【作品集】147
【タイトル】one day=one/day
【書いた人】kosoado氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307138490&log=147
【あらすじ】
森近霖之助はその日、気怠さを感じながら目を覚ました。
いつも届くはずの場所に、手が届かない。
無性に嫌な予感を覚えた霖之助は、自分の姿を確認して、絶句する。
姿見に映った自分の姿は――十歳程度の少年だったのだ。
身体の異常を確認するため、店を一度閉めて永遠亭へ行こうとする霖之助。
そんな彼の元に現れたのは、見慣れた姿形の少女、霧雨魔理沙のもので……。
【感想】
外堀を埋められていく霖之助なお話。
子供になって普段の理性が働かず、魔理沙相手にドギマギする霖之助。
そんな彼を、所々に見せる乙女チックさで籠絡しようと画策する魔理沙。
一言でまとめるのなら、たぶん「さくばんはおたのしみでしたね」なのだ
が、短いながらににやにやさせてくれる要素はしっかり詰まっているよう
に感じられた。
魔理霖が好物!という方は、是非読んでみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】HAPPY NOTE
【書いた人】まりまりさ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307214057&log=147
【あらすじ】
ある日のこと。
チルノは森の中で、一冊のノートを拾った。
漢字が読めずに困惑していたチルノは、友達である大妖精に読んで貰うことにする。
するとそこには、こんな一文が綴られていた。
『このノートに名前を書かれた人は、幸せになります。その時、その人が一番望んでいる幸せが、その人の元に訪れます。』
これは、幸福のノートと彼女たちを巡る、小さな、優しい物語。
【感想】
他人の幸せを願うチルノ。そんなチルノを後押しする大妖精。
幸せを願うことには代償が必要で、その切り返しもありがちだが胸に響く。
途中で出てくる、キャラクターたちの“幸せ”も、「これが彼女たちの幸せなんだ」と
ほっこりとした気分にさせてくれるのも、魅力の内だと思う。
お姉さんな大妖精、優しく元気いっぱいなチルノ、ちゃんと“大人”をやってくれるてゐ。
彼女たちが好きならば、一度読んでみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】魔界カップ麺が好き!
【書いた人】超空気作家まるきゅー氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307304723&log=147
【あらすじ】
ある日、アリスの元に神綺からダンボール箱が届いた。
その中身は、魔界カップ麺シーフード味。なんとなしに、時々無性に食べたくなる懐かしさ。
家に時計を置いていなかったアリスは、神綺から貰った妙に凝った意匠の懐中時計を手に取る。
カップ麺を食べようと三分間待つアリスだが、その三分は長かった。
三分間で巻き戻る世界。
アリスは、個人の波長を“番号”として捉え遠隔会話を可能とする手鏡を手に取ると、早速原因を調べ出すのだが……。
進行時間は三分のみ、体感時間は数時間。アリスの長い一日が、始まった。
【感想】
スタートは、呆れから。だんだんとただ事ではないと感じ始めてから、アリスの戦いが始まる。
読者側としては、読みながら結末を考えたいのがミステリー。でも脳裏を過ぎる魔界カップ麺シーフード味の
妙な存在感に、どうにもうまく想像できない。
そうしている内にどんどん話が大きく膨らんでいって、否応なしに続きを目で追ってしまう。
三分間のやり直しの中、時間制限付きで時間制限がないので、家から出られないけど言葉を連ねることはできる。
そんな彼女が何度も何度も試行錯誤を繰り返し結末に辿り着く様は良かった。
魔界カップ麺もアリスの内情の変化をありありと見せるための舞台装置として、よく生きていると感じた。
とりあえず私はどっぷりと気に入ってしまったので、アリスが好きならみんなで読もう!
超空気作家まるきゅー氏の『魔界カップ麺が好き!』は怪物的傑作
ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307304723&log=147
超空気作家まるきゅー氏を一躍非空気の大御所作家にした伝説的作品であり、現在、私が創想和の中で最もクオリティが高い作品と考えている作品
何が凄いのかというと、これだけの長さで、これだけの制約の中で、これだけのエンターテイメント性と勢いに満ちた作品を作れたのが凄い
いやはやまったく、この作品はまさに怪物的傑作である。たかが同人ゲーム(こう言えばまた問題なのだが)の二次創作なのに、
この圧倒的完成度、ネタの料理の仕方、クライマックスへと盛り上がってゆく過程、すべてが超一級であり、吟味され洗練されている
まるで職人が寝食を忘れて磨き上げた一個の工芸品を見ているような、圧倒的な完成度と美を誇っているというのは決して過言ではないだろう
さらに、500kbぐらいの容量でこの点数を取るならまだわかるが、この作品はなんと56kbしかない。中編レベルの容量である
ただ文章をありったけ装飾して点数の入れやすい作品にすることはできるが、この作品は違う。無駄を削ぎ落してなお、この圧倒的面白さは何なのか
この容量でこの内容の濃さを出すことは、アイディア、ストーリーの練り方が最初から素晴らしくしっかりしているからこそ成し得た離れ業であろう
主人公のアリスのキャラだけでなく、途中登場するレミリア、永琳、神奈子、そして神騎らの豊かなキャラクター性にも刮目すべきと思う
アリスが何度も何度も繰り返すことになる彼女らとの問答は、やがてアリスという存在、そしてアリスをアリスたらしめている構成要素の脆弱性を
容赦無く追求し、あげつらい、丸裸にしてゆく。このあたりのスリリングな展開は、さすが緻密な構成で鳴らした氏ならではの芸当であるといえよう
まさにどこを取っても一級品。短編を得手とする作家も、こんな作品はキャリアの中で一本書ければいい方ではないだろうか
読んでいない方は今すぐ読むべきであり、既に読んだことのある人はもう一度読み直し、新たな発見をすべきであろう
とにかく私が推す作品としてはダントツでおすすめできる作品である
【作品集】147
【タイトル】本の整理がしたかったのよ
【書いた人】筒教信者氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307620501&log=147
【あらすじ】
紅魔館でいつものように本を読んで過ごしてパチュリー。
そんな彼女の元に飛び込んできたのは、いつになく慌てた様子のレミリアだった。
落ち着かせて事情を聞こうとするパチュリーにレミリアが告げたのは、紅魔館のある種のピンチ。
――メイド長、十六夜咲夜が倒れたということであった。
なんてことはない風邪、でも安静にしていなければならない。
そこでパチュリーは咲夜に休ませようとするのだが、一番労力を使っているのはパチュリーの図書館だった。
咲夜を休ませて早く良くなって貰うために、パチュリーは一つの決意をする。
【感想】
家族思いな紅魔館。
本と共に生きてきたパチュリーが、共に暮らす咲夜のために、らしくないと知りながらも行動に移す。
そこから垣間見える“家族”の温かさに、ほっこりとすることができた。
短い文章かつやや行間が詰まっているので、見にくいかも知れない。けれど、ハートフルな紅魔館が
読みたいのなら、是非一度覗いてみるのはいかがだろうか。
【作品集】147 【タイトル】珈琲の黒 【書いた人】ネム 氏
【長さ】■□□□□ (13KB 短編)
【あらすじ】
「四六時中読書ばかりしてて、飽きないのか?」 「飽きるわけがないでしょう。」
魔理沙の質問にそう答えたパチュリーだったが、
この問いの事が頭から離れず、紅魔館の面々に聞いてみることにした。
【感想】
ネム氏のデビュー作。読書について悩むパチュリーというのは新鮮な印象を持った。
お気に入りは中盤。朗らかでクスッとくる美鈴とのやり取りと、
紅魔館が好きということが伝わってくる咲夜とのやり取りが面白かった。
手軽に読める短編。デビュー作とは思えないほど良く纏まっっていた。
【文章】 ★★★★☆ (紅魔館住人の違いが良く出ていた)
【展開】 ★★★☆☆ (後半駆け足だった印象)
【総合評価】 ★★★★☆ (良作。次回以降も期待したい。)
【作品集】147
【タイトル】博麗賽銭箱
【書いた人】ルユレ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307631053&log=147
【あらすじ】
いつものようにアリスの家でお茶会をする、魔理沙。
彼女たちの話題は、引退した霊夢に代わる新しい博麗の巫女のことだった。
霊夢が昔から大切にしていた、博麗の賽銭箱。彼女は、新しい巫女として
巫女服に袖を通し、紅魔館の模擬異変に挑む。
霊夢よりも臆病で、恥ずかしがり屋で、でもどこか素質を感じさせる博麗
の賽銭箱。その姿を、魔理沙とアリスは思い浮かべて微笑み合うのであった。
【感想】
シュール。
短いし、山やオチといえるものも無い。
分類すればほのぼのに相当するのかも知れないが、誰も賽銭箱のことにツッコミ
を入れず、美しい思い出を語る様は本当にシュール。
紛う事なき一発ネタ。笑いがこみ上げてきたら負けくらいの心境で読みに行くと
楽しいかもしれない。
とりあえず、私は巫女服に袖を通す下りで笑ってしまったので、きっと敗者。
シュールな日常にほっこりと笑いたい方は、覗いてみるのはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】永遠への邂逅
【書いた人】裁縫嫌い氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307769213&log=147
【あらすじ】
宇佐見蓮子、八十九歳。
家族も居らず、訊ねてくるような友人も、もういない。
医者によって肺がんを宣告された彼女は、病室で夜空を見上げる。
身体は悪くなったが、目は悪くなっていない。
星空から時間を見た彼女は、同じく病室の寝台に横たわる女性に、昔話を始めた。
それは、彼女にとっての回想。彼女が、思い浮かべる一番楽しかった風景だった。
【感想】
色々と惜しい、というイメージ。
どうして一人になってしまったのか、など色々と説明が足りていないように思えた。
肺がん末期だったらとてもじゃないけど静かな気分では居られない気がするのだが、
未来鎮痛剤とかそういことだろうか。なんにしても、描写が足りない。
しっかりと肉付けをすれば、化けるようなイメージがある。
蓮子とメリーの最期の光景が、幸せなものであって欲しい。
そんな風に思っている方は、覗いてみるのもいいかもしれない。
【作品集】147
【タイトル】レミリアさんと小悪魔さんが咲夜さんについて語る
【書いた人】白々燈氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307723704&log=147
【あらすじ】
紅魔館の主、レミリアスカーレット。
図書館の魔女、パチュリー・ノーレッジ。
水晶玉に画面を投影して、外の世界の格闘ゲームに熱中する二人。と、それを見る住人たち。
いつもの紅魔館の風景の中で、レミリアはどこか感慨深く呟いた。
「思えば、咲夜も大きくなったわよねぇ」
頬を引きつらせる咲夜、悪戯っぽく盛り上げるレミリアとパチュリー、それに乗る小悪魔。
そんな彼女たちの様子に興味を持ったフランドールは、咲夜の昔話が聞きたいとせがむ。
【感想】
紅魔館の優しい風景。
絵本を読んでいるかのような読みやすいテンポで、咲夜の昔話にクスリとさせてくれる。
特に山やオチがある訳ではないし短いけれども、胸が温かくなる要素は充分にあるように
感じられた。ほのぼのハートフル紅魔館。
ただありきたりな話でもあるようにも思えるので、新しさを求める方には強く推奨できない。
それでも、白々燈さんの描く紅魔館の風景が好きなら、読んでおいて損はないかと。
【作品集】147
【タイトル】恋、しちゃって、吸血鬼
【書いた人】Dark+氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307693166&log=147
【あらすじ】
ここ最近、レミリア・スカーレットは暇を持て余していた。
博麗神社に行くのも、フランドールを弄るのも、紅茶を飲むのも飽きてしまった。
最近のマイブームは紅茶ではなく血を吸うことなのだけれども、ただ血を吸うだけでは
暇つぶしにならない。そこでレミリアは、ある一つの妙案を思いついた。
――あ、そうだ!恋愛してみよう!
