文字通り、サポートを信条とする片手剣使いのこと。
縮めて『サポ片手』と呼ばれる場合もある。
概要
- 主にアイテムを駆使しモンスターの拘束や味方ハンターの補助を行う。
ソロではなく、パーティー戦で真価を発揮する戦闘スタイルである。
- なぜ片手剣がサポートに向いているのか、と言えば理由はいくつかある。
- 何よりも抜刀中にアイテムを使用できるという特権がある。
納刀せずともアイテムを使えるのはあらゆる局面で役に立つ。
仲間のピンチに即座に粉塵を飲んで救出したり、飛び上がった飛竜にすぐさま閃光玉を投げたりするだけでなく、
ジャンプ/突進斬りのスーパーアーマー持続を生かして強引に罠を仕掛ける、
といった荒業ができるのも片手剣だけである。*1
- 片手剣は他の武器種と比べて状態異常属性の付いた武器が多いのも特徴。
また、片手剣の手数と攻撃チャンスの多さゆえに状態異常属性を発動させやすいのもポイント。- なお、武器種ごとに全ての属性が用意されるのが当たり前の今の時代からは信じられないが、
初代モンハンではまともな睡眠属性の武器は片手剣とランスしかなかった。
そもそも睡眠サポートをやろうと思えば、選択肢自体がなかったのである。
- なお、武器種ごとに全ての属性が用意されるのが当たり前の今の時代からは信じられないが、
- 盾コンを除き片手剣は比較的他の武器を邪魔しにくい武器である。
パーティープレイでこの要素は意外と重要。
例えば手数も属性値もある麻痺太刀なんてのもあるが、
太刀で完全に周囲を邪魔しないというのは難しいので、
サポートに特化するなら片手剣の方が便利である(もちろん麻痺太刀が無価値というわけではなく、
あちらにはあちらなりの強さがある。サポート力だけを問うた場合の話である)。
- 何よりも抜刀中にアイテムを使用できるという特権がある。
- 似たような概念として(主に)ライトボウガンが行うサポガンがあるが、
そちらはサポガンでは与ダメージが期待できない麻痺・睡眠弾を主として遠距離からコンスタントに状態異常蓄積出来る強みがある。
対してサポート片手剣はアイテムを駆使した幅広い支援と、多少なりとも与ダメージ貢献ができる。
代わりに、状態異常エフェクト発生が確率に左右されるため、拘束能力だけ取ると確実性に欠けるという難点がある。
その為、作品にもよるが固定化されたいわゆるハメのような狩猟では使いづらい。
しかしスーパーアーマー付与による安定した罠配置、盾を使用したスタン蓄積、乗りの併用等を駆使すれば安定した拘束も可能なポテンシャルを持っている。
- 一般的に拘束を主とするという観点から、武器は麻痺または睡眠属性のものが用いられる。
サポートを如何に妨害されないかが重要なので、スキルもほぼ専用に組む必要がある(後述)。
- シリーズによって評価や「サポート」として好まれる戦法も少しずつ変わってきている。
- MHP2G以前は罠や閃光玉による拘束に耐性がなく、
そもそも初代/MHG/MHPでは抜刀中のアイテム使用ができなかった。
MHPでは片手剣の斬れ味補正が極めて高かったこともあり、サポ片手という概念自体が薄かった。
またMHP2/MHP2Gでは上で挙げたジャンプ斬り後のアイテム使用でSAが消滅するため、
罠を活用する支援も現行シリーズより難しく、
当時のサポートは広域アイテム使用を示す場合が多かったが、一般的だったとは言いがたい。
- MH3以降はモンスターにアイテム耐性が付き、罠拘束だけでは厳しい事態に。
また片手剣の主力である通常属性が大幅に弱体化していたこともあり、
麻痺片手剣とセットで扱われる事が多くなった。
ただしMH3Gでは麻痺・睡眠片手自体そもそも微妙なものしか登場せず、
環境の問題*2もあってこの用途ではほぼ使われない。
- MH4系はオンライン標準対応によってPTプレイが主となった上に、
新たな拘束手段である乗りが登場。段差の下からでも乗り攻撃を仕掛けられるようになり、追い風が吹いた。
が、麻痺の操虫棍の拘束性能が異常に高く、
MH4Gでは麻痺双剣や麻痺ガンなどの台頭、ハメ狩猟の増加など環境の変化も相まって、
