作品集88

Last-modified: 2013-05-20 (月) 19:23:11
タイガーIHへにょりジャー炊きたて  Ninja氏
思わず毘沙門天はDB的な何かを回想してしまいました。

【作品集】88
【作品】タイガーIHへにょりジャー炊きたて
【作者】Ninja氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254393746&log=88

【あらすじ】
星はココ最近の主従関係に疑問を持っていた。

【感想】
安定してぶっとんだ(?)お話を投稿してくれる注目の作者さん。
今回も良い感じに壊れています。
思わず毘沙門天はDB的な何かを回想してしまいました。
笑えるギャグ作品を読みたい人にオススメです。

【5段階評価】
文章★★★★★
構成★★★★★
躾★★★★☆
総合評価★★★★★

星とナズーリン、主従の力関係が逆じゃないかと感じた星の必死の反逆。

【作品集】88
【作品】タイガーIHへにょりジャー炊きたて
【作者】Ninjaさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254393746&log=88
【あらすじ】
星とナズーリン、主従の力関係が逆じゃないかと感じた星の必死の反逆。
【感想】
こちらのナズーリンはSです。ドSです。そして、星が可愛すぎます。客観的にはテンポよくて面白いと分かるのですが、個人的に一方的になじる台詞が生理的に受け付けないので読んでいて若干苦痛でした。
あと、毘沙門天のシーンが正直蛇足な気がしました。でも、星の可愛さがすべて帳消しにします。

藍様がキレた。  Aziさん
「実家に帰らせていただきます!」

【作品集】88
【作品】藍様がキレた。
【作者】Aziさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254375972&log=88
【あらすじ】
自分の給金が前鬼より低いことを知った藍がついにキレる。「実家に帰らせていただきます!」
【感想】
慧音と小町のかっこよさが光ります。ストーリーの流れは最初から想像でき、ある意味安心して読むことができます。ただ、ストーリーの根本の流れを作るために、紫がかなりダメな妖怪として描かれているのが気になる人は気になると思います。
逆に、ダメな所をモロに出しているところが可愛いと感じる人もいるでしょう。あとが、2行以上の文がないので、全体的に字が詰まっているように見えて若干読みづらく感じました。

「藍様」タグを回っていたら発見し、久しぶりに読んでみたらやっぱそれなりに面白かった

Azi氏の「藍様がキレた。」はほんのり塩味
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254375972&log=88

「藍様」タグを回っていたら発見し、久しぶりに読んでみたらやっぱそれなりに面白かった
まぁいつでもどこでも紫と藍はいい主従である場合が多いけど、これはそうではない
やれBBAだとかやれ若作り乙女だとか言われる紫だけど、この作品の紫はちゃんと血が通っていていいキャラしてる

愛され猫  えびさん

【作品集】88
【作品】愛され猫
【作者】えびさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254382683&log=88
【あらすじ】
橙は皆に愛されています。
【感想】
橙と霊夢と八雲ファミリーの話。特に盛り上がる山はありませんが、家族っていいなとしんみりと思えます。橙を諭す霊夢に対する紫の反応が個人的に好みでした。
橙の心理描写がほぼないので、話そのものが平坦になってしまったのが残念です。あと、改行が少なく、10行以上続く段落があるなど若干読みづらいのも気になりました。

私のお星さま  猫井はかまさん

【作品集】88
【作品】私のお星さま 「お勧め!」
【作者】猫井はかまさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254383384&log=88
【あらすじ】
星と変態ナズーリンの軽快な会話のやり取り。
【感想】
とてもテンポがよく、星×ナズを楽しめます。ナズーリンの変態ぶりを許容できればかなり面白いと思います。ただ、コメントにもいくつかありますが、ナズーリンが西尾維新作『化物語』の神埼駿河にしか見えませんでした。
文章もほぼ西尾節。ちょっとずるいかなとも感じました。もし意図的ではなかったらごめんなさい。意図的だとしても、これだけ書けるのは十分凄い。

式神『無限の超高速落下体』  gomaさん

【作品集】88
【作品】式神『無限の超高速落下体』 「お勧め!」
【作者】gomaさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254384842&log=88
【あらすじ】
スキマ→通常空間→スキマとつながってしまった所を橙が延々と落下し続けている。紫でもどうにもならない。大ピンチ!
【感想】
発想が面白かったです。また、一つ一つ考える解決の手段が「らしい」もので読んでいて楽しかったです。短めで、なおかつ読みやすいのも好感触。恥ずかしながら直前まで解決策に気づきませんでした。
ただ、オチがなあ。個人的には、オチがなければなおよかったと思いました。でも、オチがなければなかったで物足りなく感じただろうから、やはりこれでよかったのでしょう。

香霖の平凡な日々 霊夢編  SPIIさん

【作品集】88
【作品】香霖の平凡な日々 霊夢編
【作者】SPIIさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254397224&log=88
【あらすじ】
香霖堂のある1日。霊夢が新しいお払い棒を作ってもらうために訪れる。
【感想】
タイトルの通りです。短い作品ですが、読みやすく、日常の1コマをうまく見せてくれたと思います。本当に日常風景のみなので特に盛り上がりがない所が難点といえば難点でしょうか。
個人的に、1行でいいから、霖之助がお祓い棒を作っている所を霊夢が嬉しそうに、ないし、楽しそうに見ている描写がほしかったです。露骨な霊霖ではないということでしょうけど。

