作品集97

Last-modified: 2013-11-25 (月) 15:19:30
蟲蠱蠢蠢  粒状斑 氏
認識論的ホラー、とでも呼ぶべきか。

【作品集】97
【タイトル】蟲蠱蠢蠢
【書いた人】粒状斑 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263481932&log=97
【あらすじ&感想】
 永遠亭に担ぎ込まれた幽香。いったい自分の身に何が起こったのか記憶は定かでなかったが、
 永琳から問われる内に数日前から我が身に降りかかった異変を思い出していく。
 凄惨に慣れた蓬莱人すらも眉をひそめた、彼女が体験した恐怖とは?

 認識論的ホラー、とでも呼ぶべきか。
 有り得ざるモノが視えるという意味ではよくある幽霊話だが、それがもしも
 『在るかもしれない別の世界の姿』だったとすれば?
 貴方は、現在自分が視ている世界の『色』を心の底から信じられるでしょうか?
 人によってグロテスクに感じるかもしれないが、ホラーとしては秀作だと思う。
 このジャンルに定評のある作者独特の筆運びもあってさらさらと読める。
 但し読了後の不安な居心地はホラーならでは。あとからジワジワこみ上げてくること請け合い。
 好きな人、心臓の強さに自信のある方にはお勧め。しかしトラウマを作りたくない人は、
 正直止めといた良いかも知れない。
 あ、読むのでしたら深夜一人きりだと雰囲気が出ていいと思います。
 トイレや台所に行けなくなっても当方は責任持ちませんけど。

【五段階評価】
★★★★☆
何分ジャンルがジャンルなので。昆虫・無脊椎動物が平気ならたぶん大丈夫、かな?

幽香を主人公に置き、見えないものが見えてしまう恐怖を扱った作品。

【作品集】97
【タイトル】蟲蠱蠢蠢
【書いた人】粒状斑 氏
【ポイント】13350
【レート】13.44
(※2010/08/05時点)
【あらすじ】
 気付くと幽香は永遠亭のベッドで寝かされていた。
聞くところによると、瀕死の状態で永遠亭に担ぎ込まれたという。
 一体何があったのか、記憶を辿るうちに本能が封じ込んだ恐怖の記憶が蘇る。
【感想】
 幽香を主人公に置き、見えないものが見えてしまう恐怖を扱った作品。
氏のこれまでの作品が、緩急のある展開で人間の心情に潜む恐怖を扱った和製怪談なら、
今回の作品は、恐怖に恐怖を重ねる展開で不認知の世界、異形の生物への恐怖を描いた米国製サイエンスホラー。
 これまでの作品以上にグロテスクな描写や生物がいるので苦手な人は注意。
そして何よりも、氏の他の作品の4倍以上の長さの長編であるため、読む時は覚悟を決めて。
【総合評価】★★★★☆(虫苦手な人はトラウマになるかも)

リグル×幽香の良くあるカップリングと思いきや...

「蟲蠱蠢蠢」 作者 粒状斑

ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263481932&log=97

リグル×幽香の良くあるカップリングと思いきや...
これがきっかけでホラー タグで検索するようになった。
語り口の上手さがゾクっとさせてくれる。
真夜中にひとりで読むのをオススメ。
この人の書くホラーはどれもかなり面白いから気に入ったのなら
纏めて読んで見るといいかも。

ホラータグのついたSSで万点超えしているものは、現時点で3作品あり、うち二つはこの作者が書いてます。

【作品集】97
【タイトル】蟲蠱蠢蠢 【書いた人】粒状斑氏
【分類タグ】ホラー 幽香 リグル
【URL】ttp://coolier.sytes.net/sosowa/ssw_l/97/1263481932
【POINT】約19000 (2013/11/24時点) 【容量】80.45KB
【あらすじ&感想】
 ホラータグのついたSSで万点超えしているものは、現時点で3作品あり、うち二つはこの作者が書いてます。氏の作品集はほぼホラーばっかで、そういう意味でもホラーの大御所といっても良いかもですな。その粒状斑氏が一年以上煮詰めたというだけあって、このSSは出色の出来であります。
 確かに、同じパターンのやり取りが冗長とか、幽香のリグルに対する思いがあっさり転換しすぎとか、引っかかるところはちょいちょいあるのですけれど、それらを補って有り余るほどの魅力があるのです。
 自分の立つ世界が侵食される恐怖を感じたい人、小説・映画『ミスト』の向こう側の世界を覗いてみたい人はどうぞ。あと、最強のリグルが見たい人も。
 冗長としたけれども、幽香は幻想郷のあちこちで様々なキャラと触れ合いますので、東方世界に浸りたい人にも一本満足なデキかと思います。
 グロについては、冒頭に出てくる幽香の惨状を写した写真を乗り越えられれば大丈夫。いや、それがキツイんですけどね。

