作品集103-2

Last-modified: 2011-06-08 (水) 20:14:50
『聖☆お姉さん』  鏡石氏

【作品集】103
【タイトル・作者】『聖☆お姉さん』 鏡石氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1268067846&log=103
【あらすじ】
早苗は布教活動をしていて暇になっている神奈子と諏訪子。
あまりにも暇だったので神奈子は相撲をしないかと諏訪子を誘う。

【感想・ここが面白い・私的評価】
二柱の神様が殺伐としながらも仲良く遊ぶお話です。傾向はコメディ。パロディとメタネタも含まれています。
付き合いが長くなるとやはり仲良くなれるものなんですね。腐れ縁レベルの仲良しさんです。
冒頭から結構下品な表現が出てくるので、読まずにすぐ引き返す人もいそうです。ですが読み進めてみると、二柱の仲良しっぷりがコメディタッチで描かれていてかなり面白く感じられました。
個人的にはフリスビーの場面が秀逸です。普通ならそのまま過激になってしまい喧嘩になるであろうところが、相手を気遣う優しさを見せる場面になっていました。
ただ、中盤で見られるパロディネタが異物でしかないように思いました。ほのぼのとしていながらも笑えるお話の内容にはとても合いません。
また、全年齢の場にふさわしくない単語が出ているのも印象が悪いです。ただ、今回の場合はその単語を出さないとオチに面白みが出ないため、仕方のないことなのかもしれません。
しかし、やはり配慮はしてほしいところですね。
★★★☆☆(読んで損はしません)

【こんな人におすすめ】
仲のいい神奈子と諏訪子が見たい人、におすすめです。

『メリー&エリーのワンダースペース』  リーオ氏

【作品集】103
【タイトル・作者】『メリー&エリーのワンダースペース』 リーオ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1268067862&log=103
【あらすじ】
その日メリーは蓮子が持ってきた古いビデオゲーム機で遊ぶことになった。
二人で遊べるソフトがなかったため、あるRPGを協力して進めることにした。
進めていくうちに眠くなっていくメリー。眠ろうとしたとき、画面には『わたしは もんばんを している えりーです !』の文字があった。

【感想・ここが面白い・私的評価】
メリーと蓮子がゲームで遊ぶお話です。傾向はほのぼのとした恋愛。
ゲームのキャラクターに自分や友人の名前を入れるとなんだか変な気分になるものですね。それが気になる人なら照れてしまうものです。照れる蓮子かわいい。
読んでまず印象的だったのがキャラクターの書き方です。メリーと蓮子、お互いにほどほどの距離感があって、無理のない適切な捉え方をしているようで巧いと感じました。
また、エリーを展開に盛り込みましたが、これも無理のない内容で自然に受け止められます。
ただ、ジャンル的に仕方ない面もありますが、イイハナシダッタナー以上の感情を持てませんでした。もっとはっちゃけても良かったと思います。
冒頭にもあったかわいい生物状態の蓮子をラストにも持ってくるとか、なにかイベントがもう一つくらいほしいところでした。
★★★★☆(読んでおきたい佳作です)

【こんな人におすすめ】
エリーが好きな人、
蓮子とメリーの二人が好きな人、におすすめです。

『あの花の咲く頃は』  ワレモノ中尉氏

【作品集】103
【タイトル・作者】『あの花の咲く頃は』 ワレモノ中尉氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1268071234&log=103
【あらすじ】
竹林を歩く妹紅と慧音。
ふと梅の花が咲いていることに気づき、二人は季節の移り変わりの早さを実感する。

【感想・ここが面白い・私的評価】
妹紅と慧音が花を通して語ったり思いなおしたりするお話です。傾向は恋愛。
雰囲気は日常の一場面のようで、暢気な空気が漂います。恋愛ですが甘さはあまりなく、長いこと付き合ってきた二人がこれからもよろしくねと再確認するような内容です。
原作に準拠すれば、妹紅の子供っぽさや慧音の無粋さが気になるところです。そのキャラクターを一貫しているので読む分には問題ないと思います。
ほかに、テーマが「梅の花」とのことですがお話の内容には竹の花こそ必要であることを考えると、このお話自体が作者さんの意図しないものになってしまっていることが残念です。テーマが竹の花であれば、題材を巧く物語の形に加工できたなと思えるのですが。
★★☆☆☆(時間があったら読みたいです)

