作品集63

Last-modified: 2014-01-19 (日) 15:36:38

・創想話作品集63のSSに関するレビューです。

『sky』藤村流氏

『sky』藤村流氏
――「空は、きれいね」
お空の名前に関する物語。この作品を一言で言い表すなら“きれい”なんだろうなと。
胸高鳴る山があるわけでなく、爽快なオチがある訳でも無い。殆ど日常のなんでもない風景を切り取ったような話だから。
素材としてはとても難しいはず。しかし、物語はひたすらきれいで、そして深い。
純粋に賞賛できるハイレベルな筆力と、独特の諦観が滲むような浮遊感は氏ならでは。
何と無く読み終わった後で、空を見上げたくなるような、心に沈み込むような、そんなきれい過ぎるお話でした。

「Vermillion ,Crimson ,Scarlet」過酸化水素ストリキニーネ氏

「Vermillion , Crimson , Scarlet」過酸化水素ストリキニーネ氏
幾百度目かの冬がやってきた。
フランドールは冬が来るたびに憂鬱になる。
「だって私は、冬に除け者にされているもの……」

とても美しい紅魔館。
特に咲夜やパチュリーの描写は圧巻。
素直に心の中に入ってくる。
レミリアのポーカー時の描写も洒落が利いている。

話の構成は至ってシンプル。内容にも驚きは少ないだろう。
最後のレミリアは綺麗過ぎるかもしれない。
だけどいいじゃないか、フランちゃんウフフ。

「ナンチャッテナルシシズム」 ナルスフ氏

「ナンチャッテナルシシズム」 ナルスフ氏
登場キャラ 霊夢 魔理沙 幽々子 妖夢 永琳 輝夜

あらすじ

いつもどおり、神社の縁側で、だらだらと過ごしていた霊夢と魔理沙
そこに慌てた様子で、幽々子がやってくる。
なんでも彼女曰く、妖夢がおかしくなってしまったというのだ。
早速二人は、真相を確かめるために、白玉楼へと向かう。
そこで彼女らが見たものとは!? 

話のあちこちに小ネタを挟みつつ、彼女らが織りなすドタバタ劇を楽しめます。
ちりばめられた小ネタが、読者を選びそうですが、一度ツボにはまればかなり面白いお話です。
小ネタが大好きな方は是非御一読ください!

  ギャグ度★★★★
 シリアス度★
   爽快感★★
ミステリー度★★
(星は5つが最高)

 

「ナンチャッテナルシシズム」
作品集:63
作者:ナルスフ 氏

地の文にネタを放り込んでいるようだけど、残念ながら俺には合わず(すみません)
それと若干、ストーリーの書き込みが薄いかな?
おなかが空きました。

満足度 ★★★☆☆
狂気 ★★★★★

「ZENRA」反魂氏

「ZENRA」反魂氏
「母上、幻想郷は良い世界になりました……」
あらすじ
風呂場で図らずも霊夢の裸を見てしまった魔理沙は、
見られてなお恥ずかしがらない霊夢に思うところあり、行動を起こす……。

霊夢が!魔理沙が!アリスが!みんなが!ZENRA!
前のコンペ作品の雰囲気を引き継いでいるらしく、ぱっと見、反魂さんとは思えないテンション。
しかし、その語彙力表現力の秀逸さはもちろん健在。才能の無駄遣いって言葉の意味を体感した。
主題が主題であるから、ともすればデッドボールすれすれなエロスに傾きかねないものなのですが、
流石なのは、きっちり健全なコメディに仕上げる。裸体の素晴らしさをシゲキ的に描写する。この二つを両立してしまった事です。
匠の技ですね。とりあえず個人的には文ちゃんにとっても心ときめきました。

傾向
ギャグ☆☆☆☆☆☆☆☆★★シリアス

ギャグの爆発力★★★
乙女心とか、乙女のプライドとかの描写★★★★
筆力★★★★★
詰まってる夢★★★★★

 

ZENRA 反魂氏

あらすじ
裸が裸を呼ぶ幻想郷

地の文が無駄に硬筆なため、そのギャップに笑いがこみ上げる怪作!
裸いっぱい夢いっぱい。でも下品にならない所に作者の力量が垣間見える。
これはオススメです。

「後ろの正面」粒状斑氏
萃香が里の子供たちの遊びに紛れて、「かごめかごめ」を唱和する。

「後ろの正面」粒状斑氏
あらすじ
萃香が里の子供たちの遊びに紛れて、「かごめかごめ」を唱和する。
最初は、純粋な興味本位で楽しんでいたのだが、それはいつしか…。
彼女は背後に、誰のものとも知れない、不穏な気配を感じ始めるのであった。

怖かった。まず初めに浮かび上がる感想がそれでした。
そして、その雰囲気というか、間を作るのがすごく上手かった。
萃香の恐怖心が手に取るように伝わる描写は、圧巻の一言でありました。
彼女と一緒に背筋を凍らせたい人には、オススメの一作かと。
aho氏の最新作との萃香のギャップも個人的にオススメw

評価(五段階評価)
文章力・構成力            ★★★★
読了感・満足度            ★★★★★
読んだ後、トイレに行きたくなくなる度 ★★★★★
総合評価               ★★★★★

