作品集95

Last-modified: 2013-05-04 (土) 09:20:30
八雲紫が多すぎる  夜イ加(伽)景氏

【作品集】95
【タイトル】八雲紫が多すぎる
【書いた人】夜イ加(伽)景氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261908479&log=95
【あらすじ】
霊夢には、時として一種の未来予知さえ可能にするほど鋭い勘がある。
そんな彼女は、ある日、朝から何かひどく嫌な予感がしていて……
【感想】
最近何かと話題な作者さんの作品なのですが、また新境地を見せてくれました。
前作の妖しげな雰囲気とは一転、今作は徹底して腹筋を破壊しに来るギャグ作品です。
とにかくタイトル通り様々な紫が現れます。誰もがおなじみの紫も居ます。分かる人がニヤリな紫も居ます。
笑える作品が読みたい人にはとにかくオススメな作品です。

多分レミリア  八重結界氏

【作品集】95
【タイトル】多分レミリア
【書いた人】八重結界氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261875117&log=95
【あらすじ&感想】
「お嬢様は本当にお嬢様なのですか?」と唐突に、咲夜がレミリアに質問した。

スラスラとお気楽に読める作品です。
レミリアと咲夜の掛け合いと、それに対する地の文が楽しい。
大掃除の合間にさくっと読めます。

【五段階評価】
★★★★☆(確信犯度★★★★★)

ことのはさらさら  反魂氏

【作品集】95
【タイトル】ことのはさらさら
【書いた人】反魂氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261908708&log=95
【あらすじ&感想】
輝夜・永琳もの、短編しんみり系。
何気ない日常と、ちょっとした非日常を通して、輝夜の内面を描写しています。
日本語っていいですよね。

【五段階評価】
★★★★☆

the Fairytale of the Girls  1st.   7th fall 氏
近くに死期を悟りそれを語った霊夢。そのとき周囲は。

【作品集】95
【タイトル】the Fairytale of the Girls  1st.
【書いた人】7th fall 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261935425&log=95
【あらすじ&感想】
近くに死期を悟りそれを語った霊夢。そのとき周囲は。
大まかな内容は以上。続き物ということで本題はこれから。
続きがとても気になる良い終わり方。
初投稿にもかかわらずかなりのボリュームが期待できそう。これは頑張って欲しい。

個人的に気になったこと
性格もろもろが超常すぎて人間味のない霊夢と努力でその友を張ってきたらしい魔理沙。
反面、霊夢以上に精神が脆そうな大妖怪。
霊夢+魔理沙のシリアスには、この前置きが結構多い気がする。
霊夢が死ぬことにいまさら紫が憔悴する理由はなんだろう?自分にはよくわからなかった。
あとがきで作者さんも気を付けていたようだけど、自分としては全体が重い印象を受けた。
【五段階評価】
★★★★☆

凄い、の一言に尽きる。

【作品集】95
【タイトル】the Fairytale of the Girls  1st.    
【書いた人】7th fall 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261935425&log=95
【あらすじ】
 
「一ヶ月後に、私は死ぬわ」

 なんでもないように、霊夢は言った。
 まるで冗談か何かみたいに。

【感想】
 凄い、の一言に尽きる。
 冒頭からの吸引力、ぐいぐいと引き付ける構成力、そして最高の引き方。
 ちょっと前に「そそわでも連載の続きを待つ楽しみを味わいたい」って書いてる人がいたけど、ああこういう感覚なのかって思った。
 文章も、読みやすい上に一文一文がとても上手い。
 無駄を極力殺ぎ、必要な情報を最適な言葉で表現しているからだろう。
 今年(2009年)を締めくくるに相応しい新人さんが出現したという印象。
 
【五段階評価】
 文章★★★★★
 構成★★★★★
 物語★★★★★
 総合★★★★★

たぶんこれは未完のまま終わるだろう。

7th fall氏の『the Fairytale of the Girls』は未完の名作

ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261935425&log=95

たぶんこれは未完のまま終わるだろう。自分の中のカンがそう言っている
というのもこの作品の魅力はズバリ、この「来週はどうなっちゃうの?」という引き伸ばしにこそあるからだと思う
浦沢直樹みたいに、「こんな風呂敷広げていいのかよ」と言いたくなる、次回へのヒキの強さに魅力がある

厳しいことを言ってしまえば、逆にこの作品のミソはそれだけ。霊夢が死ぬ、霊夢が起こす異変が起こりそう、
そのことへの期待感だけでこの点数を入れることは難しい事ではない。ということで、この作品に真の評価を下せるのは、
この作品がどういう帰結を迎えるか、その全貌が明らかになってからのことだと思う。ということでまずこの評価
だから7th fall氏はとっととこの作品の続きを書くべき

「この世に邪悪の手が伸びて、か弱き人らに襲い来る。涙が大地に落ちるとき、嘆きが空に響くとき、遥けき雲の彼方からいかづち纏いやって来る。悪を倒せと鳴り響く、正義の心が鳴り響く。怒り悲しみ全てを背負い、今、放たれる正義の光! その名はッ、必殺ッ……   白 氏
「ぴぃ」

【作品集】95
【書いた人】白 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261756257&log=95
【タイトル】「この世に邪悪の手が伸びて、か弱き人らに襲い来る。涙が大地に落ちるとき、嘆きが空に響くとき、遥けき雲の彼方からいかづち纏いやって来る。悪を倒せと鳴り響く、正義の心が鳴り響く。怒り悲しみ全てを背負い、今、放たれる正義の光! その名はッ、必殺ッ……  
【あらすじ】 サァンダアアアアアァァァァァッ、クロオオオオオォォォ―――――ゥスッッッ!!」

      「ぴぃ」
      
      ……天子は12月24日と25日の祭事について、衣玖に教えてもらった。
【感想】  
まず、読みやすい書き方でした。さくさくっ、と。
そしてこれは氏が仰っているように、所謂オッサンであればぴくりと反応してしまうようなネタも仕込まれています。
ですが、それらを知らずとも十分楽しめる作品かと思われます。天子かわいい。

とりあえず題名なげえw

【作品集】そそわ95
【タイトル】 「この世に邪悪の手が伸びて、か弱き人らに襲い来る。
涙が大地に落ちるとき、嘆きが空に響くとき、遥けき雲の彼方からいかづち纏いやって来る。
悪を倒せと鳴り響く、正義の心が鳴り響く。怒り悲しみ全てを背負い、今、放たれる正義の光!
その名はッ、必殺ッ……
【書いた人】 白 氏
【URL】
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261756257&log=95
【あらすじ】
クリスマスのことが天界に伝わったときには既に原型がズタズタにされていた。
そんなお話。
【感想】
とりあえず題名なげえw
ネタがふんだんに散りばめられているがわからなくてもノリがあえば楽しめる仕様。
とにかく笑える作品。
しかし全ては最後の天子の言葉に集約される。

「んじゃキンキンに冷えたメッコールとネーポン1ダース速攻買ってこい」
「空気読めえええええ! ンッサァンダァァァァァッ、クロォォォ―――――ゥスッッッ!!」
【五段階評価】
★★★(このノリが合うなら+1)

教授限定クリスマスケーキ事件  url 氏

【作品集】95
【タイトル】教授限定クリスマスケーキ事件
【書いた人】url 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261741512&log=95
【あらすじ】
師も走る師走。クリスマスという行事を前に、教授は憂鬱気味だった。
無理も無い、去年あんなことをしてしまったのだから。
【感想】
彼女らのクリスマスでの出来事、対する想い。
ラストですとん、ときました。そしてニヤつく我が顔面。
余談ですが、私は教授とちゆりの作品に触れることが少なかったです。
この作品を機に彼女らのことが気になり始めたかも知りません。

彼女に似合うモノ  H2O氏

【作品集】95
【タイトル】彼女に似合うモノ
【書いた人】H2O氏
【あらすじ】
幻想郷で布教活動に勤しむ聖と星はある日守矢神社へと向かう。
しかし、布教していたと思ったらされていたのは聖達のほうだったーーーー!!!!
【感想】
この人の書く寺組は本当に面白い。ナズーリンに新たな属性が加えられたパイオニア的作品。
乙女ナズーリン、変態星、変態聖のどれかのキーワードに喰らい付いた人は必読。
ダウジングロッドをアレに使うのが流行っているのだろうか。

