口臭を発生させる原因は細菌と唾液
口の中の細菌には
- 嫌気性菌:酸素が嫌いな菌と
- 好気性菌:酸素の好きな菌が混在しており、
生理的なもの
- 飲食(ネギ、ニンニクなど臭いの強い食品、アルコール類の摂取による)
- 舌苔の堆積
※舌苔は病的口臭による場合もあります。「舌苔とは」を参照ください。 - 強いストレスや睡眠などによる口内の乾燥
- 膿栓によるもの
虫歯や歯周病といった口腔内の衛生環境や、胃などの消化器系が悪くない場合であっても口臭がする場合は、
膿栓による口臭が強く考えられます。口臭の原因の中でも膿栓由来の口臭の割合も少なくありません。 - 喫煙によるもの
たばこは歯周病を悪化させる因子にもなります。たばこには、ニコチン、タール、一酸化炭素が含まれて
いますが、これらの成分は、唾液の分泌量を減少させるだけでなく、歯に歯垢や歯石が付きやすい環境を
つくり、さらには歯ぐきの血行を悪くさせる働きがあります。 - 加齢によるもの
プレボテラ属系の細菌が加齢とともに増加し、同菌が生成するイソ吉草酸が揮発して不快臭を発する場合が
あります。 - 女性特有のケース
生理時の精神的不調によるものや、思春期や妊娠時にも血中ホルモンバランスの変化や代謝が関係して
息や唾液が臭うことがあります。 - ダイエットによる口臭
ダイエットによる口臭の原因の1つは、ダイエットによって空腹状態が起こるためです。空腹時の口臭と同じ症状で、唾液が少なくなることによって口臭が発生してしまいます。
また、ただの空腹時の口臭とは違い、ずっと、空腹状態なので、口臭もずっと続いてしまいます。無理なダイエットをすることによって、体の抵抗力や免疫力が弱まることで、口の中の細菌が増えてしまい、さらに、口臭をひどくしているのです。そして、その菌が、歯周病を引き起こす原因になる場合があるので、よけいに口臭の元が増えます。 - 赤ちゃん口臭
赤ちゃんですから、口腔内は大人みたいに汚れていません。
お口内は良い菌がたくさんあって、かつ唾液の殺菌力は優れていますので、むしろ清潔です。
赤ちゃんで口臭が発生するとすれば、1つはヨダレ。
生後3~5ヶ月頃からはヨダレが大量に出始めます。この時期になったらマメにヨダレを拭き取ってあげる、
歯磨きもキレイにしてあげる程度の対策を施すといいでしょう。
もう一つあるとすれば、舌苔の汚れ。
同じく生後3~5ヶ月頃からは離乳食になってゆくので、食後の食べカスや菌が舌に沈着して、舌苔が汚れてゆきます。
離乳食の後は、ガーゼなどで舌苔や歯を拭いてあげましょう。
他にあるとすれば、風邪や発熱、口内炎や扁桃腺といった病気といった所でしょうか。この場合は、口臭外来じゃなく、近くの小児科病院に行って軽く診察&検査をしてもらいましょう。
赤ちゃんの口腔内は健康状態のバロメーターともいえるので、たまに、確認チェックするのも大事です
病的なもの
- 歯学的問題によるもの
虫歯や歯周病など口腔内における特定の細菌の繁殖(口臭のある虫歯は進度が大きいので注意が必要)や
歯石が多く付着している場合に臭いが強くなります。
病的口臭の多くが歯科的な問題によるものです。 - 内科学(耳鼻咽喉科学)的疾病によるもの
具体例として、慢性鼻炎、蓄膿症、慢性気管支炎、胃潰瘍、肝炎、糖尿病、消化器(特に胃の不全)の
病気などが挙げられます。このうち肝炎や糖尿病の場合は特有のすえたような臭いがあります。
そのほか薬品のような臭い、二日酔いのような臭い、甘ったるい臭いを指摘された場合は、病気が潜んで
いる可能性があります。 - ドライマウス
ドライマウスとは、口腔乾燥症のことで、唾液の分泌が低下して、お口が乾いた状態のことをさします。
唾液が不足してドライマウスが進行すると、舌がひび割れる、モノを飲み込めない、歯が悪くなる、
舌が痛くて眠れないなどの、つらい症状に、悩まされることになります。
広い意味での口腔乾燥症は、唾液分泌の低下だけでなく、口が乾いていると自覚する症状すべてをさすことになります。