足音とはうろつきが歩いたりするときに鳴る効果音のことです。
主に関わるコモンイベントは下記の2つです。
- コモンイベント33番「【並】座標取得足音」(コモンイベント33番は、座標、到達判定、歩数計算など他の仕事も行います)
- コモンイベント35番「【並】足音演奏」
このページでは足音の特別な制御方法について説明します。
足音の特別な制御方法
足音を鳴らさないようにする
ゆめ2っきには足音を鳴らさないようにする方法がいくつかあります。
- 特定のイベントの実行中など、比較的短い時間足音を鳴らさないようにしたい場合
⇒ イベント中動作禁止を呼び出す / スイッチ33番をOFFにする - 特定のマップにいる間など、比較的長い時間足音を鳴らさないようにしたい場合
⇒ スイッチ4220番をONにする
イベント中動作禁止を呼び出す
◆イベントの呼び出し:イベント中動作禁止
- コモンイベント8番「イベント中動作禁止」を呼び出すと、イベント中動作禁止になり、足音が鳴らなくなります。
- 後述するスイッチ33番がOFFになるため足音が鳴らなくなります。
- コモンイベント9番「イベント中動作禁止解除」を呼び出すと、イベント中動作禁止が解除され、足音が鳴るようになります。
- イベント中動作禁止の詳細はこちら → ハウツー/イベント中動作禁止
スイッチ16番
◆スイッチの操作:[0016:MAP移動中]をONにする
- スイッチ16番をONにすると、主に以下のような影響があります。
- 足音が鳴らなくなる
- 水中のぺんぎん泳ぎができなくなる
- ONの間、ピクチャー番号21~25(ティッシュのピクチャー)を常に消去する
(同マップへ場所移動したときピクチャー位置がずれるのを防ぐためと推察されます) - お気に入りエフェクトやエフェクトシフトチェンジが使えなくなる
- OFFにすると元の状態に戻ります。
- スイッチ16番は長い開発期間の間に役割が曖昧になってしまったスイッチで、
現在、この方法で足音を鳴らさないようにすることはあまり推奨しません。
スイッチ33番
◆スイッチの操作:[0033:座標取得足音開始]をOFFにする
- スイッチ33番をOFFにすると、コモンイベント33番が実行しなくなります。
コモンイベント33番が実行しなくなると、主に以下のような影響があります。- 足音が鳴らなくなる
- 座標(変数22番~28番)を更新しなくなる
- マップIDが変わったときの処理を実行しなくなる(主に到達判定など)
- 歩数計算をしなくなる
- ONにすると元の状態に戻ります。
- スイッチ33番はイベント中動作禁止/解除の中で操作されます。
- イベント中動作禁止を呼び出すとOFFに、イベント中動作禁止解除を呼び出すとONになります。
- イベント中動作禁止/解除はコモンイベントでも多用されるため、
スイッチ33番をOFFにして足音を鳴らさないようにする場合は、
他のイベントによってONにならないように気を付ける必要があります。
従って、比較的短い時間(イベント実行中など)足音を鳴らしたくないときの利用がお勧めです。
スイッチ4220番
◆スイッチの操作:[4220:足音無しマップ]をONにする
- スイッチ4220番をONにすると、足音が鳴らなくなります。
- 他に及ぼす影響が無く、コモンイベントで操作されることがほとんどありません。
そのため、長時間(マップにいる間など)足音を鳴らしたくないときに使いやすいスイッチです。
- 他に及ぼす影響が無く、コモンイベントで操作されることがほとんどありません。
- OFFにすると元の状態に戻ります。
任意のタイミングで足音を鳴らす
◆スイッチの操作:[4987:CEV0033:足音鳴らす]をONにする
- スイッチ4987番をONにすると、ONにしたタイミングで足音を鳴らせます。
主人公が歩いていないけどその場で足音を鳴らしたいときなどに利用できます。 - スイッチ33番がONでないと、足音は鳴りません。
スイッチ16番やスイッチ4220番がONの場合、足音は鳴りません。
イベント中動作禁止中に足音を鳴らす
