作品集168

Last-modified: 2013-05-04 (土) 09:11:12
有閑倶楽部:蓬莱人  モノクロッカス 氏
「春の吹雪ってのもいいものだな、輝夜」

【作品集】 168
【タイトル】 有閑倶楽部:蓬莱人   【書いた人】 モノクロッカス 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337604504&log=168
【あらすじ&感想】
 ――「春の吹雪ってのもいいものだな、輝夜」
 自宅前に不幸の手紙を捨てられた妹紅。その手紙に浅からぬ因縁を感じ熟考を重ね、とある決断をする。
 仲間集めに走った妹紅は暇そうな輝夜に協力を頼んだ。その内容はなんと幻想郷のゴミ拾いであった。

 氏の14作目。退屈な日常を桜色に彩るような、幸せな予感を抱かせるプロローグに虜になりました。
 妹紅と輝夜の腐れ縁な関係と、巻き込まれる人物たちの愛らしい様子が軽快なタッチで描かれます。

――そうだ、ゴミ拾いをしよう。
【作品集】168

【タイトル】有閑倶楽部:蓬莱人
【書いた人】モノクロッカス氏
【容量】32.53KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337599547&log=168
【タグ】妹紅 輝夜
【あらすじ】
 とある日のこと、妹紅は何をするわけでもなく外に出ようと玄関の戸をあけると、
 一枚の紙切れが家の前に落ちていることに気付いた。
 拾い上げると中には文字が書かれており、内容は古典的な「呪いの手紙」だ。

 さて、どうしてこんなものが家の前にあるのだろうか。犯人は誰なのだろうか。
 そんなことはどうでもよく、暫し紙を眺めながら熟考し、とあることを思いついた。

 ――そうだ、ゴミ拾いをしよう。

 永遠に死ぬこともできず、永遠に老いることもなく、常に同じ一定の時間を過ごす彼女にとって、
 暇つぶしの材料となるものは何よりも重要だったようだ。

 しかし、一人でゴミ拾いをするにしても範囲がしれているし、効率も悪い。
 誰か誘えそうな暇な奴はいないのかと考えて――ふと、脳裏に浮かぶ因縁の相手。
 あいつなら年がら年中、暇をしているだろうと誘うことにした。

 そうして、妹紅は呪いの手紙を片手に握り締め、幻想郷中をゴミ拾いして周るために旅に出るのだ。

【感想】
本当に日常的な話。
ヤマもなく、オチもなく、かといって、意味もさほどなく。
のんびりとした感じで暇つぶしを謳歌する、輝夜と妹紅の話。

文章中に二人は仲が悪いって書かれているんだけど、どう考えても気さくに出会える友人レベルの関係w
何も考えずに読める作品だと思う。それが良いか悪いかはさておいて。

【五段階評価】
★★☆☆☆
長いだけで意味も無いから、凄く冗長な作品。
かといって、ギャグを見せるわけでもなく、言い回しが楽しいわけでも、切れ味がある訳でもない。

途中でテーマに関わるような、それっぽいことを口にはしていたので、それをどう持ってくるのか期待していたけど、
それも投げっぱなしジャーマンで、色々な箇所に回ったにも関わらずに繋がりがまるでなかったなぁと。
本当に雰囲気だけを楽しむ作品だなぁと。

日常物っていうけれど、日常物なら面白くなくてもいいっていうわけじゃないと思うの。
ヤマは確かに作りにくいかもしれないけど、意味の無い作品を書いて良いわけでもないと思うし。
結局、何がしたかったのかなぁと首を傾げることになりました。

日常物を言い張るのならば、それで面白い作品を作るべきだと思うし、日常物だからって言い訳にはならないと思う。

特に星を一つにする理由もなかったので、星は二つ。

桂枝挿話  せなかあわせ 氏
「心外ねぇ。私は本当のことしか話していないわよ?」

【作品集】168
【タイトル】桂枝挿話
【書いた人】せなかあわせ 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337718741&log=168
【あらすじ&感想】
 ――「心外ねぇ。私は本当のことしか話していないわよ?」
 時は永夜の異変が終わった直後のこと。霊夢は宵になって目が覚め、しばし物思いに耽った。
 そこへ一緒に行動した紫が現れる。林檎をかじる霊夢を見て、紫は人間と神について語った――。

 氏の初投稿。どこか懐かしさを覚えるような台詞運び、永夜抄の後日談という時間設定に大いに納得しました。
 神霊廟や茨歌仙と幻想郷が賑やかになってきたからこそ、この作品の雰囲気は独自性を帯びて新鮮でした。

永夜抄の翌日のこと。

【作品集】168
【タイトル】桂枝挿話
【書いた人】せなかあわせ氏
【容量】12.61KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337718741&log=168
【タグ】博麗霊夢 八雲紫 永夜抄 後日談
【あらすじ】
 永夜抄の翌日のこと。
 明け方に家に戻り、床についた霊夢が次に目覚めたのはもう夜のことだった。
 身体を起こし外に出ると夜の世界が広がっており、彼女が昨夜「取り戻した」月があった。

 その月を見て、思い出したかのように袖口より取り出した赤い果実。
 昨夜、「ご褒美」だと言ってよこした物。彼女は軽く表面を吹いて一口齧る。

「――あらあら、呆れた」

 どこからともなく声がして、一人の少女が現れた。

「人間は『学ぶ』ということを知らないのね。 それともあなたが異端なのかしら?」

 八雲紫は裂け目に肘をついて、興味深そうに言った。

 ここから二人が語り合うのは「竹林の宇宙人」を交えて語られる「禁断の赤い果実」の考察。
 一通りの話を聞いた霊夢が出した結論に、紫は称賛の意を込めて笑うのであった。

【感想】
読み始めは、これはどうかなぁって疑問交じりに読んでいた作品ですが、
最後まで読んでみて、ああなるほどなぁと思った感じ。

紫の考えまでついていって、霊夢の語りになったところで焦点を当てる場所が代わり、
ああ、そう飛んでいくのかぁってw
言葉遊びって楽しいねぇと思わせてくれたw

複数の視点を持てる人、それなりに考えている人は考察を書いてくれるだけでも楽しいなw
そして、それをのらりくらりと交わしつつ、段階を踏んで語り聞かせてくれたので、
最後まで興味を持ち続けさせてくれ、私は飽きることはありませんでした。

【五段階評価】
★★★☆☆
地味な作品ではあるけど、「竹林の宇宙人」が話題に上がるまでは読んでみて欲しい。
それで興味が無いと思ったら、引き返しても仕方ないかなって思うけど、
そこで二人の会話に興味を持つことができたら、最後まで引きずられ続けるんじゃないかしら。

語り方が上手で、ただ駄弁っていて途中でだれるような文章は書いていないので、
そこらへんの心配はしなくても良いと思います。

永夜異変の翌日、宵の頃になってようやく起きた霊夢。

【作品集】168 【タイトル】桂枝挿話 幻 【書いた人】せなかあわせ 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/168/1337718741
【サイズ】11.16KB 【得点】4470 【レート】11.38 (2013/04/28時点)
【あらすじ】
 永夜異変の翌日、宵の頃になってようやく起きた霊夢。
 紫からご褒美と称して貰った林檎を口にすると、
 どこからともなく渡した張本人が現れた。
【感想】
 旧名「桂枝挿話」。せなかあわせ氏のデビュー作。
 林檎にまつわる紫と霊夢の会話で構成されている。
 胡散臭いせりふ回し、神話や宗教に絡んでるようで絡んでない会話、
 結構ぶっ飛んだ結びつけ、そしてそれをいい加減に一蹴する霊夢、
 などなど、永夜抄の後の話という事が分かる雰囲気が素敵な作品。
 現在以上に「東方の会話は皮肉の応酬」と言われていた、風神録以前の頃の雰囲気を感じた。
 主語をぼかした宗教のエピソードや、それらを東方に結びつける紫、
 それらを聞きつつ、最後は主観で結論を出す博麗霊夢、
 その会話のやり取りが原作の会話と非常に近い空気を醸し出していた。
【文章】       ★★★★★
【展開】       ★★★★☆
【総合評価】   ★★★★★ (永夜抄に付いてるといわれて不自然じゃない後日談)

 

【作品集】168 【タイトル】桂枝挿話 禁 【書いた人】せなかあわせ 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/168/1338310672
【サイズ】16.67KB 【得点】1820 【レート】9.97 (2013/04/28時点)
【あらすじ】
 永夜異変を無事解決し、家路へ向かう魔理沙とアリス。
 徹夜で異変解決し、疲労がピークに達していた魔理沙は、
 アリスに「別宅」があるからそこで寝ると言い出した。
【感想】
 「桂枝挿話 幻」が永夜抄の後日談らしい作品だというのなら、
 こちらは香霖堂の1編らしい作品。
 魔理沙が押し掛けた香霖堂で、アリスと霖之助が人形を見ながら魔法について語り合う。
 どこか原作を思わせる、明後日の方向から切り口を見つける会話は前回と変わらず。
 しかし、その一方で霖之助の丁寧語が少々引っ掛かった。
 前回に引き続き、原作に似た展開と言葉回しが持ち味な作品だけに、
 この部分は非常に惜しく感じた作品。
【文章】       ★★★☆☆
【展開】       ★★★☆☆
【総合評価】   ★★★☆☆ (ぐっとくる部分があるからこそ、引っ掛かる部分が目立った)

暗闇の奥に  くじらのたましい氏
ほんのりまろやかレミ咲。

【作品集】168
【タイトル】暗闇の奥に
【書いた人】くじらのたましい氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337534096&log=168
【タグ】咲夜 レミリア
【容量】12.17KB
【あらすじ】
気まぐれなレミリアは、日が暮れてから目を覚まし、身支度をするでもなく自室の窓の方を眺めた。
じっと見続けているから、なにかあるのかと思って咲夜も見てみたが、暗い外の景色しか見えない。
イマイチはっきりしない主の行動に痺れを切らした咲夜が、なにを見ているのか問うてみると――

