作品集165

Last-modified: 2012-06-06 (水) 02:24:54
懐古趣味  まふ氏

【作品集】165
【タイトル】懐古趣味
【書いた人】まふ氏
【タグ】妖怪の山 射命丸文 犬走椛姫 海棠はたて 天魔
【容量】68.60KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1333090024&log=165
【あらすじ】
妖怪の山のカリスマである天魔と、古くからの友人である文のお話。
大昔の勇姿はどこへやら、今となっては上層部の傀儡が如くなってしまった天魔。
そんな彼女と、山の現状を憂う文は、しかしてどうすることも出来ないままに過ごしていた。

【感想】
天魔×文という、ちょっと珍しい話。ただし百合ではなく友情モノ。
回想が多くて凄く退廃的な雰囲気なんだけれども、ゆっくりと朽ちていきそうな天魔を、なんとか支えようとする文や、天魔を慕う者の熱意に心打たれる。
良い性格をしている椛とのやりとりも、全体的に暗い雰囲気の今作に適度な軽妙さを与えていて、ただ暗いだけで終わっていない。
例え今が悪くともきっと良い未来があると、希望を持ちたくなるような、そんな作品。
最後の天魔の台詞を聞いて、文はなんて思っただろう・・・切ねえ。

も  トローロン氏

【タイトル】も  【書いた人】トローロン氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1333206044&log=165
【あらすじ】
丑三つ時の竹林。決闘を終えた妹紅と輝夜は語り合う。
「今日が何の日か知ってる?」
「今日? 今日と言うと……もう日はまたいじゃってるから、四月の一日?」
「そ、四月の一日」

「四月の一日はね、嘘をついてもいい日なのよ」
【感想】
もこてるもの。
CPもの?なので可愛い彼女たちが見たいという方々にはお勧めの作品。
展開も読めるっちゃあ読めるけど、いわゆるお約束のようなものなので問題はないと思われる。
短く、会話文多めですいすい読める。
【五段階評価】
★★★
もこてるが好きな人は+1かも。
自分には分からなかったが二人がつく嘘には元ネタがあるそうなのでそういう小ネタが好きな人にもオススメかもしれない。

虎は首が飛ぶと死ぬ  option氏

【タイトル】虎は首が飛ぶと死ぬ   【書いた人】option氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1333287342&log=165
【あらすじ】
ご主人の首が飛んだ(物理)。
【感想】
ギャグもの。
あとがきで作者さんが書いている通り、冒頭の一文が全て。
ちょこちょこクスリとできるところがあり、短めなのでさらっと読める。
オチには笑った。
【五段階評価】
★★★
場面転換が急だったり、ナズーリンの思考にやや無茶がある?のが気になる人もいるかもしれない。
もう少し文章を整えれば星が増えるかも。

上白沢慧音の受難  ブリッツェン氏

【タイトル】上白沢慧音の受難   【書いた人】ブリッツェン氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1333293954&log=165
【あらすじ】
エイプリルフールにはいつも輝夜にやり込められる妹紅。
今年こそは一泡吹かせたいと慧音に助っ人を頼み、いざ永遠亭へ乗り込む!のだが……。
【感想】
ジャンルとしてはギャグになるのだろうか。
詳しく書くとネタバレになってしまうので伏せるが、慧音の言動が中々ツボにはまる。
が、人によってはもしかするとオチ(慧音の言動の理由)が不満かもしれない。
【五段階評価】
★★★★
個人的良作。
慧音の性格や振る舞いが気に入ったので、興味がわいたら読んでみてほしい。

カレーが食べたい お山の天狗  SKR氏

【作品集】165
【タイトル】カレーが食べたい お山の天狗   【書いた人】SKR氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1333358651&log=165
【あらすじ】
射命丸の企てにより、大天狗様にカレーを作ることとなった椛。
不慣れな任務、対人スキルの不器用さ故になかなか上手くことを運べない椛。
彼女は、無事カレーを作ることができるのか……

【感想】
出だしから、独特なにとりの口調や怒りっぽい椛など『作者の幻想郷』丸出しで特に説明もないため、合わない人にはとことん合わないであろう作品。
しかし、それを受け入れ、読み進めるとキャラクターそれぞれの考えがきちんと練り込まれていて、ずっと『作者の幻想郷』で生きてきた歴史の積み重ねのような物が見えてくる。
これを楽しめる人には、たまらなく面白い作品であると思う。
出だしで敬遠せずに、普段とは少し違う幻想郷を楽しんでみて欲しい。

妖怪寺の真相  庵氏

【作品集】165
【タイトル・作者】『妖怪寺の真相』 庵氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1333771218&log=165
【あらすじ】
エイプリルフールということで大きな嘘をついてみんなを驚かせることにした幽谷響子。
早速、見かけた村紗に嘘をつくことにしたのだが……。