◆イベントの呼び出し:イベント中動作禁止
◆スイッチの操作:[0033:座標取得足音開始]をONにする
- イベント中動作禁止を呼び出した後、スイッチ33番をONにすればOKです。
- イベント中動作禁止中にスイッチ33番がONになっても基本的にはバグ等の心配はありません。
(コモンイベント33番でやってることはシステム用の変数の操作がほとんどなので)
足音の設定方法
データベースの「チップセット」で地形を設定すると、そのチップに移動したときに鳴る足音を設定できます。
どんな足音が鳴るのかは地形の名前や地形IDの詳細で概ね把握できるほか、
コモンイベント35番で直接確認することもできます。
足音をカスタマイズする方法
マップによって好きな足音を演奏したい場合、こんな方法で実装できます。
作り方の紹介
スイッチ4219番:基本的な考え方
このようなイベントを作ります。
- イベント出現条件
- スイッチ[4219:バーチャル足音]がON
- イベント開始条件
- 定期的に並列処理する
- イベント実行内容
◆効果音の演奏: <演奏したい効果音> ◆スイッチの操作:スイッチ[4219:バーチャル足音]をOFFにする ◆
- スイッチ4219番は足音が鳴るタイミングでONになるスイッチです。
スイッチ4219番がONになるとこのイベントが実行され、<演奏したい効果音>を鳴らして、その後スイッチ4219番をOFFにします。- スイッチ4219番は何もしないとOFFにならないので、OFFにするコマンドも必要です。
これで足音が鳴るタイミングで好きな効果音を演奏できました。
ゲームをプレイしてみると、ここで演奏する効果音が疑似的な足音のように聞こえます。
スイッチ4219番は足音を鳴らす以外にも好きな用途に利用していいスイッチです。
足音と連動したイベントや主人公の座標が変化したときに実行するイベントを作るときに役立ちます。
スイッチ4220番:コモンイベントの足音との重複を解決する
これだけだとコモンイベント33番で鳴る足音と演奏したい効果音が重複して演奏されます。
スイッチ4220番をONにすると、コモンイベント33番で鳴る足音が鳴らなくなります。
足音をカスタマイズしたいマップに入ったときなどにスイッチ4220番をONにし、
マップから出たときにスイッチ4220番をOFFにすると、効果音が重複する問題を解決できます。
コモンイベント66番:足音が鳴る状態かどうかを調べる
上のイベントではハシゴに登っているときやぺんぎん滑りのときなどにも効果音が演奏されます。
コモンイベント66番「コモン0033足音チェック」と変数29番を活用すると、この問題を解決できます。
上のイベントのイベント実行内容をこんな風に改造します。
◆イベントの呼び出し:コモン0033足音チェック
◆条件分岐:変数[0029:コモン33足音 0アリ 1ナシ]が0と同値
◆効果音の演奏: <演奏したい効果音>
◆
:分岐終了
◆スイッチの操作:スイッチ[4219:バーチャル足音]をOFFにする
◆
- コモンイベント66番「コモン0033足音チェック」を呼び出し、変数29番の値を調べれば、足音が鳴る状態かどうかを判定できます。
変数29番の値が0なら足音が鳴る状態で、1なら足音が鳴らない状態です。 - こうやって実装しておくと、足音が鳴る条件が後から変更されたとしても編集しなくて済みます。
変数4274番:どんな足音が鳴る状態なのかを調べる
これまでで大体足音をカスタマイズするイベントは作り終わりました。
ここからは好みになりますが、例えば下駄を履いた「まいこ」のときは別の効果音を鳴らしたい…という場合、変数4274番の利用を検討できます。
この例では上のイベントのイベント実行内容をさらに改造し、下駄を履いた状態(まいこ)のときだけ"ashioto-geta"を演奏するようにしました。
◆イベントの呼び出し:コモン0033足音チェック
◆条件分岐:変数[0029:コモン33足音 0アリ 1ナシ]が0と同値
◆条件分岐:変数[4274:足音タイプ]が3と同値
◆効果音の演奏:ashioto-geta