【感想】
レミリアの返答を聞いて、思わず口を滑らせてしまい狼狽する咲夜がとっても可愛らしく、
徐々に徐々にレミリアに惹かれていく咲夜が少しばかりエロスを醸す。
はたして咲夜は夜の眷属と成り果てるや、否や――
そんな、ほんのりまろやかレミ咲。

日が沈み、妖精や人間達がゆっくりと目を閉じる頃、妖怪達は目を覚まし、同様に私のお嬢様も目を覚ます。

【作品集】168
【タイトル】暗闇の奥に
【書いた人】くじらのたましい氏
【容量】12.17KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337534096&log=168
【タグ】咲夜 レミリア

【あらすじ】
日が沈み、妖精や人間達がゆっくりと目を閉じる頃、妖怪達は目を覚まし、同様に私のお嬢様も目を覚ます。

さて、私、十六夜咲夜は紅魔館の頭首たるレミリアお嬢様とは長い付き合いをしており、
故に些細な変化を見逃すこともなく、嘘をついていることだって事も無げに見抜くことができてしまう。

ほら、今だって眠っていたにも関わらず、「起きていたよ」と私が起こす前に目覚めていたことをアピールするのだ。
私がそんな嘘、私が見抜けないはずなんてないのに。

お嬢様に関することならば、ある程度のことは分かっているつもりだ。
でも、部屋に取り付けられた窓を眺めるお嬢様が何を見ているのか分からない。
そのことを追求しようかどうしようか逡巡し、追求しようと心に決めて問いかける。

「私が見ていたのは――――よ」

しかし、お嬢様の答えが理解できず、私の思考は混迷の渦に巻き込まれてしまう。

どうやら、私はお嬢様のことを知っていた気になっていただけであり、肝心な部分が見えてなかったらしい。
真正面から見ると見えないものがあり、何かを介してでやっと見えるものがある。
灯台下暗しとは、このようなことを言うのだろうか。

【感想】
咲夜さんによる、レミリアお嬢様の妖怪観察から始まり、
お嬢様のことならば、なんでも分かるという優越感を持っている。

しかし、いざ、理解できないことに直面してしまうと、そのことに苛立ちを感じ始め、
嫉妬に似た感情が湧き上がり、その正体を掴みたくて問いかけてしまう。

それが予想外のものであり、且つ、自分にとって嬉しいことであれば、
先程までの感情のやり場が分からなくなってしまい、戸惑ってしまうのも仕方ない話。
そんな感じであたふたする咲夜さんを堪能させてもらいました。

【五段階評価】
★★★☆☆
レミリアの一言に全てを注いでいて、そこが書きたかったんだろうなーって。
んで、突っ走って、やりたいことをやって、余計なことは省いて、少しくどい感じのする地の文の割りにあっさり終わらせたなぁと。
だから、後味が悪い感じはしませんでした。

セピア調のような、落ち着いて上品な作品だった気がする。

古明地こいしに10円ハゲができました  くさなぎとーじ氏
開幕から嫌な予感しかしない。

【作品集】168
【タイトル】古明地こいしに10円ハゲができました
【書いた人】くさなぎとーじ氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337663690&log=168
【タグ】さとり お燐 こいし お空 勇儀 霊夢 永琳
【容量】23.78KB
【あらすじ】
こいしの後頭部に十円玉くらいの大きさのハゲが出来た。
さとりは可愛い妹をこんな姿にした犯人を捜すべく地霊殿を出た。

【感想】
開幕から嫌な予感しかしない。
ドMな作者がお送りする、ドS全開なさとりが妹のために無関係な人妖を(精神的な意味で)血祭りにあげていく話。
覚り妖怪とはどういうものかがよく分かる。多分、この作品においてこいしが瞳を閉じた原因はさとりにあるんじゃなかろうか。
でも円形脱毛症の大本の原因が特定されていない気がする。

「こいし様に……10円ハゲができてる……」

【作品集】168
【タイトル】古明地こいしに10円ハゲができました
【書いた人】くさなぎとーじ氏
【容量】23.78KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337663690&log=168
【タグ】さとり お燐 こいし お空 勇儀 霊夢 永琳
【あらすじ】
 古明地さとり。
 『他人の心を読む能力』を持つ故に自ら他人との接触を拒み、引きこもっている妖怪。
 自ら争いごとに飛び込むこともなく、部屋の中で本を読むのが日常だ。

 そんな、さとり様にも例外がある。

 急に叫び声を上げた、さとり様の声は地霊殿中に響き、あたいはすぐさま部屋まで駆けつけた。
 中には、こいし様と、そのこいし様の頭を指で指してぱくぱくと口を開閉させる、さとり様の姿。
 何があったんだろうと、ふと、こいし様の頭を覗き込むと――そこにはなんとも悲劇的で衝撃的な事実が待ち受けていた。

「こいし様に……10円ハゲができてる……」

 そのことにさとり様は憤慨し、我が妹にストレスを与えたものを粛清すべく地霊殿の外へと足を運ぶのであった。
 そう、さとり様は妹のこいし様のことになると黙っていられないのだ。

【感想】
3cmの円形脱毛症だと……十円ってレベルじゃねぇ!
なんてことはさておき、覚妖怪がどうして忌み嫌われる要因となったのかが凄く分かりやすくかかれてましたw
ギャグの性質が強い作品ではありますが、単純に面白かったw

もう一つか二つほど絡みが見てみたかった気がするけれど、それは贅沢というものかな。
面白い作品が読めてよかった。
あと感想にもあったんだけど、さとりさん。貴方は分かっていて虐めてますよね?

そして、自分に被害がいかないことを良いことに完全に傍観体勢に入っていて、
突っ込みすらもまともにしてくれない、お燐がなんとも言えないw
処世術に長けた猫めw

【五段階評価】
★★★☆☆
いやあ、面白かったw
これはもう、おすすめできる。

名作っていうタイプでもないけど、笑いたい人には読んでみてほしいな。

残雪の春、寂寥の季節   あおがえる氏
自機三人集につぎつぎボコられるレティが氷精に慰められる話。

【作品集】168
【タイトル】残雪の春、寂寥の季節
【書いた人】あおがえる氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337670218&log=168

【タグ】レティ 霊夢 魔理沙 咲夜 チルノ 冬
【あらすじ】
自機三人集につぎつぎボコられるレティが氷精に慰められる話。
【感想】
淡泊に語られるレティ一人称が印象的。
妖々夢一面に焦点をしぼったもののため、物語自体にはそれほどドラマチックな要素はない。
しかし自身がうとまれる季節を迎えての、けだるいレティさんの独り台詞は、
つかれたOLのえろいたちふるまいを彷彿とさせます。
新人でこのクオリティとかおそろしくなりますな。これからがたのしみな作家さんです。

『あーあ、早く春がこないかなあ』

【作品集】168
【タイトル】残雪の春、寂寥の季節
【書いた人】あおがえる氏
【容量】19.62KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337670218&log=168
【タグ】レティ 霊夢 魔理沙 咲夜 チルノ 冬
【あらすじ】
 雪女ことレティ・ホワイトロックの活動時期は人間の四分の一である。
 だから私が春が訪れを歓迎するはずもなく、それを周りが望むのを見るのは寂しくなる。

『あーあ、早く春がこないかなあ』

 そして、それが友人からの言葉なら尚更のこと。

 今年の冬は長い。
 もう桜が咲いても良い時期であるというのに花びらの代わりに雪が降り続いていた。
 もちろん、これが異変だということは分かっている。しかし、冬の妖怪が冬を望んで何が悪いのだろうか。

 だから私は、この異変に加担しようと思う。

 春を望み、冬を止めようとする三人の刺客に対して、私は邪魔をしてやろうと心に決めるのだ。

【感想】
内容的には妖々夢のレティサイドの物語。

裏ではこんなことが行われていたんじゃないかなーという考察もので、
雰囲気は原作っぽい、ゆるさみたいなものを感じました。

地の文とか、しっかり書いていて読みやすかったなぁと。

【五段階評価】
★★☆☆☆
悪いところは無いんだけど、褒められるところもない。
物語も柔らかい雰囲気で進んでいる感じがして、これが原作らしいといえば、それで良いような気もするけど、
やっぱり私にとっては物足りなくて、★2にしました。

文章は割と好きです。
凄く丁寧に書いているなーって感じはしましたけど、きっと書き始めが見切り発車だったんだろうなって。
だから、ふらふらってした空気になっているし、最初から最後までそれっぽい感じで終わらせている。

どうせ、三つを書くならばそれを全て繋げて一つの答えを導き出すのか。
三者三様の答えを書いて、その答えからレティが何かしら導き出すのか。

結局、原作だからってことで入れただけであって、それ以上の意味はあんまりなくて、
そこに読者に対しての言葉を持たせられなかったのが私が感じた物足りなさの原因かなーって、
そう思いました。

文章は読みやすくて良い作品なので、ちょこっと気晴らしに読むなら丁度良い作品かも。

命蓮寺閑話~あちきのひじりさま  紅川寅丸氏

【作品集】168
【タイトル】命蓮寺閑話~あちきのひじりさま
【書いた人】紅川寅丸氏
【容量】12.58KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337545361&log168
【タグ】小傘 聖 一輪 命蓮寺の皆さん

