作品集141

Last-modified: 2013-03-03 (日) 05:04:53
境界を泳ぐ魚  han_a氏

【作品集】141
【タイトル】境界を泳ぐ魚
【書いた人】han_a氏
【URL】
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1300206557&log=141
【あらすじ】

ある日、香霖堂に霊夢が魚の絵を持って霖之助を訪ねてきた。
なんでも、幻想郷からある魚が突然消えたという。
この絵に描かれている魚の名前を見て欲しいと、頼みに来たらしい。

70年前に大量に獲れて以来、豊漁と不漁を繰り返している魚。その正体ははたして。

【感想】
いきなりネタバレになりますが、その正体はこのSSの中では明かされておりません。(あとがきには書かれてますが)
気になる方は「山梨県」「西湖」のウィキペディアをご覧になると良いかと。
去年の暮れあたりにニュースになったので、ピンと来ている人も多いかもしれません。

さて、ですがこのSSではその魚の正体そのものはそんなに重要ではありません。
一度忘れ去られた(=幻想入りした)ものが再び此方側で思いだされた場合にどうなるのか、ということが描かれています。

霖之助の集めているような、幻想郷の普通の人が全然興味も無いようなものならば、此方で思いだされても大して問題無いでしょう。
けれども、此方で「絶滅した」、つまり完全に消滅していた思われていた魚が思い返されたら?
ましてや、その魚が幻想郷内ではごく普通に食卓に上るくらい生活に浸透していたら?
……このSSではちょっと反則な方法で解決していますが。

ちなみにこの魚、絶滅種と判断される前から普通に湖で釣れていました。
それをZUN帽に負けず劣らずな魚帽子をかぶった某男性が調べたところ、それが絶滅したと思われていた魚ということが判明したそうです。
「忘れ去られる」「思いだされる」、「絶滅」「発見」の境界は、どこにあるのでしょうね?

【五段階評価】
★★★☆☆(ちょっと霖之助の台詞回しがくどいです)

メリーさんの羊  結城 衛 氏

【作品集】141

【タイトル】メリーさんの羊
【書いた人】結城 衛 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1300216084&log=141
【あらすじ】
 地霊殿に引きこもるうちに、美食に目覚めたさとり。
 しかし、彼女にはどうしても手に入れられない食材があった。

 そんな彼女の求める食材に心あたりがあると言い出したのは、
 彼女が最も嫌悪する妹、こいしだった……

【感想】
 様々な暗喩、伏線が、恐らく作者の意図したとおりに散りばめられており、解釈、考察の面白い作品。
 ↑の方でも解説されていますし、他にも色々な解釈の仕方があると思うので、多くは語りませんが
 私はこの作品を、『片想い』の妖怪らしい形を表現したものだと解釈しました。

 解釈以外の面白さとしては、『アミルスタン羊』とは何か、そして、最後の一文の衝撃。

 未読の方はまず予備知識なく読み進めていただいて、最後に羊の正体をgoogle先生に聞いてみることを
 オススメします。

【五段階評価】
★★★☆☆(面白い。けど、全体的に淡白なのが惜しい。作風的にはもう少し重くても良いと思う)

おつむの傾いた紅魔館  から。氏

【作品集】141
【タイトル】おつむの傾いた紅魔館
【書いた人】から。氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1300029947&log=141
【あらすじ】
 紅魔館の財政が行き詰ってしまった。
 解決する方法はただひとつ!
【感想】
 おそらくは、氏の初投稿作品。
 好きな人はとことん好きな、ゴリ押しギャグ。勢いに任せに任せた結果の作品に見える。
 馬鹿馬鹿しさテイストが作品の中で一貫しているのがたまらない。
 冒頭、しばらく状況が掴めなく、置いてけぼりになるところが惜しいところ。
【五段階評価】
★★☆☆☆(人を選ぶの作品なのは確か。これからの作者に期待)

