【作品集】 156
【タイトル】 鴉と氷と400マスの未来 【書いた人】 不知火 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319465537&log=156
【あらすじ&感想】
――「あのね、文。 夢って何?」
慧音からたっぷりと宿題を出されたチルノ。その中に『夢』についての作文があった。寿命という概念を
持たない妖精にとって、この作文の題材は理解ができぬ。で、恋人の文に相談してみることにしたのだ。
氏の三作目。文チル第三弾。前作、前々作を読まなくても楽しめる仕様になっている。チルノの目標といえば、
お馴染みのアレだが、氏は独自の解釈でキレイに作品をしめている。そこは、読んでからのお楽しみである。
【作品集】 156
【タイトル】 幸せな夢 【書いた人】 まりまりさ 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319462307&log=156
【あらすじ&感想】
――「だから私、りさにそれを言うために、今日……ここに来たの」
早苗は、久々に故郷に帰ってきた。懐かしい景色、懐かしい情景、そして、懐かしい友がいる。
早苗は後悔していた。伝えておきたいことがあった。だから、こうして帰ってきたのだ――。
氏の71作目。しんみりと流れるように読んでいきたい作品。タイトルからは予想が難しいであろう、
ちょっと意外なオチまで用意されている。ネタバレになるので深くは書けないが、シリーズで読みたいなぁ。
【作品集】 156
【タイトル】 レンタル芳香~お手伝いキョンシーはじめました~ 【書いた人】 ザワ 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319460457&log=156
【あらすじ&感想】
――「青娥様...私はとうとう壊れてしまったぞ~...」
「せーがさまぁ~?気持ちいいですか?」「太子しゃまあああああ!!ありがとうございましゅううううう!!」
「君がっ!!気絶するまでっ!!殴る事をっ!!やめないっ!!」「人は、それを成長というのよ」
というわけである。氏の初投稿である。もしシリーズものなら、今作はプロローグにあたる作品。
強烈な神霊廟キャラクターに新境地を開いた気分である。是非、シリーズで読みたいもんです。
【作品集】 156
【タイトル】 巫女m@s! 【書いた人】 パレット 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319632443&log=156
【あらすじ&感想】
――「ほんとしょうがないわよねぇ、魔理沙って」
鬱霊夢である。ちやほやされたい霊夢に、紫がアイドルへの道を授けたことにより、一挙に人気者にのし上がる。
面白くないのは、普段から一緒にいる魔理沙である。いつもの霊夢を取り戻すため、魔理沙がとった行動とは。
氏の42作目。霊夢のコスプレやらをあれこれと想像して読みたいが、魔理沙の葛藤を読み込んでいくのも好い。
努力する霊夢の姿が眩しい。それ以上に、霊夢を想う魔理沙の行動も、また眩しい。素敵なレイマリでした。
パレットさん『巫女m@s!』
霊夢が紫の悪ふざけでトップアイドルを目指しちゃう話。というとまあシュールでギャグな感じに聞こえますが、実際シュール。でも、コメディな舞台設定でも、ストーリーにきちんと芯を一本通しちゃってるのがすごい。
ギャグと読むか、シリアスと読むか、それとも別の何かを読み取るかは読者さんの自由だと思う。
【作品集】156
【タイトル】もこたんの就職活動~圧迫面接官VS藤原妹紅~
【書いた人】よっけ氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319633494&log=156
【あらすじ&感想】
内容としてはタイトルそのまま。
と言っても幻想郷内で就職活動するような真面目な話ではなくて、
世間知らずで幼い感じな妹紅が現代社会の圧迫面接を受けにいく話、という感じ。
その辺の設定のいい加減さには真面目に突っ込んでもしょうがないだろうから流すの推奨。
個人的には結構面白かった。ギャグが合えばくすりと笑える。それでも大爆笑まではいかない感じだろうか。
妹紅が幼い感じのけねもこが好きな人にも受けるだろう。面接官の突っ込みもキレてて面白い。
短いからさくっと読めるのもいいね。
台詞のみで構成される、良くも悪くもコントの台本みたいなSSだった。
【作品集156】
【タイトル】rainy noise
【作者名】碑洟氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319818968&log=156
【あらすじ&感想】
こいしちゃんが雨に打たれる話。心の弱さゆえに心を閉ざした自分とそうしなかった姉との差を、改めて雨のなか考え直す。
そこに現れたメディに心について問われ、自分の弱さに気づく。
明くる日に今度はさとりを連れて、ふたたび雨のなかを歩くこいし。
