作品集108

Last-modified: 2014-02-27 (木) 04:11:29
ホウキと帽子と空っぽになったガラクタ置き場  sirokuma氏
魔法の森には、ガラクタ置き場がある。

【作品集】108
【タイトル】ホウキと帽子と空っぽになったガラクタ置き場
【書いた人】sirokuma氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270568401&log=108
【あらすじ】
魔法の森には、ガラクタ置き場がある。
アリスはしばらくそれを放置していたが、そこから来る悪臭が生活に支障を来たすようになり、ついに片付けることを決心。
そのガラクタ置き場、見た感じは普通の家なのだが、内部はとにかくちらかり放題のゴミ屋敷。
今にも崩れそうなノートの山、食べっぱなしにして洗っていない皿、キノコが生えてるゴミ袋の山。
腐ったヨーグルトのような異臭が立ち込めたり虫が湧いたり、とにかく衛生状態は最悪。
アリスは助っ人を呼び、この難攻不落の砦『ガラクタ置き場』を清掃すべく行動を開始した。

【感想】
アリス大好きsirokuma氏の作品、今回も主役はアリスです。
このガラクタ置き場の正体は、もうこれだけ書けばなんとなく分かるかもしれない。
しかし、捨てられる物、片付けられない物、そう言ったテーマも見える素晴らしいお話でもありました。
(少なくとも私はそう感じました)
どうしてこのガラクタ置き場はどうして生まれたのか、
このガラクタ置き場はどうなってしまうのか、
それはご自身でお読みになり、確かめてみてください。

個人的には必ず読むべきと言いたいほど。

【作品集】108
【タイトル】ホウキと帽子と空っぽになったガラクタ置き場
【書いた人】sirokuma氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270568401&log=108
【長さ】37.78KB 【ジャンル】シリアス 【メインキャラ】アリスほか
【あらすじ】
アリスの家から少し行ったところにあるガラクタ置き場。
そこからアリスの家にも届くような酷い臭いがする。上海人形を向かわせるも、帰ってこない。
仕方がないからパチュリーと小悪魔を巻き込んで掃除をし始めるが…

【ひとこと感想】
これは感想書けない。キーボードを叩く指も震えている。
【ストーリー性】★★★★★(読めばわかる)
【表現】★★★★★(ギャグ要素がもしなかったら、多分この話は全く別のものになっていたのだろう。会話も絶妙)
【おススメ度】 ★★★★★(個人的には必ず読むべきと言いたいほど。今日は暫く家にいるという時に読んだ方がいい)

咲夜・魔理沙「「私達人間だけど母親が吸血鬼だった」」  風峰 さん
超設定とあるがなんか納得というかアリだと思える設定の数々

【作品集】108
【タイトル・作者】咲夜・魔理沙「「私達人間だけど母親が吸血鬼だった」」 風峰 さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270580412&log=108
【あらすじ】
ふと求聞史紀の咲夜の項目に違和感を持つ魔理沙がレミリアに尋ねる。
「咲夜の本当の名前って何だったんだ?」
そこから次々と判明していく驚愕の事実とは?
【感想】
超設定とあるがなんか納得というかアリだと思える設定の数々
今までは無い切り口だけど、一番良かったと思える話でした。
アットホームな紅魔館や二人の会話のテンポ。
途中ニヤニヤとしてしまう暖かさや、■■■■の正体などが面白かったです。

この気持ちを表すと「そんな馬鹿なwww」というのが最も適当。

【作品集】108
【タイトル】咲夜・魔理沙「「私達人間だけど母親が吸血鬼だった」」
【書いた人】風峰氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270580412&log=108
【長さ】22.57KB 【ジャンル】ギャグ 【メインキャラ】魔理沙・レミリア・咲夜
【あらすじ】
求聞史紀を読んでふと覚えた疑問を、魔理沙はレミリアに投げかける。
それがまさかこんなことになろうとは。

【ひとこと感想】
これは笑うしかねえ。絶対あり得ない設定だがこれは許せる。この気持ちを表すと「そんな馬鹿なwww」というのが最も適当。ただ後書きがちょっと蛇足かなあ。
【突っ走り度】★★★★★(全力で駆け抜けた!次々と叩きこまれる衝撃。具体的に細かく考えるのはあまりにも野暮)
【おススメ度】★★★★☆(面白いが微妙に人を選ぶと思う。設定にこだわる人は無理)

かつてナチスドイツの宣伝省であったヨゼフ・ゲッベルスは「ウソも百万回繰り返せば本当になる」とのたまった

風蜂氏の『咲夜・魔理沙「「私達人間だけど母親が吸血鬼だった」」』はまぁ面白い
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270580412&log=108

かつてナチスドイツの宣伝省であったヨゼフ・ゲッベルスは「ウソも百万回繰り返せば本当になる」とのたまった
この作品はいい意味でそういう観念の弱さを考えさせられる話。一発トンデモネタもこれだけギッチリやれば
「もしかしてそうなのかもしれない」と思えてくる。ネタの料理の仕方を参考にすべき作品

これは貴重だな。ここまで動揺しているアリスは初めて見るぜ……  katharsis氏

【作品集】108
【タイトル】これは貴重だな。ここまで動揺しているアリスは初めて見るぜ……
【書いた人】katharsis氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270564048&log=108
【あらすじ】
アリスから受け取った手紙に書かれていたのは、異国の言葉。
挑戦状と見た魔理沙は、対向心に燃えその意味を解き明かす……?

【感想】
なぜそんなマイナーなところへ行くんだ、魔理沙よ。
最初の部分を解明しない、というのは、魔理沙のキャラを考えると若干軽すぎる気がしました。
あと魔理沙の受け答えは、意味としてはちょっと不自然。
でも面白かったからいいです。
もいもい!
【おススメ度】
★★★☆☆(時間があれば是非。空振りアリスと鈍感魔理沙を見たい人は今すぐご覧あれ)

花より団子、花見より魔法使い  くろまる氏

【作品集】108
【タイトル】花より団子、花見より魔法使い
【書いた人】くろまる氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270571712&log=108
【あらすじ】
宴会で酔いつぶれた魔理沙。
ふと、目を開けると。
見慣れた顔が、片手にお猪口を持ちながら、溜息混じりの呆れた顔で魔理沙を見下ろしていた。

【感想】
魔理沙に関係が深い二人と一妖のお話。
結局三者一様な光景。まさにタイトル通りですね。
なぜみんな入れ替わり立ち替わり膝枕をするのかw
そしてこれには犯人が……
【おススメ度】
★★☆☆☆(時間が許せば。魔理沙のほっぺぷにぷにしたい人集合~)

デンデラ野探訪  スポポビッチ氏
秘封倶楽部の二人は、遠野の蓮台野、現地の通称「デンデラ野」を訪れた。

山背は本当に目に見えます。現地の人しか知らない恐ろしさ。
【作品集】108
【タイトル】デンデラ野探訪
【書いた人】スポポビッチ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270606010&log=108
【あらすじ】
秘封倶楽部の二人は、遠野の蓮台野、現地の通称「デンデラ野」を訪れた。
地理的要素と言い伝えから、この地に異界への入り口があると推察した蓮子。
果たして、二人はそこに何を見るのか。

【感想】
これぞ秘封倶楽部。
非常に現実味のある独自設定です。
山背が不気味な色を出しています。
ちょっと終わりが物足りないかな、という気はしますが、表現しがたい寂寥感、心の底を震わせる怖さが滲み出ています。
秘封倶楽部らしいお話を求めている方は必見です。
【おススメ度】
★★★★☆(是非とも読みたい良作。秘封倶楽部の活動を見たい人直行)