φ色糸切り鋏  ぜろしき氏
スルメ作品。「もう一度読んでみよう」と思わせる力がある。

【作品集】141
【タイトル】φ色糸切り鋏
【書いた人】ぜろしき氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1300113084&log=141
【あらすじ】
 こいしとさとりが、いつの間にやら下水道。
 一癖も二癖もある、二人の読み合いが始まる。
【感想】
 スルメ作品。「もう一度読んでみよう」と思わせる力がある。
 場所、状況や人物の動作の描写が効果的で、二人の心にとろとろと溶け込んでしまう。
 ひねくれているような、あくまで素直なような二人の関係が細やかに描かれている。それがそのまま、この作品の独特な魅力となっている。
 ギャグでもなければ、ショッキングなシーンがあるわけでもないのに、頭に焼きつくほど印象に残ってしまった。
【五段階評価】
★★★★☆(作品の為にも、時間のある時にじっくりと味わうのがお勧め)

たぶん、多くの人間は姉妹をこう捉えているのだと思う。

【作品集】141
【タイトル】φ色糸切り鋏
【書いた人】ぜろしき氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1300113084&log=141
【あらすじ】
ここは外の世界の下水道。
薄暗いここにいると、こいしは、ついつい「ややこしいこと」を考えてしまう。
【感想・考察】
たぶん、多くの人間は姉妹をこう捉えているのだと思う。
だから多分、特に目新しいことは無い。
矛盾しながらも進む関係の中に、コメディを見出すのが凡人。悲劇を見出すのは狂人。
さて、この人はどうしたかというと、その矛盾しながらも進む関係の先ではなく、そのものを、すげぇセンスの文章で描き出してる。
要約しろと言われたらできるんだけど、絶対にできない、そんなSS。
言葉回しとかすげぇ好き。
あと、付け加えると、彼女たちが何故こうなってるのか明かされないのも素晴らしいと思う。
彼女たちはどこから来てどこへ行くのか……?とか。
何故、憂鬱、でないのか?とか。
糸は切れども、さとりは切れず。
【総合評価】★★★☆☆(さとこい好きなら是非)

不老少女 シニカル☆もこたん  根古間りさ 氏

【作品集】141
【タイトル】不老少女 シニカル☆もこたん   
【書いた人】根古間りさ 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1300985800&log=141

【あらすじ】
償うことが出来ない罪の意識を背負ったまま、永遠に生きていく人間は、人生にどんな意義を見出せるのか。
その人間が、特に精神的に強いわけでもない、ただの少女だったら?
そんな、妹紅が放浪しながら妖怪退治をしていたころのお話。

妹紅が戦い続ける理由は、贖罪と逃避と破滅願望の中間地点にあるもの。
妖怪を退治して人々から感謝されても、犯した罪を償えるわけでもなく、それを人間らしい生き方への未練と捕らえてしまう妹紅の心。
そして、未練にすがる自分を許せずに、さらに自らを罰するがごとく苦痛に満ちた戦いに身を投じ続ける。
彼女にはどんな未来があるのだろう?

【感想】
精神的に八方塞がりな妹紅の心情を表現するためか、とっても文体が冷めてるのが一番印象的
このせいで随分と作品世界が、のっぺりした感じになってしまってはいるんだけど、
これが逆に妹紅の目を通した世界といったイメージに被って、個人的にはハマれた
ストーリーは特に目新しいものは感じなかったけど、妹紅の過去話をハードボイルドっぽく扱ったお話が好きな自分には、お気に入りの一つになりました
もこたんの荒みながらも、純粋な少女らしさを残した心情が表現された作品が好きな人なんかに、特にお勧めしたい

【五段階評価】
主観的には★★★★☆
凄惨な戦闘シーンに、派手な決めコマなんかを一切使わず、淡々としてるのが、すごくイイ!
客観的には★★☆☆☆
妹紅の過去話が好きな人にはお勧めしたいが、間口が広い作品とは言えないかも

曖昧模糊うなお客様  シンフー氏

【作品集】141
【タイトル】曖昧模糊うなお客様
【書いた人】シンフー氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301066094&log=141