様々な解釈がされる「かごめかごめ」にまつわるホラー作品。

【作品集】63
【タイトル】後ろの正面
【書いた人】粒状斑 氏
【ポイント】10430
【レート】12.09
(※2010/08/05時点)
【あらすじ】
 ある日の人里で萃香が里の子供たちとかごめかごめをする。
最初は、純粋な興味本位で楽しんでいたのだが、怪しい気配が徐々に忍び寄り……
【感想】
様々な解釈がされる「かごめかごめ」にまつわるホラー作品。
胸をなでおろす展開になるや否や、怖いシーンへ急転直下するといった、
日本の怪談らしい、緩急のしっかりついた展開が非常に怖い。
自分は氏の作品の中で一番この作品が怖いと思った。子供の笑みって時に非常に怖く感じますよね。
【総合評価】★★★★★(夏の涼みたい時に)

髪洗ってる時に後ろが気になりだすような怖さって感じだろうか。

「後ろの正面」
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1227543826&log=63

これかな。
髪洗ってる時に後ろが気になりだすような怖さって感じだろうか。
この人の書くホラーは後を引くのが多いからそこだけ注意?

「ホラー」タグ一万点超えSSの三つのうち一つ。

【作品集】63
【タイトル】後ろの正面 【書いた人】粒状斑氏
【分類タグ】ホラー 童歌 かごめかごめ 萃香 霊夢
【URL】ttp://coolier-new.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/63/1227543826
【POINT】13450 【容量】21.93KB
【あらすじ&感想】
 「ホラー」タグ一万点超えSSの三つのうち一つ。
 「かごめかごめ」はフランドールのスペルにもなっているし、ホラー板ではメジャーなもので、それをどのように扱うかという興味で読んでみました。
 ふむ、「鬼」の扱いを他の遊びと比較して、そのような解釈できましたか。萃香の視点ならではの話になってますね。それだけなら、ふーんなるほど、で終わっていたかもしれませんが

──上手いのは、日常から異世界への移行。雰囲気作りが良いのか、ズズッといつの間にか引きずりこまれている感覚を、萃香と共に味わうことができます。
 あと、何かこの萃香、妙に庇護欲をそそられるんですが、どういうことでしょう? まさか、これが愛?

「私の愛称 貴方との相性」 発泡酒氏

「私の愛称 貴方との相性」 発泡酒氏
あらすじ
「お前の名前はパチュリーだよな?」
そんな魔理沙のおかしな質問から物語は始まる。
その言葉をきっかけに、パチュリーは悩み多き夜を過ごす事になるのであった。

最初は作者がこのスレ見て、風刺するつもりで書いたブラックジョークネタなのかなと思いました。
でもフタを開けてみると、中身はほんのりとした和み系のお話。
昼夜を交互に送る構成力が高く、細かい人物描写を冗長と取るかどうかは読者次第。
少なくとも個人的な感想としては、10点20点の作品とは思えませんでした。
ただコメント見た感想だけど、作者は回りの目を気にしすぎw
もっと気兼ねなく持ち味を生かせば、伸びる新人ではないかと思います。

評価(五段階評価)
文章力・構成力  ★★★★
読了感・満足感  ★★★★
キャラぶっ壊れ度 ★
総合評価     ★★★

「毛玉がみっつ」 与吉氏

「毛玉がみっつ」 与吉氏
あらすじ
香霖堂にフランがやってきたぞ!
連日通い詰める幼い吸血鬼に、辟易していた霖之助であるが…。
彼女には彼女なりの、店に押しかける理由があったようだ。

いいですねー、こういうほのぼのとしたお話は大好物です。
もはや作者に霖之助を書かせると一級品ですね。上手くキャラを掴めていると思います。
ちょっとした日常風景の中で見る、何気ない光景に頬を緩めてかなわない、そんな作品。
ただ、こういったジャンルは最近の流行なのか、目新しさや新鮮さは見受けられませんでした。
これからどんどんハードルが高くなっていくのでしょうが、作者の次回作にも期待です。

評価(五段階評価)
文章力・構成力  ★★★★
読了感・満足感  ★★★★★
ニヤニヤ度    ★★★★
総合評価     ★★★★

「リグル最強への道 上下」 白氏

「リグル最強への道 上下」 白氏
あらすじ
自分の非力さを嘆いた虫の王リグルが、幻想郷の強者たちに挑戦する。
レミリア、紫、輝夜、神奈子。
歴然の戦力差に怯みながらも、強い意志を秘めたリグルの長い戦いが今始まる。

あらすじではこんな事を書きましたが、実際はバトル物ではなくほのぼのギャグです。
でも様々な出会いややり取りに一喜一憂するリグルが可愛いんだな!これが。
酒癖の悪いリグルが、悪酔いして暴れるシーンはかなり笑えました。
惜しむらくは、少し展開がワンパターンだったかなってとこと、敵役の魅力や描写が物足りなかった点。
これはついでなのですが、同じ作者が書いたプチ最新作は一見の価値アリですw

評価(五段階評価)
文章力・構成力 ★★★
読了感・満足感 ★★★★
ギャグ度    ★★★
総合評価    ★★★

「 click here !!」Ph氏

「 click here !!」Ph氏
惜しむらくは発想の薄さか。
題材自体は珍しくないし、内容もキャラ紹介のようなもの。
ただ、ラストに持っていく構成に関しては努力しているように感じた。
具体的には中有の道と白玉楼の辺り。
作家本人が東方をつかむために書き出した習作って感じに見える。