これは、レミリアを中心とした、紅魔館の小さな物語である。
【感想】
ジゴロでカリスマ風味なレミリア。
全体的に展開が早くて、所々投げっぱなし名描写がある。レミリアの一人称なのだが、
どうにもダイジェストのような感じが否めない。
けれどすらすらと読める読み易さと、視覚的な見やすさを考慮して書かれたようなイメージ
を覚えた。
レミリアの紅魔館メンバーに対する思いや、息のあった動きを見せる紅魔館の住人たちなど、
紅魔館が好きならば覗いてみるのはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】射命丸文のなんでもない一日
【書いた人】八木氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307706771&log=147
【あらすじ】
ネタというネタもなく、ただ無為な毎日を送る。
射命丸文は、そんな鬱屈とした気持ちを呟いた。
日が暮れるまで時間はある、けれどもう何もする気が起きない。
そんな彼女の、そんな一日の、そんな一時だった。
【感想】
プロローグ、という感想。
これから練り込んで、射命丸が向日葵の写真をどのように扱っていくか。
練り込めばもっと面白い作品になるような、そんな感想を覚えた。
如何せん短いので読まれた方の評価は難しくなると思う。
でも、倦怠感を覚えた妖怪の心情、それをほんの僅かにでも汲み取りたい
という方は、少し開いてみるのも良いかもしれない。
【作品集】147
【タイトル】花果子旬報 ―春の号―
【書いた人】愚迂多良童子氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307649514&log=147
【あらすじ】
念写をしようにも、中々これだという写真が見あたらない。
はたてはそんな風に部屋に篭もっている日々を、変えたいと願い始めていた。
部屋の中に閉じこもった新聞に、見向きする人なんか居るのか。
春の日差しの中で、はたては面倒だと、向き合ったばかりの気持ちを忘れようとしていた。
けれども、感じていた春の空気は、はたてのインスピレーションを目覚めさせた。
天狗たちは見向きもしない、だからこそ自分だけの題材……季節の花を、記事にしようと。
思い立ったが吉日と、はたては部屋から飛び出して、幻想郷の空へ躍り出るのであった――。
【感想】
思い立って、それから行動。行動した先で、花を調べに阿求の下へ行き、それから紅魔館へ。
次々と移り変わる風景は決して急なものでは無く、丁寧な描写と温かな雰囲気によってきちん
と整えられているように思えた。
はたての一人称で進められていくストーリーは心地よく、ぐいぐいと読み手を引き込んでくれる。
いつのまにかはたてと一緒に笑い、眉をひそめて、充足感を覚えることができていた。
キャラクタも、みんな損なうことなく描写されているし、顔を合わせるのが気恥ずかしくて手紙で
やりとりしてしまう文とはたてが、良い味を出していて可愛かった。
はたてが好きな方、それからこれからはたてを好きになりたい方にオススメ。
文学的な雰囲気、優しい物語、可愛いはたて。それらが好きな方は、是非読んでみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】パルスィの本当になんでもない一日
【書いた人】幽々夢氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307778929&log=147
【あらすじ】
壁にも夏にもなにもかも、妬ましいとパルスィは思う。
自分で考えた妬ま指数なんてものを記録しながら、引き籠もって妬む日々。
息をするのも苦しいような気温の中、パルスィの下を訊ねる姿があった。
勝手に入ってきて、妙なテンションで引っかき回す。
そんな彼女――古明地こいしもまた、パルスィが妬ましく思う相手だった。
【感想】
度々来るというこいしが、パルスィの呼び名をいつも間違える。
迷惑そうにしながらもなんだかんだで付き合う人の良いパルスィなど、
ほっこりとできる場面はあった。
けれど、やっぱり物足りない。こいしが通うようになった切っ掛けや、
それによって起こる「日常の中のちょっとした事件」などを見せて
くれれば、面白いパルこいができたのではないかと思える。
パルスィとこいしの仲が良いのが好物!という方は、読んでみるのも
いいかもしれない。
【作品集】147
【タイトル】かみさまができるまで
【書いた人】俄雨氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307800482&log=147
【あらすじ】
幻想郷に、USA版ゴジラがやってきた!
