作品集11

Last-modified: 2012-01-04 (水) 02:09:07
Lock on!! ルドルフとトラ猫氏

Lock on!! ルドルフとトラ猫氏
素直に言うならすっごい荒削りな作品。
 
余分な部分が多い、多い、多すぎる。 その描写は明らかに
飾り過ぎ、明らかにそのシーンその登場人物はいらんと言う
パートがごろごろある。
 
例えば、普通の作品を読むつもりなら、最初のギャグパートと
後半のつながりの薄さが実に鼻に付く。 登場人物と世界観の
紹介と言うには壊れギャグの気質が強すぎて、世界観と作品の
イメージを訴えてくる文章にしては、ナンセンスの意味合いが
強すぎてまったくの別物に見える。
 
永遠亭のメンバーやらその他妖怪も、宴会の矛先を逸らす理由
として出しただけなら、要らないといえば要らない。 
方や命燃え尽きろと言わんばかりの戦闘が行われているのに、
幻想郷の住人はこれだけ暢気ですと言うのを魅せるなら、それでも
人数が多すぎるような気もするけど・・・。
 
そこらへんを全てすっぽかして読むか読まないかは、各人の自由
だと思うけど、だがしかし、ここぞって部分の〆方盛り上げ方は
正に大器のそれ。 豊富な語彙能力と、小気味のよいテンポで綴られた
文章が、完全な俺設定に当たるに際し、嫌悪感よりも好奇心が先行して
グイグイ読まされる。
 
創想話の偉い人達が、こぞって飛びついているのも頷ける。
 
もう少し削って磨いてきたら、どえらい作品になったと思うけど、
でも逆にそれをすると、何処かで見たような文章になってしまって
つまらないのかもしれない。 
 
自分で荒削りと言って、半分流しておきながら、しかし読み終わった
後であの部分が無かったらこの後読感があったかと自問自答すると
答えられない。
 
そんな風に思える。 とても珍しい作品だった。

紅魔館における幼女の生態と愛らしさの考察(前)(後)  冬扇氏
全ては此処から始まった…と言う事で。

【作品集】11
【作品】紅魔館における幼女の生態と愛らしさの考察(前)(後)
【作者】冬扇氏
【あらすじ】
新月になって幼女化した「れみりゃ」を巡る争って、この夜だけは譲れない。

【感想】
紅魔館最初の作品という事もあって、ちょっと粗い部分が目立つような感じを受けますが。
全ては此処から始まった…と言う事で。まぁ逆に言えば一番酷い(自分としては良い意味で使ってます)。

【5段階評価】
ギャグ度★★★★★
展開★★★☆☆
構成★★★☆☆
総合評価★★★★☆

このロリコンどもめ。

【作品集】11
【作品】紅魔館における幼女の生態と愛らしさの考察(前)
【作者】冬扇さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1109783770&log=11

物語17点 キャラクター19点 ストーリー19点 構成17点 表現19点
総点91点

レミリアのキャラが幼女幼女しすぎていて、そこに嫌悪感が湧く人もなかにはいるかもしれないが、
すべてがコメディとして昇華されており、桃源郷を形成する。このロリコンどもめ。

彼女を得るために血で血を洗う戦いが始まった。

【作品集】11
【ポイント】12600(前)
【レート】10.65
※2009/08/18時点
【タイトル】紅魔館における幼女の生態と愛らしさの考察(前・後編)
【書いた人】冬扇 氏
【あらすじ】
 新月になると幼女になるれみりゃことレミリア・スカーレット、
彼女をこよなく愛する紅魔館の面々が彼女を得るために血で血を洗う戦いが始まった。
【感想】
 記念すべき冬扇氏の紅魔館ネタ初作品。この頃からもう何か色々と酷い(いい意味で)。
ただ、以降の作品よりも語彙の積み重ねが荒い印象を受けた。
氏といえども最初から怪物級ではなかったということか。
 氏の作品としては比較的短いので、腹筋を痛めたくない程度に笑いたい時にどうぞ。

東方妖々夢・if おやつ氏
珍しい藍・霊夢の共闘もの。

【作品集】11
【タイトル】東方妖々夢・if
【書いた人】おやつ氏
【あらすじ&感想】
春……が訪れるはずの、幻想郷。しかしいまだ春は来ず、雪が舞い降りていた。
マヨヒガにて紫の友人、萃香と酒を飲み交わしていた藍は、彼女の一言からこの異変の首謀者を知り、解決へと向かう。

珍しい藍・霊夢の共闘もの。といっても傍で弾幕張ったり切った張ったするわけではなく、利害の一致から敵を分断して戦う、というもの。
こちらもそこそこに独自設定があったりはするが、文章は読みやすく話の流れも纏まっている。
名前しか出ていないのに橙の可愛さが異常。

【五段階評価】
★★★☆☆

もしも藍が霊夢とコンビを組んでいたら?そんな異聞東方妖々夢

【タイトル】東方妖々夢・if  
【書いた人】おやつ氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1108717722&log=11
【あらすじ&感想】
長く続いた冬の夜 八雲藍は博麗神社に赴いた
もしも藍が霊夢とコンビを組んでいたら?そんな異聞東方妖々夢
バトル描写はこの頃から光る、興味が湧いたら作者一気読みをしてみてはいかがだろうか

因幡より稲羽へ 人妖の類氏

【作品集】11
【タイトル】因幡より稲羽へ
【書いた人】人妖の類氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1109716680&log=11

【あらすじ】
ある日の竹林、いつもの様に殺し愛に励む輝夜と妹紅だったが、その日の輝夜の目的は、妹紅の火力を利用して石焼きビビンバを作ることだった。
しかし、それが本筋ではない。
一方その頃の永遠亭では、珍しくてゐと永琳が本気でやり合っていた。しかも巨大化して殴りあう始末。
幸い石焼きビビンバを持って帰宅した輝夜のひと声によって屋敷崩壊の危機は去るが、そうした事態に振り回されていた鈴仙は、ふと気になったのだ。
「てゐって何者なんだろう?」と。

【感想】
最近でこそ三月精や儚月抄等での描写によってほぼ確立した『てゐ=稲羽の素兎』をテーマに扱った、創想話でもほぼ最初の作品。
ただ、いわゆる『大国主×てゐ』が語られるのはこれの続編で、前編にあたるこちらでは主に長寿兎たるてゐの底知れなさの表現がメイン。
永琳とまともにやりあったり、屋敷のイナバたちの誰よりも長生きだったり、紅魔館に出向いて美鈴に気孔を習っていたらレミリアに奇襲されてそれをかわしたりと、鈴仙ならずとも「こいつ何者!?」と思わせるエピソードがふんだんに盛り込まれている。
当時、まだてゐは花映塚自機デビュー前で、情報と言えば永夜抄のテキストとラストワード程度だったから、それと古事記のエピソードとを合わせてこれだけの情報密度を持った作品を作り上げたのは見事の一言に尽きる。
そうしたてゐというキャラクターの掘り下げ部分だけでなく、今日ではほぼお馴染みとなった永遠亭面子ともこけーねとの絡みも癖がなくて馴染み易い逸品。

【五段階評価】
文章★★★★☆
構成★★★★★
てゐ★★★★★
総合★★★★★