【作品】『B境界の突破者』
【作品集】71
【作者】胡椒中豆茶氏
【あらすじ】
香霖堂に唐突に紫が現れるのは、既に霖之助の中で日常となっていた。
今日もまた、そんな平凡な日々が流れていくものと彼は確信していたが、そのとき、紫には気づいて欲しい事実があったのだ。
紫が気づいて欲しかったこととは?
真を写すが写真。霖之助にアルバムに秘められた残酷な真実とは?
そして次々と明らかになる謎の果てに彼らは、ついに『B境界』という答えにたどり着く。
ほんとどうぞお幸せに。
【感想】
もはや理性でなく本能で読むもの。
作者のセンスをいかんなく発揮したある意味神作である。
独特の台詞回しと序盤のしっとりした場面からの二転三転は圧巻の一言。
普通気づくだろそれ! ってところに気づかない、というラブコメの基本がものすごく歪んだ形で押さえられてるあたりはさすがとしか言いようがない。
そうだよね。これはラブコメだよね。アハハハハ。
それにしても、この霖之助はキバヤシ理論、惚れられ体質、変態といった、すべての霖之助の集大成のようにも思える。
混ぜるな危険と言うことですね。わかります。
【五段階評価】
文章★★★★★
構成★★★★★
変態★★★★★
センス★★★★★
カオス★★★★★
ツインテール★★★★★
な、なんだってー!★★★★★
【作品集】71
【作品】B境界の突破者
【作者】胡椒中豆茶さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1236054533&log=71
物語16点 キャラクター17点 ストーリー15点 構成15点 表現17点
総点80点
なんといったらいいか。有頂天なテンションで一気に突っ走る作品。
乗り遅れたら即死する。
テンションに押し切られるかたちで気づいたら終点だった。
【作品集】71
【タイトル】B境界の突破者
【書いた人】胡椒中豆茶氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1236054533&log=71
【あらすじ&感想】
香霖堂。霖之助と紫がうんたらかんたら。そして、紫はB境界を突破する。
2009年初投稿作家の中でも異彩を放つ胡椒中豆茶氏がデビュー二ヶ月で送り出した四万点越えの迷作。
氏の勢いに乗っかって読んでいるうちに、どこか遠くの世界にご案内されていました。
【五段階評価】
★★★★★
【作品集】71
【タイトル】B境界の突破者
【書いた人】胡椒中豆茶 氏
【ポイント】48880
【レート】14.98
(2010/05/14時点)
【あらすじ】
香霖堂に紫が訪れる事が日常となっていたある日、
いつも通り甘いやり取りが続くと思いきや……
怒涛の展開の後に明かされる霖之助の趣味、紫の思い、そして飛び越えるB境界。
【感想】
正直に言って、高得点の作品としては珍しく、人を選ぶ作品だと思う。
作者のノリに付いていければ砂糖漬けの新世界へ旅立てるが、
付いていけなければ意味不明な作品と捉えられてしまうだろう。
香霖堂が舞台の作品らしい静かな書き出しが幻のように、
制御装置の壊れたロケットの如く、設定と展開が物凄い勢いですっ飛んで行く。
それでいて、しっかり手綱をとれている作者のセンスと構成力には脱帽。
人類には早すぎるというのが適切だろうか。タイトル通り、色々と突き抜けた作品。
【総合評価】★★★★☆(良い経験になる。読んでないなら読むべし。)
【作品集】71
【タイトル】B境界の突破者
【書いた人】胡椒中豆茶氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1236054533&log=71
【あらすじ】
アルバムを眺めていた霖之助の元に紫がやって来た。
なんだか様子がおかしいような……。
【感想】
もうね、負けた。やられた。卑怯すぎるくらいに突き抜けちゃってるんだもの。
きっと前半の展開で終わっていたらここまで評価されることは無かったと思います。
というか普通の作家さんだったら前半までしか考えられないでしょう。