【五段階評価】
★★★★☆(変態度★★★★★)

夢を操る箱。2008年春という幻想。  Pumpkin氏

【作品集】95
【タイトル】夢を操る箱。2008年春という幻想。
【書いた人】Pumpkin氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262005609&log=95
【あらすじ&感想】
霖之助が拾った読めない本「ライアマジュヌーン」と、使えない箱「ネオジオ」。そのうち、箱のほうを紫が譲ってくれと申し出る。

霖之助と紫のやりとりがいい感じです。
ストーブ話をベースにしたお話で、特に香霖堂ファンに嬉しい作品。

【五段階評価】
★★★★☆

幻想服屋が死んだ  ナルスフ氏
「博麗の巫女」でない部分の霊夢というテーマが面白いなと思いました。

【作品集】95
【タイトル】幻想服屋が死んだ
【書いた人】ナルスフ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262099649&log=95
【あらすじ&感想】
服屋の娘が死んだ。

霊夢とその服屋の娘の交流を描いた作品。
「博麗の巫女」でない部分の霊夢というテーマが面白いなと思いました。

【五段階評価】
★★★★☆

人里の服屋の娘が死んだ。くだらない事故で、あっけなく死んだ。

【作品集】95 【タイトル】幻想服屋が死んだ  【書いた人】ナルスフ 氏
【URL】 ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/95/1262099649
【長さ】★ (14KB 短編)
【あらすじ】
 人里の服屋の娘が死んだ。くだらない事故で、あっけなく死んだ。
 これはその娘の生前、博麗の巫女との交流を描いたお話。
【感想】
 博麗に巫女にすら物怖じすることなく話しかけ、洋服を着せてしまう。
 霊夢を巫女から普通の少女へと変える偉業を成し遂げた威勢の良い服屋の少女が
 そんなにあっけなく人生を終えてしまうとは。幻想郷はそれはそれは残酷な物である。
 題名や冒頭のシーンで人間の死が前面に出ていることに加え、
 文体が非常に落ち着いていることから、静けさと寂しさが物語全体に漂っていた。
 幻想郷の寂しい一面が顔を見せたように感じた作品。
【文章】       ★★★☆☆ (落ち着いた文章)
【展開】       ★★★☆☆ (短編らしい起伏の激しさ。悪く言えばちょっと駆け足)
【総合評価】   ★★★☆☆

だんまく!  手負い氏

【プチ】95
【タイトル】だんまく!
【書いた人】手負い氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262097630&log=95

【あらすじ】
幻と言われる男子弾幕
文はそれを求めて深い森へと足を踏み入れたのだが・・・

【感想】
これはひどい
コミケいけない人は代わりに男子弾幕を撃とう

【五段階評価】
★★★★☆

水橋パルスィは静かに年越したい  Δ氏

【作品集】95
【タイトル】水橋パルスィは静かに年越したい
【書いた人】Δ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262197112&log=95
【あらすじ&感想】
年越しで賑やかな地下から逃げてきたパルスィ。

ぱるぱるほのぼの。
読みやすい作品です。雰囲気もいいと思います。

内容としては、いつものパルスィ話なんですが、ちょっと物足りない印象が残りました。
慧音を使ってもう一イベントあってもよかったかもしれません。

【五段階評価】
★★★★☆

博麗神社の年越し情事  クロスケ氏

【作品集】95
【タイトル】博麗神社の年越し情事
【書いた人】クロスケ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262226654&log=95
【あらすじ】
大晦日の博麗神社にて、年越し蕎麦をすすりながらだべる霊夢と魔理沙。
新年、初詣という一大行事を前にしてだらけきった霊夢に喝を入れる魔理沙だが、のらりくらりとかわされてしまい……
【感想】
ただ二人で年越し蕎麦食ってるだけだったのに……どうしてこうなった!?
途中違和感をおぼえる部分も有るかも知れないが、短いしとりあえず最後まで読んでみて欲しい。
その疑問は、ラストできちんと解決する……筈。

紅魔館のロミオとジュリエット異変 ~After~  夜イカロ(伽)景

【作品集】95
【タイトル】紅魔館のロミオとジュリエット異変 ~After~
【ゆーあるえぬ】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262244084&log=95
【作者】夜イカロ(伽)景
【あらすじ】結婚してから(この辺りの話は、前のシリーズを読んでくれ)一ヶ月、甘あまな日々を送るめーさくが大晦日、二人で二年参りに出かける
【感想】以前に完結した氏のシリーズの後日談、大晦日の特別編といった感じ。
終始、甘あまなめーさくで砂糖がはけます。
めーさく好きは、ぜひ前シリーズ、紅魔館のロミオとジュリエット異変(上~結)と合わせて読んでください。

灰かぶりはB面に踊る  Ninja氏

【作品集】95
【タイトル】灰かぶりはB面に踊る
【書いた人】Ninja氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262243301&log=95
【あらすじ&感想】
ナズーリンは主のなくした宝塔を探していた。

ナズーリンと霖之助のやりとりが中心。それぞれにキャラが立っていて面白い。
文章も流れるように読んでいけるので、気が付いたらラストまで読み進めていました。
ナズーリン可愛いよ、ナズーリン。

【五段階評価】
★★★★★

天上のオリオン  藤村流氏
大晦日、蓮子はメリーの部屋に押しかけ、ベランダの戸を開け放ち星をみていた。

【作品集】95
【タイトル】天上のオリオン
【書いた人】藤村流氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262271092&log=95
【あらすじ&感想】
大晦日、蓮子はメリーの部屋に押しかけ、ベランダの戸を開け放ち星をみていた。

秘封ものの年越し話。
読んでいて心地よくなる雰囲気のいい作品でした。
蓮子とメリーの関係がよかったです。
あけましておめでとう。

【五段階評価】
★★★★☆

氏の他の秘封作品もまた、魅力的なほんわか空間にあふれております。

【作品集】95

【タイトル】天上のオリオン
【書いた人】藤村流氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262271092&log=95

【あらすじ&感想】
暮れも押し迫った12月31日の23時45分、蓮子とメリーがこたつでだべってるだけ。

まじで二人がただしゃべってるだけ。……なのに、つまらないと思わせないのがさすが藤村秘封倶楽部。
氏の他の秘封作品もまた、魅力的なほんわか空間にあふれております。
ある意味、これぞ秘封モノ、といえるのかもしれません。
『私達の眼球キッス』でざわついてしまった秘封分をこれらの藤村作品群で癒してはかがか。
さぁ、「藤村流」で作者検索を。
ちなみに藤村流氏はあの『Beautiful Life』の作者さんです。

【五段階評価】
★★★☆☆(蓮メリ好きなら+1)

霊夢  Jiyu さん

【作品集】95
【作品】霊夢
【作者】Jiyu さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262271607&log=95

物語 14点
元ネタあり。霊夢が死に際に、人妖に語りかける形式。一種の尊厳死がテーマ。
元ネタはむしろ積極的に死のうとしているので安楽死に近いが、共通するのは自分が自分であるために死を選ぶということだろう。
この話、元ネタを知っている者からすれば、相当濃度が薄いように感じられるかもしれない。
創想話基準でいえば、さほど悪くはなく、むしろ目新しい形式なのだが、
あの元ネタの情感の凄まじさに、じみでる哲学のようなものに比べると……という話だと思われる。

キャラクター 12点
元ネタは、背景事情がやっぱりあるのと無いのとではまったく違ってくると思う。
霊夢の性格に違和感はないが、そもそも死んでも消滅しないことが確定している世界ではあるし、
説得する側のドラマが薄いのが問題かな。悪くはないが……、元ネタにひきずられすぎているところが見え隠れしている。

ストーリー 12点
延命を説得する側を相対的に弱くするべきだったかもしれない。
霊夢の死が、残された側の生を揺るがすインパクトを与えなければ、元ネタに近づいていけてない。
表面上なぞってもただのお涙頂戴ものにならないか。

構成 13点
短編としての切り取り方は悪くないが、バックボーンを感じさせるだけの厚みがなかった。
霊夢の死も唐突な始まりと言えるが……、これは分量の関係上しかたないか。