【こんな人におすすめ】
慧音と妹紅の二人が好きな人、におすすめです。

『瀟洒な従者はどこにいる? 』  とても暇な人氏

【作品集】103
【タイトル・作者】『瀟洒な従者はどこにいる? 』 とても暇な人氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1268073025&log=103
【あらすじ】
老衰で咲夜が死んだ。
不慣れな葬儀などをなんとか済ましてようやく一息がつけると、テラスでお茶をすることにしたレミリアだが……。

【感想・ここが面白い・私的評価】
咲夜が死んでしまった後のレミリアを描いたお話です。かなり短いので気になる人はとにかく読んでみるといいでしょう。
創想話では王道的な題材となった咲夜死亡ネタです。この手の題材は追憶をメインに書いたりするものが多いのですが、この作品は例外です。とても珍しいタイプでした。
この短さで伏線をさりげなく盛り込み、その上でドラマ性も持たせています。ショートショートとして完成度の高い内容だと思います。
ただ、紅魔館のほかの面々の描写もほしかったところです。内容が面白かっただけに分量が物足りなく感じられます。
発想はとても面白いのですがその肉付けを必要最小限で行ったという印象です。
★★★☆☆(読んで損はしません)

【こんな人におすすめ】
掌編が読みたい人、
咲夜の死亡ネタが読みたい人、におすすめです。

『ナズーリンはチーズが食べたい』  maruta氏

【作品集】103
【タイトル・作者】『ナズーリンはチーズが食べたい』 maruta氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1268076571&log=103
【あらすじ】
幻想郷でも貴重なチーズを一度でいいからたらふく食べてみたいと考えていたナズーリン。
そこに彼女の主人である星が人里にチーズ専門店ができたという報せを持ってくる。

【感想・ここが面白い・私的評価】
ナズーリンとチーズ専門店店主のチーズ談義を描いたお話です。傾向はコメディ。
主役のナズーリンよりも存在感のある店主の外道っぷりが面白かったです。散々焦らしておいていざ出されたものがあんなチーズではナズーリンでなくとも泣いてしまいますよ。
チーズまっしぐらのナズーリンや、飄々とした店主、部下思いの星などキャラクターの書き方がはっきりとしていてわかりやすいです。
また、コメディらしい勢いに任せた展開のおかげで表現の不足気味な部分もあまり気にならず、そのまま読めてしまいます。二段オチになっているところも好印象でした。
ただ、チーズについての知識がないと最後に店主が出すものの意味がよくわからないでしょう。説明は一応ありますが割とぼかしているので、はっきりとした説明がほしいところです。このチーズにはあれが入っていると。
それともわざと曖昧にしたのでしょうか。
★★★★☆(読んでおきたい佳作です)

【こんな人におすすめ】
チーズが好きな人、
コメディが好きな人、
ナズーリンが好きな人、におすすめです。

『新妻・紫』  幻想と空想の混ぜ人氏

【作品集】103
【タイトル・作者】『新妻・紫』 幻想と空想の混ぜ人氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1268093120&log=103
【あらすじ】
「おや、紫様もとうとうご結婚なされるのですか」
「……えっ?」
(本文より抜粋)

【感想・ここが面白い・私的評価】
紫が男性と結婚して新婚生活を謳歌するお話です。雰囲気はラブコメ。
初々しい新妻の紫が楽しめる作品となっています。紫の魅力を伝えることに特化しているようにも思いますね。
ただ、オリキャラ男と紫がイチャラブするだけの内容ですので、面白みがあまりないように感じました。山場もなくそのまま物語が収束せずに終わってしまったという印象です。盛り上がりに欠けるので地味に思えます。
オリキャラ男というだけで読まない人も多そうですが、男のキャラクターは極力排除されているのであまり気にはならないと思います。
個人的に面白かったのは藍の頑張りっぷりですね。冒頭の。
★★☆☆☆(時間があったら読みたいです)

【こんな人におすすめ】
初々しい紫が見たい人、におすすめです。

『大好きです。』  香由知凪氏

【作品集】103
【タイトル・作者】『大好きです。』 香由知凪氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1268105050&log=103
【あらすじ】
早苗は霊夢に恋していた。
境内を掃除しながら霊夢のことを考えてる早苗。ふと空を見ると、想い人がそこにいた。

