作品集130

Last-modified: 2012-06-06 (水) 02:23:16
俺が百合を書くとこうなる  ネコ輔 氏

【作品集】130

【タイトル】俺が百合を書くとこうなる   

【書いた人】ネコ輔 氏

【URL】
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288448469&log=130

【あらすじ】
「結婚して下さい! さくやさあああああああああああああああああん!」
「嬉しいわ! めいりいいいいいいいいいいいいいいいいいん!」

血湧き肉踊る戦慄のバイオレンス・ラブロマンス、開幕――。

【感想】
情熱的に絡み合う幻想郷の乙女を無理矢理感たっぷりに描き出した近作。
ぶっちゃけネタ一本勝負モノだけれどそこは流石のネコ輔氏。確かなバトル描写で最後まで飽きずに読める。
ここに単なる一発ネタには終始しない、SSとしての醍醐味が感じられるのはやはり氏の実力からだろう。

「キャッキャウフフなんてしゃらくせぇ! 女なら拳骨で語れ!」というマッチョイズムへの有り余る愛、
「百合だろうがなんだろうが殴り合えばいいんだろうが!」という強引さ、絶叫、そして崇高なる情熱。
主義や思想から離れることでしか伝えられぬ愛もあると、我々は今一度この作品から真摯に学ぶべきなのやも知れぬ。

【五段階評価】
★★★☆☆
(まぁなかなか面白い。他作家の「俺が百合を書くとこうなる」に期待)

憎みきれないアンノウン   pys氏

【作品集】130
【タイトル】憎みきれないアンノウン
【書いた人】pys氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288432298&log=130
【あらすじ】
「……寄るな、裏切り者」

 決定的な、否定。
 
「ぬえなんて……、もう友達でもなんでもない」(本文より)

 星蓮船のIF後日談。かつて地底で親交を深めた村紗とぬえだが、ぬえが聖の復活の邪魔をしていたことがわかってから
 村紗はぬえに対して冷たい態度をとるようになっていた。そんな折、里の子供が妖怪に襲われたという噂が流れ……
【感想】
 命蓮寺、地霊殿、人里の3勢力が絡み合う長編で作者のシリアス描写が気に入っている自分としてはかなり楽しめた。
 他の作品では平和的に受け入れられることの多いぬえだが、千年待った復活を邪魔された村紗達がぬえをすんなり受け入れる
 のは難しいのではないかと思っていたので良い補完になっていると思う。
 登場キャラの個性や能力の活かし方も物語のアクセントになっている。
 ただ一場面にキャラが複数いる時、たまに誰が何を喋っているのか解りづらい部分があったのは少し残念である。
【五段階評価】
 ★★★★☆(たまにはシリアスでもいいんじゃないかな、幻想郷だもの)

笑顔を広める一つの方法~あるいは、風見幽香はいかにして漫才コンビを組むに至ったか~   Lt(ワレモノ中尉)氏 Lie-Down(ネコロビヤオキ)氏

【作品集】そそわ130
【タイトル】笑顔を広める一つの方法~あるいは、風見幽香はいかにして漫才コンビを組むに至ったか~

【書いた人】 Lt(ワレモノ中尉)氏
       Lie-Down(ネコロビヤオキ)氏
【URL】
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288806592&log=130
【あらすじ】
恒例の神社での宴会で芸をやってくれといきなり幽香に持ちかけた魔理沙。
当然ながら幽香は拒否するが色々あって結局やるハメになり
一人より二人ということで芸の相方を探すために幻想郷各地を飛びまわるが
難航し結局何の成果もあげられずに自分の家に帰った。
しかしそこにとある人物からコンビを組もうと持ちかけられ・・・

【感想】
題名に惹かれて思わす読んだが
正直全体的に冗長に感じたし肝心の漫才の部分が弱かったかな。
分野がSSと違ってしまうが動画にしたらかなり面白くなっていたかもしれない。
幽香と〇〇(ネタバレのため伏字)を漫才させるという材料はよかったので
材料をうまく調理出来なかったというところか。
ただ漫才そのものをしかも合作で書いたというものは珍しいし
その挑戦心は素晴らしいと思うのでこれからも頑張って欲しいところ。
最後のシーンは微笑ましくよかった。