 

「 click here!!」
作品集:63
作者:Ph 氏

幻想郷紹介文。
ふむと頷くような文章でありました。
けれど、意外と小さく綺麗に纏まってしまったというのが個人的には残念でありました。

意外性     ★★★☆☆

「博霊大結界の…」無刃氏

「博霊大結界の…」無刃氏
タイトルから誤字っているようだが、そのまま書き出した。
発想としては面白いのかも知れない。
でも個人的にはどこかで見た気がするので別に驚かなかった。
SSの内容がその発想のみに重点が置かれているため、今まで見たことなかった人は新鮮な解釈、と好意的に受け取るかもしれない。
あまりに前後がないせいか、魔理沙の対応に感情移入がしにくい。

「お酒のせいお酒のせい」 甘いの氏

「お酒のせいお酒のせい」 甘いの氏
会話文だけ、かつ「」がないのは「縛られないという暗喩なのか。
好意的に解釈するとそうなるが、悪く言えば結局読みにくい、に集約される。
キャラを段落の数で分けるならそう統一すれば少しはマシになったかもしれない。
オチも弱い気がするが、ほのぼのは出来る。ちゃんと読めば。
でも文体のせいで流し読まれてしまうと思う。
内容に関しては可もなく不可もなく。酒呑んで語る鬼もそれっぽい。

 

「お酒のせいお酒のせい」
作品集:63
作者:甘いの。 氏

酒入ってると色々と前後不覚になるよね。
溶けてしまいそうでした、見てると。
でも如何せん短いなぁ。

酒臭さ    ★★★★★
満足度    ★★☆☆☆

「だって屋台が好きだから」もう・・・ニートしてもいいよね・・・? 氏

「だって屋台が好きだから」もう・・・ニートしてもいいよね・・・? 氏
話題の貶しめに関してはそこまで感じなかった。というよりも。
テーマ自体が幻想郷というより、現代日本を主眼に置いたものである気がする。
屋台は盛況ではなかったのか、とかゆうリグをやりたかっただけではないか、とかそういうことも感じないわけではない。
2ボス1ボスがひたすら出てくるところも、二次創作ーって感じ。
それが悪いとは言わないが。
起承転結的にはちゃんと〆られていると思う。

 

「だって屋台が好きだから」
作品集:63
作者:もう・・・ニートしていいよね・・・? 氏

三点リーダーがきちんと打たれていないと違和感を感じる今日この頃。
・・・は二個セットで使うようにしようぜ。
もう少し話の練りこみがほしかった。
たしかに「いい話」ではあるんだけど、全体的に書き込みや至るための経緯が弱いため、説得力が足りない。

いい話ダナー度 ★★★☆☆
幽香度 ★★★★☆

「原因も解決も妬ましい!」 otg氏

「原因も解決も妬ましい!」 otg氏
導入のみで話が終わっているので評価も何もない。
せめてタイトルにそれと分かるものを付けてほしい。
あえて言うならば。
はじめ異変の内容に主眼が置かれていたのに終わりには恋愛に話が移っている。
所謂それが原因なんだよ的オチならちょっとな、という感じ。
異変の内容自体は先が気になった。因みにぱるしーは出てきてない。
他にもあとがきに問題があったらしく、色んな意味でバーボン。

「幻の霧雨魔理沙」キロリ氏

「幻の霧雨魔理沙」キロリ氏
斬新、だとは思う。
でもなぜか入り込めなかった。
いい話ではあるのだろうが、イイハナシダナーに至るまでのステップが欠けているような気がした。
魔理沙の中で色々と葛藤があり、それを克服していこうという結論が出たのは分かる。
筋道も立っているように見える。
ただそれが事実として理解は出来るが、体感は出来なかった、そんな気分。
レビュアーが悪いのかも知れない。

「Chicken and egg question」RYO氏

「Chicken and egg question」RYO氏
コメントがついていないのがこの作品を表してるような気がしないでもない。
悪くはない。決して悪くはないが、という感じ。コメントに困る。
テーマ自体もありがち。
諏訪子も泣くほどのものかな、と思ってしまう。
何かひねりでもあれば、そう感じざるをえない。

「自爆サンドイッチ」八重結界氏

自爆サンドイッチ」八重結界氏
飛んで火にいる夏の虫。
タイトルは所謂そういうことだと思う。
面白くなかった訳ではない、が、弱い。ギャグとしては弱かった。
あとがきも蛇足だったように思う。
前作あきゅんが可愛らしかったのでその落差、というのはある程度メジャーな作家の宿命か。

「約束の日」宵闇むつき氏

「約束の日」宵闇むつき氏
氏には過大評価で迷惑なのかも知れないが、レビュアーも米1の人と似たような感覚を受けた。
もっとも、気がついたのは読了後なのだけれど。
よくある死にネタで、それ以上でもそれ以下でもない。
特別なギミックも用意されていない様子。
よくある、と思われてしまってはおちおちしんみりも出来ない。
短いせいで引き込みも足らなかったように思う。

