作品集155

Last-modified: 2014-02-27 (木) 04:09:20
さよならロストメモリーズ  夜空氏
たぶん男に生まれた身には中々分かり難いだろうなって感じの、そういうロマンチックなエス話

『さよならロストメモリーズ』 夜空氏(作品集155)
一言で表すなら(本来的な意味での)少女小説。甘酸っぱいガールミーツガール
たぶん男に生まれた身には中々分かり難いだろうなって感じの、そういうロマンチックなエス話
本作とは全然関係ないけど、『少女革命ウテナ』が好きという人は好きになれるかもしれない、と読んでて思った

淡々とした日常から紡がれるガールミーツガール

【作品集】 155
【タイトル】 さよならロストメモリーズ
【書いた人】 夜空氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1317630891&log=155
【あらすじ】
空と星の物語が大好きだった少女は、突然幻想郷を守護する巫女として連れ去られた
どうしても唯一残った幸せな思い出を忘れられず、それでも博麗の巫女の運命を受け入れようと霊夢は日々苦悩する
そんな葛藤を繰り返す毎日を過ごしていると、はじめて出向いた雑貨店で店番をしている女の子と出会う

【感想】
淡々とした日常から紡がれるガールミーツガール
霊夢のセンチメンタルな心情が、魔理沙と出会うことで強い絆となっていく
会話主体の二人のやりとりは、女の子らしく楽しく時に切なく、まさに青春してる感じが存分に楽しめる
最初に散りばめられた伏線が綺麗に〆られてるし、何よりも魔理沙のキャラ付けがとても乙女かつ純粋でかっこいい
最後の二行で、ほろりと涙腺がやられる可能性大。前作の退廃した世界観から一転してるので、ほんのりと感動したい人は是非読んでみて欲しい
過剰な表現や濃厚な百合描写は一切なし。とてもやわらかくあたたかい感じのする文章できれいにまとまっていると思う

【五段階評価】
★★★★☆
胸がすくようなときめきを求めてるあなたへ
きらきらとした青春SSを読みたい人におすすめ

彼女にとってのアンノウンハート  oblivion氏

【作品集】155
【タイトル】彼女にとってのアンノウンハート
【書いた人】oblivion氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1317651334&log=155
 
【あらすじ】
 ぬえが風邪を引いた。
 村紗は看病をしようと意気込むが……

【感想】
村紗がぬえの為にあれやこれやと世話を焼こうとするんだけど、断られたり、裏目に出ちゃったりでしょんぼり。
でもなんとか看病しようと一生懸命な姿は健気で感動させられます。
個人的にはお着替えシーンの村紗が初心な男子学生みたいで微笑ましかった。
そしてそれを挑発するぬえがエロい。一枚上手感が素敵だった。
さすがエイリアン。アンノウンハートは正体不明だぜ!(村紗限定)
終始ニヤニヤさせられる作品でした。

【五段階評価】
★★★★★(最後のやりとりは必見)

種族:犬?(尸解仙を自称する道士だったもの)  もるすあ氏

【作品集】155
【タイトル】種族:犬?(尸解仙を自称する道士だったもの)
【書いた人】もるすあ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1317648040&log=155
 
【あらすじ】
 布都が犬になっていた。 
 
 何を言っているのか分からないと思うが私にもさっぱり分からない。 

【感想】
最近増えてきた神霊廟作品。
布都が犬になったというよくわからない設定だが、屠自古の布都に対する想いが伝わってくる。
ケンカするほど仲がいい関係とはこの二人の事なんだろうなと思えた。
そして自分の欲に忠実な神子が可愛い。ごはんを求め続ける太子様に癒されるだろう。
5ボスが犬だったらどうしようか真面目に考えたのは自分だけではない筈。
 
だがなにより欲が深いのは作者だった。

【五段階評価】
★★★★☆(布都ちゃんが犬でもいいじゃない)

野苺と剣侠ロケット  二度手間氏
大筋はシリアスでありながら、ゴリアテや幻想郷の住人との笑いを誘うやりとりで話が進むから非常に読みやすい

【作品集】155

【タイトル】野苺と剣侠ロケット   【書いた人】二度手間氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318255378&log=155