 いろいろ考えさせられるところがあったので、もうちょっと語ります。ネタバレを含むので、注意。
 個人的に良いと思った点は、身近にある異世界というのを陳腐でなく表現しているところでしょうか。ほのぼのあり、ギャグありの日常世界を描くことで、おぞましさのコントラストが出ています。
 生物学的、生理学的なものを取り入れることで説得力を増そうとしているのも物語に厚みを出しています。
 もう少しこうした方が良かったのでは、と思うのは、異世界に入り込む度合いを進行させていく描写、それに伴い幽香が追い込まれていく様、でしょうか。ここをもっと際立たせていけば、話が進んでいかない、同様のシーンの繰り返しという印象も消えるし、「実は……」でほっとすることに共感できるのでは、と思うわけです。
(*作者としては、ほっとさせる意図はなかったのかも? 冒頭のシーンを入れたことから推察すると。しかし、絶望感を増すには必要な演出だと考えますし、むしろ安心させておいて、突如診察室を完全な異世界にしてもいいのじゃないかなと思ったり)
 リグルが出てくるのも、冒頭と最後のみなので、幽香との結びつきが強くは感じられず、ラストはこれまでの話の重厚さからすると肩すかしを食ったように思われてしまうのです。話の構成上、リグル本人を登場させられないのであれば、回想や人の会話の中で扱うという手も可能ですし。

 と、長々語ってきましたが、それだけ心に残ったSSということです。作品の性質上、万人にお勧めというわけにはいきませんが、興味を持たれたら是非読んでみてください。

紫様が藍様に食べられちゃう話  手負い 氏
藍にいいように操作されるゆかりんがとても可愛いお話

【作品集】97
【タイトル】紫様が藍様に食べられちゃう話
【書いた人】手負い 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263481061&log=97
【あらすじ&感想】
 二人きりで呑んでいたゆかりんと藍。
 その席で藍を誘惑する紫だが、藍は紫の秘密を知っていて・・・
 傾国の美女藍とけいけんほうふなれでぃー紫の、駆け引き?が始まろうとしていた
 
 藍にいいように操作されるゆかりんがとても可愛いお話
 可愛いゆかりんとコメディを楽しみたい方は是非
 テンポが良くてサクサク読めるので、全く苦を感じずに読了してしまいました
 強いて言えば若干オチが弱いか。いや、あとがきがもはやオチなのかも知れない
 
【五段階評価】
★★★★★
ただし紫はカリスマだ!と言う方にはお勧めできない

しかしこれだけ可愛い紫と悪女っぽい藍様を描ききった作品は少なかろう

手負い氏の「紫様が藍様に食べられちゃう話」は全国罪袋協会推薦作品
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263481061&log=97

まぁぶっちゃけた話あんまり書くこともないんだよ。ゆかりんが可愛いってだけの話だから
しかしこれだけ可愛い紫と悪女っぽい藍様を描ききった作品は少なかろう
手負い氏は本当にこういうのか書かせたら巧いよなぁ。キャラにクセはあるけれど

図書館便り  みをしん 氏
この不器用な姉妹に幸多からんことを。

【作品集】97
【タイトル】図書館便り
【書いた人】みをしん 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263534311&log=97

【あらすじ&感想】

 この不器用な姉妹に幸多からんことを。(本文中よりパチュリー・ノーレッジの一言)

 時期は紅魔郷が終わった後。
 図書館にフランが遊びに来るところから物語は始まります。

 評価すべきところはストーリーの美しさ。
 一方で少し文が足りない感じは否めない。
 一人称なので語り手であるパチュリーの心情にもう少し突っ込んでもいい気はした。
 それでも台詞や語りはそれっぽくて良い意味で安定した雰囲気を出していたと思う。
 無邪気なフランは可愛い。

良くも悪くも、よくある話。

【作品集】97
【タイトル】図書館便り
【作者】みをしん氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263534311&log=97
【ストーリー】
フランが本を貸してくれと図書館にやってきた。そこから始まる物語。
良くも悪くも、よくある話。

【感想(愚痴)】
どうしても違和感がつきまとった。例えば、フランの精神が幼すぎること、紅霧異変を紅魔郷異変としたことなど。
無論、このような違和感が作品そのものの評価を決定づけるものにはなり得ない。思い描くフランの幼さの程度は人それぞれだし、異変の名前がちょっと違っていたとて何を指しているのかはわかるし、幻想郷を幻想卿と書き損じたから全てが台無しになるわけではない。
しかしそのような小さなズレも、出だしでやられるとなかなか物語に入り込めない。冒頭でブラウザバックした人は絶対にいる。
また、ストーリーに骨格がない。キャラの確固とした主義主張、強い想いが描かれていないので、だらだら話が進んでいく印象。
フランは何を望んでいるのか? レミリアはフランをなぜ外に出したくないのか? パチェはフランをどう思っているのか? そしてそれぞれの想いからどのようなイベントが始まるのか。何か一点に絞って物語を展開して欲しかった。
途中にあった指切りげんまんは何かのフラグかと思ったが、そうでもなかった。
わかったことは美鈴がどれだけご飯を大事にしているのかということである。

