作品集52

Last-modified: 2013-11-16 (土) 15:49:16
ふらんちゃんのぼにゅう 人比良氏

ふらんちゃんのぼにゅう 人比良氏

話題のぼにゅうを読んでみた。

話題のぼにゅうを読んでみた。
あの作品の一番の肝はポエティックな表現だと思うんだけど
その練りこみが足りてない感じがして自分としては低い評価だな。
ごく単純な例を挙げると、声無き叫びの表現が
「…!」の繰り返しなのはどうなのよ、とか、
同じ単語や文の繰り返しのせいで逆に的がぼやけてないか、とか。
ラノベっぽい文体を否定する気はないけど、
作者の描きたかった詩情を表現するのに最適な方法ではないという気がする。
物語らしい物語がない以上、例え詩情とかほんとはどうでもよくて、
「ぼにゅう」に多義性を持たせましたってのをやりたかっただけだとしても、
もうちょっとシビアに言葉や書き方を選択したほうがいいと思うんだけど、
これも「東方でやる必要は~」と同じようなレッテル貼りになるだろうか。

にゃーんか

にゃーんか人比良氏の文章ってちょくちょくおかしいところがあるから一文一文が本当に信用に足るかどうかわかんないんだよねえ。
読んでても意味深な繰り返しの多用ではぐらかされてるような感じだし「こういう話かな」って考える反面「ほんとに作者そこまで考えてんの?この一行に本当に意味もたせてんの?」って疑っちゃう。
そしてなんつーかその作品の核を成すようなズッキューーーン!!!ってくる一文がないんだよね、って言うかあっても全文ああだし見つけにくい。
ぼにゅうの作品は生と死のコントラストを書きたかったんだと思うけど、でもやっぱり上手い人ならもっと上手く書くような気はする。

ぼにゅう読んできた。

ぼにゅう読んできた。

同じ意味の単語を重ねて重ねて書いてて、正直くどいというか。フランの必死さを表現してるんだろうか。
フランは必死こいて、吸血鬼であるレミリアに、レミリアのいる場所に手を伸ばし、声を上げる。
ほんのちょこっと届くけど、レミリアを守る影に飲まれ(レミリア自身が飲み込んだともとれるが)、フランは桜の礎になり「吸血鬼達の夜」がくる。
ここだけ読むと、多分、フランは既に吸血鬼じゃなくなってんるんだと思うんだが、その理由が今一わからない。
ラストシーン付近を読む限り、レミリアが憐憫以外の感情を抱いてるのが見て取れるから、この辺をキーポイントにもう少しヒントが欲しいと感じた。
一読しただけでは、フランがぼにゅうする理由が、今一読み取れなかったなー。
あと、ぼにゅうの他にもフラン=夕日=樹みたいなリンクもあるんだから、この辺もうちょい生かせなかったのかなと思ったり。

この人の作品を読むのは二作目だけど、作風の割には読者に投げる情報量が少ない気がする。
同義語を重ねるやり方は、くり返しの表現に凝ってるのか、現在研究中なのか。
修辞と技巧に凝るのはいいが、個人的には読者が作品の芯を覗きにくくなったら本末転倒だと思う。
読める人だけ読んでねってスタンスなら、読解力なくてすいませんと謝るしかないが。

吸血鬼が桜になるってセンスはごった煮の東方っぽくて面白いなと思った。

とりあえず、もう一回読んでこよ。

そりゃないわって言われるかもしれんけど

そりゃないわって言われるかもしれんけど
百合的な解釈もできなくはないよね、ぼにゅう。
ただ二人の間に断絶みたいなものがあるのはわかるんだけど
互いの、特にフランのどういう想いが伝わらないのかが一切わからないから
なんか面白そうな雰囲気はあるんだけど、で終わってしまう。
こういう感じに他にも魅力になりそうな要素がいっぱいあるのに
ありすぎて逆に面白さが拡散してるというか
間引きをしなかったせいで育ちの悪い植物みたいだ。

