作品集159

Last-modified: 2013-03-12 (火) 14:08:06
寒い冬には暖房要らずのマリアリをお勧めいたします   超空気作家まるきゅー氏

【作品集】159
【タイトル】寒い冬には暖房要らずのマリアリをお勧めいたします
【書いた人】超空気作家まるきゅー氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1324710800&log=159
【あらすじ】

年の暮れの宴会、魔理沙は酔いつぶれたアリスを家へ送りながら、宴会中アリスが妙にそわそわしていたのを思い出している。
魔理沙は直感していた。
彼女は『誰か』を気にかけていたのだ。
もっと言えば恋する乙女状態だったのだ。
いったい誰を気にかけていたのか。
アリスは家で少し休むと復活したが、魔理沙の疑問は晴れぬまま。
問い詰めると、アリスは魔女らしくあるゲームをすることを提案するのだった。

『目標:質問者がより少ない質問回数で問題に対する答えを求める

 問題:私が一番好きな人は誰でしょう?』

【感想】

タイトルの通り暖房要らずのマリアリ。短くさくっと読める。
まるきゅー氏の作品らしくひねくれているので、ひねくれたのが好きな人やマリアリがジャスティスな人に是非。

【五段階評価】★★★★☆(暖房代を節約したい人向け)

「あれ、参ったな。私、一ヶ月後に死んでる」  yunta氏

【作品集】159

【タイトル】「あれ、参ったな。私、一ヶ月後に死んでる」
【書いた人】yunta氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1325087055&log=159

【あらすじ】
 運命を読み、そして操ることで自主的に、あるいは義務的に自らの周囲の人妖を人知れず守ってきた彼女。
 ある日自らの運命を読み驚愕する。1ヶ月後に自分が死んでいた。それだけではなく館の人妖も死んでいた。
 というか幻想郷が滅亡していた。

【感想】
 次から次へと現れる原因不明の死因を、「運命を操る程度の能力」を行使して解明し対抗するお嬢様の奮闘記。
 ルーミアの存在が若干唐突にも感じられたが、後半に向かってアップテンポになっていく展開は読みやすく面白い。

【キーワード】
ピタゴラスイッチ、カリスマお嬢様、ハナヒリノキ

凱風の日  セノオ氏

【作品集】159

【タイトル】凱風の日    【書いた人】セノオ氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1325343589&log=159

【あらすじ&感想】
 妹紅の年越しの話。夜中に除夜の鐘で目覚めるところから、命蓮寺を通りすがって一輪さんやナズと少し話をし、
慧音と会って食事をしながら、初詣どこ行く? なんて悩んだり(博麗神社と命蓮寺と守矢神社の三択で、
結局守矢神社に行く)、守矢神社に行ったら鈴仙が何故か巫女服を着て働いていたりする。
 筋としてはどってことない話で、地味といえば地味なんだけど、文章がこなれていて、妹紅のキャラクターが
読んでてすんなりしみこむ感じがする。上手です。
 作者のブログに飛んだらそそわに投稿するのは5年ぶりとのこと。好みなので、たくさん投稿していただきたいものです。

★★★★☆(派手さはないが良作です。ニコニコ風にいうと「そっと評価されるべき」「妹紅ファンの寄り合い所」とかそんな感じ)

コンダラ  司馬漬け氏
霊夢のところに青娥にゃんにゃんがやってきていっしょに華仙ちゃんのところに行ったら華仙ちゃんは風邪を引いていた。

【作品集】159

【タイトル】コンダラ    【書いた人】司馬漬け氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1325152850&log=159

【あらすじ&感想】
霊夢のところに青娥にゃんにゃんがやってきていっしょに華仙ちゃんのところに行ったら華仙ちゃんは風邪を引いていた。

そそわで昔から書いている、誰もが認める実力派の作者さんで、安心のクオリティです。タイプしては、「行間がたっぷりある」タイプの作品。
登場人物同士のやりとりが大人っぽくてしゃれているし、場面の切り替え、心情が変化して行動にうつりかわるところなどの描写がばつぐんに上手くて、読んでて心地よいし、色気がある。さすがです。
肝としては、華仙ちゃんとにゃんにゃんの仙人同士ならではの距離感とか、気の使い方とか、抜けた会話をしているようででもたまにいきなり斬り込むような緊張感とか。お互い長い年月をすごしていて、仙人をやっている理由、仙人として得たものなどキャラクターには背景がある。そういうのを、押し付けがましくなく、うまく見せてくれる作者さんだと思います。
個人的にファンなので、今後もちょくちょくマイペースにときどき読ませてもらいたい。

