作品集142

Last-modified: 2011-11-02 (水) 19:43:03
好きだったのよ、貴方  遠野はりま氏

【作品集】142
【タイトル】好きだったのよ、貴方
【書いた人】遠野はりま氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301719915&log=142
【あらすじ&感想】
ある日漏れ聴こえてきた女中の会話を聞いてしまった阿求。
それは知り合いの妖怪、上白沢慧音に恋仲の相手がいるかもしれないというものだった。
それを聞いた阿求は、とある異性の事を思い出し、胸の切なくなる想いを抱える。

始まる前から終わってしまった、そんな恋について触れた掌編。
短い本文の中にも想いを捨てきれない未練さや後悔が一杯に込められている。
恋愛小説なんてスイーツの読むものだ、などとは言わず、一度目を通してもらえれば作りの丁寧さにはっとなると思う。

【五段階評価】
★★★★☆

森とお肉と原風景  LOS-V氏

【作品集】142
【タイトル】森とお肉と原風景
【書いた人】LOS-V氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301978463&log=142
【あらすじ&感想】
家出した魔理沙はどうやって魔法使いになったの?と言う疑問を、魔理沙の一人語りと言う形で書いた短編。
軽妙な語り口のため、気付いたら引き込まれている。読みやすいが、少々のグロ描写有り。気にするほどの物ではない。
内容としては、地の文が三人称では無いためこの作品のキモである(と思われる)狂気は少し伝わりにくい印象。
しかし抑えるツボは抑えてあるため、想像力豊かな人には楽しめると思う。何気ない一言が、怖い。

雨上がりの晴空 ~美鈴と私と昔の私~  Enter氏

Enter氏の『雨上がりの晴空 ~美鈴と私と昔の私~』を読了した
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1302101574&log=142

よく書いたね、という作品。正直駄作とも違う、なんと言うかダメな作品だった
何がよくないかと言えば、まずストーリーの起伏のなさが挙げられる。ありきたりすぎるし、特別な技巧があるわけでもなし
オリジナルキャラの行動の理由が後付けっぽいために感情移入しにくく、人形劇を見ているかのようだった
メイリンという名前の由来とか、そういう小道具の使い方もまったくなっておらず、話を盛り上げるのに成功していない

何より美鈴が最後に出す結論が軽い。「ここまで書いておいて結局そんなことが言いたかったのかよ」とガッカリした
妖怪と人間、その関係性。それについてもう少し自分で頭を捻って、話の型をテンプレートから外す努力がほしかった
こちらが話についていけてないのに、あとがきで颯爽と「この作品のテーマは~」などと語ってるのだからタチが悪い

つーかそもそも、この体験が今の美鈴にどう影響してるかとか、そういうことが一切書かれてないじゃん
だから結局、主人公の美鈴にも感情移入が成功しない。オリキャラものに美鈴足しただけか?

キツイことを言うが、この文量でオリキャラや文章で話を飾ってる暇があったら、もっと話を練るべきだったように思う

アブノーマル・アクティビティ  KASA氏

KASA氏の『アブノーマル・アクティビティ』を読了した
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1302247776&log=142

タイトルはたぶん『パラノーマル・アクティビティ』のもじりなんだろうけれど、発想がよかった
元ネタの映画は「据え置き暗視カメラに次々と映る恐怖」という斬新な切り口でヒットしたホラー映画だけれど、
これを文章で、しかも百合でやろうとしたのが良い。こういうアイディアはどんどん実行してほしい

しかも書き方がうまい。カメラの映像=第三者視点、という風に書き起こし、心理描写は一切なし、
思ってること考えてることは全部台詞で言わせることで、傍観的な視点を最後まで損なうことなく書き上げた
おかげで最後まで「ん?」と思うことなく読みきれた。作者の技量に拍手せねばならないだろうと思う

このおかげで結構面白い百合作品が書けていると思う。キャラ本来の魅力だけで書き上げるのではなく
あえてこういう小道具を使い、切り口が違う物語を作るというのはSS書きの腕の見せ所だと思う
もっとこういうSSは増えていいと思った

…おや!? にとりの ようすが…!  飛び入り魚氏

ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1302337945&log=142
全編通してオールパロディ。ポケモンだけかと思ったら他の作品も結構混じってる。
正直な所話としての質は余り高くないが、その必要以上にゴリ押しされるパロネタは気に入ったら割と楽しめる。
でもこれに点数を入れたくは無かった。だからレビューで。
力づくで笑わせてくる作者に勝てるかどうかで面白さは決まると思う。

