底巻

Last-modified: 2023-09-09 (土) 16:32:08

第十五話 星屑の人間

青空がまぶしっ.jpg 

魔「先手必勝! 『スターダストレヴァリエ』

ウィッシュ.jpg 

魔「月の都で見える星は瞬いていないらしいな」
依「星が瞬いて見えるのは 大気の揺らぎなのです
   大気の少ない月の都では 星はほとんど瞬かない(星弾を食う」

甘….jpg 

依(甘…)

依「瞬かない星の光の軌道は 完全な直線です 
   等速度の攻撃は加速度系において止まっているに等しい 
   止まっている弾幕なら 誰にでも避けられるでしょう?」
魔「よく判らんが 確かにお前の周りは止まっているな じゃあ これならどうだ?
  『イベントホライズン』!」
イベントホライズン.jpg 
ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ.jpg 
魔(ただ遊ばれてるようにしか感じない どうにもこうにも 勝てる気がしない ぜ)
依「あなたのプラネタリウムは密度が薄いのです 地上から見る星空は
  そんなに寂しいものなのかしら 『天津甕星』よ 大気に遮られない
  本来の星の輝きを この者たちに見せつけよ!」
魔「…っ!!」
 (小さく光ったコマがあるだけで、描写は省略されている)

 

ここでレミリアと霊夢の会話。

 

霊「ねぇ あんた 依姫(あいつ)に勝てると思う?」
レミ「負けるはずがないよ 弱気だねぇ」
霊「いつもの妖怪退治なら負ける気がしないんだけど……今回 
  悪いのこっちじゃないの 月に攻めてきたわけだし
  悪い方は必ず負けるのよ」
レミ「はん それは私に対する当てつけかね でも 負けはしないよ」

びっくりレミリア.jpg 

霊「言っちゃ悪いけど 私の勘ではあんたが一番簡単に負けるわよ
  力の有無とか関係なし」

 

再び、依姫VS魔理沙

 

魔「この世に 光の速さより速い物は存在しない 
  どのような加速度を持とうと究極的には直線になるんだよ!
  出でよ 『ファイナルスパーク!』」
餅.jpg 

魔「ふん これだけじゃ勝てないと思ったがな」
依「光を斬るのは 水を斬るよりもずっと容易いこと」
魔「でもな 私の光は一つとは限らないぜ! これなら斬りようがあるまい
  『ダブルスパーク』!」
ダブル餅.jpg 

依「『石凝姥命』よ 三種の神器の一つ 八咫鏡の霊威を今再び見せよ!」
ヤタノカガミ.jpg 

小説との齟齬

依姫様は大きな神の鏡を掲げ、文字通り神々しく光を反射していた。(小説六話)

魔「あちゃー 今ごろ地上は大騒ぎだな」
依「月からのレーザーくらい何とも思わないでしょう
  表の月には人間が置いていった大きな鏡があります。月との距離を測るために 
  地上からレーザーを飛ばしていますからね 霊験も何もない鏡で
  心ない兎達が 良く位置をずらして遊んでいるようですが…」

魔「降参だ降参 もう煙も出ねぇぜ」
依「あら 私の番が回ってこなかったじゃない 貴方一人で暴れただけで」

 

ここで場面転換し、地上にいる幽々子と妖夢

 

妖「あれ? 今 月が光りませんでした?」
幽「月はいつだって光ってますよ」
妖「いやまぁ ところで 私たちはどこへ向かっているのです?」
幽「吸血鬼はお手製のロケットで 紫は予定通り幻の月と本物の月の境界から月へ行ってしまった
 としたら 私たちのやることは一つしかないでしょ?」
妖「家捜しですかね 紅魔館の」
幽「あら空き巣?」

第十六話 旧友の地図

紫と藍が、月の海を飛んでいる

紫「晴れの海を越え──雨の海を越え──嵐の大洋を越え 
  さあ これで賢者の住む海への入り口が開くはずです
  月の賢者が仕掛けたトラップが作動する(満月が閉じる)前に急ぎましょう」

 

場面転換し、依姫VSレミリア。

 