【あらすじ】
異変解決の手助けを小町に依頼された妖忌はひょんな事からゴリアテと出会い
これをうっかり打ち倒しちゃったせいで付き纏われるようになり、爺と巨大人形の珍道中がはじまる

【感想】
大筋はシリアスでありながら、ゴリアテや幻想郷の住人との笑いを誘うやりとりで話が進むから非常に読みやすい
個人的には達人でありながら人間味溢れる妖忌の描き方が素晴らしかったと思うし
歳をとり経験を重ねたことでかえって生まれてしまった迷いとゴリアテの無知ゆえの純粋さの対比も印象深い
小町や幽々子をはじめとする脇役達も、物語のなかで非常に生き生きとしており、居るだけのキャラが無いのはお見事
サイダーなんかもそうだけど王道をしっかりやりましたって感じの話で、ストーリー展開に驚きはないかもしれないけど
丁寧に進めてしっかり感動させてもらえた

妖忌にあんま興味ないって人も、この作品の妖忌はすごく魅力的に描かれてるので是非読んでほしい
妖忌にあんま興味なかった俺も楽しめたから

もう多くの言葉を使って飾り立てる必要もない。

二度手間氏の『野苺と剣侠ロケット』は
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318255378&log=155

もう多くの言葉を使って飾り立てる必要もない。大事なことは一読すりゃ大概わかってしまうだろう
この作品の登場以後、長編を垂れ流して「ホラ分量書いたんだから評価してくれよ」という作戦は通じなくなる
この分量でしか書き切れないものがあったから、なるべくして長編になったという格好の今作

なにより、ゴリアテ人形なのにアリスは登場せず、妖忌が出るのに妖夢は脇役に徹する、この潔いキャスティングが
「これを本物のエンタテイメントにしてやろう」という作者の執念の現れに他ならないと考える。まさに力作と言えるだろう
全編通しての宿敵となる『キツネ憑き』の存在感も実に見事なものだ。この筋の通った悪役の頑強さがあればこそ
長いのに尻垂れ気味になること無く、鮮やかな程の疾走感を持って最後まで読まされてしまう

最後の最後に妖忌が吐く言葉も小憎い。この言葉を温存して、最後に書ききった瞬間、作者氏は「してやったり」とほくそ笑んだに違いない
主要の二人のみならず、小町のやさぐれた言動、さとりの容赦のない心の抉り方、キャラクター性という点でも抜きん出る

まさに何処をとっても超一級。これを読まずして食う明日の飯が美味いわけがない

文句なし。一度は読んでおくべき作品

【作品集】155

【タイトル】野苺と剣侠ロケット1・2・3・4(完)  【書いた人】二度手間氏

【あらすじ&感想】
妖怪や妖精が突如凶暴化する謎の異変が発生した。
生活に困っていた魂魄妖忌は渋々異変解決に加担することになるが……。

堅物妖忌とゴリアテ人形の珍道中が見所。
その他のすべての登場人物も丁寧に描かれていて読み応えがあります。

【五段階評価】
★★★★★(文句なし。一度は読んでおくべき作品)

黄色い焔の麟のウタ  夜空空夜 氏

【作品集】155
【タイトル】黄色い焔の麟のウタ   【書いた人】夜空空夜 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318674067&log=155
【あらすじ&感想】
数少ない冴月麟を題材にした作品
博麗大結界を張った時らへんの話らしい

あまり深く内容を考えず、リズムよく雰囲気を味わうことができ、すっきりとした読後感だった

物部布都、豊聡耳神子に謀反を企てること  直江正義 氏
――「あぁ、実はな。我は……我は……神子と袂を分かたんと欲しておるのじゃ」

【作品集】
 155
【タイトル】 物部布都、豊聡耳神子に謀反を企てること   【書いた人】 直江正義 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318588513&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「あぁ、実はな。我は……我は……神子と袂を分かたんと欲しておるのじゃ」
 ぬえとマミゾウが人気のない湖で好い雰囲気になっているところへ、布都がすっと姿を現す。
 なんでも、神子と訣別する腹積もりらしい。いったい何があったのか、その理由と事の行く末は?