【あらすじ】
雲居一輪は聖白蓮を心酔している。
故に聖姐さんに仇なすものから遠ざけ、守ることを決めている。

さて、そんな聖に最近、雨の日に出かけることが多くなった。
こうなるようになったのには理由があり、その根本に位置するのが、この紫色の傘を持ったオッドアイの妖怪。

元々は墓場に住んでいた妖怪であり、とあることから聖が愛用する傘となってしまった。
どうも臆病な性格をしているようで、私を見る目が怯えてしまっている。
そのことに特別な感情を抱くことはないが、出来れば、命蓮寺の皆に――特に聖姐さんに迷惑をかけないで欲しい。

多々良小傘は昔、捨てられてしまった傘が妖怪になったものだ。
脅かすことでお腹を満たすため、今は心霊スポットこと古来より伝承される脅かしポイントにて
網を張っているのだか上手く行かない。

そんな時に出会ったのは聖姐さんと頭巾を被ったお姉さん。

聖姐さんの優しさに触れていく内に、この人には嫌われたくない。
もっと好かれたいと願うようになっていき、捨てられたくないと本気で願うようになってしまっていた。

でも、頭巾のお姉さんは怖い。凄く怖い。

【感想】
ほっこりするような作品。
一人称よりの三人称であるため、少しだけ戸惑ってしまった部分もあったけど、
変に難しい単語を使っていたり、表現をしているわけでもないし、すんなりと読みきれた。

綺麗に終わっているし、途中のイベントにも意味が込められているし、面白い作品なんだと思う。
尤も、私はこのシリーズを読んでいるわけではないので、前のも読んでいればもっと面白かったのかなーって、そう思った。

【五段階評価】
★★☆☆☆
というよりも、そう思わないと、2000点も取れる作品とは思えなかったというのが本音。
それでも2000点取れているってことは、もう私の好みによるところが大きいんでしょうけど。

もっとボリュームが欲しく丁寧に書いて欲しかった。
すんなりと物語が進んでいくので、機械的に物語が進む。
地の分がふわふわっとした感じがするから、それで中和されているのかもしれないけど。

やりたいことは分かるし、きちんと順序立てて書いていたっていうのも分かるから、
物語の出来というよりも、物語の深さが物足りなかったなぁと。
サラーッて書いたんだろうけど、もうちょっと妄想力を出して、書き込んで欲しかった。

九十九年の残照/引きこもり独裁者  かべるね氏

【作品集】168
【タイトル】九十九年の残照/引きこもり独裁者
【書いた人】かべるね氏
【容量】19.91KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337593898&log=168
【タグ】封獣ぬえ 多々良小傘 火焔猫燐 古明地さとり 二本立て

二ついっぺんに紹介をするには、あまりに勿体無いと思い。別々に紹介を。

九十九年の残照

【タイトル】九十九年の残照
【あらすじ】
 無縁塚には外から、ガラクタが流れ着く。
 その中には用途不明の正体不明な物品が紛れ込むことがあり、
 私、封獣ぬえはそういったガラクタを集めるのが好きだった。

 その日もぬえは友人の小傘を伴い、無縁塚へとやってきた。
 二人はそこで夜空を眺めて酒を飲み交わすのが常だった。

 そんな中、二人はとあるガラクタを前にして、眺めていた。

「何だと思う、ぬえちゃん?」
「多分……“でんしゃ”って奴だと思う。マミゾウに聞いたことがある」

 ぬえは電車を前にして、間近に触れて感じることで過去の情景を感じ取り、
 到底、正体不明とは言いがたい、過去の遺物に、思いを馳せていくのであった。

【感想】
もう、凄く良かった!
この寂しい雰囲気とか、瞼の裏に浮かび上がるような描写とか、二人とガラクタの取り巻く雰囲気とか、
楽しませて読ませてもらいました!

派手好きな人には読めないかもしれないけど、20代以降で、とうとう子どもから「おっちゃん!」
って言われた経験のある年齢になった人には是非とも読んでほしい。
それぐらいに、クラシックのレコードを聞いているような良い文章の作品でした。

【五段階評価】
★★★★☆
とても芳醇なワインのように良い味を出している作品とは思いますけど、
所謂、大人の味っていう作品であり、若い人にはついていけないのかもなぁと。

でも、読んでみてほしい!
私個人としては、文句なしにオススメできる作品です。
面白い作品っていうよりかは、良い作品って表現した方が近い気がする。

引きこもり独裁者

【タイトル】引きこもり独裁者
【あらすじ】(本編引用)
 さとり様は地底の独裁者である。

 勘違いしないでもらいたい。さとり様は崇高にして偉大なる独裁者なのだ。
 ギロチンをブリキのおもちゃみたいに酷使することもなく、強制収容所にガス室をこしらえるようなこともなく、
 粛清と称して年末に臨んだ人間たちもビックリの“大掃除”を敢行することもない。

 それどころか自分が着つけてやらないと一日中ずっとパジャマ姿だし、一時間おきにホットチョコレートを届けないと禁断症状で半狂乱になる。
 彼岸に提出する書類と格闘して徹夜は当たり前、月末になると西部の原住民族のフェイスペイントみたいな隈が目の下にもりもりと浮き上がる。

 それでも、さとり様は燐にとって偉大なる独裁者だった。
 地底どころか世界中でただ一人の、引きこもり独裁者なのだ。

【感想】
 そんな、さとり様の秘書を務める火焔猫燐が、
 勇儀の持ってきた問題を解決したり、何気ない話を聞いたりして、間近で観察する話。

 私には、この作品のあらすじを書くには難易度が高すぎましたので、このような手抜きをさせてもらいました。
 さて、間近で観察をするような作品のタイプではあるんだけど、お燐の思考が楽しい。

 例え方がいちいち面白いし、やけに真面目に思考をしているのかと思えば、ちょっと羽目を外しててクスリと笑い、
 地の文を追っているだけでも楽しませてもらえるw

 飽きない地の文ってこういうのを言うんだろうなぁって、日常的な話で大きな展開を求める人には、
 やっぱり退屈なのかもしれないけれど、これは一度でいいから目に目通してほしい。
 好みに合わないのならば仕方ないかもしれないけれど、同好の士のためにいろんな方に教えていきたい。

 地味で目立たない作品だけども、パッと見て分かるような良さではないけど、読んだら引き込まれる。
 そして、読みきった時の感情を表現しきれずに感想を書くのに困ってしまうw

 こういう作品が好きな人とは、是非ともお酒を飲み交わしたいと思うのですがいませんかね?

【五段階評価】
★★★★☆
九十九年の残照に比べると、私の好みの都合で、差を付けるために星を一つ減らしても良かったのかもしれないけど、
これを星三つにしたら、作品集のほとんどの作品を星二つ以下にしなくちゃいけない気がしたので星四つ。

このレベルで書ける人ってどんだけ居るんだろうなぁ。

水難事故を引き起こす程度の能力  プロフェッサーT氏

【作品集】168
【タイトル】水難事故を引き起こす程度の能力
【書いた人】プロフェッサーT氏
【容量】8.57KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337596326&log=168
【タグ】村紗水蜜 短編
【あらすじ】
 これは遠い昔の記憶だ。

 私は、村紗水蜜。船にまつわる亡霊である。
 故に海を前にすると気分が高揚してしまうのは仕方なく、身体全身で塩気の含んだ風を目一杯に受け止めるのだ。

 そんなことをしていると海岸の近くにて、一人の少女が溺れているのを発見した。

「まだ若いのに気の毒だねぇ」

 私は苦しい表情をして、手足を必死に動かしている少女を見て、他人事のように呟いた。
 舟幽霊である私は助ける義理もない。むしろ、溺れさせて楽しむ妖怪なのだ。
 故に、私は――――

 これは昔の話だ。しかし、今となって思ってみれば、気分の良い話ではない。

 幻想郷に来て以来、雑念を取り払い、舟幽霊としての性は捨てきってしまったつもりでいたが――
 どうもこれは切っても切り離せないものらしく、発作的に人間の溺れる様を眺めたくなってしまう時がある。

 私はどこまで行っても舟幽霊であり、それを覆すことなんてできないのだ。
 でも、もし同じような場面に出くわした時、私はどのような選択を取るのだろうか。

【感想】
物語は悪くなかった気がする。
楽しんで読める作品ではないけど、物語としては投げっぱなしではなく、
きちんと完結させているので酷いとは感じてない。

でも、ちょっと、物足りなかったなぁと。

【五段階評価】
★☆☆☆☆
褒められる部分が少ないから、こんな評価になっちゃったけど、物語の出来自体は酷いものじゃないよなーって。
適当に日常を書く作品と比べれば、きちんと話が完結しているので、そういう意味では悪い作品じゃないと思う。

どっちかっていうと、まだ物語や文章を書きなれてないのかなって思う部分が表に出てきてしまっていたので、
そこらへんをもう少し頑張れば、もっと良い作品になったんじゃないかなーと。
何かイベントを発生させて、それについて葛藤し、悩みを解決するためのイベントを発生させるっていう流れができているし、
不明確だった部分の補足もしてあるから、最低限の物語の全容はつかめました。

少なくとも、ただワンシーンが書きたいっていうんじゃなくて、物語を書きたい! っていう意思は伝わってきました。
ギャグや日常や料理ものも、これがしたいんだー!っていう意思が見えてくれば好きなんですけどねw

なんとなく、次作品の成長が気になる書き手さん。

今の宝石  naka氏

【作品集】168
【タイトル】今の宝石
【書いた人】naka氏
【容量】7.62KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337599547&log=168
【タグ】バトル 妹紅 輝夜 慧音 バトル物っぽいなにか
【あらすじ】
輝夜と妹紅がいつものように戦う話。

【感想】
文章力がある割には、何を書きたかったのかなーと悩まされました。
弾幕の描写とかは丁寧で、文章も工夫が見られたから、
幻想郷のバトルの描写に悩んでるって方は見に行けば何か掴めるかも。