自分と同じくびしょぬれになりながら覚りとしてずっと姉としてまっすぐなさとりに、思わずこいしは第三の瞳の瞼が柔らかくなるのを感じた。
全体的に詩的な印象を受けた。ただ、風景描写が淡々としすぎているようにも感じられた。説明口調過ぎると言うか。
心=天気という描写があったけど、どちらかと言うと心=雨と言う印象を受けてしまい、それに打たれているこいしがふしぎに見えてしまった。
こいしはメディの目を見てメディはこいしの目を見ていないと言う描写があったが、どちらかと言うと二人の会話がどこかかみ合ってないのはこいしのせいがしないでもない。そう考えると、目線があわないのは逆の方が良かったんじゃないか。
889 :名前が無い程度の能力:2011/10/29(土) 23:12:01 ID:gteUhPM.O
さとりがいい子すぎてちょいと違和感あった
こいしの脆さが、俺的には読んでてしっくりくるというか、いい感じだと思いました
889でも言われている通り、ちょっとさとりがきれいすぎるかなと言うのは同じく感じた。正反対の位置に二人を置くより、同じく見えてしまう心に悩みながらもそれでもまだそのままであり続けるほうが、強いきがする。これだと強いと言うより、何も知らない箱入り娘っぽくなってしまっているのかも。
長くなってしまい申し訳ない。レビューは初めてやったので指摘あったらよろしくお願いします。
【作品集】156
【タイトル】ポラリスに告ぐ 【書いた人】不知火氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319895987&log=156
【粗筋】
壁掛け時計が夜の一時を告げる。
パチュリーが読書を切り上げ、紅茶で一服していると、図書館の扉が開かれた。
そこから入ってきたのは、不審者――ではなく、魔理沙だ。今宵も本を「借りに」来た。
魔理沙は最近、逐一美鈴を吹っ飛ばすのが面倒臭くて、深夜に紅魔館の地下図書館を訪れるようになった。
時間を改めても、やってることは変わらない。
「死ぬまで借りていくだけ」と言う詭弁も。我が物顔で紅茶をすするのも。
その立ち居振る舞いは、以前となんら変わらない。
背は伸びた。胸も豊かになり、幾らか大人びて見えることもある。
それでもその豪胆さ――
或いは、どこまでも突き抜ける行動力と、誰にでも親しく接する明るい人柄――
つまりはパチュリーが一目惚れ染みた恋心を抱いた魔理沙は、変わるところが無い。
彼女と会う度に、パチュリーは魔理沙を知りたくなる。魔理沙との時間は、読書にも匹敵する幸福となった。
やがてパチュリーは、魔理沙との「時間」の違いに懊悩することになる。
老いぬ自分と、成長する魔理沙。両者の距離は遠い。
でも魔理沙は、その距離を感じさせずに、変わらぬままでいる。
そんな魔理沙に、パチュリーの恋は憧れに変わった。
パチュリーはただ純粋に、魔理沙の友人になりたくなったのだ。
【感想】
マリパチェ、と言うかその一歩手前或いは奥。王道と言えば王道かな?
パチュリーの淡い恋心が、魔理沙との友情を望む心へと変わっていった様子をパチュリー自身が回想するお話。
パチュリーが魔理沙を目指すと言うのがちょっと新鮮だったりする。
そんなに長くないのでサクッと読めるよ。
★★★☆☆
【作品集】 156
【タイトル】 ポラリスに告ぐ 【書いた人】 不知火 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319895987&log=156
【あらすじ&感想】
――「……何でもないわ。風邪を引かないようにね?」
パチュリーは日陰の少女である。日向を駆ける魔理沙のことは、よく分からない。だから、分かりたいと
思った。友だちになりたいと思ったのだ。向こうが勝手気ままに本を盗むなら、その背中を追うのも勝手だ。
氏の4作目。紅霧異変から数年後のパチュリーと魔理沙の関係を描いている。控え目に抑えられた一人称の
文体で、魔法使いとしてのパチュリーの心情が綴られていく。文チルとはまた違った味わいがあってよかったです。
【作品集】 156
【タイトル】 宵闇花火 【書いた人】 トローロン 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319642635&log=156
【あらすじ&感想】
――「…ルーミア、大事な話があるんだ。ちょっとテーブルに座ってくれないか」
六十年。人間にとっては長く、妖怪にとっては短い。魔理沙とルーミアにも同じだけの時間が流れて、
そして、その時がやってきた。パチュリー、アリス、霖之助、霊夢らが集い、常闇の花火を打ち上げた。
氏の14作目。『常闇白黒』から始まった魔理沙とルーミアの物語も、とりあえずはこれでお終いである。
過去作品の設定やアイテムを巧く使って、二人の最期を描いている。次回作が今から楽しみです。
【作品集】 156
【タイトル】 その蕾は君を待っている。 【書いた人】 神田たつきち 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319855948&log=156