【感想】
この作品のチルノはバカだ。ほんとにバカ
一行目からブッ飛んでるのは相変わらず。一行目の話とラストが全然違うのも氏らしいかな
キャラは壊れてます、エロ方面だったり思考回路だったりに
ただ会話が重厚な部分も軽快な部分もまったく違和感なく読み進められて、そのなかで話が大きく動いていく
そして動き方は大きいのに自然で、印象的
個人的にはセリフ回しが一番素敵と思った
ネタバレにならないようなので好きなのをいくつか
>「ここは幻想郷です。私は観たものを真実と感じます、チルノさん」
>「それ、あたいが面白いの? お姉ちゃんが面白いの? それとも、他の誰か?」
>「貴女は馬鹿なのに、本当に本質的なものを見抜くわね。そうね、その全部かしら」
>「妖精ですか? 初めまして、寅丸星です。命蓮寺でご本尊をしています」
>「チルノだよ。何もしてないよ」
【五段階評価】
★★★★★ 文句無し
【作品集】147
【タイトル】八雲二人
【書いた人】八重垣氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1308084975&log=147
【あらすじ】
月の隠れた夏の夜、少女――紫はひとを待っていた。
手に持つ杯も干すことができず、静謐な世界で孤独を覚える。
何かを成すためには必要なことだとわかっていても、静かな夜に
己の大切な式神をただ待ち続けるというのは、不安なのことだった。
妖怪の賢者と呼ばれた少女、九尾の狐と呼ばれた少女。
――これはある、前夜の一幕。
【感想】
分類からも想像できるかも知れないが、ゆからん。
文学的に書こうとしているのだろうが、言い回しがややくどいように感じた。
突然地の文の雰囲気が変わったりと、見づらいところもあると思う。
けれど、如何にも“少女”といった雰囲気で藍の帰りを待つ紫の姿は可愛らしい。
色々と説明が足りていない気もするが、ゆからんが好きなら覗いてみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】忘れられた想い
【書いた人】エクシア氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1308064433&log=147
【あらすじ】
ある日、鈴仙は師匠である永琳に一つの仕事を頼まれた。
霊体を実体化させる効力を持つ薬を作る、だからそのための
薬草をとってきてくれ、と。
鈴仙はいつものように無茶な依頼に困りながら、ナズーリンの
元を訊ねる。彼女に協力を仰いで、薬草を見つけ出すために。
だがナズーリンが薬草探しの協力者として依頼したのは、
鈴仙が好意を抱き気になっている少女、妖夢の所で……。
薬草探しを切っ掛けに、三人は霊の悲しみをしることに――。
【感想】
百合タグはないけれど、上記同様百合。
テンポ良く進むストーリーと、ほどよいコメディ要素。
それから、中高生の恋愛を連想させる甘酸っぱい百合要素がある。
ところどころ「過去作と繋がりでもあるのかな?」という台詞があったが、
知らなくても読めないことはないようなのでスルーした。
精神に脆さがある妖夢が、霊を通じて想いを汲むことを知っていく。
そんな彼女を支える鈴仙と、背中を押すナズーリン。
三人の姿が見たいと思った方は、読んでみるのはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】変態ふらんちゃんと気苦労が絶えないれみぃのお話
【書いた人】Nrvnqsr氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1308058614&log=147
【あらすじ&感想】
レミリアとフランドールの二人を扱った短編集。台本形式。
筋がある訳ではないのであらすじが書けないため、省略。
二人の会話を“四コマ漫画風”に書いた作品集。
そのため、きちんと一つ一つにオチがあるが、全体としてヤマはない。
前書きのとおりキャラ崩壊と百合要素があるので、苦手な方は注意。
オチに唐突に霊夢を出すのではなく二人で完結させたり、短編の中にも
流れがあってオチに繋がったりしていたら、もっと良くなった気がする。
二人のほのぼのとした会話が見たいのなら、クリックして区切りを
適当に何個か読んでみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】ちゅうかりん
【書いた人】筒教信者氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1308057117&log=147
【あらすじ】
風見幽香は、花の世話をして時折それを間引き、人里に卸して暮らしていた。
花に囲まれた充実した毎日の中で、幽香はある噂を耳にする。
紅魔館にある立派な花壇。そこで幽香は美鈴と出会い、彼女と手合わせをすることに。
自信を持って挑んだ幽香であったが、美鈴の巧みな拳法を前に勝利を譲ってしまう。
そこで幽香は、美鈴から拳法を教わることを決意するのだが……。
【感想】
めいゆうという珍しい組み合わせに喜んでいたら、さくめーだった。
美鈴が幽香に勝つ、と前述したが、美鈴が飛び抜けて強いのではなく幽香があまり強くない。
幽香はもっと強いだろう、常考。という方は、その点を留意した方が良いかも。
ただこのお話は、とにかく幽香が可愛い。チャイナ服を着せられてもじもじしてしまう幽香
が読みたいのなら、一度読んでみるのもいいかもしれない。
【作品集】147
【タイトル】鬼と橋姫の杯
【書いた人】さかまた氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307973706&log=147
【あらすじ】
太陽の光も届かない、深く暗い地底の底。
鬼達が宴会を開いて騒ぎ立てる中、水橋パルスィは一人橋の欄干にいた。
見るもの全てが妬ましいと、辺り構わず睨み付けるパルスィに近づくものは居ない。
ただひとり……星熊勇儀を除いて。
勇儀に半ば強制的に連れてこられた場所。そこは、ひっそりと佇むバーだった。
【感想】
勇儀とパルスィの、バーでの一時。
始めは嫌々ながらも、だんだんと勇儀と居ることを楽しんでいくパルスィ。
あっけらかんとしていて男前な勇儀と意地っ張りなパルスィの姿は、読んでいて心地よい。
やや短いのが気になりはしたが、読了感はほっこりとしたものだった。
勇パルというほど強い百合っぽさがある訳ではなく、誰でも楽しめそうだと思う。
パルスィと勇儀、味のあるマスター。彼女たちの一時が読みたいという方は、是非読んで
見てはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】魔理沙の本当になんでもない一日
【書いた人】幽々夢氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307964463&log=147
【あらすじ】
怪しげな薬を作った魔理沙は、早速誰かで実験をしようとした。
標的は、香霖堂に訪れる客。香霖堂に訪れるような人間は、碌な人間
ではないだろうと考えたためだった。
そうして待っていると、やってきたのは早苗だった。
魔理沙は標的が訪れたことに喜ぶと、早速お茶と偽って薬を飲ませる
ことにするのだが……。
【感想】
終始高いテンションが維持された、コメディ短編。
魔理沙がイヤなヤツというか、変なヤツ。魔理沙好きにはオススメできない。
私が魔理沙好きなため多少色目が入ってしまうかも知れないが、コメディと
してもついていけない感じがあった。
どこかみんなおかしい感じがあるので、シュールで突拍子のないコメディが
読みたいのなら、覗いてみるのはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】河童の帽子は素敵な帽子
【書いた人】カラシナ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307963142&log=147
【あらすじ】
雛とつきあい始めて、暦が一巡しようという頃。
にとりは最近雛が見せる表情が、気になっていた。
愁いを含んだ、翳りを抱いた表情を見せても、相談してくれない雛。
そのことに不安を感じていたにとりは、ある日突然雛に別れを告げられる。
どうしたらいいかわからないにとりは、自分にとって母のような姉のような
存在である椛に諭されて、雛との出逢いを思い出していた――。
恋人同士のすれ違いと、歯がゆさと、甘酸っぱさを含んだある切っ掛けの物語。
【感想】
にと雛、文早が前提な百合恋愛小説。
にとりと雛、二人の様子が恋人ができたばかりの頃を思い出させて胸が高鳴る。
初々しさと慣れ、その先にある心の模様をしっかりと描写していて、感情移入が
容易なように感じられた。
文と早苗の関係も活き活きとしていて、またお姉さん的ポジションの椛もとても
良いキャラクタを持っていた。
にと雛はもちろんのこと、椛も好きだという方は、是非読んでみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】87番目の妹
【書いた人】生煮え氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307926936&log=147
【あらすじ】
人形遣いアリス・マーガトロイドは、沢山の人形を所持している。
人形個体に名をつけることはなく、上海人形の形なら上海人形と、
グループを纏めて名付けるだけであった。
“私”もそんな人形たちの一体、八十七番目の上海人形だった。
自律していても主人には言わないことが、暗黙の了解になっている。
だから個々で性格を持っていて、“私”は臆病で穏和な性格だった。
これはそんな“私”が、ある望みを持つまでの物語。
【感想】
とても優しく、温かい物語。
時系列は地霊殿の前でスタートし、地霊殿後くらいまでのお話。
上海人形、蓬莱人形が主人公ではなく上海という括りにいる人形が
主人公という、珍しい設定。
なんとなく展開が読めるものの、オチで予想を違えつつほっこりと
させてくれる。
アリス、魔理沙、人形たち。彼女たちの優しい物語が読みたいという
方は、是非読んでみるといいと思う。
【作品集】147
【タイトル】やさしい風
【書いた人】ひよ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307895799&log=147
【あらすじ】
幻想郷から鬼が去って、それほど時間が経っていなかった頃の話。
