月人の精神性

Last-modified: 2023-07-20 (木) 13:38:52

精神性を重視

月の都は完成された高度な都市であった。物質的、技術的な豊かさはとうの昔に満たされており、
精神的な豊かさを高める事が最も重要であるとされていた。(小説三話)

月人の理想

月の都が嫌った穢れとは、生きる事と死ぬ事。
特に生きる事が死を招く世界が穢れた世界なのだと。
生きるために競争しなければならない地上を穢れた土地、穢土と呼び、
月の都を穢れの浄化された土地、浄土と呼ぶ者もいる。
生も死もない世界が限りなく美しい。だが何もない世界が理想というのも違う。
生きるために他人から搾取したりせず、自分たちが生み出した物だけで全ての者の生活が
賄える世界が理想なのだと言う。
地上は生きることが最善であるが故に、死の匂いが強くなるのだと言う。
その死の匂いが生き物に寿命をもたらす。
だから地上の生き物には全て寿命があるのだと言う。
(小説六話 レイセン)

特徴の一覧

進歩を続ける

研究者は自分の研究に没頭し、
存在しうる理想について論じ合うことも出来る。食に不自由することなく、
死を恐れることなく永遠に研究が出来るのだ。
月の都は何て快適なところなのだろう。
ここに住んでいたら、地上が監獄に見えるのも当然かも知れない。(小説最終話)

殺生を好まない

「というか何か意味あるの?この踊り」
「貴方が神様を呼び出していたという事を判らせればそれで良いのです。
月の都では殺生は余り好まれないから
貴方を気軽に罰する訳に行かないのです。
それが終わったら地上に帰って貰いますから」(小説最終話)

豊姫は大きな甕から何やら魔法の液体を掬い、グラスについだ。
それを出された霊夢は、一瞬警戒した。
「これは永遠の時間をかけて漬けたお酒です。地上では味わうことができないお酒ですよ」
「毒とか入ってないよね」
「月では殺生は好まれないですからね」
そう言って、豊姫は霊夢に差し出したお酒を自分で飲み、代わりに自分のお酒を差し出した。

魔「そ それでさ このあとどうなるんだ?」
依「ここでは要らぬ殺生は行いません 貴方たちはもうすぐ地上に送り返します
  ですが……貴方には別の仕事がありますので
  しばらく月の都に残っていただきます」
霊「あ────?」(漫画20話)

寛大(地上なら打ち首拷問をそのまま放免)

「貴方達は、紫にうまく操られていただけですよ」
依姫はそういった。
「どういう事?」
「判らなければ別に良いのです。貴方達に悪気がない事が判りましたので……」
「さ、積もる話はこれくらいにして今日は飲みましょう。明日もありますから」(小説最終話)

魔「そんなことより 大丈夫だったのか? 何か馬車馬のように働かされたりとか」
霊「いや全然 ただ単に神様を呼び出すところを都のあちこちで披露させられただけ」
文「ふむ…不思議な話ですね 地上なら打ち首獄門が当たり前ですが… 
  おもしろ味に欠けますね」
(漫画20話)

みんな明るい

霊夢「見た目古い扉は触れずに開くし 本に書かれた文字は拡大縮小自由自在だったわ。
    何より住んでいる人たちがみんな明るくてね」(漫画20話)

傲慢

依姫「月の民にとっては地上は監獄のような所。月の都の一部と考えてますから。
行き来も意外と簡単なんですよ」
「ふーん。でもさ、私達がいる幻想郷はちっちゃいけど地上はもっと何倍も大きいんだってよ? 
月の都なんて幻想郷より小さいくらいじゃない。それを一部なんて傲慢じゃないの?」
大きさなんて問題の内に入りません。月の都の方が優れている、それだけで十分です(以下略)」
(小説最終話)

昔は兎に限らず、永琳にとって地上の生き物は自分の手足でしかなかった。
月の都でも月の民にとっては、兎達はただの道具でしかないのだから当然と言えば当然である。
月の民は他の生き物とは別次元と言っても過言ではない程の、高貴な存在なのだ。
(小説二話 輝夜)

そんな日々を経て、いつしか地上を月の都よりも魅力的な場所だと思うようになっていた。
その時は永遠の魔法をかけることはなく、僅かだが地上の穢れに浸食されていた影響だと思う。
ただ、その時はまだ私も自分が地上の民とは違う高貴な者だと認識していたし、
地上の民は道具としか思っていなかったのだが……ここ幻想郷はとても不思議な土地であった。
妖怪と人間が対等に暮らし、古い物も新しい物も入り混じった世界。
そこに月の民と月の都の最新技術が混じったところで、誰も驚かないのだろう。
自らを高貴な者だと言っても笑われるだけである。(小説二話 輝夜)

地上を思う(ただし、やっていることは「争いを起こし進歩促進」)

つまり優曇華は、月の民が地上に戦乱をもたらすためにも利用されている植物である。
何故戦争をもたらす必要があったのかは、人間の歴史を見れば容易に判る。
人間の歴史と成長は、すべて戦争の歴史と成長なのだから。争い事がなければ何も成長しない。
現状に満足した時点で人間は生きるのを諦めてしまうだろう。
月の民は地上の民のことを思って、日々暮らしているのだ。
地上の民の歴史は月の民が作っていた歴史に他ならない。(小説二話 輝夜)