【あらすじ&感想】
――「ミルクティーだ咲夜、私の妹に早くミルクティーを持って来い」
夏のある日。フランドールはクローブの葉を眺める。パチュリーと読書を楽しみ、納豆をかき混ぜるレミリアと
紅茶を楽しむ。いまだに、姉とは打ち解けずにいた。コーヒーを淹れてくれた小悪魔の優しさが辛かった。
氏の18作目。読書、紅茶、コーヒーまで、紅魔館の日常を彩る要素を活用して、レミリアとフランドールの
姉妹関係を描いている。脇を固めるキャラクターたちも、各々の生き方を貫いていて素敵なものでした。
【作品集】 156
【タイトル】 秋の空の下で 【書いた人】 スバル 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319879545&log=156
【あらすじ&感想】
――「もうかりまっか?」
無縁塚に流れ着いた物々を拾い集めていた霖之助は、死神の小町と出会う。騒がしい隣人たちと
付き合いの長い霖之助にとって、距離を操る能力を持つ小町との付き合いは、捨てがたいものになった。
氏の2作目。霖之助を中心に書きたいと仰る通り、布都に続いて今度は小町との絡みとなった。
小粋な会話がテンポよく、今までになかったような大人びた酒宴の描写が、目をくすぐってくる面白さです。
【作品集】 156
【タイトル】 フランちゃんが吸血鬼の誇りをかけて雨風に立ち向かう話 【書いた人】 まりまりさ 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319948188&log=156
【あらすじ&感想】
――「でも、今はそれ以上に……わくわくしてるんだ」
パチュリーに煽られたフランドールは、吸血鬼の弱点である流水を克服しようと修行を始める。
気だるげな咲夜と健気な美鈴に支えられて、フランドールはついに通り雨を防ぎ切るが……?
氏の72作目。 熱意にあふれるフランドールと、周囲のギャップが凄まじい。それでも、ここぞと
いう時には支え励ます紅魔館の面々が優しい。頑張るフランドールを応援したくなる作品です。
【作品集】 156
【タイトル】 日向をひた走るヴィンテージ・ワイン 【書いた人】 かべるね 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319562419&log=156
【あらすじ&感想】
――「お疲れさま――霊夢」
質店「博麗屋」にやってきた客は藤原妹紅。差し出された質物は蓬莱の玉の枝。それを取り返しにきた鈴仙、
さらに、佐渡に帰ろうとするマミゾウ、妹紅を待ち続けるフランドール、日傘を追う咲夜が話に関わっていく。
氏の3作目。視点がころころと切り替わり、それぞれ目的を持ったキャラクターたちが、物語が進むにつれて
絡まりあっていくスタイルの話です。ぬえの下した決断とは? 金の行方は、蓬莱の枝は、日傘の持ち主は?
【作品集】 156
【タイトル】 白球の記憶 ~幻想郷・秋~ 【書いた人】 おつもつ 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1319953060&log=156
【あらすじ&感想】
――「変化の予感、盛りだくさんだ」
慧音の頼みで草野球大会に出ることになってしまった妹紅。味方の助っ人は霊夢。敵方には命蓮寺の
面々。大工の棟梁に呉服屋まで、人里の男衆も入り乱れての草野球の火ぶたは切って落とされた。
氏の11作目。永遠の生を歩む妹紅が、草野球を通して少し歩を進めるお話。天性の勘で活躍しちゃう
霊夢や、野球に燃える阪神こと星まで、多彩なキャラクターが妹紅の視点から描かれます。爽やか、楽しい。
【作品集】 156
【タイトル】 月下の花、花上の月 【書いた人】 紅雨 霽月 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1320017607&log=156
【あらすじ&感想】
――「折角ですが、遠慮させてもらいます」
紅魔館は猫を飼っている。正確に云えば、猫がいついている。咲夜と妖精メイドが可愛がっているところへ、
レミリアが様子を見にやってきた。自分で紅茶を淹れてみたのだそうだ。せっかくなので、二人は同席することに。
氏の69作目。原作に忠実な、ズレた感覚の咲夜と、それに困りがちなレミリア、好奇心旺盛な妖精メイドの
三者がとある会話をする。淡々とした流れに滲み出る甘味がお見事。咲夜いわく、お嬢様の紅茶は最高だそうだ。
【作品集】 156
【タイトル】 1400年越しの反抗期 【書いた人】 酢烏賊楓 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1320078865&log=156
【あらすじ&感想】
――「で、では太子様。我はどうすれば良いのですか?」
娘の屠自古がまさかの反抗期である。昔のように母と呼んでもらいたい布都は、太子様と青娥への