霊夢と黒猫とプレゼント  積分ティッシュ氏

【タイトル】霊夢と黒猫とプレゼント
【書いた人】積分ティッシュ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301676536&log=142
【Point】940 【Rate】12.87 【個人的評価】★★★★☆
【感想】
霊夢が黒猫を拾って色々な人たちからプレゼントを貰う話。タイトル通りだ。
まず霊夢が小学生かと思うくらいに幼稚なので幻想郷が少し心配になる。どんだけアホの子やねん。
そして描写も幻想郷という場所を考えると首を傾げたくなるのがちらほら。自己設定で済ませていいのかこれ。
まぁ霊夢だけでなく他のキャラ達もそれぞれ幼くなっているし、そういう幻想郷だと諦めるのが吉。
ただし、上記を意に介さない人にとっては、微笑ましさというか何というか、とりあえず和む。
黒猫が自分の身を明かすところまで読めば判ってもらえると思うのだけど。
全体として稚拙と切って捨てるには惜しいって感じで、嫌いじゃないなぁ。

だいっきらいです/そんなの関係ねえ  鬼灯氏

【タイトル】だいっきらいです/そんなの関係ねえ
【書いた人】鬼灯氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301596275&log=142
【Point】2260 【Rate】12.03 【個人的評価】★★★★☆
【感想】
咲夜とパチュリーがタイトル通りのやりとりをする話。
のっけから『五十年目のプロポーズ』と同一設定です。と言われてもどうしようもないんだよね。
そしてどういう状況か判らないまま話が始まり把握しようとわたわたしているうちに話が終わる。短っ。
まぁ斬新な設定と、投稿日に引っ掛けた小ネタ作品だった。途中まで百合だと思ってたが違った。
改めてそういう作品だという予備知識を得て読むと、何となくニヤニヤできる良作に見えてくる不思議。
キャラとしては誰てめえ感が無きにしもあらずだが(特に咲夜)、そういう幻想郷だと思えば良いわけである。
というわけで前作を読んでいない人は二度読み推奨。まあ作者さんに従って前作から読むべきか。

あなたが付すタイトルセンスにひとひら  赤井葵氏

【タイトル】あなたが付すタイトルセンスにひとひら
【書いた人】赤井葵氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301596222&log=142
【Point】1150 【Rate】13.06 【個人的評価】★★★☆☆
【感想】
二人だけになった、レミリアとフランドールの話。これ以上書くとネタバレの域に踏み込みそう。
文章は好きな人にはとことん好かれそうな、つまりは一般受けしなさそうな文章。
ちょっと表現が生々しいというかねっとりしているというか、なるほど低得点高レートなわけだ。
話としても最初のほうが何の話か良く判らないのはマイナス。
読み進めると把握できるので(まぁ推測は最後のほうでひっくり返されるわけだが)、
ぱっと見でブラウザバックした人はもうちょっと我慢して読んでみて欲しい。
ただ読後に釈然としない感じが残るかもしれないが、それも含めて雰囲気のある作品だった。

笑わない月の使者  浅木原忍氏

【タイトル】笑わない月の使者
【書いた人】浅木原忍氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301583742&log=142
【Point】1560 【Rate】12.68 【個人的評価】★★★☆☆
【感想】
上司と部下がお風呂でコミュニケーションを取って上司の固さが少し取れる話。彼岸組でも成り立ちそうだ。
読みやすく書かれてはいるけど、話としてはちょっとテンプレ通り過ぎるかもしれない。
ちなみに、これって作者さんの連載作品のサイドストーリーに該当するのかな?
何となくだけど既にキャラやら立ち位置やらがある程度熟成された後の話を読むような感じを受けた。
もっとも、そういう感じを受けてしまったがために入り込めなかったとも言える。
儚月抄に嫌悪感が無いのなら、とりあえず読んでみても良いのかも。

ゆうさく ほか  guardi氏

【タイトル】ゆうさく ほか
【書いた人】guardi氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301522792&log=142
【Point】2030 【Rate】13.26 【個人的評価】★★★☆☆
【感想】
一つの作品の中に幽香の日常を描いた四本の掌編があった。それぞれ春夏秋冬に対応している。
前書きが目次のようになっていて、なるほど他のレビュアーさんが言うとおり読者への配慮が感じられる。
内容もさらさら読める素敵なお話。それ以外に言いようはないのだけれどもね。
東方キャラの日常(それも事件とかが起きるわけでもない本当の日常)を読みたい人にはクリーンヒット。
でもヤマもオチもイミもあってはいけないような作品だから、需要は限りなく低そう。
後書きとコメントを見ると、ニッチを狙ってそれなりに成功していると言えるのかも。
個人的には冬の話がオススメ。