妖怪の山には、慣習じみた掟があった。鬼に頭を下げるのはもちろんのこと、
河童は天狗よりも身分が下で、天狗の中でも鴉天狗は白狼天狗よりも偉い。
そんな関係が常識と謳われている中で、河城にとりは“頑固な変わり者”
であった。
彼女は、仲間達が常識と受け入れることに対して、悔しさを抱いていたのである。
そんな彼女にも、肩身を狭くせずに会うことができる天狗が居た。誰にでも分け隔て
なく接する鴉天狗、射命丸文と一緒に将棋を指す仲である、白狼天狗の犬走椛。
ある日にとりは、射命丸に白狼天狗の仲介を頼まれ、それを承諾するのだが……。
【感想】
惜しい。ものすごく惜しい。
距離感をもって接していた三人が、小さな切っ掛けからどんどん近づいていく。
青春のヒストリーを見ているかのような光景に、続きが気になってスクロールバーの
長さも気にせず感情移入していた。
けれど、これからヤマがあり、オチがあるのであろうところで終わってしまった。
このまま続けてくれれば、それこそ五千点とかもいったのではないだろうか。
否応なしに期待させる出だしではあるものの、最初からほのぼのとして見れば
ほっこりとさせてくれる非常にいいストーリーだった。
文、にとり、椛。三人の“プロローグ”が読みたいという方は、是非開いてみると
いいと思う。
【作品集】147
【タイトル】ただそれだけ
【書いた人】ビアード氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307892727&log=147
【あらすじ】
アリスの人形の一体である彼女は、アリスが自分たちに指示を出した後、
ベッドの上で苦しげに呻いているのを見つけてしまう。
アリスのことが心配な人形たちは、竹林にある永遠亭へ行き、医者を捜す
ことにした。
けれど、言葉を発することが出来ない彼女たちは、行き交う人々に様々な
誤解を与えてしまい、ただ闇雲に時間だけが過ぎていくのだが……。
アリスを心配する人形たちの、健気な奮闘劇。
【感想】
すれ違いの果てに、永遠亭や霊夢たちから勘違いされて追い詰められてしまう。
そのため、鈴仙や霊夢たちが悪役っぽい役回りになってしまっていた。
人形たちの自立についても作中での説明ではなくすべて後書きに投げているので、
後書きまでしっかり読まないと「つまりどいうこと?」と考えてしまうシーンが
出て来てしまうことだろう。後書きの作者語りが苦手な方は注意。
しかし、アリスのために頑張る人形たちの心情はよく描かれていて、健気な様子に
胸をときめかせることもできると思う。
自分勝手で真っ直ぐな魔理沙も、原作寄りに描写されていて活き活きとしていた。
人形たちが好きなら、読んでみるのはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】そこに傘がいたので
【書いた人】喇叭吹きは休日氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307890688&log=147
【あらすじ】
誰も彼もが驚いてくれるから、墓場は小傘のお気に入りスポットだった。
とても居心地の良い場所。だがそれも、ただ一つの懸念を除けば、という
条件があった。
この墓場に住み着いている、どっかの門番みたいな服装の妖怪、芳香。
出会う度に追い払われ、攻撃され、執拗に噛みつこうとしてくる肉食系女子。
大粒の雨が降るそんな日も、小傘は彼女に出会ってしまった。
雨の日に、傘を求める彼女と……。
【感想】
神霊廟ネタバレ注意。
小傘と芳香の二人が描かれたSS。肉食系女子に怯える小傘が可愛らしく、彼女に
纏わり付く芳香もまた可愛らしい。
読みやすい文体と綺麗な雰囲気で、読み始めで引き込まれてしまった。
大きなヤマこそないけれど、短いながらも展開は滑らかな印象を覚えた。
小傘と芳香の僅かに百合を匂わせるほのぼのとしたお話が読みたいのであれば、是非
読んでみると良いように思う。
【作品集】147
【タイトル】おとなになんかならないで
【書いた人】いぬじに氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307889763&log=147
【あらすじ】
朝は誰でも平等に訪れる。幸か不幸か、こいしにとってそれは不幸なことだった。
地霊殿にいても、幸せでいられる訳ではない。遅く起きれば家族は居ないし、自分が
幸せでありたいだけだから、他人を思いやることもできない。
こいしにとっての幸福は、最近通い始めた寺子屋で行う数学の授業だけだった。
数学は誰にでも平等に接してくれる。難しい問題に取り組む時間はとても綺麗で、
そんな数学みたいに答えだけを求める“先生”を、こいしは好いていた。
だからこいしは、“先生”の下へ通い始める。ただ自分が、幸せになるために。
【感想】
オリキャラ注意。ではあるけれど、色が強くないので楽しめるかと。
無関心でそれ故に自分の中で全てが完結してしまっている、こいし。
彼女を拒絶しながらも、近づかれることで心を開いていく“先生”。
そこまでくればオリ×こいしなハッピーエンドかと思いきや……。
甲斐甲斐しいこいしは可愛らしく、まるで恋をしているかのように
見えることだろう。その裏にはきっとなにもなくて、だから踏み込めない。
“おとなになんかならない”こいしが見たいのなら、是非よんでみると
良いように思えた。
【作品集】147
【タイトル】ファイブオブアカインド
【書いた人】怒りの王子氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307882827&log=147
【あらすじ】
幽閉され続けて五百年近く。
フランドールはレミリアに願って、屋敷の外へ出たいと考えていた。
しかし首を縦に振ってくれないレミリアに痺れを切らしたフランドールは、
パチュリーを眠らせ雨を降らせないようにすると、そのまま紅魔館を抜け
出してしまう。
そうして、ふらふらと歩き回るフランドールが見つけたのは、美鈴とよく
似た赤い髪の女性であった。
女性こと小町と打ち解けたフランドールは、小町の提案で新しいスペルカード
を思いつく。それは、新しくできた友達、小町との合体スペルだった。
【感想】
フランドールと小町という、珍しい組み合わせ。
所々氏の前作「美鈴VSメカ美鈴」を匂わせる台詞が出てくるが、読んでいなくても
意味は通じるようになっている。
レミリアが幽閉を強行するだけの、フランドールの狂気が見あたらない。その上で
妙に短気だったりと、小物っぽく見える。仲直りの展開も急な印象を覚えた。
発想は面白く、こんなのも有りか!とにやけられる要素はあったように思える。
レミリアのことは気にせず小町とフランドールの友情が読みたいという方は、覗いて
みるのはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】始まりと終わりによって紡がれる物語
【書いた人】らいむ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307880107&log=147
【あらすじ】
霧雨魔理沙には、口にこそ出さないが信頼しているパートナーがいた。
魔法の森に住む、人形のような人形遣い、アリス・マーガトロイド。
魔理沙にとって彼女は、背中を任せられる大切なパートナーであった。
アリスのことを認めながらも、彼女に自分がどう思っているのか告げ
られずにいた魔理沙は、ある日アリスを家に呼んで昼食を振る舞う約束
をした。アリスに喜んで貰いたい一心によって振る舞った、手料理。
しかしその手料理は、他ならぬ魔理沙自身の意識を刈り取った。
手料理に使われたキノコが原因で、保って一日と判断された魔理沙。
そんな彼女を憎からず思っていたアリスは、魔理沙を救うために動き
出す。けれど、そんなアリスの前に立ちふさがったのは、魔理沙の
親友であるはずの霊夢や、山の巫女、早苗たちだった。
すれ違い交差する運命の中で、アリスは自身の本当の想いに気がついていく。
【感想】
視点変更による複数視点への挑戦作らしい。
複数視点そのものは、くどさは残るものの心情はよく表現されていて、
各々が感じていた想いなどが、読み手にしっかり伝わってきた。
ただ、時系列に首を傾げるところが多々あったのが残念ではあると思う。
氏も気がつかれているようだが、直しようがない部分があるとのこと。
次回作以降では留意してくれるみたいなので、今後の長編に期待。
物語そのものは、挑戦作“らしい”無理がそこそこあるものの、伏線の
回収やその後の補完も文章中で描写されていて、面白かった。
アリスと魔理沙が好きならば、読んでみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】胃痛持ちの白い巫女さん
【書いた人】小薮譲治氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307848162&log=147
【あらすじ】
妖怪と人間が飲み比べをしても、勝てるはずがない。
しかし霊夢は、人間特権である“狡”をして、文相手に勝利を収めた。
報酬として祭りの準備に労働力を手に入れた霊夢は、やってきた椛に
約束を履行して貰うことにする。
彼女が文とした約束が“巫女”として手伝いをすることだとは知らなかった
椛は、泣く泣く手伝いをすることになり……。
【感想】
巫女服椛を愛でるSSといっても良いかもしれない。
ストレス(天狗)社会の中で胃を痛めながら仕事に従事する椛。
胃をやっていると理解していても、しっかりコキ使う図太い霊夢。
偶然博麗神社にやってきた、素直な方の巫女、早苗。
彼女たちのほのぼのとした一日が読みたいという方は、覗いてみる
のも良いかもしれない。
ただ全体的に横に広くて読みにくかったのと、短いため感情移入を
しっかりとする前に終わってしまったのが、ちょっと難かも。
【作品集】147
【タイトル】玉虫色の亡霊
【書いた人】ネム氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307825894&log=147
【あらすじ】
ある朝、西行寺幽々子が夢から目ざめたとき、
自分が布団の中で一匹の巨大な毒虫に変ってしまっているのに気づいた。
変わり果てた幽々子を見た妖夢は二度にわたる気絶の末、事態の解決に乗り出す。
犯人は誰なのか?何が原因なのか?その先に、何が待っているのか。
“斬ればわかる”を信条にした名探偵、魂魄妖夢が犯人を捜す調査に出る。
果たして妖夢は、幽々子を元に戻すことができるのか――――!