とある天女のレールガン  nigさん

【作品集】88
【作品】とある天女のレールガン 「お勧め!」
【作者】nigさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254397965&log=88
【あらすじ】
博麗結界を超えて品川にいくために、天子はレールガンを採用する。弾丸、自分。
【感想】
くだらない理由でとんでもない発想をする天子が素敵でした。オチの手前でオチが読めますが、綺麗にまとまっていて面白かったです。ただ、冒頭のメタ的部分が個人的には蛇足だと感じました。
そういうメタ的要素が嫌いな人は序盤で読むのをやめてしまったのではないでしょうか。短めで、読みやすい作品は総じて好きです。

チルノのオヤジ狩り  yamamoさん

【作品集】88
【作品】チルノのオヤジ狩り
【作者】yamamoさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254398126&log=88
【あらすじ】
チルノが幽々子と妖夢のために奮闘する。
【感想】
タイトルから想像できないまさかの展開。心温まるお話でした。いい話なのですが、幽々子と妖夢の心理描写がなく、幽々子がこのことについて知らないこと前提で話が進んでいる所に若干違和感を感じてしまいました。個人的に、幽々子は委細承知だと思っていたので。タイトルで損している作品だと思います。

私達が見た泡沫の夢  白々燈氏
雰囲気が似ているフランドールとこいしのお話。

【作品集】88
【作品】私達が見た泡沫の夢
【作者】白々燈氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254400164&log=88

【あらすじ】
フランドール・スカーレットには友人が居る。
無意識の、お友達。

【感想】
雰囲気が似ているフランドールとこいしのお話。
友人と過ごす時間はなによりも楽しいもの。
なんだかとても優しい気持ちになれるお話でした。

【5段階評価】
文章★★★★☆
構成★★★☆☆
親友★★★★★
総合評価★★★★☆

仲良くなったこいしとの会話で、フランはレミリアに対する自分の想いを考える。

【作品集】88
【作品】私達が見た泡沫の夢 「お勧め!」
【作者】白々燈さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254400164&log=88
【あらすじ】
仲良くなったこいしとの会話で、フランはレミリアに対する自分の想いを考える。
【感想】
二人の妹が、実に少女っぽいやり取りをしていてとてもほのぼのとしました。お互い、いい友達ができたものです。最後の締め方もうたかたには決してならないであろう幸せなビジョンをおそらく容易に想像できます。
こういう温かい作品はいいものです。

妖怪ってなんだろう  西風さん

【作品集】88
【作品】妖怪ってなんだろう 「お勧め!」
【作者】西風さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254398593&log=88
【あらすじ】
妖怪は退治するものだと思っていた霊夢が、妖怪について正面から考えて悩む。
【感想】
星蓮船をプレイして、誰かが書くだろうなと思っていた話。早苗が妖怪退治ついてノリノリになっているのに対し、白蓮の言葉で妖怪退治=正義という図式に心の奥で疑問を感じたであろう霊夢について正面から書いています。
星蓮船だけでなく、これまでの積み重ねということも描写されていてうまいなと思いました。何より、魔理沙の霊夢に対する友情がとても心地いいもので、読後感が非常によかったです。

It's Over  seireiさん

【作品集】88
【作品】It's Over 「お勧め!」
【作者】seireiさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254417052&log=88
【あらすじ】
咲夜の死をみとったレミリア。葬儀が終わり、レミリアは――
【感想】
普遍のテーマの一つである寿命による死。これはごく短い作品ながら、余韻がとてもよく、心に残りました。改行や台詞の一つ一つがよく考えられていると思います。私だけかもしれませんが、作品のページのタイトルがえらい文字化けしているのが残念。

米をかっ喰らう  八重結界さん
秋静葉が失踪して百年経った。

【作品集】88
【作品】米をかっ喰らう
【作者】八重結界さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254491882&log=88
【あらすじ】
秋静葉が失踪して百年経った。
【感想】
神様にまつわるちょっと切ない話。静葉の選択の是非も、作品そのものの解釈もかなり読み手に自由にゆだねられているように感じられました。
人間の利己的な所の醜さ、しかし、そうでもなければ生きていくことが難しいことからの強かさ。人間と人間ではないものの差を明確に感じてしまう作品だと私は思いました。

秋らしい静かで寂しい展開の短編。

【作品集】88 【タイトル】米をかっ喰らう  【書いた人】八重結界 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254491882&log=88
【あらすじ】
 姉さんはある日いなくなった。
 書き置きもなく、伝言もなく。どこかへ出かけたのかと思うぐらい、あっさりと私の前から姿を消した。
 秋の神様の片方が消えてからおよそ百年。収穫祭に招かれ崇められる中、
 穣子は静葉が消えてしまった理由を考える。
【感想】
 秋らしい静かで寂しい展開の短編。
 真剣に考える秋穣子と、その空気を全く読まない人間との対比が鮮やか。
 信仰とは何の目的でするのだろうか、と考えてしまった。
 最後の場面は鳥肌もの。
【文章】       ★★★★☆
【展開】       ★★★★☆
【総合評価】   ★★★★☆ (秋姉妹の数少ないシリアス作品)

賽銭なんていらねえよ、秋  パレット氏
義務教育を受けた人なら誰もが揺さぶられる第一声から始まります。

【作品集】88
【作品】賽銭なんていらねえよ、秋
【作者】パレット氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254438711&log=88

【あらすじ】
トラウマを想起させつつ秋姉妹は幻想郷を駆ける。

【感想】
義務教育を受けた人なら誰もが揺さぶられる第一声から始まります。
思わず殺意すら抱いてしまうような、グダグダ感のするギャグ作品。
オチの門番が良い味出しています。

