作品集177

Last-modified: 2013-05-20 (月) 19:26:36
とりかへばや物語・さとフラ地獄編  ナイスガッツ寅造氏

【作品集】177
【タイトル】とりかへばや物語・さとフラ地獄編
【書いた人】ナイスガッツ寅造氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/177/1356411822
【感想】
あらすじ:タイトル通り
次々に繰り出されるパロネタの九割が分からない私でも十分楽しめる
この人の作品は毎回キャラ崩壊が凄いけど、全然テンプレに堕さないので不思議な魅力が生まれる稀有な例

ただ一つ貫き通すべきモノ  長靴はいた黒猫氏

【作品集】177
【タイトル】ただ一つ貫き通すべきモノ
【書いた人】長靴はいた黒猫氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/177/1357391895
【感想】
シリアス系中二成分多め。格好いい椛は好物なので個人的には面白かったが、
やったら強く苛烈な椛を気に入るかどうかで評価が変わるので薦めにくいタイプの作品。
先に過去作「狩る者、狩られる者」を読んで判断したほうが良いかと思われる。
そこを越えれば、独自設定に基づくものではあるものの、内容は詰まってて終わりまで楽しめる。
文体はシリアスな内容相応の固さで、中二っぽいといえばそうだが雰囲気と合っていて読みやすい。

もみじもみもみ  トローロン氏

【作品集】177
【ダイトル】もみじもみもみ
【作者】トローロン氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/177/1357380409
【感想】
椛がもみじもみもみされるお話。真面目系でそれ故翻弄される可愛い椛。
オチの付近でちょっとテンポ崩れたような印象を受けた。


どうでもいいけど、何も考えず「あ、椛だ~」って感じのノリで
下の読んだ後上の読んだからあまりの雰囲気の落差にフイタ

着る毛布はもう古い、これからは纏うスライムの時代です  すねいく氏

【作品集】177
【タイトル】着る毛布はもう古い、これからは纏うスライムの時代です
【書いた人】すねいく氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/177/1356533589

【あらすじ】
小悪魔が人体には影響がまったく出ず、くるまると温いスライムを発明し、パチュリーにプレゼントする。
そこから始まるちょっとテンション高めのショートストーリー。

【感想】
テンション高めの小悪魔とつっこみパチュリーのやりとりが面白かった。
まあ小悪魔がパチュリーに対して変態なので、そんな小悪魔大歓迎だぜという人にお勧め。
でも、注意深く読むと可愛い気のあるお話となっており、そこも楽しめた。

書いて損じて間違えて、読んで誤読の勘違い  砥石氏

【作品集】177
【作品名】書いて損じて間違えて、読んで誤読の勘違い
【作者名】砥石氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/177/1356330979
【あらすじ】
 刃物を持たせば指を切り、針を持たせど糸は出ず。洗濯板は鑢へ変わり、筆記用具は儚く散った。
 文字を書かせば漢字は書けず、平仮名さえも書き損じ。不器用極まる天狗が一人、空前絶後の有様だった。
 そんな天狗が足袋をねだれば、渋る気持ちも仕方なし。月を跨がず穿つ風穴、想像するに、難くない。
 さりとて用途は履くのに非ず、口を噤んで喋らない。何を思って欲するか、答えは判らず、夜が更ける。 
【感想】
 ここから感想。あらすじを読んでも判るように、なんかこう文章が古めかしい。文学書(?)でも読んでるかのよう。
 いや、文学書なんて読んだことないから、うーん、アレだ、ぼっちゃんっぽい。多分判る。判れ。判って!
 そう思ったのは意図的に横文字を使ってないからだろうか。だからって辞書引かないと判らないような漢字や言葉は勘弁だが。
 なもんだから随所随所に多少の読み難さが隠れているかもしれない。逆に考えて語彙を増やすチャンスと思おう。
 物語に目を向けるが、不器用な椛と言うのも珍しい。確かに、不器用な性格の椛なら割と良く見るものではある。
 しかし、物理的に不器用な椛はどうか。一部不器用なものはあれど、ここまで明確化された不器用はまずおるまい。
 包丁や万年筆で怪我をするのに、こんなんに刀剣持たせて大丈夫なのだろうか。大丈夫じゃない、問題だ。(反語)
 だからこそ面倒を見る存在が必要なわけで、献身的な文ちゃんマジお母さん。そうでもしないと多分勝手に死ぬだろうし。
 結局的に話の大体は不器用な椛とそれを世話する文の様子と会話で終始している。舞台は山中のはずだが、山場はない。
 総合して短いながらも話はしっかりまとめてあるのでさっくり読めるほのぼのSSと言ったところ。
 移動時間などの片手間に読んでみては如何だろうか。最後に、あとがきがあって初めて完成する作品であることを明記しておく。
文章力   ★★★★☆(多分上手いんだと思うけど、どちらかと言うと難しいと思った)
構成力   ★★★☆☆(長さ的に構成如何の判断は難しい。と言うよりもどう判断すればいいのか判らん)
読み易さ ★★★☆☆(多少の癖がある。なんて読むのか判らない漢字や、横文字を無理に漢字にしたのとか)
不器用   ★★★★☆(皿洗いは出来るようなので)
総合点   ★★★☆☆(山場や超展開はないが無難な作品。ハズレはないと思う)