睡蓮の底  浅木原忍さん
内容はちょっと重めだけど、するすると読める。というか、ずるずると引き込まれる。

『睡蓮の底』。著者は浅木原忍さん
あらすじ
秘封倶楽部の2人は、野球観戦で知り合った2人組(ナズと星のそっくりさん。『2085年のベース・ボール』にて初登場)を訪ねて奈良へと来ていた。
そこで2人が出会ったのは、村田美波&ゆえ姉妹。
海難事故で両親を亡くしても、頑張って2人で生きて来たのに、最近はなんだか上手くいってない様子。さて、そのワケは……
こっから感想。
……と思ったけど、ミステリってネタバレせずに感想書くの難しいのよね。
内容はちょっと重めだけど、するすると読める。というか、ずるずると引き込まれる。
とりあえず、今のところ最新作品集では一番のオススメ作品はこれだな。

蓮子とメリーは知人の紹介で孤児院のようなところを訪れることになった。

【作品集】97
【タイトル】睡蓮の底
【書いた人】浅木原忍さん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263481192&log=97
【あらすじ】
蓮子とメリーは知人の紹介で孤児院のようなところを訪れることになった。
そこで出会う村田美波と村田ゆえの過去に、蓮子は疑問を抱く。
【感想】
この作品は全て独白で進んでいくミステリーである。
文章を書く身としてはなかなか難しい部類に入るであろうに、
作者は見事に作りこんでいて、読者は退屈する事なく読み進められる。
無論ミステリーのネタも隙のないものとなっているのでご安心。
数々のオリキャラが登場するが、全て星蓮船の登場キャラクターを元にしているものなので色々と楽しめる。

身寄りの無い子を引き取ったり保育のようなことを引き受ける白蓮寺のある施設。

【作品集】97
【タイトル】睡蓮の底
【書いた人】浅木原忍氏
【容量】約43kb
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263481192&log=97
【あらすじ&感想】
身寄りの無い子を引き取ったり保育のようなことを引き受ける白蓮寺のある施設。
姉妹と言われている村紗とぬえだが、ぬえが村紗の作ったボトルシップを燃やして沈めてしまったという。
二人の関係はどんなものなのか。ぬえの葛藤とは。

詳しくあらすじを書けば描くほどネタバレに近くなっていくのでこの3行でご容赦を。
浅木原忍氏は頒布したSS本や他作品でも秘封シリーズを展開されていますがその物語の一部です。
自分がこのシリーズから読み取った設定としては基本的に東方キャラの分身のようなオリキャラが秘封世界にいるという前提のようです。
それ故名前もキャラ名と同音に読めるような名前となっていてあらすじのようなキャラ名で書かれているわけではありません。
このシリーズは秘封の2人が東方キャラ間の謎を解明していくものです。特に東方設定に絡ませたその謎作りは素晴らしいと感じます。
★★★★☆

Please Ms.Postgirl  ネコロビヤオキさん

【作品集】97
【タイトル】Please Ms.Postgirl
【書いた人】ネコロビヤオキさん
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263658862&log=97
【あらすじ】
大妖精は文に頼まれて年賀状を配達する事になった。

【感想】
手紙を配達するという事がこんなにも嬉しいものなのか。と感嘆。
大きく分けて二つのストーリーがあるのだが、そのどちらも心温まるものとなっている。
大ちゃんの一生懸命さに心をうたれる。
心境が細かく書かれているので、配達を始めたばかりの不安等がよく伝わってくる。
雰囲気はまるで童話のよう。ぐいぐい引き込まれる。

第四十九回 ミス幻想郷コンテスト  夜イカロ景氏

【作品集】97
【タイトル】第四十九回 ミス幻想郷コンテスト
【書いた人】夜イカロ景氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263550711&log=97
    ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263651594&log=97
    ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263827791&log=97
【あらすじ&感想】
前・後・完の三部作。【URL】は上から前・後・完としました。それぞれの作品自体の長さはそれほどでもないので、結構あっさり読めてしまいます。
冬の博麗神社で幻想郷で最も美しい少女を決めるミス幻想郷コンテストが開かれる。
コスチューム部門、アピール部門の合計得点が最も高い少女がミス幻想郷の称号を獲得するが優勝は果たしてどの少女の手にわたるのか?
前編で普段とは違うコスプレをした少女たちの紹介。後編はギャグ成分多め。完結編では一転して甘々な話と構成が面白い。
また読者のコメントを作品中に反映させるという実験的な試みもしておりアイデアは面白い。
【五段階評価】★★★★☆
キャラが一部いかされていないのが残念。アイデア点を加味するなら更に★を追加してもいいかもしれない。