表現 14点
文章力はある。テーマを浮き彫りにする能力もありそうなのだが。

総点 65点
印象としては、なんと言えばいいか、やはり元ネタのあのコマ割からにじみ出てくるような、ゾッとするような感覚が足りない。
単純に言えば、死を描ききれてない。ただの別離として死を描いているのが、少々物足りなく感じる。
作者さんなりの哲学を感じたかった。
もっとも創想話でここまで踏みこんだ作品は、それ自体珍しいので、そのことは良い点だと評価すべきだと思う。

Black New Year  shirufen さん

【作品集】95
【作品】Black New Year
【作者】shirufen さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262272398&log=95

物語 12点
プチのほうの作品からの続き。フランがひとりぼっちで寂しがってるので、レミリア以外が画策してパーティに参加させようとする話。
ほのぼの紅魔館もの。目新しさは特に無いのだが、前作のプチの作品があまりにも不憫な終わり方だったので、その救済という意味合いがあるように思う。
読んですっきり、ほんわか気分。

キャラクター 13点
紅魔館の人数の多さに振り回されている。レミリアの内心描写が足りないので、そこが弱いところ。

ストーリー 13点
かなり空白の部分が多く、そこは読者の想像力で補う必要がある。
フランが孤独なのは、レミリアが命じたからで、
レミリアが命じた理由は『運命』が視えたからである。
レミリアが自分自身でその運命を受け止めるのだというのが象徴的に表されているのは良い点。
しかし、描写があっさりすぎたか。

構成 12点
命題がフランの救済にあるとするならば、最後にハグしあうだけでなくて、レミリアの葛藤のようなものが書けていれば、なおよかった。
その選択の速さも、レミリアが心のなかではフランとパーティを楽しみたいという想いがあったと推察させるものだと考えることもできるが、
もうちょっと言葉の論理の積み重ねが必要。
それときっかけの不在。なぜ今年に限って、フランをパーティに参加させたいという強烈な動機が生まれたのかということの説明が欠けている。

表現 12点
簡明であるが、分量不足。
しかし、あっさり読めてよいという意見もあるのかも。

総点 62点
運命の暗い影をうまい具合に消化できていることが、最も評価できる点。
おのおのの動機をもっと明確に浮き彫りにすることができれば、論理的にも話が追いやすい。
(合意の)快楽原則、すなわち家族愛の上に完全に乗っかっているので、読んでいて心地よい感覚が生じる。
それが一種の麻酔作用になって、論理的なほころびを繕っている。これも良い点であると言えるだろう。

三人娘が命蓮寺で年を越す  ムラサキ さん

【作品集】95
【作品】三人娘が命蓮寺で年を越す
【作者】ムラサキ さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262274920&log=95

物語 12点
フラン。ぬえ。こいし。三人娘がなぜか命蓮寺で蕎麦を食ったり、鐘をついたり。
前提につっこんじゃダメなんだろう。たぶんこれはもうその三人が好きなんだという作者の愛の成せる業。
マッタリ空間の演出。かわいい女の子を眺めて楽しむ感じに近い。そんな距離感が好きな人にお勧めな一品。

キャラクター 14点
フランとこいしは、キャラ設定的に親和性が高いが、そこにぬえを持ってきたのが巧いところかもしれない。案外合う。

ストーリー 11点
内容なんていらない。かわいい女の子がこたつに座って、きゃっきゃうふふするのに理由なんかいるか馬鹿野郎。
というような、内在するパッションを感じた。いみふ系というほど意味がないわけではないが、ほとんど意味内容は無い模様。
最後だけはギャグ。

構成 12点
『何故』に答える作品じゃないので、構成もほとんど関係無いが、鐘の音が巧い具合に挿入されていてそこは巧いと思った。

表現 12点
基本的に読みやすいが、上記の三人娘たちだということをわからせるために若干不自然な入り方になっている。

総点 61点
言ってみれば動物園の動物のところに少女がはまり込んだような様相。
触れませんが見れます。毒味一切なし。ちょっと物足りなさも。でもかわいい。
これが読者の印象ではないかと思う。

不死と死のさかいめ  まりまりさ さん

【作品集】95
【作品】不死と死のさかいめ
【作者】まりまりさ さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262282125&log=95

物語 10点
デスノート幻想入り。プラス蓬莱人。そして直球のコメディ小説。ちょっと発想がありきたりすぎたかなぁ。
発想自体が結構簡単に描けてしまうので、そこから一ひねりが欲しかった。
作者さんにしては珍しいコメディ系統の作品で、ちゅっちゅ要素が無いので、作者さん個人として見れば珍しい作品。

キャラクター 11点
輝夜と妹紅のいつもの殺し愛。
ちゅっちゅ要素は低め。
ただやはり作者さんのマリアリちゅっちゅと比べると精彩さに欠けている気がする。

ストーリー 10点
発想が凡庸であることから、話の内容自体もありきたりなものになってしまった。
アイディアの最初の一点がありきたりであっても、その後の展開次第では話に厚みを出すこともできる。
たとえば霊夢等の人間たちにとっては脅威であるから、話に絡めるとか、
膨らませ方はいくらでもあったはずなのだが、話は小さくまとまってしまった。
上でも述べたが、デスノート+蓬莱人という言葉で想像できてしまう範囲で物語が収束するので驚きが一切無かった。

構成 11点
短編としてのまとまりはある。

表現 12点
作者さんは基本的に会話の妙技で悶えさせるのに定評があるので、悶えさせない仕様の会話が珍しくはあった。
掛け合いのうまさがある。
地の文は薄く、勢いを重視している。

総点 54点
どうやら作者さん、これを機に復活するらしい。
がんばってください。

幻想百人妖一首  すこぶる さん
短い語句のなかでキャラクターを描こうとしている点が素晴らしく、発想としても面白い。

【作品集】95
【作品】幻想百人妖一首
【作者】すこぶる さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262282527&log=95

物語 18点
発想の起点は思い描きやすいが、実際に書くとなると相当な困難が予想され、そこで挫折してしまいかねない。
きっちり百首書ききったのがすごい。

キャラクター 14点
重複するキャラもいるようだが、一首一首からキャラクターの情感まで伝わってくるような、捉え方の巧さが光っていた。

ストーリー 12点
まあ一首ずつの連作という形式だと捉えてもさすがにこの分量では、物語的なダイナミックさは出せなかったようだ。

構成 12点
上に同じく。

表現 15点
よく見ると、どうやら百人一首に完全に対応しているらしい。
ところどころチグハグなところがあるのは、まあしかたがないところだろう。
面倒くさい人は解釈だけでも読んでみると、けっこうおもしろいことがわかる。

総点 71点
いわゆる小さな物語を読みに来ている人にとっては、物語的な要素に欠けているため面白く無いように感じる部分もあるかもしれない。
しかし、短い語句のなかでキャラクターを描こうとしている点が素晴らしく、発想としても面白い。

タイトルが示す通り、百人一首のパロディ。

【作品集】95
【タイトル】幻想百人妖一首
【書いた人】すこぶる氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262282527&log=95

【あらすじ】
 タイトルが示す通り、百人一首のパロディ。
 ただ大量の和歌が並べてあるだけなので、全体を通した「あらすじ」は存在しない。

【感想】
 ぶっちゃけ、これを「東方二次創作SS」と呼ぶには抵抗がある。
 しかしミクロの視点から各首を見れば、三十一文字という制限の中に百者百様の生き様が凝縮されているのが分かる。
 そういう点では、小さな物語の連続から成り立っている「幻想郷」と、この投稿そのものは相似を成しているのかもしれない。
 また、ところどころに本歌を活かした「遊び」が仕込まれているのもポイント。
 例えば22番と37番には「ブン屋」である文が登場するが、それらの本歌を詠んだのは「文屋康秀」「文屋朝康」である…という具合に。
 ただ、細かい技法には確かに感心するものの、百人一首の一覧表とにらめっこしながら読み進めるのは正直疲れる。
 ある程度まとまった時間が取れるときに、それこそ平安貴族のようにゆったりとしたリズムで味わうべき作品だと言えるだろう。

あなたと一緒なら  まりまりさ氏
するっと読める短編ほのぼのです。

【作品集】95
【タイトル】あなたと一緒なら
【書いた人】まりまりさ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262366108&log=95
【あらすじ&感想】
パチュリーと小悪魔が人里で焼肉食べる話。

元気なパチュリーとふつうの小悪魔の掛け合いが基本となっているお話です。
そして、幽香がツボでした。

【五段階評価】
★★★★☆

普段病弱な女の子がガツガツ焼肉食ってたらおもしろくね?

