東京23区のマンション、土地の平米単価の推移

Last-modified: 2019-11-04 (月) 17:22:03

https://sumu-z.jp/tips/tips28/より

東京23区の不動産相場の推移

ここ数年は都心を中心に空前のタワーマンションブームでマンション価格が高騰していると言う話をよく耳にされているかと思います。タワーマンションは根強い人気があり、最近では郊外にもブームが広がりを見せています。それでは、マンション、土地それぞれで価格はどのように推移しているでしょうか。2018年の東京23区のマンションの㎡単価、土地の㎡単価それぞれ見てみましょう。


マンションの㎡単価は、リーマンショック以降は下落傾向にありましたが、2013年から年々上昇傾向を示しており、変動も大きい傾向にあります。具体的には、2007年は856,000円でしたが、2018年は1,138,000円と11年間で32.94%の上昇が見られます。約10年前より30%以上も㎡単価が上がっていることになります。さらに、マンション平均価格は2017年に7,000万円を突破し、2018年には7,142万円にまで平均価格が上昇しています。


土地の㎡単価も、リーマンショック以降は下落傾向にありましたが、2014年から年々緩やかに上昇しています。しかし、マンションとの違いは上昇率は低水準であり、2018年の㎡単価自体は未だ2007年より若干低い状況です。具体的には、2007年は551,700円でしたが、2018年は550,900円となっており、緩やかな上昇傾向にあるものの2007年比で-0.15%と未だ低い水準と言えます。

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グラフ1 「東京23区のマンション、土地の㎡単価推移」

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グラフ2 「東京23区のマンション、土地の㎡単価変動率(2007年基準)」
※データ「東京都基準地価格 区市町村別用途別 平均価格の推移」
「不動産経済研究所 首都圏マンション市場動向」

マンションの㎡単価上昇に比べて土地は緩やかな㎡単価上昇となっており、それぞれ異なる推移を示しています。マンションの㎡単価上昇の要因は、タワーマンションブームによる人気急騰、建築コスト高騰などが大きな要因と言われています。価格が高騰しても東京23区のマンションが人気である理由は、安心・安全で利便性が高くインフラも整備されている魅力的な都市であり、日本国内のみならず、外国人投資家からも高い支持を得ていることが挙げられます。


土地の㎡単価はリーマンショック以降に下落した後に緩やかに価格上昇してきているものの、未だ低い上昇率で購入しやすい傾向を示しています。最近はここに目をつける人も増えてきており、価格が高騰したマンションより、立地の良いエリアに土地を購入して住宅を建てる方が多くなってきていると言われています。土地の価格が安定しているという理由だけではなく、民泊新法施行や2018年の税制改革などで規制が強化された結果、タワーマンションより戸建て住宅に魅力を感じる人が増えてきたというのも理由のようです。