それを胡椒中豆茶氏は思いっきり突破してしまった。誰も予想できないその先を創り上げてしまったのです。
文句を言いたくても言えなくなってしまう作品。読み終えた後には一種の清々しい気持ちになれるでしょう。
納得の一品です。
【五段階評価】
★★★★★★★★(振り切っちまったよ)
~個人的お気に入り本文抜粋~
全部。
【作品集】71
【タイトル】B境界の突破者
【書いた人】胡椒中豆茶氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1236054533&log=71
【あらすじ】
香霖堂でアルバムを見ていた霖之助のもとを紫が訪れる。
紫が訪れること自体は珍しくもない。ただ、その日紫は何か“重大な事”に気づいて欲しいらしかった。
【感想】
正直どう紹介すればいいかわからない。
あの凄まじい内容は無理に短く纏めるものではないよう思える。
とりあえず中盤くらいまで一気に読み進めて欲しい。そこからは最後までノンストップで突き進めるだろう。逆に途中から読んだり一部だけを抜き出して読んでも面白さが感じにくいと思う。一段ずつ階段をのぼっていたと思ったら、いきなり地球の裏側まで垂直落下していくような、そのジェットコースター感を楽しむ作品だと思うので。
【五段階評価】★★★★★(六万五千年間末永く爆発すればいいんじゃないかな)
【作品集】71
【作品】想いは神と風を越えて
【作者】マサキ氏
【あらすじ】
文と早苗の大ゲンカ!
【感想】
喧嘩の後には・・・。
タグにもあるとおりカップリング作品。甘い、というか王道的な展開。
新鮮味はありますがとんがった作品ではないのである意味安心して読めます。
文の葛藤がもどかしくてニヤニヤ。
【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★☆☆
百合★★★★☆
総合評価★★★☆☆
【作品集】71
【作品】想いは神と風を越えて
【作者】マサキさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1236040544&log=71
【あらすじ】
射命丸文の最近の悩みは、東風谷早苗のことばかり考えてしまうことだ。
そんなある日、文はつい心にもないひどいことを早苗に言ってしまう。
【感想】
タグの通り。百合っぽくありながら、友情と百合の境目が曖昧な無垢な少女のようでもあり。展開自体は非常に王道なので、どんな感じにストーリーが流れるかほぼ読めます。
それだけに安心して読めますが。開き直った早苗の無茶っぷりを楽しむのがたぶん正解です。
【作品集】71
【作品】死に乾杯
【作者】RYO氏
【あらすじ】
「イナバが死んだわ」
そう、今日は永遠亭で生きた一匹の兎の、特別な日。
【感想】
死と永遠と主題においた、静かな作品。
全てのイナバ達の思い出を語れる姫さまがなんとも素敵。
死に憧れる姫さまにちょっとうるっときました。
【5段階評価】
文章★★☆☆☆
構成★★★★☆
因幡★★★★☆
総合評価★★★☆☆
【作品集】71
【作品】「落ちない。」
【作者】十把ひとからげ氏
【あらすじ】
映姫と生臭い和尚の一期一会の物語。
【感想】
「以津魔天。」の作者さん。
読み終わってつぶやいたのが「なにこの一休」。
映姫様のお仕事って書くの難しいと思うんですがちゃんとお仕事してる!
重々しい空気なのに軽妙な文体もお見事。
すべらんなぁ~。
【5段階評価】
文章★★★★★
構成★★★★☆
頓智★★★★★
総合評価★★★★★
【作品集】71
【作品】「喜ぶ顔が見たいから」
【作者】神谷氏
【あらすじ】
夏の洩矢神社。
河城にとりは、妖怪の山唯一の人間、東風谷早苗に、河童の発明大会に出品する作品について、構想を求める。
これといって思い浮かぶ物の無い早苗に対し、にとりはただ、あれば便利だなと思う物で良いから、と告げる。
なぜ、河童の仲間では無く、自分に尋ねるのか、自分の作りたいものでは駄目なのか、という早苗の疑問に対してにとりは、ある少年との過去の思い出を語る――
【感想】
にとり姉さん!
