異空の海を渡り他の世界へ移動するための装置。
外見は棺のようなポッドが放射状に並び、その上には大きな謎の球体がある。
ちなみに、聖書には「ノアの方舟(箱舟と書くこともある)」というものが存在する。
神はノアに堕落した世界を浄化するため大洪水を起こすので、その前にこの舟を作りノア一家と全ての動物を雌雄1組ずつ乗せるように指示し、ノアはそれに従い、洪水を生き延びたというエピソードである。このエピソードの類型は他の神話にも存在しており、キングダムハーツの「箱舟」の大まかなモチーフ(世界の滅びを箱舟で回避し、その後の世界へと移る)もこれに近いと思われる。
KH
エンド・オブ・ザ・ワールドの世界の牢獄から移動できる研究室のような部屋に設置されている。
- この時は詳細不明だった。
- デイブレイクタウンの箱舟とはポッドの数が異なっている。
これを調べると謎の文章が表示される。
- 詳細はエンド・オブ・ザ・ワールドの世界の牢獄の項にて。
Uχ
データ世界及び現実世界のデイブレイクタウンの時計塔内部に設置されている。
本来は異空の海への脱出用として造られたが、製作途中で放置され未完成のままとなっており、乗った者はスピードに耐えられず肉体を失い心のみが箱舟に残ることになる。
- 世界が1つだった時は当然ワールド間の異空の海は存在しなかったはずで、いつ、そしてなぜこの箱舟が作られたのか不明。世界が1つだった時もその外に異空の海があったのだろうか。
その状態で光速で時間の壁を破ることになり、未来への時間移動が可能となっている。
- 心のみで時間移動することになるが、超えた先の時代に自分の肉体を形成できる媒介と自分を記憶する者が存在すれば肉体は再形成される。実際にKHIIにおいてマレフィセントはマントと3人の妖精によって復活をとげている。
- 移動先の時間や場所は指定できないため、いつの時代のどこの世界に辿り着くかは完全に運任せとなる。
しかし、箱舟は時間を超えるための装置ではないため、箱舟に乗って時間移動すれば大きな危険が伴うこととなる。
- 目覚めの力の誤った使い方をして代償を払うのと同じ理屈なのだろうか。
- 心のみの存在となり、肉体を再形成できる確証もないというのは十分危険に思われる。
また、データ世界と現実世界の時計塔を行き来するための転送装置としての役割もあり、これによって分断された世界の行き来を可能としている。
ただし、現実・データ間の移動と時間移動を同時に行うことは不可能となっており、現実にて再び箱舟を使用する必要がある。
シナリオ中ではマレフィセントがデータ世界を脱出し未来に戻るために使用しようとしている。
闇を名乗る存在がマレフィセントに接触し、この時代の住人を未来へ移動させるための標とするためにマレフィセントに箱舟の存在を教えている。
- 上記のように本来は外の世界へ脱出するための装置なのだが、未完成のまま放置されており、それを利用して時間移動に用いた。
ただしこの方法では時間移動の際に肉体は消滅し、未来に辿り着くのは心だけとなる。 - ただ、マレフィセントが移動した先はKHIIの時代であり、彼女の他に箱舟に乗った者の標には成り得ないと考えられるが...?
箱舟の起動はデイブレイクタウンが闇に飲まれることと紐づけられており、箱舟が旅立つと共にそのシステムが起動するようになっている。
マレフィセントが1隻目を使用したことでデイブレイクタウンの崩壊が始まり、最終的に7つの箱舟の旅立ちと共に現実世界のデイブレイクタウンは闇に飲まれ、データ世界のデイブレイクタウンも封印される結果になった。
作中で箱舟に乗った描写がされたのは以下の7人。
・マレフィセント
・エフェメラ
・スクルド
・ヴェントゥス
・ラーリアム
・エルレナ
・真のダンデライオン
上記の人物が辿り着いた場所、時代はそれぞれ異なっており、搭乗したポッドの有無や記憶があるかないかも人により異なっている。
- マレフィセントは上記の通りKHII開始時点に移動した。標の話をしているあたり、記憶はあるのだろう。
- エフェメラは恐らく崩壊して再生した直後のデイブレイクタウンに移動し、スカラ・アド・カエルムとして再建し初代キーブレードマスターになった。彼のみポッドが残っていたらしいことが確認できる(水面を漂っていたポッドの蓋が開き、エフェメラらしき人物が起き上がっている)。
- 描写されている中では彼だけポッドが残っていること、時間移動の際に落石によって箱舟が消える瞬間が隠されていること、時間移動したにしては到達した時間があまりにも近いことなどから、彼は時間移動せずデイブレイクタウンの崩壊を耐えたという可能性もある。
- ヴェントゥスはキーブレード墓場に移動し、マスター・ゼアノートに拾われて彼の弟子になった。拾われた時点については定かではないが、BbS時点では記憶を失っていると思われる。
- ラーリアムはドワーフ・ウッドランドに、エルレナはエンチャンテッド・ドミニオンに移動し、ノーバディになってXIII機関に加入した。少なくともノーバディとしての彼らは記憶を失っているようである。
- スクルドは移動先が判明していない。また、「真のダンデライオン」も正体が不明であるため時間移動できたかは不明である。
また、肉体を形成する媒介と記憶する者が判明しているのは現時点ではマレフィセントのみである。
上記以外の人物以外にブレインもスカラ・アド・カエルムに辿り着いており、本人やシグルドによるとデイブレイクタウンの崩壊から逃れ脱出したとのことだが、箱舟を使用したかは明らかになっていない。
- というより数が合わないので、恐らく箱舟は使用していないだろうと思われる。
また、マスター・オブ・マスターは自身が未来に移動するための標、そして媒介と記憶する者を用意しており、自身に連なる者も標を辿ると語っている。
実際に、彼は後の時代でゼアノートと接触しており、キーブレード戦争で姿を消した予知者もKHIIIのエピローグにて集結しているが、彼らが箱舟を使用したかは不明。
- マスター・オブ・マスターの発言から、彼らは箱舟ではなくルシュ経由で時間移動してきたものだと思われる。
MoM
アンセムレポート10に記述されていた研究者時代のゼアノートがカイリを異空の海へと送り出す場面が描かれた。
- この装置がUχと同一の物なのかそれを模して造られた物なのかは判明していないが、異空の海への脱出という本来の役割を果たしているため、この時点で箱舟として完成されているようだ。
- ゼアノートがこの装置を造ったのであれば、ゼアノートは箱舟を知っていたということになる。
- 少なくとも当時の状況からデイブレイクタウンではなくホロウバスティオンにあったと思われる。
ゼアノートはカイリがキーブレード使いの元に辿り着くことを期待して異空の海に送り出しているが、カイリが辿り着く場所が光でも闇でもなく裏側の世界だった場合、見つけ出すのは困難になると語っている。
- ゼアノートが裏側の世界のことをどこまで把握していたのかにもよるが、異空の海を経由して辿り着くことのできる場所なのだろうか。あるいは箱舟には異空の海を渡る以外の機能があるのだろうか。
- 世界を渡るために作られたのであれば当然世界の壁もどうにかする必要があるが、そこはどうクリアしたのだろうか。