作品集99

Last-modified: 2011-05-05 (木) 23:22:21
私が、スーさんになるまで  碑洟氏

【作品集】99
【タイトル】私が、スーさんになるまで
【書いた人】碑洟氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265043053&log=99
【あらすじ&感想】
『私』が『スーさん』になるまでを描いた作品。
作者さんは『ミリセカンドの恋』を書いた方です。
無名の丘と鈴蘭に対する解釈が興味深いと思いました。

天人娘の恋、或いは永江衣玖の巻き込まれ騒動顛末  Azi氏

【作品集】99
【タイトル】天人娘の恋、或いは永江衣玖の巻き込まれ騒動顛末
【書いた人】Azi氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265170254&log=99
【あらすじ&感想】
比那名居天子が恋をした。風見幽香に恋をした。
丁寧に書かれた作品なので、安心して読み進めることができました。

神主収録してやんよ!(前)(後)  反魂氏

【作品集】99
【タイトル】神主収録してやんよ!(前)(後)
【書いた人】反魂氏
【URL】(前)ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265208694&log=99
    (後)ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265208745&log=99
【あらすじ&感想】
阿求は博麗神主を幻想郷縁起に掲載するべく取材を始めた。
まさかの神主もの。神主の真実が今明かされる。
メタ的な内容ですが、面白かったです。
約80KBというボリュームも、途中飽きることなく読むことができました。
個人的にはオチが趣味に合いませんでしたが、作品自体の面白さを損なうほどではなかったです。

はじめから二人だった  ◆ilkT4kpmRM氏

【作品集】99
【タイトル】はじめから二人だった
【書いた人】◆ilkT4kpmRM氏
【容量】4.10KB
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1264946354&log=99
【あらすじ&感想】
ちゆりと夢美の他愛の無い話。
他愛の無い話だからこそ、サクッと読めて良い気分になれる。

【五段階評価】
★★★☆☆(簡単な朝食にトーストをかじるような手軽さが良い)

マリサトゥストラかく語りき  絹氏

【作品集】99
【タイトル】マリサトゥストラかく語りき
【書いた人】絹氏
【容量】27.56KB
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265106846&log=99
【あらすじ&感想】
外の世界で魔法を使ってみたいと考えた魔理沙。紫に頼み、外の世界へ行くのだが……。

単なる現代入りでなく、外で魔法を使う事に対する知的好奇心と言う動機があるのは良い。
ただ、魅せようとしてる物は良くても魅せきれていない気がするのが残念。
長くなるのを気にせず、もっとガッツリ濃厚に書けば一部に需要が増えるかもしれない。俺とか。

【五段階評価】
★★☆☆☆(もうちょっと広がりが欲しかったかな?)

私、マエリベリー=ハーン!  緩衝材氏
どうしようもなく壊れている。そりゃもう修理不可能なほどに。

【作品集】99
【タイトル】私、マエリベリー=ハーン!
【書いた人】緩衝材氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265304598&log=99
【あらすじ】
京都のFラン大に通うメリーさんの発する電波

【感想・評価】
壊れギャグにカテゴライズされるのだろう。
どうしようもなく壊れている。そりゃもう修理不可能なほどに。

―――ところで一見フリーダムな「壊れギャグ」ジャンルであるが、
その実、読者とSSのテンションをシンクロさせていく、繊細な作業が求められる場所である。
当然のことだ。
ギャグはスベったら終わりだ。保険はかけておくべきなのだ。

翻って本作である。
前述したような配慮の一切を欠いている。
のっけからFラン大に通う若年性痴呆症の少女・メリーのハイテンションな独白にはじまり、
状況説明をスッ飛ばした理不尽ギャグの連続に終始している。
キャラクターへの感情移入は不可能。
また東方二次における一般的なマエリベリー・ハーン像とも乖離しており、親しみ易さは皆無。
おまけに芸風には不謹慎ギリギリのピーキーな代物で、
不快に思う読者も多いはず。

だが、これらの短所は、“だがそれがいい”の一言で長所ともなりうる。
そうしていったん噛みあってしまえば、この味わいは唯一無二だ。
アンチが付くこともいとわない、片道特攻ギャグSS。
個人的には大変に楽しめた。