【五段階評価】
★★

静寂のとなり  深山咲氏

【作品集】創想話130
【タイトル】静寂のとなり
【書いた人】深山咲氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288978329&log=130
【あらすじ】
旧都の廃屋で凍えるあたいに、これから数日は霜が荒れると予報した。大気の温度変化の仕組みを、嫌というほどわかりやすく教えて。ご丁寧にどうもと尻尾を向けたら、家に来ますかと誘われた。風の忍び込む隙間はない、暖房は十分。食事と寝床つき。そんな旨い話があるかと疑った。

「あるわ。お金は取らない。貴方は持っていないでしょうし。一方的な施しで気味が悪い? そうね、じゃあ。私の、仕事。手伝ってくれないかしら」

それはお燐が、さとりのペットになる前の物語……。

【感想】
さとりとお燐の出会いから始まり、二人での地霊殿での生活の一部を描いたお話。
深山さんの独特な綺麗で、尚且つ繊細な文章がいい味を出しています。
またさとりのたどたどしい愛と、それを感じるお燐の描写がとても微笑ましく感じました。
短くも、心温まる作品だなぁと感じました。

【五段階評価】
★★★★☆(さとり好きなら一度は見てみてください!)

八雲紫の落書帳  万年初心者 氏
まず試みが面白いと思った。

【作品集】130

【タイトル】八雲紫の落書帳

【書いた人】万年初心者 氏

【URL】
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288868033&log=130

【あらすじ】
幻想郷の創造者であり、管理者でもある大妖・八雲紫
そんな彼女が幻想郷の人々について書いたまったりゆったりエッセイ

【感想】
まず試みが面白いと思った。なるほど紫ぐらい長命の妖が書いたエッセイならさぞ面白かろう
そう思わせることが出来ている点で、まぁ★二つ分ぐらいはつけてもいいかなと思う。

そして何より、最後に彼女が評す「ある人」についての項が特によかった。
紫ですら「その人」についていまだ測りかねている、そういう不気味さというか、底知れなさ
それに結論を出さないままに筆を置いているのが、紫という大妖怪の奥深さを物語るようだ

母性を感じる視点、ゆったりと落ち着いた文章もなかなかにマッチしていて良い。

【五段階評価】
★★★☆☆(こういう作品はもっと増えていいと思う)

紫が、身近な人についてそれぞれ短い文章を綴っていくお話。

【作品集】130
【タイトル】八雲紫の落書帳
【書いた人】万年初心者氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288868033&log=130
【長さ】9.91KB 【ジャンル】ほのぼの 【メインキャラ】紫
【あらすじ】
紫が、身近な人についてそれぞれ短い文章を綴っていくお話。

【ひとこと感想】
紫の思いの温かさに触れられる。幻想郷に住むみんなのことが愛おしくて仕方ないのだろう。
短いながらも、心に響くものは大きい。
冬なのになんで起きているのとかそういうことは置いておこう。
【心癒され度】★★★★☆(寒い日には心温まるお話を)
【おすすめ度】★★★☆☆(時間があれば是非)

半人、半○  二度手間氏

【作品集】130
【作者名】二度手間氏
【作品名】半人、半○
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288956597&log=130
【あらすじ】
「妖夢さんは半人半霊なんですよね?」 全てのはじまりはその一言だった。
 宴も酣に差し掛かったころ、周囲の喧騒を掻き分け、守矢の風祝は白玉楼の庭師に問うた。
 白玉楼の庭師、魂魄妖夢は半人半霊。誰に問うまでもなく、明々白々たる事実である。
 妖夢は肯定すると、半透明の大きな人魂、半霊をアピールするように中空を旋回させた。
 守矢の風祝、東風谷早苗はその様子を興味深そうに眺める。彼女は半霊を眺めながら何を考えているのだろうか。
 そして、彼女は何を思って妖夢に問うたのか。その意図を計りかねる妖夢はとりあえずもう一度半霊を旋回させた。
 中空を舞う半霊はおぼろげな魅力を伴って早苗の視界に飛び込む。一頻り半霊を眺め続けた早苗は、やがてぽつりと呟いた。
「――――どうして、私には半神様とかついてないんでしょう」 突飛な疑問を投げ掛けられ、妖夢はひどく頭を悩ませた。
【感想】
 ここから感想。まず何より先にもうなんて言うかこれ大好きすぎてそれを伝えたくて仕方がない。結婚してください。
 それくらいツボにはまった作品。妖夢の視点がメインでその際は特にコメディ色が強いが、
 時折入る真面目な考察は、読んでいる方も物語の登場キャラクターと一緒に聞き入ってしまうほど興味深いものがある。
 テンポが良く、科白回しも軽快でセンスに溢れ、掛け合いがとても魅力的。読んでいるだけで自然と笑みが零れる。
 キャラクターもらしさを表現されているし、それゆえにこの物語のテーマが特に引き立っていると思う。
 半身とは即ち何なのか。自分の片割れは何のために顕現しているのか。宴の酒を呼び水に、今その答えがヴェールを脱ぐ。