泥まみれのスカーレット  八重結界氏

【作品集】97
【タイトル】泥まみれのスカーレット
【書いた人】八重結界氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263794507&log=97
【あらすじ&感想】
肩の力を抜いて読めるギャグ。少々、オチが弱いか?
レミリアの右手に浮かぶ痣。それはある条件を満たせば発動しレミリアの右手を吹き飛ばす呪いだった。
呪いをかけたのは一体? そしてレミリアの運命は?
【五段階評価】★★★★☆
やはりオチの弱さが残念。しかしこれといった欠点もないので安心して読める。

私のおこづかい  冷凍妹紅氏

『私のおこづかい』  冷凍妹紅氏

出演キャラ 妖夢 幽々子 他

あらすじ
あるとき日ごろのお礼と言う事で幽々子からおこづかいを貰った妖夢。
しかし、彼女は今までおこづかいというものを貰った事がなくどうして良いか悩んでしまう。

――短いお話ですが構成は良く出来てると思います。
これを読んだあとは、ほんのちょっとだけ優しい気持ちになれるかもしれません。

こころ  2号氏
人形をめぐって喧嘩になったアリスと魔理沙。それが思わぬ事態を招く。

【作品集】97
【タイトル】こころ
【書いた人】2号氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263945187&log=97
【あらすじ&感想】
人形をめぐって喧嘩になったアリスと魔理沙。それが思わぬ事態を招く。

アリスに対する上海人形の想い。上海人形に対するアリスの想い。
それぞれがよく描けた作品だと思います。

【五段階評価】
★★★★☆

なるほど、コメントにもあったが、ズルい。

【作品集】97
【タイトル】こころ
【作者】2号 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263945187&log=97
【ストーリー】
私はアリスが好きだ。でもある時アリスに「嫌い」と言われてしまった。
それでも私は――。

【感想】
なるほど、コメントにもあったが、ズルい。
余計な描写を省いて、ひたすら一人称の語りで引きつけてからのラストはズルい。
誰だって途中で物語の落としどころは予想つくだろう。しかし話が予想通り進んでも落胆はしなかった。
人によってはありきたりだと切って捨てる人もいるかもしれないが、単純なものが一番わかりやすく胸に沁みると思う。
この雰囲気を損なわない程度にもう少し文章を装飾すれば、より心揺さぶるストーリーになったかもしれない。ストレートが、手元で伸びてくるストレートへ進化するような。
冒頭を読み進めた第一印象は、携帯小説とポエムを足して二で割ったものだった。それが良いか悪いかは人によるだろう。
初投稿らしいので、これからが期待。

或る人形の話  浅木原忍氏

【作品集】97
【タイトル】或る人形の話
【書いた人】浅木原忍氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263933520&log=97
【あらすじ&感想】
(本文引用)
 私は人形である。
 心はまだ無い。

人形の一人称で語られた作品。
ただ受身でしかない人形の人形遣いに対する想いが、ぎっしりと詰まっています。

【五段階評価】
★★★★☆

私とあなたの東方永夜抄  神田たつきち 氏

【作品集】97
【タイトル】私とあなたの東方永夜抄
【書いた人】神田たつきち 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1264013161&log=97
【あらすじ&感想】
永夜異変の後、ミスティアの店で飲む関係者達。

『私とあなたの東方紅魔郷』『私とあなたの東方妖々夢』の続編。
セクハラ霊夢やジゴロレミリアらは相変わらずですが、今回はしっとり作品です。
序盤地の文多めなのでとっつきにくい印象を持つ人もいるかもしれません。
なお、詠唱組はいない。

【五段階評価】
★★★★☆

幻想即興曲  権兵衛 氏
オリキャラが出てくるリリカ主役の話。

【作品集】97
【タイトル】幻想即興曲
【書いた人】権兵衛 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263710514&log=97
【あらすじ&感想】
オリキャラが出てくるリリカ主役の話。リリカは自分が地味だということを自覚し、彼女の操る幻想の音を探しに空を飛ぶ。
そこでであったお婆さん。お婆さんの思い出が、リリカの音で甦る。

こういう話はオリキャラじゃないと出来ないと思う。
幻想の音に関する解釈が個人的に好きでした。

【五段階評価】★★★★☆

大変心が温かくなるお話です。

【作品集】97
【タイトル】『幻想即興曲』
【書いた人】権兵衛氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263710514&log=97

【あらすじ】
今日も「幻想の音」を探すリリカ。
自身の不当な扱いに愚痴りながら飛んでいると、人里の外れで一人の老婆と出会う。
伴侶との思い出を求めて「冒険」しているのだという老婆を、リリカは気に入り……

「ねえ、お婆さん。よかったらもっとお話を聞かせてくれないかな? お婆さんの思い出を私が取り戻してあげる」(本文より)

【感想】
大変心が温かくなるお話です。
ルナサの「鬱の音」、メルランの「躁の音」に比べ、分かりにくいリリカの「幻想の音」。
このお話では、分かりやすくて素敵な独自解釈が為されています。これが公式でもいいのでは? と思うくらいに。
オリキャラの老婆も素敵です。幻想郷の高齢者はみんなこんな感じなのでしょうか。
設定、キャラ付け共に違和感や不備が全く無く、綺麗に話が進んでいきます。
少し寂しく、どこまでも優しい。
それほど長くはないので、是非読んで頂きたい作品です。