越年歩哨  10式戦車氏

【作品集】177
【作品名】越年歩哨
【作者名】10式戦車氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/177/1357572004
【あらすじ】
 年の瀬、妖怪の山の白狼天狗たちのうち、ごく運の悪いものには役目があった。貧乏くじと言ってもいい。
内容は、というと歩哨勤務につき、人を寄せてはならない場所を守る、というものだ。

【感想】
 あらすじほぼそのままで、非常に短いが、雰囲気が非常に良い。
年の瀬の宴会から切り離されて、一人で仕事をしている、という孤独感もよく出ている。
文の持ってきたココアを飲んでいる、とかそういう場面一つとってもその場の空気を感じさせてくれるので非常によかったように思う。
 難点は、というと最初に書いたように非常に短いことだが、短くてもいい作品じゃないかな、と思うので何とも言えない。
 とりあえず読み終わった後にココアを入れた。

文章力   ★★★★☆(空気感に関しては非常によくかけていると思う)
構成力   ★★★☆☆(構成をうんぬんする話でもないと思うので、保留)
読み易さ ★★★★★(非常に読みやすい)
総合点   ★★★★☆(短いことを除けば特にアラもなし)

ヨコヤリ乱発の理由  14階氏

【作品集】177
【作品名】ヨコヤリ乱発の理由
【作者名】14階氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/177/1356708592
【感想】
ムラサの非行を話の軸に、人間と妖怪の溝について作者なりの見解が書かれているのが興味深かった
襲う側と襲われる側が一緒に暮らす空間の異質さを追求しつつも
最後は茶番で締めるというのが「平和ボケした幻想郷」の解釈として面白かった

冬の日  mayuladyz氏

【作品集】177
【作品名】冬の日
【作者名】mayuladyz氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/177/1356607575
【感想】
レティの能力の特殊さもあってか、人と自然の営みを妖怪視点で書いたような雰囲気がある
冬の色々な表情を引き出す書き方がかなり好み

サングラス妖怪  トロ食べたい氏

【作品集】177
【作品名】サングラス妖怪
【作者名】トロ食べたい氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/177/1357359624
人間が妖怪を恐れているという構図は守りながらも、幻想郷の住民の暢気な一面を書いた作品
というか本当に平和ボケした一幕、文章的にはかなり短くまとめられている印象

5五のフランドール  taku1531氏

【作品集】177
【タイトル】5五のフランドール   【書いた人】taku1531氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/177/1357528122
【あらすじ&感想】
 フランと天子がパチェに将棋を教わるという内容。
 その後、フランと天子が天狗の将棋大会に殴り込みをかけに行く。
 残念ながら携帯版からは見られないが、盤面の画像付という親切仕様。
 将棋をよく知らない人間でも駆け引きの様子などが伝わり面白く読める。
 駒の動き方を知っていればだいたい大丈夫。
 戦術に二人の性格が表れていて微笑ましい。

 後書に本編の続きがあり、ぶっ壊れているのが個人的にはマイナス。
 そういや東方×将棋ネタといえば東方棋渡世というものもあったな。余談ながら。

それでもあたいはやってない  ばかのひ氏

【作品集】177
【タイトル】それでもあたいはやってない
【書いた人】ばかのひ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/177/1357396147
【感想】
最初にでた感想はなんか狂ってる。
いや、そんなに頭おかしいというレベルじゃないんだけど
大ちゃんの必死なとことか大ちゃんのエロいとことかあとがきとかに突っ込みがないせいで狂ってるように見えるだけか。
話としてはありがちだけれど地の文や台詞などがすっきり読めてテンポもよかったので自分の中では高評価

おめでとう!ばくだん は だきまくら にしんかした!  斯々然々氏

【作品集】177

【タイトル】おめでとう!ばくだん は だきまくら にしんかした!   【書いた人】斯々然々氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/177
【あらすじ&感想】甘く切ない恋物語……の皮を被ったつもりの何かを経て、妖夢が目覚める話(38.96KB)
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「チルノちゃんんんうううわぁあああ(以下略)」で衝撃的なデビューを果たした氏の新作。
人形が魂を持つという一見テンプレ的展開なのだが、実際読むとそれどころではない衝撃に襲われるだろう(物理的に)。
前作を読んでいると行動理念が見えやすくなるが、未見でも紫先生のわかりやすい説明で理解しやすい。
白玉楼の住人達も生き生きとしており(死人の方が多いけどな!)、違和感なく話に没入できる。
単なるラブコメやギャグに飽きたという人にもきっと満足してもらえるだろう。
【五段階評価】
★★★★☆

六畳間と八畳間  うぶわらい氏

【タイトル】六畳間と八畳間  【作者】うぶわらい氏
ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/177/1356668162
一時期話題になった新人作者うぶわらいさんの作品で、特に好きな一作。
六畳間に住む一輪とムラサ、そして八畳間に住むマミゾウとぬえの攻防を描いた作品。
文体は違うけれど、どこか漱石や森見登美彦を思わせるようなユニークで豊かな筆致。
愉快な気分になりたい時にお勧めの作品。お茶を飲んで悟るシーンが最高。
個人的にはこの命蓮寺はシリーズで読んでみたい。