【作品集】95
【作品】あなたと一緒なら
【作者】まりまりさ さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262366108&log=95

物語 16点
普段病弱な女の子がガツガツ焼肉食ってたらおもしろくね?
という発想らしい。ありだと思います。

キャラクター 14点
確かな信頼関係が感じられるこあパチュ。漫才のような掛け合いもだからこそ光ってくるのではないか。

ストーリー 13点
焼肉にがっつくような、勢いのある掛け合いで読みやすい。
最後はいい話のような持っていきかただが、その前までの壊れたパチュリーさんもなかなか。

構成 13点
最初から最後まで勢いを殺していない。

表現 14点
勢いで読ませきった感じか。日本語として特に難しい言い回しを使っているわけではないが、本作品とはよくマッチしている。

総点 70点
印象としては、ともかくふたりの関係の強さかな。
こういう悶えさせるかわいさを書くことにかけては本当に定評がある作者さんである。

M.C.霖之助は同性愛者なのか? ~最終鬼畜全部腐女子~  Jiyu さん

【作品集】95
【作品】M.C.霖之助は同性愛者なのか? ~最終鬼畜全部腐女子~
【作者】Jiyu さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262288963&log=95

物語 13点
タイトルどおりのハイテンションコメディ。連呼されるホモという言葉。
これはひどいという感想が大半を占めそうなそんな感じ。これぐらい突きぬけたほうがおもしろいかも。

キャラクター 13点
コメディにおいては過剰性の原理が強く働くから、既存のキャラからはみ出すことを要求される。
結果として、例えば、魔理沙は過剰に乙女っぽい心理をしているし、霖之助は過剰に不幸キャラになったりするわけだ。
この作品においては、原作との乖離が見られることになるが、それを作品の良い点と評価するか、
それとも悪い点と評価するかは人それぞれということになる。
本作品では一目でコメディとわかるので、良い点として捉えた。
ちょっと登場人物多いのはマイナス。もっと削れるはずだ。

ストーリー 12点
勢い重視というのがよくわかる作品。ただ内容としては特に目新しさがあるわけではない。
むしろ予測が簡単につくところに読者の笑いを誘う要素があるようにも思える。わりと計算されてるのかも。

構成 13点
冒頭から勢いにのせて一気に読ませるのは巧い。
キャラが分散しているが物語の流れを寸断させていない。

表現 12点
勢い重視のためか。結構スカスカの文章を書いている。それはそれでコメディに特化した文章といえなくもないが、
よくある文章形態になってしまっているという点で、評価を落とした。

総点 63点
問題となりそうなのはキャラの捉え方。
レミリアがカリスマ崩壊させてうーうー言うのはよくても、霖之助がホモだと許さん(本作品がそうであるという意味ではない)というような意見も多く見られる。
その理由を挙げていくのは紙面が足りない。
ただ、いわゆるキャラの崩壊あるいは歪曲のようなものが見られると、その境界例においては賛否両論という状況になりやすいらしい。
すなわち高得点低レートになる。
個人個人として読者がどう捉えるかは自由であるが、コメディによる過剰性、作品とのバランス等も総合的に考慮して、そのよしあしを判断すべきだろう。

祓われず煩悩  小宵 さん

【作品集】95
【作品】祓われず煩悩
【作者】小宵 さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262304133&log=95

物語 12点
命蓮寺のハートフルもの。世にも珍しい一輪主人公。キャラが好きなら補正+2点くらいか。
一輪の立ち位置を他のみんなとはやや離れて描写することによって、そこから接近する様を描くという王道パターン。

キャラクター 14点
一輪のキャラがなんと言えばいいか、『いまどきのじょしこうせい』的な感覚に近い。こういうのもありかも。

ストーリー 12点
短いのがもったいない。しかし、空に浮かぶ星の船というのは、風情があって良いなぁ。イメージ先行型で、あまり言葉を重視していない。
物語のところでも述べたが、立ち位置にしても表だっては述べられていないので、あくまで空気を読むように文章を読む必要がある。
がっつり書くというのもありだが、うっすらと書くというのも手法のひとつといえるのだろう。

構成 12点
なんと言えばいいか。空気作品になってしまうのを防ぐためにはもっと物語に流れを出す必要がある。
この作品はシーンごとの印象が強いが、ただそれでは写真になってしまっている。

表現 12点
簡潔に過ぎて、逆にわかりにくい。説明を省きすぎて淡水のような味わい。
それはそれで良いのだが、だとすればもっと細心の注意が必要。

総点 62点
印象としては、綺麗なシーンが思い浮かぶが、特色をもっと出せていればという感じ。

妖怪的アフェクション  桔禰 さん

【作品集】95
【作品】妖怪的アフェクション
【作者】桔禰 さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262322516&log=95

物語 14点
まさかのルーミア霊夢もの。なんて略せばいいのかわからない。
原則ハートフル。多少のひねりも効いていて、そこが見所かも。

キャラクター 13点
ルーミアの乙女成分が結構高め。霊夢の服をくんくんしたりとまさに無双状態。
正直魔理沙はノイズだった。

ストーリー 13点
ルーミアの魅力をうまく引きだしている良作。

構成 12点
前半と後半のつなぎ目が甘い。ここでぷっつりと途切れてしまって短編としてのまとまりを失ってしまっている。
もちろんそれも含めてルーミアの魅力を引き出しているともいえるが、ならば再び霊夢に登場願いたかった。

表現 12点
ほとんど会話で進んでいくので、読んでて苦にならない。

総点 64点
もうひと押しあれば、ものめずらしさと質の高さが両立する気がする。

明けました、  ぜろしき さん

【作品集】95
【作品】明けました、
【作者】ぜろしき さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262327350&log=95

物語 11点
壊れ系ギャグ。常識に囚われない人たち。まあだいたいそんな感じ。

キャラクター 11点
常識に囚われなかった結果がこれだよ!
というかもう少し肉づけが必要。そうでないと代替が可能になる。
これ東方でやる意味(ry)というわけではないが、このキャラクターだからこそという関係の世界を描ければ最高だ。
本作品では短いながらもふたりの関係を描くことには成功しているように思う。しかしやや類型化された印象。
ありがちと言ってしまえる。

ストーリー 12点
短すぎるので、なんらかの印象を抱く前にさらっと終わってしまった。

構成 11点
冒頭の流れを作るのはうまかった。

表現 12点
ギャグとしては、ありな文章。

総点 57点
壊れの作法は結構難しいものがあるかもしれない。ともかく短すぎるという印象しか抱けなかったが、長けりゃ長いで終わらせ方が難しいのが壊れ系だと思う。
そうするとこの短さで終わったのは、賢い選択なのかもしれない。

つかまえないで  MS***氏
幽々子のいない白玉楼で、紫が妖夢を可愛がる。

【作品集】95
【タイトル】つかまえないで
【書いた人】MS***氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262397348&log=95
【あらすじ&感想】
幽々子のいない白玉楼で、紫が妖夢を可愛がる。

内容としてはよくまとまった短編で、妖夢のかわいい作品です。
読み始めると序盤で、「誰かの一人称」→(「妖夢の一人称」)→「三人称紫視点(スポットで紫の一人称含む)」となります。
そのため都度頭を切り替えることになるので、物語に入りにくい印象がありました。

【五段階評価】
★★★★☆

とても小さくコンパクトにまとまりがあり、綺麗な一品だった。

【作品集】95
【作品】つかまえないで
【作者】MS*** さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262397348&log=95

物語 15点
これは珍しい。恥らう妖夢をからかう紫。つまりはゆかみょんもの。

キャラクター 14点
妖夢がかわいすぎて生きるのが辛い。って最近そればかりなのでもう少し付言する。
妖夢がかわいいのは、恥じらいの精神と子どもが背伸びしている感じに近い。
あと犬が猛烈に尻尾振ってるのにツンな態度をとってるのに近く、言ってみればツンデレの一種なのかもしれない。
紫がたまにあう親戚のおばちゃん並に面倒くさい性格なのも良い。