【感想】
最初に一行目を二度見した。最初からハイテンションなシュールギャグ。
ヤマ有りオチ有り虫有りで、随所随所で笑わせてくる。虫が苦手な人は注意。
モデルはカフカの「変身」なのは一目瞭然だが、二目見るとわからなくなる。
コメディについていけなかったら妖夢の気が違っているように見えてしまうかも。
最初からノリについていけたのなら、最後まで読んでほっこりしつつ笑うといい
と思う。ハイテンションシュールコメディが好きなら、読んでみてはいかがだろうか。
とりあえず、私のお気に入りの台詞は「抵抗すれば首から上だけを持ち帰る」である。
【作品集】147
【タイトル】霊夢、実家に帰る
【書いた人】久我拓人氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307807659&log=147
【あらすじ】
人里のある家屋の前で、霊夢は躊躇していた。
入るべきか、入らざるべきか、どんな顔をするべきか。
悩めど答えは出ず、ただ右往左往するばかり。
そうしているうちに、一人でに扉が開く。そこにいたのは、
霊夢によく似た、黒い髪の女性だった。
彼女は、霊夢の母親。奥には、父親も居ることだろう。
そう、この家は――霊夢の、“実家”であった。
【感想】
霊夢の両親が出演の、ほのぼの。
自分によく似た母親に苦手意識を持っていたりと、子供らしい
等身大の霊夢が見られる。
これといって大きな起伏がある訳ではないが、テンポ良く見せて
くれるのですんなりと読むことができた。
笑顔が多い父親との会話など、ほっこりできる要素もある。
霊夢一家の風景が見たいのなら、読んでみてはいかがだろうか。
ほんの僅かに紛れ込んだ輝夜のアルバイトシリーズっぽい台詞に、
にやりとしてしまう人もいるのではないだろうか。
【作品集】147
【タイトル】門の前にて
【書いた人】エクシア氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307806112&log=147
【あらすじ】
平穏な日々は、美鈴にとって大切な時間だった。
ちょっと退屈でもあるけれど、でも平和が何より。
門番をしているときの楽しみは、自分の作った昼食
を門番隊の部下たちに美味しそうに食べて貰うこと。
その日も何時ものように振る舞って……というはずが、
偶然料理が余ったのだという咲夜がやってきて……。
美鈴の大切な時間。有限の時間を綴った、一幕。
【感想】
ほのぼの掌編。
後書き以外に百合っぽさは余りなく、ほどよい甘さで
すっきりと読むことができる。掌編と言うこともあり
短く、今後の展開も書かれていないのが寂しく感じた。
優しい美鈴と素直になれない咲夜。二人の様子にほっ
こりとしたいのなら、覗いてみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】霊夢と紫の場合
【書いた人】乃騰みちる氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307797457&log=147
【あらすじ】
妖怪ばかりが集まって、人間なんてほとんど居ない。
そんな博麗神社だって神社なのだから、お祭りくらいはある。
すぐに用意が調うだろうと楽観視していた霊夢だが、気がつけば
祭りの前日になっていた。萃香や魔理沙の力も借りつつ、霊夢は
慌てて祭りの準備をする。
なんとか当日に間に合ったと安心した霊夢は、用意を手伝った
魔理沙たちと祭りを楽しんでいた。
霊夢と祭りを回りたいとせがむ、レミリアと萃香。そうして困り
果てる霊夢の前に現れたのは、八雲紫であった……。
【感想】
展開が唐突で、場面描写が非常にわかりづらい。
というか作者が後書きで「面白くない」と発現していて読了感も
なにもあったものじゃないが、それでもれびゅ。
展開に起伏はないものの、中高生のようなほのぼのが演出されて
いるように思えた。所々の表現も微妙ではあるが、わかりづらい
ものではない。
タグのとおりゆかれい要素はしっかりとあるので、彼女たちの
カップリングが好きならば、覗いてみるのも一興かも。
【作品集】147
【タイトル】We are Deathっ娘みっつ打ち命
【書いた人】緩衝材氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307788573&log=147
【あらすじ】
メルランの腕が六本生えていることに気がついたリリカは、
メルランにどういうことなのか訳を聞く。
どうやらドラムの練習中に、生えてきたようだ。
慌ててルナサに告げるが、なんとルナサの指は六本だった!
【感想】
れびゅ難しすぎw
れびゅっておいてなんだけど、これは読まずにテンションに導かれる
ままに読んだ方が良いと思う。れびゅるつもりで開いたら、負けたw
シュールにもほどがある上に途中から台本形式だが、ハイテンション
シュールが読みたいのなら、開いてみてあんまり損しないかも。
ところで、秘封はいったいいずこにあられるんだろうか?
【作品集】147
【タイトル】グローバルな死神
【書いた人】キウイ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307630013&log=147
【あらすじ】
死神の仕事の休憩中、人里を散歩していた小町は茶屋で困り果てる
早苗や慧音たちの姿を見かけた。
その理由を外国人の外来人に対して英語が話せないことだと知った
小町は、早苗たちに代わって英語で外来人の話を聞く。
様々な状況に対応するために、英語を覚えることが義務づけられた、
死神たち。その上、閻魔は五カ国語が必須だとも彼女は語る。
そんな小町に、早苗は英語の指導を願い出て……。
【感想】
地の文もあるし、キャラクタの描写をさほど怠っている訳でもない。
これなら台本形式にしなくてもいい気がするのだが、初投稿という
ことなのでそれは置いておく。
幻想郷のグローバル化に対応するために、早苗と慧音は教えを請う。
ここまでは流れも展開も良いのだが、ここで終わってしまっているのが
残念に思う。これからヤマ有りオチ有りだと思うのだが。
案外と勤勉で新しいことに挑戦しようとする小町の姿が見たい方は、
覗いてみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】黒谷ヤマメキスメ
【書いた人】八木氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307621802&log=147
【あらすじ&感想】
黒谷ヤマメとキスメが漫才をすると言うもの。
テンポの良い掛け合いと、クスリとさせてくれるオチが味。
ヤマメとキスメでやる意味とかは考えない方が良いかも。
とりあえず、秘封倶楽部のネタには笑わされたwなるほど。
短い漫才が読みたいという方は、覗いてみるのもいいかと。
【作品集】147
【タイトル】塩(スイカ味)
【書いた人】文々。の。氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307565503&log=147
【あらすじ】
ある夏の日のこと。
古明地さとりはペットたちとおやつを食べるために、
スイカを配って回った。
けれど、事前に切り分けていた自分の分は、何故だか
既に食べられた後だった。
思い至る犯人は、たった一人。彼女の妹、古明地こいし。
四季のフラワーマスターからお燐の肥料と物々交換で
手に入れたスイカ。それを食べられてしまった恨みを
募らせて、さとりはこいしを探しに行く。
【感想】
短い文ではあるが、みんな活き活きとしている。
男前でまっすぐな勇儀に、お燐にころっと騙されてしまうお空。
無意識で動いているせいか周囲を置いていき気味なこいしと、
振り回されてしまうさとり。
地霊殿のハートフルな一日が読みたいという方は、覗いて見るのは
いかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】トランジスタラジオ
【書いた人】大笠ゆかり 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307551005&log=147
【あらすじ】
大嵐の日。
翌日の境内の掃除に時間を取られることを憂鬱に重いながら、
早苗は神社の階段を登る。
嵐の日の暇をつぶすため、早苗が部屋に帰ってまず目を遣ったのは
河童に頼んで修理して貰ったばかりの、トランジスタラジオだった。
そっと耳を傾けると、ラジオから外の世界のニュースが流れてくる。
センチメンタルな気分に浸りながら、早苗はそっと思い出を感じた。
【感想】
もっと評価されても良いと思う。
短編で、非常に短い。けれどやりたいことは伝わってくるし、感情移入
もできた。過ぎ去った日々、もう手にすることができない日常。
その光景を思い出して涙する早苗に、一緒になって涙腺を緩めた。
たまにはラジオを聞いてみよう。そんな気分にさせてくれるSSだった。
文章も非常に綺麗なので、寝る前にちょっと読んでみてはいかがだろうか。
【作品集】147 【タイトル】トランジスタラジオ 【書いた人】大笠ゆかり 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307551005&log=147
【長さ】□□□□□ (8KB 掌編)
【あらすじ】
荒れた天気となった夜、早苗は部屋に入り、トランジスタラジオの電源を付ける。
幻想郷に来てもまともに動く数少ない電気製品から、懐かしい雑音が聞こえてきた。
【感想】
ラジオの電波が幻想郷でも入る設定というのは珍しい設定だと思った。
雰囲気が素敵な作品。家が揺れるような暴風雨の中でベッドに一人寝ていると、
凄くモヤモヤが溜まってくる。その表現の仕方が上手いと感じた。
お気に入りは泣き出すシーン。まさに、涙が堰を切ったように流れ出すという描写で、
早苗さんの外界への思いが伝わってきた。
【文章】 ★★★☆☆
【展開】 ★★★☆☆
【総合評価】 ★★★☆☆ (ちょっと時間が出来た時に読める手軽な長さの作品。)
【作品集】147
【タイトル】霧雨魔理沙は退かない ~地獄極楽湯煙地霊殿~
【書いた人】I・B氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307169073&log=147
【あらすじ】
じめじめとした蒸し暑い魔法の森で魔理沙は一人唸っていた。
そこに魔理沙大好き月曜日のアリスがやってきた。
「温泉に行って欲しいの」暑苦しいことこの上ないが断ればベットインと言われれば仕方がない。
マスターに聞けば、何とかなると思いきや、いっしょに行くと言われる始末。
どたばた婚前家族旅行の始まりだ!
そこで見つけたこいしの部屋の隠し通路。その聖域にはさとりの全てがあった・・・。
【感想】
意外に百合ではない。それでも月曜日のアリスの暴走っぷりは愉快でもある。
(ただ、変態アリスっぽいので苦手な方はスルー推奨)
勇儀さんはかわいらしい。さとりはお母さんオーラすごいです。
パルスィとアリスの絡みはおいしいです。
さとりとこいしの話がメインとなるが分量は少なめなのがやや気になるか?