【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★★☆
焼芋★★★★★
総合評価★★★☆☆

秋姉妹には、紅葉と実りを司るほかに、あることを告げる役目を負っていた。

【作品集】88
【作品】賽銭なんていらねえよ、秋 「お勧め!」
【作者】パレットさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254438711&log=88
【あらすじ】
秋姉妹には、紅葉と実りを司るほかに、あることを告げる役目を負っていた。
【感想】
テンポのいいギャグです。しかし、ただ冒頭の勢いのまま話を終息させてはいません。話は意外な展開を見せ、ついには壮絶な姉妹物語へと変貌を遂げます。
そして、まさかのオチ。若干途中が間延びしている感がありましたが、オチがよかったので爽やかに読み終えることができました。

2085年のベース・ボール  浅木原忍さん
2085年、阪神タイガースは100年ぶりの日本一を目指していた。

【作品集】88
【作品】2085年のベース・ボール 「お勧め!」
【作者】浅木原忍さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254405994&log=88
【あらすじ】
2085年、阪神タイガースは100年ぶりの日本一を目指していた。阪神ファンの蓮子は、野球初心者のメリーを球場へと連れて行く。
【感想】
いや、これは凄かったです。何が凄いかというと、球場の臨場感が実によく伝わってきます。一度でも球場で野球を観戦したことがある人なら、あの雰囲気を思い出すでしょう。球場に行ったことのない人もきっとその雰囲気が分かると思います。
そして、2人のオリキャラ――星とナズーリンの人間版が実にいい味を出しています。特にナズーリンの役どころ担っている夏莉というキャラが。話の9割は野球で構成されていますが、ただそれだけで終わらせてはいません。最後のメリーと夏莉のやり取りは必見です。野球に興味がないという人も、話の構成がうまいので楽しめると思います。

「メリー、週末に野球を見に行かない?」

【作品集】88
【タイトル】2085年のベース・ボール
【書いた人】浅木原忍氏
【容量】約77kb 
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254405994&log=88
【あらすじ&感想】
「メリー、週末に野球を見に行かない?」
またメリーの蓮子に振り回される日常が始まった。今回は甲子園へ野球を見に行きましょうとのことだ。
二人は指定席が偶然隣だった同じく少女の2人組と出会う。
その二人は物をよく失くす先輩と探し物が得意な後輩で、すぐに打ち解け共に観戦する。
虎尾星と名乗る先輩は結局ポーチを置いていってしまい、届けたメリー達へのお礼として夕飯を共にし、
すっかり意気投合する。
多彩な趣味・人脈を持つ蓮子に引きずられ、野球へものめりこむメリー。
応援する阪神はリーグ優勝、プレーオフを経て因縁の阪急と日本シリーズで再び相対する。
もつれこんだ第7戦、勝負を決めたボールが何故か行方不明となり――

今レビュー2作目、浅木原忍氏の秘封シリーズとなります。
氏のシリーズは東方キャラの写しのようなオリキャラがいる秘封世界の物話なのですが、
後書きでも触れられている通り星蓮船頒布後にラジオで神主が
星のイメージカラーがタイガース、ナズーリンについてドアラと発言した頃の作品でもあります。
野球好きなら感情移入して読めること間違いなしの展開、そして夏莉(ナズーリン)の
最後の一言は東方SSなのに野球ファンとしての涙が出てきました。
そして蓮子ペースの蓮メリにてニヤニヤ。東方と野球への愛を感じ、それを上手く練り合わせた作品です。
★★★★☆(ルールだけでなくプロ野球にも詳しくないとキツイでしょうか)

満開の桜(一)~(四)  織田航洋さん

【作品集】88
【作品】満開の桜(一)~(四)
【作者】織田航洋さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254412179&log=88
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254412202&log=88
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254412218&log=88
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254412229&log=88
【あらすじ】
八雲紫がまだやんちゃしていた時代の話。紫は常に退屈を感じていたが、西行寺幽々子との出会いにより恋を知る。
【感想】
色々惜しい作品。まず、4つに分割されている威圧感で開こうともしない人がそこそこいると思われます。章ごとに分けている
のですが、一本にまとめても長すぎることはない量です。一つにまとめて投稿すべきだったと思います。
文章自体は読みづらくはありませんでした。地の文もそこそこ書いてますし。ただ、一行の会話、一行の地の文の繰り返しが多い場所が若干あるのと、独り言が説明的なわざとらしい台詞のところがあるのが少し気になりました。
出番の多いオリキャラは2人で、うち1人は幽々子の妹という完全に独自設定なので、気になる人は気になるかもしれません。
とりあえず、妖忌がかっこよかったです。
直接的な百合描写はあまりないものの、事後の様子が完全に分かるので、これまた気になる人は気になるかもしれません。
(一)~(三)までは普通に読めましたし、続きも気になりました。一つの作品が短く、それなりに読みやすいのもプラスでした。
ただ、最後が非常に尻切れトンボであり、それが全てを台無しにしてしまった感があります。作者の意図として余韻を残すというものがあったのかもしれませんが、ここまで話を盛り上げておきながらエピローグがあっさりしすぎているのはさすがにバランスが悪いと思います。

天狗太平記  司馬漬け氏
まるで長編小説を読んでいるかのような場面の切り方。

【作品集】88
【作品】天狗太平記
【作者】司馬漬け氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254534866&log=88

【あらすじ】
火事の跡から射命丸文の下駄が見つかった。

【感想】
まるで長編小説を読んでいるかのような場面の切り方。
世界観がしっかりと描かれたお話です。
硬い筆致なのが雰囲気を醸し出しています。
これで終わってしまうのが勿体無い、是非続きが読みたくなるお話。

