【ルクレツィアに関する考察】

Last-modified: 2013-06-30 (日) 01:54:00

DCFF7

ルクレツィアの精神状態についての考察です。
ちょっと叩かれ過ぎなので…。
確かに、ルクレツィアはヴィンセントにグリモアの死の真相を話してからヴィンセントを拒絶し、精神的におかしくなり宝条に近付いているが、この行動の意味は、
自分はヴィンセントを愛する資格が無いという葛藤から自分の気持ちを認めず、ヴィンセントを遠ざけ、1人の科学者として人類の進歩に力を注ぐため、セトラの末裔であると信じたセフィロスを生み出すため、科学者としての志が同じだと信じた宝条とジェノバの研究を進める。
しかし、結果的に宝条に裏切られ、自分の全てをささげたセフィロスにも会えず、何もかも失ってしまった。
そんな時に、ヴィンセントが逆上した宝条に撃たれ、人体を改造された姿を見る。
この時、ルクレツィアの意識で、
「あの人を助けられなかった」
「もう二度と」
という言葉と、
「あの人と…同じ目だった…だから…思い出したくないから…離れたのに…」
という言葉がある。
あの人というのは、ヴィンセントの父であるグリモアのことで、ヴィンセントを自分のせいで死んだグリモアの二の舞にさせたくないから「あの人を助けられなかった」「もう二度と」という言葉が出たのだと考えられる。
「あの人と同じ目だった…だから…思い出したくないから…離れたのに」という言葉は、
ヴィンセントとグリモアの姿を重ね合わせたため人体を改造され宝条に捨てられたヴィンセントを助けようとした動機を表していると考えられる。
この頃は自分が誰のためにヴィンセントを助けているのか分からず、崩壊が進むヴィンセントをただ助けようとしていた。
その姿を宝条に見られ「実験」という言葉と、ジェノバ細胞による影響で心も身体も傷ついていく、
ヴィンセントの身体はカオスとエンシェントマテリアにより崩壊は止まるが、ヴィンセントが目覚めることは無かった。
限界を迎えたルクレツィアは「最後に…残さなきゃ」「あの人のために…」「あれ?誰の…ため?」という言葉から、少なくともこの頃は自分がグリモアのためにヴィンセントを助けているわけではないと、ルクレツィアは薄々感じていたのだと思われる。
そして、ネットワークに自分の欠片をばらまくが最後まで自分がなぜそこまでするかまだ分からなかった。
その後、ヴィンセントは目覚める。
そして、例のあのシーンでは、シェルクを通してヴィンセントの意識の中で、
「私は…あなたに生きてほしかったんだ、自分の気持ちに気づいてしまったから…」
「ごめんね、私…失敗ばっかだね…なんか…いっぱい苦しめちゃったね…」
と今まで自分が背負ってきた複雑な想いをヴィンセントに打ち明けると、
「あなたが生きていて…よかった…」
ルクレツィアは長いこと自分が抑えていた想いを告白する。
この時、ヴィンセントは自分の身体を与えられし罰と受け入れていたこの身体が、
ルクレツィアの願いによるものだということを知り、長い苦しみから解放された。
エンディングでは、例の祠でルクレツィアに、
「それと…ありがとう。私はまだ生きている。」
とヴィンセントが感謝の言葉を伝え、彼女の願いどおり生きていくことを決める。             
というような感じです。
これは主に、ダージュオブケルベロスのシーンや台詞から自分なりに解釈した結果。
無印と矛盾がある作品ですが、こっちの方が心情が解釈しやすいからこちらを元に考えを書いてみた。
そこまで悪い人じゃないだろうルクレツィア…。


悪女悪女たたかれまくってるルクレツィアだが、別に悪い人だとは思わない。
ただ、精神崩壊しちゃっただけなんだと思う。だとしたらミディールでのクラウドと同じになる。
いろいろな災難にあったせいで疲れてしまったところを宝条にやられてしまったんじゃないか。

あくまでも私の意見ですがね。


心配しなくてもルクレツィアは悪女候補から外れたよ。
でも…ルクレツィアってなんか改めてみるとエアリス並みの悲劇のヒロインだよな…。

  • しかしこいつ、お互いの心がやっと通じ合ったのにまだ眠り続けてる。
    そろそろ起きちゃって、ヴィンセントと素直にくっつけよ…。
    • ヴィンセントの改造のことは受け入れられたとしても、ヴィンセントの親父を死なせた事、ジェノバ細胞によって変化してしまった自分、息子が自分のやった人体実験のせいでラスボス化、結果二度も世界を滅ぼしかけた事実は変わっていないので、しばらくは無理だろうな。
      ヴィンセントがひたすら通い続けていればもしかしたらそのうち出てくるかもしれないが。
      • ルクレツィアに無理をさせないところがヴィンセントなりの優しさなんだろうね。

