世界観設定/文化・技術

Last-modified: 2010-09-13 (月) 07:57:27

☆マークのついている項目はDDC特有の文化が含まれています

☆旅行・国境関係について

 別ページ「国境を越えるお供、タウンポータルについて」を参考のこと。

鍛冶技術

用語解説

  • 精錬(せいれん)
    金属から不純物をなくすため、溶解して純粋な金属を抽出すること。金属によって方法が異なる。
  • 鍛造(たんぞう)
    熱した金属を叩いて引き伸ばすこと。それに伴い金属中の空洞部分が潰されるため、丈夫で硬くなる。
  • 鋳造(ちゅうぞう)
    砂製の鋳型(いがた)と呼ばれる型を作って、溶かした金属を流し込み、冷やして固めること。
  • 板金(ばんきん)
    金属板を木型にあわせて叩いて変形させたりして鎧や調理用具を作ること。
  • 鋳掛(いかけ)
    穴の開いた板金製品に炭素を多く含んだ鋳鉄(ちゅうてつ)をかけて固めることで穴を埋める修理法。

金属採取

銅、銀、金、鉄

ミスリル

宝石

炭素生成

 硬度の高い「鋼鉄」を精製するためには炭素が必要不可欠になります。
有機物を炭化するには酸素を遮断した状態で加熱する必要があります。無機物は炭化しません。

木炭の精製

 有機物(主に木材)を密閉した窯に放り込み、窯の下から加熱して蒸し焼きにします。
炭素を得る最も手軽な方法であり、鍛冶屋はたいていこの技術を持っています。

石炭の採掘

 古代の植物が地面に埋積し、酸素が遮断された地中で地熱によって加熱されて炭素化し、地圧によって圧縮されたものが石炭となります。したがって、人工的に生成することはできず、それなりに高価です(魔法や資源量の関係で、地球の同文明レベルと比べれば安価です)
 手軽に入手するには魔法で死体を石炭に変える魔法がありますが、イメージ的に悪いのであまり好まれませんし、たいていの商業組合では禁止され、国によっては違法とされています。

溶鉄作業

合金の作成

 溶鉄に炭素を混ぜておくことによってより高い硬度が得られますが、加工しづらくなります。
 また炭素が多ければ多いほど溶けやすくなるため、炭素量を操作してうまく鋳造を行います。

  • 鉄について
    前述の通り、金属は炭素含有量によって用途が変わります。鉄を例にとってざっと説明します。
    • 「軟鉄」… 炭素1%以下。とても溶けにくい。やわらかく加工しやすいがすぐ曲がったり穴が空く。
    • 「鋼鉄」… 炭素2%程度。溶けにくい。硬く、しなやかで、強い。鉄の最高状態。鍛鉄とも。
    • 「鋳鉄」… 炭素がすごく多い。溶けやすい。硬いが、硬すぎるせいでとてももろく、すぐ割れる。
      これらをうまく使い分けて製品を作っていくことになります。
  • ☆ダマスカス鋼について
    ダマスカス鋼は炭素・バナジウム・木の葉などが特定の割合で混ぜられた鉄を指す。この金属の精錬には「ダマスカス溶錬」の特技が必要であり、通常は作ることができない。この鉱物は極めて硬度が高く、加工は難しいが高い防御力を誇る。刀剣にすると切れ味は鋭いがすぐに折れるため向かない(鋳造方法によって例外はあるようである)バナジウムの特質で魔法的な要素を強く吸収するという性質を持ち、装備すると魔法抵抗が低くなるほか、魔法剣の必要装備であるマジックウィールダーの素材にもなっている。

鋳造

 砂を固めて鋳型(いがた)を作り、そこに溶鉄を流し込んで球体や鋲などを作ります。

チェインの作成

 鍛冶作業に使うための鎖を用意します。地面に細長い溝を掘る。砂製の窯に金属を流し込んで溶解する。窯を傾けてその溝に溶けた鋼を流し込み、固めて鋼線を作ります。作った鋼線を木の棒に撒きつけ、刃物で木の棒に沿って切断し、鉄の輪にします。これで鎖のパーツが出来上がりました。
 できあがった輪4つのつなぎ目を溶接し、それらを溶接していない輪に通したあと、その輪を溶接で閉じます。これにより5つの輪が繋がったことになります。これをいくつもつくり、同じように1つの輪でつなげていくことで鎖帷子が完成することになります。
 ※この項目は単なる想像で書いています。正しい製造方法をご存知の型は修正してください

プレートの作成

 溶解した鉄を浅く掘って均した地面に流して厚めの鉄板を作ります。これを並列した2つのローラー間に挟みこみ、人力か魔力で回転させて引き伸ばしてプレートを作り出します。1人で作る場合は小型のローラーで小さなプレートを作りますが、プレートメイルの身頃(しんごろ。前当てと背当て部分)やグリーヴ、肩当など大きな面積が必要な部分は大掛かりな装置で大きなプレートを作る必要があります。
 ※この項目は単なる想像で書いています。正しい製造方法をご存知の型は修正してください

ハンマーの作成

 とりあえず鋳造して棒でも刺しとけばいいんじゃないの?

