【作品集】113
【タイトル】ほろほろ御伽噺
【書いた人】夏居 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1273852111&log=113
【あらすじ】
人型のオブジェが立ち並ぶ部屋で始まる、古明地姉妹のお茶会。
おとぎ話のような、ミステリーのような、ホラーのような、独特な空気と語り口のショートショート。
【感想・考察】
一度読み終えてから、もう一度頭から読み直すことを激しく推奨する。読み解き好きな人向け。
点数が低い最大の理由は「初見では意味が分からない」からではないだろうか。
童話か詩の一節のような姉妹の会話もあいまって、明確な意味を見いだせないままに読み進めていくことになる。
最後まで読むと、ぼんやりとしたおとぎ話の構造が見えてくる。が、一回目だと物語の30%くらいしか理解できないと思う。
一読後、表現の一つ一つを深読みしながら読み直すと、この話の独特な味わいが増幅されつつ、理解して飲み込める。
初見で理解できないってのは読者にやさしくないしマイナスポイントかもしれないけど、こういう楽しみ方ができるSSがあってもいい。
惜しむらくは推敲校正をしてないらしいこと。誤字脱字は特にないんだけど・・・。
一時間でこれが書けるのはすごいが、同時に、もっと丁寧に書いてる作品が見たくなった。
容量からもわかる通り、短い話だから興味があったらスレ住民のみんなも読んでみて下さい。
【総合評価】★★★★☆(ツボにハマる人の場合4~5。一般的には1~2くらいかも?)
【作品集】113
【タイトル】魂魄妖夢釣行録
【書いた人】石動一 様
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1274245363&log=113
【あらすじ】
永遠亭から送られてきた大量の竹の子。
それを毎日食べてばかりでさすがに飽きてしまった幽々子。
しかし、その竹の子も残りは今日の分だけ。
妖夢は今日は違う料理を作ると提案すると、幽々子は魚の刺身をリクエストする。
妖夢は、文、椛と共に釣りを行うことに……。
【感想】
丁寧で綺麗な描写で、美しい景色が想像できました。
妖夢や椛の話す場面や、魚を食べる場面には思わずほおが緩みました。
個人としては、椛が文のことを呼び捨てにしているのが少しばかり違和感を感じたものの、内容は素晴らしいものでした。
これが初投稿と聞いて、これは期待の新人だと思いました。
【五段階評価】
★★★★☆(自分の中では星4つです)
【作品集】113
【タイトル】死闘
【書いた人】パレット氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1273957567&log=113
【あらすじ】
プリンはロマンなのです。
そして、これはロマンを手にするために争う姉妹の物語であります。
【感想】
プリンなら仕方ないのです。
この一言に尽きます。
オチについては、取れる手段は全て使うのだからこうなっても仕方ないと納得出来ました。
【五段階評価】
★★★☆☆(良いギャグでした)
【作品集】113
【タイトル】ドロちゃん
【作者】反魂氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1273863183&log=113
【あらすじ】
恋焦がれるほどの下着。それが、こいしのもらった誕生日プレゼントであった。
こいしは日に日にドロワ愛を膨らませていく。
そうして一年。こいしはある行動に出る……。
【感想】
パラノイアです。ドロワパラノイアです。
愛を通り越して狂気すら覚えます。
しかし、陰湿な変態さは感じられません。一貫して突き抜けたドロワへの愛情は、逆に清清しくもあります。
ゆったりと妄想しながら読むと、そのシュールで壊れたムードに飲み込まれるのでお勧めです。
【総合評価】★★★★☆(下ネタ耐性が少しでもあれば大丈夫。いざ、ドロワールドへ……)
【作品集】113
【タイトル】ブルーバードとおとぎ話で遊びましょ
【作者】ムラサキ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1273928779&log=113
【あらすじ】
こいし、フラン、そしてぬえ。Ex三人娘は、霧の泉でうきうきのランチタイムを満喫していた。
しかし、次の瞬間!
おむすびが、ころりんすっとんとん!