背骨をへし折れ!  結城 衛 氏

【作品集】142
【タイトル】背骨をへし折れ!
【書いた人】結城 衛 氏
【長さ】□□□□□ (10KB 掌編)
【あらすじ】
 本を書いているけれどなかなか筆が進まないパチュリー、
そこに美鈴がやって来てパチュリーに盛り上がる文章の書き方を語る。
【感想】
 美鈴がパチュリーに教える文章講座:展開編。
作品という物を人の体に例えていたり、映画「エイリアン」の例を使っていたりして、説明が分かりやすい。
その一方、文章を書く覚え書きとして書いたと作者が言う通り、
ストーリーよりも文章の書き方という内容に重点が置かれていると思った。
 個人的にはこういうのもありじゃないかと思う。
某ネコ型ロボットに算数や国語を、某暴れん坊警察官に歴史や地理を解説させる学習漫画があるように、
東方キャラの姿を借りて、解説に重点を置いたような作品があっても良いんじゃないだろうか。
【文章】       ★★★☆☆ (淡々と進むパチュリーの一人称。)
【構成】       ★★☆☆☆ (学習漫画っぽい一直線な展開。)
【読み易さ】     ★★★☆☆ (盛り上がりは無いけど堅実。)
【総合評価】   ★★★☆☆ (まさに学習漫画ならぬ学習SSといった感じ。)

あやなし  砥石氏

【作品集】142
【作品名】あやなし
【作者名】砥石氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1302336602&log=142
【あらすじ】
 射命丸文は燻っていた。一度定着してしまった呼称を変えることは、困難を極めると判っていたから。
 射命丸文は焦っていた。姓名でしか呼び合っていない彼女に対して、しかし友人は名前で呼び合っていたから。
 射命丸文は患っていた。失うことを恐れて、想い慕う彼女を前に、ただ逸る気持ちを圧し留めることしか出来なかったから。
 射命丸文は慕っていた。彼女と、今以上に懇意になれぬことを燻り、焦り、患うほどに。ひたすら強く、ただ哀れに。
 射命丸文は戦っていた。葛藤に苛まれ、自らの気持ちに素直になれない、ただただ臆病で、情けない、自分自身と―――
【感想】
 ここから感想。読んでみての率直な感想を申し上げるとすれば、ただひたすら平坦な道を脇目も振らずに散歩していた気分だった。
 つまり、テーマと言う目的地が決まっていて、読者は徒歩でただひたすらそこに向かって歩きながら読み進めていく感じ。
 早い話が、山場がない。文章自体は上手く、キャラクターの心情描写や周囲の背景描写、それらを惜しみなく描写してはいるが、
 それらを道筋に沿って並べている、と言うイメージが強い。それが悪いとは言わないが、やや平坦が過ぎて若干飽きがくる。
 それと、この物語に際して、あるキャラクターが幾度か登場し、核心に至る非常に重要なキーを握っていると思われたが、
 愉しみにしていたその正体も、一言二言でケリがついてしまい、その存在意義に僅かな疑問が残る結果になってしまった。
 それだけで信じるって、いくら惚れた弱みだからと言っても、妄信的すぎると言うか、絶対結婚詐欺にひっかかるぞ、みたいな。
 ボロクソに書いたが、しかし、だからと言ってつまらないわけではない。実際に描写も丁寧で、先述したとおり文章も上手い。
 なんだかんだでちょい役だと思ってたはたてがいい味出してるし、今度はそれを題材に書くと面白いかもとさえ思ったほど。
 ぶっちゃけ、これで終わったら勿体ない作品だと思う。スクロールし尽して、え、これで終わり? と嘆いたほどには。

文章力   ★★★★☆(上手い。水準以上だと思う。語彙が豊富とでも言うべきか?)
構成力   ★★★☆☆(100kbを超える作品をここまでまとめれば充分か)
読み易さ ★★★☆☆(少々読みにくい。文章は上手いが、やや気取った感が否めない)
危うい度 ★★★☆☆(何と言うか、こういうの読んでるとお互いが女だってこと忘れる。大前提が間違ってるよ!)
総合点   ★★★☆☆(やや長編気味なのが若干のネックか。ただし、読みごたえはある。時間があるときは是非)

五十年目のプロポーズ  鬼灯氏

(自己レビュー)
【作品集】142
【タイトル】五十年目のプロポーズ【書いた人】鬼灯

【あらすじ&所感】
 レミリアとパチュリーの付き合いはすでに半世紀以上。誰が見たってラブラブなのだけど、関係はいまだに親友止まり。
 それをみかねて発破をかけるフランドールと咲夜。
 しかし彼女達も、人の事を言えないくらい初々しい関係なのであった。
 大切なことはきちんと言葉にしなくてはならない。
 だけど大切なことほど、言葉にするのは難しい。
 そんな、もどかしい告白の物語です。