刀鍛冶の工程

  • 芯の作成
    炭素を含まない軟鉄のインゴットを用意する。これは柔らかいため加工がしやすい。熱して金槌で叩いて長く平たくする。
  • 芯に素材を張り合わせる。
    メインの素材を芯に張り合わせる。熱して芯を素材で挟み込み、それを叩いて接着する。
  • 叩いて伸ばす
    ある程度薄くなるまで金槌で叩いて伸ばす。
  • 焼き入れを行う
     まず最初に、伸ばしたものを強く加熱し、オレンジ色になったら空気中で冷ます。これを焼き慣らしとよび、焼入れの準備段階となる。焼き慣らしをすることで仕上がりのしなやかさが増す。
     次にもう一度オレンジ色になるまで加熱し、素早く油に浸して冷やす。これが焼きいれであり、鉄に含まれた炭素が加熱された状態から元に戻る途中の状態で固まり、鋼鉄はより硬度を増す。
     最期に、焼きいれをした状態では硬くなっていてもしなやかさが失われているため、そのあともう一度低めの温度で加熱したあと、空気中で冷ますことで鋼鉄のしなやかさを取り戻す作業(焼き戻し)が必要である。なお、これ以降で加熱を行うのは推奨されない。
  • 研ぐ
    焼き入れたものを研いで、刃物にする。
  • 柄をつける
    鋲や杭などを打ち込み、布や革などを巻いてグリップにする。
  • 微調整
    研ぎなおしたりして微調整する。

スケイルメイル・スタデッドメイルの作成

  • 鉄鱗の用意
    適当に鉄の端くれを集めます。こだわるなら鱗の形になるように削ったり切ったりして成形します。
  • 打ち付け
    レザーアーマーを用意し、それに鉄鱗を鋲で打ち付け、スケイルメイルの完成です。
    鋲だけの場合はスタデッドメイルとなります。

プレートメイル作成

  • 鉄板の用意
    鉄板は鉄板として作られるので、それほど難しい作業ではない。
  • 木型の用意
    目的の形状に合わせて木型を作る。

フルプレートメイル作成

  • 採寸
    装備者を採寸し、木型を作る。
  • 型合わせ
    薄く延ばした鉄板を木型に合わせて叩いて形作る。
  • 端の処理
    伸ばした端を丸めて縁にしたり、余分な部分をペンチで切り取る。
  • 鎖帷子部分の作成
    チェイン部分を作っておく。これは別の職人が上記の工程と平行して行える。
  • パーツの接合(鋲)
    鋲を打ってパーツ同士をつなげる。曲げたりする部分は革をはさみこませるなどして
    曲がりやすくする。
  • パーツの接合
    できあがった部位を革ひもなどで接合する。
  • 磨き上げ
    きめの細かい革で鎧をよく磨く。
    この作業はわりと大変であり、大きな工房では、磨き上げ専門の職人がいることもある。
    小さな工房の数仕事では面倒なため、しないことも多い。

皮革製造

主な作業工程は「皮を剥ぎ取る」「皮に防腐処理をする(なめす)」「革を縫う」です。

生皮の剥ぎ取り

 肉から皮を剥がし、腐敗防止のため皮から皮下脂肪や残った肉を削ぎ落とします。この状態がアイテム名「生皮」の状態となります。
 この世界の刃物はたいへん鋭利なので剥がしやすくなっており、作業は冒険者程度のサバイバル技術が身についていれば容易に行えますし、脂まみれになっても刃物は刃こぼれしません(ゲーム中の解体の煩雑化を避けています)

生皮から革の製造工程

 生皮に毛がついているなら軽く削いで取り除きます。次に「革用のなめし桶」を作ります。タンニンを含ませるため、水桶に木材をぶっこんで放置します。水桶が赤黒く染まったらそれに生皮を一ヶ月ほど漬け込み、取り出したらきれいな水桶でよく洗い、油を塗りながら揉みほぐして、乾燥させれば「なめし革」となります。「作り皮」、あるいは単に「革」とも呼ばれますが、理解のしやすさを考えて「なめし革」と呼称してください。
 材料は安価なので普通の革屋が行う作業はもっぱらこれになります。

生皮から毛皮の製造工程

 まず「毛皮用のなめし桶」を作ります。塩とミョウバンをたっぷりの水桶に混ぜたもので、これに1週間ほど生皮をひたします。しっかり漬け込んだら水から上げて、のばした状態でクギを使って板に貼り付けて乾燥させます。そのまま乾燥させると乾燥とともに皮が縮んでくしゃくしゃになるからです。そして乾燥した皮を揉んだり裏からこすりつけたり噛んだりして繊維を断ち切ってほぐせば「毛皮」の完成です。
 ミョウバンはそれなりに高価な品なので、それに応じて毛皮も高級な品になっています。