タグの早苗さんに惹かれて見たが、早苗さんの出番は少なかった。
しかし、技術者としてのにとりと、面倒見の良いお姉さんとしてのにとりの魅力が、見事に書かれていた作品。
好きですねえ、この雰囲気は。河童が人間を盟友と呼ぶのも、もしかしたら、彼ら自身に似ているからかもしれません。
「なあに、河童と人間は盟友なんだ。礼には及ばないよ」
【作品集】71
【作品】喜ぶ顔が見たいから 「お勧め!」
【作者】神谷さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1236094144&log=71
【あらすじ】
にとりは、自分の発明に対する最大のモチベーションを早苗に話す。
【感想】
河童社会に関する独自設定が丁寧に描かれています。そして、にとりの発明に対するモチベーションが、彼女の過去の一エピソードを描くことでよく分かるようになっています。にとりが人間が好きという設定がありますが、それもうまく生かしているので納得。
それはそれとして、あれの原理、分かっているつもりでしたがいざ誰かに説明しようと思うと無理かなと考えさせられました。求聞史記にも書かれていましたが、我々は文明の利器の原理を本当に知らないなあ……。
【作品集】71
【作品】「妖忌の大冒険」
【作者】yuz氏
【あらすじ】
それは妖忌の誕生日前日。妖忌は白玉楼を去ろうとしていた。
【感想】
,. -‐'''''""¨¨¨ヽ (.___,,,... -ァァフ| あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ! |i i| }! }} //| |l、{ j} /,,ィ//| 『妖忌が剣を振るった瞬間 i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ 「妖忌の冒険はおわってしまった!」』 |リ u' } ,ノ _,!V,ハ | /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人 な… 何を言ってるのか わからねーと思うが /' ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ おれも何をされたのかわからなかった… ,゙ / )ヽ iLレ u' | | ヾlトハ〉 |/_/ ハ !ニ⊇ '/:} V:::::ヽ 頭がどうにかなりそうだった… // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐ \ 催眠術だとか超スピードだとか / // 广¨´ /' /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ ノ ' / ノ:::::`ー-、___/:::::// ヽ } _/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::... イ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
【5段階評価】
文章★★★★★
構成★★★★★
意外性★★★★☆
総合評価★★★★★
【作品集】71
【作品】妖忌の大冒険
【作者】yuz氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1236261628&log=71
【あらすじ】
妖忌は荷造りを終えていた。
彼は今夜、白玉楼を出立する。
【感想】
タイトルの割にはスクロールバーが短いな……と思ったらこのオチ。
最初のシリアスとの差が強烈で、腹筋を粉砕しにきます。
とくに後書きwwwwww
【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★★☆
妖夢かわいいよ妖夢★★★★★
総合評価★★★★☆
【作品集】71
【タイトル】妖忌の大冒険 【書いた人】yuz氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/71/1236261628
【POINT】16390(2013/09/15時点) 【容量】3.23KB
【あらすじ&感想】
妖忌はある日、幽々子と妖夢のもとから旅立つことに決める。妖夢には知らせず……という出だし。
タイトルの珍妙さと出だしのシリアスさのアンバランスが、まず「おやっ」と思わせる。
簡潔な文でありながら、小難しい単語が散見されるのを見て、どうも作者の思惑にはまりつつあるのを感じる。
そして、オチ。笑う。
あとがき。さらに笑う。
やられたーと思わされる掌編。
【作品集】71
【作品】1106体目の犬走椛
【作者】飛び入り氏
【あらすじ】
椛は文から「スペルカードを使えるようになったら、会いましょう」という手紙を貰う。
その日から椛の過酷な修行が始まった。
【感想】
タイトルの意味は全て読み終えることで分かります。
実に不思議でふわふわとした世界観でした。スペルカードの解釈が良かった。
頑張る椛が可愛いです!