隠れた名作

スポポ○ッチ氏の『デンデラ野探訪』は隠れた名作
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270606010&log=108

長さや設定、キャラの力でなく、本当に小手先だけの小説技法でここまで好評価なのはこれを置いて他にあるまい
この人は本当に設定はアレなのに文章技法やら話の切り口でいかにも斬新に魅せる技工が上手かったように思う
このぐらい文章で遊べれば何書いても楽しかろうと思うとちょっと前にこれを読んで思った

フランドール「うわぁ、とっても綺麗! まるで私の羽根みたい!」   風峰氏

【作品集】108
【タイトル】フランドール「うわぁ、とっても綺麗! まるで私の羽根みたい!」
【書いた人】風峰氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270789663&log=108
【あらすじ】
※ギャグです。読み流してください
紅魔館の会食で、一堂に会した魔法使い5人。
誰もが疑問に思うアリスの秘密が明らかになるが……

【感想】
アリス……というか神綺様……
魔理沙に負けたコンプレックスから今のアリスになるまでには、そういう過程があったのか。
三魔女ではなく五魔女というのもいいですね。
最後まで読んで、改めてタイトルを見直しましょう。ああ、なるほど。
ちょこちょこ笑わせる要素はあったのですが、オチが弱いです。折角勢い付けてきたのに、最後に放り出される感じが否めません。
【おススメ度】
★★☆☆☆(時間が許せば。魔法使いたちのアホっぽい歓談を覗いてみたい人はどうぞ)

でもフランちゃんの赤ちゃんならちょっと見てみたいかも!! ちょっとじゃねぇな、すごく!!  喚く狂人氏

【作品集】108
【タイトル】でもフランちゃんの赤ちゃんならちょっと見てみたいかも!! ちょっとじゃねぇな、すごく!!
【書いた人】喚く狂人氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270800908&log=108
【あらすじ】
「人の妹にっ……可愛い可愛い妹に子供を産ませるなどとッ……しかもお前、鎖プレイとかマニアックな……ッ!!」

【感想】
出た、一発ギャグ。
おぜうさまの思考回路が……
これ以上は何も言わない。
【おススメ度】
★★☆☆☆(時間が許せば。一発ギャグ好きな人はツボにはまればいいよ)

どうしてぇぇぇぇ゛こうにゃったのぉおお! どうしてぇぇぇぇ゛こうにゃったのぉおお!  喚く狂人氏

【作品集】108
【タイトル】どうしてぇぇぇぇ゛こうにゃったのぉおお! どうしてぇぇぇぇ゛こうにゃったのぉおお!
【書いた人】喚く狂人氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270805772&log=108
【あらすじ】
十六夜咲夜が新しい言語の開発に成功した。
スローガンは「スタイリッシュでフレキシブルでアンビリーバブル」。
完成後さっそく紅魔館で使われ始めた。
(作品冒頭より)

【感想】
これはひどい。
分かる人は一発で分かる。分からない人は、最後まで読んで、ググって、もう一度戻ってきて笑いましょう。
実際に使われている様子を想像すると、ものすごくシュールです。どこがどう「慣れると便利」なのか、小一時間問い詰めたい。
ギャグとしては面白いですが、SSとしては何とも言い難い。評価が分かれる作品でしょう。
【おススメ度】
★☆☆☆☆(暇があるときにどうぞ。分かる人は盛大に笑いましょう)

もしも東方キャラの年齢が人気投票の順位と同じだったら  過剰睡眠摂取症候群氏
姉妹の年齢逆転、見た目の無視、キャラ崩壊、何でもありです。

有言実行すばらしい。事の発端は「名前(数字)」の表記が年齢に見えたからだったか。
作家交流スレにありましたが、これは当然年齢を人間スケールとしています。
【作品集】108
【タイトル】もしも東方キャラの年齢が人気投票の順位と同じだったら
【書いた人】過剰睡眠摂取症候群氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1271036863&log=108
【あらすじ】
もしも東方キャラの年齢が人気投票の順位と同じだったら。

【感想】
姉妹の年齢逆転、見た目の無視、キャラ崩壊、何でもありです。
タグをよく見てから読みましょう。
何か一連のストーリーがあるわけではなく、その通り「もしも東方キャラの年齢が人気投票の順位と同じだったら」どうなるか、というお話です。
個人的には、爆笑まではいかないものの楽しませてもらいました。
【おススメ度】
★★☆☆☆(時間が許せば。このキャラの年齢が逆転したら、というネタに興味がある人はどうぞ)

人気投票ネタの作品、と聞いて記憶を探ったらこれを思い出した。

【作品集】108
【タイトル】もしも東方キャラの年齢が人気投票の順位と同じだったら
【書いた人】過剰睡眠摂取症候群氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/108/1271036863
【POINT】12630 (2014/02/23時点) 【容量】12.7KB
【あらすじ&感想】
人気投票ネタの作品、と聞いて記憶を探ったらこれを思い出した。
内容としてはタイトルのままである。(第7回当時に準拠)
早苗さん2歳、空14歳、パチュリー16歳、藍31歳、橙44歳、小悪魔55歳。そういうSSである。
完膚なきまでにアイディア勝ち。容量も短くてサクッと読めるので、とりあえず百聞は一見に如かずということで。
またこういう変なネタのSS、見てみたいですね。

魔理沙が宝くじで500万円当選したぜヒャッホウ  イムス氏

【作品集】108
【タイトル】魔理沙が宝くじで500万円当選したぜヒャッホウ
【書いた人】イムス氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270800940&log=108
【あらすじ】
妖怪の山の天狗達が幻想郷全土で販売した宝くじ、「天狗くじ」。
なんと三等500万円に当選した魔理沙は、怒濤の勢いで周囲に被害を出していく。

【感想】
・お話の区切りに使っている記号にセンスを感じました。
・マスタースパークとそれらは確かに似てなくはない。ギャ○ック砲でも(ry
・目立たないけどアリスがすごく良い思いしてる。
・【その他の被害者】がものすごく気になる。
・新調した箒の名前がもうね!
・最後の霊夢の言葉は、身に染みる……はずだったが。おーい、霊夢さーん。
【おススメ度】
★★★☆☆(時間があれば是非。気になったらとりあえず読んで)

ミスティアが宝くじで3000万円当選したぜキャッホウ  イムス氏

上記の作品のコメから即座に投稿されたもの。仕事早すぎです、イムスさん。
【作品集】108
【タイトル】ミスティアが宝くじで3000万円当選したぜキャッホウ
【書いた人】イムス氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270813570&log=108
【あらすじ】
「屋台で頑張ってるミスティアに当選させてあげたいな」
と、ミスティアの屋台の名もなき常連客が呟いた。
その願いが天に届いたのか、ミスティアは天狗が販売した宝くじで二等に当選、賞金3000万円を手に入れる。
お金の使い道に困ったミスティアは、友達のルーミアに相談した。

【感想】
ミスティアとルーミアのサクセスストーリーです。
魔理沙のお話と対照的。こちらはお笑いを中心にしつつも、最後は良い話。オチは大笑いというよりも、なるほど納得という感じでした。
登場人物の能力や、鰻屋であることを上手く活かしたお話です。
そしてまたしてもお話の区切りの表現が地味に面白い。
何よりも、2時間かそこらでこのクオリティの作品を作り出してしまうイムス氏に脱帽。
【おススメ度】
★★★☆☆(時間があれば是非)