【5段階評価】
文章★★★★★
構成★★★★☆
下駄★★★★☆
総合評価★★★★★

粋なキャラクターをうまく描写していると思います。

【作品集】88
【作品】天狗太平記
【作者】司馬漬けさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254534866&log=88
【あらすじ】
山の火事により文が死亡したとみなされ、そこから山を揺るがす事態へと発展する。
【感想】
粋なキャラクターをうまく描写していると思います。長編になりそうな話でしたが、短くまとめられています。そのために、私は途中から状況がよく分からなくなってしまいました。こいつら結局何したいんだろうと。
コメント欄を見ると状況が分かりやすいと書いているので、これは単に私の読解力不足と、こういう粋なキャラクターが出る若干時代劇っぽい雰囲気が小説では苦手(時代劇は好きなんですが)という個人的な事情故だと思います。
萃香の活躍ぶりは見ていて胸がすくもので印象的でした。

時代がかった表現や言い回しが持ち味となっている作品。

司馬漬け氏 『天狗太平記』★★★★★
妖怪の山で火事が起き、射命丸文の寝床だった場所の焼け跡から彼女の下駄が発見されて……という話。
時代がかった表現や言い回しが持ち味となっている作品。特に地の文の描写が面白い。
話の長さがそれほどないのに、天狗の組織的な行動や思想、霊夢の妖怪退治のシーン、登場する人物の描写などがきっちり書き込まれていて、完成度が非常に高いように思える。
時代活劇のような雰囲気が好きな人には是非とも読むことをおすすめしたい作品。

お嬢様の暇つぶし 1  理科嫌いさん

【作品集】88
【作品】お嬢様の暇つぶし 1
【作者】理科嫌いさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254479882&log=88
【あらすじ】
レミリアは暇つぶしに、若干変則的なルールの鬼ごっこをやってみることにした。
【感想】
スペルカードが分散され箱に入っている。自分のスペルカードかもしれないし、他の参加者のスペルカードかもしれない。
他人のスペルカードならば、持っていることで相手の技を1つ減らすことになり、交換の材料としても使える。
試みは面白いと思います。おそらく作者さんは、鬼ごっこにカイジのような駆け引きの要素を持ち込みたかったのだと思います。
ただ、文章が読みづらく、状況が分かりづらくなっているのが残念です。霊夢と咲夜のやり取りはただ霊夢が間抜けなだけに見えましたし。にしても、ルーミアが頭使っているのは珍しいかも。小物ちっくで、すぐに足元すくわれそうな気もしますが。

恋色魔法使い ~唐傘入荷しました~  小魚さん

【作品集】88
【作品】恋色魔法使い ~唐傘入荷しました~ 「お勧め!」
【作者】小魚さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254485590&log=88
【あらすじ】
香霖堂で働くことになった小傘についてあれこれ勘違いした魔理沙は、対抗して自分も香霖堂で働くと言いだした。
【感想】
8月末にデビューして4作。どれも6000弱~8000ちょいと高得点を取っている注目株な作者さんです。
魔理沙の勘違いというメインストーリーは非常に王道なものです。文章は、会話文主体で読みやすく仕上がっています。
正直、魔理沙×霖之助部分(×を使うほどでもないんですけど)は丁寧に描かれて安定しているのですが、後半の一部にあるこがさな部分の印象が強かったです。個人的には、そのこがさな部分の方が好きという本末転倒な結果に。この作者さんの描くこがさなは大好きです、はい。

彼女が追い求めたものとその顛末  WINさん

【作品集】88
【作品】彼女が追い求めたものとその顛末
【作者】WINさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254499572&log=88
【あらすじ】
ロボオタクの早苗が、ロマンを追ってやりたい放題する。
【感想】
非想天則以来ロボオタクネタのSSがいくつか出ている早苗さんです。暴走ぎみというネタもよく使われますね。つまりは、その二つが組み合わさったストーリーです。
ネタ的には嫌いではないのですが、一シーン一シーンの描写が短く、作者さんが「こういうシーンを書きたい」という映像部分の切り抜きの印象が強かったです。描写がもう少しないと、どうしても細切れのシーンの連続というイメージが。

ダウザーの献身的な大将  百ノ夢さん

【作品集】88
【作品】ダウザーの献身的な大将 「お勧め!」
【作者】百ノ夢さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254575181&log=88
【あらすじ】
星の本当の姿と、そんな星を支える執事なナズーリン。
【感想】
星がやたら可愛く、非常に甘い作品でした。こういう星もいいものですね。個人的には出番が少ないものの白蓮がいい味を出していました。そして、なんかマッサージ店に行きたくなるSS。話も短く読みやすかったですが、星の可愛さと、星ナズを楽しむのが目的と思われるSSなので、それに興味ない人には向かないです。

23。  ワタナベさん

【作品集】88
【作品】23。
【作者】ワタナベさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254621053&log=88
【あらすじ】
美鈴と咲夜は、気づいたら見知らぬトンネルの中にいた。咲夜と別行動中、美鈴が取った行動は――
【感想】
モダン・ホラー(定義があやふやな言葉ですが)ですね。雰囲気があって、静かな恐怖を演出しています。ただ、東方テイストは
ほとんどないため、東方SSとしては厳しい目で見られるかなと思いました。もちろん、美鈴と咲夜という二人の関係が前提に
あるのですが、美鈴の軽率さが気になりました。いや、舞台の設定上仕方ないのかもしれませんが。

諸行無常  twin氏

【作品集】88
【作品】諸行無常
【作者】twin氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254666192&log=88

