作品集92

Last-modified: 2011-10-30 (日) 22:32:06
エンヴィスイートスクランブルエッグ  電気羊氏

【作品集】92
【タイトル】エンヴィスイートスクランブルエッグ
【書いた人】電気羊氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1258601325&log=92
【あらすじ】
珍しく自分から休暇をとる咲夜。
咲夜が向かうのは?

【感想】
なんのことはない、咲マリです。
しかし、この2人が可愛い、特に年相応な咲夜さん。
そして言い回しがうまいです。読み専が言うのもなんですが、読み物は書き方を工夫すればするほど面白くなると思います。
ただ、脱字が多いのが気になりました。

【五段階評価】
★★★★★

博麗道中膝栗毛  電気羊氏

【作品集】92
【作品】博麗道中膝栗毛
【作者】電気羊氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1258714895&log=92

【あらすじ】
妖精は穿いてるか、否か。さぁ、確かめに行こう。

【感想】
人里に住む人間たちのお話。
人間の目から見た妖精や博麗神社の雰囲気がよく出ています。
一気に落とす感じのお話、あとがきでよく落ちています。

【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★★☆
紳士★☆☆☆☆
総合評価★★★☆☆

魔女の失敗  白々燈氏

【作品集】92
【作品】魔女の失敗
【作者】白々燈氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1258814843&log=92

【あらすじ】
パチュリーが赤ちゃんの紫モヤシになってしまった。

【感想】
正統派のギャグといった印象を受けるお話。
ボケとツッコミが明確に線引きされていて実にテンポが良いです。
ちょっとオチは力不足だった感がありますが面白かったです。

【5段階評価】
文章★★★★☆
構成★★★★☆
植物★★★★☆
総合評価★★★★☆

ミリセカンドの恋  碑洟 さん
名無しの妖精の恋の物語。

【作品集】92
【作品】ミリセカンドの恋
【作者】碑洟 さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1258972874&log=92

物語 15点
名無しの妖精の恋の物語。
最後の一撃は……せつない。

キャラクター 16点
名無しの妖精の一人称なのだが、とてつもなく頭が良くて理知的で、チルノ比八十倍程度はありそうな。
違和感はあるところだが、それもまたわかりやすさを追及した結果だと思いたい。

ストーリー 15点
妖精の存在の軽さがうまく表現できていてよかった。

構成 14点
短編としてはよくできた構成だと思う。

表現 14点
妖精としてかなり硬い表現が多く、そこに違和感が生じてしまう可能性はあるのだが、
恋ごころというものはそもそも微細に表現されなければ、伝わらないところなので、
これはこれで名無しの妖精のキャラクターを十分に印象づける要素となっていたと思う。

総点 74点
概ね満足な出来だった。
創想話全体から見れば、搦め手気味な話なので、そこをクリアーできるかが鍵かも。

驚くべきなのは地の文のみで構成されていて、テンポを損なっていないこと。

【作品集】92
【作品】ミリセカンドの恋
【作者】碑洟氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1258972874&log=92

【あらすじ】
私は、博麗霊夢に恋をしている。

【感想】
ある妖精の恋物語。
驚くべきなのは地の文のみで構成されていて、テンポを損なっていないこと。
やや難しい表現、妖精にしては表現が豊か過ぎる点もありますが、中々味があって良いです。
あの弾幕の裏にはこんなお話があったんだな、と思える物語でした。

【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★★★
邂逅★★★★★
総合評価★★★★☆

だって  まりまりさ さん

【作品集】92
【作品】だって
【作者】まりまりさ さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1258968216&log=92

物語 13点
マリアリ。正確には、乙女な魔理沙を愛でる話。
それ以上でもそれ以下でもなく、ただひたすらに甘ちゅっちゅ。

キャラクター 14点
OK。かわいさは認める。

ストーリー 12点
まあストーリーとかどうでもいい系列なので。

構成 12点
構成とかもどうでもいい系列なので。

表現 13点
正直なところ文章力的には拙いところも結構あるのだが、
エロい絵はうますぎると逆にダメなところもあるように、微妙に崩れた表現がかわいさを演出できていた面もある。
不思議なことである。