折り鶴にのせて  suke氏

【作品集】108
【タイトル】折り鶴にのせて
【書いた人】suke氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270713221&log=108
【あらすじ】
人里に流れる川。その川の神から、鍵山雛にある依頼が来た。最近、川にごみが捨てられていると言う。
果たして川の上流にあったのは、誰かの折った折り鶴。厄の気配を帯びたその人間は、一体誰なのか。

【感想】
厄を取り払う以外に、その人のために力を活かせない雛。彼女が選んだ道は、「誰か」の今後をどう決めるのか。
雛の驚愕や葛藤、心の動きが繊細に表現されています。
お話の切り方が上手いです。これ以上書いたら、ともすると陳腐な物語になっていたのではないでしょうか。
「誰か」の話を書く際にはよく描かれる背景が一切省かれているため、それがストーリーに貢献している半面、もしかしたらやや違和感を感じるかもしれません。
それにしても良い作品でした。
【おススメ度】
★★★☆☆(時間があれば是非。雛が好きな人、切ない家族の話を読みたい人は是非)
★×3.5で。

いままでありがとう  asy氏

【作品集】108
【タイトル】いままでありがとう
【書いた人】asy氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270567074&log=108
【あらすじ】
もう、彼女が来ることはない。
わかっていても、お茶は二人分用意してしまう。
そうすれば、元気な声がもう一度聞ける気がして。

【感想】
情景を想像しながら読み進め、思わず涙腺が緩みました。
境内の桜は、まるで霊夢の心を表しているよう。
噛み締めるようにじっくりと読むことをお勧めします。
せっかく素晴らしく感動的なストーリーを描こうとしているのに、描写や背景があっさりし過ぎていることが残念。やや物足りないです。
が、このレビューを書くため何度も読み返し、その度に視界が…
【おススメ度】
★★☆☆☆(時間が許せば。最近泣いてない人読んでみるべし)

猫箱  ぶれいく氏

【作品集】108
【タイトル】猫箱
【書いた人】ぶれいく氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270572357&log=108
【あらすじ】
鼻歌を歌いながら、大きな木箱を持ち、物置へと足を踏み入れた鈴仙。
そこで見たのは、鍵穴のついた縦横二尺、高さ一尺ほどの黒塗りの箱を前に、思案顔の主と師であった。

【感想】
箱の中身の正体や如何に。
てゐの粋な計らい。なんて威厳に満ちたてゐ。
周りがカリスマすぎることもありますが、鈴仙がちょっと単純すぎて不憫。類似したネタがありふれているので、あと一歩工夫がほしかったところ。
三人称ながら鈴仙視点だったこともあり、周り三人の心情が掴みにくいこと、故意かも知れませんが地の文が淡々と説明的に書かれ、描写が薄かったことが少し残念。
【おススメ度】
★★☆☆☆(時間が許せば。カリスマてゐを見たい方は直行)

誰かを助けるのに理由がいるかい?  白黒林檎氏

【作品集】108
【タイトル】誰かを助けるのに理由がいるかい?
【書いた人】白黒林檎氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270601711&log=108
【あらすじ】
つい先日、香霖堂にて悪夢に悩まされる霖之助に救いの手を伸ばした紫。
なんとか添い寝することに成功したが、それでもそこまでで。
紫が嘆いている間、霖之助は守矢神社を訪れていた。

【感想】
霖之助が朴念仁過ぎてフラグを立てまくり。
この作者さんお馴染みですが、いわゆるハーレム状態です。
SSとしての完成度を求めるとしたら、会話・地の文ともにもっと細かい表現がほしいところ。
【おススメ度】
内容的に評価が分かれるでしょう。
もてる霖之助に耐性がない人→★☆☆☆☆
霖之助と幻想郷の実力者がくっつくって素晴らしいよね→★★★☆☆

冬に咲く桜  ogiy氏

【作品集】108
【タイトル】冬に咲く桜
【書いた人】ogiy氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270646635&log=108
【あらすじ】
――白玉楼の庭園にて侵入者有
眠りを断ち切り、獲物を手に庭園へと向かった魂魄妖夢。そこで発見した侵入者の目的は、随分と健気なものであった。

【感想】
レティを想うチルノが健気。
さっそうと現れてチルノの望みを叶える幽々子様は流石と言おうか。
テーマはとても美しいです。しかしそれだけに、表現に乏しいのが残念。
桜、刀、弾幕(?)勝負、湖などなど、情景描写の宝庫です。一つ一つ丁寧に描き、ドラマチックに表現できれば、この作品は大きく化けるでしょう。
【おススメ度】
★☆☆☆☆(暇があるときにどうぞ。健気なチルノを見たい人はGO)

あのダメイドに沢山の愚痴を  ムラサキ氏

【作品集】108
【タイトル】あのダメイドに沢山の愚痴を
【書いた人】ムラサキ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270696544&log=108
【あらすじ】
起床が遅れたレミリアは、しっかり主人を起こさないメイドに愚痴をこぼす。
咲夜と過ごした日々を、親友とともに回想する。

【感想】
ああ、やっぱり。
咲夜に置いていかれてしまったんですね、お嬢様は。
過去の思い出を振り返りつつ、現実の無情さに悔しさを隠せないレミリア。
……パチュリー様お疲れ様です。
【おススメ度】
★★☆☆☆(時間が許せば。仲のいい紅魔館が好きな人は是非。いいですか、仲のいい紅魔館が好きな人におススメですよ。大事なことだから(ry )

春の嵐  あぜ道氏
パッチェさん何やってんすか。

【作品集】108
【タイトル】春の嵐
【書いた人】あぜ道氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270693421&log=108
【あらすじ】
紅魔館の面々は悩んでいた。
原因は、一人の魔女。

【感想】
パッチェさん何やってんすか。
せめて愛と言ってくれれば…
こういうのは、何でもなかったはずなのに意識しちゃうと止まらなくなりますよね。多分。
みんな錯乱し過ぎですwUMAが秀逸。
なんだか最後感動的に決めていますが、いやいやいや、切ない片思い系の話には見えませんよ?
【おススメ度】
★★☆☆☆(時間が許せば。魔女の悪戯に翻弄されまくる紅魔館を見に行きましょう)

パチュリーの一言で紅魔館中が大変なことに

『春の嵐』作品集108 あぜ道氏
 (ぱっちぇさんひでえ。パチュリーの一言で紅魔館中が大変なことに)★★★☆☆

ある姉妹の悲劇  えんぽり氏

【作品集】108
【タイトル】ある姉妹の悲劇
【書いた人】えんぽり氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270922355&log=108
【あらすじ】
むかしむかし、あるところにとても仲の良い姉妹がいました。
二人は妖怪でしたが、運命のいたずらなのか妖怪が持つとされる能力が
遺伝していたのは妹だけでした。しかし、それでも妹は姉を慕い続け
姉は自身の境遇に不満を漏らすことも、また妹を妬む事もせずに
素直な気持ちで大事に大事にしていました。
これは、そんな二人のお話。
(本文冒頭より)
【感想】
紫と、ある妖怪が姉妹だったらというIFストーリー。
発想は面白い。こういうのもありだと思いました。
しかしながら、IFストーリーを書くにはあまりに話が薄すぎる。
お姉さんや両親に何が起こったのか語られていないし、他の部分も話が飛び飛びで繋がりが薄い。紫の心情や状況説明に関してはそれなりに書かれていますが、情景描写がほとんどない。
色々と惜しい作品。
【おススメ度】
★★☆☆☆(時間が許せば)

(いやいや、もう西暦2010年だよ……いくらなんでもこのネタ古すぎるよ……でも使うッ)  喚く狂人氏

【作品集】108
【タイトル】(いやいや、もう西暦2010年だよ……いくらなんでもこのネタ古すぎるよ……でも使うッ)
【書いた人】喚く狂人氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270622994&log=108
【あらすじ】
局地的で人為的な地震が起こったせいで倒壊した博麗神社。
修理するついでに、せっかくだからと分社まで建てるのだが……