 氏の三作目。現古融合した独特の雅な文体に、それを台無しにしちゃうギャグが光る。
 前作『上白沢慧音の幸せな一日』も併せて読むと、きっと古文に興味が湧いてくるはず。

冒頭の美文を長々と引用したのは、その美文の美文たるを示さんがため。そして、その後の展開の衝撃度を伝えんがためである。

【作品集】155
【タイトル】物部布都、豊聡耳神子に謀反を企てること
【書いた人】直江正義氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/155/1318588513
【POINT】2740 (2014/02/21時点) 【容量】12.67KB
【冒頭文】
 妖怪の山に程近い湖。ここは四方を森に囲まれ、朝夕には霧霞が濃く立ち込めることの多いこと、人里から離れすぎていること、また水の清きに過ぎるため、不思議と生命に乏しきことが手伝って、人妖は愚か妖精の類も滅多に近寄ることがないこの湖であるが、夜が更けると、月星は湖上にたゆたい、かすかに虫の音が聞こえるばかりの、時の流れを忘れさせるような、悠然とした絶景地になるため、秋の夜長、月見をするにはこの上なく趣がある。長い時の合間には、この湖を愛した者もあったのだが、それも今は昔のことであり、ただ幾らかの力弱い妖精がこの地の水清きを親しみ住まうのみである。
 そんな湖を、運よく見つけたのはぬえとマミゾウであった。幻想郷を物珍しく思い、あれこれと散策したことが功を奏した。今ではすっかり、水面に輝く月星は二人のために輝いている。
「ぬえや、わしのおった佐渡の地は、今の世に珍しく美しい自然の残っておったところじゃがな、この幻想郷ほどではなかったぞ」
「私はマミゾウに会うまで、こうやって自然の美しさを楽しむことなんてなかったよ。最初は年寄り臭い、退屈なことだと思っていたけど、そんなふうに思っていた時のことが、今では夢のように思えるよ」
「ぬえや、ぬえや、寒かろう。さぁ、こっちにおいで」
「マミゾウ……」

【あらすじ&感想】
 冒頭の美文を長々と引用したのは、その美文の美文たるを示さんがため。そして、その後の展開の衝撃度を伝えんがためである。
 そう、その後の展開……
 いや、まさかね、二人が布都と一緒になって神子のうんこを囲むことになるとは思わなかったよ……
 元ネタは『宇治拾遺物語』とのことだが、『今昔物語』にも同じ話は載っている。学校の図書館で水木しげる御大の漫画化されたものを読んだときは驚きだった。作者さんには是非、大根で妊娠した話も書いてもらいたい。どう見ても十八禁だろうと大丈夫、一応全年齢で売っているし、漫画は由緒ある賞をいただいたものなんだから。さあ、ほら(ゲス顔)。
 あとがきの「十二の子文字」は古典の教科書にの載っていた有名なものですね。ある大学生は「ネス湖の子ネッシー、午後まで寝過ごした」と読んでみせたそうです。

禁ぱんつ法の時代  maruta 氏

【作品集】
 155
【タイトル】 禁ぱんつ法の時代   【書いた人】 maruta 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318594566&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「そんなのは決まっているだろう。僕はぱんつがとっても大好きだからだ!!」
 早苗は困っていた。ぱんつがあと一枚しかないのである。幻想郷にはドロワしかなかった。
 ぱんつを求めて奔走、その中で知ってしまった、幻想郷成立の驚愕の真実とはいったい?

 氏の十九作目。考察や雑学、歴史などを分かりやすい文体で、面白おかしく教えてくれる作品群である。
 今作中でもインカ帝国やクリケットなどのトリビアが盛り込まれており、読んでいて楽しめるし勉強にもなるよ。

鴉と氷と愛の唄  不知火 氏

【作品集】
 155
【タイトル】 鴉と氷と愛の唄   【書いた人】 不知火 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318657360&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「あたいは忘れっぽい方だけど、文とのことはちゃんと全部覚えてるんだよ?」
 文とチルノは恋人同士。でも、恋に悩みは付き物で、二人の間にはまだ壁があった。
 “葉っぱが赤くなり始めた”ころに、チルノは文にとある質問を投げかけてみるのだが……?

