作品集25

Last-modified: 2011-03-06 (日) 22:43:07
心の音が聞こえる MIM.E氏

【作品集】25
【タイトル】心の音が聞こえる【書いた人】MIM.E氏
【あらすじ&感想】

霊夢の視覚がある日、突然奪われるという物語。
聴覚を中心に描かれる物語は、霊夢の心をも聴覚的に表現する。
その妙味は読まなければ伝わらないだろう。
読むのではなく、聞くべき作品とも言える。

あの星には会いたい人がいるのさ。  shinsokku氏
重くて悲しい設定があるはずなのに優しくて元気な話。

【作品集】25
【タイトル】あの星には会いたい人がいるのさ。
【書いた人】shinsokku氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1139043463&log=25
【あらすじ】
スクールをサボっていた私の目の前に、
吸い込まれそうな紅い瞳で大きな耳を銀髪から生やした変な奴が、
空をぶち破って落ちてきた。

【感想】
幻想郷の外で、モラトリアム中の人間・マトイとうどんげが
たまたま出会って交流して二人が自分の現実を少し見据えられるようになって
別れる話。
重くて悲しい設定があるはずなのに優しくて元気な話。

とにかく、オリキャラ主人公のマトイが魅力的。
ありがちと言えばありがちなストーリーが、
スケールの大きな世界観と、
とてつもないハイテンションで突っ走る彼女の一人称によって
一種異様な作品になっています。

オリ設定てんこ盛りな上に説明が少ないため、
理解不十分なまま読み進める事になりますが、
中盤から終盤にかけて、不明点がどんどん解けていくのが気持ちいい。
(この点、賛否が分かれるかも。
私は勢いに押されるままに読めたので、あまり苦になりませんでしたが)

他にも感じたことはあるはずなのに、なんて書いたらいいかわかりません。

あと、一回読んだら必ず読み返すことをおすすめします。
(この作品を気に入った人なら、言われるまでもなく読み返すと思いますが…)

読まないのは勿体無い。

【作品集】25
【タイトル】あの星には会いたい人がいるのさ。
【書いた人】shinsokku 氏
【ポイント】6130
【レート】11.95
【あらすじ】
 学校をサボり、浜辺で砂の塔を作っていたマトイ。ある日、彼女の前に轟音と共に金属塊が降ってきて、中から月の兎を名乗る、変な奴が出てきた。
【感想】
 これは人を物凄く選ぶ作品だと思う。世界観もオリキャラも、他の作品では見られないような設定の話である。特に、オリキャラのマトイは奇天烈と言わざるを得ない性格であり、作品を楽しめるかどうかは、この猛烈なテンションのオリキャラと馴染めるか否かに掛かっている。さらに、世界設定もオリジナル要素が強く、そのうえマトイの口から語られるため、最初に読んだ時は何が何だか分からなかった。
 ただ、この作品はそれらを許容してしまうほどの勢いがある。自分はただただ圧倒された。良くも悪くも非常に濃い作品だが、何も言わずに最後まで読んでみて欲しい。
【総合評価】★★★★☆(これだけは言える。読まないのは勿体無い。)

初見で理解できたら尊敬する。

あの星には会いたい人がいるのさ。
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1139043463&log=25
作者:shinsokku氏
■ 難解。初見で理解できたら尊敬する。しかし、理解できなくても読者を引っ張っていく疾走感があるし、理解できなくても読者を感動させられるパワーがある。

『閻魔様の優雅な毎日』  ら氏

【作品集】25
【タイトル】『閻魔様の優雅な毎日』
【書いた人】ら氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1140134235&log=25
【あらすじ&感想】

創想話に日常ものは数多くあれど、ひたすら所帯染みてる映姫様の日常がとにかく斬新。
けっこう昔の作品なので諸所のネタに古めかしい部分はあるものの、今読んでも十二分に楽しめるでしょう。
ヨウジョヨウジョしてる映姫様が好物な人は、是非。