レミ「地上で最速にして最強のレミリア様だ 
   ちっぽけな天体だったから一周して来ちゃったよ」
魔「最速って文と比べるとどうかなぁ」
霊「力だって萃香がいるしねぇ じつは大して取り柄がないんじゃ」
レミ「聞こえているよ デビルイヤーは地獄耳だから」

レミ「どうした? 圧倒的な力の差に絶望したとしても降参は許さないよ?」
依「貴方…羽から煙が出ているわよ?」
日光ダメージ.jpg 

 

場面転換し、妖夢&ゆゆ。地上の湖のほとりにいます。

 

妖「用事って 紅魔館の家捜しじゃなければ いったい…」
幽「家捜しするならもっと魅力的な物がありそうな家がいいわね」

 

そして、湖に映った満月が二つに割れているのを発見。
紫がスキマ操作をしている証拠だという。
「紫が幻の月と本物の月の境界を失わせたのです 紫が閉じ忘れたか それとも……」
と呟きつつ、ゆゆこはその「水面に映った月」に飛び込み、妖夢と共に月の海にワープします。

妖「ここは いったい……?」
幽「さっきも言ったでしょう? ここは月の海」
妖「海ですって?」
幽「幻想郷には海がないから ここで海水浴でも楽しんじゃいますか」

(バキバキに折られた傘を発見。小説五話をチェック)
妖「この傘って 紫様の…?」
幽「…」
妖「どうかしました? これって紫様の傘ですよね?
  なんでこんなグニャグニャな状態で海に落ちてたんでしょう」
幽「……」
妖「……ってまさか!」
幽「やれやれ 海水浴は延期ね 友人からのお願い事じゃあ仕方ない
  その傘は宝の地図よ その傘どおりに進めと言っているのよ 紫(あいつ)は」
妖「へぇ……って なんで幽々子様が来るってわかってたんですか?」
幽「さあねぇ 一度負けてるからじゃない?」

 

再び場面転換。 レミリアVS依姫に戻る

 

レミ「どうした?何も仕掛けられないのかい?」
依「私が攻撃すれば貴方は必ず一撃で負けるでしょう
  だから貴方の技を全て見てからでも遅くはない
  貴方も体当たりばかりじゃなくてスペルカードを使ってみたら?
  美しいスペルカードを」
ダメージ.jpg 

レミ「『クイーンオブミッドナイト』 永遠に明けない弾幕の夜を 
   悪夢の度に思い出せ」

依「大御神はお隠れになった 夜の支配する世界は決して浄土になり得ない
  『天宇受売命』よ! 我が身に降り立ち夜の侵食を食い止める舞を見せよ」
謎ダンス.jpg 

レミ「ふん 飛び道具は当たらないってわけか…
   やっぱり最強の体術を喰らうほうが お望みってわけね」
バシュッゴオオオオオオ.jpg 
バシュッ ゴオオオオオオオ

アマテラス.jpg アマテラス2.jpg 
依「女神の舞に大御神は満足された 天岩戸は開き夜の侵食はここで終わる
 『天照大御神』よ! 圧倒的な光でこの世から夜をなくせ」(漫画16話)

小説での補足

「お姉様、鴉は太陽の化身です。月夜見様のお姉様の使いかも知れませんよ」
(中略)

第十七話 二十七と三分の一の罠

藍と紫の会話(「賢者の海」の由来)が、5p続きます。

藍「紫様 ここの海はなぜ荒れてるのですか? 先の嵐の大洋が
  荒れていたのは分かるのですが ここの海は風も吹いていないのに…
紫「海上の風は水面を変化させる それは海が大気の影響を受けているから」
藍「ではこの海は…」
紫「しかし 風は海の表面を荒立てるだけで 海の底は穏やかなまま」
(紫、海に飛び込む)
藍「!!」
紫「この海は内部の方が活動的なの むしろ表面の方が穏やかね
  作られた大気(オピニオン)は海(マス)の表面に影響を与える
  しかし表面は慌ただしくも 海の仲間で影響を与えることは少ないだろう
  でもこの海は違う 大気の影響を受けず 自ら変化を起こそうと
  沸き立つ思考が止まらない この海は──賢者の海」