総点 64点
魔理沙が『女の子』なのは根本的には正しいと思うので、そこに違和感はなかった。
そこから発展することもないので、ひたすらに甘ちゅっちゅな話が好きな人は安心して読める作品だと思う。
嫌いじゃないので、ニヤニヤしながら読んでしまった。

現人神の夏 カリスマの夏  いすけ氏

【作品集】92

【タイトル】現人神の夏 カリスマの夏    
【書いた人】いすけ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1258736395&log=92

【あらすじ}
弱肉強食を超越した絶対の掟・スペルカードルール。
現代人な早苗さんからすれば、ずいぶんと暴力的な世界のはずの幻想郷だが、すっかり順応していた。
今日もなにやら妖怪たちに勝負を挑んで、暴力を行使し、己が欲求を満たそうとしているようである。
お空を捕まえようとしていた。
彼女が求めるものは、鳥、そしてもう一つ?
果たして行き着く場所は風呂場だったが、なにも肉欲などを求めてではない。
夏である。
それが全ての元凶だった。
そこから始まる美鈴の胸わくわく夢がぎっしりまか不思議なアドベンチャー。

{感想】
見所は三つだと思う。
一つは、そういやスペルカードルールってこういうもんだよな、というのと。
二つ目は、そこに順応して無駄に活用してしまっている現代っ子。
三つ目は紅魔館内における複雑な力関係がもたらす悲劇と喜劇。

三つ揃ってキャラがそれらしく動いてるので、雰囲気が原作指向。
小ネタの扱いもさらっと風味で雰囲気を崩さない。
パロネタとタグにあるが、むしろ純度99%くらいで東方SSらしい東方SSだと感じた。

もう歌だって聞こえない  八重結界さん

【作品集】92
【作品】もう歌だって聞こえない
【作者】八重結界さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259018742&log=92

物語 14点
みすちーが声を喪失したという話。
決して声が元に戻るわけではないところがポイントで、出涸らしのお茶のように渋い作り。

キャラクター 15点
時間が下って、愚痴っぽくなってしまいました。それもまた味の一つ。

ストーリー 14点
関心を買うような瑞々しさはないのだが、大人になればきっとわかるよ。

構成 13点
短くまとめることに骨を折ったようだ。

表現 14点
ナイスワーク。

総点 70点
渋すぎて、枯れ葉のようなイメージ。
しかしそこから何かを創りだそうとするところが美しい。
綺麗にまとめあげた短編のお手本のような創り。

ラストプリンセス娘の挑戦  胡椒中豆茶氏
月の姫として、あまりに退屈な自分の生活に疑問を抱いていた輝夜。

【作品集】92
【タイトル】ラストプリンセス娘の挑戦
【書いた人】胡椒中豆茶氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1258609006&log=92

【あらすじ】月の姫として、あまりに退屈な自分の生活に疑問を抱いていた輝夜。ある日、彼女は「自らの人生を変えるため」永琳の作ったメロン味の蓬莱の薬を飲むのだが・・・

【感想】「この作品はロックだ」という声を聞く事があるが、まさしく私もその通りだと思う。というか、輝夜の叫びはそのまま若者全体の叫びである。その若者を表すものとして、もっとも分かりやすいのがロックであるため、このように言われるのだろう。
この作品の輝夜がそうであるように、10代~20代前半の多感な時期にある人間は、とにかく常に期待と不安の中で揺れ動いている。
『自分にも何かを成せるはずだ』という、根拠のない無鉄砲な自信。
『自分一人だけが寂しい存在なんだ』という、若者しか持ち得ない孤独感。
そして『何かをしなければならない。でも、どうすればいいかわからない」という、追い詰められるような焦燥感。
自分のしたいことも分からないくせに、とりあえず親の言うことを素直に聞くのが嫌で反抗してみたり。
日が経つにつれ、徐々に自分が『自立しなければならないのだ』という状況へ追いやられていくのが恐ろしく感じたり。
この作品において、輝夜は、まさしく若者の象徴そのものなのだ。

