キャラクター/【マスター・オブ・マスター】

Last-modified: 2023-11-18 (土) 21:03:13

χの時代、キーブレードマスターに相当する6人の弟子(予知者ルシュ)の主にあたる人物。
「マスター・オブ・マスター」というのはキーブレードマスターにとってのマスターということであり、弟子からは単に「マスター」と呼ばれている。

チリシィを生み出した者でもあり、チリシィからは主(カレ)と呼ばれている。
 
謎の男XIII機関と同様の黒コートを纏い、フードを目深にかぶっているため、詳しい容姿や顔立ちは一切不明。

  • 唯一、チリシィの語りによれば彼はチリシィを創造した時に「微笑んだ」らしい。

基本的に飄々とした軽い性格に見えるが、どこか達観しているようでもあり、大物感を漂わせる。

  • Uχでは「俺がまだ少年だった頃─」と言っただけでルシュに驚かれている。
  • 動作も非常にオーバーで弟子たちも困惑することも多い。
  • また、弟子たちのリアクションを楽しんでいる節があり、グウラに使命を与えた際触りの部分だけの裏切り者の見つけ方が分かったグウラ(しかも、話を無視された)に対して「頭良すぎてイヤ」と言い放っている。

 
CVは杉田智和。
北米版における声優はレイ・チェイス。


未来を見る目」を持っており、未来に起こる出来事を予知書として書き綴り、その写しをルシュ以外の5人の弟子に授けた。

6人の弟子にそれぞれ異なる使命を与えているが、その中でもルシュには特別な使命を与えている。

  • ルシュに予知書を与えなかったのはこの使命が関係していて、パラドックスを起こさないためである。しかし、ルシュは予知書の欠落した一片の内容(裏切り者の正体も)を知っており、それをマスターの意思だと発言している。ルシュに内容を教えたのかは明らかになっていない。
    • KHIIIのシークレットレポートでもルシュはロストページの内容を把握していることが記述されており、ルシュに対してはユニオンリーダ―の計画やマレフィセントについて教えていたり、ユニオンリーダーの一人にキーブレードを継承するように指示していたりしたらしい。実際にUχでもルシュに対してダンデライオンによる世界の再生や自身の過去、そして予知者の選定及びχの大戦を計画した理由について話している場面が描かれた。

6人の弟子に、それぞれ7つの大罪からとられた新しい名前を与えている。

  • 何故新しい名前を与えたのか、元の名前は何なのか、なぜ7つの大罪なのかなど詳細は不明である。
  • 黒コートを着用している、新しい名前を与えるなどの行為はXIII機関の指導者であるゼムナスと類似点が見られる。
  • 弟子達の名前から、マスター・オブ・マスターには「Superbia(傲慢)」の大罪が対応しているのではないかと考えられている。一説には「傲慢」は他の全ての罪の根源ともなる最悪の罪と言われている。例えばルシファーが高慢故に神に逆らい堕天した例を考えると分かりやすいだろう。

χ本編の時点ではデイブレイクタウンには不在の存在で、作中には登場しない。その理由は不明で、いずれ再び現れるのかどうかも一切不明。さらに言えば、彼自身のキーブレードも判明していない。
現時点で最も謎の多い人物。

  • 自分が消えることに関しては「もしもの話」「決まったわけではない」と予知者に話している。予知書に記されているが、実際にその通りの出来事が起こるのか確証がなかったということだろうか。また、この言い方からは自分の意思で姿を消したわけではないとも推測することができるが……。
    • 後にUχで「ただの傍観者でいたい」と語っていたことが判明したため、自分の意思で姿を消した可能性もある。

χ

黒チリシィによると、チリシィを介して各ユニオンのキーブレード使い達に特別なバングルを渡し、ギルト(この世の"罪")という闇の力を集めさせたのは、マスター・オブ・マスターの意思らしい。
通常のチリシィ達は「罪を集めて光へと浄化させるため」という大義と考えていたようだが、黒チリシィは、自分はその闇の力によって生まれた存在であり、そしてそのこともマスターは予測できていたと言う。