 氏の二作目。チルノと文の双方から描いた一人称、人物の切実な気持ちに密着した描写力がスゴい。
 前作の夏の話から進んで、文チルはますます好調。氏の文チル熱がほとばしる作品である。

こいしたんです  ネコロビヤオキ 氏
こいしに振り回される燐がユーモラスで、氏の作品ならではの優しいオチまで用意されている。

【作品集】 155
【タイトル】 こいしたんです   【書いた人】 ネコロビヤオキ 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318703814&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「あたい、なんかお空に嫌われる事したかなぁ」
 こいしが思い悩んだ顔で一枚の紙を見ているのを発見した燐。どうやら空のものらしい。
 『こいしたんです』とはさては自分のことなのか、こいしは類まれなる迷推理を始めた。

 氏の32作目。今までの作品とは違い、10kb強の短編で分かりやすい文体もあってサクッと読める。
 こいしに振り回される燐がユーモラスで、氏の作品ならではの優しいオチまで用意されている。

お空の「こいしたんです」という文章について、こいしとお燐は推測を始めた。

【作品集】155 【タイトル】こいしたんです   
【作者】ネコロビヤオキ 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318703814&log=155
【あらすじ・感想】
お空の「こいしたんです」という文章について、こいしとお燐は推測を始めた。

こいしの珍言動、お燐の振り回されぶり、お空の可愛さに打ち震える短編。
あっさり文章でサラッと読めて、その上、フヒヒwwwとなる終わり方。
こいしたんが楽しそうで何よりです。

拒食の寅  金之助 氏

【作品集】 155
【タイトル】 拒食の寅   【書いた人】 金之助 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318685121&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「……星。ナズーリンのことは、貴女の気に病むことではありません」
 星は食欲がなかった。心配をかける寺の一同。失礼して部屋へと逃げ込む星。
 猛烈な吐き気、今の星にとって、食事と同情は世界で一番にいらないものだった。

 氏の⑨作目。チルノは出ない。タグから分かるとおりの死にネタで、タイトルをよく表す真相が明かされる。
 もちろん、氏の作品すべてが重苦しいものではない。ほのぼのあり切ないのもあり。過去作も併せてどうぞ。

近道の代償  黒猫 氏

【作品集】 155
【タイトル】 近道の代償  【書いた人】 黒猫 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318755924&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「…ビターチョコって、咲夜さんみたいだなぁ」
 クリスマス、咲夜に告白をした美鈴。想いが恐らく実らないことは承知していたが、それでも伝えたかった。
 そして、バレンタインがやってくる。美鈴は咲夜のために手作りのチョコを用意したのだった――。

 氏の23作目。前々作の『涙味のチョコレート』の美鈴視点。今作だけを読むと咲夜さんへのイメージが
 崩壊しかねないので、前々作も併せて推奨。視点変更を活用した二人のすれ違いがお見事!

振り回されてフランちゃん  にゃお 氏
フランドールは、姉のレミリアの頼みごとに振り回されてばかり。

【作品集】 155
【タイトル】 振り回されてフランちゃん   【書いた人】 にゃお 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318775780&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「…まあ、いいけど」
 フランドールは、姉のレミリアの頼みごとに振り回されてばかり。今回はなんでも、強くて美しい門番が欲しいらしい。
 怪しげな団体のツテで門番とポメラニアン一匹をみごと手に入れた! もちろん、姉のワガママがそれで終わるはずもなく。

 氏の25作目。いくつもの過去話で支えられた氏の紅魔館ワールド。今回はフランドールに焦点をあてて物語を展開。
 情緒不安定もなんのその。大好きな姉に振り回される苦労人のフランちゃん。こんな姉妹関係も、ありじゃない?