他の作品に見られる、達観しきった輝夜像からこの作品の輝夜を見ると、確かに違和感を覚えるかもしれない。「これは東方なのか?」という声も、その辺りから出てくるものだろう。
だが、考えてみて欲しい。この文章を読む貴方自身、ずっと昔から、その性格は変わっていないのだろうか?
例えば喧嘩に明け暮れていた不良が、ある教師と出会うことで更正するというのはよく聞く話だ。
逆に、真面目一辺倒だった人が、パチンコに出会ったばかりに人生を台無しにしてしまったというようなケースもある。
輝夜においては、そのきっかけとなったのが蓬莱の薬だったのだ。
しかし、いくら蓬莱の薬を飲み、永遠の生を手にしたからといって、人間そうそう達観できるものではない。
むしろ、これから先を考えれば、悩み、苦しみ、泣きたくなる様な思いだろう。特に箱入りだった彼女にとっては、あまりに荷が重過ぎる。
誰だって、最初からすごいわけじゃない。それは、長い長い努力や諦めやその他諸々の果てに、やっと得られるものなのだ。
その点を、この作品は見事に表現していると感じる。

『10年経つと読み方が変わる』と言われるような作品があるが、この作品はまさにそのケースに当てはまると思う。
何故なら、自身も青春の渦中でこの作品を読むのと、青春を過ぎ、客観的な視点でこの作品を読むのでは、全く感じ方が違うからだ。
青臭いものを、青臭いと感じられなければ、きっとこの作品を本当に楽しんだことにはならないだろう。
分からなかったという人は、出来れば、1年でも2年でも時間を置いてから、再び読んでほしいと思う。
この作品は、若者の眩しさと愚かしさがふんだんに詰め込まれた、あまりにも美味しすぎるSSだから。

キーワードは

ラストプリンセス娘の挑戦
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1258609006&log=92
作者:胡椒中豆茶氏
■ 輝夜が、月のお姫様としての箱入り人生への鬱屈をいろんな物にぶちまけたり、蓬莱の薬を飲んだり、大罪を犯したって事で裁判にかけられたりするお話。キーワードは「電子レンジからの生還者(マイクロウェーブ・リターナー)」「マー君ワールド」「ぴょおおおおおおおおおおおおおん」。

パチュリースオリジナル  aho さん
ヒャッハー、紅魔館は本当にあっとほーむだぜ。

【作品集】92
【作品】パチュリースオリジナル
【作者】aho さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259092990&log=92

物語 16点
小悪魔が幼女な物語。この解釈はありそうでなかったかもしれない。
ヒャッハー、紅魔館は本当にあっとほーむだぜ。

キャラクター 18点
主に小悪魔とレミリアに負けた。さりげに大所帯なのも意図的か。

ストーリー 14点
特に言う必要はないのだが、ほのぼのって言葉の端々に気を使う系列なのかもしれない。

構成 14点
掴みはOKかと思われ。

表現 17点
久々に萌えた。(AA略)
というか……、やはりさりげない文章の切れ味が良い。会話文に対する情熱がすごい。

総点 79点
なぜかこんな時間に天啓がくだったので読んでみた。レビューしてみた。
同作者さんの作品の中では『あいがと』に近い雰囲気。
なんといえばいいか。愛おしさを詰めこんだような作品。
エクセレント。