※星はむずかしいので今後やめます

氏の本領はこの作品でもいかんなく発揮されていると云えるだろう。

【作品集】159
【タイトル】コンダラ
【書いた人】司馬漬け氏
【得点など】2011年12月・27KB・2140点
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/159/1325152850
【あらすじ&感想】
 紫から貰ったカボチャの煮つけの処理に困った霊夢が、神社に居合わせた青娥と一緒に華扇のもとまで煮つけをお裾分けしにゆく話。
 華扇の正体をほのめかしながら独特の緊張感を漂わせつつ、仙人二人と巫女の関係や価値観の相違を描く。作中では風邪を引いた
 華扇を霊夢と青娥が熱々に看病したり、対立した華扇と青娥が大リーガー真っ青の熱狂☆投手戦を繰り広げたりする。
 故郷の祖母が作るカボチャの煮つけのごとく濃厚かつシンプルな文体で、読者の心を鷲掴みして放さない。
 氏の本領はこの作品でもいかんなく発揮されていると云えるだろう。

決闘妖怪ども  ら氏

【作品集】159
【タイトル】決闘妖怪ども
【書いた人】ら氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1325522576&log=159
【あらすじ】
年の瀬が迫り、新年を迎える準備に追われる人間の里。
最新版の幻想郷縁起を編纂していた阿求のもとにレミリアが押しかけてくる。
親しげな会話を交わしながら、彼女は阿求にある『遊び』を申し込むのだが……?

【感想】
原作ではこれといった繋がりのないレミリアと阿求。
この作品ではこの二人が最初から仲良く書かれているが、これにはちゃんと理由がある。
長さの割にはさくっと読める作品なので是非読んで確かめてもらいたい。
こんな運命もあったのかもなぁ、としんみりできるかも。
ただ、所々メタっぽい(パロネタとか)描写があるので苦手な人はいるかもしれない。かくいう自分もその類だが、それを差し引いても面白く読み進められる作品だった。

【五段階評価】★★★★☆(タイトルと『遊び』でピンと来たらGO!)

ヴァニラエッセンス  鹿路氏

【作品集】159

【タイトル】ヴァニラエッセンス    【書いた人】鹿路氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1324744184&log=159

【あらすじ&感想】
蓮子がメリーのためにホットケーキを作る。
ラブい
雨後のタケノコのように生えてくるクリスマス蓮メリもののひとつ。レズ関係に発展するぎりぎり一歩手前の秘封のスナップ作品である。
手を握り合って、メリーが蓮子の質問にこたえて夢の話をする。見つめ合って、そうすると棒で固定されたようにふたりはお互いから
目をそらすことができなくなってしまう。
メリーと話しながらホットケーキを作っていると、蓮子は心臓がどきどきするので、ひっくり返すのを忘れて、ホットケーキは焦げてしまう。
8.08kbととても短いこともあって、お話しは(その後もちょっとあるけど)それだけで、特徴はポエミックな文章にあります。たとえば、

> メリーの、ブルーグレーのセーターは毛足が長くて、部屋の空気の流れのかたちにゆらめいていた。

とか、

> 大げさにうなずいてみせる。メリーは笑った。冬の木漏れ日みたいに、力のない笑みだ。目線も遠慮がちに、さっきまでとはうってかわっておずおずと、私の肩から首、頬へと輪郭をよじ登ってくる。
 手の中でメリーの指のかたちを感じた。私は、メリーのすべてを知ったような気になっていた。内臓のどこかを共有したように、具体性のない彼女の情報が、私に流れ込んでいた。