「自分の気持ちに気付いてしまった」と言っている辺り、ヴィンセントと一緒にいた頃はヴィンセントに対する気持ちがグリモアへの罪悪感なのか何なのか分かってなかったんだと思う。
自分がヴィンセントに抱いている気持ちが恋愛感情だと分かってなかったから、自分に好意を寄せるヴィンセントから逃げるために他の男性(宝条)と結婚するという選択をしてしまって、
取り返しのつかない事態になってから「駄目なのに愛してしまう」と既に好きになっていたことに気付いてしまって、父子両方とも自分のせいで死なせた事態に訳分からなくなったんだと思う。
現状のルクレツィアは自分がヴィンセントに好意を寄せていることは自覚してるけど、色々めちゃくちゃしてしまった自分に対してヴィンセントはとっくに愛想尽かしたとでも思ってるんじゃないだろうか。


ルクレツィアも自分がグリモアの死の責任を一人で背負おうとした事が、世界の存亡にかかわるなんて想像できなかっただろうね…。
元凶の一人なのは確かにそうなんだろうけど、自分が正しいと思った行動がすべて悪い方向へ向かってしまっただけ。
しかも、ヴィンセントを救おうとしたのはいいが、肝心のヴィンセントが目覚めた後は、すでにルクレツィアは眠りにつき、真実を知らないヴィンセントも眠ってしまった。
ルクレツィアが心の奥で願っていたヴィンセントに生きてほしいという願いが下手すれば叶わなかったかもしれない。
目覚めたときに二人が再会できたらセフィロスも変わっていたかもしれないな…。

  • ヴィンセントとルクレツィアがセフィロス救出に向かう話の出来上がりですね。
    ルクレツィアは「息子は父親に育てられてる」と思っていたんだろうけど。
    • ヴィンセントが撃たれた後の宝条とルクレツィアのやり取りから、セフィロスもある程度特殊な環境の中にいることはルクレツィアも察しているから「父親に育てられている」とはまず考えていないだろうな。
  • セフィロスが求めていたのは母親だったからな…。
  • 救出しなくても、わずかな時間でも会う事が出来ればセフィロスの心の救いになったと思うよ。

7本編とDCを整理すると

  • ヴィンセントを想う気持ちよりもグリモアを死なせた罪悪感が勝り向けられる好意から逃げたかった
  • ガストへの劣等感で苦しむ宝条の支えるつもりで宝条を選びでヴィンセントを突き放した
  • 子供を実験に使うことへ異を唱えたヴィンセントが宝条に撃たれ、尚且つ改造されるのを目の当たりにする
  • 実験と承知でも自分のお腹を痛めて生んだ子を一度も抱けない母親としての苦しみ
  • ジェノバ細胞に蝕まる不安定な心身と様々なストレスを抱えながらヴィンセントを蘇生に手を尽くし、必死になることでようやくヴィンセントへの想いを自覚する
  • 我が子セフィロスに会えないが、せめて目の前の愛しい人が救われるように最後に情報を断片化する
  • カオスの泉で眠りにつきながらセフィロスやヴィンセントを案じ続けてる

こう並べると全然悪女ではない
グリモアの研究を補佐している快活なルクレツィアが本来の彼女の姿だろうし、カオスの泉発見後、早速研究をまとめて「馬鹿にする連中を見返す」と言っていたのでグリモアとは良い師弟関係にあったんだろう
そして宝条に寄り添うことで芳情への憐憫が愛情に変わるとでも思ったのか、ヴィンセントとの間の苦しさから逃げたかったのか
ジェノバプロジェクトを信じて科学者として母体を捧げたけど、実際お腹を痛めて生んだ子を求める母親の感情を捨てきれず、それがきっかけで今まで溜め込んできたものも決壊してどんどん精神が壊れていったんだと思う
ヴィンセントを助けるつもりでやったことが宝条には実験と揶揄され、ヴィンセントは星の負荷を背負うウェポンを宿す羽目になる。選択がすべて裏目に出てしまって謝り続けるしかない悲劇の女性であるのは間違いないよ。
DCでは両片思いのすれ違いの末お互いの気持ちは通じ合ったけど、カオスの泉にいるルクレツィアはもう肉体がない思念の断片なようなもので共に生きることは出来ない。ヴィンセントとルクレツィアはまさに大人の恋愛なんだよね。単純に好き嫌いでなく、好きだからこそ諦める、好きだからこそ生きて欲しい、悩んですれ違って切ない恋愛。DCの恋愛観はわかりやすい恋愛変移を求める人には受け入れられないと思う。

  • ちなみにカオスの泉に眠るルクレツィアは棺桶に引きこもっていたヴィンセントの重症版のようなもので、ルクレツィア自身が出てくる気さえあればあの結晶の中から出てくることは可能なんだそうな。