「博霊霊夢の一日~寂~」ほんわか長氏

「博霊霊夢の一日~寂~」ほんわか長氏
博霊、はなにか流行っているのか。それはさておく。
所謂日記形式のストーリー。日記ではないよな、とは思う(笑)
ともあれ、作者はとても霊夢が好きなのだろう。出てくるキャラもみんな霊夢が好きだ。
それだけは確実に伝わってくる。
ただ、家族愛で行くならそれで貫けばもっと起伏が出たのではないだろうか。
日記モノの常でヤマなしオチなしで起伏がないが、それが好きな人は好きだろう。

「きりさめまりさのかれいなるいちにち」愁氏

「きりさめまりさのかれいなるいちにち」愁氏
これはいいマリアリ。
魔理沙が引っ張る形じゃないのもテンプレからは外れているのだろう。
文章も軽快。脇役もいい味を出している。
若干長いかもしれないが、それはそれ。
まぁ、始終どこか甘い空気が流れるので疲れる人はいるかもしれないが。
甘いのが好きな人にはオススメ出来るだろう。

「芥川龍之介の歯車<上><下>」 リペヤー氏
河童と機械の絆を描いた王道の作品。

「芥川龍之介の歯車<上><下>」 リペヤー氏
あらすじ
秋の山、誰も近寄らない湖の底で金属の歯車やボルトが落ちてあるのを見つけたにとり。
点々と落ちてある部品に好奇心を駆られ、拾い続けたその先に待っていたのは壊れかけた鉄の竜だった。

河童と機械の絆を描いた王道の作品。
鉄の竜の挙動がまたいちいち愛らしく、始めは竜を怖がっていたにとりの心情の変化は微笑ましく感じます。
上下と分かれていますが、長さが気にならない話の運び方のおかげで一気に読めると思います。
欲を言えば、もう少しだけ敵側となったキャラのフォローが欲しかったかも。
しかし、読んだ後には多くの人が満足してくれると思います。是非、一読ください。

評価(五段階評価)
文章力     ★★★★★
満足感     ★★★★★
戦闘描写    ★★★★☆
総合評価    ★★★★★

機械に対して真っ直ぐなにとりと、無邪気な機械の竜の話。

【作品集】63
【ポイント】6040
【レート】12.64
※2009/08/18時点
【タイトル】芥川龍之介の歯車 (上・下編)
【書いた人】リペヤー 氏
【あらすじ】
 妖怪の山にある何の変哲もない溜め池、
ある日そこにふらっと立ち寄ったにとりは水底で光る歯車を見つける。
【感想】
 機械に対して真っ直ぐなにとりと、無邪気な機械の竜の話。
人見知りが激しいけど、一度知り合うと親交が深くなるにとりの描写や、外見に似合わず愛らしい機械の竜の描写が微笑ましい。
中心となるにとりと機械の竜から、ちょっと顔を出す秋姉妹まで、登場人物が皆生き生きとしていて、長さを感じることなく最後まで読むことが出来る。
ただ、機械の竜の正体、生まれた経緯について伏線張ったまま流れてしまったのは残念。

ストーリーがきちんと練られていて、先は読めるけれども、きちんとまとまった傑作だと思います。

【作品集】63
【作品】芥川龍之介の歯車<上> 「お勧め!」
【作者】リペヤーさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1227683372&log=63
【あらすじ】
にとりはあるため池の底で真新しい歯車を発見する。さらに捜索すると、ため池は洞窟へとつながっていて、そこでにとりは一部が壊れた機械竜と出会う。
そして、自立して動く機械竜――リュウノスケとにとりの交流が始まった。
【感想】
引きこもりがちのにとりが、ふとしたことから決行した冒険。そこで出会う異形のモノ。臆病なにとりが、機械に対する愛情と誇りから勇気をふりしぼったことで始まる交流。そんな温かな交流に、暗い展開の予感を混ぜて下へと続きます。

 

【作品集】63
【作品】芥川龍之介の歯車<下> 「お勧め!」
【作者】リペヤーさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1227683856&log=63
【あらすじ】
にとりと機械竜の交流は、はたしてどのような結末を迎えるか。
【感想】
いい話でした。ストーリーがきちんと練られていて、先は読めるけれども、きちんとまとまった傑作だと思います。にとりとリュウノスケの交流もさることながら、妖怪の山という組織を実にうまく描いていると思います。
スペルカードについて作者さんが誤解している面があったのだけ気になりますが、それは些細なことです。にとりの想いに頭が下がります。

「叫べ!声高らかに」 発泡酒さん

「叫べ!声高らかに」 発泡酒さん

あらすじ

博麗神社にまた地震がおこる。さっそく原因究明のため天子を訪ねる霊夢。
要石の動力不足が原因という天子が示した解決策とは?