とか、てきとうに選んだがこんな感じ。詩的かつ性的というか、嫌味にならない程度に肉感的で、なんというかワビサビのある少女漫画的なエロスといえましょう。
夢の話をするのはメリーの方なんだけど、この作品を読むと、蓮子から見るメリーこそがミステリアスで、蠱惑的で、ふわふわしてきて、夢のなかにでてくる女のように魅力的だと思う。
百合の園東方のなかでもひときわ輝く百合の星である秘封の魅力を十二分に引き出した素晴らしい蓮メリであると申せましょう。
あまりここで話題にのぼらないが、鹿路さんはすばらしくウデのある作者さんです。他のも読むべし。

瞳に炎を映して  イムス氏

【作品集】159

【タイトル】瞳に炎を映して    【書いた人】イムス氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1324721197&log=159

【あらすじ&感想】
パチェとレミリアが暖炉の前に椅子をおいて座っている。パチェは読書しながらいろいろな事を考え、レミリアはただじっと炎を見ている。

まず、あくまでも個人的な好みで、と前置きしてからだけど、あんまりよろしくない。話としては、
パチェが知識人らしくいろいろ口に出さずに頭の中で考えていることにたいして最後にレミィが急所を射ぬいたような一言を
スパッと言ってお嬢様カリスマ、みたいなんだけど、

>謝肉祭で浮き足立つように揺らめく影と同様、暗黒の淵を照らす焔によって生み出されたものだ。

みたいな文が連続するのが、どうにも安っぽくって、個人的にはずっこける感じ。
パチェが考えていることを読んでても、どうもべつにどってことない話を大仰に語っているだけな感じで、
あんまりパチェが賢そうに思えないのもいただけない。
あとこれは何らかの効果を狙って書いているのかもしれないんだけど、上みたいなカッチョいい言葉選びをしている上で
肝心なところで「ツンデレ」とか「素直クール」とかでまとめちゃうのはどうなのよ、とも思う。
レベルの高いギャグかと思えばそうでもないようだし……なんとも困ってしまう作品。
かっこよくはない。

おもい、ちがい  あ~にょん氏

【作品集】159
【タイトル】おもい、ちがい(前編・中編・後編)
【書いた人】あ~にょん氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1325539597&log=159
【あらすじ】
紅魔館地下図書館で三人の魔女が本を読んでいました。

『なあ、パチュリー。小悪魔の奴貸してくれないか?』
研究に行き詰っていた魔理沙が、小悪魔の意外な優秀さを知ったことで物語は始まる。
同様に行き詰まりつつあったアリスもパチュリーに頼み込み、ひどく難渋するパチュリーを押し切って小悪魔は期限付きで二人の助手をつとめることになった。
しかし魔理沙とアリスの研究が順調に進む中、パチュリーの様子がどこかおかしくなって行き……

【感想】
前にも書かれている通り、パチュリーと小悪魔の出会いを掘り下げた作品。
作者の書きたいこと(だと思う)、パチュリーと小悪魔の絆がよく伝わってきて心温まる。
平易な文体ですらすら読めるし、長さに怯まず読んでみてはどうだろう? 
ただ、気になった点も幾つかある。平易な文体と言ったが、逆に平易すぎて心に残らない。よく言えば読みやすいが悪く言えば軽薄である。キャラクターの感情の掘り下げ方が弱く、曖昧な物言いになってしまうが、“キレ”がないと感じる。
……などと偉そうに書いたが、これらは重箱の隅をつつく類であって、話の本筋はすごく楽しめると思う。こういう絆を再確認する物語は大好物です。

こいフラトーク  超空気作家まるきゅー氏
タイトルの通りこいしとフランドールが話をする。

【作品集】159
【タイトル】こいフラトーク
【書いた人】超空気作家まるきゅー氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1325753439&log=159
【あらすじ】
タイトルの通りこいしとフランドールが話をする。場所は紅魔館地下、フランの部屋。

【感想】
まるきゅー氏の作品はどこか起伏の乏しい話になりがちだが、ラストではっとさせられるときがある。全体的に暗く捉えどころのない雰囲気が流れる中、キャラクター自身の前向きでひたむきな感情がさらっとにおわされるのがたまらない。そのまま突き抜けていった作品を読んでみたいと思うのはさすがに我侭か。
要するにいつものまるきゅー氏。
いつものまるきゅー氏が好きな人は読んで損なし。

【五段階評価】★★★★☆(こいし好きなら是非)