【あらすじ】
記憶の無い者の手記。

【感想】
それぞれの手記で語られる物語。
幻想郷の意思を感じる、ぞっとするようなホラーです。
すごい人を選ぶ作品かもしれない。私は面白く読めました。

【5段階評価】
文章★★★★☆
構成★★★★☆
博麗★★★★☆
総合評価★★★★☆

ようかいのけんじゃ  デンさん

【作品集】88
【作品】ようかいのけんじゃ
【作者】デンさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254504945&log=88
【あらすじ】
八雲紫が賢者と呼ばれるようになった理由。
【感想】
この展開は予想できませんでした。そして、ああなるほどと納得してしまいます。方向性は明後日へ向かっていますが。
かなり短い作品なので、これ以上書くとネタバレになるのでひかえておきます。語り手の慧音の嬉しそうな顔が想像できます。

インペリシャブル・イモアライ・ナイト  みづきさん

【作品集】88
【作品】インペリシャブル・イモアライ・ナイト
【作者】みづきさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254532553&log=88
【あらすじ】
命蓮寺メンバーが、人間や妖怪と協力して温泉施設をつくりあげる。
【感想】
命蓮寺メンバーを全員出して、彼らの連帯感や、新参者としての気の使い方などをうまく書いていると思います。ただ、人間や河童たちとの共同作業などの様子があまり描写されていず、オチの方のドタバタを書きたかったという印象が強いです。
それ故に、序盤の若干シリアス風な話の運びとのギャップが気になりました。どちらかに絞った方がよかったかもしれません。

――…  日間さん

【作品集】88
【作品】――… 「お勧め!」
【作者】日間さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254549919&log=88
【あらすじ】
慧音の教え子である少女は、身体が弱く寝たきりだった。そんな彼女は、夜中に窓の外で光る蛍たちを友達とする。
【感想】
とても温かく、読後感がいい話。最後まで読んで「ああ、なるほど」という驚きがあります。慧音の生徒を思いやる心や、リグルの照れ屋な優しさが印象的です。
短めでスッと読めるのも好印象。そして、少女の家に行く時の風景を描写した一文が、個人的に、とてつもなくそのイメージを喚起させられました。風景の描写で「うまいなあ」と思ったのは久しぶりかもしれません。1行ちょいの短い文なんですけどね。
ところで、タグの発酵少女は、たぶん発光少女と書きたかったのでしょうか、これの意味はちょっと分かりませんでした。

机の中も  誤爆さん

【作品集】88
【作品】机の中も
【作者】誤爆さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254391780&log=88
【あらすじ】
朱鷺子の挑発に乗ったナズーリンは、能力なしで隠されたアイテムを探すことになる。
【感想】
ナズ×霖連作の4作目。朱鷺子のキャラクター像を知らないので、ストーリーの肝となる部分(それは言いすぎですが)の一つがまったく分かりませんでした。
それと、アイテムがそこにあった理由が分からなかったので、どうにも読み終わった後に「?」しか残りませんでした。冒頭のナズーリンが可愛すぎるのが印象的。

探したけれど見つからないのに  誤爆さん

【作品集】88
【作品】探したけれど見つからないのに
【作者】誤爆さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254539349&log=88
【あらすじ】
ナズーリンのペンデュラムを強奪された。容疑者は、魔理沙、文、空。さあ、今こそさとりのコスプレをするときだ、ナズー霖!
【感想】
ナズ×霖連作の5作目。犯人はすぐに察しがつきましたが、相変わらずナズーリンが可愛いのが素晴らしいです、はい。今回は空の可愛さもあり。魔理沙がナズーリンに対して嫉妬の様子を見せなかったのは是非が分かれるかもしれません。ジゴロ方向でくどくならないので私としてはありがたかったですが。タイトルが内容ともはやまったく関係ないのはご愛敬。

少しだけ、船長は悪くないお話  夏星氏

【作品集】88
【作品】少しだけ、船長は悪くないお話
【作者】夏星氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254721758&log=88

【あらすじ】
「ひーじーり♪」

【感想】
やだなにこれ甘い。というか可愛い。
命蓮寺の人々が余す所無く可愛さを披露するお話。
心が温かくなり、口元が緩みます。

【5段階評価】
文章★★★★★
構成★★★★★
糖分★★★★★
総合評価★★★★★

あきゅー見聞  えび氏

【作品集】88
【作品】あきゅー見聞
【作者】えび氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254732812&log=88

【あらすじ】
そして私はまた一つ、見聞を広めます。

【感想】
ドロワーズっ! なお話。
阿求がその衣を纏うさまが実に丁寧に描写されています。
真面目な文体がまた奇妙な不協和音。
ほほえましい? お話でした。

【5段階評価】
文章★★★★☆
構成★★★☆☆
乙女★★★☆☆
総合評価★★★★☆

いちりん  guardi氏
割と正体不明妖怪な一輪の、少しシリアス寄りな過去話。

【作品集】88
【タイトル】いちりん
【書いた人】guardi氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254585776&log=88

【感想】
割と正体不明妖怪な一輪の、少しシリアス寄りな過去話。ジャンルとしては良くあるか。
独自性の強そうな解釈ではあるが、短い中にきちんとしたまとまりをもたせていて、筋も通っている。
納得できれば余韻のある読後感を得られるかも。ちなみに、滅多に見ない命蓮も出てくる。

【5段階評価】
文章★★★☆☆(嫌いではない)
構成★★★☆☆(もっと大きく書いても面白そう)
総合評価★★★☆☆(雲山という単語が一度も出てこないし色々な意味で希少)

聖命蓮と幼き一輪の物語。

【タイトル】いちりん  【作者】guardi氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/88/1254585776
聖命蓮と幼き一輪の物語。命蓮に拾われ、彼のもとで育つ一輪。
今は一輪が元人間であることが明らかになったけれど、この作品では妖怪として生まれた一輪の境遇が描かれている。
一輪が初めて空を飛んだシーンと、あたたかでありつつも、どこか切ないラストシーンが見どころ。

