作品集140

Last-modified: 2013-01-28 (月) 01:44:07
最終的にカレー  arca氏

【作品集】140
【タイトル】最終的にカレー   【書いた人】arca氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1298901561&log=140
【感想】
フランちゃんの得体の知れない狂気っぷりが良く描かれていると思います、中々の怪作。
これといって物語に起伏があるわけではないけど、全編通して独特の空気感がぶれていないのが良い。なんともシュール。
個人的には前半の姉の姉を破壊しちゃう辺りのくだりがつぼった。
【五段階評価】
★★★☆☆ 人を選ぶ作品ではあると思う

環境指標生物  ulea氏
幻想郷に来る以前の早苗さんの過去話。

【作品集】140
【タイトル】環境指標生物   【書いた人】ulea氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1298985078&log=140
【感想】
幻想郷に来る以前の早苗さんの過去話。
全体的にしんみりとした空気が漂っていた、ノスタルジアとかそういう単語が好きな人は是非。
ただ、最後の段落のせいで読後感はかなりもやっとする。普通に良い話だったで終わらせない辺りulea氏らしいかも知れない。
【五段階評価】
★★★★☆ 切ない系の短編

ノスタルジーに浸りたい方は是非。

ulea氏の『環境指標生物』。
最早氏お馴染みの、現在の環境に関して物申す! といった作品。ノスタルジーに浸りたい方は是非。

片目を開いて  月曜日氏

【作品集】140

【タイトル】片目を開いて
【書いた人】月曜日氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1298910037&log=140

【あらすじ】
何者の気配すらない部屋で独り、ソファに身を沈めて心休まる時間を満喫しようとしていたさとりの耳に、扉を開く音が響いた。

【感想】

さとりの、唯一心が読めないこいしに対して感じていた距離感。
こいしの、閉ざされた心に生じた僅かな、でも大きな変化。
その描写がとても心地よく。

物語の最後、それまでさとりの耳にただ空気が震えているだけのように聞こえていたこいしの声が、はっきりと聞こえた瞬間が、とても愛おしく感じられました。

それまで停滞していた古明地姉妹の時間が動き出した、そんなお話。
この姉妹の空気感が、たまらなく好きです。

【五段階評価】
★★★★☆
とても楽しめました。良作だと思います。
初投稿だそうなので、今後にも期待。

九字を斬る一文字  zenteki氏
―「あら、人間と妖怪の中心は、どっちから見ても場末なのよ」

【作品集】140

【タイトル】九字を斬る一文字
【書いた人】zenteki氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1299332470&log=140

【あらすじ】
―「あら、人間と妖怪の中心は、どっちから見ても場末なのよ」
いつも通りの香霖堂に、上の上と中の下ぐらいのお客様が訪れた。

【感想】
東方神霊廟で出てくる神霊絡みの、登場キャラ達の雑談と言ってしまえばそれまでだが
流れるように出てくる蘊蓄と、真面目なのにどこかおかしい東方キャラの描写
そして言葉遊びの流れが読んでいて実に面白い。

【五段階評価】
★★★★☆
一見固い感じだけど、読みやすい短編。
作者さんの書いている香霖堂関係は他にもいくつかあって
雰囲気は共通しているので一つ気に入ったら全読がお勧め。

常に一定のテンションとケレン味がある文章、問題の切り口が良い

zenteki氏の「九字を斬る一文字」がよかった
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1299332470&log=140