藍「賢者の──だとすると」
紫「そう ここが月の賢者の住処」
(スキマを空けて中(たぶん綿月亭)をチェック)
紫「ちょうど留守みたい」
藍「はあ でしたら帰ってくるのを待ちましょうか? 千年前の雪辱なら留守では仕方がありません」
紫「何を言ってるの? 絶好のチャンスじゃないの」
藍「いったい何を…」
紫「月の賢者の家に忍び込んで めぼしいお宝を奪うのよ」
藍「空き巣ですか」
(さっき空けたスキマに手袋を引っかける)
藍「それは──?」
紫「お宝を探しに行くのは貴方」
藍「え ああ はい わかりました。 でもそんな留守の家を漁るだけでよいのですか? 
  それで満足するのでしょうか?」
紫「うふふ いいのよ どうせ地上の者は月の民には敵わないもの 力では

小説での補足

「地上の民は月の民には決して敵わないのよ」
藍は不思議そうな顔をした。
「え、決して敵わない…?」
「遙かに進んだ科学力、強靭な生命力、妖怪には手に負えない未知の力。
 地上の民は月の民には決して敵わないわ、特に月の都では」
「そ、それでは今になって何故、もう一度月に攻めようと思ったのです?
 おかしいじゃないですか。本当はそんな事思ってないんですよね?」
「いいえ、やはり敵うとは思っていません」(小説五話)

 

場面転換で、依姫VS霊夢

 

魔「おいおい お前らしくないなぁ」
霊「前の神奈子の時と言い 今回といい 調子狂うなぁ」
依「貴方は力の使い方を間違っている 修行が足りない」
霊「……大体ねぇ 私は妖怪退治の専門家なの 
  相手が神様だとどうも勝手が違うのよね もっとこう
  倒して然るべき相手が──」
咲「もう飽きて寝ていますわ」
霊「あーあ! もっと妖怪らしい妖怪を退治したいねぇ! 地獄の鬼とかさあ」

穢れテロ.jpg 
霊夢「『大禍津日』あんたたちの弱点はわかっているわ 穢れなきこの浄土に
    穢れを持ち込まれるのを極端に嫌う事」
依姫「なんですって? じゃあ さっき投げた物は」
霊夢「大禍津日神がその身に溜め込んだ厄災よ 放っておけば月に寿命をもたらすわ」
   弾を一つ一つ潰さないと月は地上と変わらなくなる」
   これであんたは私の弾を避けるわけにはいかないでしょ?」
魔「すげぇぜ! まるで倒して然るべき妖怪みたいだ! 霊夢が」
ドヤ顔.jpg 

矛盾

豊「美しくって誰が判定するの? というか人間が思う美しさって何? 
   美人コンテストでもやってるのかしら、面白そうだわ」
二号「い、いや、言い方が悪かったですかね。
     美しさというか穢い手を使わないで戦うというか」(小説六話)

万が一月の民が穢れを負ってしまうと地上に落とされる。
月にとって地上は大きな監獄であった。(小説三話)

 

さらに場面転換で、紫&藍。

 

藍「紫様は 賢者の家が留守ということを 最初から知っていたようですね
  もしかして……」
紫「そうよ なんのために霊夢に稽古をつけさせ 吸血鬼たちを月に向かわせたと
  思っているのよ」
藍「でも 吸血鬼の月ロケットは私たちが指示した物ではないのでは?」
紫「あんなもんその気になれば誰だって作れるのよ 人間だって作ったんだもの 
  私はその気にさせただけ 表面だけが周りに影響されて動き回っただけよ」
藍「…それは 待機が海の表現を波立たせるようにってことですか? つまり…」
紫「賢者ではなく 言うなれば愚者の海」