  • 事実、それはマスターの「未来を予知できる」という能力からも裏付けられていると言えるだろう。
  • また、キーブレード使い達の中に闇に染まる者達が現れてしまったのも、黒チリシィの暗躍やギルトが原因と考えられ、全てはマスター・オブ・マスターの思惑通りに事が進んでいる可能性が高い。
  • 予知者に対して、キーブレード使いが闇に堕ちると付き従うチリシィがナイトメアに変化することを教えているが、実際はバングルを付けたプレイヤーが集めたギルト(闇の力)によってナイトメアが発生している。また、予知者はユニオンのプレイヤーが入手・使用するものに関与しないことになっていることから、マスターは全て想定していた可能性が高いだろう。
    • 後者に関してはマスターの指示であると明言されてはいない。
    • チリシィを見た目で区別することが出来ないため、紐づけられたプレイヤーを特定することができないことや、χのプレイヤーのナイトメアがスピリットとは別に存在していることも事態をややこしくしていると言える(ナイトメアは徐々に色が変化している為、スピリットから変化することに関しては嘘ではないのかもしれないが)。

終盤で、ルシュは予知書のロストページは”マスターの意思”であると語っている。また、マスターの意思は世界の行く末ではないことや、世界の行く末より弟子達が鍵にどう導かれるかを知りたいのではないかと推測している。

  • ロストページは世界を終わらせるきっかけとなる”裏切り者”について記述された文章であることが明かされているが、マスターの真意とは一体何なのだろうか。

χBC

黒コート姿で登場。素顔は不明。

  • 本作ではマスターとルシュの2名だけが終始黒コート姿であり、そこにも何らかの理由がある模様。
  • 真XIII機関より前にキャラモデル変更後の黒コートを披露している。

 
鍵が導く心のままにという言葉を6人の弟子達に説いており、弟子達も良く言葉にしている。
本人曰く、「心の命じたことには逆らえない」とのこと。

  • この言葉は、KH0.2でも王様が口にしており、アクアが「随分古い言葉を使う」と言っていた。
    王様曰く、大昔のキーブレード使い達が交わした言葉だという。
    実際、イェン・シッドもこの言葉を言っていたらしく、エンディングにてグーフィーから聞いたことでソラも知ることとなった。

冒頭のイラとの会話では、弟子にキーブレードを授けた理由はキングダムハーツを守る為ではないと語っている。また、問題なのは予知書の最後の一節にあるように世界が闇に覆われた先であり、それまでの世界は考える必要がない・未来を変えるのは傲りではないかと語っている。
6人の弟子に使命を与えた場面が描写され(イラに関しては使命というより同志を集める=ユニオンを組織することについてだが)、ルシュに対しては後述のキーブレードと黒い箱を与えている。
5人の予知者には使命の他にも「ユニオンのキーブレード使いが何を入手し使用しようが関与しない」「力の不均衡は征服欲を呼び闇に通じるため、ユニオンの同盟を禁止し、それぞれが独立に行動する」などいくつかの教えを説いている。また、キングダムハーツの出現を禁忌としている。

  • これらの教えや、予知者に対して語り掛けている場面(チリシィの説明や使命を与える場面)からは、マスターがキーブレード戦争が起きるように誘導・煽っているような印象を受けるが、実際マスターが何を考えているのかはわからない。
    • ルシュに予知書を渡さなかった理由が、タイムパラドックスを起こさない為であることから、予知書に書かれたキーブレード戦争が起こるという未来を回避させないようにしているのだろうか。
      また、ルシュは弟子が鍵にどう導かれていくのかを知りたいのではないかとも推測している。
  • 「ユニオンのキーブレード使いが何を入手し使用しようが関与しない」に関してはマスターの指示なのかは明らかになっていない。

キャラクター紹介では「彼のエキセントリックな言動は計算なのか、ただ無邪気に振る舞っているだけなのか、誰にも判断はつかない」とされている。


ファミ通インタビューによると、マスターはχブレードの存在を認知しており、それを模して自分でキーブレードを作っている(鍛冶ではなく心から取り出すという表現に近い)ようである。

  • 予知者たちのキーブレードも彼が作ったかどうかは不明。
    仮に彼が作ったのであれば、彼のキーブレードに付いている見つめる目が、予知者それぞれのキーチェーンにデザインされている理由にもつながるのではないだろうか。