【感想】
なんでそれが登場するんだと笑いつつ、それももう幻想入りしたかあ…としみじみ。
年月の流れは速い事を実感するお話。
もちろん全然感動ではないけれど。
同じように今年幻想入りした物はかなりありそうだ。
【おススメ度】
★★☆☆☆(時間が許せば。2010年に感慨を覚える人は懐かしみながら笑いましょう)

霧雨魔理沙と秘密のドロワーズ  けーはち氏

【作品集】108
【タイトル】霧雨魔理沙と秘密のドロワーズ
【書いた人】けーはち氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270670136&log=108
【あらすじ】
――春は人を、開放的にさせるのかもしれない。
それは桜舞う麗らかな昼下がりのことだった。
博麗神社の境内で、誰も何も咎めることのない親友同士の語らいは、いつしか背徳的な熱を孕んだ遊戯へと変わっていた。

【感想】
まあ、確かに箒に乗って高速で空を飛ぶと痛いかもしれない。
ギャグとしては笑いどころが弱く、ただの品のない作品に終わっているように感じる。
いくら春とはいえ、さすがに無理があるだろうと。せめて異変を絡めたらまだよかったのにと思った。
突っ込んではいけないのかもしれないが、そもそも魔理沙が速いのは箒のおかげなのだろうかと疑問に思う。
【おススメ度】
★☆☆☆☆(暇があるときにどうぞ)

キスメの花と冒険とヤマメの話  夏星氏

【作品集】108
【タイトル】キスメの花と冒険とヤマメの話
【書いた人】夏星氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270569719&log=108
【あらすじ】
地底に流れ着いた、一本の青い花の残骸。
それを拾ったキスメは、その花の香りに感じ入り、大事に桶に置いた。
ある日、彼女は花を贈ろうと思い、一人で外に出る。

【感想】
言うまでもなく百合百合しい作品です。
キスメのヤマメへの想いは、きっと親友以上恋人未満。意味も良く分からず、ただただ大好き。
ヤマメに花を贈りたいという一心で頑張りますが、桶ごと激しく転げ回り、天狗には投げ飛ばされ、バカップルの過激な惚気を見せられ、散々な目に遭います。
ヤマメが言うように「ねえ、キスメってどうしてこう無駄な所で行動力があるの?」と言いたくなります。
ちょっとずれたキスメの思考が良く表現されていました。
ちょこちょこ出てくる他のバカップルも合わせて、もうお前らさっさと結婚しちまえよ!
【おススメ度】
百合駄目な人は見ちゃいけません。
★★★☆☆(こいつら早く結婚しちまえよ!な話が好きな方に)

ヤマメの愛と不安とキスメの話  夏星氏

【作品集】108
【タイトル】ヤマメの愛と不安とキスメの話
【書いた人】夏星氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270825604&log=108
【あらすじ】
キスメと想いが通じ、付き合うことになったヤマメ。
しかしそれは夢のようで、自分の幸せに実感も自信も持てない。
キスメと二人でいることに耐えきれず、たまたま会ったぬえとムラサに泣きつくが…

【感想】
『キスメの花と冒険とヤマメの話』の続編。
なんてへたれなヤマメ。
ぬえの叱咤激励は心に響きます。「俺こんな幸せでいいの?」と冗談じゃなく真面目に思っている人は読んでみましょう。
それと文の解説に昔を思い出して悶える人もいるかもしれない。嫌われ役を買って出た彼女はかっこいい。
しつこいですが、やっぱりお前らさっさと結婚しちまえよ!!
甘過ぎるのは過剰摂取すると体に毒だと思うんだ。
【おススメ度】
百合駄目な人は見ちゃいけません。
★★★☆☆(こいつら早く結婚しちまえよ!な話が(ry)

文々白書  みをしん氏

【作品集】108
【タイトル】文々白書
【書いた人】みをしん氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270869696&log=108
【あらすじ】
無自覚に霊夢の写真ばかり取っていた文。
頭がお花畑の犬と覗き見趣味の河童に「それは恋」と言われ…

【感想】
おもわずニヤニヤしてしまう。
意識し始めたら最後まで突っ走ってしまった文と、まんざらでもない霊夢のやりとりを読んでいると顔が崩れます。
文を翻弄する霊夢。それは意識的か無意識か…
【おススメ度】
★★★☆☆(あたふたする文とか人を弄ぶ霊夢とかが好きな人どうぞ)

Good Morning Kit  C-kit氏

【作品集】108
【タイトル】Good Morning Kit
【書いた人】C-kit氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270787239&log=108
【あらすじ】
空を流れる雲をオレンジ色に染める朝日の中、式としての橙は生まれた。
橙は、主人たちと共に暮らしていないし、八雲の名を持っていない。
式は、主人と共にいればこそ、強い力を発揮できるのにもかかわらず。

【感想】
幻想郷の管理者ということの意味を考えさせられます。
「八雲」であるというだけで、幻想郷に生きる妖怪にどのような目を向けられるのか。
そして、「橙」という名前に込められた意味と想い。共に暮らさない理由。
それらが明らかにされた時、この一家の絆は揺るぎのないものとなる。
橙と藍の心理が事細かに描写されています。悲痛な叫びには胸を締め付けられます。
三人を優しく見守る幽々子と妖夢も良かったです。
【おススメ度】
★★★★☆(是非とも読みたい良作。八雲一家が好きな人は必読)

俺もいるぜ!  喚く狂人 氏

【作品集】108
【タイトル】俺もいるぜ!
【書いた人】喚く狂人 氏
【ポイント】5810
【レート】12.68
(2010/05/16時点)
【あらすじ】
 アリスが開発した新弾幕に挑戦する魔理沙。だが、それはアリスの巧妙な罠だった。
【感想】
 幻想と空想の混ぜ人氏の投稿不定期化を残念に思い制作されたSS。
その動機、及び氏の作風から分かる通り、オチに全てを込めた一発ネタである。
一発ネタとしての完成度は高く、自分は元ネタを持っていないけれど笑ってしまった。
【総合評価】★★★☆☆(世代が違うとサッパリかも)

契約と信頼  まりまりさ氏
紅魔館はこうでなくては。

【作品集】108
【タイトル】契約と信頼
【書いた人】まりまりさ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270996035&log=108
【あらすじ】
咲夜が楽しみにしていたおやつを勝手に食べたレミリア。
口論の末、腹を立てたレミリアは咲夜に出ていくよう命じてしまう。
焦る小悪魔とフランドールに対し、パチュリーと美鈴は咲夜をあっさり見送って……

【感想】
ギャグ寄りのほのぼのです。
紅魔館はこうでなくては。
吸血鬼ならば下僕とは契約を結んで服従させるもの。しかしレミリアは咲夜と「契約」を結んでいない。それがなぜなのか、日常の中の一見下らない一幕の中に表されています。
団子屋での咲夜とレミリアのやり取りからは、言葉少ないながらも二人の絆や互いに熟知した距離の測り合いが見られます。
【おススメ度】
★★★☆☆(時間があれば是非。紅魔館組の絆を見たい方はどうぞ)
★×3.5で。

若干ギャグテイストだが、お嬢様と咲夜さんの絆が絶妙に描かれている。

『契約と信頼』作品集108 まりまりさ氏
 (これはいい。若干ギャグテイストだが、お嬢様と咲夜さんの絆が絶妙に描かれている。二人を見守る紅魔館メンバーの動きもよかった)★★★★☆

