作品集107

Last-modified: 2012-06-20 (水) 18:47:33
広がれ。  リーオ氏
「あなた」と共に成長した霊夢の物語。

【作品集】107
【タイトル】広がれ。 
【書いた人】リーオ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270440593&log=107

【あらすじ&感想】
「あなた」と共に成長した霊夢の物語。

内容的には文句がない。霊夢の独白で語られる文体が心地よいし、
こんな短い作中の中にもふたつ、みっつのネタを仕込んでいるのがわかって非常に良かった。
純粋な成長譚だけで終わらないところがうまいところ。1万作記念として相応しい佳作。

氏が扱うネタはあんまり需要なさそうなネタばかり書いてるけど期待の新人だと思う。
こういうストレートにいいネタを書けば満点も比較的容易なんじゃないか。
タイトルが悪いのできっと多くの人には読まれないと思うがこのレビューを読む人がいたら是非ご一読を。

【五段階評価】
★★★★☆

思えば東方の歴史も長くなった。

【作品集】107

【タイトル】広がれ。
【書いた人】リーオ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270440593&log=107

【あらすじ】
物思いに耽る霊夢、そして『あなた』との昔語り。

【感想】
思えば東方の歴史も長くなった。
完全無敵じゃない霊夢の思い出や見て来た事の話は何処か懐かしい頃を思い出させます。
そして最後まで見た後もう一度見直してみると、もう一人の姿が浮かび上がるでしょう。

ミョウレンの遺跡  ナルスフ氏

【作品集】107
【タイトル】ミョウレンの遺跡
【書いた人】ナルスフ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270313336&log=107

【あらすじ】
魔理沙とナズーリンが命蓮寺に戻ってきたら、なんか命蓮寺が遺跡になってた。
しかもムラサ船長が中から出てこないという。二人は星を伴い、遺跡への潜入を試みることになるが……

【感想】
最近百合タグが付き始めた、攻めに入ったのか守りに入ったのかよくわかんない作者さん。
パルチルやらナズマリやら、不思議な組み合わせには定評がありそうな気がする。
この話のモチーフ自体が魔法陣グルグルのパロディであり、序盤は直接的なパロネタが展開され、わかる人にはにやりとできる。中盤からは舞台設定を生かした恋愛話に移行する。
パロあり過去ネタありギャグあり真面目ありではっきりいっていろいろ詰め込まれた作品であり、良く言えば色々楽しめる。悪く言えばまとまりがない作品。
作中に出てくる『おもちゃ箱』って表現が個人的にこの作品にぴったりだなと思った。ごちゃごちゃしてるけど一応ちゃんと収まってるんだよな。箱の中に。
それはともかくナズーリンかわいいです

殺人鬼は夜霧に消える  猫井はかま氏
ただ、まぁ、一言で言うと、かっこいいんだ。

【作品集】107
【タイトル】殺人鬼は夜霧に消える
【書いた人】猫井はかま氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270393441&log=107

【あらすじ】
19世紀末、ロンドン。
悪魔の館を訪れた少女は、自らを殺人鬼と言った。
これは、一人の悪魔と二人の殺人鬼が紡いだ、狂気という恋の物語。

【感想】
なんてあらすじで面白そうに書いてみたけれど、実際のところ詩でも読んでるような感覚で、個人的には物語がイマイチ掴めていなかったりする。
二次創作に相違はないのにまるで一次創作を読んでるような感覚にもなる。ただ創想話の中にいると、たまにはこんな作品もいいなと思った。
雰囲気に乗れるか否か? そんな作品ではないか。先に言ったように、物語というより詩的な性格が強い感じがする。詩が楽しめる人ならば楽しめるんじゃないかなぁ。
ただ、まぁ、一言で言うと、かっこいいんだ。なんとなくだが。
ともかくこの作者さんは自分の中で確固とした世界を築ける人の一人だと思う。この作品というより、今までの作品から感じるのだけれど。