古明地さと三郎  TAM氏

TAM氏 『古明地さと三郎』★★★★☆
悪行の続くてゐにある決断を下した永琳、そこにたまたま永遠亭を訪ねてきたさとりが現れて……という話。
東方Projectの二次創作として相性の悪いミステリーに挑戦した作品。
さとりを古畑任三郎のように描いていて、不自然に感じさせない手際が見事。能力についてもそれぞれ上手い具合に抑えられている。
ただ、ミステリーとしての完成度は低いのかもしれない。
私的にはあまり気にならなかったがミステリーを好む人からすれば物足りなく感じたり、トリックなどの点が気になったりということもあるのかもしれない。
しかし、冒頭や後書きにもあるようにこの話は古畑任三郎のドラマを既存のキャラクターで演じさせる劇のようなもの、というテーマで書かれている。そのテーマもしっかり書かれているように思える。
本格的な推理小説という狙いではないので、謎よりも話を楽しみたいという人におすすめできる。

ツンとデレは7と3の割合で行け!  白々燈氏

白々燈氏 『ツンとデレは7と3の割合で行け!』★★★★☆
今までレミリアに冷たい態度をとってきたフランに、今こそツンからデレ期に入るべきだと力説する小悪魔だが……という話。
フランがレミリアとの姉妹仲を改善すべく行動を起こし、周囲の手助けを借りつつも成長していくという王道的なストーリー。だが食傷気味と感じなかったのは、冒頭からのコミカルな雰囲気が非常に面白く、序盤からぐっと引き付けられたからだろうか。
前半のコメディから一変して、後半はフランの心情をメインに情緒的な雰囲気を出している。これは要素を詰め込みすぎたとも言えるが、私的には話の完成度を高める構成だと感じた。
そのまま静かに終わってしまうのかと思ったが、後書きでまた空気を一転させ、愉快な気分に迎えられる。
ただ、分類にある+αの面々が面白くさせるためだけの演出であるのが気になった。ストーリーに必要であると思わせるくらいに絡めてほしい。

恋々文  twin氏

twin氏 『恋々文』★★★★★
ある妖怪が手紙を宛てたその相手は……という恋愛譚。
恋愛と書いたが、作中の雰囲気はあまりにもひたむき。純愛と表現した方がいいかもしれない。
つくづく小説とは文体だと感じ入った作品。読後感が素晴らしく、まさに作中にあるような得体の知れない感情が読み手にも与えられるように思える。
形式は一見、地の文がびっしりと続くように思えるがすべて手紙の上での語り。つまり、会話のみの話とも言えるため、漢字の多い氏特有の堅い文章も読みやすく感じられた。また、その持ち味も欠けていない。
親子の愛情と捉えるか、それとも男女の愛情と捉えるか、その両方か、どう感じるかは読み手次第。
未読の方には是非とも読むことをおすすめしたいと思える作品。

つながるストマック  超空気作家まるきゅー氏

超空気作家まるきゅー氏 『つながるストマック』★★★★☆+★
歯痛に悩まされ食事ができない霊夢に、紫が自分の胃と霊夢の胃をつなげることを提案するのだが……という話。
氏の作品は寓話のように考えることを楽しめる話が多く、この話も色々な見方のできる面白みのあるものとなっている。
幸福を欲求の充足であると考える者もいれば、幸福の追求を他者に委ねてしまうことに危機を感じる者もいるわけで。個人の幸福と全体の幸福がつながるわけもない。
文章や構成はしっかりしていて、人間と妖怪のバランスを考える紫と、氏の幻想郷のイデオロギーを上手く描けているように思う。
ただ、扱っているテーマがテーマだけに理屈や理論をある程度詰め込まなければならないため、回りくどく感じたり、作中の雰囲気を苦手に思うかもしれない。
読み手を選ぶとも言えるが、好きな人にはたまらない作品だと思える。

ネズミだって頑張ります  白々燈氏

【作品集】88
【作品】ネズミだって頑張ります
【作者】白々燈氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254931590&log=88

【あらすじ】
聖白蓮は断食修行中である。

【感想】
段々とイメージが固まってきた命蓮寺の皆さんのお話。
創想話ではテンプレートになりつつある感じです。
飛びぬけた物こそ無いものの、安定して面白いです。
故にニヤニヤしながら見るのが吉。

【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★☆☆
即身仏★★★★☆
総合評価★★★★☆

ネクロファンタジア1996~桜花の涙~  aho氏

【作品集】88
【タイトル】ネクロファンタジア1996~桜花の涙~
【書いた人】aho氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254433375&log=88
【あらすじ】時は1996年、100年ぶりの異変を起こそうと画策する魅魔の前に、博麗の巫女が現れた。
【感想】
創想話のみんな、かーちゃんは大切にしような!!そんなお話。
それはともかく、ネクロファンタジアシリーズ第三話は霊夢がどうやって誕生したのか、を題材にした短編です。
他のネクロファンタジアシリーズと同様、大量に氏のオリ設定が入っていますが、霊夢に直接関わる設定のせいか個人的にはあまり気になりませんでした。
色々と見所満載の作品ですが、霊夢が母を求めて泣き叫ぶ場面はもう凄まじいの一言しかありません。
ですが、本スレでも言われていましたが、ちょっと桜花の心情変化が急過ぎるかなとも思います。
前後編に分けて、じっくりとその変化を描写したら、もっと上を目指せたのではないでしょうか。
【五段階評価】★★★★★(桜花さんの根性に敬意を示して★五つ)
しかし、はむすた氏の楽園の素敵な巫女に桜咲く、俄雨氏のメランコリック、deso氏の春宵、そして今回の桜花の涙、霊夢の母を題材にした作品は傑作ばかりだから困る。