妹紅、輝夜を語る  ぶらっと氏

【作品集】108
【タイトル】妹紅、輝夜を語る
【書いた人】ぶらっと氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270999961&log=108
【あらすじ】
妹紅は、自身の家族を崩壊させた輝夜を憎んでいた。
しかしある時永琳から、輝夜の人生を変えてくれたと感謝される。さらに妹紅の中の感情の矛盾を指摘され、殺し合いをする理由に苦悩することとなる。

【感想】
自分を抑え、静かに嫉妬の炎を燃やす永琳。感謝と憎しみを同時に持つ永琳は、きっと辛い思いをしているのだろうと思いました。
永琳の心理を描いた点はなかなか良かったと感じましたが、ストーリー全体はありきたり。
回想の中で永琳と話していたかと思えば、いつの間にか現実に戻っていて紫が出てきたりと、状況がはっきり区切りのないまま変わっていて、若干読みづらいところがあるのも残念。紫が登場する必然性もあまり感じられません。
あとタイトルで言うほど妹紅は輝夜を語っていない、ということが、一番勿体ないところでしょう。
【おススメ度】
★☆☆☆☆(暇があるときにどうぞ)

咎人達の千夜一夜物語  れお会長氏

【作品集】108
【タイトル】咎人達の千夜一夜物語
【書いた人】れお会長氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270997830&log=108
【あらすじ】
「――なぁ、あいつはいつもあそこにいるのかい?」
細雪が降る中、勇儀は街を通りがかる妖怪たちに尋ねて回る。
「あいつ」と呼ばれた橋姫は、凍えるような寒さにも関わらず、いつも一人で地底の橋を守っているのだ。

【感想】
これぞ叫び愛(他の方のコメントより)。地底の片隅で愛を叫んでいます。
これほどストレートに、全てをさらけ出して愛を伝えるという話もなかなかないと思います。
しかしながら、勇儀は始め脅すように話していたかと思ったら唐突に告白をし始め、そこに至るまでの心の動きに共感し辛いことが全体の雰囲気を乱してい

るように思います。鬼とはいえ、暴力的に過ぎるのもやや残念。
どこに向かっているのかよく分からない状態で話が進み、何の必然性もなく告白合戦が始まるのは些か不自然でした。
しかし感情的になっている状態で愛を伝えるというのは、案外このような感じなのかもしれません。特にこの二人は。
【おススメ度】
★★☆☆☆(時間が許せば。全力で感情をぶつけ合う勇パルを見たい方は是非)

恋文代筆屋サトリ~貴女の想い、代筆いたします~  夜イカロ景氏

【作品集】108
【タイトル】恋文代筆屋サトリ~貴女の想い、代筆いたします~
【書いた人】夜イカロ景氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1271143579&log=108
【あらすじ】
――「貴女の想い、代筆いたします」

 博麗霊夢が、その看板を見つけたのは偶然だった。
 何時もなら気にも留めないような内容に、ふとした興味を覚えたのも、気紛れによるものだ。
 人里の、入り組んだ路地裏の片隅に、ひっそりとその店は営業していた。
(本文冒頭より)
【感想】
こういうのを誘導尋問って言うんじゃなかったか。
さとりに言われると、全て本当に自分の心の中にあることだと信じてしまいますよね。
そしてある意味洗脳された状態で引き起こされるカタストロフ。
腹を抱えつつニヤニヤしながらヒヤヒヤするという器用な芸当をかなりの人がこなせるようになる作品です。
あとこいしは一番の常識人。
【おススメ度】
★★★☆☆(時間があれば是非。乙女な霊夢は見る価値あり)
★×3.5で。

蓮子、待ちぼうけ  詩乃氏

【作品集】108
【タイトル】蓮子、待ちぼうけ
【書いた人】詩乃氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1271082687&log=108
【あらすじ】
あと数メートルというところでバスを逃してしまった。
時刻表もないバス停、更に携帯もつながらないような田舎。メリーともいつの間にかはぐれた蓮子は、ベンチに腰掛けてうとうとしようとしていた。
その時、突然後ろから肩を叩かれる。名前を呼ぶ声に正体を確信して振り返るが、しかしそこにいたのはメリーではなく――

【感想】
超短編。
しかし短いながらも、秘封倶楽部らしい、ミステリアスな雰囲気を堪能できます。
出会った女性は、通ったバスは、全て白昼夢だったとでも言うのか。刹那のミステリーです。
この長さはこの長さでいいのですが、これだけ短いと秘封倶楽部ものの醍醐味である「余韻」も薄れがち。やはり勿体ないと思わざるを得ません。
【おススメ度】
★★☆☆☆(ミステリアスな秘封倶楽部が好きな人は是非とも)

みんなを思い出させる程度の叫び  MandT氏

【作品集】108
【タイトル】みんなを思い出させる程度の叫び
【書いた人】MandT氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1271008208&log=108
【あらすじと感想】
いつになくすっきりと目覚めた紫。
朝食の後、博麗神社に行き霊夢にちょっかいをかけるも、全く反応がない。
目の前に立とうとも、霊夢の目はまるで紫などいないかのように後ろの食器棚を見るのみ。
――幻想郷を脅かす、極めて危険な異変が起きていたのだ。

人間たちは、人間以外の存在をすっかり忘れてしまっていた。
恒例の宴会に集まったのはたったの5人。なんとなく不自然に感じつつも、はっきり違和感を覚えたのは霊夢だけ。
妖怪をはじめとする、「人間以外の存在」は、なんとか自分たちを思い出させようと策を練るも、これと言った解決法が浮かばない。
とりあえずと集まった宴会の場で、運命を変えたのはチルノだった。

はまる人にはホームラン、冷めてしまった人にはまったく響かない作品と思います。私にはホームランでした。
細かいことは気にせず、雰囲気を感じて物語に入り込むように読むのが良いと思います。
【五段階評価】
★★★☆☆(こまけぇこたぁいいんだよ!!)

見ないのは、楽。  リーオ氏

【作品集】108
【タイトル】見ないのは、楽。
【書いた人】リーオ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1271053409&log=108
【あらすじ】
こいしはお姉ちゃんが好きだった。
【感想・考察】
簡潔な一人称で、陳腐な自傷展開。
最後、彼女は見ることをやめたが、その理由は分からない。
でも、それゆえに心に来る気もする、難しい作品だった。
終盤の展開があっさりとしていて、陰鬱にもなれなかった。
でも、それゆえに淡々とした悲劇を思わせる気がする、
難しい作品としか言いようがない。
[HE力]☆☆☆☆☆(ハッピーエンドの欠片もない)
[鬱力]★★★☆☆(展開は鬱としか言いようがないのだが……)
[グロ]★★☆☆☆(自傷)
【総合評価】★★★☆☆(もうちょっとボリュームあげて、鬱にすればよかった……の?)