彼がルシュに渡したキーブレードは、彼自身の片目を用いて作ったものであり、ルシュが先の時代まで弟子を育てこのキーブレードを継承していくことにより、マスターは未来を見ることができる。
予知書はこの方法によって書き綴られたものであり、マスターの「未来を見る目」とはこのことである。

  • ルシュがこのキーブレードに対して「見つめる目」と言ったことに対してマスターはそういう名前ではなく名前は無い、と返答している。それに対してルシュはノーネームと呟いている。
    • このためか、このキーブレードの名称がノーネームであると思われていることもあるが、「ノーネーム」という名称自体は別のキーブレードのことであり、このキーブレード自体の名称は現時点でも不明である。
      • 作った本人が無いと言うからには少なくとも今のところは無いのだろう。しかしそれではwikiとしてはとても困るので、このwikiでは便宜上「見つめる目」としている。
      • メモリアルアルティマニアでは「マスター・ゼアノートのキーブレード」となっている。
      • キャラクターファイルズでは「贖罪の山羊」が仮名として用いられている。
      • 青年ゼアノートは「見つめる目」、ルシュはシークレットレポートで「贖罪の山羊」「見つめる目」と呼んでいる。
  • 3Dアルティマニアの設定画では、このキーブレードの目と似たキーチェーンの目玉は「意思ある闇の眼」と書かれている。
    • 「片目を用いた」ということから単純に考えると、彼は現時点で隻眼の可能性がある。自分で抉りでもしたのだろうか…。
      • 本人もルシュにそれを明かした後「今キモっ!って思わなかった?」と言う始末。
      • というか見た感じ相当禍々しい目だが、これが本当に彼の目なのだろうか…。

χBCでアヴァに使命を与えていた場面の回想で登場。
ダンデライオンを組織することの他に、その中から5人のユニオンリーダーを選び、ダンデライオンだけになってもユニオンを維持すること、リーダーの1人に予知書を引き継がせることを指示している。


後に、時計台の部屋でヴェントゥススクルドによってノイズのような姿が目撃されている。

  • 途切れ途切れだが、上記のシーンの記録である様子。

直接登場している場面ではないが、マレフィセントの前に現れたによってマスターの行動がいくつか語られている。キーブレード戦争の後に自分と弟子がいなくなった後、予知書から世界を取り出せなくなるため、事前にデータ上に予知書から(現実世界に構成していないものを含めた)世界を再構成していたこと、マレフィセントが時間移動してくるため現実の世界線上にはエンチャンテッド・ドミニオンを構成せずにデータの世界線に閉じこめたことが判明している。

  • 闇によると、マレフィセントを閉じ込めたのは未来を知る彼女の記憶を恐れてのことだと言う。そして上記の対策に加えてデータの世界ではセブンハートの世界を一つ省き、その世界で起こる出来事を知られないようにしている。
  • このデータ世界こそダンデライオンが移動した世界であり、この世界は筋書きを書き換えられないように鍵が掛けられているらしい。そして(現実・データ両方の)デイブレイクタウンを創造したのは彼であり、箱舟の1つ目が起動することで現実のデイブレイクタウンは闇に飲まれ始め、7つの箱舟の旅立ちと共に崩壊し、データのデイブレイクタウンも閉じられるよう設計していた。

Uχ本編の5年前(正確な時系列は不明だが、アヴァに使命を伝えた後)に時計塔の管理室でルシュと会話している場面の回想でも登場。
自分の過去、キーブレード戦争とユニオンリーダーの計画についてルシュに教えている。
彼が少年だった頃、キーブレード戦争=光と闇の戦いが始まったらしい。また、その頃から光=キーブレード使いは存在していたが、彼のマスターは存在せず、他のキーブレード使いに関しても「いたっちゃいたけど、俺以外は論外だな」とのこと。