【5段階評価】
文章★★★★☆
構成★★★★★
スペル★★★★★
総合評価★★★★☆
【作品集】71
【作品】爪先に気をつけろ
【作者】sdsd氏
【あらすじ】
ちょいと聞いとくれ。
神社をやってる私のウチには、とびきり可愛い女の子がいる。
【感想】
ウチの子が一番可愛い! な神奈子様。
こんな親バカ二柱に囲まれて暮らしていたらそりゃ早苗さんもああなりますねぇ。
娘自慢を堪能あれ。
【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★★☆
親馬鹿★★★★★
総合評価★★★★☆
【作品集】71
【作品】八雲の式の式の式
【作者】PNS氏
【あらすじ】
橙は紫に話し始める。
紫と同じ空気を纏っていた自らの式、「青」のことを。
【感想】
タグを見るとクロスオーバーにオリキャラと地雷臭満々でした。
ここまでストレートに爆発するとは……見事に泣かせてもらいました。
式の正体は読者ならすぐ分かるだけに次のスペルは何が来るのだろうとドキドキワクワク。
良い意味で本当の悪役が存在しない古き良き時代の大長編。
作品への愛を持って書けばきっちりと素晴らしい作品に仕上がるんですね。
二次創作の醍醐味が沢山詰まった素敵なお話でした。
【5段階評価】
文章★★★★★
構成★★★★★
青狸★★★★★
総合評価★★★★★
【作品集】71
【ポイント】14150(後編)
【レート】14.25(後編)
※2009/08/18時点
【タイトル】八雲の式の式の式 (前・後篇)
【書いた人】PNS 氏
【あらすじ】
橙の言うことを全く聞かない猫たち、それを藍に泣きつき、説得がいつの間にか愚痴に代わる藍。
そんな八雲一家の日常のもと、橙は紫に冬に出会った妖怪「青」について語りだす……
【感想】
八雲一家にバカルテット、お母さんレティ、クロスオーバー、オリキャラと、
一歩間違えれば地雷原確定な設定だが、それらを非常に上手く調理している。
泣き虫ないじめられっ子に音痴ないじめっ子の代わりに、
泣き虫な式と最強な氷精が天狗達から青を守り、元の世界へ返す超大作。
筋の通った悪役に影から手助けする妖怪、組織の都合に立ち向かう
子供(のような妖怪)達という構図は、まさに懐かしき藤子時代のドラ長編。
クロスオーバーの醍醐味を味わえる作品。
【作品集71】
【タイトル】八雲の式の式の式(前編・後編)
【書いた人】PNS 氏
【サイズ】
【URL】前編:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1236367600&log=71
後編:ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1236367626&log=71
【あらすじ】
橙は、仲間と雪遊びをしているときに、変なものを見つけた。真っ青で、手足があって、丸顔の。どうやら記憶を記憶を失くしているらしいその妖怪(?)に、橙は「青」という名前をつけ、自分の式神にすることにした。
【感想】
ドラえもんとのクロスオーバー作品です。子供らしく純粋なバカルテットに、優しく包容力のあるドラえもん。まるで本当に、映画ドラえもんを観ているかのような気分になりました。というか、構成がドラえもんの映画そのものでした。
そして、ラスボスの×××××。わかりやすい黒幕に、ドラえもん寄りの戦闘描写。クロスオーバー作品と
は思えない安定感、違和感のなさ。なんか、いいなあ、こういうの。
【五段階評価】
★★★★☆(ドラえもんが好きなら+1.0)
【作品集】71
【作品】忍法こいしの術でござるの巻
【作者】愁氏
【あらすじ】
魔理沙はこいしの能力に目をつけ、体得しようと弟子入りする。
【感想】
石ころ帽子理論! そしてお約束!
タイトルから展開までベタベタでシュールでした。褒め言葉ですよっ!
時折挟まれる字の文のセンスが良いですね。
午後ティーとかACとか!