(もう一つのスキマをあける)
紫「さあ! 藍 最後の命令よ 
  中に入って私を満足させる素敵な物を盗んできなさい!」

矛盾

ちょっと遡って、この話で行われた動作を見直すと、

紫「この海は──賢者の海」
藍「賢者の──だとすると」
紫「そう ここが月の賢者の住処」
(小さいスキマを空けて中(たぶん綿月亭)をチェック)
紫「ちょうど留守みたい」
藍「はあ でしたら帰ってくるのを待ちましょうか? 千年前の雪辱なら留守では仕方がありません」
紫「何を言ってるの? 絶好のチャンスじゃないの」
藍「いったい何を…」
紫「月の賢者の家に忍び込んで めぼしいお宝を奪うのよ」
藍「空き巣ですか」
(さっき空けた小さいスキマに手袋を引っかける)
藍「それは──?」
紫「お宝を探しに行くのは貴方」
藍「え ああ はい わかりました。」
(6ページ経過&中略)
紫「賢者ではなく、言うなれば愚者の海」
(もう一つの大きなスキマをあける)
紫「さあ! 藍最後の命令よ 中に入って私を満足させる素敵な物を盗んできなさい!」(漫画17話)

と、「①小さいスキマを空け、手袋を引っかける ②藍が入るスキマを空ける」

なのが、最終話だと

紫「藍が私の作った切れ目に入って豊姫の能力を引きつけている間に 
  こっそりもう一つ穴を空けておいたのよ」(漫画最終話)

と、順序が逆になっている。

 

藍と紫でスキマをくぐると、綿月屋敷ではなく
なぜか地上の竹林へ到着している。豊姫の能力だった!
そして永琳の罠で、頼みのスキマも閉ざされてしまう。

 

(スキマがすうーっと閉じてしまう)
紫「いけない! 満月が閉じてしまう」

豊「そう 月の公転周期の僅かな乱れ それは完全な数であるはずの二十八を
  僅かに欠いたトラップ もう貴方は月に戻れない 
  師匠が千年以上も前に仕掛けたトラップでね」

第十八話 月の頭脳

前回の続き。地上の竹林にいる、紫&藍VS豊姫&レイセン二号。

豊「小人愚者を囮とし愚者を欺かんとす 留守に気をつけろ
  うふふ~ お師匠様の言った通りね あんな大時代なロケットは目眩ましで
  本物は静かに現れるとね」

豊「『道は近きにあり、然るにこれを遠きに求む』」
二号「それは?」
豊「お師匠様の口癖だった この妖怪は回りくどいことが正しいと勘違いした
  真っ正面から 勝ち目のない勝負を挑んだ 純粋な妖怪と
  ない頭を使って天網をかいくぐろうとした 愚かな妖怪
  はたしてどちらが道であったのか」

(紫に扇子を突きつけて)
豊「浅はかなものよ 私と一戦交えるかね」

 

場面転換 依姫VS霊夢

 

問題発言.jpg 
霊「ああもう きりがないわ 私が負けようかしら
依「ふん きりがないね 『伊豆能売』よ 私に代わって穢れを祓え!」
シャラーン.jpg 
霊「巫女姿の神!? 誰それ? 聞いたことない神様だわ」
魔「おお本物の巫女だ こいつはやばいぜ 偽物は必ず負けるんだ」
霊「巫女は神様をその身に降ろすもの その神様が巫女の姿っておかしくない?」
依「勉強不足ね」

 

場面転換。扇子を「喉元に」つきつけられた紫。
豊姫はその扇子を開き、兆・名セリフを言い放つ

 

伝説の超兵器.jpg 

豊姫「この扇子は、森を一瞬で素粒子レベルで浄化する風を起こす
    そんな月の最新兵器相手に貴方は何ができる?」

紫「あーはっはっ! もう降参 降参! 戦う気なんてないわ
  最初からまともに戦ったら勝ち目がないんだから」
藍「紫様…」
紫「囮作戦がバレた時点で 私たちに勝ち目はなかったのよ」
豊「いやに聞き分けがいいわね」