パチュリー視点で書かれた、紅魔館ハートフル飴ちゃんストーリー。

【作品集】92
【タイトル】パチュリースオリジナル
【書いた人】aho氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259092990&log=92
【あらすじ&感想】
「パチリーさま、パチリーさま!」
種族名:小悪魔 名前:なし 通称:小悪魔 あだ名:ポチ

パチュリー視点で書かれた、紅魔館ハートフル飴ちゃんストーリー。
どのキャラも個性的で魅力。おやじレミリア、幼女小悪魔。そして、パチュリーが可愛すぎる。
話が面白くて、すらすら読んいけます。

そろそろ新作こないかなー

【五段階評価】
★★★★★

うろおぼえ命蓮寺  デン氏
友情努力勝利でぴーんとくるあなたやあなたのためのSS。

【作品集】92
【タイトル】うろおぼえ命蓮寺 
【書いた人】デン氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259127780&log=92

【あらすじ】

阿求は過去に寺小屋で培ったトラウマに駆り立てられ、最新の幻想郷縁起のために取材をする。
命蓮寺に関する客観的な証言を得るために博麗神社へ赴いたのだが。
そこで霊夢の口から語られるお寺の面々の印象は、とてもとても友情と努力と勝利が似合いそうな面々だった。

【感想】
パロネタとある通り、ある程度人を選ぶであろう、なんとかホイホイ系。
友情努力勝利でぴーんとくるあなたやあなたのためのSS。
俺は海賊王になる!世代よりも、どちらかといえば、お前はもう死んでいる世代のためのSS
考えてみれば神主の世代ももろにこれだよなあ。
東方ユーザーとジャンプ最盛期ってかなり被ってるんじゃ、としみじみ思ってしまった。

良い意味で酷いお話。

【作品集】92
【作品】うろおぼえ命蓮寺
【作者】デン氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259127780&log=92

【あらすじ】
幻想郷に現れた新たなる脅威を調査する阿求。

【感想】
良い意味で酷いお話。うろおぼえすぎにも程があります。
あと阿求のジャンプ好きにも困ったもの。
北斗の拳が理解できる世代なら思わず笑ってしまうことうけあいです。

【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★★★
王道★★★★☆
総合評価★★★★☆

もうなんていうかここまでやり切ると呆れを通り越して尊敬する。

【作品集】92
【作品名】うろおぼえ命蓮寺
【作者】デン氏
【内容】
 三顧の礼に習い霊夢に頼み込み、阿求は遂に昨今騒がせた命蓮寺の面々について取材することに成功した。
 これはその取材記録と更新された求聞史記の内容である。
【感想】
 もうなんていうかここまでやり切ると呆れを通り越して尊敬する。よくもまあこじ……結び付けたものだと。
 いやまあ笑いましたけど。めっちゃ笑いましたけど。
【キーワード】
 求聞史記, 週間少年跳躍

もういくつねると  ネコ輔氏

【作品集】92
【作品】もういくつねると
【作者】ネコ輔氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259081300&log=92

【あらすじ】
博麗霊夢にとって特別な日、おめでとうの挨拶が飛び交うこの日。
元旦。

【感想】
仄かな期待に胸をときめかせる霊夢のお話。
こういうお話だと定番の展開ですが、それぞれのキャラのらしさが良く出ています。
紫の一途っぷりに思わずにやけてしまう、そんなお話でした。

【5段階評価】
文章★★★★☆
構成★★☆☆☆
なんでもない日☆☆☆☆☆
総合評価★★★★☆

変わる現実、変わらぬ幻想  手負い氏

【作品集】92
【作品】変わる現実、変わらぬ幻想
【作者】手負い氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259241774&log=92

【あらすじ】
魔理沙は霊夢の友達だ。昔から、そしてこれからも。

【感想】
喧騒の中ふっと訪れる静寂。何にも代えがたいその瞬間。
まるで今居る場所が儚く脆い硝子のよう。
しんみりとは違う、ほのぼのともちょっと違う。
久々にしっとりしたお話でした。