知らないのは、楽だけど。 知ろう。 見よう。  リーオ氏

【作品集】108
【タイトル】知らないのは、楽だけど。 知ろう。 見よう。
【書いた人】リーオ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1271107328&log=108
【あらすじ】
「見ないのは、楽」をさとりの視点から補完したもの
【感想・考察】
断片的ではあるものの、それぞれのすれ違いを非常に上手く書いてあると思う。
この二つの作品は、二つ読むから良い物だということがよく分かった。読む人は、是非両方読んで欲しい。
ただ、物語という体裁に、描写の数の都合上届いてないように感じる。
この構成のまま、しっかりとわかりやすくしてくれたら、とは思うのだが
何度も言うがこの一人称だからこそこの良さというのも否定できないため、とても難しい……。
ま、俺も一度こういう感じのSSをやってみたのだけれど全く評価されなくて涙目だったから
だから、多分とてつもなく上手いほうなのだろう。それでもわかりにくかったのは、この形式をとる時点で仕方の無いことなのだろうか。
鬱グロレビューにはつきもののさとりこいしだが、この作品は王道を突っ走っている人を良い構図で描ききってる感じの印象を受ける。何言ってるかわからなくなってきた
[HE力]★★★☆☆(二人は一体どうなるのだろうか)
[鬱力]★★★☆☆(すれ違いが胸に苦しい)
[グロ]☆☆☆☆☆(無い)
【総合評価】★★★★☆(分からないけど、終末を想像するのが楽しい作品でした)

『太陽となる日』  猫井はかま氏

『太陽となる日』作品集108/『太陽が沈む日』作品集109 猫井はかま氏
 (これはきた…『太陽となる日』の最後には思わず背筋がぞくりとした。前半と後半は好みそうな読者のタイプが違うかも、と何となく思った)★★★★★/★★★★☆

壊れ続ける流し雛  風流氏

【作品集】108
【タイトル】壊れ続ける流し雛
【書いた人】風流氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270563168&log=108
【長さ】22.46KB 【ジャンル】シリアス 【メインキャラ】雛・白蓮
【あらすじ】
春の訪れにも心を動かすこともなく、ただただ無気力に川を眺める。
厄神という役割に疲れ果て、雛は木にもたれかかって眠りにつくが、目覚めると白蓮の手で介抱されていた。

【ひとこと感想】
うーん…惜しい。ストーリーが良いだけに描写の仕方でかなり損をしている。
【ストーリー性】★★★★☆(雛が厄神としての自分に悩んだ末にどうなるか、そのシステムを描いたこのストーリーはとても面白い。タイトルも良いと思う)
【表現】★★☆☆☆(失礼ながらその場で雛の感情を作っていっているのではないかと思ってしまうほど、雛の心の動きが不安定。揺れ動く心を描くにしても、その動きに必然性がなければ共感できず単に違和感を覚えるだけのように思う。場面転換も早過ぎるし、重要なファクターが伏線なしに次々現れる印象がある)
【おススメ度】★★☆☆☆(時間があれば。厄神様の葛藤が好きな人は+0.5)

通りゃんせ  かち割り氷氏

【作品集】108
【タイトル】通りゃんせ
【書いた人】かち割り氷氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270621555&log=108
【長さ】12.84KB 【ジャンル】シリアス 【メインキャラ】小町・雛
【あらすじ】
いつものように霊魂を彼岸に導く小町は、ふと足元に浮かぶ流し雛を見つける。
なぜこのような辺鄙な場所に流し雛などが流れ着いたのか、流したのは誰なのか。
ちまちま持ち主を探すより人形のことを調べた方が早いと専門家の雛に聞きに行く。

【ひとこと感想】
これも惜しい…とてもありえないことを作中でそのまま「とてもありえない話だとは思うんだけど」で終わらせちゃったら読者はもやっとするだろうなあ。

【ストーリー性】★★☆☆☆
(流し雛をテーマに悲しいお話を書こうとしたのはよかったが、単純に話が短くあらすじを語られただけのようで心に響かない。童謡・民謡をモチーフに描いたのは面白い)

【表現】★★☆☆☆
(地の文がこなれていない感じ。会話もくどく説明的で若干わざとらしい。あと雛人形のお話は、ただ雛に説明させるのではなく、お母さん視点での回想にするとか、雛がナレーションの一つのお話にするとか、色々やりようがあったように思う)
【おススメ度】★★☆☆☆

幽夢~それは過去の夢~  独活の小木氏

【作品集】108
【タイトル】幽夢~それは過去の夢~
【書いた人】独活の小木氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270647455&log=108
【長さ】11.67KB 【ジャンル】シリアス 【メインキャラ】幽香・慧音
【あらすじ】
寺子屋での授業が終わり、考えに耽りながら子供たちを見送っていると、村人たちがひそひそと話す声が耳に入る。
自分のことだろうかと慧音は視線を巡らせるが、その視界に入ったのは、求聞史紀にて人間友好度最悪、危険度極高と記されたただ一人の妖怪、風見幽香であった。

【ひとこと感想】
とても悲しくも感動的ないい話、なんだが、個人的には冷めてしまったなあ…ところどころもったいない。小説に対する感想としては失礼なのは分かっているが、漫画で読んだらより面白かっただろうなと思う。

【ストーリー性】★★★★☆
(幽香の過去の設定は極めて独創的で、幽香の想いと向日葵畑の成り立ちには涙を禁じえない。しかしながらかつて里を襲った妖怪の言動は、彼女の信念を考えると理解に苦しみ、私自身はそこですっかり冷めてしまった。加えて、村人たちがこそこそとする話も、幽香に対する畏怖が感じられずただただ嫌悪感のみで、人間と妖怪の関係を考えると些か不自然に思う。また、序盤で少女が救われた後の村人たちの反応に対し、慧音ならば何かアクションを起こすのではないだろうか)

【表現】★★☆☆☆
(会話を中心に全体的に少年漫画的な表現で、わざとらしさを感じさせる。逆に言えば、もし漫画だったらとても効果的で映えるだろうし、頭の中でそのように再生できるのなら、あまり違和感は覚えないだろうと思う)
【おススメ度】★★★☆☆
(多分人によって大きく分かれる。あまり細かいことは気にせずに感動に浸れる人はこれ以上なく心を揺さぶられるだろうし、妖怪それぞれの性格とその言動にこだわる人はあちこち引っかかって物語に入り込めないと思う。ストーリー性を考えると読む価値は高いと思うので、多少の違和感には目を瞑って話の根幹に集中するのがベスト)

リア充幻想郷  へたれ向日葵氏

【作品集】108
【タイトル】リア充幻想郷
【書いた人】へたれ向日葵氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270649176&log=108
【長さ】6.80KB 【ジャンル】百合・ほのぼの・甘々 【メインキャラ】パルスィほか
【あらすじ】
ある日の宴会で、パルスィは激しく妬んでいた。
何を? 地上でしか咲かない桜、地上でしか見上げられない空に浮かぶ月、それもある。だがそれよりも、最も妬ましいのはそこら中でいちゃいちゃし続ける

リア充たちである。

【ひとこと感想】
なにこの宴会空気がピンクすぎますわ。思わず私もぱるぱるしちゃったじゃないの。最後はいいところで切ったなあ。
【糖度】★★★★★
(振り切れてる。メイン二人が、というより作中のピンク度合いが)
【ドラマ性】☆☆☆☆☆
(その時の情景を一通り描写したような作品なのでドラマ性はない)
【心癒され度】★★★★☆
(癒されるというか、勝手に頬がだらしなく緩んでニヤニヤニヤニヤ)
【表現】★★★☆☆
(技巧的ではないが、地の文=パルスィの頭の中がとてもリアル。ただ最後の最後で、そこまでこれほど具体的だったパルスィの心理描写が甘くなってしまったのがやや残念。意図的にぼかしたのかもしれないが)
【おススメ度】★★★☆☆(さくっと読める。深い話を求める人には薦めません)

キリ番  耳かき氏

【作品集】108
【タイトル】キリ番
【書いた人】耳かき氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270650917&log=108
【長さ】9.95KB 【ジャンル】ほのぼのかな? 【メインキャラ】ヤマメ・勇儀
【あらすじ】
とあることから地底に“封印”されてしまったヤマメは、今日も今日とて脱“封印”を目指す。
空を飛べない彼女は、頑張ってよじ登るもやはり大して登れず落ちてしまう。
しかし今回は心強い助っ人が現れて……

