作品集61

Last-modified: 2013-07-23 (火) 19:40:34
外来種、生き馬の目を射抜く幻想郷を往くのこと ほす氏
幻想郷にやってきた恐ろしい異形の人攫い。

外来種、生き馬の目を射抜く幻想郷を往くのこと ほす氏
―――――紳士泥酔中
幻想郷にやってきた恐ろしい異形の人攫い。さっそく獲物を見つけ、手にかけようとするが……。
オリキャラ男主人公とだけ聞くと、多くの場合地雷を思い浮かべると思うが、
この作品がすごいのはオリキャラに萌えさせるなんて荒業を成功させてしまったこと。
結構できる子っぽいのに、ヘタレで、もうナデナデしてあげたいっていうほどの。
ギャグのセンスも小気味良く個人的にとても好み。
終盤やや失速したのと、締めの部分で後一歩踏み込んでくれたらと思いはしたけど、
もう、とにかくかわいいから問題なし。
作家さんは創想話では初の投稿という事なので、今後の活躍に期待したいですね。

そういえば、学校の怪談って聞かなくなったなぁ。

【作品集】61
【ポイント】7250
【レート】11.55
(2010/06/30時点)
【タイトル】外来種、生き馬の目を射抜く幻想郷を往くのこと
【書いた人】ほす 氏
【あらすじ】
 外界からやってきた妖怪赤井、子供を攫い恐怖を振りまく紳士な彼が幻想郷での新しい一歩を踏み出した時の話。
【感想】
 東方SSでは殆ど扱われなかった、いわゆる現代妖怪が主人公のSS。しかも一人称。外界の常識にとらわれていた彼が幻想郷の人妖たちに振り回され、プライドを粉々にされる、そんな主人公の心理が生き生きと伝わってくる作品。
 コンクリ製の学校は無い、高速道路も無い、「紫の鏡」「銀色のナイフ」なんて20歳になるまでと言わずに即座に命が危険、「君は悪魔を見たことはあるかね?」と聞いたら「毎日見てるぜ」と返される、そんな幻想郷では、現代の妖怪が生き抜くのってかなり難しいのでは、と思った作品。でも、最後にはしっかり溶け込んでいたり。さすが幻想郷。
 そういえば、学校の怪談って聞かなくなったなぁ。

八雲紫の抱く幻想

八雲紫の抱く幻想
八雲紫であるが故の苦悩と、それを解き放つチルノ。情景も良い感じで気持ちよく読めました。
ただ、チルノ側がわかってやってる的な描写がちょっとなあと。
チルノが分かっちゃってたら流石に紫は気付くような。チルノの心情は読み手側に任せてほしかった。
チルノ側の心の描写がなければと、ちょっと勿体無い気がしました。
初投稿ということでしたので、また楽しみな人が増えて良かったです。

魔女のケーキの半分は
落ちが上手いですよね。

魔女のケーキの半分は
紅魔館の雰囲気がよくてすんなり読めて、ほのぼのものかなと思ったら、
落ちが上手いですよね。

無駄な描写がなく、さっぱりとした文章で読みやすい。

【作品集】61

【タイトル】魔女のケーキの半分は   【書いた人】MS***氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/61/1224956150
【あらすじ&感想】
紅魔館にロールケーキがやってきた。
それを五等分に切り分けてもらったはずが……?

無駄な描写がなく、さっぱりとした文章で読みやすい。
序盤で読者に提示される謎は、シンプルながら盲点をついたもので、
おそらく作中のパチュリーと一緒に悩むことになるだろう。

【五段階評価】
★★★★☆

a life

内容はまぁ良いと思う
アリス絡みの話でよく思うが魔理沙を便利に使いすぎだな
話を広げる為に小悪党みたいに使われることが多い
あんな自分勝手で性格悪くされてるのは同人とかの影響なんだろうけど
原作でアリスの持ち物を盗んだことなんて一度も無いのに盗むのが当然みたいになってる誤解は解きたい

おともだちごっこ 恒星氏

おともだちごっこ 恒星氏
スカーレット姉妹と咲夜、バカルテットがメインの話。
皮肉っぽいタイトルに反してほのぼのな雰囲気で、なおかつ起承転結がしっかりしている堅実な作品。
個人的にはいい子過ぎず悪い子過ぎずのチルノが原作っぽくて非常に好き。
あと咲夜さんがいろんな意味で大人な感じの思考なのがいい。