  • 前述のファミ通インタビューの内容からすると、マスター・オブ・マスターは少年時代には既にχブレードを模してキーブレードを創り出していたことになる。

戦っていた闇は魔物とも言えるが、自分たちと同じ姿をしていたという。戦いの中で闇は姿を捨て、人の精神を攻撃するようになった。しかし言葉は一応通じるものの意思疎通は不可能らしく、ルシュとの会話の中で”人間とは言っていない””闇は常に姿を変え、人間の中にも隠れる"とも語っている。闇との戦いで多くの仲間を失い、また多くの愛する者たち、仲間たちを闇に奪われた者をこの目で見てきたとも語っている。そして闇は自分たちを「ずっと見ている」と言う。

  • 実際これらの闇はUχの中で何体か登場した。
  • 人と同じ姿というと、これまでの作品にも旧XIII機関のような人型ノーバディや唯一の人型ハートレスアンセム、ヴェントゥスの心の闇であるヴァニタスなどが登場している(両者とも、人間の中に隠れるという特徴とも合致している)。
  • 闇が常に見ていることを意識していること、また後述の予知書も闇に見られては困るような重要な物ではないと言っている辺り、彼の真意が見えてこない言動の要因の一つとして「自分の目的を闇に気取らせないため」というものが考えられるかもしれない。

そして、闇との戦いは一度も終わったことがなく今(χ)も続いており、これから起こる戦い(つまりχで起きるいわゆる「キーブレード戦争」)はキーブレード戦争の開戦ではなく、むしろこれでようやく闇との戦い、つまりマスター・オブ・マスターにとってのキーブレード戦争は終わるのかもしれないと語る。
その戦いで世界は一度終わり、別の世界線上に逃れたキーブレード使い達がバラバラになった世界の光を回収し、世界は再生する。
子供たちの心の中に残る物語、世界を消すことはできず、彼らの心に光が残っていれば世界はそれを標として再生されるという。

  • アヴァに優秀なキーブレード使いを集めるように指示したのはこのため。
  • そしてこれはルシュが言及する通りいわゆるχのキーブレード戦争もマスター・オブ・マスターの計画の一部であることも示している。
    • χBCでのイラへの発言を考えるに、当時の世界は1つだけで、世界の光もキングダムハーツ1つしかなかったため、何かが起きれば全てが滅んでしまう。それを回避するために世界をバラバラにしてしまおう、というのも彼の魂胆の1つだったのだろうか。

同様に闇を消すことはできないと語っているが、これによって一時的にでも休戦状態にはできると考えている。そして、自分は疲れたためこの休戦状態の間唯の傍観者として休みたいと語っている。

  • マスター・オブ・マスターが表舞台を退いた後の未来を観測できるということは、観測できた範囲の時間は世界が存続することが確定している、ということでもある。そう考えればその期間傍観者側に回っても確かに問題無いだろう。

また、前述のキーブレード使い達は世界再生のための重要な礎となってくれる筈と語っており、ルシュから彼らが別の世界線から再生された元の世界に戻れるのか問われた際には、全員は難しいと答えている。

闇は13体おり、そのうちの強力な7体を自分と弟子達に、5体をユニオンリーダーたちに、1体をデータ世界に閉じ込めて各個撃破する計画を立てていた。自分とその弟子達に7つの大罪をテーマにした名前をつけたのはそのためかもしれない。
そして、予知者達に不和を生み、闇を宿させるために予知書の中の「裏切り者」の記述を利用したのだという。

  • これがχでルシュが言及した「マスターの意思」ということだろうか。
  • ルシュによれば残りの6体の闇は全てデータ世界に封印されるはずだったようだが、実際にデータ世界に閉じ込められた6体のうち、そのうち1体はマレフィセントと共に脱出、1体はヴェントゥスに潜んでおり、4体はプレイヤーの機転によって出られなくなった。

ルシュには「犠牲が多すぎる」と反発されるが、「これは人と人ならざる者の戦いだ」「感傷に目的を曇らせてはいけない」と諭し、さらに「これは光と闇の戦いなどという英雄譚ではない」「心を持つ者の尊厳の問題だ」と語る。そして犠牲が前提ではなく、助かる手段は用意していると告げ、旅立つルシュを見送る。

  • DRで明確になるが、ルシュが反発したのはこの方法だと闇を宿している者達も闇とともに消滅するためである。
  • 上記の計画だと自分自身はともかく予知者同士の抗争に参加しないルシュが強力な闇を宿すに至る経緯が不明だが、この会話でルシュを激高させることにより闇を宿らせたのだろうか?