ストーリー 13点
小さくまとまっているが、これはもう妖夢メインなのでしかたないところだろう。

構成 13点
同じく小さくまとまっているので問題ないが。冒頭から読ませようという努力が見え、そこは評価したい。

表現 13点
端正な文章でよどみが一切ない。逆にそこらが物足りなくも思えるが、これは一種の個性がでている文章だと思う。

総点68点
とても小さくコンパクトにまとまりがあり、綺麗な一品だった。
若干するりと喉元を抜けていった感じがあり、もう少し描写を厚くすればさらによくなるかもしれない。ただここらはもう個性かな。
水のように流れていく。

慧音と妹紅と年越しと。 ~月隠りΠανσεληνοΣ~  西遊 さん

【作品集】95
【作品】慧音と妹紅と年越しと。 ~月隠りΠανσεληνοΣ~
【作者】西遊 さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262347855&log=95

物語 13点
けねもこの儚げで幻想的な小説。
発想がマリみての純度の高い部分を切り取ったような感覚。見ていてちょっと恥ずかしいところもあるが、そこが良い。
少女っぽさの溢れる心の交流という感じ。表現しがたいが、透明で存在感のないそんな雰囲気。やっぱり雰囲気重視ということになりそうだ。
ただいかんせんタイトルがいみふなのが掴みとしてはよくなかったのかもしれない。ちなみにギリシャ語で満月という意味らしい。

キャラクター 14点
慧音先生が丁寧語でしゃべってるだけで、ご飯三杯はいける人向け。
妹紅も少女してる。

ストーリー 14点
一種のポエティックな要素があるので、個人的な解釈を要求されるが、
おおよそ妹紅は慧音のことがいとおしいということを14ページ使って表現したのだと考えればまちがいはないような気がする。
作中で何度もでてくる月のイメージ。これが慧音のことを指すのだとすると、
月見蕎麦の月を最後に残しておいて食べるというのが結構意味深。あ、エロではないです。念のため。

構成 13点
月のメタファーで巧い具合に作品の色合いを一色に染め上げてる。
ただ冒頭がもうちょっとさらりと流したほうがよかったかもしれない。慧音のキャラクターを表すうえでは、もちろんありなんだが、バランス

が悪い。

表現 13点
丁寧に書かれてある。内心重視の私小説風。暗い雰囲気になる寸前で筆を止めているところが巧み。
やっぱりどこかマリみて風な感じがする。

総点 67点
暗い部屋に月明かりが差しこむような柔らかい話。
地味といわれないために、冒頭とタイトルに気を配ればもう少し点数的には伸びる気がする。

オーバータイム  からたち柄杓 さん

【作品集】95
【作品】オーバータイム
【作者】からたち柄杓 さん
【URL】杓 さんttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262349548&log=95

物語 13点
古道具屋には奇妙な空間があるように思う。時が停止したかのような空間。神社も同じような時間を内在させているが、
神社と違って、そこにはかすかな息遣いが聞こえてくるような。そういった雰囲気を表現した作品だと思われる。
伝達するのが非常に難しく、明確なテーマというものも見えてこないが、
読むと不思議な感覚が生じるのは、そういう時間が水気を飛ばして乾燥したかのような印象を抱いたからかもしれない。

キャラクター 12点
咲夜が主人公だが、原作準拠の好戦的な性格。口も悪い。
瀟洒とは垢抜けたという意味であるから、丁寧な物腰の咲夜さんは実は二次創作のキャラ造形だったり……。
ただ、本作品ではもうちょっと落ち着いたふうに書いたほうが好印象だったかもしれない。
時計に関する思いいれが透けて見えるところが書きかたとしてうまかった。
それと、やや魔理沙の口調に違和感があった。『どこで買ったの?』という部分。

ストーリー 12点
核心部分では『物』がテーマになっているようだ。
ただ書きかたが曖昧すぎて、何が言いたいのかわからなかった。
たぶん、物を所有できていると思うことの傲慢さみたいなものが書きたかったのではないかな?
正直そこらが曖昧なので、雰囲気のよさをあじわうだけになってしまった部分もある。
読み解けた人は報告してくれると助かる。点数は勘でつけた。

構成 12点
咲夜の時計をおしむ気持ちを表すため、一気に話を展開させないで二週間の間の描写を挟んだ点は、賛否両論ありそうであるが、
評価したい。これぐらいの分量でさらりと書いているのなら、ぜいにくとまでは言えないだろうし、効果的だった。

表現 10点
「ん? 咲夜。時計変えたのか?」から何が起こってるのか非常にわかりにくい。
というのも、アリスが言ったという一文が無いから、どこで会話主が変わったかわからないからである。
実をいうと本当にアリスでいいのかも不明。なぜか固有名詞を避けて書いているのか? と思うとレミリアの名前はでてきたりと不統一。
謎が多い部分だった。
ちなみに咲夜と店主との会話は一対一のおかげか、少なくとも混乱は生じなかった。

総点 59点
キャラクターの把握はできているのだが、完全に原作準拠だと、小説という特異な空間では立ち行かなくなる部分もあるので、
方便的にキャラクターの弾性を利用する方法を覚えたほうがいいかもしれない。たとえば本作品では乾いた時間の印象をうまく伝えるために、
咲夜は少女らしいまっすぐなところも書いてみるとよかったかもしれない。
キャラクターは人間と同じくさまざまな『部分』の集合体だから、いろいろな見せ方があってもよいと思う。
少し柔らかく。作品にあわせる。そんな感じで。
文章については省略すべきでないところは省略せずに書くことだと思う。
読者には作者の脳内情景が見えているわけではないのだから、
状況、時、場所、心理状態などを、必要なだけ書く。

【ひどくみじかいはなしたち】  歪な夜の星空観察倶楽部 さん

【作品集】95
【作品】【ひどくみじかいはなしたち】
【作者】歪な夜の星空観察倶楽部 さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262354581&log=95

物語 13点
わけがわからなかった、理解できなかったというのなら、なぜ評価できるのかという話になりそうなものであるが、
実際、この話には謎が多く、むしろ謎だけで構成されているように思う。
まあ謎を解き明かそうとすると、そこに形成された空間も破壊されるような類のもので、読んだまま感じればいいのかな。
ちなみに作者さんのほかの話を読んでいないので、実際にわけがわかってないのも、背景事情を知らないせいかも?
読んでみた感じ、地面が死であるとすると、死に向かってギリギリで低空飛行しているような、そんな気分になれる。
危うさと妖しさがあるような気がする。わ、だめだ。わからん。混乱が生じる作品だった。

キャラクター 11点
キャラクターは極限まで捨象。
ライトノベルのようなキャラクターの魅力とか、そういうわかりやすさとは無縁。まあ創想話受けはしないだろう。たぶん。
でも、それもわかっていて書いているという感じだ。

ストーリー 12点
いくつかの章に分かれているので、想ったままに書いてみる。
【ポトフ】語り手はアリスっぽい。たぶん咲夜あたりが人間やめちゃった?
【沢ガニ】よくわからなかったが、幻想郷のメタファーかな? 囲われてる感じが。
【ぬか漬け】無意識レベルで攻撃してくるなぁ。たぶん語り手は小傘じゃないか?茄子だと……。
【薬と魚】まあ輝夜と妹紅。死んだのは慧音というのがわかりやすい解釈かな。
【ベトナム珈琲】死んだのは蓮子。語りかけてくるのは紫。というのがわかりやすい解釈かな。正直謎い。
【亡き天文台の為の三文詩/あるいはベトナム珈琲にうってつけの日】幻想が現実に作用したのか。現実が幻想に作用したのか。
結論から言えば、わからなかったとしか。正直に言えば。

構成 11点
謎が謎のまま進んでいく。単純な夢オチと見るのはまちがいな気も。

表現 12点
表現力はあるが、誤字がけっこう見当たる。

総点 59点
敷居が高くてあまり読まれないが、好きな人にはたまらないかもしれない一品。
ミステリアスで、哲学的? かもしれない。

他愛もない話  ワレモノ中尉 さん

【作品集】95
【作品】他愛もない話
【作者】ワレモノ中尉 さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262365405&log=95

物語 12点
回文すげーという話。日常の一コマ。一応、レイマリなのか。

キャラクター 12点
他愛もない話を、あるあると思わせる程度の書き方。

ストーリー 12点
名は体をあらわすのとおり、本当に他愛もない話なので、内容的には頭を使わなくて良い話だと言える。
でももしかすると回文には頭を使ったかもしれない。

