作品集184

Last-modified: 2013-09-08 (日) 15:37:59
幻想入りへの道程:第一話 氷の妖精  継電器氏

【作品集】184
【タイトル】幻想入りへの道程:第一話 氷の妖精
【書いた人】継電器氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/184/1369480924
【あらすじ】

忘れ去られし者たちが流れ着いた先は、幻想郷。
彼らははたしてそこで何を見る?

荒くれ者とチルノの戦い、麗しの散り際、復讐者の最後、隠居するものと巫女。

【感想】
内容説明だけでわりとネタバレになってしまうのであらすじは簡略化。
タグとタイトルだけみれば超地雷ですが、別にそんなことはなく、素直に面白い。
掌編3つと短編1つからなる作品で、特に最後の1つではしんみりさせてもらえると思います。

子のこころ、親知らず  榊氏

【作品集】184
【タイトル】子のこころ、親知らず
【書いた人】榊氏
【あらすじ&感想】
投稿されて間もない作品の為、ネタバレに配慮してあらすじは無しとさせて頂きます。

心綺楼をプレイした人なら誰もが妄想するようなお話ですが、文章力、ネタ、ストーリー、キャラクター、何を取っても文句なく、まさに
『これが読みたかったッ!』
というような作品となっています。

まだ発売されて一週間も経っていないのに、このようなハイレベルな作品を書けるのは素晴らしいですね。

全心綺楼プレイヤーのこころの需要を満たしてくれること請け合いの作品です。

こころちゃん可愛い。

【五段階評価】
★★★★☆(これはッ!!自分一人で楽しんではいけないッ誰かにッ他の誰かに薦めねばッ!!)

妖夢無双 ~剣法十番勝負~  道楽氏

【作品集】184

【タイトル】妖夢無双 ~剣法十番勝負~   【書いた人】道楽氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/184/1369841102
【あらすじ&感想】
魂魄妖夢が祖父の残した巻物を得るため、八雲紫に出された課題は「真剣勝負で十人の猛者に打ち勝つこと」であった。

良くも悪くも他では見ない作品。
タイトル通り、妖夢が無双してガチバトルで勝ち続ける話。
短編を繋げたような感じで、一つ一つの試合(死合)が多様で飽きない作りになっている。

個人的には、「無明逆流れ」が出てきたなら、「星流れ」も出てきて欲しかったところ。
対天子 とか、 対 文 とかの時に出せたような気がするけど、まさか作者もシグルイ好きがそそわにいるとは想定しないだろうから仕方ない。
白土ファンとかケンイチ好きとかは楽しめるんじゃないだろうか。

【五段階評価】
★★★☆☆(良くも悪くもふつー……じゃない。積極的に薦められないが自分は楽しめたZE!)

NG(ノーブルゲーム)  矩形氏

【作品集】184
【タイトル】NG(ノーブルゲーム)
【書いた人】矩形氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/184/1369640961
【感想】
レミ咲というカップリングのなにが良いかというと。
咲夜は幼稚な悪魔であるレミリアの保護者同然なのだが、レミリアこそが咲夜を「十六夜咲夜」と名づけたのであり、
レミリアのほうこそ咲夜を拾い保護した存在であるという、
そういうふうにお互いがお互いを保護し保護されるという二重の関係が、レミ咲というカップリングの要諦であると個人的には思う。
このSSはかるく読めるどたばたギャグSSなんだけど、そういう関係を描きだしていて、萌えた。
文章も軽妙でユーモラスで、定番ギャグがちりばめられていて、面白いSSだと思う。古いという意見もあったが、俺はこういうSSがいくらでも読みたいね。好きだから。

抱き枕もこたん  トローロン氏

【作品集】184
【タイトル】抱き枕もこたん
【書いた人】トローロン氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/184/1370104320
【感想】
”輝夜に自分の抱き枕を見せられてもこたん沸騰しちゃう”
お察しの通りの軽妙なてるもコメディ
脱力清涼癒しに餓えた現代人の需要に応える楽しい作品