時系列は不明だが、デイブレイクタウンの丘で闇と話しているシーンも描かれる。

  • 「おまえたちの行動は理解不能だ」と言う闇に「おまえたち?」と聞き返し、「いや、おまえだけか」と返されている。

今回のこの世界(デイブレイクタウンのことだろう)は「多くのキーブレード使いを集め、ふるいにかける始点」「指導者を失い、疑心と不安の中で自立の術を見つける訓練」「そして残った者たちが、閉じ込められた世界で闇と対峙した時、何を選択し実行するか」の三段階の構成にしたらしい。

  • これについて、ルシュに対しては「始点のχ、訓練のアンチェイン、実行のユニオンクロス」と表現している。つまりχというゲームの三部構成にも絡めているわけである。χとアンチェインの境目が(タイトルコールの位置を鑑みても)時系列的に噛み合わないような気もしないでもないが…予知者が仲違いし始めて確固たる指導者ではなくなっていく、というのを「指導者を失う」と表現しているのだろうか?
    • また、マスター・ゼアノートが「終局」を意味すると語った「χ」を、マスター・オブ・マスターが真逆の意味である「始点」と表現している。偶然かもしれないが、もしかしたら深い意味があるのかもしれない。χで起きた戦争が旧世界の終局でもあり新世界の始点でもある、という見方の違いかもしれないが。

ここでは、予知書の内容はどうでもよく、闇が予知書の内容を覗き見していたのを放置していたのもそのためと語っている。その真の役割はマスター・オブ・マスターが未来に移動するための標であるという。ルシュのキーブレードの目が肉体を形成するための媒介、ルシュが記憶する者の役割を果たすらしい。

闇との対話の中で、未来に自分が知り得ない世界を見たという。また、「お前はどこの世界に姿を消すつもりなんだ?」と聞かれた際、「見たことがない、知り得ることが不可能な世界。そこは光も闇も支配し得ない」「想像する命の先の世界、虚構の世界」「目も声も届かない、※の世界」と答えている。また、データの世界とは異なり、その世界は具現化することすらできないことを示唆している。またこの文脈から、その世界はχ時間軸の1つだった世界にも含まれていないようだ。

  • その内容から死後の世界のようにも聞こえるが…。
  • また、これらの特徴は「光でも闇でもない」「虚構の世界」「声は届かない」などと言及される、ソラが消えたと推測される先にも通じるが…。

KHIII

シークレットムービー「夜空」に登場。
月を手でハートにし、キングダムハーツを形作っている黒コートの男が彼である。

  • 特にゲーム中ではあの人物がマスター・オブ・マスターであることを示唆するものはないが、ディレクターが「マスター・オブ・マスターです」と断言している。曰く、「あの格好であんなふざけたことをするのは、彼しかいません(笑)」とのこと。
  • ソラとリクと同じ世界にいるということからルシュと同じく何度も体を入れ替えて生き延びるなり、復活する手段があったなり、とにかく何らかの方法を用いて現在の時間軸に存在していると思われるが、詳しくは不明。
  • 彼が予知者の前から姿を消したことと、ソラが「代償」によって元の世界から消えたことには何らかの関係があるのだろうか。

KHIIIRM

「Re Mind」冒頭でキーブレード墓場にある岩に腰掛けるマスター・オブ・マスターとヤング・ゼアノートとの会話が描かれた。

  • ちなみにTGSトレーラー公開時点では、身振り手振りから、黒コートの人物がマスター・オブ・マスターに似ていることを認めながらも彼自身ではない別の誰かである、と考察する意見も一部には見られた。
    しかし、「Re Mind」で黒コートの彼にあてがわれていたのは杉田ボイスであったため、その線は消えることとなった。

このムービーの前の時間軸でもゼアノートに会ったことがあるようで、キーブレードマスター承認を控え世界を旅していた彼に闇を払う衣を与えたようだ。
実際に世界を見て回った後ゼアノートが得た「歪な光は闇に覆うべき」という答えに対し、「それぐらい大目に見てやれ」「過激な思想だ」と言いつつも一方で彼を煽るような発言もしている。