発想が面白いです。途中のネタがオーソドックス過ぎてひねりがないのが
ちょっと勿体無かったですが、最初の発想が面白く、
落ちも私的には予想外だったので楽しめました。
ただ、もう少し小ネタを練ってもうひと工夫すればもっと面白くなったかも的な勿体無さもありますが、
そうすると切れ味が悪くなってしまうかもしれないので、どっちが好きかは人に分かれそう。

ぶんりん。 えちぜん蚊二。氏

ぶんりん。 えちぜん蚊二。氏

登場人物は霖之助と文。

あらすじ
雪の降る中、酔っ払って倒れた霖之助を助けたのは、文だった……。

意外なCPものですが、文体に惹かれるものがなく(事実、はじめの何行か読んでいて読むのやめようと思ったくらい)
話自体も練り込み不足で、とってつけたような感じで全体的に物足りないのですが、
シチュエーションは面白く、このお話を読むと何かしらのインスピレーションを受けるかもしれません。
この作者の次作に期待したいですね。

「月を向く向日葵」キロリさん

「月を向く向日葵」キロリさん

あらすじ

風見幽香は怒っていた。
そして偶然そこに遭遇し、攻撃を受けた十六夜咲夜は幽香の怒りの原因を聞くことに。

怒りの原因、怒りの原因となった物の設定。ともに発想が面白かった。
それを解決策もすっきりしていて違和感なし。
最後の落ちも綺麗だけど、二人程不幸になっちゃった人がいて可哀そうでした。
さらっと読めて違和感がなく面白い作品でした。

 

「月を向く向日葵」
作品集:63
作者:キロリ 氏 

ゆうかりんがちょっぴりワガママでキュートで短気。
だがちょっとまってほしい。
花映塚では優曇華院に、ものすごくのん気と評されていたのではないだろうか。
それに人間の里にもお買い物にきちゃったりと、最悪の割りには幽香ちゃんは意外と紳士的。
きっと壊れた傘のことを思って夜な夜な枕を濡らし、どうすればいいのかとコッソリ霊夢に相談を持ちかけたりしているに違いないな。
そう考えていたら、俺が千万発分の魔砲を放ちつつ、腹筋をはじめそうだ。


オチには伏線がしっかり張られていて吹いた。2度目で気づいて爆笑。
しかし、無銘の丘は山の中腹にあるものなのかな? と引っかかった。

けど書く人ごとに色々な表情を見せるキャラがいるのが創想話の魅力。
可愛い幽香ちゃんが見れたので、個人的には大満足でした。

幽香さま ★★★★★

 

月を向く向日葵 キロリ氏
 傘が壊れた幽香と咲夜の話。
 咲幽って割と新しいんじゃないかと思う。傘の設定も説得力があってよかった。
 過去作「虹色の弑虐」(作品集61)もおすすめ。
 ついでに同氏は、ネタは良いんだが文章力が追い付いてない印象を受ける。

『十六夜咲夜が記憶喪失になって、レミリアに口ではいえないことをいろいろしてしまう話』 超空気作家まるきゅー氏

『十六夜咲夜が記憶喪失になって、レミリアに口ではいえないことをいろいろしてしまう話』 作者: 超空気作家まるきゅー
ふとしたことで咲夜は記憶喪失になってしまう。そんな咲夜にレミリアは「解雇されたくなければある難題を解いてほしい」と謎かけをするという話。
タイトルと作者名と本文冒頭を見て「なんだ、キャラ崩壊バカ話か」と読むのをやめてしまう人が多そうだが、それはちょっともったいないと思えるほどいい作品。
まったりとした描写もいいが、作品全体が一つのコンセプトによってきちんと組み立てられているのが心地よい。
挟まれるミステリーはお話作り用のものなので、トリックに穴があるのが少々残念。

『ファーストキス ~蓮子とメリーの場合』 作者: 野田文七氏

『ファーストキス ~蓮子とメリーの場合』 作者: 野田文七氏
蓮子とメリーの出会いから告白までの話。
ガチ百合。百合嫌いはすぐ回れ右。秘封百合ネタ好きは必読。
メリーの一人称で話が進み、まるで少女漫画のように心の描写に重点を置いているのがいい。
告白シーンのシチュエーションの異常さもひどく心惹かれるものだった。
修正版もあったりするが、置いてある場所はスレ違いなので言わない。

「あったか毒人形」漢字太郎さん

「あったか毒人形」漢字太郎さん

あらすじ

幽香や永琳ですら敗れたという○○に、
メディスンが挑む。

完全にいい人になっちゃってはいないけど、どこかメディに甘くなっている幽香と、
とても素直で純粋な感じのメディスンの関係が良かった。
暖かい雰囲気の話で大好物です。

いかに嫉妬もするべきか! ナルスフ氏

いかに嫉妬もするべきか! ナルスフ氏

地霊殿が始まるより前の、チルノとパルスィの話。
全体的にコントというか漫才(無論チルノボケ&パルスィツッコミ)を見ているような雰囲気でポンポンとテンポよく話が進む。
おそらくパロディと思われるギャグも元ネタ知らなくても笑える(と個人的には思う)類のものなので安心して読める。
あまり長くないので時間のない方でも楽しめます。
この二人のコンビはなかなかいいなと思ったので今後も読んでみたいものです。

「小春日和」与吉氏

「小春日和」 予吉氏
博麗霊夢の淡々とした日常を描く。
というよりも、日常のほんのワンシーンを切り取った作品。
氏の根底にあるやさしい幻想郷を写実している。
短く、さらりと読める。

因みに、氏の作品には珍しく霖之介絡みではない。
氏を名前避けしようとし始めた人は一読の価値アリ。
「鍋」の後半でなんとなく描きたいものが伝わってきてはいたが、これはその試行錯誤の結果ではなかろうか。

