崩壊が起き、この世界は幕を閉じた。
ジークフリート
ふとしたことで魔槌グラムを手に入れてしまったオリジネイターの男。妻である女神メリアドールを救うために槌を振ってしまい、エバールイーンのすべてを滅ぼしてイモータル化してしまった。
現在は精神だけの存在となってパンドラアークにおり、世界を滅ぼした罪悪感に苛まれながら、罪をつぐなう方法を探している。存在を消失しないイモータルには魔槌グラムの効果はないようで、自らの命を断つこともできない。
ザ・タワー
別名、リビングタワー(生きた塔)。雲を突き破るほどの高い塔に手足が生えており、何の目的もなく歩き続けているだけの存在である。内部は常に階層や部屋が入れ替わっており、俗に言うランダムダンジョン化されている。一度部屋を出れば同じ部屋に戻ってくることはできず、それは一度入れば出ることが困難なことも示している。
彼はれっきとした神族の1人であるが、グラムを振るったジークを上に乗せていたおかげで崩壊の時も無事だった。もともと意思があるのかないのか不明であるが、彼は崩壊前も崩壊後も、ものをいわずただただ世界を歩き回っている。
メリアドール
AC1500年代のミスタラと同4次元年号でのエバールイーン
「ジークフリートの肉体」「ザ・タワー」「地平線」のみの世界になっている。
精神を失ったジークフリートが、どこまでも広がる地平線に向かって歩き続けるザ・タワーの最深部で、いなくなった自分の精神と妻が戻ってくるのを待っているという。
崩壊する前のエバールイーン
アスタルヘイム
人の手の及ばない未開地域が多く、ややミスタラに似ている世界。
大地に荒野が多く点在し、生活様式はウェスタン風である。
巨大生物であるドラゴンが宇宙を舞い、惑星を襲撃している。
地表全体にいくつもの入り口を持つ地下遺跡、グレートアンダーステップの中心には
幸福と不死の世界とされる楽園への入り口があり、その中に足を踏み入れると不死になれるといわれる。
探索者(エクスプローラー)
ランドリューカーに乗ってこの広い世界を縦横無尽に駆け回る、命知らずでゴキゲンな野郎ども。各地の村に物資をはこんだり、困りごとを片付ける対価として食料や物資を得て生活している。
ランドリューカー
探索者たちは翼をなくしたドラゴンのような姿のこの騎乗生物を駆って移動する。
60キロを越える速度で移動するときは風圧から目を守るため、まぶたを閉じる。この状態では自分は前が見えないので、探索者が手綱で進行方向を示してやらなければならない。このため野生のランドリューカーは60キロを超えて走らない。
単純な労働力としても使われており、この世界の馬の替わりとなっている。
ちなみに元ネタはランド(地)リュウ(竜)カー(Car、車)。
ライトストーン
でこぴんなどで刺激を与えると光り出し、その状態で空中に放ると使用者の周囲に浮いて光源になってくれる石。松明の代わりになる。熱を発しないため光源としてしか使えないが、グレートステップにもぐる探索者にとては必需品である。グレートステップの各地の岩盤から産出し、楽園の工場で生成されて怪物たちに配給されている。
探索者 キック=トラッカー
命を失った妹にもう一度会うためにグレートアンダーステップに挑み、その最深部に到達した男。不死の世界を天国と勘違いしての探索だったが、そこは来たるべきドラゴンの襲撃に対抗するためにアーティファクトとモンスターを作り続ける秘密の工房だった。
侵入者として捕らえられ、楽園の王に死に至る不幸の呪いで殺されるところだったが、降りかかる致命的な不幸をうまく回避してラッキーチャームを盗み出し脱出、それによって呪いを打ち消している。
無事に脱出したキックは相棒のランドリューカー「ラッシュ」を駆り、天国の妹とふたたび会える方法を探しながら各地を旅している。道中チャームを取り返しにきたストールやチャームを欲しがるロビーナとチャーム争奪戦になることがあるが、最終的にはキックが取り返してラッシュで逃げ去る…という流れが定例化している。
ドラゴンキラーを道端で拾ってからは悪の竜ベフニルを討伐したりなど、探索者としての名声もそれなりに獲得しているようである。その場合、村の人からはもっぱら「竜狩人(ドラゴンハンター)様」と呼ばれている。
実はロビーナに想いを寄せているが、想いを告げればチャームの効果で愛が手に入るのは確実であり、そんな方法で彼女の心を欲しくないという考えから口に出さず、また無意識の幸運の影響を受けないように自分でにもロビーナに恋愛感情はないと思い込ませている。しかし彼女の色仕掛けには必ずひっかかる(むしろ自分からひっかかろうとしている)