中身がほとんどないから、語れる場所が少ない。
少なくとも物語ではないよなぁと。

【五段階評価】
★☆☆☆☆
何かしら挑戦しようという姿勢は見えた気がした。
少なくとも、弾幕をどのように描写すればいいのかとか、そこらへんに重点を置いた習作だなって、そんな感じ。

タグにバトルって書いてある以上、このようなことを求めるのはお門違いなんだろうけど、
人物についての説明がまるでないから、ボクシングに興味も無いのに名前も知らない選手を見に行く感覚。
ぶっちゃけ、どっちが勝っても構わないし、裏をかくようなやり取りがある訳でもないから、盛り上がりたくても上がれない。

これだけ文章を書けるのならば、バトルに行くまでのくだりとか、意味だとか、流れだとか、
そういうのを意識したのを読みたいなーって、そう思いました。

アリスに仕えた一日(妖精)メイド  双角氏

【作品集】168
【タイトル】アリスに仕えた一日(妖精)メイド
【書いた人】双角氏
【容量】27.48KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337599547&log=168
【タグ】妖精メイド アリス オリキャラ妖精メイド
【あらすじ】
紅魔館の副メイド長たる私は、上司に位置するメイド長こと咲夜さんに頼みごとをされるようになる。
内容はアリスの家に行き、家事のお手伝いをすることだ。

アリス・マーガトロイド。
魔法の森に住む魔法使いの一人であり、妖精メイド達にとっては憧れのような存在でもある。
だから、その知らせを受けたときは、ついついはしゃいでしまうのだ。

どこから情報を仕入れたのか、私がアリスの家に行くと聞いた噂好きな仲間の妖精メイド達に揉みくちゃされつつ、
ヘトヘトになりながらも準備を整えて明日に備えた。

嗚呼、明日はどんなことがあるのだろうか。

【感想】
妖精メイドに愛をつぎ込まれており、甘い蜜柑に蜂蜜をつけて、ガムシロップに漬し、
三日ほど漬け込んだくらいの虫歯になりそうな甘さを持った作品。

とりあえず、可愛い妖精メイドを見たいっていう方は読みに行ったらいいんじゃないかな。
とにかく甘いです。ニヤけてしまう笑いか、苦笑いの方か、どちらかは知らないけど、確実に口の端を歪めてしまう。

それ以外に語れることが何もない。それだけを追求した作品。
ここまで来ると、もう色々と言わずにこれで良いんじゃないかなって思えてしまうほど。

【五段階評価】
★★☆☆☆
それでも評価はしないといけないわけであって、人を選ぶ作品であることは間違いないので、この評価。
個人的には、ちょっと妖精メイドが読者を意識しすぎっていうところと、あざとすぎて、わざとらしい感じがしました。

一人称の小説というよりも、夜中にひっそりと妖精メイドの日記を盗み読んでいるような感覚で読むと割と楽しめるかも。
んで、これを書いた妖精メイドが読まれた形跡に気付いて、顔を真っ赤にして「死にたいー」ってもだえる姿を想像しておきました。
死んでも、一回休みになるだけで死ねないんですけどね。

この方のシリーズは何度か目に通したことがあったので読んでみましたが、
ちょっと説明不足な部分が多いなぁと感じた箇所もちらほらとあった気が。

↓可愛くない妖精メイドはこちらです。
ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1313263823&log=151

触れたいだけだよぉ  晴れ空氏

【作品集】168
【タイトル】触れたいだけだよぉ
【書いた人】晴れ空氏
【容量】41.88KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337622538&log=168
【タグ】フラン 魔理沙 百合 ガチフラまり
【あらすじ】
 魔法のかけられた小鳥が居る。
「フラン」と私の名を呼んでくれる小鳥に、なんとなく私は手を伸ばして背中を撫でてあげた。
 すると、小鳥は内側より弾け、血肉を四散させた。

 私は何も触れない。手で触ると大事なものを傷つけてしまうから。
 だから、弱っちい人間に触れることなんて叶うはずもなく、地下室に閉じ込められているのだ。

 しかし、お姉様は私を外へ連れ出そうと手を差し伸べてくれた。
 どうやら博麗神社では、今日から三日間の宴会があるらしく、私を連れて行きたいそうだ。

 そして、その宴会の参加者には魔理沙が居ると聞かされる。
 私の心を締め付ける大切な存在。だけど、だからこそ決して触れてはならない存在。

【感想】
ちょっと突発的な展開があった気がするけど、物語として楽しませてもらいました。

一人称がフランだったから仕方がなかったんだろうけど、
魔理沙と霊夢のキャラが少し薄く感じてしまったのが惜しかったなぁと。
ここまで言ってしまうのは難癖レベルで贅沢だと言われそうな気がしないでもないけど。

【五段階評価】
★★☆☆☆
二つにしようか、三つにしようか非常に悩んだ末に、
フランの陶酔っぷりが肌に合わなかったと理由で二つにしてしまいました。

作品としては、一つのことに全てを注いでいて、そのゴールに辿り着くための下準備もしていて、
物語が逸れることはなく一貫性は保っているように感じました。
私の場合はこのような評価になりましたが、★三つくらいのノリで読んでいただいても良いんじゃないかなと。

地底漫才コンビ ヤマメ☆キッスの練習風景  ばかのひ氏

【作品集】168
【タイトル】地底漫才コンビ ヤマメ☆キッスの練習風景
【書いた人】ばかのひ氏
【容量】 11.60KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337667222&log=168
【タグ】キスメ ヤマメ 漫才 ファミレス
【あらすじ】(台詞は本編引用)

 ここ地底ファミレス。鬼の溜まり場である。
 もちろん、食事目的でくるものが多く、一時の休息として活用するものも多い。

 また中には一人身の小説家がPCを広げ、ドリンクバー一つで数時間も粘る特異なものや、
 学校のレポートを書くべく机を広げ、ドリンクバー一つで数時間も粘る迷惑な奴も存在する。

 だから、ここで漫才を練習するものがいて、何がおかしいだろうか。

「はい、お久しぶりでーす。『ヤマメ☆キッス』でーす」
「よろしく。久しぶりって、まだ結成一ヶ月目だからはじめまして、だけどね」
「私ヤマメと言いまして、こちらウチのツッコミマシーン、キスメちゃんと言いまして」
「そこまで精密なツッコミはしないけどね」
「それで先日寒い寒いと思ってたら」
「冷蔵庫に入ってりゃね」
「こちらサクサク山盛りポテトでーす」

 ……愛を込めてツッコミを入れてくれた相棒の手はポテトへと伸ばされる。

【感想】
なにこれ可愛いw 楽しいw
漫才の内容よりも、二人の練習風景の方が面白いっていうw
というよりも、練習風景そのものが漫才だよなってw

いやぁ、笑わせてもらったw

【五段階評価】
★★★☆☆
発掘好きの皆さん、これ読んでみようぜ。

漫才という性質上、作中について何処がどう面白くて、ここが笑うべきポイントだよ!
って、そんな風にネタの解説をするような公開処刑なんて! 私にはできないよ!
とりあえず、漫才のお約束とか分かる方は是非読んできてください。話はそれからしよう。

精一杯の思いに応えて  鵜呑みにしたい男氏

【作品集】168
【タイトル】精一杯の思いに応えて
【書いた人】鵜呑みにしたい男氏
【容量】6.26KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337668984&log=168
【タグ※】ナズーリン 寅丸星 聖白蓮
【あらすじ】
 ある日、部下であるナズーリンから大事な話があるからと本堂の裏まで呼び出されていました。
 常日頃から物を落としものをしたりで、何を言われるのだろうかと内心不安でいっぱい。

 いざ、ナズーリンと対面した時も彼女はそわそわと落ち着かない様子。
 話があるはずなのだが、なかなか口には出さず、焦らされる。
 そこで彼女の背中を押すようにして、口を割らせてみたところ――

「……ご、ご主人のことが好きだ」

 部下から告白された。

【感想】
全体的に甘酸っぱい雰囲気の漂う作品。
良い意味でやりたいことだけやって、綺麗に終わらせたような作品。
毒気があるというわけでもなく、むしろ清浄で穏やかな感じ。

少し物足りなくは感じたけど、それは作品全体の短さのせいだろうなぁって。
この作者の次回作があるとすれば、もうちょっと長いので見てみたい。
それぐらいの期待はしてしまう。頑張ってほしいな。

【五段階評価】
★★☆☆☆
次回作に期待してしまう出来の作品。
これが初投稿で、ここから成長すると考えると追いかけたくなるよなーってw
★2の評価だけど、6KB程度の長さだし目に通すだけ目に通してほしい。

※本当はタグはないけど、叙述トリック的なものは無かったので付け忘れてるだけかなと

死灰取り  斎木氏

【作品集】168
【タイトル】死灰取り
【書いた人】斎木氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338358807&log=187
【あらすじ】
散歩半分死体探し半分で地上へ上がるようになったお燐。そのルートには当然墓場のある命蓮寺も含まれている。
目的から入門を拒まれたこともあり無断で拝借するべく墓地に回るが、そこで誰何の声をかけたのは寺住まいを始めた旧友のぬえだった。
近況を語り旧交を温める二人だが、さて本題の墓荒らしを持ちかけるとさすがにそれは看過できないとぬえは制止に回る。
しかしお燐がある事情から死体、というか遺灰を必要としているように、ぬえもある勘所をお燐に抑えられているのだった。
【感想】
いい意味で空気的な作品。あるいは箸休め的とでも言おうか。
特に何があるわけでもなく日常の一側面とちょっとした邂逅を描いただけだが、
作者の中で確固として世界を組み立てているせいか、すんなり入ってすとんと落ちる心地よさがある。
【五段階評価】
★★★☆☆
万人に自信を持って勧められる程ではないけど、地味好きにはきっとたまらない一品。
イチャイチャやギャグもいいけど胃にもたれてきた、ないし気分を変えたいような時にどうだろうか。