相談を通じて、策を練った。すなわち、昔のようにお菓子を作ってあげるというものであった。
氏の40作目。原作の元ネタから着想、屠自古と神子が夫婦、布都が屠自古の母親の前提で進む。
神子は政治の都合上で男として生きてきた、との設定。三者三様の思惑がくすぐったかったです。
超空気作家まるきゅーさん『スカーレットディスティニー号の軌跡』
レミリアが頑張って自転車に乗ろうとする話。……と言ってしまうのは簡単ですが、その裏にはレミリアの並々ならぬ覚悟と意味合いが込められていて。
これほど内容を一言で言い表すのが難しい作品はないのではないだろうか。しかし、文句なしに面白く、また私たちに考えさせてくれる作品もないと思う。
しなちくさん『長生きの秘訣』
霊夢と魔理沙が、人里で続出する首つり自殺事件を追う話。
作品の構造が面白く、ラストでは「ああこう来るのか!」と思わせられる良作。
紳士的ロリコンさん『レミリアより可愛い生き物』
咲夜さんが主人公の壊れギャグ。
ここまでテンポよく笑えるギャグは久しぶりに読んだ気がする。変態咲夜さんというだけでもう食傷気味のネタであるのに、そのハンデを全く感じさせないネタのキレ。
熊の人さん『橋を架ける』
勇パル。
ストーリーだけ追うと、王道でよくある勇パルに見える。が、特筆すべきはそのパルスィのキャラクター描写。
このパルスィ、原作の「あの」キュートで爽やかな笑顔を浮かべながら激しく嫉妬してくるのである。一度でも原作パルスィの笑顔にどきっとしたことがある人にはぜひオススメしたい。
神田たつきちさん『その蕾は君を待っている。』
あったか紅魔館。フランちゃんが、色んな人たちに支えられてちょっと勇気をもらう系の話。
丁寧で読みやすい書き口が良い。それとフランちゃんの口調もぶっきらぼうな感じで可愛い。
こうずさん『ある無意味な過ちについて』
絞首台に掛けられる白狼天狗の男と、それを見守る椛と文。
強すぎる仲間意識と厳しい社会規範ゆえに起きてしまったすれ違いと、死。決して明るい話ではないが、確実に読む人に影を残していく作品。
過酸化水素ストリキニーネさん『愛、温めますか』
自堕落系引きこもり少女のはたてと、それを気遣う優等生幼馴染の文。プラス椛。
ああこのはたてやばい。一度感情移入するとすごく胸に来るものがある。私みたいに一度でもひきこもり寸前まで行ったことのある人はぜひどうぞ。
Pumpkinさん『何も知らない』
目が見えないさとりと、こいしの話。
ただでは終わらないと思っていたけれど、まさかこう来るとは。予想以上にずがんと来るオチに呆然とすること必至。
【作品集156】
【タイトル】霖之助、からかわれる
【作者名】9+9 氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1320078001&log=156
【あらすじ】
もともと少ない来客者が更に少なくなる雨の日、森近 霖之助は読書に勤しんでいた。
店番を兼ねた変わりばえのない日常の中、とある妖怪が訪れる。
彼女は霖之助の『道具の名前と用途が判る程度の能力』で得た知識以上に外界に詳しい。
名は八雲 紫。霖之助にとって苦手な大妖でもあった。
何をしに来たのかと霖之助は紫に尋ねた。
「何をお探しで?」
「人間を少々」
生ものを扱ってなどいない霖之助は、にべなく断った。
そうしてから二人のどこか緩やかで距離を探るような会話が繰り広げられる。
【感想】
文章は霖之助の独白で綴られていくので、くどいと感じる方も居ると思われる。
しかし、薀蓄や長ったらしい言い回しがいかにも霖之助らしい。
そのキャラクターが好きな方なら楽しめるのでしょう。
感情味が薄い語り口な所為か、作中の要である紫に対しての意識が感じにくい。
最後の締め方で「紫から大事な事を教えられたと言ってもいい」とあったが、
問題定義も自問自答なので、なんとも共感しづらい。
紫の言葉で何か、霖之助の変化が欲しかったところ。
何気ないやり取りを楽しむ方ならば是非。
【作品集】156 【タイトル】星空アナトミー 【書いた人】deso 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1321156939&log=156
【あらすじ】
ある日のこと。スターは小さな命が消えそうになってる気配を感じる。
そこに向かうと猟奇的な方法で殺された少女の姿があった。
【感想】
78KBの長編。主人公はスター。息が詰まるようなダークなサイコサスペンス。
前半は猟奇的な犯人の行動と追い詰められる三月精にドキドキし、
後半の真相解明と伏線回収で背筋がヒヤッとした。
物語の盛り上がり的には犯人が捕まってからが本番。
スターの能力を踏み込んで、生きているとはどういう事かというテーマに踏み込んだ作品。
魔の道に踏み込んでる魔理沙と、ほのぼの要素ゼロな三月精という所が読んでいて新鮮に感じた。
【文章】 ★★★☆☆
【展開】 ★★★★☆
【総合評価】 ★★★★☆ (ドキドキしながら読み進めるタイプの作品)