【感想】
おとぎ話メドレーという面白い形を試みています。
「ここでこのお話かー」とか、「次は何が来るんだろう?」とか、色々想像して読み進められるのが良い味出してます。
どこかゆるーい空気の漂う物語の中に、三人娘の愛らしさが詰まっています。
【総合評価】★★★★☆(あくまでも、ゆるいギャグ)
【作品集】113
【タイトル】古明地さとりは博麗霊夢をペットにしたい
【作者】セガセガ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1274280580&log=113
【あらすじ】
さとりが博麗神社にやってきた。ところが彼女の手には、首輪が……。
どん引きする霊夢。しかし、物語は早々にして意外な方向へ転換することに。
【感想】
セガセガ氏の創想話デビュー作です。つまり新人さん作品。
自虐的なタグがついていますが、気にならない程度です。ただし、えっちぃので注意は必要です。
ちょっと変わった形の神社の日常を送る内容となっています。
悪く言うと、よくあるタイプのいちゃいちゃSSです。
しかし、それが逆に居心地がよく、安心して読めてしまう強みも持っています。
描写、長さ共に軽めで、さっくり読めるのもお勧めです。
【総合評価】★★★☆☆(日常物でちょっと一息つきたいときに)
【作品集】113
【タイトル】ジハード
【作者】耳かき氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1274378114&log=113
【あらすじ】
地上のアイドル、ミスティア。
地下のアイドル、ヤマメ。
出会ってはいけない二人が、出会ってしまった。
ミスティアを推すリグルと、ヤマメを推すキスメの熱きバトルが今、始まる!
【感想】
中盤からのアイドル合戦が見ものです。
自分の愛する者のために、どこまでも張り合う姿がどこか滑稽。
ちょっとした喧騒のはずなのに、どうしてこの少女達はこんなにも可愛らしいのだろう。
【総合評価】★★★☆☆(醜くもユニークな争いを覗き見る感じで)
【作品集】113
【タイトル】今度会ったときはブチ殺してやるからなコノヤロー
【書いた人】うるめ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1274110433&log=113
【あらすじ】
闇夜の中、スペルカードを交えているのは、人喰いを生業とする妖怪の男と、妖怪退治を天職とする神職の男。
夜明けは近い。妖怪の時間から人間の時間へと移り変わる。この二人の勝負も、終わりを告げた。
「また次の、満月の夜に」
「おう。首洗って待っていやがれ」
「今度会ったときは――」「ブチ殺してやるからなコノヤロー!」
一月後の再会を約し、二人はそれぞれの住処へと帰っていった。
……はずだった。
【感想】
出だしはかっこいい。出だしは。
かっこよく別れを決めたのにもかかわらず、予想外の場所でばったり出会うと気まずいですよね。
そしてこの二人の人妖にも素の姿というものがあるのです。
幻想郷に住む人間と妖怪の、等身大の姿が垣間見えることでしょう。
ちゃんと原作のキャラも登場します。
オリキャラ苦手な人もこれは読んでみることをお薦めします。
【五段階評価】
★★★★☆(是非とも読みたい良作。幻想郷はこうでなくては)
『ラグナロク』作品集113 耳かき氏
(ラグナロク繋がりで。神奈子とアリスが全力を出してぼける話。後書きにこの作品のすべてが込められている気がする)★★★★☆
「博麗王国」作者あとん氏
霊夢がおりんりんを弄る倒す話
とりあえず猫好きにお勧め
【作品集】113 【タイトル】博麗王国 【書いた人】あとん 氏
【長さ】■□□□□(12KB 短編)
【あらすじ】
霊夢にじゃれつこうと博麗神社にお燐がやってきた。
霊夢はまとわりつくお燐を追い払おうとするが……
【感想】
である調の文章で進むストーリーが読んでいて心地よい短編。
読み始めのときは博麗王国って一体何のことだろうと思ったけど、読み進めて納得。あの「王国」ね。
妖獣の多い幻想郷では、異変になりかねないような霊夢の秘儀が炸裂する作品。
【構成】 ★★★★☆ (霊夢視点のパートとお燐視点のパートが好対照)
【文章】 ★★★☆☆ (可もなく不可もなく。でも、波が無い文章がかえって読み易い)
【総合評価】 ★★★★☆ (すっきり読めちゃうので、気軽に読んでほしい)
【作品集】113
【タイトル】彼女がその目を閉じた理由 【書いた人】RYO氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1274185259&log=113
【あらすじ】
「お姉ちゃん――私、“閉じよう”と思うの」(本文より抜粋)
【感想】
これは面白い……面白いんだけど、中身については語らないほうが多分いいので困る。
タイトルとあらすじの通り、こいしが第三の目を閉じることにするお話です。
内容についてはあまり語りたくないのですが、なんというか、発想が素晴らしく……そして、この作品の舞台となる地底を想像すると、なんだかすごく楽しくなる。良い短編です。
【五段階評価では分け足りないので百段階評価】66/100点