紅魔館妖精メイド連続襲撃事件  トローロン氏

【作品集】168
【タイトル】紅魔館妖精メイド連続襲撃事件
【書いた人】トローロン氏
【容量】28.37KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337684478&log=168
【タグ】咲夜 レミリア フランドール パチュリー 小悪魔 美鈴 ミステリー風
【あらすじ】
 紅魔館の広い廊下の一角にて、五人の妖精メイド。
 与えられた仕事は廊下のお掃除であり――しかし、五人の手に持つモップは動かず、口だけが動かされていた。
 仕事をサボって、お喋り三昧。見つかれば、きついお仕置きが待っているのだが、それでも口は止まらない。

 そして、楽しそうに和気藹々としている五人を襲いかからんと物陰より息を凝らして、じっと睨みつける一つの影。

「―――ガッ!?」

 悲劇は起こった。

「これで何件目だったかな?」
「今日で四件目です。この一週間で四件発生しました」

 紅魔館の主の部屋。
 中にはソファに腰かけ優雅に紅茶を嗜む吸血鬼。
 その横で瀟洒なメイドが淡々とした様子で報告を続けている。

「言いたいことは分かっているな咲夜?」
「はいレミリアお嬢様。お嬢様のお屋敷でこのような粗相を起こした何者か、必ず捕らえてごらんにいれます」

 そして何を隠そう、紅魔館が誇るメイド長こと十六夜咲夜が探偵役として、この難事件に挑む。

【感想】
襲撃事件というテーマを扱っている割に何処かほんのりとした空気を感じてしまう辺り、
コメディといったところでしょうかww

でも、きちんと複線を立てて行き、地の文を丁寧に書きこまれていて楽しめた作品。
ミステリーというものは、数度しか読んだことが無いので、読みなれてなかったけど、
もっと真剣に読んでおけば良かったなぁと二週目を見ていて後悔しました。

最初の時点で犯人の目安がついてしまうのはご愛嬌w
オチが酷いw 複線だけは、きちんと立ててあるのが少し悔しいw

【五段階評価】
★★★☆☆
上記でも書きましたが、私はミステリーものはあまり読んでおらず、あまり読み方を知りません。

でも、この作品を読んでいて感じたことは、動機とか、ドラマ性はさておき、
解決するまでの台詞や地の文に仕込まれた複線の数々、そうして徐々に真相に迫っていく感覚。
んで推理シーンで「あー、あー、あったなぁ。ああ、ここもそうだったのか」、というようなパズルが組み合わさっていく感じ。

細かい部分でも書きこまれており、重要なシーンには気づかれない程度に、「ここは重要だよ」ってささやかなヒントがあったりとw
あーもう、悔しいw どうして、一週目はこのヒントに気付かなかったのかw

たぶん、そのようなものを楽しむのがミステリーものであり、今回はそれを堪能することができました。
ミステリー風と書かれているので、本格推理物とかもっと読まないとな。
館シリーズとアガサ・クリスティー数冊しか読んでない。

風見幽香といつものお店  haruka氏

【作品集】168
【タイトル】風見幽香といつものお店 【書いた人】haruka氏  【容量】50.63KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337772874&log=168
【タグ】幽香 アリス
【あらすじ】
 太陽の畑と呼ばれる、ひまわり畑の中にある喫茶店。
 看板には『喫茶かざみ』と書かれており、店内には清潔かつ暖色系の色合いで統一されており、
 ショーケースには見ているだけでも楽しくなるようなお菓子がたくさん並べてあった。

 左手にはイートインスペースがあり、人里から離れているにも関わらず満席になるほどの繁盛をしている。

「よし、今日も閉店準備完了」

 そんな可愛らしい店の前で満足げに笑みを浮かべるのか、この店の店主、風見幽香。
 スイートキッチンの異名を持ち、両理解の四天王の一人である。

「あなたにいい話を持ってきたの」

 そして、アリス・マーガトロイド。
 人形を使って、店を切り揉みする幽香をサポートし、商売に疎い幽香の代わりに経営権を握る頼れる相棒。
 店主よりも権限を持っている気がするのは気のせいか、彼女は『喫茶かざみ』を繁盛させるために今日も意見を口に出すのだ。

「人里にあなたのお店を出すことにしたの」
「………………………………は?」

 これは、そんな二人の物語である。

「……なるほど。幽香の店が人里に」

 そして、彼女たちの背後に忍び寄る赤い影が……

【感想】
題材もさながら、お菓子のように甘ったるい空気が続く作品。
こんな、狙ったような作品に俺様が釣られるクマー!!

なんというか、私は狙ったような作品は嫌いなんですよ。それこそ、萌えとか萌えとかね。
でもね、ある一定のラインを超えると逆に好きになるのです。そして、それに該当する作品でした。

いやぁ、もう随所随所で狙いすぎていて、あざといw
でも、ここまでされると逆に良く感じてくるw
突っ込む気すら失せてくるよw

しかし、男性用の衣装を着れるということは胸が……いや、パツンパツンになっていると考えて……
くっ、妄想力が足りすぎて危ないッ!

べーかりん思い出すなぁ。

【五段階評価】
★★★★☆
星四つか星三つか最後の最後まで迷って、これを星四つにするならば、
他の作品ももっと評価を上げるべきだったよなーと、そんな葛藤の中で出した結論。

でも、正直、人は選ぶと思います。
シリアスとか、真面目な話や文章が好きな人にはきっと受け付けないと思う。
ただ、漫画とか動画でよく見られるニヤニヤって雰囲気を実に明確に表している作品なので、
そういうのを小説でも堪能した言って方には是非ともオススメします。

三つか四つで悩んだ最大の理由は、私の今までの判断基準から逸れているっていうこと。
でも、三つにする理由が他の作品を三つにしたからっていう理由しかなかった。

月は繭、死は私の蛹  アン・シャーリー氏

【作品集】168
【タイトル】月は繭、死は私の蛹 【書いた人】アン・シャーリー氏 【容量】19.56KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337774091&log=168
【タグ】蓬莱山輝夜 西行寺幽々子 原作:RingGing氏『月満ちるように死を抱く』
【あらすじ】
 妹紅の襲撃で永遠亭が半壊してしまった。
 蓬莱山輝夜は改修が終わるまでの間、代わりの寝床を探さなくてはいけなくなり、
 永琳のすすめもあって、白玉楼に足を運ぶこととなった。

 しかし、白玉楼の当主たる西行寺幽々子には歓迎されてないらしく、
 少し気まずい微妙な距離感を保った生活を送ることとなる。

「生き返らせてあげようか」

 奇妙な浮遊感を漂わせた中、二人を通して死生観について、アン・シャーリー氏が描く。

【感想】
という話でよかったのかしら。
雰囲気は凄く良かったんだけど、私には難解で少し理解不足。

作者が何を考えているのか考えるのが好きな私は、
どうも作者から問いかけてくる物語は苦手であり、いまいち楽しめなかったかもしれない。
故に良い感想が書きづらい。

でも、この作品に語ろうと思えば、いくらでも語れる。
需要があればしても良いんだけど、コメントにあった保冷剤さんレベルになるので、
自分からは遠慮しておきます。

でもまあ、輝夜と幽々子の絶妙な距離感は何ともいえない味があり、
幽霊のようにふわりふわりとした空気だけど、ほのかな苦みも混じってる。

【五段階評価】
★★☆☆☆
この物語の本質が何処にあるのかつかめてなく、私が理解しきれてない部分が多いから、
ちゃんとした評価は下せないんだけど……もう、分からなかったら分からなかったで仕方ない。

それで評価を下すしかないと思って、この評価。

ちょっと頭を回転させたい方とかにオススメしたいな。考察好きな方とかね。
追求しようと思ったら、いくらでもできると思うよ。そういう思考の罠に嵌れたら、この作品は面白いと思う。

紅魔館のなんでもないとある一日  橘さくや氏

【作品集】168
【タイトル】紅魔館のなんでもないとある一日 【書いた人】橘さくや氏 【容量】10.16KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337776681&log=168
【タグ】フランドール レミリア パチュリー 咲夜
【あらすじ】
妹様とお嬢様とパッチェさんとメイド長が長々と駄弁る話。

【感想】
なんだか応援したくなってくる。
挫けずに頑張ってほしいけど、気ままに流れで書いている段階から抜け出さないとなー。
何が書きたいのかも分からないから、たぶん、本当に書くのが楽しいんだろうなぁと。

でも、こんな時期は誰にでもあるものです。
というか、高校生でこのレベルの作品を書いていた気がします。
媒体はSSではありませんでしたけど。

ここ見てないだろうなーwww

【五段階評価】
★☆☆☆☆
リアルな意味で昔を思い出したい書き手さん。
初心に帰りたい書き手さんには読むと良いかもしれない!

守銭奴:二ッ岩マミゾウ  pys氏
物語が進むに連れて謎が出来、謎が解明されてゆき、また謎が出てくる。

【作品集】168
【タイトル】守銭奴:二ッ岩マミゾウ  【書いた人】pys氏  【容量】74.29KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337784793&log=168
【タグ】マミゾウ ぬえ 天狗 地霊殿 人里
【あらすじ】
 二ッ岩マミゾウは幻想郷に来て、まだ日が浅い。
 貯金箱に小銭を入れる音を肴に酒を煽る様は正に守銭奴といった様子であり、
 何やら人里で新しい商売を始めようとしていた。

 お金次第で何でも承る、何でも屋。
 今回はその足がかりとして、一つのお家が抱えた問題に挑む。

 新聞記者の射命丸文や姫海棠はたてを交え、彼女の友人役として独自の調査をする封獣ぬえという、
 多角的な視点より語れる問題の全容。徐々に解かれる真相。そして、二転、三転する物語。

 貴方はこの問題の全てを解き明かすことができるだろうか?