【あらすじ】
夕方の香霖堂に妙な客――藤原妹紅が長居している。
商品を見ていると思えば霖之助の様子を伺い、目が合えば慌てて目をそらす。
じれったくなった霖之助は妹紅にきつい言い方で抗議するが、
彼女の弁解は予想の斜め上を行くものであった。

【感想】
妹紅と霖之助の会話が中心の物語。
始めは妹紅が可愛くてニヤニヤしていたが、そのうちにしんみりとさせられた。。
彼女の死者に対する哀悼の思いは彼女だからこそ説得力があり考えさせられるものがある。
最後の場面で妹紅が求めた行為はあまりに物悲しい。

妹紅が好きな方には是非読んでもらいたい。
【五段階評価】
★★★☆☆

あや取り詩  pys氏

【作品集】141
【タイトル】あや取り詩   
【書いた人】pys氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301152592&log=141
【あらすじ】
 事件のあるところに射命丸あり。そんな文の日常のお話です。

【感想】
 文の不敵で自由なキャラクターが生かされていて楽しく読み進められました。霊夢との添い寝シーンの会話の妙がお気に入り。
 文が最終的にどういう道を選ぶのか楽しみです。

【五段階評価】
 ★★★★☆(里に最も近い天狗って二つ名は狙い通りだったんですね)

尼公愛憎悲喜交々  aho氏

【作品集】141
【タイトル】尼公愛憎悲喜交々
【書いた人】aho氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1300649573&log=141
【あらすじ】
いつものように繰り返される一輪とむらさの白蓮への思いの強さの争い。
それを見ながらナズーリンは頭を抱えた。
そしてその側で見つめるぬえも……?
【感想・考察】
コメディ部分の滑ってる感ハンパない。
かと思えば、鵺とナズーリンの会話でほろりときかけた。この直後で落としておけばよかったと思う。
多分、冗長だったのだと思う。
昔、このスレで、「aho氏は切る力がハンパない」的なレスを見た。
確か、お疲れババァだかなんだかの一節、「 それから三日後、予想通りチルノと橙が泣きながら謝りに来た。
 紫は黙って二人の頭をそっと撫でてやり、笑って抱きしめ、それで許してやった。」これでばっさり落としたのがすげぇ、というレスだった。
なんかそれがなくなってるのかもしれないと思った。
俺圧倒的aho氏信者なのにおかしいなぁ。信者って、その人の作品になら、潮噴きながら100点ぶちこむはずなんだけどなぁ。
【総合評価】★★☆☆☆(匿名30点)

かぞくと革命家、それと上の名前  タノモウス氏

【作品集】141
【タイトル】かぞくと革命家、それと上の名前
【書いた人】タノモウス氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1300649208&log=141
【あらすじ】
諦観したチルノとこどもこどもしたメディスンの掛け合い
【感想・考察】
こういうチルノがとても好きなんだけど、どうも、新幹線と戦わせられる感じのが多くて辟易している。
見渡せばどれも新幹線新幹線新幹線ばっかりである。
自分で書こうと思ったけど、書いてるうちに何故か電○羊叩いてた。マジで何でだよ俺。
えー話がそれた。
キレイな文章と速やかな掛け合いが素敵。
アイロニカルなチルノの一人称が、それでも少し澄み渡っているのを見ると、俺の心も晴れ渡っていくのを感じる。そういう感じの、いわゆる雰囲気SSだった。
いや、雰囲気SSという言葉に蔑称的ニュアンスが混じってるとは言わないけど、人におすすめできるとは思えんなぁ。
短編って、人に勧める気になれないよね。
いや、俺がそういうのくれって言ったのか。うん。ごめんなさい。
自分一人で何度もほのぼの楽しみたい感じだった。あと、メディスンは、俺の股間のリンゴを食べるのはどうだろう。
【総合評価】★★★★☆(チルノ好きなら是非)