藍しゃま.jpg 

紫「敗れた側がこんなことを言うのもおこがましいかも知れないが…
  全ては愚かな一妖怪の所行 地上に住むすべての生き物には罪はない
  どうかその扇子で無に帰すのは勘弁願えないだろうか」
豊「ここに住む生き物に罪がないはずがありません 地上に住む 生きる 死ぬ それだけで罪なのです
 お前への罰は月に持ち帰って考えるとして… 地上の生き物への罰は――
豊姫ファンが最も大事にするらしいコマ.jpg 
 ……
 一生地上に這い蹲って生き 死ぬこと」

その後の扱い

永琳「あの娘たち(綿月姉妹)がうまくやってくれたようね
    犯人は捕まえて 竹林に放置したみたい…」(漫画19話)

紫の処置についてはこれ以上言及無し

第十九話 縛られた大地の神

紫、豊姫、藍による伝説のシーン。

紫「ちょっと そんなにきつく縛って 跡が残ったらどうするのよ」
豊「よかったわね 月まで来た手土産になるじゃない。※1ページ経過
  ちなみに その紐を切ろうったって無理だからね
  フェムトファイバーの組紐」
紫「フェムト?」
豊「フェムトわかりやすく言うと須臾
  須臾とは生き物が認識できない僅かな時のことよ
  時間とは、認識できない時が無数に積み重なってできています※2ページ経過
  時間の最小単位である須臾が認識できないから
  時間は連続に見えるけど
  本当は短い時が組み合わさってできているの
  組紐も1本の紐のようだけど
  本当は細い紐が組み合わさっているもの
  認識できない細さの繊維で組まれた組紐は
  限りなく連続した物質に見えるでしょう※3ページ経過
  そのとき紐から余計な物がなくなり最強の強度を誇る
  さらには余計な穢れもつかなくなるのです
  この紐をさらに組み合わせて太い縄にすることで
  決して腐らない縄ができる
  その縄は遥か昔から
  不浄な者の出入りを禁じるために使われてきたのよ」※4ページ経過
紫「不浄なもの、をねぇ………土着の神様もその縄で縛ってきたくせに」
豊「…そうね。察しのとおり、正確に言うと月の民に逆らう者の動きを封じるのに使ってきたのよ」
藍「紫様 いったいなんの話を……」※5ページ経過
紫「古くはしめくり縄と呼ばれ、太陽の神、天照大御神が岩戸に隠れたときに
  再び岩戸に入れないように縄で縛ったのが始まりだと言う。
  それから不浄な者の出入りを禁じるときに使われるようになった縄」
豊「そう、注連縄。これのお陰で月の都は守られている」
紫「注連縄は本当は不浄な者の出入りを禁じるだけの代物ではない。
  神様を封印する役目も持っている」
藍「え?」※6ページ経過
紫「例えばダイコク様、つまり大国主から国を略奪した天津神は大国主の反乱を恐れ
  二度と出てこられないように神社に封印した」
藍「ダイコク様が封印? ダイコク様って兎たちがいつも歌にしている神様ですか?」
  あいつらのアイドル的な
紫「大国主の神社は出雲にある大社。
  藍は知らないかもしれないけど、そこには極めて太い注連縄があるのよ。※7ページ経過
  それは不浄な者の出入りを禁ずるためだけとしては太すぎる……。
  さらにもう一つ太い注連縄をもった神社があるでしょう?」
藍「もしかして、最近山に越してきた神社ですか?」
紫「あそこの神社、本当の祭神は諏訪の土着神だけど…建前の祭神は建御名方神。
  大国主の息子にして最後まで抵抗した武神」※8ページ経過
藍「大国主の息子で危険分子…。だからあれほど太い注連縄が必要、と」 ※9ページ目突入

二号「豊姫様 今 依姫様の元にいる仲間から連絡がありました」
豊「貴方たち(月の兎)はいつでも連絡が取れて楽ね」
二号「どうやら侵入者はすべて倒したそうです そいつらを地上に送り返すために
   豊姫様の力が必要だと」
豊「了解 こちらもすべて終わったと報告してね 忍び込んだ形跡があった
  不浄な者は全て捕まえたと」
ぺこりん2.jpg 

 

場面転換 永遠亭

 