文章力  ★★★★★(非常に上手い。すでに完成されていると思う。おかげでこれ書くのを相当躊躇わせた)
構成力  ★★★★★(視点の移り変わりが多いが実に自然で視点にぶれがない。最初から最後まで綺麗にまとめられている)
読み易さ ★★★★★(コメディチックな文章で飽きることなく読ませてくれる。語彙も気取っておらず上手く使い熟している)
ツッコミ  ★★★★★(他の全てが霞むくらいこれがツボった。もう大好き。大好きすぎて死ねる。でも本望。愛してる)
総合点  ★★★★★(もっと評価されるべき。久し振りに無条件に100点を入れてしまう作品だった。二度手間さん結婚してください)

彼女の愛したマリス・ステラ  宵闇むつき氏
人生全てを捧げた愛の物語。一人でも多くの人に読んでもらいたいです。

【作品集】130
【タイトル】彼女の愛したマリス・ステラ
【書いた人】宵闇むつき氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1289340967&log=130
【長さ】180kbほど
【あらすじ】

「――貴女は、運命を信じますか? 過去、現在、未来。私達の進むべき道は、神と呼ばれる何者かの手によって定められている。そんな馬鹿げた妄言を信じます

か?」

 まるで詠うように、私は言葉を紡ぐ。

「私は信じません。遠い昔にそれを信じていた時期があったかもしれませんが、今やその事実すら霧の彼方です。だから私は、定められた道筋を否定する。拒絶す

る。破壊する」

※本文より抜粋。

【感想】

弾幕はパワーだぜ!! な紅魔館の物語。
幸福を掴むために横たわった数百年とその救済。途中からボロボロ涙が落ちながら読むことに……。
奇抜な能力解釈を巧みにストーリーへと巻き込んで、単純明快な幸福が全てではないことを改めて提示してくれた良作。
後半の駆け足が少し気になったけれども、その行間に詰め込まれた数百年の日々を想像で補完することで180kbが500kbにも1MBにも感じることができます。
というか、しよう!!
辛いことばかりだったろうに、愛を貫き通した主人公には拍手を贈りたかった。
欲を言えば欲しかったシーンはいくらでも上がるけれども、100点を飛び越して200点満点にしてほしいぐらいに好きになった作品でした。
人生全てを捧げた愛の物語。一人でも多くの人に読んでもらいたいです。

【オススメ度】★★★★★(なんで創想話って180点付けられないの?)

幻想郷にある魔女の館、そこで見つかった本の中から吸血鬼が現れた。

【作品集】130
【タイトル】彼女の愛したマリス・ステラ。(前後編)
【書いた人】宵闇むつき 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1289340967&log=130
【長さ】★★★★★★★★★ (180KB ボリューム満点な長編)
【あらすじ】
 幻想郷にある魔女の館、そこで見つかった本の中から吸血鬼が現れた。
 暗い表情をしていた彼女だったが、図書館の住人たちにより次第に心を開いていく。
 しかし、その平穏は長くは続かなかった。
【感想】
 第9回東方SSコンペに間に合わなかった作品。そのため、密度もボリュームも満点。
 パチュレミマリ……と扱って果たしていいのだろうかこれは?
 紅魔館メンバーにまつわる話は非常に多いけれども、このアプローチは少ない。
 少なくとも自分は初めてで、非常に新鮮な気分で読めた。ちょっとでも展開を零すと
 ネタバレになってしまうので、何が新鮮だったかが言えないのがもどかしい。
 残念だったのが、説明口調で駆け足な場面が後編で続いた所。
 この部分をもっと膨らませて書いたならば、よりインパクトのある作品に
 なったんじゃないかと思う。相当分量がある作品だけれども、
 まだまだ足りない!と思う所が多かった作品。
【文章】       ★★★★☆ (何度も長編書いている方ですので安心して読めます。)
【展開】       ★★★★☆ (斬新な設定、伏線の張り方と回収が見事。後半の駆け足で-1.)
【総合評価】   ★★★★☆ (東方SS、特に紅魔なんてマンネリだよ……。と思ってる人にこそ読んでほしい。)