「門番とか欲しいわね。それも唯の門番なんかじゃなくて、私に相応しい門番が」「…ふーん」

【作品集】 155
【タイトル】 振り回されてフランちゃん   【書いた人】 にゃお氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318775780&log=155
【あらすじ&感想】
 「門番とか欲しいわね。それも唯の門番なんかじゃなくて、私に相応しい門番が」「…ふーん」
実行力に欠ける姉のムチャ振りを叶えるべく、苦労人・フランドールが暗躍する。

にゃお氏の新作。過去作とのつながりは無い。
が、一部登場人物の性格や背景はスターシステム的に共有している。

紅魔館という素材をさまざまな切り口から書き上げて来た氏だが、今回はフラン視点。
中二的な視点を面白さに昇華しているのは熟練の成す技だろう。

最近そそわに復帰され、良作の中篇を投稿されている氏だが、
そろそろ大作が見たい気がする。具体的には幽香物の(略)

ナズーリンのはしたなき果実  せみだるま 氏

【作品集】 155
【タイトル】 ナズーリンのはしたなき果実   【書いた人】 せみだるま 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318797635&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「それがいい。君もいろいろと食べ方を考えてみることだ。梨の味とて一通りではないのだよ、霊夢くん」
 博麗神社に珍しい客がやってきた。ダウザーの小さな賢将、ナズーリンが新鮮な梨が入った布袋をもってのご参上である。
 ナズーリンとの会話からちょっとした啓示を受けた霊夢は、さらなる来客との会話にまた新たな発見をするのだった。

 氏の11作目。前作『ラクダが来りて水を飲む』より二か月半ぶりの投稿である。なんでもない日常のようでなにかがある。
 梨や神話、里芋から英霊まで、あらゆる要素を使ってまとめあげた作品の完成度がすっげぇ。軽快でリズミカルな文体にも注目!

ナズーリン! 幻想郷名物、ハリセンチョップ!  紅川寅丸 氏

【作品集】 155
【タイトル】 ナズーリン! 幻想郷名物、ハリセンチョップ!   【書いた人】 紅川寅丸 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318823117&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「さぁ、ご挨拶からだ。『ナズーリン先生、よろしくお願いします』 はい、言ってみなさい」
 ミスティアの屋台で今夜もイチャつくナズーリンと星。妖が結ばれる逸話を尋ねて、今度は妖怪の山へ。
 そこで神の二柱から交換に頼まれたのは、危なっかしい早苗に幻想郷での処世術を学んでもらうことだった。

 氏の11作目。大好調の星ナズシリーズ最新作。今回は大ボリュームの112kb。シリーズを通して描かれてきた
 個性的なキャラクターたちに、今回はミスティアら新しい面々も加わっていく。早苗の社会勉強の行く末やいかに?

常闇時間  トローロン 氏

【作品集】 155
【タイトル】 常闇時間   【書いた人】 トローロン 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318859689&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「魔理沙取っちゃ、やだよ?」
 今日もルーミアは目覚める。もちろん魔理沙のベッドで。昼食の手伝いがしたいというルーミアに、魔理沙はちょっと心配。
 ルーミアのことをすっかり気に入ってしまったアリスも加わって、三人は花火の華やかさと儚さに思いを寄せ合うのだった。

 氏の13作目。『常闇○○』第三弾。8月末から怒涛の投稿スピードである。あいかわらず可愛いルーミアをお書きになる。
 魔理沙は姉のつもりなのだが、アリスのおかげで誤解はまだまだ解けない模様。これからの二人はどうなることやら?

秋の巻き雲ソフトクリーム  でれすけ 氏

【作品集】 155
【タイトル】 秋の巻き雲ソフトクリーム    【書いた人】 でれすけ 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318864282&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「食べていいよ。大丈夫、とってもおいしいから」
 残暑もおさまった秋なのに、星のソフトクリームに対する熱意は底を知らないらしい。賢将たるナズーリンは主人のため、
 ともに妖怪の山へとソフトクリームを求めて珍道中を始める。幻想郷にはない未知の代物、手に入れることはできるのか!?