永「あの娘たち(綿月姉妹)がうまくやってくれたようね
  犯人は捕まえて 竹林に放置したみたい…」
輝「それにしては浮かない顔ね?」
永「うまく行きすぎると不安になるのは 心の病かしら」
輝「ま 私たちが月の都のことを心配してもしょうがない
  そう言っていたのは貴方でしょう?」
永「……… そんなことどうでもいいじゃないの 私が心配しているのはあの娘たちが
  わたしがいなくなった後 ちゃんと成長したのかどうか 月の都をちゃんと守れるのか
  それだけよ 私の弟子だと名乗っているからね」

第二十話 最後にして幽かな穢れ

射命丸がひとり、博霊神社にいる。

文「神社から巫女の姿が消えてから早二十五日 
  吸血鬼とともに月に向かったことはわかっているんだけど
  ……なぜか巫女だけ帰ってこない これは そろそろ
 新しい巫女を捜さなきゃ行けない時期ってことか 
  もう何度目になるのでしょう 新しい巫女が新聞のネタになりやすい人間ならいいのですが」

 

射命丸、紅魔館に移動。
レミリアかパチュリーがよかったが、
邪魔されたので咲夜にインタビューをする。

 

文「貴方たちが戻ってきてから10日近く経つというのに 
  巫女が神社に戻ってきていないのも気になりますので」

咲「もしかしなくても 月へ言ってきたことの話ですか?」
文「それ以外に何があるのでしょう?」
咲「その話でしたらもう遅いですわ」
文「遅いって?」
咲「お嬢様の興味はもう別の物に移ってしまいました
  今さら月のことを聞き出そうとしても邪険に扱われるだけですわ」

 
矛盾

藍「次に天狗ですが スクープを独占したいとのことで天狗の頭領と話をすることができませんでした
第三の目として行動したい感じでしたので 協力してくれるとは言い難いかもしれません」(漫画1話)

文はスクープを独占したいと言いながら、レミリア達を10日も放置という
他の天狗達に先を越されるだろ常識的に考えて…な行動を取っている。
描写的にずっと博麗神社に張り込んでいた可能性があるにしても、発言・行動が記者とは言えない。
これで天魔に藍のことを報告してないことがバレればただ自身の株を下げただけである。救えねぇ。

 

射命丸、博霊神社に移動。
ちょうど霊夢と魔理沙がいたので、今度こそインタビューを開始。
霊夢が、依姫戦後の回想を交えつつ答えてゆく。

 

文「ようやく月旅行の記事が書けそうですね さあ 私に月の話を聞かせてください」
霊「………月旅行ねえ……」

依「あなたが動けばお互い損をする」
霊「? と 投了よ 投了」

魔「そ それでさ このあとどうなるんだ?」
依「ここでは要らぬ殺生は行いません 貴方たちはもうすぐ地上に送り返します
  ですが……貴方には別の仕事がありますので
  しばらく月の都に残っていただきます」
霊「あ────?」

 

場面転換、月の都。玉兎達が稽古をしながら会話。依姫の疑いについて。
さいごにゆゆこ登場

 

二号「依姫様は地上の巫女を連れて何をしているの?」
玉兎「ああ なんでも依姫様の潔白を証明するために使うんだってさ」
二号「ほら謀反の噂が立ったことがあったでしょう?
   あれって何者かが勝手に神様を呼び出して使役していることが発覚したからよ」
二号「ふむふむ」
玉兎「それで依姫様が真っ先に疑われたの 
   そんなことできるのも依姫様くらいだったしね 
   でも本当はあの巫女にもできるって見せて廻るんだって」

幽「その話 詳しく聞きたいわ」
玉兎「誰?」

 

ふたたび場面転換し、博霊神社。
インタビューの続き

 