「犬なんです!」
「……なるほど。犬の妖怪かぁ」
「はい。幽谷響子は、実は犬の妖怪でした……ワン」
◆(本文より抜粋)

【感想】
幽谷響子が命蓮寺のみんなに嘘をつこうとする話。命蓮寺のみんなと書いたが、実際に登場するのは村紗とぬえの二人。
響子の日常の一幕を書いたもので、特に大きな事件なんかが起きるというわけではない。
ヤマもなくオチもなく、淡々と物語が進められていく。そんな話を面白いと思ってしまうのは、響子がひたすら可愛らしく書かれているからだ。
ただただ平和な雰囲気と、響子のキャラクターが相まって、なんともほっこりした気持ちになれる。
ちょっと疲れているときでも、さっと読めるタイプの作品だ。

【こんな人におすすめ】
響子が好きな人、
ほのぼのとした話が好きな人、におすすめ。

愛のないお話  斜氏

【作品集】165
【タイトル・作者】『愛のないお話』 斜氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1333298657&log=165
【あらすじ】
魂魄妖夢はある日、主人の西行寺幽々子を殺害した。
事がいずれ異変となり追手がかかることは明白。すぐさま逃亡する妖夢だったが……。


夕食時。幽々子は鮎の塩焼きを一欠口に含んで、塩気が少し足りない、と背後の庭師兼料理人に目をやることもなく伝えた。そして塩焼きを嚥下したが、胃袋に届くことはなかった。白銀の刃が一閃して、やがて鞘に帰った。頭が不自然に傾いて、首を離れ、畳を転がって、縁側で横倒しに庭を向いた。
◆(本文より抜粋)

【感想】
魂魄妖夢が西行寺幽々子を殺めた話。死にネタのため、アレルギー持ちの人は注意。
事件の顛末を物語調にしてこれだけの短さにおさめたことに、驚いたし気に入った。
冒頭で事件が起こり、真相が徐々に明かされるという王道的な構成ではあるが、これを限られた長さでやることは難しい。そしてこの作品はそれをやってのけたので、面白いと感じる次第。描写も必要最低限というより、過不足なしという印象だ。
ちなみに話の内容についてだが、正をプラス、負をマイナスとして、どちらでもないゼロ(無)の「無」限地獄に行っちゃったやってらんねー、と自分は解釈した。多分間違ってる。
このように読む人次第で面白さが変わるタイプの作品でもある。

【こんな人におすすめ】
死にネタが好きな人、
オチのある話が好きな人、におすすめ。

恐怖! 墓場ゾンビの怪!  I・B氏

【作品集】165
【タイトル・作者】『恐怖! 墓場ゾンビの怪! 』 I・B氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1332986564&log=165
【あらすじ】
魔理沙を驚かそうとして失敗した芳香は、魔理沙に騙されアリスを驚かせに行くことに。
しかしどうしたことかアリスの家で一泊することになり……。
【感想】
芳香とアリス。この珍しいカップリングがどんな関係を築くのか、思わず期待させられる読者は多いだろう。
しかしそんな読者は既に、作者の手中にはまっているのだ。
この裏切りに、少なくとも自分は衝撃を受けました。幻想郷の見えない部分が、この作品にはあるのかも知れない。
ありふれた作品に飽き飽きした人にお勧めの衝撃的な一作です。
最後の最後まで目を離してはいけない。もちろんあとがきまで。

人が好きな妖怪~河童、厄神、天狗、おっさん、吸血鬼、おっさん、おっさん~  ブリッツェン氏

【作品集】165
【タイトル・作者】『人が好きな妖怪~河童、厄神、天狗、おっさん、吸血鬼、おっさん、おっさん~ 』 ブリッツェン氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1333508794&log=165
【あらすじ】
一週間カレー生活、そして今度は一週間ハヤシライス。
咲夜が作る料理の量が余りに多すぎる事に抗議するレミリアだったが、逆に怒られご飯抜きにされてしまう。
館のメイドの粋な計らいで人里の居酒屋に足を運ぶことになったレミリア。そこには……?