【感想・ここが面白い・私的評価】
早苗と霊夢の恋愛模様を描いたお話です。雰囲気はちゅっちゅ。
少女らしさをよく表現しているように思います。好きな人の前では調子が少しは狂うもので、それがキスにまで及べば戸惑うばかりです。
相思相愛でどちらも互いに想いをよせているのですが、その恋慕がかなり深い状態から始まっています。
そういった設定は作者さんの自由なのですが、心情もあまり描写されていないので置いてけぼり感があります。感情移入することもできず、そのまま事のなりゆきを眺めるだけとなってしまいました。
キャラクターの動きだけでなく、内面についてももっとスペースを割いてほしかったです。
★☆☆☆☆(努力賞)

【こんな人におすすめ】
早苗と霊夢の二人が好きな人、におすすめです。

『R.S.優曇華院は変態なのか?』  finaldance氏

【作品集】103
【タイトル・作者】『R.S.優曇華院は変態なのか?』 finaldance氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1268111420&log=103
【あらすじ】
チルノが可愛くて仕方なくなった鈴仙。
そこで彼女はチルノの寝込みを襲うことにした。

【感想・ここが面白い・私的評価】
鈴仙がチルノを襲うお話です。雰囲気はコメディ。
「あ・・・起きた?私のフェアリー・・・!」でなぜか笑いました。「はっ……ドリームか」的な感覚ですね。
このお話は創想話では忌避される台本形式になっています。ですがこの形式を使うことで内容がつまらなくなるというわけではないと思います。なんらかの仕掛けとして使うことも可能ですし、地の文をまったく書かずに誰がなにをどうしているかを伝えることもできます。
ですが、このお話ではこの形式をどうしても使わなければならないとは思えません。地の文も書かれているので、単に描写を書く手間を省いているだけなのではという印象です。
また、内容もそこまで深みがなく、オチにしてもよくあるものでした。
★☆☆☆☆(努力賞)

【こんな人におすすめ】
台本形式が好きな人、におすすめです。

『もう少し、紅い夢を。』  katharsis氏

【作品集】103
【タイトル・作者】『もう少し、紅い夢を。』 katharsis氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1268112467&log=103
【あらすじ】
今日も朝から賽銭箱の中身を確認する霊夢。
するとその中にはレミリアが入っていた。

【感想・ここが面白い・私的評価】
レミリアが紅霧異変を起こした理由を霊夢に打ち明けるお話です。傾向は恋愛ですね。
運命を操る程度の能力によって、運命を見ることはできてもそれを変えるだけの力がなくなっていたというレミリアの設定が面白かったです。道は見えているのに自分の力ではどうしようもないというのはちょっと想像できない絶望感だと思います。
レミリア自身の過去、能力、咲夜など尺の割に要素を詰めこみすぎているようにも思います。ですが、セリフを多用し、地の文を削ることで、行間を読ませようとしています。そのため、語られる内容は多いものの、急な展開だとは感じませんでした。
誤字脱字や、セリフの中にセリフを重ねる手法などの読みづらさがありますが、内容は十二分に楽しめるものでした。
ところで美鈴の存在がまったく見当たらないのですが。
★★★☆☆(読んで損はしません)

【こんな人におすすめ】
紅霧異変の話が読みたい人、
レミリアと霊夢が好きな人、におすすめです。

『すれ違う、淑女が描いた三角形』  pys氏

【作品集】103
【タイトル・作者】『すれ違う、淑女が描いた三角形』 pys氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1268049999&log=103
【あらすじ】
春になると主が恋しくなる藍。つい想いのままに筆をとって文にしたためた彼女だったが、それを紫に見られそうになり慌ててばらばらに破り捨てようとした。
なんとかその場は誤魔化せた。しかし、後になってそのばらばらになった文を紫が発見してしまう。