レミリアの後ろには

レミリアの後ろには何の前触れもなく桜が立ってる、日が届かない=レミリアは桜の木の下=死
フランは血を流す=母乳は赤ちゃんを連想させる=生

でも映画とかでよくあるように吸血鬼は棺おけから出てくるから、吸血鬼にとって死=ダメってわけじゃない。
生きるは死ぬこと、死ぬは生きることだよね。
この作品表面だけで見たら、

レミリア=生
フラン=死

なんだよね。
生を渇望するフランちゃん? けど吸血鬼から見た生は必ずしも通例の生ではないかも。
フランが生を求めて必死で手を伸ばすレミリアこそ死の象徴かも。
舞台は暮入でしょう? つまり昼と夜の境目。
ふつう昼は生で夜は死のイメージだよね。
けれど吸血鬼にとったら昼は死で夜は生。
死にゆく生の象徴フランと生きる死の象徴レミリア。
あの作品はこのへんのコントラストを書いたのではと思う。

個人的にかなり無理して読むとこんな感じかな。
じゃあおめえフランちゃんに吸血鬼の素質はないってのかよあああん??って言われると弱るけど。
全体的な感想としては>>828

636もアリと思う
むしろそっちのほうがそれっぽいかも……

もう一つ考えたのはフランが地下に幽閉される場面を書いたんじゃないかって解釈だけど。
でもフランが地下にいるのはあまりにも強すぎるからだしこっちはなんか微妙。

お嬢様の気まぐれで美鈴と咲夜が激突するようです  ネコ輔氏

【作品集】52
【タイトル】お嬢様の気まぐれで美鈴と咲夜が激突するようです    【書いた人】ネコ輔氏
【あらすじ&感想】
お嬢様の気まぐれでめーりんとさっきゅんが激突することになりました、めでたしめでたし。

  • 粗筋にもあるが、良くも悪くもそれだけがメインのお話。れみりゃ便利だよ。
    実験小説的意味合いが強そう。でも一応オチもついている。
    スポーツ的格闘技なので、あまり熱くなれないところが残念。
    それでも美鈴と咲夜それぞれの味が出ている勝負だとは思った。
    さり気なくレミリアとパチュリーの掛け合いが面白い。
    もうちょっと熱くなりたい人は作品集55、60の同氏の作品をご覧あれ。

【五段階評価】
文章 ★★★★☆
構成 ★★★☆☆
お茶目 ★★★★☆
めーりん ★★★★★

アリス洋裁店 電気羊氏

【作品集】52

【タイトル】アリス洋裁店 【書いた人】電気羊氏
【あらすじ&感想】
「アリスー、知ってるか? 里にすごい洋服屋ができたんだぜ!」
目を輝かせて飛び込んできた魔理沙。熱っぽく里の洋服屋について語る様子に
アリスはほくそ笑むのだった。

幻想郷にアリスの服屋ができましたってな話。
終始マイペースなアリスといろいろな事に一喜一憂する魔理沙を中心に
新しい服屋に対してそれぞれのキャラが「らしさ」をみせることで話を盛り立てる。
話の中心は王道的なものであり、それを様々な小ネタで補強しているため安心して
読めてかつ飽きさせないものとなっているのがポイント。
ただ魔理沙の乙女度が少し高めなのでそこが評価の分かれ目か?
百合ではないのだが。

【五段階評価】
文章力★★★★☆(テンポよく読める。美麗とかじゃないけど重要な事だと思う。)
発想 ★★★★☆(突飛なアイデアでなくても目新しいものは書けるんですね)
総合★★★★☆(個人的にシリアスとギャグの融合は大好きだ)