構成 12点
時系列順で、冒頭は目を惹く構造だが、あまり複雑でないので構成は気にならなかった。

表現 12点
日本語として読めるが、面白味には欠けている。標準的といえるか。内容の他愛なさとあいまって、文章自体も小さなものに思える。
ミスは無い。

総点 60点
小さな話を小さく話すというのでは小説的な面白さを十二分に引き出せたとは言えない。
他愛もない話を他愛もないように書いてはいけないように思う。おおげさに書くぐらいでいいのではないか。

接吻はロストヴァージンの後に  夜イ加(伽)景氏
稀に見るタイトル自重。

【作品集】95
【タイトル】接吻はロストヴァージンの後に
【書いた人】夜イ加(伽)景氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262465815&log=95
【あらすじ】
 博麗神社の裏山にある池で正月恒例のスケート大会が開かれた。
 そこで早苗は霊夢の手によりロストヴァージンを経験する。
【感想】
稀に見るタイトル自重。そして恐るべき吸引力。
読者を釣るためだけにこんな自重しないタイトルをつけたのかとも思ったが一概にイエスとも言い切れない。
確かにタイトルに偽りはなかった。それにしても自重。
砂糖を吐くほどに甘い霊夢と早苗のカップリングが見たいなら是非。
【タイトル自重】★☆☆☆☆  【看板に偽りなし】★★★★☆
【糖度】★★★★☆  【文章】★★★★☆
【話の面白さ】★★★★☆  【総合】★★★★☆

甘くて……死んだ。

【作品集】95
【作品】接吻はロストヴァージンの後に
【作者】夜(伽)景 さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262465815&log=95

物語 15点
れいさな。超がつくほど甘い話。甘くて……死んだ。

キャラクター 17点
非常にコミカルで、わかりやすい。そのわかりやすさがキャラクターとしての躍動感を生んでいる。
コメディとして特化されたキャラ。
そして甘ちゅっちゅな関係。創想話受けという意味ではたぶんもっとも良い感じに書けている。

ストーリー 15点
冷静に考えれば、れいさなが甘くて死ぬだけの話だったような気がする。
いや、冷静になるとかそんなことを思う前にすでに、砂糖を口のなかにつっこまれて脳みそを侵されていくような。

構成 13点
短いながらもきっちり山場を作っていて好印象。

表現 13点
作者さんは時々難しい漢字を使う人のようだ。
皹については、正確には罅のほうが正しいのではないか。よくわからんが。というかそもそもひらがなかカタカナのほうが良い気がする。
それ以外のところは短文で勢いをだしたりと、読みやすさを重視した文章だと思われる。ライトノベル風。

総点 73点
特に言うことはないなぁ。よく書けてる。

私とあなたの東方紅魔郷  神田たつきち氏

【作品集】95
【タイトル】私とあなたの東方紅魔郷
【書いた人】神田たつきち氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261751901&log=95
【あらすじ&感想】
時は紅霧異変。博麗の巫女である霊夢は、異変に気付くことなくおっぱいを求めて神社を出た。

おっぱいにのみ執着をもつ霊夢と、そんな子に育てたつもりはない紫。
とにかく、紫が不憫なお話。

【五段階評価】
★★★★☆

私とあなたの東方妖々夢  神田たつきち 氏
春雪異変。冬になると姿を消す紫のおっぱいを求め、霊夢は神社を出た。

【作品集】95
【タイトル】私とあなたの東方妖々夢
【書いた人】神田たつきち 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262521859&log=95
【あらすじ&感想】
春雪異変。冬になると姿を消す紫のおっぱいを求め、霊夢は神社を出た。

「私とあなたの東方紅魔郷」の続編。
相変わらずの霊夢とレミリア。そして、紫はやっぱり不憫。

【五段階評価】
★★★★☆

へんたいよくできました。

【作品集】95
【作品】私とあなたの東方妖々夢
【作者】神田たつきち さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262521859&log=95

物語 14点
へんたいよくできました。
意外にも常識人なのは紫だったりするという珍しいタイプの作品。

キャラクター 15点
変態的にカスタマイズされているので、そういうのが嫌いでなければ、けっこういける。

ストーリー 13点
変態チックにカスタマイズされた妖々夢という感じ。
おまえら弾幕ごっこしろ。

構成 13点
普通ならストーリー展開がそのままになりそうなところを、レミリアを持ってくることや妖夢を出演させなかったりと、結構変則的なところは好ましい。

表現 14点
少なくとも標準的で、ライトノベル的な文章。
意外を以外と書いていたりと、わかりやすい誤字があるのもご愛嬌だったりするのかも。
動揺を同様と書いてたのは、演出かな。

総点 69点
おもしろいが、やはりなぞっている形になると、比較対照として原作の壁が立ちふさがってくることになるわけで、無意識レベルかもしれないが、評価にブレーキがかかるように思う。そこかな、自分のなかでいえば70点の壁を越えないのは。

うそつき  猫井はかま さん

【作品集】95
【作品】うそつき
【作者】猫井はかま さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262367030&log=95

物語 14点
え、なにこれ。星星コンビなわけか。甘いぜ。甘くて死ぬぜ。

キャラクター 15点
星が本当に万能すぎて生きるのが辛い。
内面描写もうまく、読ませる作品。

ストーリー 15点
単にいちゃいちゃしているだけではなく、きっちりとした内容のある作品。
言ってみれば、キャラクターに欠けた部分があって、その埋め合わせが行われるという目的がある作品だといえる。
本質的には百合いちゃの話ではない。

構成 14点
久しぶりに時系列をいじっている作品があったなぁ。

表現 13点
須らくは、必ずという意味で、そこが誤用されていたが、他はまちがいなかったように思う。
星のかわいさと強さをうまく表現できていた。

総点 71点
印象としては、星星コンビの妙に馬のあうところがよかった。この組み合わせは馴染む。実に馴染む。
評価が28あって、失点が30点しかないのは驚きの高評価。

もう歌しか聴こえない  耳かき さん

【作品集】95
【作品】もう歌しか聴こえない
【作者】耳かき さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262369838&log=95

物語 14点
結構ありえない組み合わせとも言えるアリスみすちーもの。
この組み合わせだけでも勝ち組かな。
一応軽めな甘い話だと思ったのだが、そうではなかった。

キャラクター 14点
アリスが結構、幅のある設定になっている。
原作からすると、ありそうかなさそうか判断がつかないグレーの領域だが、みすちーを助けたりするのはアリかもしれない。
みすちーは、こっちは原作とさほど離れていない。

ストーリー 13点
イイハナシダッタカナー?

構成 12点
イイハナシダッタヨネー?

表現 13点
今回は視点混在の読みにくさをずいぶんと解消していた。
しかしまだ残ってるなぁ。まあ三人称としてはまちがってるわけではないから、これはこれでありかなと思う。

総点 66点
いわゆるオチがうまいので、オチ重視の人にとってはおもしろい作品かもしれない。

ちゃんと寝てください  しゅー さん

【作品集】95
【作品】ちゃんと寝てください
【作者】しゅー さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262430820&log=95

物語 13点
こあぱちぇ。ああ、もう鉄版ですね。わかります。
最後の小悪魔とパチュリーのやりとりだけでもよかったような気がする。

キャラクター 13点
小悪魔もパチュリーも実にらしい作品。

ストーリー 13点
一応オチありきの話らしいのだが、タイトルからわかりきっているし、笑ってくれるのかな?という疑念を持ちつつ書かれた作品のように思う


やるなら徹底的にやるか、それともまったくやらないかのどちらかがいい。特に短編では統一性のほうが重視されるべき。
ただ本作品は、ほのぼのしたやりとりのなかに吸収されているから、さほど違和感は生じなかったというべきである。
オチとしては弱くなるが、統一性を失わせるほどのものではない。ジャンルとしてはギャグというよりやはり雰囲気重視のホームドラマ。

構成 11点
書きたいものを中心に持ってくる書き方をしてほしい。
分量だけのために書くシーンを増やす必要はない。

表現 13点
最後のやりとりなど、会話文の巧さと地の文とのバランスはよかった。

総点 63点
印象としては、良い点も多いが、突き抜けた部分がなく、フェードアウト気味。
オチは終わらせ方としてはありだが、中身を見ると、もうちょっと増やしてほしい部分が薄いまま終わってしまった感じだ。