霊「見た目古い扉は触れずに開くし 本に書かれた文字は拡大縮小自由自在だったわ。
    何より住んでいる人たちがみんな明るくてね」(漫画20話)
魔「そんなことより 大丈夫だったのか? 何か馬車馬のように働かされたりとか」
霊「いや全然 ただ単に神様を呼び出すところを都のあちこちで披露させられただけ」
文「ふむ…不思議な話ですね 地上なら打ち首獄門が当たり前ですが… 
  おもしろ味に欠けますね」
霊「ふ 不思議と言えばねぇ…なんとなく見覚えのある奴を見た気がする 月の都で」
魔「月の兎に知り合いでもいたとか?」
霊「いや兎じゃなくてさ 大体兎の顔の違いなんてわからないし
  もっと こう 柳の下に立ってそうなアレが……」

 

さらに場面転換し、月の都
玉兎とゆゆこの会話、続き

 

玉兎「お前は……?」
幽「そう怖がらないの ただの迷子なんだから
  ここの主人が留守の間に 桃でも食べて休憩しましょう?」

小説との齟齬

亡霊には生死が無い。その事が、穢れのない月の都と相性が良かった。
幽々子は月の都にひと月ほど滞在し、誰にも怪しまれることなく行動していたのだ。
そして堂々とお酒を盗み出すと、次の満月の時に紫に再び月面と地上の通路を空けて貰い、
地上に降りてきたのだ。
月の都に亡霊の姿など、誰が想像しただろう。
だが、秘密裏に行動するのにこれ程便利な組み合わせもなかった。
亡霊は元々浄土に住む者である。つまりは生死に関わる穢れが少なく、
その結果そこに居たという痕跡を残さずに行動出来たのだ。(小説最終話)

第最終話 青の宴

博霊神社。文による霊夢インタビューの続き。
途中でレミリアが来て、「お礼とお詫びを兼ねて、海へ招待したい」と誘う。
紅魔館の地下にプールを作り、「海」としているのだ。

 

魔「柳の下に立っていそうなアレ …って幽霊のことか?」
霊「うん」
魔「あれ? 月の都の奴らは死なないんじゃなかったっけ?」
霊「幽霊も死なないし」
魔「いや そうかもしれないけどさ 死なないのに幽霊が居るのかと」
文「卵が先か鶏が先かって話ですね」
魔「そうなのかな?」

霊「海って 幻想郷に海はないわよ」
魔「というか 吸血鬼って水が苦手だったんじゃないのか?」
咲「水が苦手なわけではございません 川や雨のような流れる水を通りたがらないだけですわ」

レミ「(文に対し)あんたは呼んでないよ」
文「呼ばれなくても駆けつけますよ 新聞記者ですから!」

 

楽しかった儚月抄もいよいよラスト。

紫「もー くやしー」
藍「また今度頑張ればいいじゃないですか
  その時はあの月の民もぎゃふんと言わせられますよ」
(式神鴉が来る)

大勝利.jpg 

紫「はいはい 悔しがっているふりはこれでおしまい」
藍「え?」
紫「久しぶりの大勝利よ! 最近いいことほとんどなかったから
幽々子「あら遅かったじゃない ずっと待ってたんだからあ」
紫「しばらくは宇宙人に見張られていたからね 悔しがっているふりをしてなきゃね

藍「説明してくださいよ 一体なにが起きていたと言うんです?
紫「だからおとりよおとり 月の使者のリーダーは二人
  一人は神様をその身に降ろして戦う実力派 一人は地上と月を結ぶ援護要員
 (綿月姉妹が描かれたコマ)
  月の使者を騙すには2種類のおとりが必要なの わかる?」
藍「二種類のおとりって…実力派を出させるための吸血鬼一味と そして私たち」
紫「地上には月の頭脳だかなんだか知らないけど 
いわゆるスパイがいるから
そのスパイを引っかけるためにはまず私が罠にはまる必要があったのよ 
それで一番なにも考えていなさそうな幽々子に協力してもらったの 
藍が私の作った切れ目に入って豊姫の能力を引きつけている間に 
こっそりもう一つ穴を空けておいたのよ
二つのおとりで月の使者の家はがら空きになった 
幽々子には直接指示はしなかったけど 必ずもう一つの穴を見つけて屋敷に忍び込んでくれる、と」