あなたに捧ぐ、スカーレット 稲生氏
舞台の上で、戯曲を演じる紅魔館面子を幻視した。

【作品集】52
【タイトル】あなたに捧ぐ、スカーレット    【書いた人】稲生氏
【あらすじ&感想】
パチュリーのスペルの七曜の部分を筋に展開される紅魔館の物語。
SSを書く上でいい顔をされない事が多い、初めから最後までほぼ台詞のみの作品。
しかし、この作品には台詞のみである意味がある。すなわちそれは戯曲台本という形式を取っているからです。
そして、完成度がとても高い。西洋文学独特のあの雰囲気が漂う台詞回しを使い、実に上手く紅魔館を描いています。
舞台の上で、戯曲を演じる紅魔館面子を幻視した。
自分が知る限り、創想話6000を越える作品の中で台本という形式を生かしきった唯一の作品だと思っています。
きっと万人受けはしない、けれどもっと評価されて欲しい作品。

とにかく読んで!読んで堪能して!

【作品集】52
【作品】 あなたに捧ぐ、スカーレット
【作者】稲生氏
【あらすじ】
お茶でもいかがとレミィの誘い、
毒入りなのねとノーレッジ。
(あとがきから引用)
【感想】
とりあえずテンポとリズム、美しく飛び回る言葉に
好きな人なら、読んでる途中で「んほぉぉぉ!!」とへヴン状態に突入間違いなし
ああ、大好きだ、好き過ぎる、このセンス
演劇風に進む物語、全員の歪んだ想い、退廃的な結末
とにかく読んで!読んで堪能して!ああん、もう
ただ、合わない人には合わないかもしれません、俺との温度差注意

シンペイ蛙 ulea氏
長い時間を明けてようやく拝読に漕ぎ着けた作品。

シンペイ蛙 ulea氏
予てより高い評価――高い評価というのはつまり私を「読みたい」と思わせる評価だったということですが、それから長い時間を明けてようやく拝読に漕ぎ着けた作品。
 浅学にして草野心平という方の作品を私は一遍も存じませんが、その作品に描かれた吟詠的な抒情であるとか、郷愁を誘うような草木の匂いなど存分に感じることが出来ました。もちろんそれはuleaさんの筆力があってこその話で、詩情的な文体がこの作品の空気によく似合っていたように思います。
 個人的には諏訪子との邂逅にもう少し抑揚や脈動があればと思ったのですが、あまり感傷的な展開に持って行かれるのも何か違う気もしましたし、これくらいの爽やかさが一番似合っているのかもしれません。

幻想郷と全く関係の無い、第三者の側から見た風神録前夜の物語。

【作品集】52
【タイトル】シンペイ蛙
【書いた人】ulea 氏
【ポイント】8390
【レート】14.26
(2010/06/12時点)
【あらすじ】
 16歳の夏の日、田舎での祖父の葬式での事。自分は“すわこ”という不思議な女の子と出会った。
【感想】
 幻想郷と全く関係の無い、第三者の側から見た風神録前夜の物語。幻想郷に入る寸前の守矢神社組を描いた作品は結構あるが、守矢組や早苗の親友から見た作品が多く、全く関わりが無い他人から見た話というのはなかなか無い。
 「ぼく」の独白形式で淡々と進んでいく物語は詩的で、切なくも爽やかな読後感を与える。国語の教科書に載っていても不自然ではないような、完成度の高い綺麗な描写の作品。
【総合評価】★★★★☆(美しく纏まった短編)

少女密室 The day after~あの日から~ 緑々氏

【作品集】52
【タイトル】少女密室 The day after~あの日から~  
【書いた人】緑々氏
【あらすじ&感想】
 毎日のように図書館にやってきては本を強奪したり何時間も居座ったりと
やりたい放題な魔理沙に、パチュリーの溜めこんだ怒りがついに爆発してし
まい……

 本当に起こってしまったら嫌な鬱話。パチュリーの鬱屈した思考がどんどん
加速して狂気じみていく描写などは必見かもしれない。まったく救いようの
ないラストも苦々しくて味がある。特に健気な小悪魔が邪険にあしらわれる
ところなどは不憫で仕方ない。端的に幻想郷の暗い未来が描かれていて、
そういうのが好きな人は一度読んでみるのをおすすめします。
【総合評価】
文章 ★★★★☆
構成 ★★★☆☆
鬱度 ★★★★★