門番になった日  西色 氏

【作品集】25
【タイトル】門番になった日
【書いた人】西色 氏
【ポイント】23630
【レート】11.80
(2010/05/23時点)
【あらすじ】
 「とりあえず、貴女には門番を辞めてもらうわ」メイド長が発した美鈴の心を粉砕する一言は、解雇ではなく異動だった。
 そして、美鈴はフランドールの護衛という大役を頂くことになる。
【感想】
 暗くもなければヘタレでもない、ましてや非常識人の溜まり場でも無い、本作のようなピシッと引き締まった紅魔館は、原作でも中々描かれなくなってしまったと思う。そして何よりも、褒め言葉として中国という呼び名が受け入れられたのが新鮮。
 勢いある文章で表現されているため、キャラクターが漫画のように動き回る姿を容易に思い浮かべる事が出来る。
 衝撃的な冒頭、妹様との出会い、外出、スペルカード戦などなど、内容も盛りだくさんで、長編であることを忘れて一気に読んでしまった。フランドールと美鈴による、素晴らしい紅魔館作品。
【総合評価】★★★★★(文句なし)

西行幽々夢(前・中・後)  Mya 氏

【作品集25】
【タイトル】西行幽々夢(前・中・後)
【書いた人】Mya 氏
【サイズ】計123.72KB
【URL】前:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1138592865&log=25
    中:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1138593061&log=25
    後:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1138593669&log=25

【あらすじ】
 退魔師の家に生まれた幽々子はあるとき、近くの村へ仕事に行く。妖怪を殲滅した幽々子だったが、彼女はそこで、異常な光景を目の当たりにする。

【感想】
 幽々子達の周囲で起こる事件に必然性が欠けているように思われます。作中で説明されていないだけの話かも知れませんが、紫が幽々子に興味を持ったきっかけ、妖怪が村を襲うのに戦術を用いた理由、そして肝心要の、西行妖が目覚めた理由などが不足しているように思いました。つまり、物語を成立させる為の軸のようなものが無いということです。物事に因果関係がないと言いますか、つまりはそういうことです。
 後は、折角幽々子の軽妙な一人称で始まるのにも関わらず、中~終盤にかけてがほとんど妖忌の視点で進行する事、また、合間に挿入される西行妖の独白、これも単体で見れば雰囲気があって良かったのに、本編と別行動を取ってしまっている事などが気になりました。
 戦闘描写の緻密さなど見所もあっただけに、あと80kbくらい費やしていればもっと良い作品になったのではないかと、少し勿体なく思いました。

【五段階評価】
★★☆☆☆(2.5。冥界組が好きなら+1.5、戦闘シーンが読みたいなら+1.0)

罪の花(1・2・3・4・5)  四条あや 氏

【作品集25】
【タイトル】罪の花(1・2・3・4・5)
【書いた人】四条あや 氏
【サイズ】計101.53KB
【URL】1:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1139260491&log=25
    2:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1139260498&log=25
    3:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1139260505&log=25
    4:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1139260510&log=25
    5:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1139260513&log=25

【あらすじ】
 幻想郷に花が咲き乱れたときのこと。師匠にてゐを連れて来るよう命じられた鈴仙は、竹林へと繰り出して行く。ようやくのことでてゐを見つけた彼女は、怒りに任せててゐを弾幕で攻撃する。それは、いつも通りの他愛無い戯れのはずだった。しかし、追い詰められたてゐの不用意な一言が、鈴仙の心を粉々にしてしまう。

「や、やっぱり嘘吐きだよ鈴仙は! そんな風にして――」

「――遠い仲間を裏切ったの?」

【感想】
 直視すると心が壊れてしまうため、無意識で思い出すことを止めていた鈴仙でしたが、今回強制的に思い出すにあたり、やっぱり心がぶっ壊れそうになりました。自分の心が選んだ自衛の方法は、心が一番強靭だった頃に戻すこと。『鈴仙』は姿を消し、『レイセン』が戻ってくる。そしてレイセンは、自分に害を与えようとしたてゐに襲い掛かって……
 そんなこんなで、地球に来て初めて自分の罪を見つめる機会が与えられたわけです。過去の罪と、そして、今も犯し続けている罪と……
 罪を認めることが、贖うことの第一歩。

