天津神について

Last-modified: 2023-07-20 (木) 13:10:46

紫「ちょっと そんなにきつく縛って 跡が残ったらどうするのよ」
豊「よかったわね 月まで来た手土産になるじゃない。
  ちなみに その紐を切ろうったって無理だからね
  フェムトファイバーの組紐」
紫「フェムト?」
豊「フェムトわかりやすく言うと須臾
  須臾とは生き物が認識できない僅かな時のことよ
  時間とは、認識できない時が無数に積み重なってできています
  時間の最小単位である須臾が認識できないから
  時間は連続に見えるけど
  本当は短い時が組み合わさってできているの
  組紐も1本の紐のようだけど
  本当は細い紐が組み合わさっているもの
  認識できない細さの繊維で組まれた組紐は
  限りなく連続した物質に見えるでしょう
  そのとき紐から余計な物がなくなり最強の強度を誇る
  さらには余計な穢れもつかなくなるのです
  この紐をさらに組み合わせて太い縄にすることで
  決して腐らない縄ができる
  その縄は遥か昔から
  不浄な者の出入りを禁じるために使われてきたのよ」
紫「不浄なもの、をねぇ………土着の神様もその縄で縛ってきたくせに」
豊「…そうね。察しのとおり、正確に言うと月の民に逆らう者の動きを封じるのに使ってきたのよ」
藍「紫様 いったいなんの話を……」
紫「古くはしめくり縄と呼ばれ、太陽の神、天照大御神が岩戸に隠れたときに
  再び岩戸に入れないように縄で縛ったのが始まりだと言う。
  それから不浄な者の出入りを禁じるときに使われるようになった縄」
豊「そう、注連縄。これのお陰で月の都は守られている」
紫「注連縄は本当は不浄な者の出入りを禁じるだけの代物ではない。
  神様を封印する役目も持っている」
藍「え?」
紫「例えばダイコク様、つまり大国主から国を略奪した天津神は大国主の反乱を恐れ
  二度と出てこられないように神社に封印した」
藍「ダイコク様が封印? ダイコク様って兎たちがいつも歌にしている神様ですか?」
  あいつらのアイドル的な
紫「大国主の神社は出雲にある大社。
  藍は知らないかもしれないけど、そこには極めて太い注連縄があるのよ。
  それは不浄な者の出入りを禁ずるためだけとしては太すぎる……。
  さらにもう一つ太い注連縄をもった神社があるでしょう?」
藍「もしかして、最近山に越してきた神社ですか?」
紫「あそこの神社、本当の祭神は諏訪の土着神だけど…建前の祭神は建御名方神。
  大国主の息子にして最後まで抵抗した武神」
藍「大国主の息子で危険分子…。だからあれほど太い注連縄が必要、と」
(漫画19話)

「お姉様、鴉は太陽の化身です。月夜見様のお姉様の使いかも知れませんよ」
(中略)
あの鴉が太陽の化身ならば、その足は三本で瞳は赤でなければならない!(小説三話)

天津神(Wikipedia)