寒禽、宿に入る St.arrow氏

【作品集】52
【タイトル】寒禽、宿に入る
【書いた人】St.arrow氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1208202753&log=52
【あらすじ】
「ほれ、寒かったろう。はよぅ入って火ぃの傍にお座り」
寒い雪の日、家に招き入れられた少女。
火影に照らされる老婆の語り口調は、過去形だった。
【感想】
……馬鹿な子ぉよ。年頃の楽しみも幸せも、なぁんも知らん。馬鹿な子ぉよ……
この台詞がなんともいえず。
台詞の返しや空気、タイトルの寒禽という例えも良かったと思います。
【五段階評価】
★★★★☆

ちび美鈴~この娘誰の娘私の娘!~   にゃおさん

【作品集】52
【作品】ちび美鈴~この娘誰の娘私の娘!~  「お勧め!」
【作者】にゃおさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1208060572&log=52
【あらすじ】
パチュリーの魔術により、美鈴は1週間限定で赤ちゃんの姿に戻る。こうして、美鈴を育てる戦いの幕が開いた。
【感想】
シリーズもの4作目。相変わらずな変態紅魔館。本当に美鈴は愛されています。愛が痛い。で、前作から時が経過しているというのが、各キャラの様子でわかるのがいいですね。しっかりと続編やっているのが凄いです。
そして、そうした続編であることが分かる世界観や設定が引き継がれていることが喜ばしいと思える、そんな作品を生み出している作者さんに脱帽。最後のほうの展開は、予想していなかったキャラが絡んできて、そしてそれが不自然ではないのがにやにやできます。

私の名前は上海人形  蟹人間コンテスト氏

私の名前は上海人形
作品集:52 作者:蟹人間コンテスト氏
 アリスの人形が閻魔に裁かれるようです。
 人形達の挽歌。心が軋むお話でした。あとアリスが実は半端ねぇというお話。
 全く出てこないのに、アリスの存在感がすさまじいw

香霖堂氷奏曲  久我&金井氏

【作品集】52
【作品名】香霖堂氷奏曲
【作者名】久我&金井氏
【あらすじ】
暑い夏の日、屋根に少女が刺さっていた。
香霖堂の屋根に突き刺さっていたのは氷の妖精チルノ。魔理沙に負けた際に落ちたらしい。
チルノを介抱した霖之助。何か思うところがあってチルノを店に置いて世話をすることになった。
目標は打倒魔理沙。チルノと霖之助は生活を共にしつつ、様々な日々を過ごす。
【感想】
ここから感想。チルノ可愛いよチルノ。二人で素麺食ってるシーンで悶えてしまった。
チルノ好きなら一見の価値あり。というか見れ。というか、このチルノ、なかなかみないキャラをしている。
最初のうちは一人称に違和感を感じるかもしれないが、最後には気にもならなくなるだろう。
最後にもう一回。チルノ可愛いよチルノ。

「おぉ。霖之助は頭がいいのか?」

ピンチな咲夜さん ~瀟洒なメイドに愛の手を~  三文字氏

【作品集】52
【作品名】ピンチな咲夜さん ~瀟洒なメイドに愛の手を~
【作者名】三文字氏
【あらすじ】
【感想】
さwwwwwwwwwwwwいwwwwwwwwwwwwごwwwwwwwwwwwww

「待てぇい!」

赤き悪魔(スカーレットデヴィル)  少年氏

【作品集】52
【作品名】赤き悪魔(スカーレットデヴィル)
【作者名】少年氏
【あらすじ】
元気の無いレミリア。心配する紅魔館の面々。
血を全く食さなくなったレミリア。夢にはいつも薄く笑う人影。ねえ、いつまで、そんなくだらないことをしているの?
レミリアの行動がおかしい。人間の真似事をはじめるまでになった。まるで人間になりたいかのように。
ねえ、いつまでそんな無駄なことを?
【感想】
ここから感想。やっぱり、そういうことは、吸血鬼だろうと、レミリアだろうと、共通して悩むことなのか。
タイトルに隠れた物語の中核。そして度重なるミスリード。奔走する咲夜。
全てはレミリアへの一言が切っ掛けだった。