【感想】
物語が進むに連れて謎が出来、謎が解明されてゆき、また謎が出てくる。
そのような展開で繰り広げられる物語。

地味な作品ではあると思うし、目立つようなものが作品ではないけれど、
これは後々の展開を推理しながら読んでいけば、より楽しめる作品だと思うな。
それで辿り着けるように出来ているかはわからないけれど。

しっかり考え込まれていると思う作品だし、相当試行錯誤して書いたんだろうなぁと。
うん、面白かった。

【五段階評価】
★★★☆☆
それでも、なんだか釈然としない部分が少しだけあったなぁと。
私の理解不足だろうし、二度読めば評価も変わりそうなんだけど、あの量を読み返す気力が無かった。

あと、盛り上がりに欠けるのかな。ちょっと地味な展開が続いたので、途中でダレてしまいそうになった。
それで集中力が落ちてしまって、なんとなしに読んでしまった部分があり、それで釈然としない部分が出たのかも。

文章が酷いって訳でも、単調って程でもないと思うし、単純に私のジャンルとしての興味の問題なのかな。
★4くらいあっても良いかもしれないくらい丁寧に書かれて、練りこまれた作品ではあったんだけど、
私自身が長すぎてダレてしまったという理由でこうさせてもらいます。

最近どうもマミゾウが金にうるさい。

【作品集】168 【タイトル】守銭奴:二ッ岩マミゾウ  【書いた人】pys 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337784793&log=168
【長さ】★★★★ (75KB 長めの中編)
【あらすじ】
 最近どうもマミゾウが金にうるさい。
 命蓮寺の手伝いにもしっかり手間賃を要求する事になった。
 その理由はなんだろうと首をかしげる命蓮寺組。
 舞台は変わって人里の茶屋。悪どそうな表情で銭を数えるマミゾウを見つけた天狗2人。
 ぬえにも見つかり追い詰められたマミゾウはしぶしぶ事情を話し出す。
 曰く、流行り病で両親がいなくなった家を安値で買って商売のための店を作ろう、とのこと。
【感想】
 中心として動くキャラが結構多いのだけれども、視点の中心にあるのはぬえ。
 ふとした命蓮寺の疑問から、謎が起き、解決したと思ったらまた謎が起き、
 と、謎をいくつも抜けて真相に辿り着く作品。
 文章の裏でマミゾウや文、キャラクターが動き回るので、
 動きを考えながら読むとより楽しめる。というか楽しめました。
 そういう読み方が好きな推理好きの人にはおすすめの作品です。

 読み終わって、レビュー書こうとして、
 点数を見たら思わす二度見しました。この評価は非常にもったいない。
【文章】       ★★★★☆
【展開】       ★★★★☆
【総合評価】   ★★★★☆

Hard Working Woman  司馬漬け氏

【作品集】168
【タイトル】Hard Working Woman
【書いた人】司馬漬け氏
【容量】28.69KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337800053&log=168
【タグ】十六夜咲夜 霧雨魔理沙 紅魔館
【あらすじ】
 私は魔理沙を殺すべきなのだろうか?
 とあることをきっかけに、咲夜は疑問を持つようになる。
 自分の持った疑問を解決すべく、紅魔館の中を回り始めた。

【感想】
 私はあらすじは作者が何を伝えたかったのか、
 一番、面白いと感じた部分を分かりやすく伝えるように書くように心がけているのですが、
 この作品はこれ以上に言い様がなかったなぁと。

 余計で蛇足な部分が多すぎる気がする。
 なんか難しい言葉を使って、咲夜が振り回されているだけで実が感じられない。
 それなりに形式だけは整っているから、物語という感じはするんだけど――なんだかなぁ。

【五段階評価】
★★☆☆☆
上記にも書かせてもらいましたが、右往左往して、周りの言葉に振り回されているだけっていう。
最後の最後で決意を固めるシーンがあったりするのですが、その根拠がどこにもない気がする。

結局振り回されるだけ振り回されて、元に戻ったっていう感じの流れなのですが、
そこで咲夜さんは何を得たのか? っていう疑問になる。

物語は終始、魔理沙を殺せるのか? っていうところで終始しているため一貫性はあり、
そして言葉にすると、ノイズが混じって上手くいかないから道具に例えてみようという流れになる。
でも、その一つ一つの要素が最後のシーンに上手く繋がってない気がするんだよなぁ。

みんなはどう思うのかな。

文章は、本編に関わりの無い余分な説明が多すぎた気がしたというのは私の好みの問題として、
良い雰囲気を持った作品ではあると思いました。一人で入った音楽室のような感じの雰囲気。

永江さんちのご近所騒動  pys氏

【作品集】168
【タイトル】永江さんちのご近所騒動
【書いた人】pys氏
【容量】11.34KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337868503&log=168
【タグ】永江衣玖 茨木華仙 美鈴 龍神一家 嫌な予感がしたら見ない方がいいかも!
【あらすじ】
 永江衣玖は竜宮の使いの中でも申し分の無い能力を持っていた。
 竜神からの信頼も厚く、天人に対する監視権世話役を任されており家族ぐるみでの関係も持っている。

 それ故に家庭への事情に巻き込まれることも多く……

「おはようございます、奥方様」

 龍の城の奥にて、本来では龍神しか座ることを許されていないはずの玉座に座る奥方。

「我が今日から龍神である。彼奴のことは死んだと思え!!」
「……わかりました、竜神様」

 そして、一際空気が読める彼女は即座に理解するのだ。

 龍神様、また浮気しに出かけたな、と。

 こうして、衣玖は龍神を連れ戻すべく地上に足を運ぶこととなる。

【感想】
物語が綺麗にまとまっていて、オチもしっかりしてあって面白かったw

短い作品でスパッと切り上げているので、あまり深い感想は書けないんだけど、
それだけ余分なものが無くて、素直に読みきることができて、楽しませてもらいましたw
これはオススメがしたい作品だなw

【五段階評価】
★★★☆☆
余分な脂肪はありません!
歯ごたえは柔らかく、無理に噛み砕く必要もない!
喉越しはよく、しつこく味が残らない!

そして、なんとなんと! 11KBのお得感!! もうこれは読むっきゃない!!!

あまり時間は取らないので、まだ読んでない方は読んできたら良いと思う。
この作品は気軽に薦められるw

並行  積分ティッシュ氏

【作品集】168
【タイトル】並行
【書いた人】積分ティッシュ氏
【容量】40.01KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337871124&log=168
【タグ】霊夢
【あらすじ】

 真っ暗な夜。新月ゆえに月明かりもなく、闇に包まれたように真っ暗だった。
 そんな中、博麗霊夢は壁に手を伸ばし、ゆったりとした足取りで歩を進めるのだ。

 光がないため目は見えないが、住んでいる神社の構造くらいは頭の中に入っている。
 記憶力と勘を頼りに更に奥へと歩を進める――厠を目指して。
 就寝前に用を足すのは日課であり、例え鳥目のように暗闇で辺りが見えなくなっても、済ませておかなければ落ち着かない。

 私は早く温かい布団の中に潜り込みたいと、そう焦っていたのかもしれない。
 人一人分は優に呑み込めるほどの真っ黒のスキマが大きく裂けていたことに気付けなかった。

 気付くと見慣れた顔――霧雨魔理沙が私の前に立っていた。
 しかし、彼女の様子がおかしい。追求してみると訳の分からないことをほざいている。

 彼女の話を要約しているみると、博麗神社だったはずのこの場所は霧雨神社という場所であり、
 私はそこに住み着いているのは霧雨魔理沙だと彼女は言う。

【感想】
シチュエーションだけで書ききった作品だなぁ。
そういうことがしたかったんだなぁってのは、ひしひしと伝わってくるけど、
それ以上をことが伝わってこなかったのが残念。

霊夢が居ないだけで何も変わらない世界っていうよりも、
もしも幻想郷に霊夢が居なかったなら、どうなっていたのか?
って、くらい世界観を構築するくらいに煮詰めてほしかった。

いっそのこと、霊夢が居なかったせいで異変を解決できずにカオスな世界となってしまった。
くらいやっても面白かったのかもねぇ。そうなると幽々子様死んじゃうな。

【五段階評価】
★☆☆☆☆
40KBもあるにも関わらず、そのボリュームを感じさせない薄さ。
応援したいんだけど――これはどうだろうなぁ。

お人形さんわらって  怪力線氏

【作品集】168
【タイトル】お人形さんわらって
【書いた人】怪力線氏
【容量】31.96KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337872968&log=168
【タグ】霧雨魔理沙 アリス・マーガトロイド
【あらすじ】

『お昼すぎに、家に来て。 アリス・マーガトロイド』

 そう書かれた紙切れを握り締めて、霧雨魔理沙は友人の足を運ぶ。

 アリスは魔法使いであり人形遣いだ。
 故に人形への思い入れは人一倍あり、魔法使いという特性を生かして自律人形の製作に熱を入れている。
 そして、魔理沙が呼ばれたのも、それに関わることであった。

 アリスは魔理沙を研究室に入れると、既に準備を整えてあった術式の前に足を運ぶ。

 椅子の上には人形が座らせてあり、それを囲むように刻まれた魔方陣。

「じゃあ始めるわよ」

 アリスは人形の頭に手を乗せると、呪文を唱え始めるのであった……

【感想】
コメントにも書いてあったことなんだけど、最初でその後の展開が分かってしまうのはおしかった。
尤も、その展開が分かったところで魅せ方や、物語性の高い作品であれば、別に構わなかったんだけど、
特になんの捻りも無く、かといって伝えたいことがある訳でもなく、そのまま物語が終わってしまったなぁと。