彼女は言う、自分が殺人鬼であると。

【作品集】107
【タイトル】殺人鬼は夜霧に消える
【書いた人】猫井はかま氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270393441&log=107
【あらすじ】
19世紀のロンドンの、とある町外れの洋館で銀髪の女が少女にメイドとして雇ってもらうために交渉していた。彼女は言う、自分が殺人鬼であると。
【感想・考察】
一読目の感想は、叙述トリックになってない叙述トリックを用いられた、良く分からないポエムだったのだけれどじっくり味わってみると、二つの殺人鬼を対比させ、その上で咲夜のレミリアへの恋慕を際立たせた、とてもありえない力技でのレミリア咲夜の百合物だと思う。
ただ、力技には当然のように代償が発生するようで。
まず、これ咲夜ではない。咲夜っぽい銀髪をした何かだ。そして、オリキャラが出てくる。力技ってレベルではない。
それでもあまりこの二つが耳に障らないのは、作者がそれを自覚し、さらに使いこなし、とても恐ろしくも美しい恋を紡いでいるからなのだろうか。
[HE力]★★☆☆☆(三角関係の破綻)
[鬱力]★★★☆☆(死んだ切り裂きジャック)
[グロ]★★☆☆☆(殺人の描写)
【総合評価】★★★★☆(好きではないが、力技を昇華したという事で評価したい)

タグにもあるようにすごいダーク

「殺人鬼は夜霧に消える」■作者:猫井はかま氏
金髪の殺人鬼と銀髪の殺人鬼のお話
タグにもあるようにすごいダーク
読んでるうちに雰囲気に呑まれてしまう
内容は難解すぎて説明できないので百聞は一見にしかず
評価★★★★☆

共通点  ぶるり氏

【作品集】107
【タイトル】共通点
【書いた人】ぶるり氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270486381&log=107
【あらすじ】
いつものようにアリスの家を訪れた魔理沙。
しかしその様子はいつもと違っておかしい。扉をノックし、粛々と席に着き、言葉も発さない。
魔理沙はどうやら悩みを抱えているようだが……

【感想】
ジャンルはほのぼの。日常の一コマです。
魔理沙とアリスの距離感がよかった。腐れ縁と親友の狭間のような関係がいい。
最後の一文のために、全てが用意されている作品です。
大きなオチがあるわけではありませんが、じわじわきます。
【五段階評価】
★★★☆☆

『黒猫と嫉妬姫』 へたれ向日葵 氏

【作品集】107
【タイトル・作者】『黒猫と嫉妬姫』 へたれ向日葵 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270105568&log=107
【あらすじ】
猫がくしゃみをして、パルスィの顔に鼻水をかけた。
あやしい、おかしいと思ったらすぐお医者さんへ!と、パルスィは地上にある竹林のお医者さんに見てもらうことに。
風邪にかかっているらしく、しばらく養生の為に地上で過ごすことに。パルスィは紅白の巫女が居る神社で過ごし始める。

【感想・ここが面白い・私的評価】
猫を撫でながら不満を口にする霊夢が可愛いです。
さりげなく猫に対する知識も得られます。さすが永琳。パルスィが尊敬と妬みの視線を送ってしまうぐらいに。
猫を心配するパルスィが可愛(略
いつの間にか、猫との絆ができているパルスィ。
猫に自分と居て良いのか?自然に帰ったほうが良いんじゃないの?パルスィがそう問いかけるシーンは、じんわりと優しさが滲んでいます。
何処か、別れを感じさせるシーンなので、少なくとも猫には満足できる未来を過ごして欲しいと、願いました。

★★★☆☆ (個人差はあるけれど楽しめる作品)

【こんな人におすすめ】
猫を飼っていて溺愛している方
妖怪に厳しく、猫に優しい霊夢を見たい方
パルスィが死ぬほど好きな方

『黒い猫と妬み姫』 へたれ向日葵 氏

【作品集】107
【タイトル・作者】『黒い猫と妬み姫』 へたれ向日葵 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270820814&log=108
【あらすじ】
博麗神社で療養中の猫と付き添うパルスィ、それに霊夢の日常的なお話。

【感想・ここが面白い・私的評価】
少しだけ、パルスィとパチュリーのやり取りがあるのですが、猫について異様に詳しいパチュリーにほのぼのします。
このシリーズ、一つ一つの作品が短く、サッと読み終われます。
文量的に多いとは言えないですが、文章も読みやすく、お話の方もほのぼのとしていて、流れるように頭の中に入ってきます。
穏やかでゆっくりとした作風は、心静かな時に読むと良いかもしれないです。

