作品集30

Last-modified: 2013-07-23 (火) 19:39:35
Man does not live by bread alone 藤村流氏

Man does not live by bread alone 藤村流氏
 
『霊夢は、でがらしのお茶を食べてカテキン負けしてる』
さすが藤村氏といった軽快なテンポ、知的な文章。しかし綴られるのは容赦なしのカオス空間。
空腹でダウンした霊夢。ちょうど神社を訪れた萃香と居合わせた魔理沙がとった行動とは?
極限すぎる霊夢と、どうみてもまじめにやる気のない二人の緩い緩い短編。
しかし、言葉の選び方つなげ方が、そこでそうするか!って具合に感嘆できるので、
物書きの端くれから見てマジ妬ましいSSでした。

風見幽香地獄篇(上、中、下の上、完) 下っぱ氏

【作品集】30,31,53
【タイトル】風見幽香地獄篇(上、中、下の上、完)   【書いた人】下っぱ氏
【あらすじ&感想】
 夢幻館メンバーが出てくる数少ない作品の一つ。
感想
 エロティックカオス。
 こんな感じで言い表すことも出来る気がする。
 豊富な語彙から生み出される珠玉のギャグはきっと腹筋を破壊してくれるだろう。
 唯一の難点といえば、作品の間隔が空きすぎてしまったことだろう。
 しかし全て発表されている今、是非読んでもらいたいと思う。

Requiem.  宵闇むつき氏

【作品集】30
【作品】Requiem.
【作者】宵闇むつき氏
【あらすじ】
 お互いがお互いを想っている事は解っていたし、告白もした。時期が来れば結婚も考えていたし、出来れば子供は二人程欲しかった。
 そう、僕達は幸せに生きていく。
 そんな、誰もが手に入れる事が出来る、ごく有り触れた日常を手に入れられると思っていた。
 思っていたんだ。
(本文より)

【感想】
霖之助が霖之助と名乗るようになる前のお話。悲恋。
オリジナル要素が多いけれども、違和感は全く感じない。
霖之助が蘊蓄まみれの奇人変人ではなく、とても人間臭い。今流行している霖之助ものとはベクトルが違った、シリアスな作品なのでキャラ避けしている人にも是非読んでもらいたい。
ただ惜しむらくは後半部が少し物足りなかったことか。だが、ラストシーンの使い方が非常に上手で、余韻を残してとても良い印象を残してくれた。
個人的には万点越えしてないのが本当に不思議なほど良い作品だと思う。

悲恋★★★★★
霖之助の泥臭さ★★★★☆
もっと評価されるべき★★★★★
萃夢想でオーレリーズサンが使いたくなる度★★★★★
総合★★★★★

蠱る蟲新聞 SHOCK.S氏

【作品集】30
【タイトル】蠱る蟲新聞
【書いた人】SHOCK.S氏
【あらすじ&感想】
射命丸文は、ネタを求めて人里を訪れていた。
歌いながら闊歩する、文。そこに現れた慧音は、なぜか笑みを浮かべていて……

ほのぼのテイストなギャグ。……逆か?ともかく、ほのぼのしつつ時折くすりと笑わせてくれる作品。
私的イメージで弄られ不憫なリグルがここではメインを張っており、かつかなりおいしい目を見ている。
分量はそれなりだが、軽い文体でさらさら読めます。

【五段階評価】
★★★☆☆

ありがとう 前・後 腐りジャム 氏

【作品集】 30
【タイトル】 ありがとう 前・後
【書いた人】 腐りジャム 氏
【URL】
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1150399400&log=30
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1150399403&log=30
【あらすじ・感想】
ある日、蔵の掃除をしていた霊夢は巻物を見つける。
巻物の中身を確認していた霊夢はあることに気付き、幻想郷中を駆け巡り始めた。

3年後、つまり今年(2009/07/22)に投稿してほしかった作品です。
前編は霊夢が幻想郷中を飛び回って、色々な人妖から何かを借りては白紙を押しつけていく賑やかめな話。
後編は霊夢の押しつけて回った紙を基に、幻想郷中がある一つの思いで満ちていく静かめな話。
一つ一つのエピソードが短めでテンポも良く、読み易かったです。
あるゲームをやっていると感動もひとしお…らしいですが、該当ゲームをやったことがないので何とも。
興味はあったのですが買いそびれ続けています。
「ありがとう」という気持ちを改めて持たせてくれる作品でした。