【こんな人にお勧め】
リリカが好きな人と
優しいお話が好きな人、にオススメです。
【五段階評価】
★★★★★
(オリ成分があるので、一概には言えませんが)

オリキャラあってこそのお話でした。

【作品集】97
【タイトル】幻想即興曲   【書いた人】権兵衛
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263710514&log=97
【あらすじ&感想】
里へ幻想の音を探しに来たリリカは、一人の老人に出会う。
しっとりとした優しい物語です。オリキャラあってこそのお話でした。
【五段階評価】
★★★☆☆

MIND SEEK  バームクーヘン(B・G・M)氏

【作品集】97
【タイトル】MIND SEEK
【書いた人】バームクーヘン(B・G・M)氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1264050081&log=97
【あらすじ&感想】
グロ系のホラー。秋の神が送る冬、それは一体彼女たちに何を意味させるのか。
秋姉妹の妹の暗い過去がそうさせたのか、今の冷たい冬がそうさせたのか。そして彼女は自分の夢想から抜け出すことは出来るのか。
分からない部分も多いが、だから怖い。結局彼女はどうなっちゃったの!?
ホラーが好きなら読んでみるといいと思います。

【五段階評価】★★★☆☆

心の在処 前・後編  suke氏

【作品集】97
【タイトル】心の在処 前・後編  
【書いた人】suke氏
【URL】前ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263836719&log=97
    後ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263837376&log=97
【あらすじ&感想】
「さとりさん、私たちの研究のお手伝いをしてほしいんだけど」
そんな相談を、いつかの河童から持ちかけられた。なんでも、人形使いと共同で自立型の人形の研究をしているらしい。
人形が自立したのなら、覚り妖怪としての能力で分かる筈だから、ということらしい。
この依頼を軽い気持ちで引き受けたさとりだったが……
で、こっから感想。
読み終わった第一印象は『とても綺麗なお話だったなぁ』ということ。
特に、さとりと自立人形『アイル』のふれあいや距離感が素晴らしいと思う。
会話のテンポも良いし、さとりの心の移り変わりが丁寧に書かれているのでラストまでするする読める。
若干まわりのキャラクターの扱いに首を傾げる部分もあったが、主人公二人とのバランスを取るにはこのくらいで丁度良いのかも。
そんなに長くはないので『ギャグには飽きたけど、シリアス超大作ってのもちょっと重いな……』という人には特にお勧め。

小鳥  秘月氏
二回見るとしっくりきます

【作品集】97
【タイトル】小鳥
【書いた人】秘月氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263901373&log=97
【感想】
短いです。
あと、意味は一発では分からないと思います。(コメントにネタバレ?がありますが)
二回見るとしっくりきます

【五段階評価】
★★★☆☆ プチのがよかったかなと思います。発想は良いと思うんですが

ポエム。

【作品集】97
【タイトル】小鳥
【作者】秘月 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263901373&log=97
【ストーリー】
なし。

【感想】
ポエム。それ以上でも、それ以下でもない。次はストーリーがあるものを期待したい。

死に至る花  蛮天丸氏

【作品集】97
【タイトル】死に至る花
【作者】蛮天丸氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263557802&log=97
【ストーリー】
幽々子は死ぬ間際、何を思っていたのか。そのとき何が起こったのか。
紫と幽々子の関係に焦点を当てた物語。

【感想(小言)】
冒頭に、重い話であると注意書きがあり、読んでみると確かに重い。しかし致命的なことに、内容が薄い。
原因は色々あるだろうが、舞台(世界観)が説明されなさすぎていることが大きいように思う。登場人物の心情を舞台にリンクさせているのは良いが、その舞台が靄の中すぎて読む側としては物語の中に入っていけない。
どういう経緯を経てこのような舞台になったのか説明して欲しかった。情景は思い浮かぶが、演劇のセットのような味のない背景である。
本来あるはずの物語の、一番盛り上がるシーンだけを切り取ったような形になっているのも良くない。
なぜ紫はこう思っていたのか。なぜ幽々子はこう思っていたのか。具体的なエピソードが何一つ添えられていないので、彼女たちの演じている世界が酷く遠く見える。
加えて、構成が不親切に思う。時系列がわかりにくい。もしかしたらこちらの読解力の低さによるものかもしれないが、どうだろう。千年前のシーンならその時代にしか無いモノを出して舞台をはっきりして欲しかった。