★★★☆☆ (個人差はあるけれど楽しめる作品)

【こんな人におすすめ】
和みたい方
猫好きな方

だけど皆口を揃えて胡散臭いと言う  ライア氏

【作品集】107

【タイトル】だけど皆口を揃えて胡散臭いと言う
【書いた人】ライア氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270357105&log=107

【あらすじ】
天気も良く大安吉日。 八雲紫の一日が始まる。

【感想】
幻想郷の管理者としての八雲紫の一日を追うストーリー。
途轍もない大役を担っているが、それを感じさせない振る舞いや言動は彼女の親しみ易さの一つ。
ただ、このSSの全ては最後の一言の為に有るのかもしれません。
紫好きには是非ともオススメしたい作品。

『花は桜、君は美し』  柊氏

【作品集】107
【タイトル】『花は桜、君は美し』
【書いた人】柊氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270472098&log=107

【あらすじ】
お花見の最中、私の腕の中で甘える萃香が突然こんなことを言いだした。

「なんでこんな気持ちになるんだろう……
 なんだか不思議な感じだ。桜はキレイなのに、さびしい気がする……」

そうね、その感覚はよく分かるけど、なんでと言われても……
えっ? みんなに聞きに行くの?
そうね、なら、先ずはパチュリーなんてどうかしら?

【感想】
前半分は甘甘、後ろ半分は切なめの百合話です。
どこかふんわりと温かい雰囲気に包まれていながら、宴会の喧噪も描かれており、まさしく春といった空気が流れています。
ゆったりと、けれども確実に流れていく時間。鬼の時間と人の時間。
桜は散って華となる。切ないですね。
よくある寿命モノの枠を越えないのが少し残念。

【こんな人にお勧め】
霊夢×萃香が好きな人、にオススメです。

【五段階評価】
★★★☆☆

『正体不明の魔物』  風流氏

【作品集】107
【タイトル】『正体不明の魔物』
【書いた人】風流氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270359848&log=107

【あらすじ】
DS Lv.12 ぬえvs文
圧倒的な速度と精密さ、確かな観察眼でぬえの弾幕を次々とカメラに納めていく文。
渾身のスペルカードも真っ正面から敗られていく。こいつの憎たらしいくらいの自信は本物だ。
なんでそんなに余裕があるんだ。どうしてこんなに真っ直ぐぶつかれるんだ。
悔しい。羨ましい。妬ましい。腹立たしい。憎らしい……!

そして、事件は起こる。
「正体不明の魔物」の手によって……

【感想】
DSのお話です。
この話の肝であるぬえの感情描写が逸品。
委細丁寧に、それでいて読みやすく描かれています。
突然の展開も原作準拠だと思えば気になりません。多分。
オチも不思議と納得してしまいました。

【こんな人にお勧め】
ぬえが好きな人、と
DSをプレイ済みの人、にオススメです。

【五段階評価】
★★★★☆

『魅惑の固形』  紅氏

【作品集】107
【タイトル】『魅惑の固形』
【書いた人】紅氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270115572&log=107

【あらすじ】
うーん、やっぱり日向ぼっこは最高ね。
ん、遠くで輝くあの光りは……まさか、お宝っ!?
絶対そうだわ! あんなにキレイな光は太陽かお宝位よっ!
スター! ルナ! 宝探しよっ!