【5段階評価】
文章★★★★☆
構成★★★☆☆
忍者★★★☆☆
総合評価★★★☆☆
作品集71
八重結界氏
「パリンドローム」
三月精の話。内容は……『遥かなる旅路 さらば友よ』的な。ただし清々しくは無い。
ドシリアスなんだけど、サニーの扱いの適当さには吹いたw
この長さなら、ああいう手法は取る必要ないんじゃないかなぁとか思ったりしつつ、
むしろここから先の展開のほうが気になったりしました。
【作品集】71
【作品】雄弁な死体
【作者】七々原白夜氏
【あらすじ】
無縁塚でいつものように売り物を探していた霖之助は
外の世界から流れ着いた死体を見つける。
【感想】
お燐と霖之助の死体考察。
断片から斜め上の結論を得る展開、
強ち間違ってもいないところが面白かったです。
……いちいち足の長さを計っていたのか霖之助。
【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★☆☆
死体★★★★★
総合評価★★★☆☆
【作品集】71
【作品】十訓生
【作者】蛸擬氏
【あらすじ】
阿求の元に八雲紫からの手紙が届いた。
【感想】
読み進めているうちに覚える違和感、
中盤くらいで違和感の正体に気がつきました。
英雄伝に記載される意味、今もまだ続く理想の始め。
ああ、そういうことか、と納得した面白い物語でした。
【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★★☆
転生★★★★☆
総合評価★★★★☆
主 氏「シンデレラガール」
魔理沙×小悪魔な話。
本を取り返そうとする小悪魔VS返したくない魔理沙。
書き方やストーリーは王道だけど、読んだあとの感じが心地よい。
改行がなくて読みにくいのが難点だろうか。
奏葉 氏「生と死の境界」
面白かった。今後に期待がかかる。
点数の伸びがいまいちなのはオリキャラ(?)っぽいのが出てくるからか。
自殺をしようとする男とそれを止めて幻想入りさせようとするゆかりんの話。
台詞に磨かれているものが多くてとても良い。
視点変更にちょっと癖を感じる。
【作品集】71
【作品】夜の散歩
【作者】H2O氏
【あらすじ】
十五夜の夜、一匹の兎は兎の為に涙する兎を見る。
【感想】
破ってはいけない約束を破ってしまった一匹の兎。
普段見られない人の一面を見てしまうというのは何ともいえない背徳感が…。
しんみりとしたお話でした。でも傷口に塩塗りこむのはやめてあげて!
【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★☆☆
赤目★★★★☆
総合評価★★★☆☆
【作品集】71
【作品名】おくるものたち -小町VSお燐-
【作者名】白氏
【あらすじ】
小野塚小町は死神である。死に様は捉え方次第では生き様である。
死者の象徴である魂と接する小町は、否応なく死という概念に触れる。
そんな彼女だからこそ、死を通して生を尊ぶ、死神であるからこそ。
火焔猫燐は火車である。死は決して侵されざるひとつの終焉である。
火車として存在する燐は、死ぬ逝く死体を攫い恨み辛みを聞く事を好しとする。
そんな彼女だからこそ、死体を通して死を美と捉えた、火車であるからこそ。
一人の男が命の火を僅かに灯し、今まさに臨終の時を迎えようとしていた。
もう時期、余命幾許もない彼の魂を迎えに、死神がやってくることだろう。
そんな床に臥した男を迎える為の死神は、しかし普段は渡しを担っている小町であった。
やんごとなき事情で彼の魂を迎える任に就かされた小町は、気乗りしないまま男の下へ向かう。
もう何度目になるかも判らぬ欠伸を噛み殺し、重い腰をあげた矢先に、背筋に悪寒が走った。
死神だからこそ感じる、狂気を孕んだドス黒い瘴気にも似た何か。
刹那、小町は駆け出す。友人のため、上司のため、そして何より、己が死神であるからこそ。
【感想】
ここから感想。なんていうか科白に風情があるっていうか、凄く科白が上手いと感じる。
そしてキャラクターの描写。小町と燐が主演だが、どちらかと言えば小町メインだろうか。
各々の在り方がとてもらしく、特に燐に至っては、彼女がどうして地底の住人なのかがよく判る。
勿論、小町もそのなりに似つかわしい風情ある色気が漂っていて、「あたい」同士でもその違いは顕著。
お互い、どうしようもなく死と言う概念に触れるが、そのレーゾンデートルは決して交わらない。
作中の二人の罵倒合戦はそれに起因するのかも。商売敵や犬猿の仲ってレベルじゃねーぞ。
おっと脱線してしまった。このSSはタグを見ても判るとおり、バトル物であり、その内容は結構濃い。
スペルカードを使用した幻想郷らしいバトルで、イメージ的にはSTGではなく緋想天に近い。
燐が緋想天に参戦したら? と考えながら読んでいると二重に愉しめるかもしれない。
とにかく戦闘中の科白のテンションが高い高い。思わずこっちもそのテンションに引き込まれてしまう。
お互いなかなかえぐい攻撃を繰り出すバトルシーンと、小町のF○ck Youは必見!