こんな時に投稿してしまった氏にはご愁傷さまという他ないけれどいい作品だ
常に一定のテンションとケレン味がある文章、問題の切り口が良い

博麗霊夢が怪我をした  手負い氏

手負い氏の『博麗霊夢が怪我をした』。ツンデ霊夢が好きならば読んで損はないと思われる。しかしややツンが重度。人によっては鼻につくみたい。

我が青春のあぶりゃーげ  PNS氏
藍と紫の大昔話。

PNS氏の『我が青春のあぶりゃーげ』。藍と紫の大昔話。小さい藍の可愛さに思わず目尻が下がる一作。個人的にはオチも秀逸。しっかりまとまってるのはさすが。

藍様かわいい。とにかくかわいい。

【作品集】140
【タイトル】我が青春のあぶりゃーげ
【書いた人】PNS 氏
【長さ】■■□□□(32KB 中編)
【あらすじ】
 噂によるとかの大妖、八雲紫が九尾の狐を式神にしたという。
謀略の大家である彼女がいったい何を企てているだろうと、妖怪達は警戒する。
 そんな中、当の紫は幼い子狐の育児にすっかり夢中になっていた。
それは、藍がまだ子供の頃、主に対してバックドロップをかます前のお話。
【感想】
 藍様かわいい。とにかくかわいい。
まだ幼い藍と、藍にべったりな紫の話。「バックドロップは八雲式」など、PNS氏の八雲家SSの前史に位置する。
これまでの氏の作品での、親子漫才のような紫と藍の関係を把握しているとより楽しめると思う。
 感想を書くと藍様かわいいで埋まってしまいそうなくらい、子供っぽさ全開の藍様に溢れている。
藍の油揚げに対するこだわりに対して心配したり嫉妬したるする紫も良かった。このスキマ妖怪、完全に思考回路が保護者です。
キャラ設定はこれまでの作品とはちょっと違うけど、PNS氏らしい豊かな表現はもちろん健在。
古文調のお仕置きシーンなど笑わせる所もあれば、慌てふためく紫に考えさせられもする、
中編な長さだけれど、笑いとほのぼのがてんこ盛りの作品。
【文章】       ★★★★★ (表現豊か。読んでて気持ちいい文章。)
【構成】       ★★★★☆ (いつもより真っ直ぐな印象)
【読み易さ】     ★★★★★ (からり読みやすい。するする進める)
【総合評価】   ★★★★☆ (これまでのPNS氏の八雲作品を読んでいるなら+1)

いやもうホントちびっこ藍様が可愛いということに尽きるんだよコレが

PNS氏の『我が青春のあぶりゃーげ』が最近だと一番面白い
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1299077568&log=140

いやもうホントちびっこ藍様が可愛いということに尽きるんだよコレが
もちろんちゃんと母親やってる紫も魅力的なんだけどあくまで主役はちびっこ藍様なんだよマジ
それでいてキチンと話は展開してるし、摩訶不思議な親子関係を巧みに書き出す腕も流石流石
ちびっこ藍様のあぶりゃーげへの執念も凄まじい。油揚げをかじりながら読まれるとよいだろう

冬の花火と彼方の孤独  らすねーる氏

「冬の花火と彼方の孤独」らすねーる氏
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1299421152&log=140

ほのぼのミステリーというジャンルにふさわしい内容。
少し展開が速いけれども、短くきれいにまとめられててパッと読めるので、おススメ。

Bar On the Border ~Cinderella until death~  Rスキー氏
らんしゃまがバーテンダーやってる設定のシリーズ物。

【作品集】140
【タイトル】Bar, On the Border ~Cinderella until death~
【書いた人】Rスキー氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1299575315&log=140
【あらすじ】
人里の境界に建てられたここBar, On the Borderには、興味本位の人間も多く訪れる。
そもそも営業の目的が、人妖の交流にあるのだし、妖狐がマスターを務めるこの場で、多少なりと妖怪に親しみを感じられたなら、それでいいと思う。

しかし、本当の意味で興味本位のお客様が訪れることは、あまり考えていなかった。
想定の範囲外という訳ではないが、面食らったのは事実である。            ――――本文より

【感想】
らんしゃまがバーテンダーやってる設定のシリーズ物。
閉じた舞台にやってくるキャラクターの悲喜交交をうんちく交えつつ解決したりしなかったりする話。
基本的にはどれからでも読める。

創作物に登場する「かっこいいバーテンダー」の舞台裏を覗くのが楽しい。
基本が優秀だけどやっぱり不慣れな、という立ち位置も丁度良く、やきもきしなくてすっと読める。
シチュそのものよりは、情景を読む方を重視したほうがいいのかも知れない。

この話単体に関しては読んでみて損はない、とだけ。
ああ、「これ俺」は無しな。

【五段階評価】
★★★☆☆(カクテルに一家言あるなら+1)

大概タイトルを英語で書く奴は面白くないと思うのだけどこのシリーズだけは投稿されたら欠かさず読んでいる

Rスキー氏の「Bar, On the Border ~Cinderella until death~」は雰囲気の良い作品
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1299575315&log=140

