作品集174

Last-modified: 2013-02-28 (木) 14:58:38
青、紅に捧ぐ一計  治部氏

【作品集】174
【タイトル】青、紅に捧ぐ一計   【書いた人】治部氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/174/1349699582
【あらすじ】
暇をつぶせそうな相手を探して人里をうろついていた青娥は同じく暇そうにしていた霊夢に出会う。
霊夢は暇つぶしとしてレミリアをキョンシーにする計画を持ちかけてきて…

【感想】
イメージカラーに赤が入っている登場人物が多く出てくるが、皆やや癖のある性格をしていたように思われる。
もちろんイメージカラーが青の青娥はその暇のつぶし方や相手をころころ裏切るところなど邪仙らしい良い性格だ。
しかし、最後まで読み進めていくと必ずしもドロドロとした面だけではないのでは、という展開になってきて面白い。
読了後に題名を見ると紅はそっちだったのか、と頷いてしまった。
荒い部分もあるが、邪悪さ一辺倒ではない青娥を楽しめる作品である。

現色シンドローム  月空氏

【作品集】174
【タイトル】現色シンドローム   【書いた人】月空氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/174/1349479447
【あらすじ】
秘封倶楽部の二人が飲み会をした翌朝、一緒に寝ていたはずの蓮子がいなくなっていた。
メリーは消えた親友を探すために奔走する。

【感想】
この作品はテーマこそ真新しいものではない。
しかし、人は誰しも幸せな時間がいつまでも続き、親しい相手といつまでも親しくしていたいと願うものだ。
だからこそ、作中でメリーがこれからの秘封倶楽部や親友との関係を不安に思ったり、
焦燥感を抱えたことに共感してしまうのではないだろうか。
先日の「伊弉諾物質」発売までに一部で秘封倶楽部の行く先が不安視されていたように、
どうもこの二人は不本意な別れの影に付きまとわれているように思える。
そのおかげか、本作では不思議な読後感と共に素敵な心地良さを得ることができた。

一枚の秋  mayuladyz氏

一枚の秋:日常系

作者 mayuladyz氏
ほのぼの。
なんつーか読みにくい地の文だなーと思った。でもよくよう読むと、自分の書き方とクリソツだった。
頭にある景色を精一杯伝えようとしている。情報をなんとかつたえようとはしている。しているんだけど。。
なんかそんな感じで悲しくなった作品でした。

さあ、宴を始めましょう  みく氏

【作品集】174
【タイトル】さあ、宴を始めましょう   【書いた人】 みく氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/174/1349882531
【あらすじ】
最近復活した布都は妖怪と人間の距離が近い現状になじめず、里の中で鈴仙と衝突寸前になってしまう。
そこで、早苗はその場に集まっていた人妖に宴会を開くことを提案した。
時を同じくして、人気の蕎麦屋の向かい側で寂れた団子屋が愚痴をこぼしていたところ、妖しい仙人が訪れて…

【感想】
1400年前と現在ではいったいどれだけの違いがあるのか、考えるだけでも眩暈がしてくる。
そんなジェネレーションギャップに悩む物部布都がどのように変化していくかが作品の大きな見所だ。
なので形式としては群集劇に近いものの、概ね彼女が主人公であるともいえるだろう。
また多くの登場人物が出てくるが、お燐は調子が良く、星はどっしりと構え、青娥は邪仙らしく妖しく、
と数が多いのにもかかわらず上手に書き分けがされている。
皆魅力的であり団子屋の夫婦といったキャラクターまでも丁寧に描かれていた。
それだけに、終わり方には少々物足りなさを感じる。
終盤に向けて交わろうとしていた線が結局交わらずそのままに終わってしまったとでも表現したらいいのだろうか。
何はともあれ、終わり方もこれはこれで一つのやり方と思えるほどに楽しんで読むことができた。

グリフィンの平行面  昭則氏

【作品集】174

【タイトル】グリフィンの平行面   【書いた人】昭則氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/174/1351868118
【あらすじ】
冬が過ぎ、待ちわびた春が来た。
この春を待ちわびていた一人である萃香は、知り合いの魔法使いに、宴会を開くように要請する。
宴会が始まり、さあ楽しむぞ!というそのとき、萃香は不自然なことに気がつく……

【感想】
"面白いお話でした。綺麗にまとまっていたと思います。
あれは、萃香にはかなり来ますよね。
個人的な感想としては、とても楽しめたのですが、
少し文章が詰まりすぎて、ウェブ媒体では見づらいのかな、と思いました。
お話が面白いだけに、それで閲覧数が減ってしまっているのではもったいないなと。
他の作品では改行調整されているようなので、意図的なのでしょうか。
内容的に、少し堅めの文体にしたい意図もあったのかもしれませんが、
冒頭部分だけでも見易くすると多少ちがったのかもしれません。
萃香カワイイ!"

★★★*☆(萃香好きなら読んで損はありませんね!そうでなくても楽しめると思います)

ディナーガ決ラナイ  もふもリスト氏

【作品集】174

【タイトル】ディナーガ決ラナイ   【書いた人】もふもリスト氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/174/1349414388
【あらすじ】
命蓮寺の献立を立てている一輪とマミゾウ。
しかし、この寺の住人の好みがそう簡単に定まる筈も無く……という、お話。

【感想】
内容は重量級ギャグ作品。
大人数がひっちゃかめっちゃかに自分の主張をする様は、圧迫弾幕のよう。
ただ、それゆえに荒削りな印象も受けてしまいました。
個人的に、ギャグの嗜好がシュールギャグ寄りなので、
なおさら過剰表現に感じてしまったのかもしれません。
それぞれのキャラクタのイメージはカッチリとはまっていたと思います。
ハチャメチャな命蓮寺の御食事風景が見たいならどうぞ。

★★★☆☆(ハイテンションギャグが好きな方なら、★プラス)

ラスト九百フレーム  村人。 氏

【作品集】174
【タイトル】 ラスト九百フレーム
【書いた人】村人。 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/174/1352017332
【あらすじ&感想】
はたての行きつけのカメラ店が大手新聞でスキャンダルを報道され窮地に陥ってしまう
カメラ店の無実を信じるはたては文とともに真相解明に乗り出すのだった

実力のある作者さんだけに物語としてしっかり綺麗にまとまっていて読みやすい
元々文とはたての組み合わせの話は好きで二人の関係を作者がどう描くのかというのを毎回楽しみにしているのだが
今回のこの組み合わせは二人の年齢差を強く感じる描き方になっている
明確に作中で年齢差が書かれているわけでもないし、ことさら文をBBAっぽく描写しているわけじゃない
新旧のカメラを絡めつつ二人の目線の差を描いたこの作品はありそうで見かけなかった二人の関係でありとてもしっくりくる描き方だった
まぁ有名な作者さんなので読んだ人も多いと思うが見逃していたら是非読んで欲しい作品である