サポート片手という存在自体が危うくなった。
- MHXではエリアルスタイルの登場で乗り拘束がさらに気楽にできるようになったり、
減気の刃薬や昇竜撃のおかげでスタンまで取れるようになったりと、さらに拘束力が向上している。
ただし出来ることが増えるということは求められる上限も増えることと同義であり、
サポート片手剣するなら高いレベルを要求される、という状況でもある。
- MHFでは黎明期では麻痺ガンが凶悪すぎた(肉質無視ダメージを稼ぐことができた)ため、
サポート片手という概念自体が成立しなかった。
その後麻痺ガンの弱体化、麻痺剣スキル*3の普及によって、
拘束役としてサポート片手が一時流行ったものの、
麻痺剣スキルによって他の武器種も同じようなことができてしまった事、
状態異常・罠・閃光玉に強い抵抗性を持つモンスターの激増や片手剣自体のテコ入れにより再び廃れた
(後者は片手剣自体が強くなったことでサポートに極端に特化する意味合いが薄れたという意味である)。
MHF-Z以後は片手剣の火力が更に底上げされたため「火力を捨ててサポート(拘束)に特化」は完全に廃れたが、
その一方で「アイテムと麻痺・スタン*4を駆使したサポート」に関しては、- 広域化アイテムによる状態異常回復が安定性に直結する辿異種エスピナスや辿異種ガスラバズラ戦
- 主に狩煉道や対ULモンスターにおける麻痺・スタンを活用したハメ狩猟の復活
- 辿異スキル《鼓舞強化》や《喝強化》など、パーティ全体を強化できるスキルの活用
- 神剣ガラティーンの入手難易度低下、
及び容易に入手出来高性能な麻痺片手剣として運用できる天廊武器セイクリッドワールズが実装されたこと
- MHP2G以前は罠や閃光玉による拘束に耐性がなく、
運用
- 実際の運用だが、まず立ち回りとして盾コンを使わず動けるようになることは必須。
ソロ、パーティー問わず、時間当たりの攻撃回数がガタ落ちしてしまう。更にXX以前のメインシリーズでは味方を吹き飛ばしてしまう。
「サポートやります」という片手剣使いがこれを出してるようではお話にならないレベル。
武器やスキル以前の大問題であるので、ソロでしっかり動かし方を覚えておこう。- 吹き飛ばし効果のないMHF、Worldであっても基本事項であった盾コンなし運用だが、
MHR:Sでついに入れ替え技設定により盾コンそのものを外せるようになった。
代わりに導入される剣二連コンボは属性補正に優れるサポート向きの技で、味方にひるみも吹き飛ばしも与えない。
斬り返しからの派生でループコンボも組めるため、むしろ適切に振るべき技という全く逆の運用になる。
- 吹き飛ばし効果のないMHF、Worldであっても基本事項であった盾コンなし運用だが、
- 武器選びについては、通常は麻痺/睡眠のどちらかを選ぶことになる。
毒・爆破も強力ではあるのだが、毒と爆破はダメージソースとして期待することになるので、
普通これらを「サポート片手剣」と呼ぶことはあまりない(クシャルダオラなど毒で弱体化するモンスターは別)。- 基本的には、「モンスターを少しでも早く1回でも多く」状態異常にするのが目的なので、
火力や斬れ味よりも属性値を優先するのが一般的。
斬れ味に関しては、良すぎるとむしろヒットストップで手数が減るなんて現象も起こる。
- 基本的には、「モンスターを少しでも早く1回でも多く」状態異常にするのが目的なので、
- 続いてスキルだが、最近のシリーズで言うと優先されがちなのは以下のようなスキルだろうか。
- 状態異常攻撃…純粋に属性値を高めることでのサポート力向上を図る。
- 罠師…スーパーアーマー罠戦法を取るなら必須。
罠の調合率100%により、4つもの罠を1クエストで使用可能になる。 - ボマー…睡眠と組み合わせて。大剣などがいるなら、他のスキルに枠を回すのもアリ。
- 乗り名人…乗りが比較的狙いやすい片手剣にとってあると嬉しいスキル。全体的な拘束力向上に一役買う。
- アイテム使用強化…MHXから登場した「刃薬」の持続時間を高められる。使い直す手間を省けるのは嬉しい。
純粋に怪力の種辺りを飲んで火力補強にするのもいいだろう。