メインはバトルだが、どちらかというと前後の日常がとても印象に残る作品。科白が本当に魅せるなぁ。
文章力 ★★★★★(実はこの作者さんの文章は結構尊敬してる)
読み易さ ★★★★☆(途中でどっちの科白か判らなかったところがあった。読解力低い?)
えぐさ ★★★★☆(決闘、死闘、色々あるけど、闘いと言うよりは殺し合い)
総合力 ★★★★☆(少し、あれ? と思った部分もあったけど、それほど気にならない。素直に面白い作品)
【作品集】71
【作品】ヒトバシラ
【作者】沙月氏
【あらすじ】
今日も東風谷早苗の素晴らしい一日が始まる。
【感想】
一見するとほのぼのモノ。
ほのぼのしているうちに早苗さんの色々と黒い部分が噴き出してきます。
読み終わってタグを見て当番表の酷さに笑わせていただきました。
【5段階評価】
文章★★★★☆
構成★★★☆☆
腹黒★★★★★
総合評価★★★★☆
【作品集】71
【作品】東の果て
【作者】未羽氏
【あらすじ】
人里では改訂版の『荘子』が出回るという不思議な異変が起こっていた。
【感想】
思想的とでも表現すべきの、ちょこっと小難しいお話。
霊夢や紫がそれなりに哲学しているのが好印象で渋いです!
読んだあとに思わず首をひねって考え込んでしまうような、お話です。
【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★☆☆
荘子★★★★★
総合評価★★★☆☆
【作品集】71
【タイトル】東の果て 【書いた人】未羽氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1236851521&log=71
【あらすじ&感想】
風になびく旗を見ながら、二人の僧が言い争っていた。
「これは旗が動いているのだ」
「いや違う。風が動いているのだ」
そこに通りかかった慧能がいった。
「 」
実に東方らしく、賞賛に値する作品です。こちらも是非ご一読を。
【五段階評価】
★★★★☆
【作品集】71
【作品】蜘蛛の糸
【作者】黒狗氏
【あらすじ】
孤独に歌を唄うパルスィの元に一匹の土蜘蛛が現れる。
【感想】
ヤマメが強い! 土蜘蛛の化身だからかな。
救いはある、糸に手を伸ばすかどうかは別にして。
勇×パルが幅をきかせる中、珍しい組み合わせのお話でした。
【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★☆☆
カンダタ★★★★★
総合評価★★★☆☆
【作品集】71
【タイトル】この“好き”の名前
【書いた人】 風愉菓子氏
【あらすじ】
わたし十六夜咲夜、紅魔館でメイドをしてるがんばり屋な女の子。
一緒に働いてる美鈴を見ると、なんだか・・・この胸のちくちくどきどきって、何かしら?
それに、あいつ猫を飼いだして、さくや、なんて名前をつけて、もう、美鈴ったら!
*ついにシリーズ三部へ突入! 二人の、好き、はいったいどうなる!?