“地底の管理者”として君臨する姉に対する妹の気遣いには無意識でも
未だに心があると明確に感じられる。ほのぼのとした物語。
【作品集】147
【タイトル】紅魔館な日々。「咲夜と割と普通な一日」
【書いた人】まなみ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307206020&log=147
【あらすじ】
紅魔館、異変の中心ともなったこともあるこの地はレミリアを始め、実力者揃いの
幻想郷の勢力としては1大勢力である。だから、外から外敵が来ることはまずない。
これは咲夜視点で展開される普段の紅魔館のある一日の時系列。
紅魔館の倉庫の在庫を確認すると生活用品などが少なくなっていたため、
小悪魔を連れて、人間の里に買い物に行くことにした。
【感想】
何か事件が起こるわけでもなく普通に過ぎていく一日。
このシリーズでよく出番のあるチルノと戯れ、里の子供と話をする。
以下ほのぼのと一日は過ぎるが後半はゴシップ新聞を書く文にお仕置き。
前半は咲夜さんの完璧ではない部分が随所に書かれているが、やはり人の子。
それはかわいらしくもあり、普通の人と関わりが少なかった彼女の闇でもあるのであろう。
後半は咲夜さんがフランを愛でたり、お嬢様に抱きしめられる。
また、文を捕まえて、はっちゃける珍しい姿も。文には監禁され、縛られる悲劇が。さらに紫の姿まで。
「殺される」 でも、流石、幻想郷。酔狂な者達ばかりである。
紅魔館勢がお好きならどうぞ。
【作品集】147
【タイトル】人と鬼と幻想郷
【書いた人】もじゃ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307544428&log=147
【あらすじ】
何度落ち葉を掃いても、風で吹き飛ばされたりと中々落ち葉が集まらない。
そうして苛立ちが頂点に達したとき、偶然現れた萃香は霊夢に八つ当たり
されてしまい、そのまま掃き掃除を手伝うことに。
その最中、人間とこうして平等に接することで、萃香は過去を思い出す。
鬼が人間に絶望して幻想郷から去った、昔の思いを……。
【感想】
前書きにもあるとおり、起伏はない。
しかし、萃香が現在に至るまでの心情や、素直に優しくできない
霊夢など少人数のキャラクタはうまく表現されていた気がする。
萃香がセンチメンタルに過ぎる気もするが、昔の思いに耽って
憂鬱になることぐらいあるさ!と感じられるのなら問題はない。
スペルカード制定以前の幻想郷、その光景の一端を鬼の視点から
見てみたいという方は、覗いてみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】妖魔夜行
【書いた人】嘘月海月氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307541683&log=147
【あらすじ&感想】
小説と言うよりはポエムっぽいので、あらすじと感想を一緒くたに。
ルーミアが紅魔郷で「食べても良い人類?」と聞いたシーンから、
彼女がどのようにしてそんな言葉を言ったのかという心情を描いた
ワンシーン。短いながらもルーミアの心境に、心を揺さぶられます。
ルーミアのポエムが読みたいという方は、覗いてみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】なずーと!
【書いた人】昼風呂only氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307474126&log=147
【あらすじ】
ある日、一輪は星に捕まり相談をされた。
曰く、ナズーリンが幼くなったのだ、と。
一輪は興奮する星を失神させると、幼くなったナズーリンと共に原因究明に乗り出す。
幼くなってもしっかりしようと頑張るナズーリンに癒されながら、一輪は聖輦船の
住人たちに、話を聞いて回るのであった。
【感想】
どこか漫画の「よつばと!」を彷彿させる、ほのぼのもの。
舌っ足らずなナズーリンの様子が一輪の一人称で表現されて
いて、実に可愛らしい仕上がりになっている。
ヤマらしいヤマがないため冗長に感じてしまう部分もあるが、
物語の起こりからオチまで起承結と綺麗に纏められているので、
気にならないで読めるのならオススメ。
幼いナズーリンと軽快に掛け合う一輪が読みたいという方は、
一度覗いてみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】小野塚小町の歩む道
【書いた人】葉月ヴァンホーテン 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307465354&log=147
【あらすじ】
最近、垂れてきた気がする。
小町は自分のおっぱいを見てそう独りごちると、
後回しにするべきでもないと放置しておくのを
中断し、おっぱい用空気入れを引きずり出した。
けれど、どうにも入れすぎてしまったようで、
おっぱいは呆気なく破裂してしまう。
仕方なくおっぱい用補強テープを買いに人里へ
行く小町だったが、人里の人間達はみんなどこか
余所余所しかった。
疑問に思った小町はある一つの答えに辿りつき、
上司である映姫の下へ行くのだが……。
映姫と小町とおっぱいを巡るアイデンティティ。
彼女は果たして、本当の絆を得ることができるのか!
【感想】
なにこれこわい。
最初からオチっぱなしなシュールコメディ。どうして
こうなったと言わざるを得ないけど大真面目にれびゅ。
小町=おっぱいだと認識されていたことに、ひどく
ショックを受ける貧乳小町。
補強テープを河川に投げ入れようとするなど、青春
ヒストリー的な要素が盛り込まれている。きっと。
小町と映姫と、そしておっぱいとの付き合い方。
更に迎える衝撃のラストに興味が沸かれた方は、是非
一度読んで「なんぞこれw」って言えば良いと思う。
【作品集】147
【タイトル】やって良いと言われると逆に困るものです
【書いた人】tukai氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307458154&log=147
【あらすじ】
大粒の雨が降りしきる中、早苗は傘を忘れたことに気がつく。
濡れて帰ろうかと独りごちる彼女の隣に現れたのは、唐傘の
妖怪、多々良小傘であった。
売り言葉に買い言葉で傘に入らず濡れて歩く早苗に、小傘は
傘に入ってくれるよう頼み込む。
立場が逆転したような奇妙な光景の中、小傘は早苗と共に
歩くことになった。
【感想】
カップリングタグでもわかるとは思うが、百合注意。
女ったらしな早苗さんに、ストレートな物言いでリードする
小傘。早苗を巧みに翻弄する小傘は、力強くて可愛いという
印象を覚えた。
優柔不断だけど自分の気持ちに偽らない早苗と、そんな早苗を
困惑させるちょっと大人な小傘。
彼女たちの関係が見てみたいという方は、読んでみてはいかがか。
【作品集】147
【タイトル】瑕疵無き城塞
【書いた人】嘘月海月氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307444469&log=147
【あらすじ】
守るべき山に侵入した、外来の神。
その迎撃ができないことを、椛は歯がゆく思っていた。
守るための牙を振るえず憤る椛を、犬猿の仲である
射命丸文が挑発し、椛はそれに乗ってしまう。
射命丸の思惑、椛の憤り、山の懲戒天狗が直面した。
風神録のバックストーリー。
【感想】
短さはさほど気にならないくらいに、よく纏まっている。
バックストーリーとして完結しているので、すっと読む
ことができた。
椛が何故二ボムで敗退し、そしてスペルカードを使うことが
無かったのか?という点に焦点が置かれている。
こんなバックストーリーがあったのなら、納得できると感じ
られた。椛と文が対立関係にあるDS準拠な関係も面白い。
風神録の、椛と文のバックストーリーが見てみたいという
方は、是非一度読んでみると良いだろう。
【作品集】147
【タイトル】鬼は泣くか
【書いた人】しなちく氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307388166&log=147
【あらすじ】
何時ものような、魔理沙の思いつきから百物語を
することになった、霊夢たち。
文や早苗、萃香に紫、様々な人妖が百物語を繰り
返して百話終えた頃。なんの気配もなかったはずの
神社に、歪な青い鬼が現れて……。
【感想】
主人公は、萃香と“鬼”。
鬼の在り方を定義しながら、泣いた青鬼に繋げていく
というストーリー。
鬼とはこういった存在だったのではないかと語る紫
の台詞がやや冗長に感じはしたが、それを補う程度に
ほろりと来る内容。
萃香の過去への思いと、現在に至ったその在り方。
幻想郷と萃香が好きなら、覗いてみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】離れる背中とコールベル
【書いた人】青水晶氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307380019&log=147
【あらすじ】
紅魔館に設置してあるコールベル。
その音が響くと、咲夜は住人からの仕事を行う。
何時もと変わらなかった風景も、時の流れと共に変化していく。
館の住人との関係もそれは変わらず、だんだんと自分の手を必要と
しなくなっていく紅魔館の住人たちの姿に、咲夜は一縷の寂寥を
覚えていた。
自分の気持ちに決着がつかず困る咲夜の足は、紅魔館の門番の
所へ向かっていて……。
【感想】
続き物ではないらしいのだが、前作を読まないとなんだかよく
わからないような設定が、出て来た。
私は読んだことがないので、その上でれびゅ。
広がっていく交友関係に伴って、自分が不要になっていく
ような感覚に陥る咲夜。
そんな咲夜を優しく諭して、そっと笑いかける美鈴。
短いしヤマもないけどほっこりとすることができた。
紅魔館の日常を切り取った一幕が読みたいという方は、一度
覗いてみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】霊夢が巫女を辞めた日
【書いた人】霧の浮き舟氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307376866&log=147
【あらすじ】
――弾幕ごっこなんて、やってらんないわ。
ある日、幻想郷から霊夢が消えた。