【5段階評価】
文章★★★★★
構成★★★☆☆
友達★★★★☆
総合評価★★★★☆

うぇるかむっとぅぢほってーーきゃーりふぉーにゃっ  デン氏

【作品集】92
【タイトル】うぇるかむっとぅぢほってーーきゃーりふぉーにゃっ
【書いた人】デン氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259308136&log=92
【あらすじ&感想】
1977年リリース、Eaglesの大ヒット曲「Hotel California」の一節をタイトルにした一作。要するに超おっさんホイホイです。ディアボロの大冒険で言うとホテル内の曲。そう言えばわかる人も多少いるかもしれません。
内容的にもこの曲をオマージュしています。気付けば夜の階段を歩いていた一人の男。彼はその先である女性と出会い、そして…というような感じで、そこだけ聞けば原曲の通りなんですが。
オチが衝撃的すぎました。そして説得力のありすぎるあとがきに脱帽。
非常に短いので一読してみてはいかがでしょうか。

【五段階評価】
★★★☆☆(若者)
★★★★☆(おっさん)

あるくぇど。  らすぼす氏

【作品集】92
【タイトル】あるくぇど。
【書いた人】らすぼす氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1258635655&log=92
【あらすじ】
 ある秋の日。香霖堂に訪れた魔理沙は霖之助からある推論を聞かされる。
【感想】
 ああ、確かにそうかもしれない。
 まずはそんな感想が出てくる話。話の流れとしては、仮説を聞かされる→幻想郷全土へ調査に出る、というある種ありがちな流れ。
 表現はあっさりめ。話も大きな盛り上がりがなく、物足りなさを感じるかもしれない。ネタはいいんだが、もう少し膨らませたらもっと面白くなったかも。
 とはいえ、この話の正しい楽しみ方は、好きな自機キャラの胸部に思いを馳せてニヤニヤすることなのかもしれませんが。

アリスを探して三千世界  イムス氏

【作品集】92
【タイトル】アリスを探して三千世界
【書いた人】イムス氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259342383&log=92

【あらすじ】
 魔法実験中の事故により、消滅したアリスと上海人形
 誰もがアリスは死んだと言う中、蓬莱人形はアリスを探す旅に出る……
【感想】
 シリアスとギャグが見事に融合した作品。
 パロディネタも含まれているが、判らなくてもそこまで問題はなさそう。
 ネタで笑う部分もあれば、細かい台詞回しで笑う部分もあり、読むことを飽きさせない出来でした。
 ギャグ成分がやや多目かと感じる時もあったけど、無理にシリアスに持っていかずに
必要な部分部分だけシリアスを入れているのは好感触。

【五段階評価】
文章★★★★☆
構成★★★☆☆
ネーミングセンス★☆☆☆☆
総合★★★★☆

はだかのチルノ  ぐれ氏

【作品集】92
【作品】はだかのチルノ
【作者】ぐれ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259340872&log=92

【あらすじ】
強烈な思い込みは空想を実体化させる。
蟷螂と戦った少年が居たように。

【感想】
綺麗なバカ。
ありがちな展開ですが非常にテンポが良い。チルノは本当に服が見えてそうです。
ここまで突き抜けると逆に清清しいお話。

【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★☆☆
想像★★★★☆
総合評価★★★☆☆

もう究極魔法してもいいよね  超空気作家まるきゅー氏

【作品集】92
【作品】もう究極魔法してもいいよね
【作者】超空気作家まるきゅー氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259459774&log=92

【あらすじ】
究極の魔法とは何ぞや。
今ココに魔法使いたちのタックル的討論が始まる。

【感想】
それぞれの魔法使いの考え方がらしいお話。
セリフが多目というか、ほぼセリフの応酬でお話が進むのでテンポは良いです。
ちょっと小難しく論理展開するので頑張ってついていきましょう。
納得できるだけの説得力があるお話でした。小悪魔可愛いです。