革の染色について

 顔料塗料を何重にも塗っては揉み、塗っては揉みを繰り返します。わりと根気のいる作業ですが、素材によっては染料液に漬け込むだけで済む場合もあります。

洗濯技術

洗剤

 水落ちしにくい汚れを洗うために、界面活性剤として石けんや灰汁などが用いられてます。これらは分子内に水に溶けやすい部分と水に溶けにくい部分がある物質で、洗濯物につけて洗うことで水に溶けにくい汚れをつつみこんだあと、水の中に溶け出していってくれます。もっとも日常的には水洗いだけで済ますものも多く、特に繊細な作業を行う職人や画家などといった職業は石けんや灰汁を使って手で洗うことを嫌います。

布製品の洗浄

 洗濯板とたらいか、足を使った押し洗いが一般的です。繊細な材質の場合は揉み洗いしか選択肢がありません。魔法的なエネルギーを利用するなら、深く張った水桶に竜巻を起こして擬似洗濯機のような方法で洗うこともありますが、洗濯板を用いる以上に丈夫な布である必要があり、あまり一般的ではありません。
 この世界には一般人が洗濯するのに不向きな素材が多くあります。もっともわかりやすい例はクモ糸アーマーで、絹(シルク)以上に水に弱いです。これは圧力を加えないように洗濯液ときれいな水に交互にに浸け置く方法で洗います。洗剤を大量に使った洗濯液は家庭では入手しづらいか手間がかかるため、洗濯屋に注文することになります。そのため、洗濯屋はわりと普遍的な職業になっています。店頭で発注し、納期以降にお店にとりにいく方式をとっています。宅配サービスなどは発達していません。

革製品の洗浄

 水流などで汚れを洗い落とします。水を使って洗うことで革製品の脂分も洗い落としてしまうので、そのあと油でコーティングしなおしておきます。留意すべきはこの時代に革製品の色落ちを防ぐ洗浄方法は存在しないため、使い込まれた革製品はすべからく脱色しているべきだということです。

☆クリエイト・ウォーター

 信仰呪文「クリエイト・ウォーター」は極めて短い距離でならそれなりの圧力で水流を出すことができます。水流による摩擦は繊維質を痛めにくいため、強力な水流で一気に汚れを圧し流すことができ、洗濯には好都合です(もっとも、繊細な材質の洗濯物の場合はこの限りではありません)革製品や金属鎧の洗浄に用いられることもあり、冒険者の装備のメンテナンスに活躍しています。この呪文を使った洗濯屋も存在します(もっとも1日にたくさん行うことができないため、ほとんどが副業的な運営のようです)

排泄関係

大規模な街(下水道完備)

 公衆トイレが存在するほか、大きな家や共同住宅には水洗トイレが設置されています。水洗トイレからは下水道に流れ、近くの下水処理場に排水されます。下水処理場では段階的に布フィルターや土壌を通して排水をろ過し、見た目にきれいになった状態で周辺の水源地帯に放出されます。

小規模な町村

 汲み取り式の排便用トイレが存在します。木製の個室になっており、座って排便します。排尿はそのへんにしてしまうようです。

排泄物携行可能便器の利用

 端的に言えばおまるです。おけのようなものに排泄して外に捨てにいったり、肥溜めに集めたりします。

冒険中

 そのへんの茂みでしてください。

重装備中の排泄処理について

 史実に則れば、いちいち脱いでいると確実に漏れてしまうから、いっそ漏らして冒険のあとで水をぶっかぶって洗浄するらしいです。でもそれだとさすがに女性キャラクターはかわいそうだし、エンガチョゲームになってしまうので、きちんと排泄できる手段があるとして構想していく方針です。

食糞性の動物・モンスターについて

 構想中です。発見されればこの世界の汚物処理において不可欠な存在となるでしょう。

新聞・印刷業

☆インクの特質

 この世界のインクは高速振動で分離する特質があり、印刷機械に用いてもインクがのらず、うまくいきません。したがって、この世界に印刷業はありませんが、活版印刷を用いた新聞業や版画はあります。
 なお、手で素早く描く程度ならある程度の濃さは保たれますが、素早く描けば描くほどインクは薄く出ます。したがって、ちょうど水彩のような薄い色合いを出すこともでき、この特質を利用した絵画も存在しています。

活版印刷

 作業が大掛かりなので、新聞にしか使われていません。種別は活版印刷で、大きな誌面の型に活字のハンコをはめこんでいくことで、組版を作ってインクに浸し、新聞紙におします。挿絵などはその都度ハンコが作るため手間がかかり、あまり多くは使われません(1誌面に0~2個程度。1誌に1個程度がほとんどです)

挿絵職人

 挿絵用のハンコを彫る職人がいます。彼らはたいてい画家であり、高給とりです。
作業としては下絵を用意し、裏返しにした常態で型に押し当て、そのとおり彫っていきます。彼らのほとんどは画家ですが、自分の絵ではなく売れっ子の描いた下絵を彫ることもよくあります。