犬がお腹を見せるのは服従の印だと言うけれど  ライア 氏

【作品集】そそわ130
【タイトル】 犬がお腹を見せるのは服従の印だと言うけれど
【書いた人】 ライア 氏
【URL】
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1289231158&log=130
【あらすじ】
神社を訪れネタがないか霊夢から話を聞いていた文だがいつの間にか
外が大吹雪になり帰れなくなってしまったので泊めて欲しいと必死にお願いするが断られる。
そこで文は泊めてくれるなら「良い事」をしてあげるといいようやく許可を得るが・・・
【感想】
もうね、自分もされてみたい。
これに尽きる。
あやれいむとタグにあるがそんな百合百合しいものでもないし
カップリングがあまり好きでないという人でも読めると思います。
【五段階評価】
★★★ (自分もされたいと思えれば+2)

「……私とは、嫌なんでしょうか」

天子がバインバインになって、紫が絶壁になる話  電動ドリル氏

【作品集】そそわ130
【タイトル】天子がバインバインになって、紫が絶壁になる話
【書いた人】電動ドリル氏
【URL】
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1289494115&log=130
【あらすじ】
暇つぶしに宝物庫を探索する天子。
そこでとある棒を発見し、その能力を確認した天子はとても悪い笑みを浮かべていた。
【感想】
過去の作品の続きだが別にこれ単品で読んでも問題ない。
いちゃいちゃありほのぼのありけなげな天子ありで
さらに天子と紫のかけあいも面白く退屈しない。
だがやはり紛れもないちゅっちゅである。
糖分補給にはこれをどうぞ。
あと衣玖さんはっちゃけすぎ。
【五段階評価】
★★★ (ゆかてんスキーなら+1)

「総領娘様と紫さんがポッキーゲームゥゥゥゥゥ!!!」

風見Life  みをしん氏

【作品集】130
【タイトル】風見Life 
【書いた人】みをしん氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288690490&log=130
【感想】
タグに「百合風味」とあるけど中身は糖分120%でデロッデロに甘い
長いデロデロが続く上カップリングも途中で変わるので途中で満腹になるかもしれない
【五段階評価】
★★★

カボチャときつねと秋の空  葉月ヴァンホーテン氏

【作品集】130
【タイトル】カボチャときつねと秋の空
【書いた人】葉月ヴァンホーテン氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288458471&log=130
【感想】
ハロウィンタグのせいで時期が過ぎたから回避してたけど、読んだらおもしろかった
テンポも長さもちょうどいい、藍タン可愛い
【五段階評価】
★★★★

合葬  ブルー氏

【作品集】130
【タイトル】合葬
【書いた人】ブルー氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1289404950&log=130
【感想】
何年かぶりに投稿した作者さんらしい。それで150kb、そして設定解釈モノのタグで避けられてるのかな
長いけど終盤の盛り上がりが凄い良い
【五段階評価】
★★★★★

からかさじぞう  すねいく氏
話の流れも、小傘ならでは!といえるSS。

【作品集】130

【タイトル】からかさじぞう
【書いた人】すねいく氏

【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=search&log=0&type=title&query=%82%A9%82%E7%82%A9%82%B3%82%B6%82%BC%82%A4

【あらすじ&感想】
さらりと読める情景小説。
ギャグやストーリー性はほとんど無いが、小傘というキャラクターに焦点を置いた、無駄の無い簡素かつ上質な小話。
話の流れも、小傘ならでは!といえるSS。読み終えた後、貴方は多々良小傘を好きになっているかも……!

さらりと挿入されたこがさな要素も良い彩り。
納得の3000点越え。

物言わぬ地蔵様の無言の存在感・暖かさもよい。

すねいく氏の「からかさじぞう」がよかった
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288793502&log=130

コレはもうなんで4000点代なのかわからんぐらい好きなんだけどなぁ
もうこれは小傘の言動、言葉の意味を考えると無限の広がりが生まれる作品だと思う
物言わぬ地蔵様の無言の存在感・暖かさもよい。ホントみんな読んでくれ