こいしの無意識なのか意識的なのか不安定な感じが出ていて良かった。

【作品集】159
【タイトル】こいフラトーク
【書いた人】超空気作家まるきゅー氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1325753439&log=159
【感想】
淡々とした語り口で進んでいくが、最後に話が大きく動く。
こいしの無意識なのか意識的なのか不安定な感じが出ていて良かった。
あと恥じらうフランがかわいい。

もう茨華仙でも茨木華扇でもどっちでもいいよ。オギワラとハギワラくらいどっちでもいいよ。  平安座氏

【作品集】159
【タイトル】もう茨華仙でも茨木華扇でもどっちでもいいよ。オギワラとハギワラくらいどっちでもいいよ。
【書いた人】平安座氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1325684430&log=159
【感想】
全体を通してメタネタのオンパレード。
テンポがいいのでメタを受け入れられる人にはオススメ。
響子とマミゾウがいいキャラしてる。

私のメイドさん  255氏

【作品集】159
【タイトル】私のメイドさん
【書いた人】255氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1325765920&log=159
【感想】
甘いめーさくSS。
咲夜をマッサージする美鈴の健気さが光る。
個人的には159終盤で一番気に入ったので百合好きは読んでみて欲しい。

蓮子さんの物理教室  himo理論氏

【作品集】159
【タイトル】蓮子さんの物理教室
【書いた人】himo理論氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1325797073&log=159
【感想】
マリ見てとかそっち系の雰囲気を感じた。
二人の出会いが蓮子視点で初々しく語られている。
内容が好みなだけにもう少し長いと嬉しかった。

静かに揺らめく焔  鴻氏

【作品集】159
【タイトル】静かに揺らめく焔
【書いた人】鴻氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1325876189&log=159
【感想】
ストーリー重視の美霖SS。
美鈴の過去にも踏み込んでいて解釈が面白い。
作者の美鈴好きが伝わってくる。

パッと見フォーリンラブ  スバル氏

【作品集】159
【タイトル】パッと見フォーリンラブ    【書いた人】スバル氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1325430574&log=159
【あらすじ】
リリカ、結婚相手ができる。見知らぬ人と。

【感想】
25KB、ほぼ全てを勢いで押し通すノンストップアクションギャグ。
ポロロッカ(大騒音)の如く、騒霊姉妹のドタバタが怒涛の勢いで押し寄せ続ける。
分かりやすい展開で、気楽に読むことができる。

勢いがあるにも関わらず、意外と展開は遅め。
終始なりっぱなしの騒音に、疲れてしまうのが弱点か。

半妖、猫、冬の一夜  スバル氏

【作品集】159
【タイトル】半妖、猫、冬の一夜
【書いた人】スバル氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1324642521&log=159
【あらすじ】
師走の冷たい空っ風が吹きすさぶ日に、香霖堂を一匹の猫が訪れる。

【感想】
にゃーんタグに釣られて読んできた。猫可愛い。
猫可愛い。
冬の暖かい室内の情景がありありと浮かんできて、リアルが冬なのもあってぐっとのめりこめた。場面を切り抜くのが上手いなぁという感じ。
ただ上でも言われてるけどストーリーに起伏がなく物足りない感じもする。この長さ(16kb)で大きな山谷は作れないと思うが、もう少し意表を突く何かが欲しいかも。

いわゆるこの幻想に関するそれらの性質について   鈴月氏

【タイトル】
いわゆるこの幻想に関するそれらの性質について
作品集159
【作者】
鈴月氏
ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1325780974&log=159

【あらすじ】
香霖堂に血相を変えて入ってきた一人の少年。
「妖怪を倒す道具が欲しい」

そんな彼に霖之助は……

【一口感想】
あらすじがこれだけだとオリキャラが幻想郷の妖怪を倒す、
すごいぞーかっこいいぞー話だと勘違いしてしまうが待って欲しい。
短編であるが、とても考えることが出来る面白い作品だった。
短編なのでいろいろ話すと作品の面白さが減ってしまうから具体的なことは言いたくないのだが、
オチがとてもいい。読後感が良い意味でとてもモヤモヤする。
「想像力は最高の演出家だ」をうまく使っている素晴らしい作品でした。