一方で前述の斬れ味などの問題から匠など一般に「必須」とされるスキルの必要性は案外低め。- なお、「抜刀中でもアイテムを使える」という特徴から、
「広域化」も相性のいいスキルに挙げられる。
特にWorld以降は補助アイテム、特に鬼人薬や種などの火力に直結するアイテムを広域化できるようになり、
実質的な火力スキルとして扱うことができるようになったことが大きい。
さらにスキル周りが改善され、大量のスキルを盛ることができるようになったため、
火力スキルを諦めずとも容易に広域化を積めるようになっている。
MHR:Sでは火力スキルにHPを減らすことをデメリットとする伏魔響命が流行。
こんがり魚を早食いと広域化を併用してばら撒くことで、回復の手間を減らして間接的に
火力を上げることも視野に入るようになっている。 - かつては、「広域化」は確かに他の武器に比べれば相性はいい方ではあるのだが、それ程優先度は高くなかった。
そもそもの問題として「広域化」それ自体がサポートとしてはかなり微妙なスキルであったことが挙げられる。
これは上で挙げた旧シリーズでのサポ片手の評が低い理由となっている。
事故防止に使うならともかく、ガチの効率狩猟でサポート片手が付けるスキルとは言われない風潮があった。
特に体力回復に関して言えばこのスキルを付けるよりも粉塵で代用が可能であり、
そちらを調合分持って行ったほうが効率的とされる。
ただし、属性・腐食やられや毒などの状態異常を治すために、
広域+1を使用することは相手によっては非常に有効になる。
- 上述したように火力面を削ってサポート(拘束)能力に特化するため、
サポガンより多少はマシとは言え、与ダメージ貢献力は低くなる傾向にある。
これを拘束(など)によるPT全体火力の強化と天秤にかけて上回れるか、
というのがサポ片手を考える上での最大のポイントとなる。
火力を高めて4人で殴ったほうが早いというケースすら往々にしてあるので熟慮したいところ。- また上でも少し触れたが、
拘束手段の多い作品ではたとえサポート片手剣で無くともパーティメンバー次第で
乗りとスタン(麻痺)に怯みや転倒・閃光を加えてループが成立することすらあり、
そもそも全く活かせない事もある。
- また上でも少し触れたが、
- なお、1人プレイではほぼ使い物にならない戦闘スタイルであると言える。
睡眠片手剣のスタイリッシュボマーは1人プレイでも実用的ではあるが。- ただし、それはあくまでもサポートとしての拘束手段を用いる場合。
ソロでやる場合であれば、拘束手段の組み立てをきちんと整えることで、
モンスターに何もさせないハンティングを確立させることは十分に可能である。 - 実際、MH2では有名な麻痺片手剣デスパライズ一本でソロは攻略可能と言われていた。
それ以外の作品でも、属性武器が揃い切らない序盤はある程度どのモンスターにも有効な
毒や麻痺属性を使ったほうが楽なこともある。
- ただし、それはあくまでもサポートとしての拘束手段を用いる場合。
- MHFに関しては前述の通り、最終的には火力と(求められる)サポート性の両立ができたため、
基本的に要求される火力スキルは一切削らず、一部のスキルをPT全体の強化ができるものに置き換える
(例えば回避性能系を前述した鼓舞+鼓舞強化にする、追加の火力強化を全体化できる赤喝+喝強化にするなど)、
武器を辿異・辿異進化武器と言った純粋ダメージ目的のものから前述した麻痺武器に変えるなど、
プラスアルファの部分でサポート性を高めるという運用が好まれた。
ただこれはMHFの(メインシリーズから見て)特殊な環境とその積み重ねが成しえた技である。
メインシリーズでは火力・生存性・サポート性のいずれか2つ、最悪1つしか選べないスキル環境のため、
何をどう重視するか、PT構成や相手・戦法によって大きく変わることだろう。
余談
- サポガン同様、色々と議論を巻き起こしやすい戦闘スタイルでもある。
具体的にはサポガンの記事も参照してほしいが、サポート片手剣の場合、
特に拘束部分に関しては確実性に欠けるという難点は免れないものとなっている。