  • その上、闇を払う衣についても「真の強者なら闇から身を守る必要はないから着なくなる」といったことを言い、ゼアノートが闇に傾倒するよう誘導するような発言もある。
    • 自身の片目を用いて作ったマスター・ゼアノートのキーブレードを通して彼の未来を見たはずなので、未来で起こる事実を単純に説明したとも取れる。

ゼアノートに正体を問われた際は最初は煙に巻こうとしていたが、それでも名を聞こうとする彼に名を明かした。

  • このシーンにはボイスも字幕もないためプレイヤー視点では彼の本名は不明のままだが、その名を聞いたゼアノートが驚いたような表情をしたため、彼の名前は後世にも伝わっている、少なくともゼアノートが知っている名前だった可能性がある。
    • ただし、マスター・ゼアノートは当時の出来事を振り返った際に「彼が何者だったのかいまだに定かではない」と発言しており、その正体がハッキリ分かった訳ではないらしい。
  • この時「もうもったいぶる意味もない」と言っているがその真意は不明。

そして自らがロストマスターの一人であると告げ、「鍵が導く心のままに」と言い残しゼアノートの前を去った。


上記の通り、遥か昔に消息を絶ったはずのマスター・オブ・マスターがヤング・ゼアノートと出会っていた事が明かされた。
声優が杉田氏である事から考えても、ルシュのように体を何度か入れ替えた訳ではなく、当時の姿をそのまま保っていると思われる。
まだこの時代にはレプリカは存在しておらず、器に過去から心を移すという方法も不可能だったはずであり、どういった方法を使って現世に現れたのだろうか。

  • シークレットレポート#12#13では、ルシュが使命を果たす事がマスター・オブ・マスター帰還の条件である事が示唆されていたのだが…。
    • Uχにて、マスター・オブ・マスターが上記の方法で時間移動可能であることが示されている。しかし、この条件ではルシュがマスター・オブ・マスターの出現に気づくはずだが…。

DR

KHIIIRMの前日談の形で登場。
承認試験で世界を見て回る旅の途中、闇の回廊の中でを脱いで倒れたゼアノートを救助し、キーブレード墓場で対面した。
この時に無策で闇の回廊を移動したゼアノートを嗜め、黒コートをプレゼントした。

  • これについてはマスター・オブ・マスターが正しい。鎧を着ても危うく消滅しかけたことがあると後のエピソードで判明するわけだからぐうの音も出ないし、さすがのゼアノートも素直に非を認めた。
  • ゼアノートを発見した際、「君が特異点か…」と発言したが、この発言の意味は不明。「特異点」という単語はソラがKHIIIで発生させたもの以外には今のところ出てこないが…。

ゼアノートには闇の回廊を「優雅に散歩」していたらゼアノートを見つけたと話す。
「元々はキーブレード使い的な?」と自己紹介し、ゼアノートの出したキーブレードを自分の手に出現させることでそれを証明。余計に怪しまれる。
黒コートを渡した時はさらに怪しまれ、「セールスマン?」とまで言われてしまう。

その後、「歪な光」の感情について語り、それはもはや光ではなく闇ではないか?と発言。強者や弱者の持ちうる悪意にも言及し、世界を見て回るついでに人の心も見てほしいとゼアノートに依頼。彼の意見を聞くまでキーブレード墓場で待っていると告げた。

KHIIIRMのシーンも出てきたが、結局名前は明かされなかった。


シリーズでの描写を見るに、キーブレードを創造し(そのため恐らくは最初のキーブレード使いであり)、チリシィを創造し、デイブレイクタウンという特殊な世界を創造し、予知書を記し、人間を含めた世界のバックアップを作り、しかも再生する世界を選別することも出来たという人智を超えた能力、そしておとぎ話の世界よりも古から闇と戦い、はるか未来のKHIIIに至るまでの遠大な計画を練る頭脳を兼ね備えた底知れぬ人物であるようだ。ロストマスター編にてさらに詳しい描写がなされることだろう。