今日レビューしているということが最大のネタバレなのが悔やまれます。

【五段階評価】
文章★★★★☆
構成★★★☆☆
ありがとう★★★★★
総合★★★★☆

 

※ネタバレ反転↓
この日、日本で日食が見えたのです。日本での観測は1963年7月21日以来、46年振り。

さよなら、ゴースト・サムライ  しかばね 氏

【作品集】作品集30
【ポイント】15380
【レート】12.08
※2009/08/18時点
【タイトル】さよなら、ゴースト・サムライ
【書いた人】しかばね 氏
【あらすじ】
 今日も幽々子の我儘に振り回される妖夢。もう堪忍袋の緒が切れた。
西行寺幽々子、誅すべし!そして、妖夢の大暴走が始まる。
【感想】
 これはひどい(良い意味で)。最初から最後まで、オチすら無しで最後まで突っ走るギャグ。
妖夢の壊れ方はここでは書けないイカロや排水溝でも超えるものが無いのではというほど。
八雲一家を10秒で倒し、盗んだママチャリで走り出し、紅魔館の窓ガラスを割る妖夢。
カオスの渦に飲み込まれる作品。後半のすっ飛び方でこの作品に勝つギャグは今の所無いと思う。

東京童夢  反魂 氏

【作品集】30
【タイトル】東京童夢
【書いた人】反魂 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1150314051&log=30
【あらすじ】
 ある日、メリーはお爺さんの霊と出会う。
 童謡『通りゃんせ』のルーツになったと自称するその霊は、
 かつて自分が訪れた不思議な場所への冒険譚をメリーに語ってくれたという。
 
「だから、ねえ、今度の週末……一緒に行ってみましょうよ、歴史ロマン溢れる童謡の故郷に!」

 それが今日、メリーが蓮子に持ち込んできたサークル活動の提案だった。

【感想】
 この作品を読んだ私の感想をざっくり述べると「すげえ秘封っぽい」 
 原作ブックレットの雰囲気を非常に高いレベルで再現していると思います。
 いつまでも子どもの視点を失わないメリーと、ちょっぴり大人になってしまった蓮子の対比も印象的でした。
 ただ、原作風の作品ゆえに秘封倶楽部に馴染みの薄い方には、やや盛り上がりに欠けると映るかもしれません。
 しかし原作のあの空気が好きなんだという秘封ファンの方には間違いなくオススメできる作品です。

【五段階評価】
★★★★☆

越界幻想  あおのそら氏

【作品集】30

【タイトル】越界幻想
【書いた人】あおのそら氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1151576580&log=30
【あらすじ】
――いきたいって強く願えば、忘れられたくないって思えばきっと行けると思うわ
 アタシはそう思っている時に行けたんですもの――(本文より)

炎が空を覆った、あの夏の日。
少女は、幻の里を見た。

【感想】
オリキャラもの、なんだけど、これ以上無いくらい「幻想郷」という幻の里が綺麗に書けている作品。
老婆が語る、むかしむかしの不思議な思い出。彼女の語り口調として紡がれる文章が、
不思議な郷愁感をかきたててくれます。
寝る前におすすめの一品。
もしくは、帰省前に。

【五段階評価】
★★★★☆(この作品も忘れさせない。)

メディスン・メランコリーの社会学習『永遠亭編』  むらさきゆうじ氏

【作品集】30

【タイトル】メディスン・メランコリーの社会学習『永遠亭編』   【書いた人】むらさきゆうじ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/30/1150660907/1
【あらすじ&感想】
人形解放の為にもっと知識を得なければならないと思ったメディスンは、永遠亭の住人達と関わる事を決める。そこで出会った輝夜を初めとした永遠亭の住人達と共に過ごす日々に、メディスンは果たして何を思うのか。
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メディスンをメインに置いたメディスン視点の真面目な長編というかなり珍しい部類の作品だが、メディスンの心情描写、メディスンから見た永遠亭の住人達の人物描写がかなりいい。そして、結構なカリスマオーラを放つ輝夜との絡みも見所。
メディスン好きもそうでない人も見て損のない逸品だと思う。メディスンの話って今までほんまぐろさんのギャグ物とかahoさんのゆうかりん視点の話しか知らなかったが、探してみるもんだと思った。

【五段階評価】
★★★★★(是非読んで欲しい)