風愉菓子先生が送る乙女チックめーさくが読めるのは、『月刊少女そうそうわ』だけ!*
【感想】
甘、というよりも、コテコテな少女小説、少女漫画の世界。
読んでると、変なむずむずでじんましんが出そうになります。
それが快感です。
【総合評価】
文章 ★★★★★(文句なし、完璧にあっちの世界へつれてってくれる)
構成 ★★★★☆(物足りない部分があるというわけではないが、だれる箇所も)
蕁麻疹★★★★★(背中がかゆくなる)
備考:作品集72に最新作がアップされてます。
【作品集】71
【タイトル】日本語を話せ、ここは幻想郷だ
【書いた人】ら氏
【ジャンル】ギャグ、紅魔館
【Ptランク】S(9000~)
【あらすじ】
いつも通りほのぼのとした紅魔館、ところが、その夜に出た茗荷の天ぷらが大騒動を巻き起こすのです。
【感想】
紅魔館の面々は母国語で会話したら通じないだろうな、という考えを実際にSSにしてしまったのがこの作品。
ルーマニア語、英語、中国語であっても、ら氏の際どいネタ発言はしっかり練り込まれており、
……というか普段使わないネタばかりだからいつも以上に小ネタが暴走してる気が。AYBとか陳死亡とか。
いわゆる投げっぱなしオチだが、その特性を十分に活かし、最後まで笑わせてくれる作品。
【作品集】71
【タイトル】『日本語を話せ、ここは幻想郷だ』
【書いた人】ら氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1236944241&log=71
【あらすじ&感想】
言語ネタを主軸にした紅魔館のギャグ作品。
氏の全力投球ぶりが伺えるネタの連撃に舌を巻くこと請け合い。
なにげに冒頭から伏線が張られているのですが、それがどう回収されるかにも注目。
どうしてこうなった! とモニタの前で踊りたい人に向いてます。
【作品集】71
【タイトル】梅雨時
【作者】yuz氏
【本文容量】5.2KB
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1236150897&log=71
【あらすじ】
紫と幽々子は楽しげに話す。他愛も無い話題が跳ねては転がる。
その頃、藍は何かを待ちわびながら雨を見つめていた。
【感想】
その場に囚われる藍を尻目に紫と幽々子の穏やかで品の良い会話が続きます。
散りばめられた欠片が最後の一言で完成する。氏の独特の持ち味が大成功している一作です。
読み終えたら冒頭からもう一度読んでみてください。一度目とは全く違う景色を感じられることでしょう。
【作品集】71
【タイトル】これ捨てれる?
【書いた人】司馬漬け 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1236169723&log=71
【あらすじ】
「魂魄鴦夢」
その卵に貼られた張り紙には、妖夢の祖父の筆跡でそう書かれていた。
射命丸文とミスティア・ローレライ。
そのどちらかを妖忌は手篭めにしたらしい
【感想】
妖夢主体の三人称視点で、どこか淡々と進むお話。
妖忌がどういう半人半霊なのかを、静かな文章で描いています。
展開が上手で、はたして二人のうちのどちらが母親なのか、そしてなぜ妖忌は卵を残したのかが気になってぐいぐい読み進んでいけると思います。
【五段階評価】
★★★★☆
【作品集】71
【タイトル】アルバイト輝夜・ホワイトデーSP
【書いた人】久我拓人氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1237022707&log=71
【あらすじ】
今回もわけあって屋台に行く事になった霖之助。
今回のゲストはパルスィ。
【感想】
この回を読んで霖之助に嫉妬心を抱くハメになったので、恐らく久我拓人氏は橋姫なのではないでしょうか。
輝夜もパルスィも、何か知らんが異様に可愛い。そして霖之助は朴念仁である。
と言っても、それを前面に押し出しているわけではない。やっぱり根底にあるのは、穏やかな酒の席の心地よい雰囲気だと思います。
【作品集】71
【タイトル】プレゼントを渡すだけ
【書いた人】yamamo氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1237028883&log=71
【あらすじ】
「今日はこれを渡しに来たんだ」
三月十四日の昼下がり、地底に現れた魔理沙と二人でお茶をするさとり。
緊張した面持ちで歪んだ星型のクッキーを差し出す魔理沙は、何を思ってここまで来たのか。
さとりの三番目の瞳が魔理沙の心を紐解いていく。
【感想】
甘くなくて少し苦い、けど何処かやさしい味がする。そんなお話でした。
他人の心が読めるさとりと、他人だけじゃなく自分の心もよくわからない魔理沙。
特別な知り合いの二人が「一般的な知り合い」となるまでの心の動きを
短いながらも丁寧に書かれていると思います。
いつか三人で酒を飲み交わす。そんな日が来るのかもしれません。
電気羊氏の『ぜぶらーうーまん』は佳作
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1236291652&log=71
あぁ、この作品ほど百合的要素はいらねぇと思ったことはない。十分いい作品じゃないか
まぁネタとしては大してよくはないと思うけれど、分量があるんでまぁ気にならない程度にはなる
ちょっと息抜き程度にいい作品を読みたい人はぜひ読んでくれ