お空とお星様  ほむらさん

【作品集】88
【作品】お空とお星様
【作者】ほむらさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1255125653&log=88
【あらすじ】
地底とは違う外の世界に感動したお空は、空に輝く星と同じ名を持つ妖怪と出会う。
【感想】
一種の言葉遊びでもあります。空の無邪気さがよく出ていていいですね。空と話す星の優しさもよく描写されていると思います。
ただ、特にストーリーに盛り上がりがあるわけでもないので、感想が書きづらいです。

種族:人形  耳かきさん

【作品集】88
【作品】種族:人形 「お勧め!」
【作者】耳かきさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1255081686&log=88
【あらすじ】
メディスンに自らをお姉ちゃんと呼ばせるため、アリスが奮闘するお話。
【感想】
メディスンが出るSSは珍しいです。アリスが一種の人形であるという設定は、旧作がらみでしょうか。メディスンを妹にしたがるアリスが可愛いです。
この作者さんにしては変態成分がかなり薄いので、苦手な人も安心して読めるかと。一人称と三人称の境界が曖昧な部分がちょっと気になりましたが、結末も含めてよい話だと思いました。

すももももも○のOPテーマ曲  万年初心者さん

【作品集】88
【作品】すももももも○のOPテーマ曲
【作者】万年初心者さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1255080817&log=88
【あらすじ】
チルノの衝撃的な台詞から全てが始まった。「大ちゃん! あたい、大ちゃんとの子供がほしい!」
【感想】
タグにバカルテットとありますが、むしろ美鈴の出番が多いです。お姉さんしている美鈴がよかったですね。そして、終盤まで大妖精とチルノが可愛いなあ、というぐらいだったのですが、オチが予想外すぎました。
これは賛否両論かも、色々な意味で。タイトルで損しているSSだと思います。

上海・エクス・マキナ  大崎屋平蔵さん

【作品集】88
【作品】上海・エクス・マキナ
【作者】大崎屋平蔵さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1255019442&log=88
【あらすじ】
アリスは、完全自立人形を作るために食事を可能とする機能を開発した。上海人形が試作品で、その技術はゴリアテに使われる。
【感想】
アリスと霊夢のやり取り、そして上海人形が可愛かったです。特に、言葉は冷たいけど何だかんだで友達思いな霊夢が。全体的にほのぼのとした雰囲気があります。アリスがまっすぐ自分の夢に向かって進んでいる様が好印象です。

Thanks for the memory that doesn't fade in my heart.  どMの犬 氏

作品集88, Thanks for the memory that doesn't fade in my heart. (どMの犬 氏)
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254642350&log=88
妹紅もの。IFものといっていいか。
人によっては解釈次第だし、と言うかもしれない。
まぁ、設定無視に目をつぶったところでこの話がどうかとなると、また微妙な話。

かくて賽は組み上げられた  Spheniscidae氏
幻想郷にあってひとり科学を追い求める少女、朝倉理香子。

【作品集】88
【タイトル】かくて賽は組み上げられた
【書いた人】Spheniscidae氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254667049&log=88
【あらすじ】
幻想郷にあってひとり科学を追い求める少女、朝倉理香子。
【感想】
旧作キャラのうちでも殆ど登場を見ない、理香子が主人公という珍しい作品。
幻想と怪異のただ中で科学を探求する孤独と、それを越えた他人との繋がりをしみじみ感じました。
読み終わるとWikipediaへ行って、「なるほど」。

【五段階評価】

文章★★★★☆
科学、とりわけ化学と言うことで教科書的なのを想像してしまうが、描かれた世界は爽やかで端麗。

構成★★★☆☆
文章量はかなり多い(114KB)。かと言って粗雑さは微塵もないが、やや抑揚を欠く感あり。

物語★★★★☆
これも扱いの難しい『科学-幻想』というテーマ。
けれども主観にあたる理香子が科学側のため、時折見かける「外を貶める」構図にはなっていない。

総合評価★★★★☆
旧作マイナーキャラ+中(長)篇というのが得点の足枷となったか。けれどもそれを補うだけの物語はある。
Win版キャラの登場も多く、キャラ避けはしてもらいたくない作品。

今我々が最も必要としているのは、こういう柔軟さではないか。そんなことを考えさせられる作品でした。

【作品集88】

【タイトル】かくて賽は組み上げられた
【書いた人】Spheniscidae 氏
【サイズ】
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254667049&log=88

【あらすじ】
 理香子は悩んでいた。どうしても解決策が見つからない問題が、研究の過程で発見されたのだ。行き詰った理香子は手がかりを求めて、幻想郷を散策することにした。

【感想】
 科学より魔法、論理より夢を選んだ幻想郷で、ただ一人科学の研究をする理香子。魔術の分野に類稀なる才を持つ彼女がこうも科学に傾倒するのには、ある理由がありました。それは、持てる者ならではの考え方なのでしょうか、持たざるものからはともすれば、贅沢、と思われるほどの崇高な目標。
 自分の信じるものに向けて邁進する理香子、そして、それぞれが個々の「芯」を持ちながら、決して他人を、人の考え方を否定することなく過ごす住人たち。

 今我々が最も必要としているのは、こういう柔軟さではないか。そんなことを考えさせられる作品でした。

――今日も幻想郷は通常運行。
穏やかに流れる景色の中で貴方もきっと、いつの間にか失ってしまった「何か」を見つけることが出来るでしょう。

【五段階評価】
★★★☆☆(3.5。普段の幻想郷が好きなら+0.5、現代社会に不満があるなら+1.0)