現在はロビーナの使った定着の鏡でチャームの効果を肉体にコピーされ、幸運になりすぎて死の可能性をすべて潰してしまったおかげでイモータル化してしまい、パンドラアークにいる。いまの目的はイモータルの誰かの力を借りてチャームの効果と呪いの両方を取り除き、元の世界に戻ること。
関係ないが、この作品のキャラクターの名前にはすべて英語の動詞が含まれている。彼の場合は「KICK(蹴り)」「TRACK(追跡)」で、相棒のラッシュはそのもの「RASH(向こう見ず)」である。
ドラゴンスレイヤー
キックが持つ、はるか昔に地上に流出した最古のアーティファクト。ドラゴンに対して絶大な切れ味を誇る。現在はさらに強力な「ドラゴンキラー」や「ヴァニシュカノン」などの対ドラゴン用アーティファクトが開発されているため、楽園はこのアーティファクトを取り戻そうとはしていない。
楽園で愛用の剣を没収され、途方に暮れてチャームを持ったまま道を歩いていたら幸運にも前よりいい剣を拾ってしまった…という顛末でキックが所持している。ドラゴン相手でなくてもそれなりに素晴らしい切れ味を持つが、ロビーナにチャームを奪われた状態では手から滑ったり、刀身が夏バテになったり、うまいこと空気抵抗が邪魔して切断できなかったり、はたまた突然爆発して消滅したり(ちなみにチャームを取り戻したら破片が風に乗って大気中の水分と風圧で押し固められて元の姿に戻った)など、本来の力がまったく発揮できなくなる。
ラッキーチャーム
所持している人物の幸運を無限大にするアーティファクト。
楽園の守護者ストール(本名ランウェー=アーリーマン)
楽園の王によってラッキーチャームの奪回を命ぜられたハーフトール(HalfTall)。人間の半分ほどの身長しかない。王からアーティファクト雷神の槌を貸してもらっており、この槌はいくらでも稲妻を生成し、放つことができる。
ハーフトールの種族の特徴として、ランドリューカーよりも早く走ることができる(時速100キロ以上)最高速度になるまでの立ち上がりに時間がかかるため、一度止まると逃げていく相手を追うのは難しい。
王のなりふりかまわず地上のアーティファクトを独占する方針に疑問を持っており、地上に漏出したアーティファクトは奪い返す前にその道具を手に入れた者が願いをかなえてから返してもらおうと考えている。キックもその例に漏れず、ラッキーチャームを使って妹に出会えてからチャームを奪い返すつもりでいる。
彼の任務は多岐にわたるが、ロビーナがグレートアンダーステップに入ることを最優先で妨害している。彼が言うには守護者として当然の判断だそうだが、本当の理由は楽園の真実を知るには彼女がまだ若すぎること、そして単なる盗賊でしかない彼女が楽園を見て無事に帰れるとは思えないからである。
現在(AC1500年代のミスタラと同4次元年号)はチャームを奪い返す任務を達成するため、各地でキックの消息を探しつつ、ロビーナの面倒を見ている。
含まれている動詞は楽園名が「STEAL(窃盗)」(さりげなく盗る(とる)ともかけている)本名は動詞が「RUN(走る)」、それに「AWAY(遠くへ)」「EARLY(素早く)」と続いており、彼らハーフトールの身体能力を示している。
盗賊 ロビーナ=パンツ=ヘーエルフォン
キックのフォーチュンチャームを狙うエルフの女盗賊。名前には南エルフ族(ヘーエルフォン)のパンツ家のロビーナという意味がある。含まれている動詞は「Rob(強奪)」と「Heal(治療)」。
パンツが丸出しになる衣装を着ているが、南エルフ族に代々伝わる伝統衣装なので脱げないし、その衣装を誇りに思っている。
過去に何度もキックを色仕掛けにひっかけてはチャームの強奪に成功し、その力でグレートステップの怪物を避けて楽園を目指しているが、道中でキックとストールに捕まって奪い返されてしまう。
どうしても楽園を見てみたいロビーナは旅の商人から定着の鏡というアーティファクトを購入してキックに使ってしまう。この鏡は他のアーティファクトの能力を人間にコピーして刻印するというもので、キックがラッキーチャームの効果を得れば本物のチャームを貸してもらえるという狙いだったが、幸運になりすぎたキックはチャームと一緒にイモータル界に飛んでしまう。