【5段階評価】
文章★★★☆☆
構成★★★★☆
魔法★★★☆☆
総合評価★★★★☆

人恋し長野の神様  KASA 氏

【作品集】92
【タイトル】人恋し長野の神様
【書いた人】KASA 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1258683037&log=92
【あらすじ】
ある晩ふと眼を覚ました早苗。枕元に立っていたのは神奈子だった。
彼女の真意をはかりかねる早苗だったが…
【感想】
プレ風神録のそのまたプレストーリーといった感じ。ほのかに百合のかほり。
早苗と神奈子、ふたり(一人と一柱)の想いをよく感じられます。
神想う人間と人想う神様の、切なくも優しい物語。

【五段階評価】
文章★★★☆☆
早苗の心情をメインに描写する。読みやすい

構成★★★★☆
上述の通り、守矢神社の幻想入りまでは話は進まない
しかし最後の一文で、その構成をうまく引き締めている

キャラクタ★★★★☆
メインは早苗と神奈子だが、諏訪子も加えて物語をうまく動かしている

総合評価★★★★☆
信仰を失くした外の世界で神様云々~はテーマとしてはよくあるものだが、
そこに留まらない何かはある。
そう言う意味でも、最後の一文は存外大きな役割を果たしているように思える。

風祝のインソムニア  津奈サンド 氏

【作品集】92
【タイトル】風祝のインソムニア
【書いた人】津奈サンド 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259410444&log=92
【あらすじ】
蓬莱の薬屋さん・永琳は、重病人と聞いて一路守矢神社へ。
患者である東風谷早苗は語る。自分の青春、人生を奪った病の根源を。
【感想】
抑圧してきたものが、多感なお年頃になって一挙に噴出してしまった早苗さん。
彼女の悩みはもっともなのだけれど、神様を慕う早苗さんのイメージが強い方の眼には、
少々我儘が過ぎると映るかも知れない。

【五段階評価】
文章★★★☆☆
少しだけちぐはぐ。問題は無いレベル

構成★★★☆☆
章立てして構成しているが、取り立てて有効ではない

キャラクタ★★☆☆☆
恐らく読者の早苗イメージで上下する

総合評価★★★☆☆
永琳が早苗を「治療」する下りには迫力もあり、読み応えがある。
成長した早苗の今後にエールを。

快走猫車橙号  yuz さん

【作品集】無印92
【タイトル】快走猫車橙号
【作者】yuz さん
【本文容量】33KB
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259520355&log=92
【あらすじ】
宿題終わらないなーどうしよっかーあっはっは
そんな橙に紫は「明日の藍の行動を監視しなさい」と御命令
一体どういうことでしょう
【感想】
作中で「街」が登場しますがこれは色々と解釈ができそうです
色々なものが幻想入りした人里かもしれないし、もしかしたら妖怪の街なのかも
橙の小さな視点からの大きな街、いくつかのお店・人妖・動物が想像を引き立てて読者も橙と一緒にわくわく
そしてちょっぴり切なくなってしまうでしょう
猫車のハイテクっぷりにも注目
そして藍様、何してんだあんた

・コメントより抜粋
幻想的、解釈が一つに定まらないのがね、また、素敵。

はくれいれいむのたからもの  リペヤー氏

【作品集】92
【タイトル】はくれいれいむのたからもの
【書いた人】リペヤー氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259331604&log=92
【あらすじ&感想】
霊夢がいつものように香霖堂へ行くと、霖之助が珍しく童話を読んでいた。

しっかりとまとまった短編で、劇中劇を上手く使っています。
ただ一つ難点が……。劇中劇の童話が全てひらがな表記になっています。
童話らしさを出すためにやっているのだろうと思いますが、そこが読みづらくて読みきれなかった人も多いのではないかと思います。
そして、霊夢可愛い。