東方X16  ZRX氏

【作品集】141
【タイトル】東方X16
【書いた人】ZRX氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301007560&log=141
【あらすじ】
儚き力は皆の為に
【感想・考察】
途中からレビューしてまともにレビューになるのか?と君は思うのだろうか
しかしながら、俺は思う
素晴らしい長編は途中から見ても素晴らしいものなのだと
見たところ、謎の組織と幻想郷勢力と、「勇者」という者の群像劇なのだろうか
わけのわからない固有名詞が大量に降り注ぐが、なんとかそれをかわす
確かに会話形式はもっともコストパフォーマンスが高い作品形式と言わざるをえないだろう
俺も長編を書くならこうする
罪悪感に苦しめられる文に俺の胸も締め付けられた
早苗の優しさで感動した
だが、ここで切って場面転換は少し構成としてどうかと思う
もう少し感動を深め、これからどうなるんだろうという引きを作ってからのほうがよかったかのように思われる
よゆみというのはオリキャラだろうか?だとしたら、口調を既存キャラとかぶらせるのはやめておいたほうがいいと思われる。
名前的に娘だのクローンだのなのかもしれない。
個人的には、この脱出シーンはもっと緊迫感を持たせられたと思う。
中黒が多いのは俺は好きだからいいけど、読みにくい文章の上文章全部にエクスクラメーションつけられたら、緊迫感もクソもないというか、どう盛り上がっていいか分からない。
会議シーンは正直ワクワクする。なんというか、ネクストコナンズヒント見てる感じ。ねくすとこなんずひーんと
てんくとか出てるしやっぱクローンだわこれ
その先の戦闘シーン、地の文で早苗すごいと言ってない、あるいは控えめにしてあるのは好感持てる・・・・・・
こういうのって大体「なんて圧倒的な力だろうか」とか・・・・・・地の文に言わせちゃうものなのだけれど・・・・・・。
もうセリフのうっとうしさには慣れた・・・・・・。
ああ・・・・・・なんということだ・・・・・・正義を求めて悪堕ちするチルノ、その圧倒的魅力に・・・・・・俺が立ち向かえるわけがなかったのだ・・・・・・
活気あって有名な都市って表現とか・・・・・・少しないと思う・・・・・・
次回予告もなかなかキャッチーで素晴らしい・・・・・・
とても次が気になる終わり方だった。
【総合評価】★☆☆☆☆(;)

世紀末的モヒカン女郎チルノ! ――最強の行方――  禿頭氏

【作品集】141
【タイトル】世紀末的モヒカン女郎チルノ! ――最強の行方――
【書いた人】禿頭氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301240285&log=141
【あらすじ】
最強とは何なのか。
答えなき難問に挑み続けるチルノが一筋の光明を見出したのはなんとモヒカンだった。
しかしモヒカンは所詮モヒカン。秘孔を突かれて無残に飛び散る程度の存在でしかない。
チルノは何故最強に拘るのか。大妖精にはそれがわからなかった。

【感想】
割りとオーソドックスでストロングスタイルな北斗ネタ。
しかしながら作品全体を包む独特でシュールな雰囲気がツボる人にはツボるだろう。
特に霊夢パートの奇妙なリズムは複数回読み直すとじわじわ来る。
最後に無理矢理良い話に持って行ったのは個人的にはマイナス。
どうせなら序盤から終盤まであの路線で貫いて欲しかった。
落ち着いて考えるとネタの尖り方が足りなかった気がするが、読了後すぐ100点入れさせられる勢いはあった。
チルノ! お前は最強に憑かれている!