◆
:それ以外
◆効果音の演奏: <演奏したい効果音>
◆
:分岐終了
◆
:分岐終了
◆スイッチの操作:スイッチ[4219:バーチャル足音]をOFFにする
◆
- 変数4274番の値をチェックすると「ぺんぎん」や「まいこ」など、足音が変化する可能性のある状態かどうか判定できます。
- 変数4274番の値と足音の対応は以下の通りです。(コモンイベント65番で確認できます。)
値 足音 ファイル名 音量 テンポ 0 通常の状態 あるく1 50% 100% 1 飛行していて足音が鳴らない状態 なし なし なし 2 ぺんぎん キャンセル2 50% 150% 3 まいこ(下駄(高)) ashioto-geta 40% 100% 4 がくラン(下駄(低)) ashioto-geta 40% 90% 5 黒魔女(ヒール) 575-ashioto2 70% 130% 6 おはか長押し状態(ずるずる) kappa_noise_se_1 60% 80%
- 変数4274番の値と足音の対応は以下の通りです。(コモンイベント65番で確認できます。)
- 変数4274番の値が1のときの「飛行していて足音が鳴らない状態」は、コモンイベント66番「コモン0033足音チェック」でもチェックされます。
「飛行していて足音が鳴らない状態」なら変数29番の値が1になるので、上の例でも「ようせい」や「うちゅうふく」のとき効果音は演奏しません。 - 「まいこ」の判定スイッチ等を使っても同じ事は可能ですが、判定スイッチは「どのエフェクトの状態なのか」という意味なのに対して、
変数4274番は「どんな足音が鳴る状態なのか」というより明確な意味を表した実装になります。- 判定スイッチを使う方法は、エフェクト、MIXエフェクト、お面の追加に対応できません。
変数4274番を使った実装のほうが、そういう事態にあっても上手くいく可能性が高いです。
- 判定スイッチを使う方法は、エフェクト、MIXエフェクト、お面の追加に対応できません。
他の方法との比較
好きな足音を演奏する他の方法として、後述の地形を追加してコモンイベント35番を編集する方法もあります。
汎用的に使える足音ならその方法のほうが適しています。
汎用的でない足音の場合は、スイッチ4219番の利用を検討してみてください。
コモンイベントの分岐が増えると、編集が大変になったりゲームの実行に影響を与えたりすることがあります。
足音を追加する方法
コモンイベント35番「【並】足音演奏」を編集して足音を追加する方法を紹介します。
この方法で追加した足音は、複数のマップで使ったり、他の制作者が使ったりできます。
Step1 地形を追加する
データベースの「地形」の欄に新しい地形を増やします。
新しい地形は名前が空欄のものを使って追加してください。(地形3番と4番の名前は空欄ですがここには追加しないでください)
ゆめ2っきの制作で必要な項目は、地形の「名前」と「通常キャラの表示方法」だけです。
- 名前
- その足音を表す名前にします。
「通常キャラの表示方法」が「普通に表示する」以外の場合は、それも名前に付加すると分かりやすいです。 - 通常キャラの表示方法
- 好きな項目を選びます。
浅瀬の中を歩いたときなどの視覚効果を設定できます。
ここで追加した地形の番号は次の工程で必要になるので覚えておきます。
Step2 コモンイベント35番「【並】足音演奏」を編集する
コモンイベント35番「【並】足音演奏」のイベント実行内容の一番下を見ると「終了処理」があります。
その上に下記のようなイベントコマンドを挿入します。
◆条件分岐:変数[0027:地形ID]が <Step1で追加した地形の番号>
◆効果音の演奏: <何らかの効果音>
◆
:分岐終了
コモンイベントの中身を分かりやすく保てるように、このコマンドは番号順になるように並べておくと良いです。
Step3 デバッグする
追加した地形を含むチップセットを作ってマップに配置して、テストプレーで正しく効果音が演奏されるか確認します。
デバッグが済んだら足音を追加する工程は全て完了です。