 氏の24作目。前作から星とナズーリンに絞って物語を展開。ものすげえソフトクリーム愛に溢れた作品である。
 他のカップリング作品もオススメ。ちなみに、本文中ではソフトクリームという単語が104回つかわれている。

少女が見た夢は  海苔缶 氏

【作品集】 155
【タイトル】 少女が見た夢は   【書いた人】 海苔缶 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318948738&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「うーん、良く覚えてないんだけどさ、お姉ちゃんの為かな?」
 里に住まう人間の少女は、地獄烏のヒナを拾い上げた。両親がひそかにその退治を密談しあう中、
 少女はヒナを守ろうと里を脱走する。妖怪の山の麓、そこで出会った協力者とは……?

 氏の6作目。原作の設定から上手く過去話を練り上げており、なんともノスタルジックである。
 読み終わったあとに、ふとタイトルを読み返すと、不思議な感慨に浸れること間違いなし。

部下が腐ってる。チェンジで  あふりか 氏

【作品集】 155
【タイトル】 部下が腐ってる。チェンジで   【書いた人】 あふりか 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318971185&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「いいこ、いいこ」
 青娥は無性に苛立っていた。役立たずのキョンシー、芳香がかれこれ五日も帰ってこないのである。
 探しにでかけた矢先、化け傘の小傘と出会う。そうか、こいつを新たな部下にすれば好いではないか!

 氏の2作目。前作『ハリボテ大妖怪』から約2か月ぶり。今度は神霊廟へと題材を移して新作を投稿された。
 タグ記載の登場キャラクター三人が、実に個性的に描き分けられており、テンポ好くすらすら読めちゃう。

ドランクれいむ  すねいく 氏

【作品集】 155
【タイトル】 ドランクれいむ   【書いた人】 すねいく 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319033304&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「しかし、霊夢さんの酔ったところですか。言われてみると見たことなかったですね」
 アリスにはふと気になったことがあった。いつも宴会の後片付けをしている霊夢。酔っぱらったらどうなるんだろう?
 それを鳥居の上から聞いていたのは文だった。一計を案じて霊夢を酔わせようと、文はその晩に神社へ再訪するが……。

 氏の21(51?)作目。前作『瀟洒が窓から飛び込んできた』より三か月半、今度は霊夢と文の二人が主役。
 普段はつっけんどんで愛想のない態度をとる霊夢。ゆえに、その酔っぱらった意外な姿は一読の価値あり!

博麗霊夢の日常 ~霍 青娥編~  サジィー 氏

【作品集】 155
【タイトル】 博麗霊夢の日常 ~霍 青娥編~   【書いた人】 サジィー 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319097202&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「まぁおいおいね……。とりあえず、ようこそ、幻想郷へ――」
 今夜、博麗神社にやってきたのは邪仙である霍青娥。まさかの壁抜けで夕食を台無しにされた霊夢は怒り心頭。
 どうやら何か目的をもってやってきたようだが、夕餉が一番に楽しみだった霊夢にとっては、そんなのどうだって好かった。

 氏の13作目。博麗霊夢の日常、第三弾。丁寧かつ細かいところまで気を配った文章が特徴的。
 ルーミア、パチュリーに続いて、今度の青娥はどんなキャラクターを見せてくれるのか!?

Cutie Lie  ネコロビヤオキ 氏

【作品集】 155
【タイトル】 Cutie Lie  【書いた人】 ネコロビヤオキ 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319218208&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「やだなぁ、にとりったら。はい、きゅうりもあるよ」
 帽子をなくしたにとりが雛の家に転がりこんできたのは、ある日の昼過ぎのことであった。トレードマークの帽子は、
 河童にとっての皿のようなもの。体調不良を訴えるにとりに、雛は親友として、看病をすることを決意するのだった。

 氏の33作目。『Lead Me』以来、久々のにとひな作品である。看病する雛の姿が印象的、甘えるにとりも新しい。
 また、後から登場する椛も、オチにてとても可愛らしい面を見せてくれます。後書きを先に読まないように!