命の重さを知る程度の職業  pys さん

【作品集】95
【作品】命の重さを知る程度の職業
【作者】pys さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262433342&log=95

物語 14点
間接的に小町の内心を表現する話。オリキャラの立ち位置から眺めることで巧い具合に表現できているが、
場合によっては小町と映姫による現在進行形の過去話という形式でもよかった気がしないでもない。
結局伝聞だと感情移入という点では、若干劣る。

キャラクター 13点
オリキャラありだが、特に毒味はないかも。
四季さまは若干説教臭い感じだが、雰囲気は出ていた。

ストーリー 14点
久方ぶりに読んだシリアス。けっしてファンタジーに流されずに現実的な数値をだすところがよかった。
それでも死神をやっていくという新人さんの気持ちには共感できるものがある。

構成 13点
そもそも伝聞の形というのが若干気にかかるところではあるものの。この形式でもきっちり話を最初から最後までコントロールできているのを

感じた。

表現 12点
テーマの重さにちょっとついていけてないような気もするが、中心的な答えを提示することには成功していたように思う。

総点 66点
オリキャラを使用している点が悪いわけではないが、オリキャラを使用しないでも書けるのではないかと思わせた点でマイナス。
文章もあともう少しほしい。
話の盛り上がりもほしかった。

レミリアの課題図書  えのぐ さん

【作品集】95
【作品】レミリアの課題図書
【作者】えのぐ さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262447964&log=95

物語 13点
レミパチェなほのぼの系。紅魔館は今日もあったか家族。

キャラクター 13点
レミリアもパチュリーもフランも咲夜も小悪魔もそれっぽい。
あれ、誰か忘れているような……。まあいいか。

ストーリー 12点
魔法を覚えようとするレミリア。
子どもっぽい性格なレミリアなので、それはそれでありだ。パチュリーも面倒くさそうにしながらも対応するところがらしい作品だった。
内容としてはほのぼの系なので、特に言うことはない。

構成 12点
時間や間を表すのがまだうまく掴めていない感じ。
短い話なので気にならなかったが、これが長くなってくると、ちょっとした歪みが大きくなる。ご注意といったところ。

表現 12点
傍線の使いすぎではあったが、短い話を軽快に読ませる点ではよかったといえる。

総点 62点
悪くはないし、ほのぼのできたが、何かこの作品ならではという要素には欠けている感じがする。
あえて言うならレミパチェの関係性が特色ではあるが、もう一息。

家具売り巫女と前途多難な話  MS***氏

【作品集】95
【タイトル】家具売り巫女と前途多難な話
【書いた人】MS***氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262565468&log=95
【あらすじ&感想】
早苗が散歩をしていると、大きな荷物を持った霊夢にあった。霊夢は新年早々、家具を質に入れに行くという。
そんな霊夢を憐れに想った早苗は、霊夢の親友である、魔理沙に相談した。

よくまとまった話です。
オチに向かって手順を踏んで書かれているので、オチに納得できます。

【五段階評価】
★★★★☆

チルノとルーミアのちょっとした出来事。  赤より紅い狐饂飩 さん

【作品集】95
【作品】チルノとルーミアのちょっとした出来事。
【作者】赤より紅い狐饂飩 さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262508143&log=95

物語 8点
ん?

キャラクター 10点
とりあえず出ているキャラクターの名前から出ているキャラクターがわかる。
チルノとルーミアの精神年齢もおおよそズレてはいない。

ストーリー 5点
不条理というか、ただの投げっぱなし。

構成 5点
2ページのなかに詰めこまれたドラマは残念ながら無かった。

表現 7点
これだけじゃ判断できないが、少なくともそこにある文章から面白味は一切感じられなかった。
ただの文字の羅列に近い。

総点 35点
印象としては、とりあえずタイトルに気を配るところから始めるべきかも。
世界最強のタイトルを考えるぐらいの気持ちで。

鬼の倒れた日  白麦氏

【作品集】95
【タイトル】鬼の倒れた日
【書いた人】白麦氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262535880&log=95
【あらすじ】
元旦。博麗神社と守矢神社は、どっちも閑古鳥が鳴いていた。

【感想】
ショートショート。非常に短くあっさりしていて、気負わず読める。
ちょっとクスリとしたい時に読む感じでしょうか。

大と並の境3  アクアリウム氏

【作品集】95
【タイトル】大と並の境3
【書いた人】アクアリウム氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262189353&log=95大と並の境3
【あらすじ】
名前の出た大妖怪候補に直々に話を聞こうとする四人。最初の相手は藍。
武勇伝を語れとの要求に、藍は紫との馴れ初めを話す。

【感想】
幻想郷縁起の改編をテーマにした長編の三話目。
独自色の強い過去設定。しかしそんなに忌避するような物ではないし、作者の考える幻想郷像が僅かながら透けて見えるのも面白い。
決してハイレベルな文章ではないけれど、気が付くと続きが楽しみな自分がいた。不思議な魅力。

小傘、悟りの境地  ホールディングス 氏

題:小傘、悟りの境地 著者:ホールディングス 氏
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262605223&log=95
魔理沙が適当に付いたうそをそのまま実行する小傘ちゃんだが… 
一発ネタ。軽く読みたい時にどうぞ。マリアリ成分あり。
★☆☆☆☆+0.5くらい

ラストスペル  設楽秋 氏

題:ラストスペル 著者:設楽秋 氏
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261739405&log=95
帰ってきた魅魔様と妖忌、魔理沙父とレイマリが織り成す人間関係。
小傘ちゃんは霊夢にくっついてる設定でそれほど出番は無いです。
こういう題材のシリアスは貴重かもです。 ご紹介まで。
★★☆☆☆

かみさまっ!! ~大国主編~  マンキョウ氏

【作品集】95
【タイトル】かみさまっ!! ~大国主編~
【書いた人】マンキョウ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1262268955&log=95
【あらすじ】
幻想郷に現れた大国主、クーデターを起こした神々、そして諏訪子の思惑。
それぞれの陣営の思惑が少しずつ交錯していく。

【感想】
話の全容を掴み辛い部分もあるが、ストーリーはかなり新鮮味に溢れる。
キャラ設定や口調、地の文にむず痒さを感じたり、いきなりシリアスブレイクしたりもするけれど。
ともあれ、勢いと風呂敷の大きさは評価せねばなるまい。

東方文明ごっこ・前編 (前中後編構成)  FoFo氏
『Civilization4』をプレイしているだけの話となる。

【作品集】95
【タイトル】東方文明ごっこ・前編 (前中後編構成)
【書いた人】FoFo氏
【容量】約235kb 
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261774975&log=95
    ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261774997&log=95
    ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261775021&log=95
【あらすじ&感想】
あらすじをネタバレしない範囲で書くと藍と鈴仙の幻術によりみんながゲーム
『Civilization4』をプレイしているだけの話となる。

本当にゲームしているだけの話ですが、シミュレーションゲームが好きな方なら名前を聞いたことがある有名タイトルではないでしょうか。(信長の野望,シムシティ,A列車で行こうetc...)
未プレイ者でも楽しめたという感想もある通り、プレイヤー側は合計19人7陣営と膨大な数ですが
上手くキャラを立たせて尚且つ丁寧な説明がなされています。
状況整理を頭の中で整理しきるのはこのようなゲームに慣れていないと大分きつい…のでしょうか。
そして最後のにとりの一言、これはネタバレともなりますが
「そこには『幻想』っていう技術があるはず」
「『昔の人はお化けを信じてなかったらしいよ』なんて、笑い話で語れる時代がきっとくるって」
東方世界に感情移入してしまう性質なので涙が出てきました。
★★★☆☆(未来の幻想を語られると自分がアホみたいですが涙腺がマジヤバイ)

たかがゲーム、されどゲーム。

【作品集】95
【タイトル】東方文明ごっこ
【書いた人】FoFo氏
【URL】
 前編 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261774975&log=95
 中編 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261774997&log=95
 後編 ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261775021&log=95
(前日譚・文明の終わる日 
    ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261774954&log=95)

【あらすじ】
「ついにキャノンの時代が来たよ。よし、こいつらはガンキャノコ部隊と名付けよう」
「八雲紫ともあろう者が、どうしてこう簡単にひとを信じちゃったのかしら」
「それに、落ちてくれるなら別にどこでもいいから。誰であれ私より下の奴が必要なの。悲しいけどこれって戦争なのよね」
「ご安心くださいお嬢様。我々はまもなく手に入れます。全てを破壊する、究極かつ禁断の力を……」

