作品集185

Last-modified: 2014-06-07 (土) 00:31:56
全力騒霊!  胡椒中豆茶さん

【作品集】185

【タイトル】全力騒霊!   【書いた人】胡椒中豆茶さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/185/1371185818
【あらすじ】
作者が書いてる概要がしっかりあらすじになってる
以下引用

プリズムリバー三姉妹の中で唯一、人の心を動かす音楽ができないリリカ

そのコンプレックスに悩みつつも、楽団内での自らの存在意義『バンドの影のまとめ役』としての役割を確立していたつもりだったのだが――

真夏のライブ会場、リリカは自分の本当の存在意義を問われ、人生最大の決断を迫られる

そして、ドン底をさすらうヤツがもう一人

どういうわけか河原で段ボールハウス生活をしてる姫街道はたて

二人の“要らない子”たちが、真夏の幻想郷であがきまくる、暑苦しい青春友情サクセスストーリー

【感想】
描写に作者さん独特のモノがあるがストーリーは直球ドストレートで熱い作品だった
ギャグ描写が多い割りにはそれぞれのキャラクターが背景も含めてしっかり作られてる
作者の過去作「ラストプリンセス娘の挑戦」が自分の立ち位置が見えない主人公が周りとの不釣合いや夢が

持てない現状にあがく作品なら
今作は夢を持ちながら現状に追い込まれた二人があがきながら答えを見つけにいく話といったところだろうか
この作者さんは妖怪や幽霊の非人間味を残しながら人間味あふれたキャラを書くのがうまいなーと思う
長いがキャラクターの魅力に溢れておりストーリーも読んで後悔させないものだと思うので時間があれば是非

あとはたてがかわいい

幻想郷の掩蓋と魔女の轍  yubi氏

【作品集】185
【タイトル】幻想郷の掩蓋と魔女の轍   【書いた人】yubi氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/185/1371282581
【あらすじ&感想】

「誓いなんて物は無いな、けども、私は勝手に誓ったんだ。」

 墓を前に独り佇む彼女の装いは、喪服の如き黒だった。

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奇才、yubi先生の第三作。
ひたすら堅苦しい表現を連ね連ね、はっきりと言えば極めて読みづらい文章ではあるのだが、
目で見たときの硬質なイメージとは裏腹な、声に出して読んでみたときの軽妙な音の連なりが心地よい。
ただし、この精緻で硬質な文章はあくまで地の文に留まり、キャラクターの台詞はあくまで平易な喋り言葉、というのが
非常に分かっているという感じで、腹の底では重いものを抱えながら、飄々と振舞ってみせる魔理沙のキャラクターを
そのまま表しているという感もある。

さて、重苦しい文章で入念に塗り固められたこの作品の主題とは、一途な友情物語ということに尽きる。
全てはたった一人の友人の隣に立つため、そのためだけに人生を捧げて見せた、普通の魔女がただ独り。
魔理沙が最後に、霊夢に伝えた言葉というのは、隣に立つ者としか交わせない言葉であり、
それと同じ言葉で霊夢が応えてみせたことというのは、魔理沙がその人生を見事歩みきった証だったのだろう。
直視に耐えないほど美しく、純粋なこの友情物語を、徹底的に硬質なレトリックで固め抜いたのは、
作者の――あるいは魔理沙の――照れ隠しなのかもしれない。

【合わせて読みたい】
『無重力落下 -Stand By Me-』
『霧雨魔理沙23才の霊夢 -Stand Up To-』(みづき氏)
同質のテーマの作品として有名どころを。
この二作では、『魔女の轍』とはまた違った結論が導かれており、比較してみると面白いかも知れません。

『初手、第8手白の歩をd8へ(戴冠)』(yubi氏)
作者さんの初投稿作品。
今作との繋がりがいくらかあり、また、作者さんの生命観がよく現れた作品で、
今作で描かれた魔理沙の「矜持か、沽券か自負か」――を理解するのに役立ちます。