「冗談。希望的観点。くだらない話。妄想。そういった類の話よ」

妖怪、紅美鈴~ボーダーオブライフ  電気羊氏

【作品集】52
【作品名】妖怪、紅美鈴~ボーダーオブライフ
【作者名】電気羊氏
【あらすじ】
妖怪は人を食うもの。それは人間よりも人間くさい紅美鈴でさえも同じこと。
しかし、美鈴は人を食いたくは無い。しかし、ある理由により食わなければならない。
だが美鈴はその理由がわからない。キーとなるのは、美鈴自身の過去。
ふらりと転がり込んだ博麗神社にて、ある者の助けでそれを思い出すが・・・。
まず冒頭に日記、そしてそれに沿った美鈴の一人称で物語が進む、といったSS。
【感想】
ここから感想。まず、設定自体が斬新。今までに無い設定だと思う。俺が知らないだけか?
前編後編とわかれてはいるが、そこまで長くは無く、読み易い。
また、登場する各々のキャラの意外な一面を、違和感無く垣間見させるのも良し。特にルーミアが深い。

「そして私は人を食う」

林檎  PYTHON氏

【作品集】52
【作品名】林檎
【作者名】PYTHON氏
【あらすじ】
アリスとオリジナル男性の一人称での物語。重要なのは、このオリジナルキャラが
「物語に参加するキャラ」ではなく「物語を見つめているキャラ」だということ。
オリジナルキャラクターというカメラを以ってして、アリス・マーガトロイドというキャラクターを映している。
故に、メアリ・スーやU-1のように忌避されがちなオリキャラではない。良くも悪くも存在感が無い。
【感想】
ここから感想。まず、短い。驚くほど短い。プチレベル。しかし、読み易さは一級品。
アリスのキャラクターがしっかりと出ていると思う。ただ、少々短くて物足りない感があるかも。もっと読ませろ。
なんかよく判らないけど、最後の一文にちょっと切なくなった。センチメンタル俺様。

「でも、帰れる場所があるって良い事だよ」

四季のベジタブルマスター  電気羊氏

【作品集】52
【作品名】四季のベジタブルマスター
【作者名】電気羊氏
【あらすじ】
幻想郷が異常気象に襲われ、慢性的な食糧不足に見舞われた!
このままでは不味い。慧音は苦渋の選択の末、この状況を打開できる可能性を持つ、風見幽香に助けを求める。
お前の能力で野菜を作ってくれ。持ち上げられてノリノリのゆうかりん。しかし、その後、二人に悲劇が起こる。
早い話が飯が足りないからゆうかりんに作ってくれっつってゆうかりんが美味い野菜作るために奮闘する話。
【感想】
ここから感想。まず、面白い。自身の中ではかなりの良作。イメージがイメージだからか、幽香のギャップに噴く。
話の本筋は一本道で通っている。寄り道も多少あるけど無駄に笑えるから悔しい。びくびく。
あー、それと美鈴、青いトマトが美味しそうとはどういうことだ。

「これは風見幽香が風見農香になるための訓練なのよ」

お嬢様は思い至る。  大崎屋平蔵氏

【作品集】52
【作品名】お嬢様は思い至る。
【作者名】大崎屋平蔵氏
【あらすじ】
「……咲夜の血が飲みたいわ」の一言からはじまる阿鼻叫喚。
ぱちゅえもーん、咲夜から血を採取する道具を出してよー。はい、「妄想爆発薬」ぅー。
レミリアが元凶ではあるが、気付けばパッチェさん大暴走で事態は深刻化。
どいつもこいつも変態ばっかり!! 美鈴と小悪魔が最後の良心。
【感想】
ここから感想。小悪魔が一晩でやってくれました。それはおいといて。
基本的にパチュリーの暴走と、それに振り回されるお嬢様(自業自得)
そして本作のターゲットである咲夜の脳内中継によるギャグSS。
ギャグ系はあまり詳しく感想書くとネタバレになるから難しいところですな。
最後の最後は実に珍しい組み合わせが見られるかも。