現在(AC1500年代のミスタラと同4次元年号)は責任を感じて希望を失ってしまい、堕落した生活を送りながらキックのことを待っている。
巨大遺跡グレートアンダーステップ
楽園の入り口。
天使レイメント(パミット・トラッカー)
実はラッキーチャームの効果で妹は天使として蘇っていた。他の惑星の民族である「神々」の使いで、過去にこの惑星にやってきた神のひとりが親切にされたことのお礼として、グレートアンダーステップの楽園の王にドラゴンに対抗するアーティファクトの作り方を届ける任務が彼女に与えられたのである。惑星の距離があまりに遠かったので、現地にいる成仏寸前の魂をひっつかまえて復活させ、利用している。
しかし天使になって空を飛べるとはいえ単なる少女なので、怪物がはびこるアンダーステップを突破することができずに困っている。グレートアンダーステップを踏破したという噂のキックのもとにアドバイスを乞いに来ている。
生前の記憶はないようで、キック自信も彼女が自分の妹の生まれ変わりとは気づいていないが、兄がチャームを手放して不幸な状態だと兄妹の繋がりのせいか不運になって頻繁にドジをふむようになる。
天国にいる妹を探していると話すキックに、あなたの犯した盗みの罪は重いので地獄行きですが、その罪が赦されるほどたくさんの人を救えばきっとあなたも死後に天国にいけますよ!と励まし、キックの行動指針のひとつになっている。しかし彼女の死者が天国やら地獄やらにいくという記憶は宇宙民族によって植えつけられた知識であり、本当は死んでも天国とか地獄とかはこの世界にはない。
ちなみにパミット・トラッカーの死因は自宅の長屋が原因不明の爆発によるものであるが、これは彼女自身がおままごとで描いた家の間取りとその上に置いた泥の家具に舌足らずな発音の「いただきます」が「チチャラッキ・ラス」という呪文ととり違えられ、爆発を司る悪魔を召喚してしまったせいである。ご想像どおり天文学的な確率の出来事であり、トラッカー家は幸運か不運か、なんにしろ奇跡的な事柄に対して縁があるようである。
含まれた動詞は「Lament(嘆き)」、そして「Permit(許可)」である。
ソードワールド
巨大な剣を大地とした世界。この剣はかつての高度文明が作った巨大な移民船であり、生物が住める惑星を求めて宇宙をさまよっている。高度文明によって記憶を操作されたまま何世代も過ぎたソードワールドの住民は発達した掘削機械で移民船への入り口を見つけてしまい、ガードロボットたちを倒して自らの置かれた状況を知る。彼らは何億年の時が過ぎても生物に適応できる惑星が見つからないという現実に打ちひしがれたが、「ないなら作っちゃえばいいじゃない!」という誰かの言葉に呼応し、ソードワールドをすばらしいひとつの惑星とするため、近くの巨大惑星グレートシースに剣をつっこませてブッ刺し、地道に惑星開拓活動を続けている。
ワルター=アークサイト
ファイアフライ(蛍火人)の若者。寿命の短い種族である彼は、寿命が自分の3倍もあるエルフの女性と恋仲になる。しかし自分が死んでしまえば、きっと彼女はずっと長い時間つらく悲しみを背負うだろうことが彼の悩みだった。そして恋人がその命を失うまで笑顔でいられるように、不老不死になるために伝説の魔剣リビングスレイを台座から抜いてしまう。剣を抜いたものは不死になれるという話だったが、実際に抜いたものはおらず、そして伝説は真実であった。剣は抜くと世界のすべてが一瞬だけわずかな幸せにつつまれるという効果を持っており、この効果範囲がモータルとしての限界を超越したがためにイモータル界にとばされ、晴れて不死となったのであった。現在はパンドラアークで元の世界に戻る方法を探している。最近同じ世界出身のブライト=サインモールスと出会ったことで恋人のエルフとメッセージをやり取りできるようになった。
シー・オブ・マター
現在のフラネスより遥かに高度な文明を持つ世界。
文明は既に他の第三宇宙へと干渉できるほど進化しており、特に生物学の発展が目覚しい。
この世界の大半は羊水のような高栄養価の液体に満たされ、それを泳ぐように知的生命体達が生活している。
その知的生命体達は自分たちのことを『フェトゥス』と呼びあい、更なる文明進化を望み飢えるように研究をしている。
フェトゥス達
フェトゥス達は一見水中生物のように見えるが、彼らの今の肉体は彼ら自身による種族改造の結果持たされた姿で、この世界に存在していたすべての知的生命体が同じ肉体構造を持つようになった。