【感想・ここが面白い・私的評価】
紫と藍をメインにした家族談話です。傾向はほのぼのコメディ。
作中のばらばらになった手紙をつなげるネタがなんだか気に入りました。恋文をこれだけ物騒な文章に変えられるなんて面白いですね。
展開も実に王道的。危うい雰囲気も最後にはハッピーエンドが約束されているため、安心して読めます。
ただ、終盤がやけにあっさりしていたところが残念です。この手の勘違い系のお話はすれ違いを大きくさせて最後に衝突して仲直りという展開が多いのですが、このお話は最後の衝突がなく、それぞれが自分で解決してしまいます。
決して悪いわけではないはずなのですが、冒頭から王道的だっただけに拍子抜けしてしまいました。
★★☆☆☆(時間があったら読みたいです)

【こんな人におすすめ】
八雲一家が好きな人、におすすめです。

『跡』  まりまりさ氏

【作品集】103
【タイトル・作者】『跡』 まりまりさ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1268053404&log=103
【あらすじ】
寂しくなると魔理沙はアリスの家に行く。
そんな彼女をアリスは優しく受け止める。

【感想・ここが面白い・私的評価】
魔理沙の寂しさを癒すお母さんアリスを描いたお話です。傾向はほのぼの。
魔理沙かわいいよ魔理沙と叫ぶための作品ですね。少女らしい弱さを強調した魔理沙は魅力的です。そして、その魔理沙を通して書かれているアリスの内面も可愛らしい。キャラクターの位置づけが巧いと思えます。
また、このお話は恋愛というよりは親愛をテーマにしているような気がします。ちゅっちゅとは違う雰囲気を感じました。
ただ、お話のほとんどがアリスの回想であるため、特に大きな展開や山場がありません。キャラクターの動きがないので、お話の規模がかなり小さくまとまってしまっています。
ショートショートとして見れば完成度は高そうです。
★★★☆☆(読んで損はしません)

【こんな人におすすめ】
親子のお話が見たい人、
魔理沙とアリスの二人が好きな人、におすすめです。

『めーどinめーりんのコト 』  jon⑨彩夢氏

【作品集】103
【タイトル・作者】『めーどinめーりんのコト 』 jon⑨彩夢氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1268056601&log=103
【あらすじ】
魔理沙とフランの間で一悶着あったせいで、紅魔館の中は荒れ果ててしまった。
咲夜の手伝いをすることになった美鈴は早速作業に取りかかろうとするのだが、そこで咲夜に作業服だとメイド服を渡される。

【感想・ここが面白い・私的評価】
メイド姿で美鈴が館の中の片付けを手伝うお話です。ほのぼのとした雰囲気です。
読み終わってまず美鈴の成長性には今後も期待できそうだという希望がわいてきました。おっぱい的な意味で。
作中ではテーマは家族だとわかる表現がありましたが、後書きを見るに作者さんのやりたかったことは別にあったようです。
そのためかラストで描かれる、家族と住む大事な場所が壊れてしまったときの不安や寂しさ、そこから発展する家族愛が唐突であるように感じられました。
割と尺も長めなのですが、内面の描写が大分足りないと思います。動きは書いてあるので誰がなにをやっているかはわかるのですが。
理解させるだけではなく、共感させなければ感動は与えられないと思います。
作者さんの目的ではなかったにしてもそういったテーマを作中で語ったからには、押し付けるだけで済まさずに読み手との距離感を考えてほしいところです。
★☆☆☆☆(努力賞)

【こんな人におすすめ】
メイド姿の美鈴が見たい人、におすすめです。

本日、霧雨魔法店は臨時休業いたします。  村人。氏

『本日、霧雨魔法店は臨時休業いたします。』作品集103 村人。氏
 (甘い甘い恋人たちの日常を描いている。読む時は苦いコーヒーを用意しましょう。それなりの表現もあるので百合大好きマリアリ大好きな人にお薦め)★★★★☆

東方千一夜~The Endless Night  ダイ氏

【作品集】103~122
【タイトル】東方千一夜~The Endless Night
【書いた人】ダイ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1267852488&log=103
【あらすじ】
 輝夜ともこたんが主人公、例月祭の最中、謎の白い光による襲撃を受けた永遠亭。
 永琳をはじめ、それぞれの家族は違う時代に飛ばされた。妹紅に助けられた輝夜は、反発しあいながらも、家族を救う旅に出た。
【感想】
 創想話では珍しい冒険物で長期連載中、シリアスとギャグが混在する不思議な作風と激しいバトルシーンが見もの。ドラドンボールや幽遊白書で育った世代なら手に汗握ること間違いナシ。
 どんなに批判されようと自分の作風を変えない一本気で硬派な作者と妙にキャラにマッチしたパロディに思わずニヤけてしまう。
 笑いと涙と熱血がほしい人にはお勧め。
 実は、作者はこの作品をたった一人のファンのために書いていることはあまり知られていない。