【五段階評価】
★★☆☆☆
何もなかったっていうのが、やっぱり駄目だったかなぁと。
星一つか星二つで迷いはしたけど、完結はしていたので星二つにしました。
語ると説教臭くなってしまうので、切り上げて起きます。

ダブルでスポイラー  サジィー氏
自業自得な文を介抱する心優しいはたてが非常に宜しい。

【作品集】168
【タイトル】ダブルでスポイラー
【書いた人】サジィー氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338775775&log=168
【タグ】文 はたて
【容量】15.65KB
【あらすじ】
幽香が『デフォルメされた霊夢さんのぬいぐるみを後ろから抱きしめて緩みきったニヤケ顔をしていた』
という衝撃映像の撮影に成功した文は、代償として全身ボロ雑巾状態になりつつもヒマワリ畑を逃れ、
(恐らくは後をつけていたであろう)はたての肩を借り、自らの満身創痍も省みずいちゃいちゃしだす。

【感想】
自業自得な文を介抱する心優しいはたてが非常に宜しい。
短いながら念写の能力も確り活かされているので、はたてスキーは読んで損無し。
さらっと読める百合なので、はたてをノーマークな方にもオヌヌヌなあやはた。

だと思って読んでみると・・・

はたてかわいい(と霊夢かわいい)という一作。

【作品集】168
【タイトル】ダブルでスポイラー
【書いた人】サジィー氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338775775&log=168

【あらすじ】
 デフォルメされた霊夢さんのぬいぐるみを後ろから抱きしめて緩みきったニヤケ顔をしていた幽香。その決定的瞬間の撮影に成功した射命丸であったが、代償は大きい。
 カメラは潰され、彼女自身も満身創痍。はたての肩を借りねば飛ぶこともままならない。だが、そんな痛みも物ともせずにはたてかわいいとなる射命丸であった。

【評価】★★★☆☆

【感想】
 はたてかわいい(と霊夢かわいい)という一作。
 肌を触れあわせながら空を飛ぶあやはた。美味しいシチュエーションではあるのですが、何の目的を持ってどこへ飛んでいるのかが不明瞭かもしれません。後半を見るに病院へ向かっているのでしょうか? 書きそびれたという感じなのでしょうが、少し勿体ないですかね。
 もっとも、読んでいるときは気になりませんでした。あらすじを書くにあたって「そういえば」と思いましたが。細かい点を気にする間もなく引き込む力のある作品でした。
 全編これ見せ場という勢いがあり、前述の状況も、その中の描写にも「かわいい」をアピール出来るものが詰まっています。
 冒頭の幽香にはインパクトがありますし、文はたをしっかり見せつつ、後半でまた冒頭が生きてくると言う展開も見事。
 高いレベルでかわいいに特化できており、そんなニーズにはしっかりと答えてくれる作品でしょう。

暗夜航路  夜歩しょうけら削夜氏

【作品集】168
【タイトル】暗夜航路
【書いた人】夜歩しょうけら削夜氏
【容量】98.20KB
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337874603&log=0
【タグ】村紗水蜜 寅丸星 ナズーリン 命蓮寺 星蓮船
【あらすじ】

星蓮船以前のイフストーリー
船長が解脱するまで

【感想】
既視感が、コメントにもあったんだけど、これ京極堂のパ
いや京極堂の三つめを特に思い出しちゃいますなぁと
京極堂のような雰囲気を持っていても、これまでも良作はあったので
それ自体が駄目なんではない
しかし関口と朱美がしゃべってるとしか思えないところはもっと努力してもいいんじゃないかと
物語性があれば構わなかったんだが特に目をひく趣向がある訳でもなく
細かい点だけど、読み仮名は工夫していれないと行間がそろわなくなって読みづらい
これは大量にあるしキツイ
ダッシュを二回ならべてないのもなんか気になるし

【五段階評価】
★★☆☆☆
星一つか星二つで悩んだ結果、百キロ近い量を完結してたので星二つにしました
初ということでこれから成長できるのびしろを感じて期待
あえて辛口にしたけど、がんばってください

萃香の腋の明るすぎる夜  ice氏
不真面目な事を堅苦しく書くという面白みを狙った作品だと感じました。

【作品集】168
【タイトル】萃香の腋の明るすぎる夜
【書いた人】ice氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337937602&log=168
【あらすじ】
 文<YES! ロリータ!
 萃<NO! タッチ!
(あとがきより)
 
【感想】
 不真面目な事を堅苦しく書くという面白みを狙った作品だと感じました。
 それは一定の成功を治めていると思います。この作品が現代的な文章で書かれていてはさしたる面白みもインパクトもないでしょうから。
 ただ、衒学的過ぎる感があります。漢字は徹頭徹尾一般的(溶礦爐などは旧字体ですらないかもしれません)でない方が選ばれ、一般的でない用語にも一切の説明はない。「異邦人」や「幸福論」に関することが解説も無しに挿入される等々、表現を理解するには一苦労かもしれません。

 このような感想になるのは私の無知もあるのでしょうが、表現自体が適切かという点に疑念を持ちます。「読書百遍意自ずから通ず」とは言いますが、伝えたい「意」が「知識自慢」以外に十分にあったのかということに。

 【評価】★★☆☆☆

西の空に、明けの明星が輝く頃、一つの光が宇宙へ飛んでいく。それが萃香なんだよ。

【作品集】168
【タイトル】萃香の腋の明るすぎる夜
【書いた人】ice氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337937602&log=168
【タグ】射命丸文 伊吹萃香 すいかーや
【容量】13.02KB
【あらすじ】
西の空に、明けの明星が輝く頃、一つの光が宇宙へ飛んでいく。それが萃香なんだよ。

金環日食や昨夜の部分月食、そして金星の太陽面通過など、天文ショーが目白押しの昨今です。
そしてあのベテルギウスの爆発も間近なのだって慧音がいってた!
幻想郷から夜が消失するという異変を前にして射命丸文がとった行動とは……。

【感想】
>>780さんと被る部分は省略!
自分には一次設定も含めた、鈴生りにちりばめられたネタと、擬古文が面白く感じたので星3。
こういった作風が点数的な意味でも許容されてるのは、創想話はまだ捨てたもんじゃないぜって思うんよ。

十六夜咲夜は囚われない  南条氏

【作品集】168
【タイトル】十六夜咲夜は囚われない【書いた人】南条氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337978825&log=168
【あらすじ】
 記念すべきラジオの初放送日。もっとも、排泄物を垂れ流し、脂ぎった髪を携え、犬のように餌を貪る罪人――霧雨魔理沙には知る由もない話だった。
 一方、レミきゅんとカナりんは新番組作成の相談をしていた。二人の命を受け、さっきゅんとDJ早苗さんはラジオを普及すべく市場調査に向かう。そこに許された魔理沙が合流して――

 【評価】★☆☆☆☆

【感想】
 「二次創作の相場なんて知ったこっちゃありません」とあとがきで述べられているように、キャラクターの造形が独特の作品です。自然、世界観も独自な物となっています。
 それ自体は大歓迎なのですが、作者の頭の中で出来上がっているキャラクター/世界観を読者に伝えるための描写。それが不十分であると感じます。
 独特の口調や呼称に地の文を極端に省いた文体が相まって、私には「誰が何を話しているのか」が直感的に理解できない箇所もありました。
 ストーリー的にも心理描写の書き込み不足で感情移入がままならない。シリアスとギャグパートの落差が極端で話の落ち着きが悪い。という印象を受けます。
 今回の作品ではテーマとキャラクターを描くには分量や描き方が不足していたと思いますので辛い評価となりました。しかし、描き方によっては魅力有る個性へと昇華できる物ともなるのでしょう。その点は今後に期待したいところです。

主亡き館と、氷の代用少女  とらねこ氏

【作品集】168
【タイトル】主亡き館と、氷の代用少女【書いた人】とらねこ氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1337983840&log=168
【あらすじ】
 レミリアは死んだ。呆気なく死んだ。だが、紅魔館を包む悲しみは呆気なさと反比例するかのように、深く、重い。
 レミリアの死を乗り越えられない咲夜とフランドール。それを見たパチュリーは決断し、レミリアの遺灰を手に取った――

【評価】★★★☆☆

【感想】
 隠す気の感じられないタイトルとタグが示すように、いわゆる死にネタです。ですが「死」がクライマックスではなくスタートなのがこの作品の特徴でしょう。
 死にネタを露骨に示すタイトルとタグ。「死」という破壊力の有るネタを冒頭に置いている事もあって、インパクトに欠ける。少々地味な作品という印象は

受けました。しかし、それだけに残された者を優しく、温かい目で描けているとも感じます。
 その点で個人的には高評価なのですが、後半が急、説明的という印象は受けたのは惜しい点です。

はたらく時計  桜井土星氏
日常の一コマを切り取った掌編。

【作品集】168
【タイトル】はたらく時計
【書いた人】桜井土星氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338017066&log=0
【あらすじ】
 ある雨の日。咲夜とレミリア。そして主から渡された懐中時計のお話

【評価】★★☆☆☆

【感想】
 紅魔館三連発とあって、改めて紅魔勢の強さを感じました。
 日常の一コマを切り取った掌編。愛すべきお嬢様と、それに使えるメイド長。二人の絆が描かれています。
 掌編なのでそれ以上でもそれ以下でもありませんが、すっきりと読みやすくまとまっており、二人の絆が好きな方にはお勧めできるでしょう。

雨宿りする咲夜とレミリア、そして咲夜の懐中時計を巡るお話。

【作品集】168
【タイトル】はたらく時計
【書いた人】桜井土星 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/168/1338017066
【あらすじ&感想】
 12年5月の作品。雨宿りする咲夜とレミリア、そして咲夜の懐中時計を巡るお話。
 レミ咲と云えば鉄板の寿命差であるが、この作品は時計というアイテムを用いて
 巧妙に寿命というテーマを絡めており、アプローチとしては新鮮かつ爽快。
 9KBという枠内に原作への愛が詰め込まれている。ポイントは1520、コメントは7件。