大概タイトルを英語で書く奴は面白くないと思うのだけどこのシリーズだけは投稿されたら欠かさず読んでいる
Rスキー氏はセンスある文章表現ができる人なので、この工芸品のような作品も壊さず連載できていると思う
ここからどう転がすかが問題になってくると思うけれど、欲を言えば藍様のほうにもう少しアグレッシブさが欲しいかも

永劫の待ち時間  桜田晶氏

【作品集】140

【タイトル】永劫の待ち時間
【書いた人】桜田晶氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1299240164&log=140
【あらすじ】
人は死ぬ、いや、人だけではなく生ある者すべからく死が訪れる
上白沢慧音も例外ではなく、彼女は三途の河へと辿り着く
閻魔の問いかけに対し、彼女が選んだ道とその結末とは
【感想】
独自の解釈により死後の慧音ちゃんを書いた作品ねぇん。
彼女の身になって読むと、とても感情移入がしやすくて、泣けちゃう……
話の中心となる中盤は実際にそうなりそうな、リアリティのあるフィクションになってるの。
惜しむらくは世界観やキャラクターそれぞれへの考察が浅いように感じるところかしら。
そこさえ完璧にこなせていればもっと感慨深い印象を与えられたはずよん♪

【五段階評価】
★★★★☆(慧音ちゃんが好きな私だからこの評価ね、そうでなくても3.5はあるわぁ)

向日葵畑  あす氏

【作品集】140

【タイトル】向日葵畑
【書いた人】あす氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1299498733&log=140
【あらすじ】
太陽の畑でのタブー、それは幻想郷に住む人間ならば常識である
大人達はまだ幼い童にも言い聞かせ、注意もしている
しかし……

【感想】
よくも悪くも、普通の作品かしら? きちんと纏まっていて、読了感はいい感じよ♪
ゆうかりんの妖怪としての物事への線引きが上手く表現できているわ。
無機的な、しかし植物に関しては関心の溢れる感情が彼女らしさとして出ているかな ☆ミ
あぁん、でも……話としては起伏のない、物語としての面白さが少ないわねぇ……
かと言ってもっと話を膨らませるかと言えば、これはこの長さだからこその魅力がある、なんてね。

【五段階評価】
★★★☆☆(あえて話を生むとしたら、後日談みたいなものがあるとよかったか・も・♪)

閻魔の仕事も楽あり苦あり  漆之日太刀氏

【作品集】140

【タイトル】閻魔の仕事も楽あり苦あり
【書いた人】漆之日太刀氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1299424293&log=140
【あらすじ】
上司にしかられてちょっとブルーな映姫様。
諸事情で休暇の間彼岸に戻れなくなった彼女は、ふらりと人里に赴く。
そこで、命蓮寺というお寺を見つけた。

【感想】
映姫様だって悩んだりするんだよ!
白蓮さんと映姫様の会話から、ラストの裁判への流れがいいね。
せっかく出てきたんだから、最後の方でも霊夢が有効活用されればなーとは思った。
粋な小町はGJ

【五段階評価】
★★★☆☆(ベタだけどあったかいきもちになれるよ)

去りし冬の日に  蛸擬氏

【作品集】140

【タイトル】去りし冬の日に
【書いた人】蛸擬氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1299072104&log=140
【あらすじ】
レティ・ホワイトロックは、深まりゆく雪を眺めていた。
既に自分の統制下を離れてあたり一面を白く染め行く寒気の中、
博麗の巫女が現れた。
春を乞うために。

【感想】
書籍文花帖、P28の春乞いの儀式の記事が原案。
といってもそこのインタビューのレティとはだいぶイメージは違うが・・・
文章を楽しむSS。
文章の圧倒的存在感に最初はちょっとしり込みするけれど、(だから点数低いんかなあ)読み始めれば幻想的な世界を体感することができるだろう。

【五段階評価】
★★★★☆(雰囲気の勝利)

ナズーリンユウギ  紅川寅丸氏

【作品集】140

【タイトル】ナズーリンユウギ
【書いた人】紅川寅丸氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1299164049&log=140
【あらすじ】
聖の発案で置き薬を置くことになった命蓮寺。
その申し込みをするために、星とナズーリンのバカップルが永遠亭へと往く。
その途中、迷いの竹林で待ち受けるのは因幡てゐだった。