吸血鬼からの手紙 こうが氏

吸血鬼からの手紙 こうが氏
こうが氏著の4部作の完結編。
紅魔館が舞台で、咲夜死亡後という設定。
咲夜が死んで精神を病んでしまったレミリアと、彼女を見つめる紅魔館メンバーの物語。
それぞれタイトルがちょっとクサいのと文章構成がいかにもSSという感じなので
敬遠する人もいるかもしれないが、好みに合えば感動できる良作なのではないだろうか。
設定が鬱気味の割に暗い印象はあまりない。むしろ浄化されていく感じ。しんみりする。

ヤマ賭けメになる 漢字太郎氏

ヤマ賭けメになる 漢字太郎氏
タイトル通りヤマメのお話。
ヤマメの純朴な性格と、地下の先輩で割と仲のいい勇儀とパルスィにほのぼのさせられる。
読んだあとは「ちょっと地下までヤマメと遊びに行ってくる」と思うこと請け合い。
いかにもSSという感じの構成が人を選ぶかもしれないが、読んで損はないと思う。

寝顔いただき幻想列車 前・後編 PNS氏

寝顔いただき幻想列車 前・後編 PNS氏
前後編に分かれていますが、それが全く気にならないくらい魅力的なお話しです。
幻想郷の人妖の寝顔を一つ一つ見ていくのですが、中だるみは全くないです。
明瞭簡潔な地の文が、藍さまの性格にマッチしているせいかもしれません。
テーマがはっきりしていることも大きいと思います。
アリスがめちゃくちゃかわいいです。
あと、早苗さんの寝顔をもうちょっと、こう、色々書いてほしかった…!

新興宗教女の子は特別教 人比良氏

新興宗教女の子は特別教 人比良氏
言葉を操っているなあ、と感じました。
頭がぼんやりした状態を伝えるために、言葉や言い回しを変えるのではなく、
わざと文章を迂遠にし、読者の理解が遅くなるように描写に時間をかけています。
体感型のSSだと思いました。
マリアリはジャスティス!という方ならこの作品で何杯でもご飯がいけそうです。
魔法使い達にそれほど思い入れがない方だと、物語に入りづらいかもしれません。
あと、パッチェさんはよくわかりませんでした。

わが良き霊夢 Jiyu氏

わが良き霊夢 Jiyu氏
「我が良き霊夢」は失敗作だろ。元ネタにしたっていう作品を、無理矢理東方キャラでなぞっただけ。
そもそも「わが良き狼」ってのは筒井が冒険活劇のその後を書いた帰郷作品であって、
そもそも風来坊のヒーローキャラがいない東方にはまるで合わない。
それに、元ネタでは主人公との戦いの日々の後遺症で半身不随になった悪漢役を、
たんに魔理沙のライバルだから霊夢、って安直な理由で決定してるのもダメなとこだ。
ダメ押しで、筒井康隆の名前も間違えてんだから集中砲火。
当然の帰結だな。

西行寺に遊ぶ 司馬漬け氏

西行寺に遊ぶ 司馬漬け氏
紫さまと天子ちゃんのイチャイチャに白玉楼が巻き込まれる話です。
なんか、こう、あずまんが、ぱにぽにとかの雰囲気を感じました。
めっちゃキャラが生き生きしてます。

リベンジ? お腹が病気氏

リベンジ? お腹が病気氏
ゆかれいむ。もっと言えば実にいいゆかれいむ。
個人的な好みの話になるけど、俺の中の紫と霊夢のイメージにぴったり合ってて非常に良かった。
さほどキャラ的に壊れておらず、それでいて霊夢バカな紫が見たいって人にはお勧めできますぜ。
あと永琳が「叱れる大人」として描かれてるのが好きだ。