【ひとこと感想】
みんな大好きヤマメちゃんが頑張るお話。こういう設定は珍しいかも知れない。あと帰ってきた時の衝撃は痛いとかいうレベルじゃないと思うんだ。それ以前にちょっとでも角度が付いていたらと思うと…w
【心癒され度】★★★★☆
(思わず「頑張れヤマメ!」と言いたくなる)
【表現】★★★★☆
(飛んでいる間の景色の移り変わりの描写や、高揚していくヤマメの気持ちがよく表されている)
【おススメ度】★★★☆☆
(健気なヤマメ大好きなら+1)

秋姉妹のとある一日  双角氏

【作品集】108
【タイトル】秋姉妹のとある一日
【書いた人】双角氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270653028&log=108
【長さ】13.77KB 【ジャンル】百合?・甘々 【メインキャラ】穣子・静葉
【あらすじ】
朝日の眩しさに目を覚ました穣子は、お腹に何やら違和感を覚えた。
ゆっくりと目をやり正体を探ってみると、隣で寝ていたはずの姉が乗っていたのだ。

【ひとこと感想】
うーん、全体的に取ってつけたような感じ。メリハリがなく、ひたすら砂糖の塊をかじっていくような印象。
【糖度】★★★☆☆
(甘いには甘いが、些かわざとらしくちょっと冷めるかも)
【ドラマ性】☆☆☆☆☆
(二人の一日を追っていくという作品なのでドラマ性はない)
【表現】★☆☆☆☆
(情景描写・具体的な表現が皆無。ただただ淡々と言動が積み重ねられていく)
【おススメ度】★☆☆☆☆
(恥ずかしすぎるくらいのものを読みたい方はどうぞ)

Marisa's Malice  イムス 氏

【作品集108】

【タイトル】Marisa's Malice
【書いた人】イムス 氏
【サイズ】112.29KB
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270564168&log=108

【あらすじ】

 楽園に住まう者は、悪辣であっても享楽と成る。
 地獄に住まう者は、享楽であっても悪辣と成る。

 魔法の実験に失敗し、家が中破してしまった魔理沙は、気分転換と朝食の調達をかねて博麗神社へ向かった。
神社についてみるとそこに霊夢はおらず、『魔理沙の』と書かれた紙と暖かい状態に保たれている一人前の朝食だけがあった。魔理沙がそれに舌鼓を打っていると、一人の青年が石段を登ってやってきた。
「人里が妖怪に襲われている」
 それを聞いた魔理沙は、頑なに「霊夢様」に解決を任せようとする青年をその場に残し、人里へと向かう。
人里で暴れていたルーミアを退治した魔理沙だったが、里の住人たちはそんな魔理沙を遠巻きに見つめるばかり。
肥大する違和感の元を突き止めるべく、魔理沙は単身、慧音がいるらしい紅魔館へと向かう。

【感想】
 事前知識なしでびっくりするのが一番楽しめると思うので、あんまり書くことがないです。×××××が×××××だったことを忘れさせるほどのストーリー展開には感服しました。とだけ。
 あと、悪意の根源にアリスが居るのは、何か不思議な縁を感じます。

【五段階評価】
★★★☆☆(暗い話が好きなら+1.0)

世界で一番お姫様!!  白々燈氏

【作品集】108
【タイトル】世界で一番お姫様!!
【書いた人】白々燈氏
【タグ】姫海棠はたて/犬走椛
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270909342&log=108
【あらすじ】
とある午後の昼下がり、突然はたてが自分は世界で一番お姫様なのだと言い出した。
何を言い出すと思いながら見る椛を後目に、どうしてそう考えたのかを語りだした。

【感想】
はたてが好きになる一作です。
椛モノに珍しいはたてと二人での絡み。椛視点っだけど主役ははたてだよね、と思いつつレビュ。
椛が明るく素直なはたてに振り回されますが、氏ならではの生き生きとした様子が見えます。
妖怪の山の勢力にない魅力をはたてがもっていて、それを椛はひそかに楽しんでいるのがよかったです。
もう少しボリュームがあっても読みたかったかな。

また余談ですが、DSで作者がはたてに会えたのか気になる今日この頃。マル。

【五段階評価】
★★★☆☆(はたてが好きになる作品)

【おまけ・この作者でおすすめ】
あやれいむ補給用→巫女の看病は天狗の役目(作品集115)
試される天界。 →衣玖さんってば天然さん!!? (作品集125※最新)

天狗のお山の裏側で、今日も激しく天然発酵  pys氏

【作品集】108
【タイトル】天狗のお山の裏側で、今日も激しく天然発酵
【書いた人】pys氏
【タグ】椛/文/はたて/にとり/+えらくてえろい人/え?/東方って外見少女ばっかじゃないの?
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270727964&log=108

【あらすじ】
椛は冷静にことを見つめていた。
里から死にそうな母の為に山へ来た少女が、薬草がほしいとを自分へ懇願する姿を。
しかし天狗社会の下っ端で、哨戒が仕事の椛に出来ることはない。
ここは引き下がってもらうことにしようとした。だが―――

【感想】
椛は少女に何が出来るか、それを問う前半。
さらにその結果が生んだ様々な面について文を交える中盤。
そして後半に、はたて・にとり両者にいい意味で裏切られる。
まさに衝撃のラスト。作者の腕の見せ所がきらりと光る作品でした。
引き込まれる世界、キャラが生き生きしているとはこういうのでしょうか。
とても面白かったです。しかしあのキャラを持ってくるとは。

こういう展開が多いけど、個人的に好きな作者です。

【五段階評価】
★★★★☆(あやもみ派は一読すべし。個人的には☆4.5です)

【おまけ・この作者でおすすめ】
本当は良い子(ら)なんです→湯けむり誘惑事件 ~そのとき地底が傾いた~(作品集98)
若き日の過ちそして鵺ェ……→寺前留学NAZU(作品集114)

むぎゅッ!!  白々燈氏

【作品集】108
【タイトル】むぎゅッ!!
【書いた人】白々燈氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270653870&log=108
【長さ】11.77KB 【ジャンル】ほのぼの・甘々? 【メインキャラ】椛・文・はたて・にとり・雛
【あらすじ】
椛との待ち合わせ場所についたにとりが見たのは、天狗の三段重ねという珍妙な光景。一番下になっている椛は不機嫌に顔を歪め凄まじい形相で腕を組み、それに対して椛に抱きつく文、更に文に抱きつくはたてはご満悦。
思わず引き返すべく回れ右をしたにとりだが、椛の眼の前には見つからないわけもなく。あえなく呼び止められ隣に腰を落ち着ける。

【ひとこと感想】
なんてことのない日常の一幕です。その中でもアクセントがあって、ほのぼのとしながらも退屈にはならないお話。ちなみに百合ではありますが、女友達の間の独占欲にも近いレベルのもの。それほど強くはありません。甘いけど。
【心癒され度】★★★★☆(これは癒される。感動して積極的に心洗われる、というものではありませんが、気付いたら微笑んでいるのではないでしょうか)
【糖度】★★★☆☆(砂糖そのものの甘さではなく、ホットココアのような甘さと言いましょうか。ほのぼの寄りの心温まる甘さ)
【おススメ度】★★★★☆(仲良い妖怪の山勢を見たい人は是非。荒んだ心を癒したい方におすすめ)