アンテナ  バームクーヘン(B・G・M 氏

【作品集】 155
【タイトル】 アンテナ   【書いた人】 バームクーヘン(B・G・M 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319164391&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「ふむ、名称は……パラボラアンテナ。用途は電波を捕らえる物だ」
 香霖堂にやってきたにとりは、静葉と出会う。フラワーロックに興味津々な静葉、それを解説するにとり。
 一方、霖之助は文に連れられて妖怪の山に向かっていた。そこで目にしたのは、なんとアンテナである。

 氏の27作目。ほのぼのとも云えないし、当然ながらシリアスでもない。独特な雰囲気の作風が魅力的。
 過去の作品群も多彩で、秋姉妹が多め。『こいしがり』などは特に考えさせられる話だと思いました。

One day before winter  芒野探険隊 氏

【作品集】 155
【タイトル】 One day before winter   【書いた人】 芒野探険隊 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319120386&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「ああ―――――――
 というわけで、藍様のとある晩秋の一日である。紫が冬眠についてしまう直前期。なんとも云いようのない
 気持ちに包まれながら、藍は食材を買いに人里へ出かけた。帰宅したとき、家の前になんと紫が――。

 氏の7作目。セリフが徹底的に排除された構成になっており、藍様の一人称で淡々と綴られていく。
 なにかを予感させるような冬の前のある日。この作品も、後書きを先に読んでしまうともったいないよ!

箱庭ガールが夢見る世界  I・B 氏 葉月ヴァンホーテン 氏

【作品集】 155
【タイトル】 箱庭ガールが夢見る世界    【書いた人】 I・B 氏 葉月ヴァンホーテン 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319298541&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「ええ、わかってるわ。でも、大丈夫。今日は具合がいい気がするのよ――――きっと」
 精神に重きを置く妖怪にとって、その回復に傾注するのは当然のことである。というわけで、パチュリーは
 魔理沙、アリスと共に幻想郷の人妖を巻き込んだ夢魔法を展開する。そこで見つけたみんなの願いとは?

 両氏による合作。I・B氏が執筆を、葉月ヴァンホーテン氏が構想と校正を担当。見開きの一行目から、
 理論的なお堅い話を連想させられるが、そんなことはない。届くものはしっかりとあります。素敵でした。

「おはよーございます」  宵闇むつき 氏

【作品集】 155
【タイトル】 「おはよーございます」   【書いた人】 宵闇むつき 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319287645&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「僕は、響子さんの事が、好きです」
 “僕”が命蓮寺へ働きに出るようになったそもそものキッカケは、響子さんに一目ぼれをしてしまったことだ。
 最近、寺でとある大会が流行しているもんだから、“僕”はそれにかこつけて、思い切って告白をするのだった。

 氏の28作目。オリキャラ恋愛、というタグで敬遠してしまいそうになるけど、内容はストレートで甘酸っぱい。
 命蓮寺で描かれる人間と妖怪の恋。氏の響子への“好き”がぎゅっとパック詰めされた作品です。

マミゾウマジックといつもの二人  今野 氏

【作品集】 155
【タイトル】 マミゾウマジックといつもの二人   【書いた人】 今野 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319412824&log=155
【あらすじ&感想】
 ――「あんたねえ、あんたねえ、どうしてくれんのよ。大恥かいちゃったじゃない」
 魔理沙は霊夢と買い物をする。ところが、さらにもう一人、霊夢がやってきた――またマミゾウか!
 これで三度目である。前々回、前回と続けて騙されちまったから、今度はもう間違えたりしないぜ。

 氏の23作目。前作『キツネ怒りのゴキブリ退治と笑う古ダヌキ』より続けてマミゾウさんのご登場である。
 魔理沙の口語体、ものすげえ読みやすいテンポが心地よい。オチも含めて綺麗にまとまっています。

人生あるいは一発勝負  らすねーる氏

【作品集】155

【タイトル】人生あるいは一発勝負   【書いた人】らすねーる氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319307930&log=155
【あらすじ】
「それこそが、驚いてもらうための私の努力、って奴なのよ」
「そう」
 アリスは、無表情のまま小傘を玄関まで引きずっていき、乱暴にドアを開くと、そのままゴミの様に小傘を投げ捨てた。