【感想】
なんともまあぶっとんだタイトルである(笑)
しかしそのタイトルとは裏腹に、人間と妖怪の交流を描いた心とお腹が温まるストーリーがそこにはあった。
タイトルのとおり、おっさんが出ます。しかしこの名も無きおっさんが実にいい隠し味となっている。
オリキャラは敬遠されがちな傾向があるかも知れませんが、おっさんという一つの形を形成している作品です。
幻想郷で飲むならば可愛いあの子と……と思うかも知れないが、こんなおっさん達となら飲み明かしてもいいかも知れない。
人間味と人間関係のほろ苦さを味わえる一品です。

梅さんと蛍とフラワーマスター  海苔缶氏

【作品集】165
【タイトル・作者】『梅さんと蛍とフラワーマスター』 海苔缶氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1333542945&log=165
【あらすじ】
単なるリグル幽香かと思いきや妖忌が絡む珍しい作品。
文章は柔らかく物語は甘く切ない。
桜の開花と散花の中に幻想郷の春を見事に描写している良作。
最後の一文で私はとてもニヤついてしまいました。
こういう良作があるから創想話は辞められない。

夜狩りの為のソナタ  春日傘氏

【作品集】165
【タイトル・作者】『夜狩りの為のソナタ』 春日傘氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1333641374&log=165
【あらすじ】
ミスチーと優曇華がガチバトルする珍しい話。
弾幕っていうか弾が飛び交う物理的な攻防でした。
戦い自体は実質数分間である筈なのですがその描写密度はなかなか。
作者の独自設定にアレルギーがある人だと辛いかも。
しかし文章のテンションは高く、読み応えはあったなと。
体温が上がる作品でした。

方舟アノミアー  詩所氏

【作品集】165
【タイトル】方舟アノミアー    【書いた人】詩所氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1333705971&log=165
【あらすじ】
なまじ優秀であった宇佐美蓮子は昔から周りに期待と嫉妬を向けられて生きてきた。
周りの求める『宇佐美蓮子』と自分自身のズレを仮面をかぶってやり過ごしていた蓮子だったが、
メリーといるときだけは本来の自分を隠すことなく過ごすことができていた。
しかしある日メリーは意識不明となってしまう。
犯人は捕まっている、メリーにしてあげられることはなにもない、蓮子はメリーのために行動を開始する

【感想】
メリーを失った蓮子が新興宗教の指導者や才能あふれる常識者、うさんくさい謎の女性の手によって
ゆっくりと狂気にのみこまれていく過程が書かれている
ただ、蓮子自身もとから狂気を抱えていたにも関わらず、周りからの影響でそれが歪んでしまったのが残念
どの登場人物も押しつけがましく独りよがりなところは読んでて怒りを覚えた
けっきょくこの作品は蓮子はなにひとつ成功することなく終わってしまうのが気にいらない
あとがき含めたラストは終わり方としてはよくある形であり、ある程度予測できるお約束だが、
この作品でそういう流れになる理由がさっぱりわからずきれいな形を無理やり持ってきただけな印象を受けた
人は他人を理解することはできないし、そもそも理解なんかしなくてもいいというお話でした

二銭銅貨と金平糖  maruta 氏

【作品集】165 【タイトル】二銭銅貨と金平糖  【書いた人】maruta 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1333121011&log=165
【長さ】21KB (短い中編)
【あらすじ】
 お手伝いの報酬に二銭銅貨を貰ったチルノ。
 普段は一厘銅貨を握りしめて駄菓子屋に向かうのが精々な彼女。
 二銭銅貨が普段使う貨幣の二十倍もの価値を持つと知って、
 胸をときめかせながら駄菓子屋に向かうのだった。
【感想】
 チルノがかわいい。
 子供の時のお金の価値は大人どころか学生の時とも違う。
 100円で胸がときめき、500円、1000円なんて貰ったら何をしようか迷ってパニックに。
 そんな思い出を持ってる人は世代を問わず多いはず。
 お菓子売り場で真剣に悩む子供を見つけた時のような、
 しんみりと、穏やかな気持ちになれる作品。
【文章】       ★★★☆☆
【展開】       ★★★☆☆
【描写】       ★★★☆☆
【総合評価】   ★★★☆☆ (戦前ベースの貨幣なのがまた幻想郷っぽくてよかった)

ドッキリ紅魔館  イムス 氏

【作品集】165
【タイトル】ドッキリ紅魔館
【書いた人】イムス 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1332639840&log=165
【長さ】★★★ (56KB 中編)
【あらすじ】
 「アイヤー、お嬢様おかえりなさいアルね!」
 博麗神社で一泊し紅魔館へ戻ったレミリアを迎えたのはインチキ中国語を話す美鈴だった。
【感想】
 56KBの中編。「ジャンプのギャグマンガっぽい」これが読んでいて最初に抱いた感想でした。
 冒頭からトンデモ設定なギャグパートが飛び出し、それが意外な形でカウンターされ、
 何故かシリアスでバトルな展開になっていきます。何がどうしてこうなった!?
 笑いに交って熱い展開やしんみり要素がある部分がまさにジャンプ。
 ハンドルを思いっきり切って曲がりまくる展開が楽しい作品でした。
【文章】       ★★★★☆
【展開】       ★★★☆☆
【総合評価】   ★★★★☆ (おすすめ。ギャグ作品らしく、吹っ飛んだ設定有ります。苦手な人は注意。)