【五段階評価】
★★★★☆

ある妖精の純情な感情  えにぐま さん

【作品集】92
【作品】ある妖精の純情な感情
【作者】えにぐま さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1259438147&log=92

物語 16点
だいちゃんの一人称。
恋をしただいちゃんの最近の習慣。センチメンタル。
一般的なだいチルとは少し違った失恋もの。
あくまでチルノらしく、大妖精らしく、ナチュラルなのに失恋もの、切ないが、違和感がないのが巧い。

キャラクター 16点
やはりだいちゃんの心情が印象的。
ただそれを取り巻く環境にももう少し意味がほしかった。
だいちゃんの一人称ということで、そこを強調したのはわかるが、少し寂しいかもしれない。
しかし、チルノの天真爛漫さ、美鈴のお姉さんっぽさ等々は問題なく感じ取れる。
これが、だいちゃんの物語のほんの第一章にすぎないことはこのとき誰も予想していなかったのであった。

ストーリー 15点
やはりテーマが内面の心理描写である以上、熱い勢いはない。
しかしこういうゆったりとつむいでいくお話も味わい深い。
だいちるといったらやはりチルノがひっぱり、だいちゃんがついていくというイメージがあり、勢いに違和感がある人もいるかもしれない。
つまり、ここに新ジャンル:切ないだいチル が誕生した瞬間である。

構成 18点
現在、過去を上手に心理描写で重ねあわせ、最後に鳥肌をもっていくようなタイプ。
しかし、それ以上に印象に残るのが色の使い方であると個人的に思う。オレンジや黒、灰色が、風景と心情にうまくマッチして、感情移入しや

すい。
短編だけど、これで十分、むしろこの短さがいい、と思わせるような構成で、
冒頭を引き継いでのインパクトは十分にある。

表現 15点
説明という条件はクリアしているが、やはり短いため、助長にならないようにするにはこの程度でいいのかもしれない。

総点 80点
印象としては、ただ綺麗。
リアルな心理描写は、読む人の心を動かすだろう。
ただ逆に言えば、綺麗すぎて、取りこぼされた面白さがあるように思う。
例えばチルノやその相手(レティ?)、また美鈴などにももう少しストーリー的な意味を持たせてもいいかと思った。
センチメンタルな作品なので、明るくなりたい、笑いたい人にはオススメできない作品である。

かみさまっ!! ~旦那編~  マンキョウ氏

【作品集】92
【タイトル】かみさまっ!! ~旦那編~
【書いた人】マンキョウ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1258653639&log=92
【あらすじ】
月から帰還した後、神降ろしの修行をする事になった霊夢と早苗。
手始めに諏訪子を降ろしてみようとなるが、思わぬアクシデントが起きて……。

【感想】
ドタバタと騒がしいコメディチックなアクション……と言う解釈で良いんだろうか?
旦那編と言う事で、あるキャラの旦那がオリキャラとして登場しますが、日本の神様がこんなんばかりだったら泣く。
文章的には拙い所もありますが、ノリが良ければ全てオッケーと言う人には良いかもしれない。

夕餉 ~ルーミアの焚き火  野田文七 氏

【作品集】92 【タイトル】夕餉 ~ルーミアの焚き火  【書いた人】野田文七 氏
【あらすじ】
 森の中、小さな広場でルーミアが焚き火をしている。
 彼女のスカートは血と泥でいつも以上に黒い。
【感想】
 31KBの中編。人食いについて踏み込んで書かれた作品。
 出だしの美鈴のやり取り、霊夢の乱入、最後のシーンなど、
 シーンの組み方が上手いと思った。
 文章も良い雰囲気。まるでその現場に立ち会っているかのような、
 細かい所までしっかり描かれた色彩豊かな文章だった。
 静けさと不気味さが漂う、夜の幻想郷らしい作品。
【文章】       ★★★★☆
【展開】       ★★★★☆
【総合評価】   ★★★★☆ (生々しくも綺麗な作品だった。)