これは読者自身たっぷりと考えさせられるお話かなと思いました

【作品集】88
【タイトル】かくて賽は組み上げられた
【書いた人】Spheniscidae氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254667049&log=88
【あらすじ】
理香子は炭素原子でサイコロを作る研究に煮詰まり、気分転換に外へでかけることにした
出かけた先で会った者たちは何故、魔法の名門の家に生まれながらも、化学の研究にこだわるのか、と理香子に尋ねるが……
【感想】
これは読者自身たっぷりと考えさせられるお話かなと思いました
化学者の伝記を読んでいたように錯覚もしました
理香子が何故魔法を差し置きながらも化学を追究しているのか、何故そこまで魔法の道を歩みたくないのか
きっと共感する人もいれば、信じられない、と異議を唱えたくなる人もいると思います
私は後者でしたが、それでも、彼女をそこまでさせるものと同じものが自分にも存在してる気はしました
とにかく考えさせられる話
今、何かで悩んだり息詰まったりしている方も、そうでない方も、騙されたと思って一度読んでみてください
ベタな表現ですが、きっと明日が変わるでしょう

一言で紹介するなら…
ガムを、味が全く無くなっても噛み続けることに意味があるように思えてくるお話
【五段階評価】
★★★★☆
(でも好みは分かれるかも……でも読んでもらいたいです)

小さなダウザーと悩める黒猫  たらば氏

【作品集】88
【タイトル】小さなダウザーと悩める黒猫
【書いた人】たらば氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1255089231&log=88
【あらすじ】
ダウザーの小さな大将、ナズーリン。黒猫さん、探し物ならお任せあれ。
【感想】
橙とナズーリン、種族的には天敵の二人のお話です。
『ダウザー』そして『大将』、この言葉を改めて感じさせるカッコ良いナズーリンでした。

【五段階評価】

文章★★★☆☆
ナズーリンの口調があると何か文章が引き締まる様な、そんな感じ。この作品に限らないが。

構成★★★☆☆
事件、邂逅、そして解決。

キャラクタ★★★★☆
ナズーリンと配下の鼠との会話が良い。使い魔(?)を率いる妖怪らしい。

総合評価★★★☆+★×0.5
ナズーリンが好きになる、そんな作品。

温かい涙  ちゃー氏

【作品集】88
【タイトル】温かい涙
【書いた人】ちゃー氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1255001548&log=88
【あらすじ】
冷気を操る力をうまく制御できないがゆえに、他の妖精たちから仲間はずれにされるチルノ。
一人お気に入りの場所で蛙を捕まえていたチルノは、そこで一人の少女と出会う。

【感想】
切ない話です。人と妖精の違い、とでも言うのでしょうか。
人が最も恐れ、何とかして逃れようとし、結局は逃れられぬもの。
それに必死になって抗う少女と、それすらも知らない妖精の話。
ハッピーエンドか、バッドエンドかは意見が分かれるかもしれませんが、私は前者のように感じました。
オリキャラを含めた登場人物すべてにいい印象がもてました。
描写も上手く、読みやすい文章ですのですらすらと読めます。

【五段階評価】

★★★★☆

永遠の暖橙祭  あれな 氏

【作品集】88
【タイトル】永遠の暖橙祭
【書いた人】あれな 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254617270&log=88
【あらすじ&感想】
「あー……。しまった、今日は祭りだったか」
 妹紅のこの言葉から始まる、ある日の博麗神社のお祭り。
 世界は橙色に包まれている。

 あるお祭りの日の様子。
 個人的には3ケタで終わる作品ではないと思うのですが、最初の慧音のはじけっぷりに引いてプラウザバックしてしまった人が多いのかもしれません。
 また、文章の体裁、かぎかっこの中にかぎかっこを作る、語尾に音符をつけるなどの表現も読者を引かせてしまった一因かも。
 とはいえ、それさえ気にしなければ見どころはちゃんとあります。キャラクタ設定は二次(れみりゃなど)よりではあるものの、祭りの楽しそうな、温かい雰囲気、そして終ってしまったあとの独特の物悲しいような雰囲気が伝わってきます。
 ほっこりした気分になりたい方、あまり考えずに作品を読む方で、文章の体裁にこだわらないという方にはお勧めしたい一品です。
【五段階評価】
文章力★★☆☆☆
ほっこり感★★★☆☆

幻想郷の妖怪は…  深海魚氏

【作品集】88
【タイトル】幻想郷の妖怪は…
【書いた人】深海魚氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1254626518&log=88
【あらすじ】
阿求は、紅魔館地下図書館に求聞史紀を納めに来ていた。
そんな中、領主達やメイドによって浮き彫りにされる美鈴への待遇の酷さ。食料を長期間与えなかったりする場合もあるらしい。
やがて彼女は理性を失うだろう。空腹に耐えきれずに。妖怪としての本能が芽吹く。
【感想・ここが面白い・私的評価】
文章作法が酷い。
いじめ自体もただただ不愉快になるだけの、興奮する要素が一切ないいじめ。
だが、この作品の真価は美鈴を虐待するギャグへのアンチテーゼにあると俺は思う。
意図的なものかは知らないが、そういう意味では色々と興味深い作品だった。
ただ、霊夢元凶なのに何切れてんのという場面と、美鈴が食欲で理性を失う場面が突っ込みどころすぎた。それだけでも何とかしてくれないだろうか
【五段階評価】★☆☆☆☆(勧める気は起きないけど、嫌いではない)