サイキックシンデレラ  ことやか氏

【作品集】184
【タイトル】サイキックシンデレラ
【書いた人】ことやか氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/184/1369866623
【感想】
”変なオカルトセットを拾った日から魔理沙に超能力が宿ったがさてどうするか”
パチュリーが地味に興味津々なのが可笑しかった
香霖堂の雰囲気で落ち着いた浮遊感があり、キャラクタの性格造形が丁寧でいい感じ

リグル・ナイトバグは蠢かない  南条氏

・南条さんの【リグル・ナイトバグは蠢かない】

 かわいいはずの東方キャラたちが擦れた言葉を口から垂れるファッキンな世界。
友愛とかそんなものはなく、打算交じりのお付き合いだらけなドライな世界。
 そんな残酷な幻想郷でなんとか糊口をしのぐ弱小階級が主人公です、いつもこのシリーズでは。

 ヤマメ→みとり→咲夜→ナズーリン→霊夢、と来て今回の主人公はリグル。
とにかく、あいかわらず東方少女達に品と教養が無さすぎるんだけど、それは仕方ないね。(南条さんもどこかの後書きで「本当にこんな設定ですみません」とか謝ってた気がするし)
 大妖怪や鬼神の影におびえながらも、あがいてあがいてあがいて毎日を生きるキャラクターたちはたくましい。
力が無ければ、無いなりに、知恵をふりしぼって小ざかしく・泥臭く生きていく主人公たちに惚れました。
文章のところどころに、このシリーズの他作品に触れているところがあって、既読している人には「お、これあのシーンのことじゃ~ん」とテンションあがる。
596KBと長文だけど、半年待ちわびた自分にとってはまったく苦に感じなかったです。まぁ、なんていうかおつかれ。これからも頑張れ。

石犬  arca氏

【作品集】184
【タイトル】石犬   【書いた人】arca氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/180/1361196661
【あらすじ&感想】
そそわでフランドールのSSは多いが、その中からフランドールがかわいいSSを10選べと言われたら、その中の一つには入るであろう作品だと思う。
arcaさんのフランドールには、子供のような連想と飛躍の世界に生きていて、論理の連関ではなくイメージの連関で思考し、
紐を握っていないとどこかに飛んでいってしまいそうな風船のような、そんなふうな危うい可愛らしさを持った狂気があると思う。
ストーリーはフランドールが石につまずくところから始まる。フランドールはそれを犬だと思った。
このSSは、そんな「石犬」を中心として、夢のような世界を生きるフランドールと紅魔館の住人との交流が描かれている。
とぼけた雰囲気ながらもわりと胸暖まる話だった。独特のリズムのある文体も、おかしな世界を演出する。

夏雷  やー氏

【タイトル】夏雷(19.69KB) 【書いた人】やー氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/184/1369499308
【タグ】屠自古 芳香
【あらすじ&感想】
ある暑い日のこと、屠自古と芳香がお留守番。
家事したり、食事をしたりと二人は何気ない日常を送っていたのに……ああ、どうして、こうなったのか。

私を屠自古好きにした戦犯作品。芳香は元々好きだけど、より好きになった。
手頃な長さながら読み応えのある内容で、あっと驚くような展開がある訳でもないのに、ぐいぐいを引きずり込まれました。
原作では影の薄い屠自古にここまでのポテンシャルが秘めていたのかと驚かされ、ただ純粋に屠自古と芳香が可愛い。
ああもう、感想では伝えきれないのがもどかしい。是非読んできてほしい。

長さも短めで読んで損はないと思う作品。屠自古好きは是非とも読んでくるべき。神霊廟好きは読んできてほしい。
屠自古に興味を持てずに悩んでいる方は、この作品を読むと解決できると思います。芳香好きも是非是非。
というよりも皆に読んでほしい。そんな作品。

【五段階評価】
★★★★★
こんなに可愛いと思えたのはナズーリンと妖精メイド以来。
基準が凄く私的な感じに。

ラクトルーム ティーパーティー  めるめるめるめ氏

【タイトル】ラクトルーム ティーパーティー(111.73KB) 【書いた人】めるめるめるめ氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/184/1369239491
【タグ】ミステリ フラン パチュリー 早苗 咲夜 小悪魔
【あらすじ&感想】
ひょんなことから、ミステリ愛読家こと東風谷早苗とミステリ否定派のパチュリー・ノーレッジに推理勝負。
フランドールもパチュリー側に立ち、早苗からの難問に挑むのであった。
しかし出題内容は三行のみ。こんなのをどうやって推理するの!