今この瞬間、アリス・マーガトロイドを驚かすことが、多々良小傘が存在するための至上命題へと変わった。

【感想】
 8kbの短編です。
 目的が何であろうが、結果がどうなろうが、本と末が転倒していようが、
 全力を尽くす姿はそれ自体が美しい。
 そう感じさせてくれる、爽快な作品でした。

【五段階評価】
★★★と半分

米からはじまる霊夢のごはん  まりまりさ 氏

【作品集】155 【タイトル】米からはじまる霊夢のごはん  【書いた人】まりまりさ 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318163810&log=155
【長さ】★☆ (15KB 短編)
【あらすじ】
 朝食の準備をする霊夢。純和風な料理が手際よく作られていく。
 それにしても、ちょっと量が多すぎるような気が……。
【感想】
 幻想入りしてしまったかのような懐かしき昭和の朝食が凄く美味しそう。
 読者に語りかけるような文体とちょっと恥ずかしがってる霊夢が
 調理のシーンの良いスパイスになっていると思った。
 料理の描写から食べる光景まで、食欲をそそられる表現が詰まった短編。
【文章】       ★★★★☆ 
【展開】       ★★★☆☆ 
【総合評価】   ★★★★☆ (雰囲気が凄く良かった)

上白沢慧音の幸せな一日  直江正義氏

【作品集】155
【タイトル】上白沢慧音の幸せな一日
【書いた人】直江正義氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1318223925&log=155

【あらすじ】
 わたしけーねだけど、お茶会の誘いが来たから妹紅も誘って行くわ。

【感想】
 まず触れねばならないのは登場人物達の軽妙洒脱なやり取りだろう。
 これはちょっと学が無いと書けない。
 衒学的な文章っていうのはちょっと鼻につくものだが、しかし学が無ければ書けない世界があると言う事は一つの真理。
 それと、『○○などたいそう趣深く、また愉快であったことだよ。』的な叙述。懐かしい。
 この作品の雰囲気と、慧音というキャラクターにマッチしている。
 茶会という舞台設定も相まって、雅な雰囲気がよく書けてる。マジいとおかし。
 この作者さんは同様の叙述を他の作品でも使ってるようだが、そちらはこの作品ほど試みに成功してない。
 やはりこの風雅を楽しむSSにあってこそ、という気がする。
 そして、この文体と、文章からそこはかとなく漂う「私知識人です」臭から連想されるものと言えばあれしかない。
 これ、枕草子だわ。

 それから、もう一点重要な要素がある。
 この作品は、レミリア萌えを楽しむものである。間違いない(断言)。
 他の登場人物達の振る舞いは、まあキャラクターの範疇に十分収まるものだが、レミリアはちょっとない。
 が、それがいい。大いにありだ。
 麗しい言葉遣いで慧音に頓知を頼るあたりなんかは激萌え。新境地。

【五段階評価】★★★☆☆(けーね&かぐや好きな俺に死角は無かった★★★★★)

ヤマメちゃん大学生になる  高井氏

【作品集】155
【タイトル】ヤマメちゃん大学生になる
【書いた人】高井氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319089639&log=155
【あらすじ】
舞台は現代、大学生になったヤマメは寮で暮らし始める。
ルームメイトのアリス、レティら奇人変人揃いのヤマメの大学生活はいったいどうなるのか?
【感想】
理系の人は思わずニヤッとするような化学系の雑学・小ネタが盛りだくさん。
シリーズ化していて、回を追うごとにWin版、旧作、果ては西方キャラまで登場するマイナーキャラ好きには嬉しい一作。
今までそそわで学パロ系の作品をあまり見たことがなかったけどこれは面白いと思った。
ちょっと話が脱線することが多いけれどテンポとしては悪くない。
ヤマメ好きにはぜひとも勧めたい。
【五段階評価】★★★★☆(五つ星にしたいところだけどやや人を選ぶかもしれないので)