【五段階評価】
★★★☆☆

魔理沙が愛されるおはなし  一般人氏

【作品集】141
【タイトル】魔理沙が愛されるおはなし
【書いた人】一般人氏

【あらすじ】
博麗霊夢に挑み続ける霧雨魔理沙。
あらゆる点で霊夢に劣り、2ヶ月間猛練習した戦術も敵わず撃墜される。
そして逃げるように神社を去った魔理沙は自分の敗因を泣きながらも評価し、その最中に大図書館の魔女の指摘を思い出し、単身図書館へ向かうのだった

【感想】
なんていうか魔理沙が愛されてる?作品。
魔理沙の自虐と周囲の評価が大きく異なっておりなおかつ大抵ヤンデレ。
最初は魔理沙の駄目出し的な話が続き後半は魔理沙の異常性と熱狂的なヤンデレの魔理沙の奪い合い。
コメントでは結構叩かれてるがそこまで文章は下手ではないと思う(もちろん上手くはない、なんか言い回しが変で長い)。
どちらにせよ霊夢を筆頭に全員ヤンデレに変えられており文章も下手なので評価は人によって大きく分かれると思う。
まぁちょっと変わった話が読みたい人にはお勧めしていいかもって感じでした。

【五段階評価】
★★☆☆☆

どうか私とワルツを  お嬢様氏

【作品集】141
【タイトル】どうか私とワルツを
【書いた人】お嬢様氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1300511731&log=141
【あらすじ】
幻想郷のバレンタインデーは、外の世界のそれとは圧倒的に違っていた
それはまさに戦争
早苗はその中に何を見るのだろうか
【感想・考察】
ものすごくはっちゃけている。ちょっと度を越してる。
ふざけてるとか、キチガイとか言ってもいいと思う。パロネタとか。3000弱行ったのが少し不思議なくらいにははっちゃけている。
お薬でもやってらっしゃるのだろうか。普通の文章も書けるのに。
それとも、こういうコメディ系のSSで極限まではっちゃけてしまうのは、人の常なのだろうか。
いわゆる、一言で言えば、「真面目にやってるけどやってることはふざけてる」系をメインに据えたSS。
てるてる。
こき下ろしたけど、コメディタッチの芯の中に、普通のSSであらばメインテーマとなりえたであろうメインテーマっぽいものが、うまくブレンドされていると思う。9:1くらいで。
このブレンド度合いはかなり魅力的。近年稀にみる感じのブレンド具合。
あとは、というかこっちのが大事なんだけど、お祭りの名に恥じない賑やかさが素敵。
なんというか、例えばキスメのイタズラとか、わいわいがやがやこどもまつりでこどもと一緒に騒いでいる気分が味わえる、そんなSSだった。
てとてトライオンってエロゲやってたときの感触にも似てる。分かる人なら分かると思うけど。
実はあんまりこういうSSすきじゃない。
てとてトライオンも、やっててすげー疲れた。
まあ、これは俺の好みの問題。
【総合評価】★★★☆☆(トライオン!!!!!)

お化け傘の夜行列車  浜村ゆのつ氏
春休みに旅行へ行くことにした秘封倶楽部の蓮子とメリー。

【作品集】141
【タイトル】お化け傘の夜行列車
【書いた人】浜村ゆのつ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1300717079&log=141
【あらすじ】
春休みに旅行へ行くことにした秘封倶楽部の蓮子とメリー。
彼女たちが乗ったのは、もはや時代遅れとなった夜行列車だった。
駅弁を食べている横を通ったのは、物凄く趣味のいい(メリー談)傘を持った少女。
二人はその少女の後を追うが見つからない。
さて、傘を持った少女はどこへ行ったのだろうか…

【感想】
夜行列車のようにのんびりと進むストーリーが心地良い。
目的地へ向かう列車の中で過ごす時間も旅の一部だということを思い出させてくれた。
途中から小傘が加わるが、とにかく蓮子とメリーの会話が愉快である。
冗談あり、皮肉あり、洒落あり。小粋な大学生らしさが伝わってくる会話だった。
それほど大きな動きはないものの、完成度の高い作品だと感じた。