あの時の情景をこの場所で  岸渡能太氏

【タイトル】あの時の情景をこの場所で(4.58KB) 【書いた人】岸渡能太氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/185/1373038428
【タグ】十六夜咲夜 レミリア・スカーレット フランドール・スカーレット 寿命ネタ
【あらすじ&感想】
幻想郷に取り残された人間と吸血鬼の静かで瀟洒な一時。

低いポイントと寿命ネタとのことで、テンプレ的なお涙頂戴系かなと思ったら、なんとまあ素敵な話。
壊れかけの柱時計のように和やかで緩やかに時を刻むような感じの作品でした。
寿命を取り扱っている作品であるため後味が良いとは云えないかもしれませんが、
悲観的な物語じゃないし、良い意味で短くまとめられてて、あっさりとしてる。

これで500点にも届かないのは厳しいなぁ。
文章自体は悪くない。

【五段階評価】
★★★☆☆
下手に冗長な文章を書かずに、綺麗にまとめて丁度良い長さ。
ただ短編だから仕方ないけど、良くも悪くも物語やネタを楽しむ作品じゃなくて、雰囲気を楽しむ作品な気がする。

欠け桜  mayuladyz氏

【タイトル】欠け桜(20.61KB) 【書いた人】mayuladyz氏
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/185/1372662678
【タグ】妖夢 幽々子 紫 藍
【あらすじ&感想】
桜の幹をばっさりと切り落としてしまった失敗作。
それがどういう訳か、周囲から注目を浴びてしまいことに。

最初から最後まで流れが綺麗で淀みなく読み終えることができた。
びっくらするような展開でも、目新しいネタに突っ走るような作品でもないけれど、ゆったりと堪能することができました。
なんというか良い意味で東方っぽい話。書籍三月精が好きな方には是非是非。

あと妖夢の庭師設定がメインに来る話って珍しい。

【五段階評価】
★★★★☆
作品としての綺麗にまとまってる気がする。
もっと皆に読んでみて欲しいなー。私が点数入れるまで3桁に留まっていたのが不思議なくらいだ。

孤独のフルムーンエンカウント  イムス氏

【作品集】185 【タイトル】孤独のフルムーンエンカウント
【書いた人】イムス氏 
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/185/1372345211
【あらすじ】
 新参者の今泉影狼は迷いの竹林にて通り魔に襲われる。
 そんな出遭いから始まった物語。彼女達が抱く共感とは。
 (作品概要より)
【感想】
 竹林に住む孤独な人間と一匹狼の物語。
 合間合間に笑える要素は挟まれるが、過去に囚われた二人の語りはどことなくもの悲しい。
 なにげなく語られた影狼の美しい髪の毛に対する執着と、その理由はせつない。
 だからこそ、話の結末が引き立つ。話の筋書きとしてはありがちかもしれないが、収まるべきところに収まった印象。

うわあああああ太子様の角みたいなアレを切ってしまったああああああ!!  手負い氏

【作品集】185
【タイトル】うわあああああ太子様の角みたいなアレを切ってしまったああああああ!! 【書いた人】手負い氏
【分類タグ】豊聡耳神子 物部布都 蘇我屠自古
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/185/1371216206
【POINT】7640 (2014/06/01) 【容量】14.12KB
【あらすじ&感想】
 以前読んだときは、面白いには面白いが淡泊であり、プレーンなパンケーキの印象を持った。それはそれで美味しいのだが、干しブドウなりチョコレートなり入れて味に変化を付けると、飽きを感じさせずに食べることができるのではなどと思ったのだ。
 改めて読んでみると、以前とは違った印象を持った。単調でも淡泊でもない。ネタの扱い方の変化、ハプニングの連続など、飽きさせないような作りになっている。冒頭のツッコミ無しのネタの連続から、屠自古のツッコミが冴えまくる中盤まで、そしてオチが屠自古というところだけ見ても、単調ではない。
 話の中身も神子を扱ったものならではのもので、これぞ東方SSといった感じだ。短編ギャグであるので、一読してみてはどうだろう。