「いいから」

こっぱい  八重結界氏

【作品集】52
【作品名】こっぱい
【作者名】八重結界氏
【あらすじ】
転がる十円玉を追いかけて幻想入り 第一話 (注意:幻想入りシリーズではありません)
流れるような銀の髪に、見るものを惹きつける青い瞳を持った美人が紅魔館へとたどり着く。
立ち塞がるは門を預かる紅の守護者。館へ入りたければ、と門番が難題を叩きつける。
件の美人は難なく解き進み、紅魔館へと進入する。そこに在るは紅の悪魔。彼女の安否は、そして正体は?
【感想】
ここから感想。やられたっ! やってくれおったな作者め! チクショウチクショウ!
と、言うわけで一見の価値あり。ニーチェは偉大すぎる。
でもダイエットコーラってあんま美味くなくね?

「天丼なら天丼と最初から言いなさいよ」

小さな子供にゃ微笑みを  睡眠中毒者氏

【作品集】52
【タイトル】小さな子供にゃ微笑みを【書いた人】睡眠中毒者氏
【容量】約50kb
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1209111152&log=52
【あらすじ&感想】
無縁塚で外物漁りをしていた霖之助。そこで見つけたのは一人ぼっちで怯えている、
10歳にも満たないような少女だった。
里の人間である可能性を考慮してとりあえず家へと連れて帰った霖之助であったが、
翌日に来店した魔理沙に盛大な勘違いを受けるお約束。
さらに咲夜、霊夢、そして紫にも同じく勘違いを受けるお約束。
親に帰そうと口を開かない少女を懸命に世話し続ける霖之助だったが、慧音によればこの少女は人里の者ではないという。
そして最後に来店したのはなんと閻魔、四季映姫であった――。

霖之助とだれそれが良い雰囲気になるだけの話だと冒頭では錯覚するかもしれません。
そういった要素もあることにはあるのですが、シリアス分と小ネタを上手く混ぜ込んで
一つの物語として成り立っているので、カプっぽい話はちょっと…な方にもオススメできるかと思います。
極端でもないけれど面白い、香霖堂店主っぽい話でした。
★★★☆☆(霖之助の話って王道な話が案外少ないような気がします)

過ぎ行く春に桜雨の歓びを  あまぎ氏

【作品集】52
【タイトル】過ぎ行く春に桜雨の歓びを
【書いた人】あまぎ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1209330565&log=52

【あらすじ】
桜もそろそろ終わる時分。カメラを持ってぶらぶらと行く射命丸文。
新緑と桜舞う幻想郷を、ふらりふらりと歩く。
しかし決して目的が無い訳でもなく。

里で最後の花見と洒落込む人々からの誘いも断り、彼女は皆にこう尋ねた。

「リリー・ホワイトさん――――なんですけど、どこにいらっしゃるか存知ですか?」

【感想】
リリーの謎を追いながら、文が晩春の幻想郷を巡り、その光景を目にします。
まったりとした雰囲気に、読んだ後はなんだか優しく、少し切ない気持ちになれます。
読む時は是非情景を浮かべながらどうぞ。

一日だけのゆっくり。  幻想と空想の混ぜ人氏

【作品集】52
【タイトル】一日だけのゆっくり。 【書いた人】幻想と空想の混ぜ人氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/52/1209267718
【POINT】12830 (2013/11/11時点) 【容量】8.57KB
【あらすじ&感想】
例の顔だけ饅頭霊夢が、霊夢本人とあれこれする話。
ところどころ引っかかる表現はあるが、ほのぼのとした雰囲気が見事に形成されており、タイトル通りゆっくりできる。お茶を飲んだり、クッションになろうとしたりは、あざといほどの萌えポイント。
最後はちょっと切ない。