あと、あまり関係ないけど、浜村ゆのつ氏の旧称がアッザム・de・ロイヤル氏だと知って少しびっくり。

タイトルから分かる通り、秘封と小傘のお話。

【作品集】141
【タイトル】お化け傘の夜行列車
【書いた人】浜村ゆのつ 氏
【長さ】 ■■□□□ (32KB 短めの中編)
【あらすじ】
 ヒロシゲで東京と京都が53分で結ばれるようになった時代にもかかわらず生き残った夜行列車。
そうは言う物の時代錯誤でおんぼろなその列車に乗って秘封倶楽部は合宿へと向かう。
その夜の事、素敵な傘を持った女の子を車内で見つけて追いかける事にしたが……
【感想】
 タイトルから分かる通り、秘封と小傘のお話。
小傘の馴染み方が半端無いけれども、これも夜行列車という空間が為せる技だろうか。
夜行列車ならではの、帰宅する人を乗せた列車が行き交う中で、
自分の列車だけが浮いているような感覚の車窓が描写されていて、夜行列車に乗った時を思い出す。
 文章は会話がメイン。彼女たちの笑いあり皮肉あり愚痴ありな会話の掛け合いが見所の作品。
【文章】       ★★★☆☆ (夜行列車の独特な雰囲気が出てると思った。)
【構成】       ★★★☆☆ (列車内の一コマらしいとりとめもない会話が良い。)
【読み易さ】     ★★☆☆☆ (会話が連続しすぎて読みづらい所があった。)
【総合評価】   ★★★☆☆ (夜行列車に乗った事があるなら読んでみて欲しい。)

誰がために乳は出る  KASA氏

【作品集】141
【タイトル】誰がために乳は出る
【書いた人】KASA氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1300713338&log=141
【あらすじ】
妖怪の間では授乳という習慣があった。大妖精がそれを学び、レティと別れたばかりで寂しがるチルノに授乳する。彼女は授乳によって妖精たちのリーダーとなりつつあった。
一方、紅魔館でも授乳は行われていた。そして、フランの巣立ちで事件が起きる。フランドールが、遊び相手のチルノを殺しかけてしまったのだ。
【感想・考察】
読むかどうかの判断は総合評価欄に任せるとして、面白かった点とクソだった点を挙げる。
大妖精の見当違いな強さがレミリアの視点から引き立っていること。レミリアを出したのは単純に良い感じになってたと思う。
もっとも、終盤になるとそれも鼻について気持ち悪い感じだけど。露骨。
次に、魔理沙の、「子どもの前でこんな話をするな」ってセリフ。この魔理沙でなければ言えないセリフだと思う。
単純に、キャラクターにこのセリフを言わせる神経が好き。というかこのセリフが好き。こう言えるセリフが好き。
もう一つ、授乳というアクションの性的な意味について。
人間は口唇欲求をいつまでも抱き続けていて、いろいろな物にその代理を求めるのだという。
皆大好きタバコ、皆大好きチュッパチャップス、そして皆大好きフェラチオもその一つ。
むしろフェラチオは、母親のおっぱいを吸わされた復讐として性的興奮を得るのではないか?とかいう話すらある。
目の前で口唇欲求に溺れている女(母親の代理)がいる!母親が俺のおっぱいを吸っているぞ!ヒャッハーあの日の復讐だぁあああ!ってこと。
ごめん本題から離れた。
えっと、何が言いたいかというと、この話は、一部の読者に限って、非常に興奮しやすい物になっているということ。あるいは、KASA氏がそうしたこと。
一部の読者とはすなわち、超絶マザコンのこと。
ちなみに、この話に過度な嫌悪を抱く人間も、無意識下でマザーコンプレックスを抱いていると思われる。簡単に言っちゃえば、嫌悪の反対は無関心だし。
だから10点妖精ちゃんはマザコンということが示されて今興奮している。え?無関係?はは、馬鹿な。
あとは、わざわざ創想話でこれをやったキチガイっぷりがいいと思う。
俺は鬱とかダークとか好きだ。ベクトルは違えど、キチガイっぷりを考えると同じようなもんだと思う。
クソだった点
紅魔館の授乳シーンは明らかに存在価値薄すぎだよね。違和感あり放題。特にレミリアが小物っぷり半端ないから、凄い違和感。
いらないところはバッサリ切ればますますaho氏化できると思う。絶対超えられないけどね。
あとは紫とレミリアの子供っぽさ。エピローグ(大宴会)は良い。わけわからんことになってるのは、コメディ的に楽しめる、っつかこれコメディなんだと思う。
この紫は(笑)が付く。土下座してろ
対抗策としては、はっきり大人と子供のキャラを分けるべきだったと思う。
すなわち、授乳させる者と授乳する者。大妖精が授乳する者になり、レミリアは授乳を知らない。
なんというか、通過儀礼っぽい感じにする。精神的な大人への。
まぁその場合レミィがクソガキになっちゃう可能性も否めないけど、別にいいんじゃないかな。そういうキャラだし。あと紫は貧乳。。
あとこれは単純にどうでもいいことなんだけど、すべからくの誤用辺りとかマジ鼻につく。すげー目立つし底が知れるからやめたほうがいいと思う。
わざとやってるんだったらわからんけど。でも、なんのため?
最後は、わざわざ創想話でこれをやったキチガイっぷり。デメリットにも成るということで。
ついでに、レティチルってマジ吐き気催すよね。マジ無理。なんで公式設定から目を逸らせるのだろう。まあどうでもいいけど。このSSだとチルノゴミみたいだし。チルノ好きは注意。
最後に、お姉さん大妖精(お母さん大妖精か?)もマジ気持ち悪すぎるよね。なんで公式設定から目を逸らせるのだろう。まあどうでもいいけど。つか、あれ公式設定じゃなかったんだっけ?
総評としては、まぁこんなものなんじゃないのというところでした。レビューオススメしてくれた人には申し訳ないけど、こんな感じ。
【総合評価】★★☆☆☆(悪くはなかったと思う。少なくとも面白い点は散見された。俺はコメあり30点放りこむけど、全体としては2000点くらいが適正?)