妖夢「そういうことだったのですか 私も同行しましたが幽々子様は
   なんにも説明してくれないので本当に困りましたよ 
   あれから一ヶ月間も 月の都に忍びこんでいたのですから」
紫「幽々子を選んだ理由はそれもあるわ 
  私が再び月と地上を結ぶことができる次の満月まで 月の都に忍び込んでいても目立たないから」
妖夢「どういうことです? 十分目立っていた気も」(兎と幽々子がキャッキャしてるコマ)
紫「月の都は穢れを嫌うけど 貴方たちはすでに浄土の住人だからね」
藍「さすが紫様です」

小説との齟齬

亡霊には生死が無い。その事が、穢れのない月の都と相性が良かった。
幽々子は月の都にひと月ほど滞在し、誰にも怪しまれることなく行動していたのだ。
そして堂々とお酒を盗み出すと、次の満月の時に紫に再び月面と地上の通路を空けて貰い、
地上に降りてきたのだ。
月の都に亡霊の姿など、誰が想像しただろう。
だが、秘密裏に行動するのにこれ程便利な組み合わせもなかった。
亡霊は元々浄土に住む者である。つまりは生死に関わる穢れが少なく、
その結果そこに居たという痕跡を残さずに行動出来たのだ。(小説最終話)

藍「でも私には説明してくれてもよかったのに 地上に戻された時は本気で焦りましたよ?」
紫「敵を騙すには味方から 幻想郷にはスパイだっているんだから」

藍「それで幽々子には何をしてもらったのでしょう?」
紫「空き巣目的よ 空き巣 幽々子が手荒い真似をしてくるとは思えないし 
  何か宝物を盗んできているんじゃないかしら 
  それに気づいた綿月姉妹がぎゃふんと言ってくれるはずよ」

矛盾

閻魔の四季映姫・ヤマザナドゥより冥界に住む幽霊たちの管理を任されている。 (求聞史紀)

幽々子達は月に潜入した一ヶ月間、白玉楼を留守にしていたことになる。
だが、幽霊管理というそれなりに重要な職に就いている人物(?)が
一ヶ月間も休暇をとるとなればそれ相応の理由が必要となるはず。
しかし、劇中において映姫に許可を取るような描写が一切無いことを考えると
一ヶ月もの間無断欠勤していた可能性が高くなる。
このため、スレ内では「幽々子はいると仕事の邪魔になる文字通りクソ上司」
「エイキッキにとって幽霊管理はいてもいなくても別にいい仕事だった」などと言われることに。

幽「賢者の家には珍しい物も置かれていたけど 剣とか玉ばかりで
   あんまり面白そうなものがなかったの で……これにしたわ」
紫「…幽々子 この古くさい壺は何かしら?」
幽「お・さ・け 月の都に置かれた千年物の超々古酒よ」
藍「ぎゃふんと言わせるための宝物が お酒」

紫「うふふふ 上出来よ上出来 それでいいのよ敵が取り返しに来ない物を
  盗んだ方がいいのよ どうせ呑んでしまうだろうし あの綿月姉妹が
  悔しがっている姿が想像できて愉快だわ」

幽「さっそくこのお酒で勝利の祝いをしましょう? 第二次月面戦争の無血の勝利を」

疑問

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霊「ああ 冬の水遊びより体が温まるそっちのほうがいいわ」
紫「いいお酒が手に入ったの せっかくだからみんなで呑もうかと」
レミ「しょうがない 海でパーティーというのもおつかもしれない
   さあ 咲夜 さっそく準備して」
魔「ええ? この格好で宴会か?」
咲「こぼしても大丈夫ですね」
霊「いやはや幻想郷に月みたいな海ができても やることは一緒ねえ」
紫「それが穢れだらけの人間のいいところ でしょう?」
霊「もしかして馬鹿にしてる?」

あぁ、そう….jpg 

 

結局、各勢力はどうなったんだってばよ?な人はこれを見れば分かるかもしれません。
人物相関図風.jpg 
まあ、永遠亭の皆さんの出番が少ないことは理解できるかと思われます。

 

これでラストだ!小説で〆ろ!