「妬ましいけど、心地良い」喉飴と嶺上開花氏

「妬ましいけど、心地良い」 喉飴と嶺上開花 氏
勇パルな作品。
会話文が多く、展開にももう一ひねり欲しいところ。
勇儀とパルスィを絡ませようと思ったらそうなってしまうのかもしれないが。
普段ぷちに投稿されているとのことで、そのせいか、短め。
さらりと糖分を補給したい方向き。

「小悪魔と学ぶ、上手な人間の壊し方」超空気作家まるきゅーさん

「小悪魔と学ぶ、上手な人間の壊し方」超空気作家まるきゅーさん
あらすじ

なんと咲夜が吸血鬼になった??
しかし血を姉妹で吸ったため羽が左右で違っちゃうわ
レミリアとフランが咲夜の親権を争って喧嘩になるわで混乱

そこで腹黒小悪魔がある目的のために陰謀を巡らすが・・・
中国は従順かわいい

「ザ・鳥目コンビ」 飛び入り魚 氏

作品集:63
作者:飛び入り魚 氏

会話や地の文で笑わせようとするのが、かえって内容と噛みあっていないように思えた。
主旋律と副旋律が上手く合っていないと、ゴチャゴチャしてしまうのだ。

夜雀っぷり    ★★★★★

「八雲紫の鬼隠し」 有我悟 氏
いかにして鬼が消えたか、ということの一考察。

「八雲紫の鬼隠し」
作品集:63
作者:有我悟 氏

いかにして鬼が消えたか、ということの一考察。
ゆかりんは色々と暗躍してそうなのでこれもアリかな? と思うけど
萃香が知ったらキレそうだなぁ・・・・・・。

民話っぽさ ★★★★★

子供の時に読んだ、民話を思い出しました。

【作品集】63
【タイトル】八雲紫の鬼隠し    
【書いた人】有我悟 氏
【あらすじ】
昔々、まだ鬼が幻想郷に住んでいた頃のお話。
鬼とヒトとの間に、勝負に勝てば宝を、負ければ攫われてしまうという取り決めがあった。
男共は、鬼の挑発や誘惑に乗って勝負を受けるが負けてしまい、一人、また一人と攫われていく。
そうして父親が攫われてしまった子供が、
父が帰ってくるように、母が元気になるように、という願掛けをするため百度参りをしていた。
そこに・・・。

【感想】
子供の時に読んだ、民話を思い出しました。
桃太郎や一寸法師の様に綺麗な終わり方では無いので、現実的な感じがしました。
読んでいて、鬼がチンピラにしか見えないという不思議。挑発をしたりするってのがまた・・・。
オチがちゃんとあって、その説明も後書きでしてくれているのが良かった。
下ネタ(って程なのかな)ってコメントがあるけれど、
民話とか神話だったら当たり前に出てきたりするんだけれどなぁ。
やっぱり、こういう場所だとそういう単語を出しちゃ駄目なのかな、と思いました。

「悟る少女の思う真実」 道標 氏

「悟る少女の思う真実」
作品集:63
作者:道標 氏 

女子高生「かーわーいーいー」
いや、こんなさとりんがいたらそれはそれで世界が平和になると思います。

ちゅっちゅ度 ★★★★★

「悟る少女の思う真実」
作品集:63
作者:道標 氏 

女子高生「かーわーいーいー」
いや、こんなさとりんがいたらそれはそれで世界が平和になると思います。

ちゅっちゅ度 ★★★★★
※大事なことだから二回言ったそうです。

巫女殺し いこの氏

巫女殺し いこの氏

 酒に酔う早苗の話。
 早苗視点での文章がテンポよく、酒に酔いながら可愛く喋るのがやばい。
 早苗さんが巫女殺しにヤられていると思っていたら、俺が早苗に殺されていた。何をいって(ry
 過去作「冬の縁側」(作品集61)もおすすめ。

「太陽に焦がれて」猫井はかま氏

「太陽に焦がれて」猫井はかま氏

珍しい霊フラ。
フラン一人称で霊夢への想いを描写する。
展開自体に驚きはないが、手を伸ばすイカロス的表現が心をくすぐる。
ああ、相手は魔理沙ではなく霊夢なんだな、という感じ。
惜しむらくはフランの心情の前後に若干のズレが生じていることか。

「永遠を生きるものの刹那の夢」鈴風忍 氏

「永遠を生きるものの刹那の夢」鈴風忍 氏

男は恋に落ちた。彼女を一目見たその時から。

永遠亭を主題にした切ない恋物語。
オリ主ということで好き嫌いが分かれるかも知れないが、使い古されたテーマをしっとりと描いている。
個人的には髪の色をあるものに例える描写がとても気に入った。
ヒロインを卑怯と見るか否かは読者次第なんだろうなぁと単純な構成ゆえ考えさせられた。

「恋愛小説 一人用」智弘氏

「恋愛小説 一人用」智弘氏

お気に入りの人形をなくし、退屈を持て余したフランは咲夜の提言で普段やらないことを試してみることに……

フランの狂気を描いた物語。
短いながら登場人物一人一人にしっかり情感が篭っている。
フランの咲夜に向けた第一声はとても洒落が利いていて面白い。
テーマ自体はよくある気がするが、地の文も小粋に、かつ読みやすくされているようで好感が持てる。