 直接的な表現を使わずに匂わせたり、染み入るようなSSを読みたい&書きたい方にはオススメしたい。
 個人的には最後の咲夜の台詞を聞いた際のレミリアの心情を想像するだけで、切なくも暖かい不思議な
 気持ちになることが出来た。桜井土星氏は他にも9作品ほど投稿されており、基本的に10KB前後の短編が中心。
 「たまらん」という感想も示す通り、単に百合とだけ云い切るには惜しい作品を複数書かれているようだ。

斑鳩世代のカフェインアディクション  がいすと氏

【作品集】168
【タイトル】斑鳩世代のカフェインアディクション
【書いた人】がいすと氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338028203&log=168
【あらすじ】
眠れない夜にはコーヒー片手に語らいましょう 

【評価】★★☆☆☆

【感想】
 こちらも日常の一コマを切り取った掌編。
 タイトルとタグを見ただけではグルメ色が強そうではありますが、ダッチ式コーヒーはあくまで添え物。三人のユーモラスな会話が楽しめます。
 キャラ立ちした三人による、ほのぼのでおかしな仙界を見たい方にはお勧めできます。

不思議なプレゼントの楽しみ方 <問題編><解答編>  まみあな 氏

【作品集】168
【タイトル】不思議なプレゼントの楽しみ方 <問題編><解答編>
【書いた人】まみあな 氏
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338032704&log=168
【URL】 ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338032716&log=168
【長さ】☆☆☆☆ (157KB 長編)
【あらすじ】
 魔理沙の風邪薬をゲットするため慧音からあるお願いをされたアリス。
 慧音を翻弄した謎にアリスが果敢に挑む。
【感想】
 プロットは上手に組み立てられていて、さしたる面白みのない内容にもかかわらず
 一定以上のレベルの作品に仕上がっている。その部分は評価をしたい。
 ただ、日本語の文法があちこち破綻しているので容量以上に読む時間を要することになった。
 すべからくを全部の意味で扱うなど正しく単語を使用できていない部分も少なくない。
 蘊蓄部分が浅く上辺だけという印象を与えるのもよろしくない。
 因みに心理学は大枠では文系に分類されているが、実際には理系文系の分類には適さない分野でもある。
 臨床心理学は完全に理系分野。
 それでも、その部分さえ改善されれば現在出回っているラノベくらいの読み応えは十分あるのでは。
 構想はきちんとしているので、その展開に興味があればおすすめしたい。
【文章】       ★☆☆☆☆ (難あり)
【展開】       ★★★☆☆ (構想がうまく考えられている)
【総合評価】   ★★☆☆☆ (魔理沙の意外な子供っぽさもプラス要因)

早苗が結婚した夜  若気氏

【作品集】168
【タイトル】早苗が結婚した夜 【書いた人】若気氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338039082&log=168
【あらすじ】
 早苗が結婚した夜。友達のお話
【評価】★★★☆☆
【感想】
 良くも悪くも美味しいところを切り取った作品だという印象を受けました。このスレの上の方でも言われていますが、早苗はあくまで脇役。そして結婚はあくまで背景。少女の友情を描いたストレートないい話です。
 読んで損した、とはならない佳作ですが、傑作とするには少々物足りない感も。未来話は「結果」を提示しやすいのですが、同時に「過程」を描きにくいという弱点があると思っています。
 この作品も、テーマを描き、感動を引き出すための場面は上手く用意されているのですが、そこに至るまでの過程を読者が登場人物と共に歩んできたわけではありません。そのため、感動しつつもやや感情移入に欠ける、物足りないという感がありました。

天狗の空 天人の初夏  芒野探険隊氏

【作品集】168
【タイトル】天狗の空 天人の初夏 【書いた人】芒野探険隊氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338044009&log=168
【あらすじ】
 ある日振ってきた天人に射命丸は引っかき回されるようです
【評価】★★☆☆☆
【感想】
 文章形式の長所という物は、第一に心理描写に優れるという点だと思います。
 射命丸の一人称による流麗な語り口は、その長所を存分に活用していると思うのですが。それが生み出す魅力を消し去るほどに「読みにくい」と思ってしまったのが正直な印象です。
 読みにくい、とはいえ文章自体は高いレベルにあると思います。しかし、「何を考えているのか」を理解できるのと、その考え自体を理解できるのは別の話。
 段階的に提示される舞台背景や、心理描写に優れる一方で絵の浮かびにくい語り口と相まって、話を掴み切れなかった印象が有ります。
 作者の中で出来上がっている世界を表現しきれなかったと言うべきなのでしょうか? それ自体は魅力的だと思いますし、片鱗は伺えますが、一読者としては、提示しきれなかった世界観に基づき動くキャラクターを捉えきれなかったというのは確かです。

今からなるから  涸沼氏

【作品集】168
【タイトル】今からなるから 【書いた人】涸沼氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338111702&log=168
【あらすじ】
 永遠亭の赤ちゃんポストに魔理沙が投函されました
【評価】★☆☆☆☆
【感想】
 シュールなギャグ。この分量ですし、合うか合わないかでしょうね。

龍神戦士・チャイナマン!  久々氏

 【作品集】168
【タイトル】龍神戦士・チャイナマン! 【書いた人】久々氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338123195&log=168
【あらすじ】
 幻想郷を守る正義の使者! 龍神戦士、チャイナマン! ここに見参(本文より)
【評価】★★★☆☆
【感想】
 チャイナマン△
 ドタバタ紅魔館によるノリノリのギャグ+ちょっといい話
 紅魔館の面々による勢いのあるギャグ+ちょっといい話は黄金比とも言えるバランスの良さと安定感。それが生み出す人気があると思います。
 意外性や先が気になる魅力とは縁遠いのも確かですが、それだけに定番の魅力が有ります。
 勢いのある文章。同時に細かなところでもユーモアが詰め込まれており、このような作品が好きな方ならばきっと楽しんで読めると思います。

霊夢が泣きながらメイド服を着て3の倍数の時アホになっている写真下さい  SARAyear 氏

【作品集】168
【タイトル】霊夢が泣きながらメイド服を着て3の倍数の時アホになっている写真下さい【書いた人】SARAyear 氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338144330&log=168
【あらすじ】
 霊夢が泣きながらメイド服を着てアホになっている写真のために、射命丸とはたては博麗神社に乗り込むのであった

【評価】★★☆☆☆
 
【感想】
「三の倍数でアホになる写真」元ネタならまだしも「写真」となれば、冷静に考えると意味のわからない言葉です。開きたくなるタイトルとはこの事でしょう。それだけに、早々に「意味がわからない」と登場人物に言わせては諦めさせる展開には肩すかしを覚えてしまいました。
 タイトルと勢いで勝負の短編。インパクト抜群のタイトルを活かしきれなかった感もありますが、「こまけえことはいいんだよ!」というテンションによる掛け合いで魅せる漫才系ギャグですし、冒頭の掛け合いで引き込まれたならば楽しめる作品だと思います。

SYSTEM ALL…  めりえるらんど氏

 【作品集】168
【タイトル】SYSTEM ALL…
【書いた人】めりえるらんど氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338271753&log=168
【あらすじ】
 紫+メリー=0.5
 0.5+蓮子=1.0

【評価】★★☆☆☆
  
【感想】
 発想は魅力的な物を生み出す種として十二分だと思うのですが、設定ないし枠組みを公開した以上の物があまり感じられませんでした。
 思わせぶりな会話と垣間見える裏事情を通して、想像することを楽しむ作品だとは思いますが、想像へのモチベーションとなる餌にかけるという印象です。
 3での二人の会話や、透けて見える設定には興味深いものがありましたし、この設定を広げて傑作へと繋がる可能性も感じます。

能ある烏は核を隠す  pys氏

【作品集】168
【タイトル】能ある烏は核を隠す
【書いた人】pys氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338295991&log=168
【あらすじ】
 ペットを賭けた仙人チームVS地底チームの一戦もいよいよ佳境。最後の勝負はおくうVS華扇のクイズバトル! 結末やいかに!?

【評価】★★☆☆☆
  
【感想】
 タイトルから想像できるおくうのキャラクターが見所なのでしょうが、それに新規性が少ないことと相まって、過程や出来事にありきたり感、予想を裏切らない既視感を覚えてしまいます。
 予想通りに進むというのは一面では読者の期待に応えてもいるわけですし、水戸黄門やこち亀などの長寿作品が愛される魅力もそこにあるのでしょう。
 見せ場や結末ではそれも有効な手段。しかし、全編がそれでは退屈さも感じます。話の根幹はしっかりしていると思うので、それをどう魅せるかに一層力が入っていればという感想です。

死灰盗り  斎木氏

【作品集】168
【タイトル】死灰盗り
【書いた人】斎木氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1338358807&log=168
【あらすじ】
 ぬえとお燐。旧友二人は死灰盗りのため命蓮寺の墓場へ向かう

【評価】★★★☆☆
  
【感想】
 ストーリーに関してはあらすじの一行で足りる話。劇的な山や落ちがあるわけでも無く、作品の大半を占める二人の会話が爆笑できるわけでも泣けるわけでもない。
 地味と言えば地味な話ですが、個人的には好きです。お燐とぬえが旧友という独自設定に基づいた世界観ですが、妖怪らしい二人の会話を見ているとそれもなかなか魅力的な関係に思えてきます。
 原作では絡みの無いキャラを組み合わせて世界観を広げる、という二次創作ならではの魅力を存分に発揮している話でしょう。