レミリア・スカーレットはカボチャから生まれた? 音無氏

レミリア・スカーレットはカボチャから生まれた? 音無氏
ある日咲夜さんがカボチャを持ち帰り、食べようとしたところ、中から「うー☆」
という話ではなく、レミリア様が自分の価値観を決めるお話です。
人間として生きていますと、あのとき違う道に進めばもっといい人生だったかもな、と思うことが多々あります。
そういった場合、隣の芝が青く見えているだけだとか、今の道でしか手に入らなかったものがあるなど考えるのですが、
そうやって人間の価値観が出来てくるのではないでしょうか
ところで、レミリア様はある程度未来を予見することができ、それを現時点での自分の価値観で選びとらなければならないのです。
自分の持つ能力に目を背けることはプライドが許さず、かといって妄信できるほど確実な能力ではない。
どうすりゃいいのかわからないレミリア様が、大人の階段を登っていきます。
とても読みやすく、面白い作品でした。

時違えのホトトギス キロリ

作品集:61
作品名:時違えのホトトギス
作者:キロリ

現代社会に住む女子高生が突然幻想郷にトリップ。
事態に戸惑う彼女を出迎えたのは懐かしい人物だった。
めくるめくトリップ・トラベル・エブリーステップ。
ストーリーにさしたる盛り上がりは無いが、どこかもの悲しい。
タイトルの「時違え」の時点でもう何となくもの悲しい。
最後まであっさりと読める。
電車が出てまた帰ってくる。そのような感じの作品。
そうだ、幻想郷に行こう。

私的にこの作家さんには期待している。言いたいことがすごく分かる。頑張って欲しい。

history 000*/1000  深山咲 氏

【作品集】61
【ポイント】1440
【レート】9.77
※2009/08/21時点
【タイトル】history 000*/1000
【書いた人】深山咲 氏
【あらすじ】
 私は死の呪文を知っている。
私が咲夜に告白すると必ず、咲夜は自刃してしまうのだ。
【感想】
 レミリアと咲夜の悲恋もの。
レミリアの咲夜に対する愛と、それを拒む咲夜を見ていると痛ましい。
不安と棘をはらんだ紅魔館SS。
人死にが結構な分量あるので、苦手な人は注意かもしれません。

ピンクで丸っぽくてヒモがついてて、すいっち入れると震える物  久我拓人さん

【作品集】61
【作品】ピンクで丸っぽくてヒモがついてて、すいっち入れると震える物 「お勧め!」
【作者】久我拓人さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1224159178&log=61
【あらすじ】
「ピンクで丸っぽくてヒモがついてて、すいっち入れると震える物」を拾ったチルノが、その道具の使用法を聞いて回る。
【感想】
釣られる気満々で開いたら、釣りではなくてかえって釣られた気分になりました。幻想郷の少女たちが、真面目にそれの使用法を考えているところを想像するのが楽しいです。
終わらせ方としては非常に王道なのですが、後日談をぜひとも書いてほしい作品です。こういうおバカな話は大好きです。

魔女と悪魔と極上ステーキ  耳の人 さん

【作品集】61
【作品】魔女と悪魔と極上ステーキ
【作者】耳の人 さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1223916393&log=61
【本文容量】8KB
【あらすじ】
吸血鬼、魔女、メイド。様々な種族が住む紅魔館ですが、実はその図書館には小さな悪魔が住んでいるのです
【感想】
本当に悪魔なのか?と思えるようなかわいらしい小悪魔です
癒されますので疲れている方は是非どうぞ
しかしステーキについては意見が分かれそうです

椛と香辛料  幻想と空想の混ぜ人氏
ギャグ向け二次設定を多用し、怒首領蜂ネタとカリスマブレイクが激しいギャグ作品。

【作品集】61
【ポイント】15960
【レート】12.89
(2010/06/30時点)
【タイトル】椛と香辛料
【書いた人】幻想と空想の混ぜ人氏
【あらすじ】
突然、幻想郷にカレーショップが出来ました。
【感想】
ギャグ向け二次設定を多用し、怒首領蜂ネタとカリスマブレイクが激しいギャグ作品。
冗長感を全く感じさせないノリの良さで最後まで笑わせてくれます。
カレーを店で食べたくなる作品。

