概要
数多くのファンタジー作品に登場する【種族】。
元は北欧の民間伝承に出てくる小人で、いわゆる妖怪の一種だが、今日のファンタジーRPGにおけるドワーフ像はトールキン『指輪物語』(The Lord of the Rings)での描写が前提となっている。
一般にはプレイヤーキャラクターが選択できる種族の1つであり、地下や洞窟を住処とし、小柄だが筋骨たくましく、鍛冶や物作りにおいて秀でた種族とされることが多い。
ドラクエにおいては【ホビット】と混同されているきらいがあり(特にFC版DQ3のホビットの姿はドワーフそのもの)、それと比べてややマイナーな種族だったのだが、DQ10オンラインにおいて最初に選択する5種族にホビットを差し置いて抜擢され、一躍ドラクエでもメジャーな存在となった。
ホビットとの混同はカタカナの「ワ」が使えなかったので名前だけホビットに変更したからではないかとも言われている。
実際にDQ3発売前の【ファミコン神拳】では「ドワーフという古い種族の住む地底の町がある」と解説されており、2016年に開催された【ドラゴンクエストミュージアム】において展示された【堀井雄二】直筆の開発資料の中では、【ノルドの洞窟】が当初「ドワーフの洞窟」と記されたことからもそれがうかがえる。
なお「ホビット」はトールキンの造語であるため、NESの頃から海外向けの作品ではホビット族はすべてドワーフ(dwarf)に統一されているほか、日本国内向けソフトでも令和になってからは「ホビット」が避けられている(詳しくはホビットの項目参照)。
一方のドワーフは造語ではないので、今日でも問題なく使用されている。
DQ5
カタカナの「ワ」が解禁されたSFC作品で満を持して初登場。
【妖精の世界】に住んでおり、商売と物作りを生業としている。
【ドワーフの洞窟】に住む【ザイル】とその祖父もドワーフである。
リメイク版ではザイルが仲間になり、DQ10まではプレイアブルキャラとしては唯一のドワーフ。
グラフィックは角突きの兜をかぶって立派な髭を蓄えた背の低いおじさん。
元ネタを参考にしたのか同じグラフィックで【グランバニア】など各地の武器・防具屋で鍛冶仕事をしている者もいるが、彼らがドワーフなのかどうかは不明。
【サンタローズ】の【薬屋の親方】、【オラクル屋】、【山奥の村】の【よろず屋】など、このグラフィックの人物は職人肌の人材が多い。
ただし、DS版以降では【ホビット】の流用で緑の三角帽子をかぶったものに変更されている。
DQ7
【滝壷の洞窟】に人間の女性と結婚したドワーフがいる(グラフィックはホビットと同一)。
モンスターに【ダークドワーフ】が登場。
さらにリメイク版には【トクベツなモンスター】で【ドワーフスミス】が登場している。
DQ10オフライン
地の民 ドワーフ
雄大な山々に恩恵を受け 大地と共に生きる
小さな身体に 大きな耳を持った者たち。高い技術力と 強い欲望を持つ彼らは
持ち前の 器用さと素早さで
いくつもの高度な文明を 築き上げた。
主人公が転生先として選べる種族の一つ。イメージ曲は【地の民ドワーフ】。
身長は低めで、肌の色は緑系。耳が他種族に比べて大きいことも特徴となっている。髭を生やしている者はそれほど多くない。
【プクリポ】同様、ゲーム内でも頭身はさほど変わらない。
【ドワチャッカ大陸】を主な生息地としており、ドワーフを転生先に選んだ場合は【アグラニの町】から冒険が始まる。
仲間キャラとして【ダストン】が登場。NPCには【賢者ブロッゲン】、【チリ】、【ドゥラ院長】などがいる。
DQ10オンライン
ステータスに種族差があった頃は、実際にも上記のとおり器用さと素早さに優れていた。
詳しくはこちらを参照。
DQM3
【ロザリーヒル】の住民がドワーフという設定に変更されている。
ヒーローズ1
【ドワドキア】に住んでおり、作中では【族長】、【族長の娘】、フィアンセの3人が登場している。
シアトリズム
プレイヤーキャラクターのひとりとしてDQ10のドワーフが登場。性別は男。
DQ10(Ver.1)のタイトルムービーやパッケージイラストに登場しているものがモデルになっている。
初期職業は【盗賊】だが、手にしているのはパッケージイラストに準じた結果盗賊が装備できない両手斧の【カルサドラアックス】。
DQ10の初期職業で斧を装備できるのは【戦士】しかいないが、DQ10枠は【エックス】と【オーガ】も戦士なので、DQ10内でNPCとしてしばしば登場する盗賊に変更されたものと思われる。