「幻想郷のあるところで他殺死体が発見されました。
 遺体が発見された当時、現場は密室状態にありました。
 殺害した犯人は東風谷早苗でした。」

ミステリが苦手な方でも十分に読める面白さ。
テンポよく進められる推理に、物語が進むにつれて解き明かされる謎の爽快感に、新たに浮かび上がる謎への衝突。
物語はたった三行に集束されているのに、最後の最後まで飽きさせない展開に引き込まれ、濃厚な時間を堪能させていただきました。

今まで忌避し続けてきたミステリに対しての面白さを教えてくれる作品。
さて、部屋の隅に積んでしまっているアガサ・クリスティと館シリーズを読んでくるかな、とつい思ってしまう。

【五段階評価】
★★★★★
作品集184で強く印象に残っている作品で、是非とも読んで欲しいと心の底から思える。
ミステリ好きはもちろんのこと、ミステリ嫌いには是非とも読んでいただきたい。
この作品でミステリに対する意識が少し変わるかもしれない。

祟神の昔話  真四角ボトム氏

【作品集】184 【タイトル】祟神の昔話  【書いた人】真四角ボトム氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/184/1369699164
【サイズ】 102KB
【あらすじ】
 ひょんなことから諏訪子とはたてで酒盛りをすることになる。
 はたての悪酔いから、流れは諏訪子の昔語りへと。
 神奈子と出会う以前、この世に神として顕現する頃の諏訪子の物語。

【感想】
 タグにモブ云々とあって避けていたが、読んでみたらとても良く出来ていたように思う。
 諏訪子が非常に神らしい。
 太古の過去話だけあってモブが沢山登場するが、どれも主張しすぎず、物語をつまりは諏訪子の生い立ちを引き立てるよう丁寧に書かれていた。
 物語の流れは早く、中盤以降からは体感で時間が短く感じるような展開になる。
 聞き手にはたてを配置したのが、とても良い味出していたように思う。
 少し長いが良く出来たお話だと思うので、長いの抵抗がなければ是非読んでみては如何だろうか。
 守衛長格好良い。そして熊怖い三毛別思い出した。

魂を映す境界  Alcohol氏

【タイトル】魂を映す境界(11.33kb)   【書いた人】Alcohol氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/184/1371144528
【あらすじ&感想】
いつものように香霖堂で本を読んでいた霖之助の前に現れた客は、紅魔館の主、レミリアだった。
「吸血鬼が映る鏡を作ってほしい」というレミリアの依頼に対して霖之助は…

香霖堂に客が訪れ、霖之助が変な理論を語るという実にベタな香霖堂SSです。
しかし、その理論、起承転結の構成、台詞回し等の完成度が非常に高く、ストレートに読んでいて面白い作品だと感じました。
納得出来るような出来ないような理論をさらさらと語る霖之助が素敵。
こういう言い方はアレですが、香霖堂SSによくある、無理に文体等を原作小説に近づけようとしている感じが、全く無いにも関わらず、原作の雰囲気を強く感じるあたりが個人的に好きです。

【五段階評価】
★★★★☆

Eボタン  がま口 氏

【作品集】184 【タイトル】Eボタン
【書いた人】がま口 氏 【サイズ】14.25KB
【URL】 ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/184/1370178090
【あらすじ】
 博麗神社の客間の床の間に謎の赤いスイッチが。名前はEボタン。
 こんなものあったら押したくなるに決まってる。
【感想】
 スイッチを巡る霊夢と神霊廟のお話。
 押してくれと言わんばかりの所にあるスイッチ、
 それを押してもいいという霊夢。そりゃ押したくなるに決まっているでしょう。
 騒いで慌てて動きに動く神霊廟の方々と、
 淡々と説明する霊夢のやり取りがサクサク読めて気に入った所。
 起承転結のメリハリが効いた短編だった。
【文章】       ★★★☆☆
【展開】       ★★★★☆
【総合評価】   ★★★☆☆