【感想】
三月精のお話です。サニーかわいい。
気楽に読めてふんわりとした気持ちになれる、温かい作品ですね。
少し疲れた時に読んだら素敵な癒しになるでしょう。

【こんな人にお勧め】
三月精が好きな人、と
癒されたい人、にオススメです。

【五段階評価】
★★★☆☆

『川のダイヤ ~尻子玉完全養殖 臭いよ止まれ~』  西風氏

【作品集】107
【タイトル】『川のダイヤ ~尻子玉完全養殖 臭いよ止まれ~』
【書いた人】西風氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270385203&log=107

【あらすじ】
山に住む技術者集団、河童。
日用品から機械まで、彼らの技術は独自の文明を築き上げていた。
人々の信頼は厚く、彼らに作れないものなどない、とまで言われていた。
そんな河童たちが、頭を抱える問題があった。

 キュウリと並ぶ河童の好物、尻子玉。

 消滅の危機に瀕していた。

これは、川のダイヤと呼ばれた尻子玉に命をかけた、熱き技術者たちのドラマである。

【感想】
プロジ○クトXです。
地上の星からヘッドライトテールライト、ナレーションまで、素晴らしい脳内再生率。
それだけでなく、中身も素晴らしいです。
河童が如何にして尻子玉の生産に漕ぎ着けるのか?
読んでいて胸が熱くなりました。
前作?の嘘々話『幻想郷を驚かせたロボット ~名主任と闘った熱き技術者達~』もオススメ。

【こんな人にお勧め】
にとりの機械開発が好きな人、と
プ○ジェクトXが好きな人、にオススメです。

【五段階評価】
★★★★★

華胥の夢より  月夜野かな氏

【作品集】107
【タイトル】華胥の夢より
【書いた人】月夜野かな氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270317509&log=107

【あらすじ】
紅い髪。透明な肌。長くてしなやかな四肢。宝石のような双眸。
純白のシーツに横たわる彼女に、銀のボウルいっぱいの花をかけて。
私は、甘美な夢に溺れる。

【感想】
どこまでもさくめー。
この倒錯的な、危うい空気感は凄い。
ともすれば数行で終わりそうな話を、ここまで濃密に、ドロドロと描けるモノか。
女性の愛は恐ろしい。

【こんな人にお勧め】
さくめーが好きな人、と
耽美な百合が好きな人、にオススメです。

【五段階評価】
★★★★☆

COIL SICK WORLD  超空気作家まるきゅー氏
とってもダークでハートフルです。

【作品集】107
【タイトル】COIL SICK WORLD
【書いた人】超空気作家まるきゅー氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270553394&log=107

【あらすじ】
こいしが鳥や猫や人の話をみんなに聞かせるんですって。

【感想】
こいしのこいしによるこいしのためのお話。とってもダークでハートフルです。
こいし主観のお話は得てしてフワフワした空気になりがちですが、このお話はしっかりとした土台の上で作られているためか、真正面から読み進められました。
ドキドキしつつもほんわかできる、不思議な作品です。こいしっくわーるど。

【こんな人にお勧め】
こいしちゃんが好きな人、と
暗い童話が好きな人、にオススメです。

【五段階評価】
★★★★★

「私はお姉ちゃんに恋していたいの!」

【作品集】107
【タイトル】COIL SICK WORLD
【書いた人】超空気作家まるきゅー氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270553394&log=107

【あらすじ】
「私はお姉ちゃんに恋していたいの!」

【感想】
 超空気作家まるきゅーさんのこいしシリーズの始まりの一手。こいしっくわーるど。
 はっきりいって衝撃だった。かなりダメージ受けた……のはこのレビュー書いてるひとも書き手の端くれで、こいしやさとりに関してもいちおう自分なりに考えているからなんだけど。

実はこれらの思考過程もこいしというキャラクターによってなされているものであり、つまりは一人称であるが、こいしは自分というものがないので三人称的なスタイルになる。

ここに記されている言葉は三人称的記述のように見えるが、実際はこいしの一人称なのである。(本文より抜粋)

 覚妖怪の土台についてですね。
 そもそも東方において、妖怪という、人間とは異なる生命を取り扱うにあたって、書き手には二つの道がある。すなわち、妖怪を妖怪として見るか、人間に近いものとして見るか。妖怪として見るというのはつまり……「その作品を書く際に、人間とは明らかに異なる妖怪の生態や思考を、書き手なりに思考、トレースする」ということをある程度以上の錬度でできているかどうか。
 「人間として見る」ことの方が圧倒的に容易であり、また創想話に存在する作品の多くもこちら側かなと個人的には思っています。東方二次創作における妖怪の多くは、まったくもって人間と変わらぬものとして描写されている。これは明らかに普通の思考形態を持たないであろう古明地こいしにおいても同様で、しばしば彼女は、「心が読めないだけの覚妖怪じみた妹妖怪」として描かれていると私は感じています。
 ……というわけで、こういう書き方などは見てて面白い。
 またこの書き方に乗せて、古明地こいしというキャラクター、古明地こいしという覚妖怪についても、効果的かつわかりやすい描き方をしている。愛のイデオロギーの話とかはなんかよくわかんないけど。
 まあなにやらめんどくさいことをつらつら述べてきましたが、ようするに、古明地姉妹について考える楽しさを思い出させてくれる作品だよ! オススメです。