「私の罪は、赦されるのでしょうか?」

 レイセンが鈴仙になるまでの物語。SSを読んだら色々考え込みたい人にはお勧めです。

【五段階評価】
★★★★☆

月まで届け、秋水の炎(1・2・3・4・5・6・7・最終章)  月影蓮哉 氏

【作品集25】

【タイトル】月まで届け、秋水の炎(1・2・3・4・5・6・7・最終章)
【書いた人】月影蓮哉 氏

【サイズ】計157.93K
【URL】1~3:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1139403564&log=25
    4~6:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1139403997&log=25
      7:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1139404113&log=25
    最終章:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1139404824&log=25
【あらすじ】
 第百二十二期の夏。幻想郷に、一機の飛行機が墜落した。慧音によると、その機体は「秋水」と呼ばれる、日本で作られた、ロケットエンジン搭載型局地戦闘機だった。奇跡的に一命を取り留めたパイロットによると、操縦していて突然迷い込んだとのことだった。

【感想】
 機体を紅魔館で修理する間、パイロットは慧音の家で静養することになりました。人間ですし。でもあれですね、ロケットエンジンってのは夢があって。理論上は月に行くことも出来る代物を飛行機に付ける日本軍は優秀なのか何なのか。軍事には明るくない僕などにはオーバーキル気味に思えて仕方ないですが。月に行くという野望のために飛行機の修理を引き受けた紅魔館組はすがすがしいほどにまっすぐで良いです。上記の薀蓄は大体作中の説明で構成されています。しかしそのために、肝心のストーリーがおろそかになっているという印象を受けました。話の筋はきちんと出来ていて、その通りに書けているように見えるのに、肉付けする部分を間違っているような。もっとこう、周囲の人物、特に慧音の心情とか。せめて恋仲になる過程はもう少し丁寧に書かないと、他のカップルとの差別化が出来ません。

【五段階評価】
★★☆☆☆(2.5。軍事が好きなら+1.0)

『東方朱月譚』シリーズ(第一~七章)  Zug-Guy 氏

【作品集25・26】

【タイトル】『東方朱月譚』シリーズ(第一~七章)
【書いた人】Zug-Guy 氏
【サイズ】計185.42KB
【URL】第一章:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1140438145&log=25
    第二章:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1140909750&log=26
    第三章:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1141575597&log=26
    第四章:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1141575748&log=26
    第五章:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1141575901&log=26
    第六章:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1141576045&log=26
    最終章:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1141576229&log=26
【あらすじ】
 富士の樹海を駆けていた郁未がふと気づくと、周囲の空気が変質していた。血腥い、どろどろした異様な空間。自分が何処にいるのかも分からないいまま探索を続けていると、「あら、人間発見。」正面の頭上から、のんきな声が届いた。

【感想】
 MOONのキャラクターである郁未( ttp://ja.wikipedia.org/wiki/MOON. )が幻想郷で冒険を繰り広げる話です。文章のレベルは決して低くなかったのですが、如何せん、僕にMOONの知識がない。もともとクロスオーバーとはそういうものなのかもしれませんが、キャラクターの人格を捉えられないまま終わってしまったように感じました。特に、主題が。郁未と月と月の民との関連も分からないまま、郁未が永琳と戦うシーンに突入したときのこの疎外感。文章が小粋で読んでいて楽しかっただけに、惜しい。まあ、それは受け手の問題なのでここに書いても仕方ないですが。
 また、郁未が特に魔理沙と親密な関係になっているような描写がラストシーンで見られましたが、そこにいたる過程、また、それが二人の共通認識になっている理由を詳しく書いて欲しいとも思いました。

【五段階評価】
★★☆☆☆(2.5。MOONを知っているなら+0.5)