うどんげ双曲線  鹿路氏

【作品集】141
【タイトル】うどんげ双曲線
【書いた人】鹿路氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301452405&log=141
【あらすじ】
(霊夢は肌綺麗だけど顔は私のリード)
鈴仙・優曇華院・イナバは、なにかと比べてしまうお年頃。
突き動かされるように比較してしまうのである。
しかし、輝夜のピアノだけは別だった。
【感想】
臆病で、他人の目が気になって仕方がない。
そんなうどんげに「痛いな」と思いながらも、共感できる自分がいた。
全体的な雰囲気は不思議・綺麗。
特に輝夜がピアノを演奏するシーンが幻想的だった。
ラストもとても切れてて印象に残る。

ただ、双曲線の例えは、横軸の部分がよく分かりませんでした……ぐぬぬ

妖夢VS蟹  根古間りさ氏

根古間りさ氏の「妖夢VS蟹」は貴重な妖夢モノの佳作
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301024734&log=141

この美しくも残酷なオチこそ白玉楼の主従の関係を象徴している気がする。上手く言えないが
こんな短い話でこれだけの話を書けるというのはもう作者の実力とかじゃなくて神のご意志の賜物であろう
それにしてもすげぇなぁこの蟹。妖夢の一刀すら白羽取るこの蟹でスピンオフ作品を書いたら当たると思う

東方千一夜~The Endless Night 第三章「悪霊の魔術師・中編3」   ダイ氏

【作品集】141
【タイトル】東方千一夜~The Endless Night 第三章「悪霊の魔術師・中編3」
【書いた人】ダイ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301158250&log=141
【あらすじ】
謎の魔導書にヒントを見つけた魔理沙とアリスは紅魔館の図書館へと向かう。
立ち向かうは二人の超戦士、美鈴と咲夜。
美鈴は門番だけど、門の前に居るより補足しやすいという理由で館内に居るぞ。
さあ、ダイの大冒険とドラゴンボールと聖闘士星矢用語乱れ飛ぶ怪しい熱血バトルの幕開けだ!