【五段階評価】
 ★★★★★(人によって変わる)

『私はただ在るだけで良い』  道化氏

【作品集】103
【タイトル・作者】『私はただ在るだけで良い』 道化氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1268049583&log=103
【あらすじ】
あぁ、鼓動の音は、やはり止まらない。我慢するのが段々と億劫になってきた。布団に押しつけていた顔を上げる。そこには、先ほどと変わらぬ場所に置かれている二本の刀がある。
「――少し、だけ」
(本文より抜粋)

【感想・ここが面白い・私的評価】
魂魄妖夢について描いたお話です。曖昧な書き方をしますが、あまり詳しく書くとネタバレになってしまうので。雰囲気はシリアス。
発想は面白いと思います。ただ、あまりに抽象的な部分が多く、こちらに委ねすぎているという印象です。終盤でようやく本筋が見えてきますが、見えるだけで終わってしまっています。想像の余地を与えることは必要ですが、作者さんからのアピールがなければよくわからないまま、という事態になりえます。
表現力もありますし分量もそこそこでしたので、単純に構成の問題だと思います。
特に盛り上がる場面もないのが残念です。山場を作ろうとする意図はなんとなくわかりますが。
★☆☆☆☆(努力賞)

【こんな人におすすめ】
妖夢が好きな人、におすすめです。

『はなまる幼稚霊殿』  誤爆氏
「……さぁこいニンジャインビジブル! 実は私は一回刺されただけで死ぬぞぉぉぉ!」

【作品集】103

【タイトル】はなまる幼稚霊殿
【書いた人】誤爆氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1267783204&log=103
【あらすじ】
 古明地さとりちゃんよんさい。
 古明地こいしちゃんさんさい。
 2人はとても仲の良い姉妹。
 今日もおりんりんバスに乗って幼稚霊殿へ出発です!
 
【感想】
 さとりとこいしの幼稚園での昔話。某園児マンガをもじったタイトルだが内容はマンガを知らなくても楽しめます。
 絵本のようにほのぼのとした情景が思い浮かべられ、どこか懐かしい気分にさせてくれる一品。
 しかし、この作品をおすすめするのはほのぼのだけが理由ではありません。
 最後まで読んでから、もう一度読み返してもらいたい作品です。きっと感じ方が違うと思います。
  
【五段階評価】
 1回目 ★★★★☆
 2回目 ★★★★★

~個人的お気に入り本文抜粋~
 「……さぁこいニンジャインビジブル! 実は私は一回刺されただけで死ぬぞぉぉぉ!」
 「うおおぉぉぉぉ!!」

さとりちゃんとこいしちゃんの一日を描いたお話です。

【作品集】103
【タイトル・作者】『はなまる幼稚霊殿』 誤爆氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1267783204&log=103
【あらすじ】
「……朝、ね」
一人で呟く女の子。古明地さとりちゃんよんさいです。
(本文より抜粋)

【感想・ここが面白い・私的評価】
さとりちゃんとこいしちゃんの一日を描いたお話です。ジャンルはほのぼの、と思わせておいて実は……。
さとりちゃんよんさいとこいしちゃんさんさいの様々な愛らしさを堪能できる作品です。ええ、様々な。
回想ものだとばかり思っていましたが、実は過去話でした。わかりやすい伏線も張ってあるので気づく人も多いでしょう。
過去話ということはつまり、語り手がいます。後書きを見ましょう。そして、そこからもさらにお話を一歩進ませて、後書きだけでも一つの物語を作り出したところが面白かったです。
残念だったのは、後書きの最後の仕掛けが突然の振りになっていることです。本文でその予兆のような小さなエピソードを挟んでおけば、不自然にはならなかったかもしれません。
ですが、それ以外は特に気にならず、とても楽しく読めました。ただのほのぼので終わらせない作者さんには参りましたの一言です。
★★★★☆(読んでおきたい佳作です)

【こんな人におすすめ】
仲良しな古明地姉妹が好きな人、
ほの暗い古明地姉妹が好きな人、におすすめです。