 とにかく読みやすいように。
 文章を書く時にとても気を使っているところです。
 華やかさはなくとも、情景が伝わりやすい描写をと心掛けています。
 何度も何度も声に出して読む事で、引っかかる箇所はないかと確認しつつ書き進めていきました。
 だからこそ、その点についてコメントで褒めていただけたのが物凄く嬉しかった。
 喉が枯れてしまったのもいい思い出。
 ――自分なりに、可愛らしい恋物語を描いたつもりです。
 隠し味として、家族愛も。
 間食にチョコレートやマシュマロをつまむ程度の気持ちで味わっていただければなあ、と。
 そんな気持ちだったのですけど、予想外に高評価をいただきまして、嬉しいやら戸惑うやら。
 読んでくださった方々には、本当に感謝しています。
 だからこそ、もっといい作品に出来たのではないかと考えたりもするのですけど。
 精進あるのみ、ですね。

 ☆は、自分でつけるのには少し抵抗がありますので未表記とさせていただきます。
 ただ、女性キャラ同士での恋物語、いわゆる百合作品ですから、そういった物に抵抗のある方にはおすすめ出来ません。
 私にとっては、お気に入りの一作です。

三月姫の夜想曲  イムス氏
あえて分類するならシュールギャグ

【作品集】142
【タイトル】三月姫の夜想曲    
【書いた人】イムス氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1301696393&log=142
【ジャンル】あえて分類するならシュールギャグ
【あらすじ】
兎狩りに竹林に来てサニー、スターとはぐれたルナチャイルドは、月影の映る澄んだ池のほとりで輝夜、レミリアに出会った。
早々に退散しようとするルナチャイルドだが、カリスマ2名はあろうことか親しげに声をかけてくる。
しかも中二感あふれるやたらと優雅で装飾過多で意味不明な言葉で。

「静かな夜ね、あらゆる生命が眠りについているかのように」
 黒耀の姫は、袖で口元を隠して微笑する。
「静かな夜ね、あらゆる生命が死に絶えているかのように」
 紅魔の姫は、自慢するように口角を上げて微笑する。
「静かな夜ね、あらゆる生命が……えーと……」
 金冠の姫は、セリフの流れを読もうとしたが結局なにも思いつかず黙りこくってしまった。
(本文冒頭より引用)

最初は引いていたルナチャイルドも徐々に侵食されていき…
今宵、ムーンカリスマアビリティを持つ三月姫(さんげつひめ)は宇宙の均衡に触れ、大いなる乾坤と1つなり言霊を紡ぐ。
『奏でよう! 三月姫の夜想曲!!』

【感想】
踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら~とも言いまして。
なかなか見ない取り合わせの3人だが、読んでいるうちに妙に馴染む。
最初から最後まで無駄に優雅で無駄に神秘的でかなり恥ずかしいセリフのオンパレードなんだけど、本人たちが楽しそうだから読者も楽しい。
たとえ悪乗りでも、誰からも理解されなくても、楽しんだものが勝ちなのである。まして永遠に近い時間を生きる彼女たちならなおさら。
中盤から双月姫を導いた導師とか、大いなる敵の存在とかがでてくるけど、結局みんなノリのいい幻想郷の住人だった。
イムス氏の書く話はぶっとんでいるように思えて、幻想郷に漂う無駄や余裕、遊び心を重んじる空気をよく表現できているように思う。
幻想郷はカリスマとか妖精とか以前にみんな馬鹿なノリを楽しめる悪友みたいな関係なのだろう。ちょっとうらやましい。
ちなみに後書きでは本編にでなかった人物がまた巻き込まれてしまう。いいぞ、もっとやれ。

【五段階評価】
★★★☆☆
癖があるから波長が合わないときついかもしれない。逆に合えば★★★★☆なのは保障します。
SSは楽しく書ければ勝ちだし、楽しんで読めれば勝ちだと思う。両方そろえばそれは幸せなことだね。

静かな、とても静かな晩のこと。

【作品集】142 【タイトル】三月姫の夜想曲  【書いた人】イムス 氏
【あらすじ】
 静かな、とても静かな晩のこと。 黒耀の姫、紅魔の姫、金冠の姫が竹林の池で出会った。
 優雅で上品でちょっと痛い感じもするけどカリスマあふれる静寂な空気が漂う中で、
 静寂を司る金冠の姫は、なぜこうなってしまったのかを思い返すのだった。
【感想】
 25KBの中編。月繋がりの2人(?)が1人(?)をカリスマ(?)溢れるセリフで巻き込み、
 巻き込まれた訳1名はそれに振り回されるというギャグ作品。
 セリフの中二病らしさが物凄い。最初から最後までポエムが詰まっていて、
 ここまでぎっしり詰め込まれていると逆に感服してしまう。初読だと字面が滑る事滑る事。
 この中二病溢れたやり取りをさらっと読めたならその人はかなりの読解力がある。
 でも、ルナチャと同じく文字に翻弄されても問題なく楽しめるので、お気軽にどうぞ。
 今日も幻想郷は平和です。
【文章】       ★★★★☆
【展開】       ★★★☆☆
【総合評価】   ★★★★☆ (本文楽しめたならあとがきの番外編もどうぞ)