それはカレーから始まる、少女たちの「華麗」な戦い。

【作品集】61
【タイトル】椛と香辛料
【書いた人】幻想と空想の混ぜ人氏
【タグ】コメディ/パロディ/犬走椛/アリス/文/ロンゲーナ大佐
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1225123387&log=61
【あらすじ】
――文様が死んだ、たった一撃で、一息付く間もなく、
椅子の背もたれにその身を預け、力なく天を仰いだまま。(以上、本文冒頭から)

敵討の為に文を倒した「それ」に挑む椛。
それはカレーから始まる、少女たちの「華麗」な戦い。

【感想】
果たして1万点越えの作品をレビュすべきか悩みましたが、椛モノの作品レビュで必須と思ったため。
多くのコメントたちがそれを物語っています。
初めから終わりまで尽きることがない勢い。
これは本当に恐ろしく、途中にあるアリスから椛への提案で私は限界でした(主に腹が)。
大変おいしかったです。カレーを片手にあなたもぜひ。
※タグの「ロンゲーナ大佐」が分かっていればなお辛みが増します(残念ながら私は知りませんでした)

安心の混ぜ人クオリティとはこのことですね。

【五段階評価】
★★★★★(かっこい椛が見たい、またはカレー・元ネタが好きなあなたに)

【おまけ・この作者でおすすめ】
愛媛ではよくある話。→そんなことより蜜柑食おうぜ! (作品集88)
色々とヤバイ咲夜さん→わーかーほりっく (作品集101)

いつだって最強  イムス 氏

【作品集】61
【タイトル】いつだって最強
【書いた人】イムス 氏
【URL】
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1225300530&log=61

【あらすじ】
妖怪の賢者、八雲紫がチルノに敗北した。
己の醜態を文々。新聞で広められる中、それでも彼女は笑っていた。

【感想】
イムスさんのデビュー作。
初投稿ながら、読みやすい文章とテンポの良い会話で、すらすらと先へ進めます。
交差する幽香、文、そして紫の思惑。最後に笑うのは……やっぱりチルノなのでしょうね。
案外、最強というのはこんなものなのかもしれません。

【五段階評価】★★★★☆(今となっては当たり前な設定かもしれませんが、だからこそもう一度振り返ってみたいです)

【印象に残ったセリフ抜粋】
 「誰よりも弾幕ごっこを楽しめるあの子は、いつだって最強よ」

七色☆恋色乙女  愁氏

【作品集】61
【タイトル】七色☆恋色乙女
【書いた人】愁氏
【容量】25kb
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1224624402&log=61
【あらすじ】
帽子を修繕するアリスを気取られぬよう眺める魔理沙。
ある種作り物めいた美しさがあるとするのは欲目もあるだろうか?
アリスの印象に思いを馳せる魔理沙に、修繕を終えたアリスが問いかける。
その唐突な内容に、魔理沙は言葉を詰まらせるのだった。

【感想】
今となってはお馴染みのネタですが
過不足ない一人称、テンポ、要処を抑えてネタを上手く使い
25kbと短めながらも相思に至る過程をしっかり描いている良作。
頑ななアリスに語りかける魔理沙、他にギャクを交えた会話など
甘いと笑いと辛いの緩急ある描写が上手い。

新人さんではないけど個人的にイチオシな作者さんです。
古い方の作品を紹介しました。新作の「最近あついですね」もオススメ。

【五段階評価】
★★★☆☆(マリアリだぜヒャッハー!という人は+1)

油揚げ畑でつかまえて  yuz 氏

【作品集】61
【タイトル】油揚げ畑でつかまえて
【書いた人】yuz 氏
【長さ】□□□□□(8KB 掌編)
【あらすじ】
 藍が目を覚ますと、そこには大きな稲荷寿司が。
ところが、稲荷寿司に手を伸ばそうとする、とそれはひとりでに遠ざかってしまう。
【感想】
 何このかわいい藍様。某動画サイトの動物動画を見ているかのような、
かわいらしい動きで飛び回り、子供っぽい口調でだだをこねる藍の姿に、思わず頬が緩む作品。
文章はとても読みやすく、オチも鮮やか。ちょっと時間が出来た時に手に取りたい作品。
【文章】       ★★★★☆ 
【構成】       ★★★☆☆ 
【読み易さ】     ★★★★☆ 
【総合評価】   ★★★★☆ (しっかりとまとまった短編)