「閉じた瞳、開く心」RYO氏

「閉じた瞳、開く心」RYO氏

地霊殿でお茶を飲んでいたさとりは、ペットの猫に来客を知らされる。
来客に突きつけられる驚愕の事実とは……

さとりとこいしをメインにした話。
地の文は割ととってあるし、心理描写事態も悪くない。
こいしの提案自体も新しいネタにされてしまうのかと冷や冷やものである。
いくらか三人称と一人称の混同があり、三点リーダを使用したほうがよいところが幾つか。
やや展開が急であるように見受けられるので、もう少し丁寧に話を進めたら良かったんじゃなかろうか。
この作品で言える一番のことは。
無意識ってエロいな!

「優しさ」七氏

「優しさ」七氏

賽の河原、淡々と石を積む子どもを、小町はただ見ていることしか出来なかった……

小町と映姫様を主軸に添えた話。
小町の優しさ、映姫様の優しさそれぞれに焦点を入れている。
注意書きの意味は分かるが、つけなくても良かった気がしてならない。
全体的に丁寧に描写されてはいるが、注意書きの分序盤の土台をもっと固めてもよかったのでは。
映姫様の閻魔馴れ初めの話は初めて見た気がして新鮮だった。

幽香汁 幻想と空想の混ぜ人氏

幽香汁 幻想と空想の混ぜ人氏

開いた瞬間「いつの間に!?」とびびってしまった。
アイデア賞を送りたいほどの見事な仕掛け。この楽しい驚きを与えてくれただけでも評価したい。
お話の内容はというと、冬の博麗神社を舞台としほのぼの百合コメディ。
若干のキャラ崩しを交えてることもあり、そういうのが好みでない人にはとことんつまらないだろう。
しかし自分としては十分楽しめた。押されっぱなしの幽香も可愛いし、読んでいて絵が浮かんでくるような文章もいい。

ようかんが鍛えた楼観剣 PNS氏

ようかんが鍛えた楼観剣
【書いた人】PNS氏
【作品集】63 
【あらすじ&感想】
ようかんになりなさい。という謎の言葉を幽々子に授けられた妖夢は橙とともに3日間の
修行の旅に出る。
ようかんとはなんなのか?橙をお供につけた紫の真意は?
ギャグ、シリアス混合話

全3話と少々長いが、序盤はギャグ混じりの軽妙な展開で話に入りやすかったし
主軸メンバー固定で周りを様々なキャラが彩る形式なので常に新鮮にサクサク読めた。
おしいのがそれまで色々と丁寧に描写していったのに終盤が少し唐突な事。
ただラストはきっちり〆ているので読み物としての読み応えはあると思う。

【五段階評価】
文章力 ★★★★☆(格別良いとは言えないが、安心して読めますね)
構成力 ★★★☆☆(起承転結の転の部分が急ぎすぎな気が。すごくおしい)
戦闘描写 ★★★★☆(描写そのものはイィ!でもちょっと唐突かな)
総合評価 ★★★★☆(展開そのものはすげー好き!でもその分細かい所が気になる)

『統合』 まや氏

『統合』 まや氏
登場キャラ 妖夢(半霊含む) 幽々子 紫

あらすじ
妖夢が二人になってしまった。もう一人の妖夢は、彼女の半霊が変化したもので、彼女と言動は正反対なのだ。
果たしてそうなってしまった原因は!?
そして彼女は元に戻ることができるのだろうか?

幽々子のために苛烈な鍛錬にも耐える、妖夢のまっすぐでひたむきな姿。
そして、そんな彼女を気に掛ける幽々子。そんな二人の関係が、
見ていて微笑ましいお話です。
それほど長いお話ではありませんが、お勧めの一作です。

ほのぼの度★★★
わくわく感★★★
ミステリー★★★

絡まれ酒 蕎麦犬氏

【タイトル】『絡まれ酒』   【書いた人】蕎麦犬氏
【あらすじ&感想】
旧都で一番大きな居酒屋にて、水橋パルスィは一人酒を呑んでいた。
広い店内はほぼ満席。彼女以外は全てグループ連れで、呑めや歌えやの賑やかな宴席。
自分の置かれた惨めな状況に嫉妬を抱き、あと一杯呑んだら店を出ようと決めたパルスィの
元に、別席の集団の中心に居た筈の星熊勇儀がやって来る。
好意的な態度で接する勇儀に、パルスィは「私はあなたが嫌い。大がつくほど嫌いよ」と棘の
ある言葉を叩きつけるが……。

話の主軸はパルスィと勇儀のやりとり。
その気になれば橋姫ごとき軽く捻り潰せるとも取れる様子で余裕綽々の勇儀に対し、流され
そうになりながらも矜持を胸に一歩も退かないパルスィが実にかっこいい。
「―――なんて言うとでも思ったかこのバカ鬼が」という台詞には最高に痺れた。
けれども勇儀は最後まで勇儀であり、パルスィもそれを認めざるを得ないのだった。
読後感がとても爽やか。