魔理沙やアリスはその行方を必死に探すも、霊夢の姿は見えないまま。
仕方が無く、紫は霊夢の代理として式の式、橙をあてがうことにする。
初めての自機に浮かれていた橙に、新たな異変が起こった。
それは過去の焼き回し。暇になったレミリアたちによる、二度目の紅霧
異変であった。
早苗と藍、二人の師匠に教わった妖術と巫女としての戦い方。
異変に立ち向かう最中にできる、気の合う友人。
そうして紅霧異変に向かう橙の前に現れたのは――。
【感想】
プロットをそのまま提出された感じ。
ただ「これからこのプロットで書きます」と言われたら「おお、面白そう!」
と答えられそうな程度には起承転結が作ってあるだけに、残念でならない。
むしろこれで「書いて」と言われたら嬉々として書けそうな感じだろう。
プロットというだけあって感情移入は難しい。けれど前述のとおり起伏のある
ストーリーがあるので、気になった方は読んでみてはいかがか。
【作品集】147
【タイトル】長い長い夜
【書いた人】幽々夢氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307370181&log=147
【あらすじ】
一人、また一人と妖怪桜に命が堕ちていく。
美しい蝶が生まれ、軈て反魂蝶へと変化していくその様。
それを幽々子は、不安と絶望と恐怖の中で“美しい”と
すら感じていた。
そんな幽々子の前に現れたのは、凛々しくそれでいて艶やか
な己の親友、八雲紫の姿だった。
その浮かない表情に、幽々子は一つの覚悟を見る。
【感想】
幽々子と紫。二人の別れと二度目の出逢いを綴った物語。
美しい表現から紡がれる、別離への別れ。紫の思いを
考えるとやるせなくは思うが、これが今へと繋がる物語
である以上は、避けては通れない道のように思えた。
短くまたヤマが無いのでやや冗長に感じられる方もいる
かもしれない。けれど予測できるとはいえオチもまた美しく、
彼女たちの今後に向けて容易に思いを馳せることができた。
興味を持った方は、読んでみるのはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】うらめしこんぱろ
【書いた人】筒教信者氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307369633&log=147
【あらすじ】
昼に出ようと夜に出ようと、工夫をしようとしまいと。
そう頑張っても満足な結果が得られないことに、小傘は
場所を変えてみることを思いつく。
人里を通り越して空を飛んでいた彼女は、ふと美しい花畑
を見つけて足を止めるのだが、何故だかひどい頭痛を覚えて
気を失ってしまう。
次に目が覚めたときに、彼女の目の前にいたのは不思議な
人形――メディスン・メランコリーとスーさんだった。
すっかり意気投合した二人は、一緒に人間を驚かす方法を
考えて――。
【感想】
小傘とメディスンという非常に珍しい組み合わせ。
唐傘の九十九神である小傘と、人形が自我を持った妖怪である
メディスン。二人は持ち前の気楽さで意気投合し仲良くなる。
やや淡々とした文章な為、感情移入に時間をとられるかも
しれないが、起伏もあり描写もきちんとしているので楽しめた。
メディスンと小傘の友情の物語が読んでみたいという方は、
一度覗いてみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】「ポッキーゲームとかどうでも良いから」
【書いた人】カミソリの値札氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307356612&log=147
【あらすじ&感想】
甘々百合ちゅっちゅっ注意。
霊夢とポッキーゲームをするために神社に訪れた紫は、
霊夢に不意打ちのキスをされてしまう。
甘いスイートな一時を楽しみたかったと言ってしまう
乙女チックな紫と、ガンガンリードするイケメン霊夢。
二人の百合ちゅっちゅっな午後が読みたいという方は、
一度覗いてみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】来たる梅雨と夏色前線
【書いた人】へたれ向日葵氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307353145&log=147
【あらすじ】
季節は夏。
雨の降る日に、霊夢は赤い唐傘を片手に田畑や動物たちを見ていた。
買い物をした帰り道、カタツムリや蛙を覗き見て、霊夢はふと微笑む。
何気ない日常の風景に、霊夢は小さく頬を綻ばせていた。
蛙をつつこうとして濡れた指、それを袴で拭おうとした霊夢にハンカチが
差し出される。
そこにいたのは“案の定”、八雲紫の姿であった――。
【感想】
上に引き続きゆかれいむ。
こちらは美しい情景描写と、あっさりとした口当たりがとても良い。
カタツムリを逃がしてあげる乙女な霊夢に、そっと歩幅を合わせる
イケメンな紫。ゆかれいむのこんな関係が好きならば、オススメ。
短く起伏に乏しいが、ほのぼのなのでそこは置いておく。
とにかく美しくも可愛らしい彼女たちが見たいのなら、是非一度
読んでみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】十六夜咲夜は涙を拭う
【書いた人】いぬじに氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307275485&log=147
【あらすじ】
十六夜咲夜は、今日も花壇に水をやる。
主人が寝ている昼の間、怠ったことは一度もない。
花に対して特別な感情がある訳ではなかった。
無感動のままに水をやり、時間を割いた分だけ手を抜かない。
だから花壇の時間は彼女のもので、再生も破壊も彼女のもの。
なのにある日、花壇にぽっかり穴が空いていた。
直後にわかる犯人は、咲夜を驚かせたかったという唐傘の妖怪。
多々良小傘と触れ合っていくうちに、冷たい咲夜の心は、緩やかな
変化を見せ始めるのであった。
【感想】
純真な小傘と、妖怪っぽい人間な咲夜。
驚かそうとする小傘を徐々に徐々に受け入れていく様は、彼女を
完璧な人間から年相応の少女へと変えていくような魅力があった。
章立てられてわかりやすい構成と、心情をよく表現した文章。
物語の起伏、起承転結もしっかりとあってすんなり楽しめる。
前向きで素直な小傘とクールで自分の気持ちに気がつけない咲夜。
そんな二人の不器用な世界が見たいという方は、是非読んでみては
いかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】博麗加速落下式 ~私は昆布を手に入れた~
【書いた人】月空氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307274496&log=147
【あらすじ】
十五歳。霊夢はもう少しで、十五歳になる。
十五歳になったら、盗んだバイクで走り出すものだ。
早苗からそんな話を聞いた霊夢は、“ばいく”で走り出すという
ことに興味を持った。盗んだバイクで走り出し、豪快にジャンプ
して見せるのだと、早苗は楽しそうに語ったのだ。
もうすぐ十五歳を迎える霊夢は、その時の話を思い出す。
バイクで走り出したくなったのだが、幻想郷にはバイクがない。
そこで霊夢は萃香に頼み込み、バイクを演じて貰うことにした。
二つの角は鬼ハンドル。密疎の力でタイヤを挟み込み、萃香バイク
が誕生する。盗んだバイクではないけれど、霊夢は走り出す。
合い言葉は、そう――「今日くらいいいじゃんか」であった。
【感想】
シュールで突拍子もないギャグかと思いきや、内容は思春期の
少女を扱った青春のヒストリーだった。
十五歳という、少女から大人びるための転換期で、霊夢は幻想郷中
を走り回る。その活き活きとした心情がわかりやすい文体から伝わって
きて、眠気を覚まして気分を高揚させてくれた。
適当なタイトルなんかではなく、タイトルもしっかりと内容にリンク
しているのがまた面白い。
終始萃香の上に乗っているのかと思うと、笑いがこみ上げてきた。
笑いあり、感動あり、躍動感ありな作品が読みたい!という方は、是非
一度読んでみると良いと思う。
【作品集】147
【タイトル】坂の上の赤いレモン
【書いた人】Nrvnqsr氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307271629&log=147
【あらすじ】
霧の湖付近の、坂の上。そこには変わったレモンがある。
妖精たちからそんな噂を聞きつけたレミリアは、早速その
坂の上にやってきた。だが、そこにあるのは蜜柑だけ。
不審に思いはしたが、それを口にした途端、レミリアの
疑問は直ぐに氷解した。それは、すっぱい蜜柑だったのだ。
蜜柑を育てていた少年は、レミリアの言葉に憤る。
そして、妖怪であるレミリアに物怖じすることなく、
必ず甘い蜜柑を育ててみせると宣言するのであった。
【感想】
オリキャラタグだが、オリキャラがくどくない。
そのため、オリキャラが多少苦手でも読めると思う。
カリスマを維持したままなレミリアと、そんなレミリア
に対して不屈の意志で蜜柑を育て続ける少年。
文章自体には淡泊な印象を覚えたが、おそらく童話風に
仕上げているんだと思う。
オリキャラはまぁいいのだが、オリ妖怪の下りが少し
急なような印象もまた、あった。
恋愛と言うほど濃いものでは無く、本当にレミリアと
少年の友情を綴っただけな感じ。良い意味で。
レミリアと少年が蜜柑を巡りどうなっていくのか、気になった
という方は、覗いて見るのもいいかもしれない。
【作品集147】坂の上の赤いレモン
【書いた人】Nrvnqsr氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307271629&log=147
オリキャラ×レミリアで友情。
人間とこんな顛末があってもいいんじゃないかと思えた。
読める展開ではあるけれど、童話チックな雰囲気にぐっと来た覚えがある。私得。
【作品集】147
【タイトル】ある星の物語
【書いた人】SPII氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307263184&log=147
【あらすじ】
石言葉、花言葉というものがある。
アクアマリンは幸福や健康、富などを象徴し、
カキツバタの花は幸運は必ずやってくるということを象徴している。
ある日、安全グッズの販売を思いついた霖之助は、この二つを合成して