その一方で事前知識がないとまともに扱うことすらできないサポガンと違い、
片手剣の場合はとりあえず殴っていれば仕事が出来る、という誤解を生みやすい。- 上手い人が使えば、特に狩猟スタイルと狩技が追加されたMHXなら、火力のあるPTで
「麻痺→乗りダウン→落とし穴→(シビレ罠→)スタン→」の華麗な流れを決めて、
一息でモンスターを瀕死にまで追い込んでしまえるほどの高い拘束力を発揮するが、
反面「麻痺片手剣でサポートやれば強いんだろ?」的な適当な人が使うと、
前述の盾コンを乱用してむしろ邪魔にしかならなかったり、
敵に貼り付けず手数が少なすぎて状態異常にできなかったりとろくに貢献できないケースが少なくない。
- 上手い人が使えば、特に狩猟スタイルと狩技が追加されたMHXなら、火力のあるPTで
- そういう意味で、モンハンの仕様をよく理解しておかないと真価を発揮できない、
「片手剣の基本にして極意」と言える戦闘スタイルかもしれない。- 例えば、乗りダウン・麻痺等拘束の上書きの仕様を理解し、乗るより先に麻痺を狙うよう心掛けたり、
落とし穴後の飛竜の飛び上がりには閃光玉やアーマーでの痺れ罠を重ねるなど、システムを味方につけよう。
スキル構成にしても、元々斬れ味・攻撃力に劣る武器を無理に伸ばしても効果は極めて薄い。
麻痺片手を使うならば斬れ味+や見切りよりも、確実に罠師を優先させるべきだろう。
火力が欲しいならば、敵が大型の時はボマーも付けて、他の人が近寄らない固い肉質部分で起爆していこう。 - 単に麻痺(+スタン)を付与するだけの能力ならボウガンの方が圧倒的に上である。
敵の近くにいる片手剣の利点を最大限に生かせるよう立ち回ろう。- 拘束に関する仕様、アイテムの使い所、攻撃力の計算式、肉質と爆弾etc…。
モンハンの仕様を理解している人とそうでない人の麻痺片手剣では、全く別物と言わざるを得ない。
- 拘束に関する仕様、アイテムの使い所、攻撃力の計算式、肉質と爆弾etc…。
- 例えば、乗りダウン・麻痺等拘束の上書きの仕様を理解し、乗るより先に麻痺を狙うよう心掛けたり、
- MHFのラスタはこのサポート片手剣を意識したスキル構成が組まれることが非常に多かった。
これは1人プレイ時の難点と言える、状態異常や罠による補助を強化できるメリットがあるため。
NPCなので確実性には欠けるものの、ラスタの効果的な運用方法として古くから定番となっている。
- 逆に、サポート片手という概念が広まった結果、「片手やるんなら広域は必須」などのように、
片手=サポートという間違った認識をしてしまう人が現れるようにもなってしまった。
たとえ麻痺片手でも「ソロでそういうスタイルでやってきた」なんて人もいるわけで、
片手だから、麻痺武器だからサポートだなどといった決めつけをしないよう注意しよう。
そもそも広域が一部の即時に防御ダウン解除等が必要な相手以外、あまり役に立たないスキルなので、
「広域必須」などと言い出す人自体が初心者さんであるから気にしなくて良い。- とはいえ、麻痺武器に関しては、片手に限らず単純火力が低い事は周知の事実である。
それこそ、麻痺拘束中は殴るより爆弾の方がdpsは倍以上出る。
弱点部位を独占しないという事を含めれば尚更である。
「ソロでそういうスタイルでやってきた」なんて人だろうと、
単に麻痺武器で殴るだけという使い方をしていては嫌がられる事があるのはある種仕方ない。
特に片手ともなれば、「サポート」とまでは言わずとも、アイテムが抜刀中に使える関係で猶更、
「殴ってばかりで、なんでアイテムを使わないんだ」という批判が出るのも仕方がない所だろう。
そういう意味で、片手剣であろうと武器火力を高める事は全く間違いではないが、
こと麻痺・睡眠武器に関してはスキル構成やプレイングを考える必要があるだろう。
- とはいえ、麻痺武器に関しては、片手に限らず単純火力が低い事は周知の事実である。
関連項目
武器/片手剣
モンハン用語/サポガン
モンハン用語/スタイリッシュボマー - アイテムを使う点は共通しているが、攻撃意識の高いソロプレイ向けのスタイル