【五段階評価では分け足りないので百段階評価】80/100点

「あなたは今まで飲んできた紅茶の数を覚えてるの?」 「1つ。液体は数えられませんわ」  miyamo氏

【作品集】107
【タイトル】「あなたは今まで飲んできた紅茶の数を覚えてるの?」 「1つ。液体は数えられませんわ」
【書いた人】miyamo氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270409161&log=107

【あらすじ】
まったく、咲夜さんは酷いなぁ。ちょっとシエスタをしていただけなのに。あ、すみません、もうナイフは勘弁して下さい。
へ、お嬢様が私を呼んでる?
珍しいこともあるものですね。一体どういう風の吹き回しなのか……?

……まさか、辞令勧告とかじゃあないですよ、ね?

【感想】
美鈴が頑張る(頑張らされる?)お話です。
出だしがテンプレートに不遇のダメ門番美鈴ですが、これ以上ないハッピーエンドに収まります。やっぱりみんな美鈴が大好きなんだよね!
キャラも魅力的です。とりあえず霊夢が可愛い。お嬢様が素敵カリスマ。
テンプレ的な話なだけに、魔理沙のメタに違和を感じました。余計なネタだったと思います。
また、描写が全体的に薄くて作品に入り込みづらいという点も気になりました。
キャラの魅力の引き出し方とお話の構成は上手いので、ゆっくりでも研鑽を重ねていって欲しいです。

【こんな人にお勧め】
紅魔館が好きな方、と
ハッピーエンドが好きな方、にオススメです。

【五段階評価】
★★★★☆(3.5~4.0くらい)

にとりラヂオ  スポポ氏

スポポ氏の『にとりラヂオ』はもう傑作中の傑作
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270114294&log=107

この人ほど作風が一定しない人も珍しいけれど個人的にはこの書き方が一番好き
何がすごいかって上品なんだよ。これ本当に二次創作かと思えるほどに語り口が上品で、リアリティがある
なおかつちょっとだけ不思議でせつない。点数あんまり振るってないけど読んでみて頂戴

アホ毛的おふくろの味  aho氏

aho氏の「アホ毛的おふくろの味」はおふくろの味
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270363873&log=107

可もなく不可もなく、しかし確実に何かを心に残してゆく安心のahoクオリティ
この話のミソは序盤の霊夢だと思う。ああなんと母という存在は偉大なものか

めくり めくる  カイ氏

【作品集】107
【タイトル】めくり めくる
【書いた人】カイ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270470646&log=107

【あらすじ】
「ねぇ、魔理沙」
「どした?」
「チュー、しない?」
「わり、昼飯が餃子なんだわ」(本文より抜粋・その1)

「なあ、霊夢」
「どうかしたの?」
「……その、エッチしようよ」
「ごめん、生理中なのよ」(本文より抜粋・その2)

【感想】
 霊夢と魔理沙の、春夏秋冬。
 あらすじは本文抜粋なのだけど、これを見て「うわああああああ百合だあああああ逃げろおおおおおお」となってしまうのは少々もったいない。よく見るのだ、二人はチューしていないぞ。昼飯が餃子なのだから。エッチもしていないぞ。
 しかれども、この作品を見て思うのは、昼飯が餃子じゃなかったらどうなったのかなーということなのです。そんなことに、わざわざ思いを馳せてしまうような作品なのです。
 霊夢と魔理沙。仲の良い友人。
 たとえば冗談でキスしようと言ってみて、冗談交じりに「やーよ」と言われたら、それはそれでいい。
 たとえば冗談でキスしようと言ってみて、冗談交じりに頷いてみて、実際にキスしてみちゃっても、それはそれでいい。
 確固とした結びつきを持ちながら、相手にちょんっと触れてみたりして、距離を揺らめかせてみたりする二人。そんな霊夢と魔理沙が、ここにいるのです。