ねんがんの あたらしいどれいをてにいれたぞ!  maruta氏

レビューのために3回目の再読をしたけどやっぱり負けた。
【作品集】108
【タイトル】ねんがんの あたらしいどれいをてにいれたぞ!
【書いた人】maruta氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270661934&log=108
【長さ】6.80KB【ジャンル】ギャグ 【メインキャラ】魔理沙・にとり・霖之助
【あらすじ】
魔理沙は奴隷というものに興味があった。幻想郷の多くの者は様々な奴隷を持っているが、未だに魔理沙は満足できる奴隷を所持していなかった。香霖堂にあるパソコンが動けば、と思うものの、壊れていて起動できる見込みはなく、河童にも修理は難しい。そこで霖之助は、倉庫の奥からあるものを取りだした。

【ひとこと感想】
なぜこんな懐かしいネタをw間違いなくあれは幻想入りしている。どういうものか分かっているにとりにとっては、魔理沙の言動はさぞかしシュールであったことだろう。
【突っ走り度】★★★★★(全力全開。わかってても駄目だw)
【おススメ度】★★★★☆(読んで損はないと思う。万が一ネタ分からなかったらちょっとググってもう一回チャレンジ)

幻想郷 Selfish  すぱいきー氏

【作品集】108
【タイトル】幻想郷 Selfish
【書いた人】すぱいきー氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270670095&log=108
【長さ】16.59KB 【ジャンル】異変解決 【メインキャラ】にとり・萃香・メディスン
【あらすじ】
季節はもう夏に近く、妖怪の山でも日照りの日々が続いていた。いつものように作業場に来たにとりは、異様な静けさに気付く。彼女の仕事には欠かせない水が、作業場のすぐ近くを流れるはずの川から忽然と姿を消していたのである。

【ひとこと感想】
すぱいきー氏の創想話初投稿作品。お話の中でパートが細かく分かれ、比較的テンポよくさらさらと物語が進んでいきます。異変の原因が明らかになる時には、「ああ、なるほど」と気分良く膝を打つことができるでしょう。個人的には、もう少しドラマチックに話を膨らませ、緊迫感を持たせても良かったのではないかと思います。
【ストーリー性】★★★☆☆(異変の原因や、そこににとりが気付くに至るまでの話の構成は面白い)
【おススメ度】★★☆☆☆(時間のある時にどうぞ)

ライバルであるということ  白々燈氏

【作品集】108
【タイトル】ライバルであるということ
【書いた人】白々燈氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270995141&log=108
【長さ】9.86KB 【ジャンル】ほのぼの 【メインキャラ】椛・にとり・文・はたて
【あらすじ】
麗らかな午後の昼下がり、妖怪の山のとある広場。
にとりと将棋を指していた椛の元に、文とはたてが順番に訪ねてくる。

【感想】
ダブルスポイラー解禁直後の作品。
ライバル同士、負けたくないと張り切る二人だったが、椛には結果が見えていて。帰ってくる二人のために気を回した椛と、彼女の言葉で集まってき

た妖怪の山のメンバーの暖かさがとても良かった。
最後に椛の短いモノローグを入れてあることが、この作品を引き締めている。
若干地の文の単語や言い回しに違和感を覚える部分もあるが、氏の作品の読みやすさは優れたものと思う。
【心癒され度】★★★★☆(こういう関係ってすごくいいと思う)
【おすすめ度】★★★☆☆(時間があれば是非)

其来(それから) ~ 小さなスイートポイズンの場合  蛆氏

【作品集】108
【タイトル】其来(それから) ~ 小さなスイートポイズンの場合
【書いた人】蛆氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270991524&log=108
【長さ】33.95KB 【ジャンル】シリアス 【メインキャラ】メディスン
【あらすじ】
小さなスイートポイズンの、幸運の素兎に出会った後のお話。
鈴蘭に囲まれ、様々な知識を鈴蘭とその毒気から教えられてきたメディスン。ある日彼女の元に姿を現した兎が、彼女の「在り方」に転機をもたらす。

【感想】
これはもっと評価されてもいい。500点台というのはあまりに過小に思われた。失礼ながら、タイトルと作者名から連想した内容とは大きく異なり、その語彙豊かな表現に満ちた文章に驚いた。
ただ、少なからぬ人々にとって言い回しがくどく思われるかもしれない。軽妙さに欠けるので、その部分に煩わしさを覚えてしまったら苦痛すら感じ得ることは否定しない。
会話もほとんどなく、文学的・技巧的な言葉の数々をもってメディスンの心情や情景を描写している。
彼女が思考の渦に呑まれているところを表した部分は秀逸である。作者は確かに把握していて、ゴールを知っていて、それでもリアルにその苦悩を描くのは難しいと思う。逆に作者自身が呑まれてしまっては、ストーリーを丸投げするも同然となるだろう。
てゐがしでかしたことによって、てゐ自身がどのような状況にあったのかは想像するほかないが、彼女は確かに幸運をもたらしていった。最初に敢えて「幸運の素兎」と記していることの意味はここにある。
ストーリー性にも優れているし、この文章そのものが勉強になった。「くどい」というだけでその全てを切って捨ててしまってはあまりに勿体ない。分かりやすいものだけが良い文章ではないだろう。
容量の割に読み進めるのに時間がかかると思うが、これは一読の価値あり。作家向きかもしれない。
【ストーリー性】★★★★☆(メディスンの過去と、未来につながるターニングポイントとなる出来事を巧みに描いている。「白い石」が自分にはかなり強い力を持って響いた)
【おすすめ度】
くどい文章は良く思わない人→★☆☆☆☆(多分途中で投げる。思考停止して嫌な気分になる前にブラウザバック)
凝った言い回しも問題ない、むしろ濃い文章歓迎な人→★★★★☆(且つメディスンが好きな人+1。思考をひたすら深めていくことが好きな人は合うと思う)

地下を彩る星と花  如月翔氏

【作品集】108
【タイトル】地下を彩る星と花
【書いた人】如月翔氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270910588&log=108
【長さ】4.25KB 【ジャンル】ほのぼの 【メインキャラ】パルスィ・魔理沙
【あらすじ】
宴会が頻繁に開かれる旧都だが、今日は地上の人妖も集めたものとのこと。
大人数で呑むことに気が進まない彼女は、風穴から吹き抜ける風に当たりつつ、旧都を照らす灯を肴に一人で酒を呑む。
そこにやってきた魔理沙は、あるものを彼女に見せる。

【感想】
4月10日、嫉妬の日に投稿された作品。
ただただ短く物足りない。ストーリー自体、極めて短いやりとりを切り取ったようなものだが、それに加えて一つ一つの描写が簡素である。
パルスィと魔理沙という組み合わせは珍しく、それぞれ華やかなスペルを見せ合い言葉を交わすというのは良いテーマとは思う。
異変の時の弾幕ごっこの様子をもう少し上手く活かしたり、会話自体を増やしたり、前後にもう一つエピソードを入れたり、色々と可能性はあるだろうが、もっと物語を膨らませてほしかった。
【心癒され度】★★☆☆☆(互いにスペルを見せ合うところは心温まる)
【おすすめ度】★★☆☆☆

閻魔邸爆発物語  軟骨魚類氏

【作品集】108
【タイトル】閻魔邸爆発物語
【書いた人】軟骨魚類氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1270797587&log=108
【あらすじ&感想】
元々地蔵だったので空が懐かしい、野宿がしたい。
そう思っていたせいなのか、目の前で自宅が爆発した。

登場人物たちは皆真面目、なのに状況はカオス。
そのギャップがたまらない。
立ったまま寝ている人とその背後で正座して頭を下げている人。
想像すると確かに滑稽だがそれが良い。
一応は皆の願望が叶ったのだから良い話…なんだと思う。

【五段階評価】
★★★☆☆(ある意味はたて一人勝ち?)