新しいアクセサリーを作った。
霖之助はそのアクセサリーを手に持つと、様々な人の手に渡りその効果が
見られると思ったからである。
そうして霖之助は、様々な幸福の形を垣間見ていくのであった。
【感想】
星新一の「ある夜の物語」のパロディ。
しかし私は読んだことがないので、その上でれびゅ。
最初は霊夢、次にレミリアたちからフランドールへ。
各々の幸福の形、在り方が見えていく度にほっこりとした気分になることができた。
フランドールから更に紅魔館のメンバーへ、そうして渡り歩いて、やがて霖之助の
下へと導かれていくペンダント。その経路を考えると、微笑ましい。
ペンダントが繋ぐ優しい物語が見たいという方は、読んでみてはいかがだろうか。
【作品集】147
【タイトル】幻想郷リーグ 第七幕
【書いた人】何かの尻尾 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307412531&log=147
【あらすじ】
幻想郷ペナントレースも残り32試合と云う所、紅魔館チームは現在5連敗中。
原因ははっきりしている。打線である。連敗中のチーム打率は2割前後、3点以上取った試合はない。
そんな中、唯一ミスティアとキスメだけは好調であった。
特にキスメはここ5試合で7割越えの絶好調であった。
しかし、野球はチームでするもの、一人では勝てない。投打がかみ合わなければ勝てない。
そこで連敗中の暗い雰囲気のチームのムードを変えるため、ミスティアとキスメはある行動に出る。
【感想】
今回は閑話休題。野球の話はあまり出ません。
原作でも設定が皆無と言ってもいいキスメさんが珍しくメインで話が展開されているのですが、
違和感はありませんでした。ただ、チーム打率2割前後で、基本6番以下のキスメに5打席目が回ってくる
可能性については疑問符が残りました。
ミスティアもらしさが出ており良かったです。
レミリアについては監督しての立場、考えがしっかり描写されており、カリスマ
溢れる当主である。
そろそろ終わりも見えてきたシリーズですが完結まで頑張っていただきたいものです。
【作品集】147
【タイトル】霧雨魔理沙は信じない ~天地開闢クエイクガーデン~
【書いた人】I・B 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307624454&log=147
【あらすじ】
相変わらず、蒸し暑い魔法の森。ふと、お腹が空いたので、いつもの様に
アリスの家にお菓子と飲み物を頂きに行くことにした。
その日は木曜日のアリスが家の中にいた。愛情の感情を強く持つ木曜日のアリスの
素直でストレートな物言い、行動にたじろいでしまう魔理沙。
今日のお菓子は桃のケーキでわざわざ、マスターが天界まで貰いにいったらしい。
噂をすれば、マスターが来たので、魔理沙はソファーに呼び寄せるために立ち上がろうとした、
その時、足がほつれて、扱けてしまい、ケーキを駄目にしてしまう。
悪いと思った魔理沙は
「せっかくの桃ダメにしちゃったし――これから一緒に、天界まで採りに行かないか?」と言った。
ある日常の風景に見えるが、既に幻想郷の賢者達の思惑が働いていた・・・・・・。
【感想】
いつも通りマリアリなのだが、比較的常識人の木曜日のアリスなので変態なのが嫌いな人でも
抵抗は少ないかと思われる。だが、永江衣玖のタグがあるが出番はモブキャラ程度なのと
今回はシリーズ全て読んでおかないと意味不明なのでご注意下さい。
天子は傲岸不遜で自分勝手なキャラとして描かれている。ただ、それを魅力と思わせるほどの
印象は受けなかった。ただ、我侭なだけという感じが否めなかった。
魔理沙については、どこまでも真っ直ぐな星のような少女という感じである。
そして、シリーズを通して、自身の持つ輝きがさらに増して、関わった者を笑顔している点は
読んでいて心地良い。
果たして、成長著しい彼女は賢者達さえも目を向けるほどの彗星になるのか今後も楽しみだ。
アリスについては各曜日が読者達の想像するアリスに合うか、受け入れられるかと言う点はあるものの
どのアリスも魅力的に見える。
アリス自身に関しては本人ももう自覚しているが、魔理沙への気持ちに対して、
今後どのように向き合うかが見所となるだろうか?
また、紫との関係、幻想郷での立ち居地についても興味の湧く所だ。
【作品集】147
【タイトル】霧雨魔理沙は諦めない ~稀難題・四次元超時空ストリーム~
【作者】I・B氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1308003808&log=147
【あらすじ】
偶然、見つけた毒性の高いキノコ、でも酒漬けにすれば大丈夫だろう?
きっと・・・。たぶん。
だから、キノコ焼酎して飲んでみた。
その次の日から、なんだが、体調が悪い。ふらふらとアリスの家に行くと
日曜日のアリスが居た。人形にしか関心のないアリス。
しかし、姉妹のこととマスターから命令されたため、
しぶしぶ永遠亭に魔理沙を運ぶことにした。
【感想】
シリーズ物。
非常に冷静な日曜日のアリスだが、流石に上空から落としても良いもだけどは
冷静を通り越して冷徹すぎる。
また、輝夜の隠し部屋に行った経緯も不自然。後書きを見ると今回は永琳が
仕組んだものと分かるが、それでも偶然来た魔理沙に対してそれは無理があると言わざるを得ない。
物語としては成立しているがとにかく、永琳の描写が少なすぎる。
輝夜と妹紅のくだりはとても自然で理解出来る内容でした。
知らなかった他者の思い、苦悩を知れば、やはり、何かしら思うのは当然だと思われる。心ある者なら。
魔理沙を主軸にし、そのパートナーを一癖も二癖もあるアリスが務めて、問題を大胆に解決していく
王道展開を往く作品。
【作品集】147
【タイトル】寂しがり屋の博麗霊夢
【作者】へたれ向日葵 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1308202859&log=147
【あらすじ】
いつもの様にお茶を啜り、ふと過去を思い返す。
「妖怪退治」それ自体は面倒でしかなく、楽しくも無い。
ただ、異変を起こした敵が、対峙し、異変を解決した時には仲良くなってる。
それが、霊夢にとって何よりも嬉しかったのだ。
だが一人、寂しい。思いつく名前を言っていく。
誰も来ない。お茶が切れ、ため息をつく・・・。
【感想】
霊夢は必ず勝つことが当たり前であり、異変を治めなければならない。
だから、単なる義務だと思っていた時もあった。
しかし、異変も妖怪からして見れば退屈凌ぎの宴。スペルカードルールの
勝ち負けもどうでもいい。負けても失うものもなし。ただのゲーム。
一人生きてきて、感じることのなかったそれを霊夢は感じたのだろう。
だから、寂しさを覚え、求めたのだろう。
最後はありきたりだったけど、すっと綺麗に終わった印象。
深い描写が無かったのはマイナスでもあり、あっさりと読める良い点でもありました。
【作品集】148
【タイトル】ナズーリン! てゐ! 二人はプリポナ!(うそ)
【作者】紅川寅丸 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1308524718&log=148
【あらすじ】
数日後に開催される紅魔館の野外パーティー。
その余興で寅丸星の発案で【正義のヒロイン】の寸劇を命蓮寺がすることに。
ちなみに今回最大の演し物は【博麗霊夢vs霧雨魔理沙の弾幕ごっこ】
霊夢に勝つために魔理沙は数々の手を打つ。
当日のパーティーではナズーリンを中心に話題が進む。
果たして、霊夢VS魔理沙の勝敗は!
【感想】
シリーズ物。既存作を読まなくても大筋は理解出来る。
タイトルにあまり意味はない。オールキャラ物である。
基本は魔理沙の戦い前の準備、霊夢戦、それを見守るアリスとの関係で話が展開しつつ、
同時進行でナズーリンと過去作のネタも交えて各東方キャラとの会話(雑談)の今作。
相変わらず、ナズーリンは聡明でありながら、遊び心も忘れない紳士である。
読んでいて面白い。各東方キャラも原作の雰囲気を壊さない程度に作品の中で
自由に動いて、読むのが疲れない。
多数のキャラが登場しているのに、誰も埋もれていない。
戦いの描写はうまくはない。また、ギャグやお色気要素が含まれているが
それが嫌いでなければおすすめ。
ちなみに過去作との関連については
・黒い星5つ=ナズーリンの幻想郷縁起における【いい女指標】
作品名 ナズーリンの星っていくつあるの?
・ナズーリンとはたて、ナズーリンと霊夢の関係
作品名 ナズーリンデスク! スクープです! を読んでください
・魔理沙全般
作品名 魔法使いナズーリン! 放てマスタースパーク!! を読んでください
【作品集】147-148
【タイトル】シーカー(前・中・後編) 【書いた人】モノクロッカス氏
【URL】
前編 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1307633398&log=147
中編 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1308543352&log=148
後編 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1309081151&log=148
【注意】
作品集131の「マスカレード」の続編となっています。
URL: ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1290648189&log=131
作者さんは先に読むことを推奨していますが、本作品のみでも楽しめるようになっている、かと。
【あらすじ】
霖之助とルナサの「恋人ごっこ」から早半年。
日に日に綺麗になっていくルナサであったが、ある悩みを抱えていた。
【感想】
前・中・後とあって身構えてしまうが、合計で80kb程度。文体もあっさりとしていているので、長くは感じない。
普段はクールなルナ姉であるが、完全に乙女と化しています。乙女ルナ姉いい! という方なら是非是非是非曲お勧め。
読みやすく、時にスパイスが効いた文章となっているため、読んでいて飽きが来ない。
しかし、全体的にうす味すぎて、ここぞという場面もサラーっと流れてしまうのが最大の課題か。
まだまだ伸びる注目株な作家に見えるので、これからに期待。
また、前作にあたるマスカレードもお勧め。
【五段階評価】
★★★☆☆(長くても読ませる力はあり。ときめき感がもっとあれば・・・!)