 レイマリではあるけども百合ではないよねーと個人的には。
 これがよくある百合作品と少々趣を異にしているのは、あらすじに挙げた部分、二人がそれぞれお断りする際に三点リーダが存在しないことあたりからも読み取ってもらえるかと思います。

【五段階評価では分け足りないので百段階評価】52/100点

にとりキメラ  ヶ原氏

【作品集】108
【タイトル】にとりキメラ
【書いた人】ヶ原氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270825087&log=108

【あらすじ】
「助けられたんだよ」
「誰に?」
「ニンゲンに」
「どうやってさ?」
「釣られた」
「……マジか」(本文より抜粋)

 ……と言うようにニンゲンに釣られて助けられたにとりは、そのニンゲンのことが好きになってしまうのでした。ニンゲンは盟友だから仕方ない。ベタ惚れしてしまったにとりの恋路の行方やいかに……!

【感想】
 あらすじに書いたような話だと途中まで思っていた。と言うのは嘘です、が、途中まではそんな話に見えないこともないかもしれません。魔理沙のところに行って話を聞いてもらったり、椛にいじられたりと、やってることだけ見ればわりとラブコメです。途中までは。
 あるところで転変します。
 結果的に見れば(あるいはわかる人からすれば?)、ベッタベタなラブコメは後の重い展開へのベッタベタなフラグと言えるのかもしれません。

 と、こんなふうに書いてしまうと勘違いさせてしまうかもわかりませんが、ラブコメとして重くなるわけではもちろんないです。三角関係とかそういう話じゃありません。もう少しおぞましい何かだと思われます。思われます、というのはつまり、私自身この作品をきっちり解釈できていない予感がするから。
 おそらく、にとりと、人間と、そして裏ルートとして紫、この三者の視点でそれぞれ思考、解釈が利くお話だと思う……メインのルートはにとりで。しかしこれ、にとりルートにおける紫の問い、それに対するにとりの答えが、実は本筋から逸れた、逃げのようなものであると思えてならず……だからこそ、「残酷だけど、どこか優しい、解釈」によってにとりのこのお話は閉じ、また◆[-X'/29]◆がわざわざ存在するのではないかと感じられるわけで。

 なんだか最近大幅な加筆修正をしたようなので、以前とは少々趣が違うのかも。コメントを見ても微妙にわからない部分があったりするし(自分が読み込めてないだけかもしれない)。できれば作者さんの次作を見てみたい……この人がどのように幻想郷を書くのかは興味深いので。

【五段階評価では分け足りないので百段階評価】72/100点

おいしいお酒を飲む方法  ジーノ 氏

【作品集】107
【タイトル】おいしいお酒を飲む方法
【書いた人】ジーノ 氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270182923&log=107
【主要キャラ】神奈子様(あと諏訪子と早苗)
【ジャンル】ほのぼの   【容量】約14kb(ugigi表示)

【あらすじ】

塩焼きをつまみ、その後ぐびっとグラスに入れた日本酒を飲みほしてぷはあと一息ついてから、神奈子はしみじみとこう言った。

「まずい」

(以上、本文抜粋)

 早苗は飲み会に行っちゃった。諏訪子は仕事に行っちゃった。
 一人神社に残った神奈子様。なんだかセンチな気分になりますわね。

【評価】
★★★★★★★☆☆☆
(神奈子様補整が無ければ★5ぐらいだったかも)

【感想】
 作者曰く、神奈子様のエプロン姿を想像したら出来たという、称賛に値する理由によって描かれた作品。
 仕事なり学校なりから帰って来て、一人寂しくご飯を食べながら読むこと推奨。テレビとか別窓は消しておけ。
 この作品の一番の見所は何と言っても神奈子様のお料理姿。久しぶりの料理にうきうきと気合を入れて頑張る神奈子様を想像しながら読んで欲しい。そしてほろり涙を流しなさい。