【五段階評価】
文章力 ★★★★☆(作者が後書きで一人称記述の難しさに触れていますが、読みやすいです)
構成力 ★★★☆☆(特別凝ったことはしていませんけど、問題無いかと)
宴会描写 ★★★★★(居酒屋で呑んで騒ぐ旧都の連中、本当に楽しそう。私も混ぜて!)
総合評価 ★★★★☆(良作です)

文字の無いメモ帳 BLS

【作品集】63
【タイトル】文字の無いメモ帳   【書いた人】BLS

【あらすじ&感想】
文がチルノの元へ取材に行くが、いつもの取材手帳ではなく何故か小さいメモ帳
チルノは文の体調不良を見抜いたが彼女は強がりを言う
ネタを探している文を自分の家に招待する事となった

世にも珍しいチルノx文
チルノがやたらと家庭的。なんか包丁とか使ってるし、大ちゃんとレティの料理作ってるっぽい
他のSSでよくあるような馬鹿を強調するような事は無くチルノかわいいよチルノが普通に楽しめる
フランを必死で弁護するチルノかわいいよチルノ

【五段階評価】
長さ     ★★☆☆☆
幼な妻   ★★★★★
満足度   ★★★★☆
  ⑨    ☆☆☆☆☆

桜花密室 超空気作家まるきゅー氏

【作品集】63 
【タイトル】桜花密室   【書いた人】超空気作家まるきゅー氏
【あらすじ&感想】
ある日、幽々子はある難題を妖夢に課す
この桜花結界を越えてわたしを殺してみなさい。

妖夢の成長を描いた作品
突っ込み所は多々有るかもしれないが
私的にまるきゅー氏の作品で一番好きかもしれない。
ありがちかもしれないが最後の描写が気に入っている。

紫の死んだ日 電気羊氏

【作品集】63
【タイトル】紫の死んだ日
【書いた人】電気羊氏
【あらすじ】
いつもと同じ様に紫が霊夢の元へやって来た。ただ、一つだけ違ったのは紫が自分はもう死ぬと伝えに来たこと。
紫がケラケラとあっさり言うから霊夢は思わず冗談にしては重いと考えるが、紫の瞳に悲しい色を見てしまった。
紫は最後に霊夢とデートがしたいと言い、冗談じゃないと分かった霊夢はそれに応じた。
【感想】
起承転結から霊夢の心情描写など、分かりやすく非常に読みやすい。それでいて引き込まれる内容。バランスがとっても良い作品でした。
【五段階評価】
文章力★★★★☆(三点リーダーを使わず・を使うのはわざとなのかな?どちらにしろ・多用により薄っぺらく感じられてしまう作用とテンポがわすがに崩れてしまう作用が起きていた)
文章構成度★★★★★(違和感も無く起承転結がしっかりしていました)
紫愛され度★★★★★(愛が感じられました)

星熊勇儀の鬼退治 猫井はかま氏
パルスィは昔を思い出していた。

【作品集】63
【タイトル】星熊勇儀の鬼退治
【書いた人】猫井はかま氏
【あらすじ】
パルスィは昔を思い出していた。昔の忘れられない出来事を。差し出された手から、逃げ出したことを。
【感想】
最初はほのぼのした空気かなぁと思ったら、段々と変わる空気。その空気の変換までの流れが実に上手い!
【五段階評価】
雰囲気★★★★★(展開が読めないドキドキする感覚がありました)
パルスィ愛され度★★★★★(異常な程に)
総合評価★★★★☆(百合要素を含むため、人によっては苦手かもしれません)

短めなのでさっくり読めるかと。

「星熊勇義の鬼退治」
作者:猫井はかま氏
作品集:63
あらすじ:
今日も今日とて地底はお祭り騒ぎ。
宴会で盛り上がる旧都を妬ましげにパルスィは眺めていた。
そんな所に勇義が「一緒に飲もうじゃないか」と、酒をその手に提げて現れて……。
感想:
ネタバレになっちゃうのであまり詳しくは言えませんが……勇パル勇パル。
同氏の「蜘蛛の糸」にも見られますが、こういう愛っていうのは個人的に大好きです。
短めなのでさっくり読めるかと。
五段階評価:
文章力 ★★★☆☆(文法はOK、でももうちょっと表現の厚みを増やせれば更に良いかと)
発想 ★★★★☆(パルスィがなぜ嫉妬深いのか。心中を見抜く勇義がかっこいいです)
総合 ★★★☆☆(限りなく四ツ星に近い辺りで。)

神様だってそれなりに人様なのさ。  大崎屋てゐ蔵氏

【作品集】63

【タイトル】神様だってそれなりに人様なのさ。
【書いた人】大崎屋てゐ蔵氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1227411879&log=63
【メイン】神奈子 諏訪子 早苗 神綺 魅魔
【あらすじ】
守矢神社暇な神様達の日常。人をからかって遊んだりからかわれて遊ばれたり。
そこにやって来たるは魔界の神と、博麗神社の祟り神。
この神達の目的とは。

【感想】
ほのぼの幻想郷。適度なギャグと日常の会話で気軽にサクサク読めると思います。
人間よりも人間らしい神様達の会話は見ていて和みます。
ちょっと中途半端で終わったのが気になったかな……?

【五段階評価】
★★★☆☆(濃い内容を求めてる方は×。ほのぼの好きには+1)