【感想(総評)】
点数は低い。が、面白いか面白くないか、どちらかと聞かれれば私は面白いと評したい。点数の割には、という意味ではない。とはいえ点数が低すぎる!とも思わない。
書きたいことはわかるが、作者の想いが先走っているように思えた。
中盤、紫が剣士と話をするシーンの必要性はわかるものの、余りにも唐突すぎる。作者の中にある設定を説明し切れていない。
淡々とした地の文は、読むことを苦とさせず、雰囲気を演出することに成功している。もう少し装飾しても鼻につかないと思う。
三倍の長さにして丁度良いくらいのテーマ。もっと書き込んで欲しかった。もっと書き込んだものを読みたいと思える作品だった。

朱鷺色の未来  ちゃー氏

【作品集】97
【タイトル】朱鷺色の未来
【作者】ちゃー氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263632016&log=97
【ストーリー】
霖之助と本読み妖怪の話。本読み妖怪がなぜ本を読むようになったのか。ジャンルはラブコメ。
【感想】
確信した。霖之助はロリコンである。そのうえ天然のたらし。許しちゃおけねぇ。
割とよく見かける霖之助が主役のSS形ではあるが、よく見かけるには理由があり、安定して読めるからだと思う。
霖之助の思考の流れが話の流れに沿っているので、展開にそれほど無理やりな感じはなかったように思う。が、朱鷺子はどうだったろうか。人によってはここで賛否が分かれると思った。個人的にはもうワンクッションあった方がより自然に感じた。
タグに「キバヤシ理論」とあるが、実は霖之助の思考は至極真っ当なもの。もっと突拍子の無い発想や、ホップステップ大ジャンプした論理の飛躍をしても霖之助像は崩れない気がした。むしろ、原作に近くなるのではないだろうか。そんな気がする。
サクっと読めるSSだった。疲れたくない人におすすめしたい。と言っても、この手の話に飽きている人も少なからずいるだろう。あと一つオリジナリティが欲しかったか。

最後に笑う者  ムラサキ 氏

【作品集】97
【タイトル】最後に笑う者
【作者】ムラサキ 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263701083&log=97
【ストーリー】
あなたは幻想郷にとって大切な人なのです。
そう紫に言われたサボり魔の小町は……。そして紫の真意とは。
短編。

【感想(短編ゆえ少しネタバレ有り)】
短編に必要なエッセンスはしっかり詰まっている。けれども物足りない。
キャラへ感情移入するには語りが薄味だし、ストーリーが特に気になるというわけでもなく、構成そのものを読んでいるような気になった。
引っ繰り返してハイ終わり、ではなく、オチをもっと痛快なものとしてくれれば面白かったのではないだろうか。

君は、馬鹿か?  pys 氏

【作品集】97
【タイトル】君は、馬鹿か?
【作者】pys 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263746409&log=97
【ストーリー】
命蓮寺一家に新たな仲間が加わった。いたずらばかりする彼女はぬえ。時間を経て、徐々に絆が深まり、いつしかかけがえのない仲間になっていた。
ナズーリンは思う。こんな日常も悪くない、ずっと続いていけばいい。
ある時、よく眠るようになったぬえを見て、ナズーリンは――。

【感想】
設定を大事に使っていて、物語の展開も丁寧で面白い。
一家が仲良しなのを最初のパートでしっかり描写しているので、作者が一番読んで欲しいと思っているであろう部分を、十分に堪能できたと思う。
タグに「序盤コメディ終盤シリアス」とあるが、私はこの構成が好きである。
助走は十分、跳躍も高い、しかし着地が、うーーん。私はもっと溜め込まれたエネルギーを発散させて欲しかった。最後まで面白く読めていたので尚更。
というのが個人的な感想だが、物語は綺麗に締められているのでこれはこれでアリなのかもしれない。

【感想(小言)】
冒頭がポエム。レビューする気がなければあっさりとページを閉じていた。
抽象的な描写と、婉曲的な導入は、斥力こそあれ引力は無い気がするのだがどうだろう。
これのせいで前半のほのぼのパートがちょっと苦痛になった。
加えて、途中に語り手の視点がごっちゃになっていて「あれ?」と思い遡って読み返してしまった。
物語の中に入り込んでいたので、少し気持ちを剥がされた感がある。

白き花は散って  猫井はかま 氏

【作品集】97
【タイトル】白き花は散って
【作者】猫井はかま 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263810170&log=97
【ストーリー】
寅丸視点での過去話。白蓮との出会いから、彼女が封印されるまでを描いた作品。

【感想(小言)】
難しいところへ手を出したなあ、と他人事ながら感心。
公式設定を読んだことがある人ならば、この物語の行き着く終着点を知っているわけで、つまり先にある展開への期待感というのはかなり薄れるものだと思う。
実際、待ち受ける展開のほとんどが想定内であった。意外性が見込めない以上、気持ちが物語から離れ、粗筋を読んでいる気分になってしまった。
また寅丸の一人称で進んでいく語りは、彼女の思考と思想ばかりに重きを置かれていて、彼女の目を通して描写された世界が余りにも狭く少ない。
よって寅丸が目覚めたばかりのロボットか、あるいは何も知らない子供のような印象を最後まで引き摺ることとなった。公式にある寅丸像とは違ったイメージのまま物語が進むのは何とかできなかっただろうか。
それと、更に個人的な嗜好になるが、箇条書きのような形式で進めていく手法は苦手である。
改行には読みやすさ以上に「改行する意味」というのがあると思うからだ。文字だけでは表現できない「間」や「心情」が改行にはあると思う。