 ……とまあなんだかいろいろあって、みんなで「シヴィライゼーション」なるゲームをやろうぜというノリになったので、やってみた──ということで、そのゲーム進行を前中後編合わせて200kb超で描いている作品。
 参加したのは、守矢、博麗、魔法の森、紅魔、冥界、八雲、月人の七陣営。
 たかがゲーム、されどゲームということで、熱い戦いが繰り広げられます。

 ところでこのレビュー書いてる人は「シヴィライゼーション」を知らないので、細かいところはさすがにわからなかったのですが、なんとなく直感的に全体を理解できたように思います。
 何が言いたいかというと、元ネタ知らん人でも大丈夫だと思います。(たぶん「信長の野望」+「シムシティ」みたいなものだろう……)

【感想】
 まず、キャラ描写の上手さが目に付きます。
 七陣営×各勢力二人ずつ。さらにゲームの外にいるキャラも含めると、描かれているキャラは二十近くにもなるのですが、このそれぞれのキャラの描写というのが、全体的に上手な部類であるように思います。
 ここでいう上手さは、比較的原作っぽく、要素要素でツボを押さえたキャラ造形をしているように感じられる、という意味で言っています。多少二次ネタの雰囲気があったり、独自の味付けが働いている(ゲーム廃妖の紫さまや廃神の諏訪子さま素敵)ところもありますが、おおむねいい感じにまとまっている印象です。

 東方キャラがこんなふうにゲームをするというのは、弾幕ごっこと違うハレであり、しかし同時に、普段の日常に組み込まれないだけのケでもあります。ハレケの境界、という言い方は少しかっこつけすぎですが、それはどちらでもなく、しかしどちらでもある状況ではないかと思います。
 たかがゲーム、されどゲーム。
 ゲームだからこその容赦なさ、裏切り、さまざまな画策。本気でないことを前提した上で本気で戦うという、ゲームだからこそという一面。弾幕ごっこにも通じるところのある理念ですが、弾幕ごっこはなんだかんだで肉体を動かし、それに主に個人戦です。
 対してここでのゲームは頭脳戦。それも、他勢力との外交や自勢力の発展などなど、戦争以外にいくらでも考えることがあり、戦争以外の油断も敗北に繋がるゲーム。そこにおける、幻想郷の面々の立ち振舞いがそれぞれ見てて面白いものでした。
 このあたりの妙を魅力的に描けていた土台には、上述したような、ツボを押さえたキャラ造形があるように感じます。

 また、ストーリー面(と言ってしまっていいのかな……)のまとめ方が、この作品にさらにもう一味与えています。
 タグには「みんなでゲームしてるだけのお話」とあります。……それだけの認識で読んでしまっても十分に面白いのです、が。
 Wikipedia先生によると、「シヴィライゼーション」は、「いわゆる戦争ゲームではなく、文明の発展や人類史そのものを扱っている」ゲームとのことです。
 じっさい読んでみればわかるのですが、このゲームは紀元前三〇〇〇年の原始時代に始まり、人類の歴史を再びたどっていくことになります。そのうちに銃が出てきて、戦闘機なんてものも出てきて……どんどん、いまこの時代に近づいてきます。
 そして幻想郷は、その過程で忘れられたものが集う場所。
 あるいは、それとは、別の歴史を歩んだものが集う場所。
 そんな彼女達が、ゲームの中で近代兵器を使って戦争してみたり、いろいろ外交っぽいことをしてみたり、文明発展させてみたりしてるのを見ると、なんだかそれは、ゲームという虚構の中に幻想を抱く私たちと、鏡写しになっているようで。

(以下、作中より)

「たぶん、はい。このゲームだってそうです。リセットボタンはないけど、藍さんの妖術が切れたら全部消えちゃう幻です。それが嫌だとは言わないけど、なんだか寂しいなって思っちゃって」

「進歩しすぎた科学は、魔法と見分けがつかない。誰が言ったか知らないけど私の好きな言葉だよ」

(以上、作中より)

 少しだけ抜き出しましたが、後編前半部分の早苗と諏訪子の会話、それに文とにとりの会話には、ちょっと涙が出そうになります。
 ぜひともそこまでたどりついて、彼女たちの描いた歴史、彼女たちの文明ごっこの結末と共に、いろいろ想いを馳せてもらえたら嬉しいです。

【五段階評価では分け足りないので百段階評価】84/100点

二転三転して先の見えないワクワクする展開が最大の魅力の作品。

【タイトル】東方文明ごっこ  【書いた人】FoFo氏
【作品集】95
【あらすじ&感想】
八雲紫が見つけてきた外の世界のゲーム、civilization。
国の指導者となり、内政、貿易、戦争などによって国を発展させ勝利を目指すそのゲームにドハマりした紫は、知人を集め、ビリの者には罰ゲームありのゲーム大会を開催した。
久々のゲームに張り切る諏訪子、
力こそ正義と攻め込むレミリア、不利な立地から勝利を目指して暗躍する輝夜、紫に誘われ参加した霊夢と幽々子。(あとアリスとイチャイチャしたい魔理沙)
それぞれの思惑が絡み合い、最後に勝利を掴むのは誰なのか。
そして、彼女達の創り上げた文明(civilization)は、一体どのような結末を迎えるのか……。

二転三転して先の見えないワクワクする展開が最大の魅力の作品。
「ただ単にキャラクターを東方に取り替えただけ」になりがちなクロスオーバー作品ですが、ゲーム内での戦略や、対戦中の会話から、それぞれのキャラクターの思想や人間関係がしっかりと感じ取れて、非常に東方らしい作品になっています。

ゲーム自体の内容ではなく、あくまでそれを遊ぶキャラクターや、彼女達が織り成す物語を話の軸にしてストーリーを展開しており、元ネタを知らない人への配慮も行き届いていたので、civiの名前すら聞いた事の無かった私でも全く問題なく楽しめました。

クロスオーバー、東方◯◯というタイトル、「ゲームするだけのお話」というタグ。
これらの要素から地雷臭を感じ取り、読まずにスルーしていた人も多いと思いますが

古道具屋と下っ端哨戒天狗の関係  トムソンガゼル氏

【作品集】95
【タイトル】古道具屋と下っ端哨戒天狗の関係
【書いた人】トムソンガゼル氏
【タグ】森近霖之助/犬走椛/射命丸文
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261888003&log=95
【あらすじ】
コンコン。コンコン。
 その日は、控えめなノックから始まった。 

「ごめんください。霖之助さんはいらっしゃいますか?」
「ああ、いるがどちら様かな?」
「犬走椛です」(以上、本文より)

香霖堂に椛がやってきた。

【感想】
作者の初期作(後書きを見るとこの前半を使った前作があったそうですが、統合したのでしょうか)。
先ほどの作品とは逆に、霖之助視点で椛。
個人的には冒頭の、冬の季節にやってきた椛がやってきて入って一言目でほわっとしました。
すごく和む顔をしながらしっぽを揺らす椛が思い浮かびます。
霖之助の語りですが感情移入しやすく、香霖堂での日々が伝わってくるようです。
作者のお気に入りでもある霖之助が、良いキャラしてます。

なお、初版とオチが変わってます。読まれた記憶がある方も再読されてはどうでしょうか。

【五段階評価】
★★★★☆(香霖堂の雰囲気が好きな人へ)

【おまけ・この作者でおすすめ】
実はコレ含めまだ3本しか書いてない作家さんだと検索して気付きました。
なのでいつか誰かがレビュされるためにヤボな一言紹介は省かせてもらいます。
どれも面白いので、本作を一読の上で読んでほしいです。

大きなノッポの地獄鴉  ロディー氏

【作品集】95
【タイトル】大きなノッポの地獄鴉
【書いた人】ロディー氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1261829201&log=95
【あらすじ】
ある日お燐は考えた。
なぜ友人である霊烏路空は体が大きいのか。
そして主からその答えを教えてもらう。
彼女はずっとずっと願っていた、地霊殿の誰よりも大きな体がほしいと。

【感想】
世の中守ったり守られたり、助けたり助けられたりしながら生きている
日々努力して目標に向かっていくのは大切なこと
ほのぼのとした地霊殿が好きならぜひどうぞ