【感想】
タイトルでん? と思うけど別に勇儀でなくて友誼。勇ナズとかデンジャーすぐるw
結構バカで変態であまあまな一人称なので、そこらへんは人を選ぶだろう。
前書きに過去作を引きずってるとあるが、まぁ気にしなければ気になるものでもない。
ナズーリンとてゐの掛け合いはあったら面白そうだなと思っていたので、その一つの形を見せてくれたことに感謝。

【五段階評価】
★★★☆☆(アホなノリの百合系が好きな方ならオススメできる)

レンメリGT-R!  双角氏

「レンメリGT-R!」双角氏
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1299937734&log=140

百合もの。感情移入もしやすいだろうしまったりと進んでいく甘い感じがこそばゆい。
ただ肉体的な感覚に寄るところがでてくるので、達観した意見だと百合独特の暖かさや切ない読了感というよりはじゃれ合ってる子猫を見てる感じを受けた。すっきりとした甘さで終わりたなら読んでみるのも悪くないかと。

あと直接関係ないが蓮子とメリーて同じ大学だが同じ学科をとってるのだろうか。
そういう自分がこれから書くときに何かの参考になりそうな疑問を覚えたのもあって紹介してみた。

愛のスカイライン  月時氏

「愛のスカイライン」月時氏
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1298904430&log=140

本当のオチともいうべき部分が唐突で置いてけぼりをくらう。ただ理解が及ぶと何もかも許せる。
ちょっと描写不足と感じる人もいるだろうが、逆に想像して面白い笑話ていう点ではかなりこの物語は体現してるようにも思える。
読み手によって描写の受け取り方が変わると思えたのは良し悪しを決めかねる一因であり、書き方の段階で好き嫌いがだいぶ別れると感じた。

やれいけ大ちゃん  中華妖精 氏

「やれいけ大ちゃん」中華妖精 氏

手負い氏の最新作品をもう一度読もうとしたときに、
ふと下の作品が目に止まって読んでみた。
大ちゃんが暴走する話で、個人的には壊れアリスが妙にツボに入った。
ただ、勢いもあまりないし、描写のがたりない部分がままある。
心のスキマが広い人なら読めると思う。短い方だし。

でもこのストーリーはどこかで見たような気がするんだよなぁ。
同じような作品があったかな。

ロックンロール岡崎  ごまポン氏

作品集140「ロックンロール岡崎」ごまポン氏
URL:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1299913612&log=140
夢時空の前日譚。キャラを知らなくてもさらっと読める短編で、ちゆりと夢見の関係がよくわかります

「一発ネタもの」 ※卑猥なキスシーンありマス  ハリー氏

ハリー氏の「「一発ネタもの」 ※卑猥なキスシーンありマス」は進めるべきがどうか迷う
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1299340582&log=140

なぜ薦めるべきかどうか迷うのかといえば本当に一発ネタだから
まぁ特段褒めるようなところもないんだけれど、なんか好きだから薦めておこう
あとコメントに物凄いSSがあるのでそれももれなく読んでおくと二度おいしい

燕尾  藤村流 氏

【作品集】140 【タイトル】燕尾  【書いた人】藤村流 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/140/1298996369
【長さ】★★ (38KB 中編)
【あらすじ】
 ある日の事、鏡を覗き込んだ咲夜の口から溜息が漏れた。
 十六夜咲夜、三十歳の誕生日の事である。
【感想】
 三十路を迎えた霊夢・魔理沙・咲夜のお話。
 三十近くなった東方キャラの話というと、それぞれのポストで
 引退がちらつきはじめ、それに葛藤するという話が多いのですが、
 この話はそこまで突き詰めたストーリーという訳ではありません。
 三十という節目の年を迎えて、ある人は家族を、またある人は老いを、
 ある人はそんなことをあまり考えずにマイペース。
 そんな、変わる所は変わり、変わらない所は変わらない姿が魅力的な作品でした。
 ところで、あとがきから察するに、このタイトルってもしかしてダジャレ……?
【総合評価】   ★★★☆☆ (淡々とした描写がまた良くマッチしています)