【感想(ここが良い!)】
里が襲われる展開からが熱い。このシーンだけは予想を良い意味で裏切ってくれた。こういう展開は大好き。
地の文の多くは寅丸の頭の中にある感情なので、物語の舞台に閉塞感がつきまとうのは仕方がないと思う。
が、このシーンではそれが活きた。もしかしたら作者はこのシーンを一番書きたくて、このような語りにしたのかもしれない。
だとしたら拍手を。ここは胸を打ちました。でもやっぱり、もう少し寅丸の思考以外の語りも読みたかった。

全て許される日(一~三)  ぴーおー 氏

【作品集】97~99
【タイトル】全て許される日(一~三) 
【書いた人】ぴーおー 氏
【URL】
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263725002&log=97
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1264240480&log=98
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265654133&log=99

【あらすじ&感想】
数十年後、老人になった霊夢の元に、二十年前に幻想を飛び出していった魔理沙からそろそろ戻るという手紙が届く。
様々なキャラクターの視点から描かれる数十年後の幻想郷。
帰還を歓迎する宴会では久々の再会に喜び合う霊夢と魔理沙だが、魔理沙の口からは意外な言葉が飛び出しそれが波紋を呼ぶことに。

aho氏の名作「時には昔の話を」思い出させる設定だけど、雰囲気はもっとしっとりでゆっくり。
年老いておばあちゃんになったキャラたちに全く違和感を覚えないのはすごい。
とにかく文章がいい。雰囲気がいい。
改行がつまってるのもあって地の文がちょっと読みにくい時けど、下手じゃなくて上手だから読みにくいという感じ。
知らない単語もちらほら出てきて私なんかじゃgoo辞書必須だったりするけど勉強だと思ってる。
物語はまだまだ始まったばっかりで評価は早いかもしれないけれど早くも傑作の予感。
ただ描写がいい作品にありがちでストーリー自体はゆっくりめだから、まだまだ評価されないのもうなずける。
「二十年前の魔理沙と誰かの約束」「魔理沙のついた嘘」の謎がポイントと思われ。現在一番期待している作品であります。

【五段階評価】
★★★★☆

雨の日が来るまでわからない  春野岬 氏

題:雨の日が来るまでわからない 著者:春野岬 氏
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263665280&log=97
メディスンと小傘、捨てられた道具のコンビです。優しい幽香がお姉さん役。
もっと注目されて良いコンビだと思います。
SSとしては二人の出会いで終わっていて、盛り上がりに欠けます。続きがあると良いのですが。
文章はやや艶にかける風情です。この題材であと2押し3押しあったら名作になった気が…
★★☆☆☆

封筒  秘月氏

【作品集】97
【タイトル】『封筒』
【書いた人】秘月氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263766662&log=97

【あらすじ】
永琳の言いつけにより、一人で永遠亭の大掃除をすることになった鈴仙。
すると、押入の中から古びた封筒が出て来た。一つだけではなく、いろんな部屋から沢山。
どれも中には一行だけの手紙。
意味深な内容に、それを読んだ鈴仙は過去を思い出し……
【感想】
それほど長くないので、すぐに読めます。
しかし、その内容は少し深いです。
ただの一文がどんどんと鈴仙にのしかかっていく過程が見事。丁寧な心理描写をされています。
永遠亭組はみんな重い過去がありますが、責任や罪の意識という点で、鈴仙の過去は一等重みを増している。
でも、その罪の意識すらも包み込める暖かさが、永遠亭にはある。そんなことを考えさせてくれる作品です。
過去を受け入れながらも、未来に向かって歩いていける鈴仙は強いですね。
ただ、話としてはこの長さで十分ですが、良くも悪くも感想にこれ以上の発展がないのが残念。

【こんな人にお勧め】
過去に囚われながらも、それを克服する鈴仙が好きな人と
素敵な輝夜が好きな人、にオススメです。
【五段階評価】
★★★★☆
(4.5くらい)

秋姉妹 vs. 冬将軍  しかばね氏

【作品集】97
【タイトル】秋姉妹 vs. 冬将軍
【書いた人】しかばね氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263555850&log=97

【あらすじ】
幻想郷に恐ろしい「あいつ」がやってきた!
冬将軍の到来だッ!
襖を微妙に開け、生足にジャージを穿かせ、かまくらを設置する……
余りにも凄惨な所行の数々! 絶え間なく遅い来る配下達!
誰か止められる奴はいないのかッ!?
いや、こいつらがいるだろう!? 半端無くクレイジーなこいつらがッ!
そう……秋姉妹がッ!
たのんだぞ! 幻想郷の秋を守ってくれ!
ノンストップ秋冬アクションの決定版ッ!