いやこれは世辞でなく万点近く行っててよかったと思う。

「からかさじぞう」すねいく氏
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288793502&log=130
いやこれは世辞でなく万点近く行っててよかったと思う。却って読者のレベルが足りなかったのかも、傲慢な物言いだけど
作家で多少覚えのある人ならこの作品の言語センス、雰囲気のよさを誉めると思う。言葉のクリティカルな使用が出来ていた
最後の一文もセンスを感じさせる。爽やかで暖かな読後感があるので是非読んでみてくれ

アレキサンダーの暗い帯  冬扇氏
とにかく読め

冬扇氏の「アレキサンダーの暗い帯」は言わずと知れた傑作
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288276660&log=130

まぁ今更感が否めないぐらい有名な作品。不作だ不作だと騒がれた130作品集でぶっちぎりの満点を獲得し、
「もはや別ゲー」とボヤかれた面白さは本物。よくもこういう風な面白い作品が書けるもんだと感心するよ
今更アレやコレやと褒めるポイントを探すのも野暮かもしれない。とにかく読め

「本日これより、我ら秘封倶楽部は八雲大学七不思議の謎の解明にあたるものとするわ!」

【作品集】130
【タイトル】アレキサンダーの暗い帯
【書いた人】冬扇氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288276660&log=130
【あらすじ】
「本日これより、我ら秘封倶楽部は八雲大学七不思議の謎の解明にあたるものとするわ!」
私立八雲大学に伝わる七不思議の謎を求めて、秘封倶楽部は立ち上がった。
『時計台の悪魔』『地下六階の火葬場』『満月ウサギ』『てんじんさま』『道連れアンカー』『墨染の桜』そして……
七不思議を順々に巡る中、その先々に結界の隙間があることにメリーは気づく。
秘封倶楽部は、七つ目の不思議に辿り着けるのか。

【感想】
冬扇氏独特の豊富な語彙で装飾されたテンポのいいギャグにさくさく読み進められる。
だがこの話はそれだけでは終わらない。七不思議そのものもよく作りこまれているが、何より話としての完成度が高いと思う。詳しく言うとネタバレになってしまうが、ホラーとしても楽しめる。お得。冬扇氏の作品では「オトナのダブルクォーテーション」が一番点数は高いし、勿論その話も好きだが個人的な好みでいえばこれだなー。今でも時々読み返すくらい好きな作品だ。
正直既読の人も多いと思うけどまだ読んだことがないなら是非。

あなたの思いを、載せましょう。  へたれ向日葵氏

へたれ向日葵氏の「あなたの思いを、載せましょう。」はいつ読んでも心がホンワカパッパ
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288610187&log=130

多作だがこれといってガツンとくる代表作と言えるものがないへたれ向日葵氏の佳作
なんてことはない直球勝負の作品で、小説的な面白さは薄いと言わざるを得ないだろうが、
直球ゆえに心に響くものがある。心が荒んでいて、今すぐヌクモリティが欲しい方に

博麗霊夢日記  石動一 氏

【作品集】130  【タイトル】博麗霊夢日記  【書いた人】石動一 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288449458&log=130
【長さ】■□□□□ (12KB 短編)
【あらすじ】
 押入れから書きかけの日記帳を見つけた霊夢。
 最近は異変もないからと、暇つぶしに日記を書いてみることにした。
【感想】
 霊夢の何事もない日常を綴った日記形式の作品。
 食べ物と酒の話が中心の、時に際立ったことなどない1ヶ月が書かれている。
 無縁仏が出ても、魔理沙の手伝いをしても、妖精に酒を泥棒されても日記は淡々と続く。
 その静かな流れが、書かれているのは霊夢の日常の出来事だということを良く伝えていると感じた。
 盛り上がる場面は無いけれど、雰囲気が素敵な作品。
【総合評価】   ★★★☆☆ (静かな作品を読みたいときにどうぞ。)

雪が、止んだら  坂崎作介氏

【作品集】130
【タイトル】雪が、止んだら
【書いた人】坂崎作介氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1288450216&log=130
【あらすじ&感想】
「きっと誰も救えない」それでも、これより他に後はない。
それから60年の時が流れ、ある時古明地こいしは疑問に思った。
“この地底での六十年は、あまりに平和で、幸せすぎやしないか?”

普通にビターエンドで終わると思ったが、まさかこう来るとは。
確かにあれなら2人の望みは叶う。
閻魔様ありがとう。

【五段階評価】
 ★★★★☆(小さな小さな嘘、だけどそれは現実になるんだ)