【感想】
美鈴の帽子の龍マークが超戦士の証だという事が唐突に明かされる程度の事で驚いたり
こんな設定原作にないよ、と怒っているようじゃこの作品を読む事は出来ない。
しかし美鈴が龍星座の紫龍の廬山昇龍覇、
アリスが天貴星グリフォンのミーノスのコズミックマリオネーション使うのはともかく
咲夜さんに界王拳とジャジャン拳使わせる発想は無かった。
この話の咲夜さんは、ゴーレム兵を素手で壊すぜ……?
あと美鈴は右のかかと落としを警戒しすぎて左のかかと落とし脳天に食らうとかやらんで下さい。
突っ込み待ちか。

個人的には中編2の
「八卦炉の力とE=MC2という式を使えば、太陽に匹敵する魔法力を生み出すことが出来る」付近が
ツボにはまって腹筋をやられた。
この作者様、俺には逆立ちしても捻りだせないセンスを持ってやがる……

ぼくがかんがえたさいきょうの  SPII氏

SPII氏の『ぼくがかんがえたさいきょうの』はタイトルを除けば佳作
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1300502754&log=141

タイトルでふざけなければよかったのに……とは思うけど、まぁ良作だからいいか
この作品で「おっ」と思ったのは、霖之助が「なぜ風見幽香は最強なのか?」という問題に対する考察を述べる処
その「最強」の所以は非常に簡潔だが、物凄く納得できる。なるほど……と思わせられたのが悔しくなるぐらいうまい作品

つりぼりっく  反魂氏
反魂氏の「つりぼりっく」は不思議な作品

反魂氏の「つりぼりっく」は不思議な作品
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反魂氏がこの作品において「何かよくわからない作品」を目指したのだとしたらそれは失敗してる
けれど、この何とも言えない夜の静かな雰囲気、いつもと違う雰囲気はうまく表現されてると思う
深夜、両親が居間で深夜番組を見ていたり、静かに晩酌したりしているのを見た時の、
あの何とも言えない非現実感を表現したかったのだとしたらこのSSはすごくみずみずしい内容だと思う

なんだろう、この雰囲気の良さは。

反魂氏の『つりぼりっく』はジワッとしためーさく
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なんだろう、この雰囲気の良さは。この作品の魅力はこの「家族が寝静まった後の深夜の雰囲気」だと思う
家族が全員寝てしまい、起きているのが自分だけという深夜に感じる、あの物静かな、それでいて賑やかな、神聖な雰囲気がある作品
作者様的にはシュールさを強調したつもりだろうけど、この作品のミソはそういう深夜独特の雰囲気を完璧に再現しきったところだと思う

未知との遭遇  文鎮 氏

【作品集】141
【タイトル】 未知との遭遇
【書いた人】 文鎮 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/141/1300599712
【あらすじ&感想】
 『幻想郷が海になりました』で知っている人も多いかもしれない文鎮氏による
 秘封倶楽部の作品。尺は52KB、ポイントは3350点、コメントは18件。
 「サンタの正体は宇宙人である」という新説を打ち立てた蓮子がメリーと共に、
 突如京都の街に現れたサンタクロースの正体を突き止めようとするお話。
 作品の途中では赤いスクーターに乗ったサンタと、蓮子らを乗せたタクシー運転手
 ジョーンズとのハリウッド顔負けのカーチェイスシーンが展開される。

 『幻想郷は』で登場したムラサ船長率いる実在の潜水艦よろしく、
 今作はあらゆる宇宙人ネタを取り入れて読者をくすりと笑わせにかかる。
 作品のオチまでパロディを絡めて結んでいるあたり流石である。
 氏の秘封倶楽部の作品には他にも『さらば愛しの母校よ』があり、
 廃校が決定した蓮子の母校である東京の小学校を2人が訪問する。
 去年のCD発売で秘封倶楽部に興味を持った人には特にオススメしたい。