『秋姉妹 vs. 冬将軍』

この恐怖に、君は耐えきれるかッ!?
【感想】
勢いの素晴らしいギャグです。下地となっている文章力もかなりの高水準。
一文の破壊力が高く、常に腹筋を鍛えているような状態になります。
凄いスピードで最後まで突っ走っており、読者を飽きさせません。
でもカレンダーは守るべきだと思うんだ。

【こんな人にお勧め】
ギャグが好きな人と
好きな季節は? の質問にすぐに答えられない人、にオススメです。
【五段階評価】
★★★★★
(私がギャグ好きなため)

めーりんゆーしえ  Spheniscidae氏

【作品集】97
【タイトル】めーりんゆーしえ
【書いた人】Spheniscidae氏
【容量】約59kb
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263533936&log=97
【あらすじ&感想】
中国の歴史話。春秋時代と現在呼ばれる年間の話である。美鈴はとある城邑の祖廟に異常な穢れた気を感じ、潜入を試みた。
中にいた男、士叔(ししゃく)はあっさり美鈴の存在も正体も看破し、自らを殺すよう懇願する。
彼は重臣であり有能な男でもあり、当然意味が分からない願いである。が、何回も訪問を重ねるごとに
脈々と続く"家"の大事さを解かれ、心のどこかでそれを認めだした美鈴の言葉は。

大きな起承転結があり、心を大きく動かすような作品ではありません。
心にすとんと落ちる、納得の行く作品に仕上がっていると思います。
作中には読みの難しい人名等が出てきますが↑のようにルビも使用されていますので読みやすいのではないでしょうか。
共感するところも多い考えですが、そこが現在の美鈴と微妙に繋がっているあたりも巧みでした。
ちなみにこの士叔という人物は三国志にも出てきますが時代が違います。どちらも名君と言って通りますが別人です。
★★★★☆(時間がある時に読んでおくべきってのも何かおかしいですが)

サンドウィッチを正しく食べる方法  maruta氏
サンドウィッチが生き物である事を知る者は意外と少ない。

【作品集】97
【タイトル】サンドウィッチを正しく食べる方法
【書いた人】maruta氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1264016425&log=97
【あらすじ&感想】

 サンドウィッチが生き物である事を知る者は意外と少ない。
 しかし、それは仕方がないだろう。
 基本的に流通しているサンドウィッチは死んだものばかりだし、
 きっと最近の子供は生きたサンドウィッチを見た事すらないに違いない。
 (本文より)
  
 紅魔館にて、咲夜手製のサンドウィッチを食べる霊夢と魔理沙を見ていた
 レミリアは考えていた。
 そう、二人の食べ方から推察するに二人はサンドウィッチが生き物であるということを知らない。
 霊夢と魔理沙に、正しいサンドウィッチの姿とサンドウィッチハントを教授すべく、
 レミリアは二人と咲夜、美鈴を伴い、夜の森へと出向く。
 半信半疑の霊夢と魔理沙、夜の森でサンドウィッチは捕獲できるのか?

(感想)
 文章は整然としてテンションが高いわけではないのに最初からフルスロットルである。
 創想話の中でいくつもの素晴らしい不条理コメディを目にしてきたが、これもその一つ。
 よくできた緻密な騙し絵を見ているような気分になる。
 とんでもないものに出会った、と思いレビューを試みたものの
 自分の貧相な語彙力ではどうにも表現しがたい面白さ。そう、すごく面白い!
 長い話ではないので、ぜひご一読を。

【五段階評価】★★★★☆(読後サンドウィッチが食べたくなる…と思う)

オイちょっと待て、というブッ飛んだ冒頭でいきなり引き込まれました。

【作品集】97

【タイトル】サンドウィッチを正しく食べる方法
【書いた人】maruta氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1264016425&log=97

【あらすじ】

サンドウィッチが生き物である事を知る者は意外と少ない。
(本文冒頭)

生きたサンドウィッチを見たことがない霊夢と魔理沙を、レミリアは野生のサンドウィッチハントに誘う。

【感想】
オイちょっと待て、というブッ飛んだ冒頭でいきなり引き込まれました。
霊夢と魔理沙がちょうど読者の疑問点を突いてくれる形になっており、うまく物語に入り込めると思います。
そしてコメントのノリの良さも含めて作品。
20000点超の得点をもつにふさわしい短編です。

藍「あ……ありのままに今起こったことを話すぜ!」」  Taku氏

Taku氏の「藍「あ……ありのままに今起こったことを話すぜ!」」が面白い
ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1263726168&log=97

これはどうしてなかなか最初からぶっ飛んだ話だけど中身は面白い
八雲一家の微妙な関係、尊敬し尊敬し合うという基本的に清潔な関係がよく書けている
特に最後の紫のがんばりについてはちょっとカッコイイ感じがする。オススメ