バカ大学生としてメリーを描いている暴走系壊れ系ギャグ作品。

【作品集】99
【タイトル】私、マエリベリー=ハーン!
【書いた人】緩衝材 氏
【ポイント】1840
【レート】6.22
(2010/05/16時点)
【あらすじ】
 Fラン大学生マエリベリー・ハーンの華麗なる大学生活!
【感想】
 バカ大学生としてメリーを描いている暴走系壊れ系ギャグ作品。
 点数・レートを見ての通り、あまり芳しい評価を受けていないのは、
キャラ崩壊するだけの中身ある展開がなく、状況説明もないまま短いシーンが連続しているからだろう。
キャラの描写も原作・二次創作での扱いと大きく乖離しており、
ギャグも汚い言葉を使用した物であると、かなり人を選ぶ内容となっている。
 それでも笑った人、推薦する人がいて、しかも創想話では名の知られた方が高得点を付けている。
それは、この作品に内容も展開も設定も吹き飛ばしてしまうような猛烈な勢いを感じたからだろう。
だからこそ、自分は作者の勢いに構成と描写が完全についていっていない事を残念に思う。
確かに笑える作品だった。でも笑いよりも先に不完全燃焼による冷めた笑いが出てしまった作品。
【総合評価】★★☆☆☆(空回り注意)

勢いだけで笑える人は多分笑える。

【作品集】99
【タイトル】私、マエリベリー=ハーン!
【書いた人】緩衝材氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265304598&log=99

【あらすじ】
無し。

【感想】
メリーが好きな人と、悪乗りが嫌いな人は腹が立つと思う。コメント的に考えて。
勢いだけで笑える人は多分笑える。

【五段階評価】
おすすめ度★☆☆☆☆(かなり人を選びそうなので機嫌のいい時にどうぞ)

ようこそ。命蓮寺へ  もるすあ 氏

【作品集】99
【タイトル】ようこそ。命蓮寺へ
【書いた人】もるすあ 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265293781&log=99
【あらすじ】
フラン、こいし、ぬえの三人娘がほのぼのと命蓮寺で過ごす話
【感想・評価】
最初から最後まで丁寧に書かれた各キャラの描写や心情
ほのぼのとした暖かい空間の演出
にゃんにゃんなど小ネタもあって最後まで飽きないですらすら読めます
保護者会の話も期待です。

無人島だよ早苗さん!  イムス氏
目を覚ますとそこは無人島だった。

【作品集】99
【タイトル】無人島だよ早苗さん!
【書いた人】イムス氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265407335&log=99
【あらすじ】
目を覚ますとそこは無人島だった。
何故か無人島へ飛ばされてしまった早苗、妹紅、霊夢、魔理沙、咲夜、妖夢の若干怪しい人間組。
早苗は六少女漂流記的な展開を夢見るが、幻想郷の荒波にもまれて育った少女達はバラバラに行動を始めてしまう。
団結は期待できない。ここに現代っ子早苗のサバイバルが始まる!

【感想】
かなりの長編なのに、ギャグありシリアスあり邪神ありと時間を忘れて読むことができました。
ハラハラドキドキの冒険譚という表現がぴったりでしょうか、とにかく読んでいて楽しかったです。
オチはやや弱い気がしますが、これも幻想郷らしくて良いと思います。
氏が特に書きたかったという水浴びシーンは必見。エロいというより芸術的。

スクロールする楽しさがハンパじゃない。

【作品集】99
【タイトル】無人島だよ早苗さん!
【書いた人】イムス氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265407335&log=99
【あらすじ&感想】
気がついたら無人島でした。そんな無人島サバイバルモノでありがちな設定から始まる無人島生活。
しかし物語の面子は東方。能力が封印されているとはいえ、流石東方。一般人なら苦労するかもしれないサバイバル生活を、あろうことか各々割りと楽しんでいる様子。
でも早苗さんは現代っ子だから皆のように上手くは行かない。慣れない生活を続けていくうちに、段々と不安定になる精神。
早苗達の運命は!?
この作品の何が面白いって、緊張感です。スクロールする楽しさがハンパじゃない。
ちらちらとあるエロリズムももはや美しいのレベル。すごいの一言につきる。

【五段階評価】
★★★★☆

プレデターとかエイリアンとかが好きなら、読んで損は無いです。

【作品集99】

【タイトル】無人島だよ早苗さん!
【書いた人】イムス 氏
【サイズ】173.45KB
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265407335&log=99

【あらすじ】
ある朝、目が覚めたら砂浜だった。
        (本文冒頭より)

 突如として無人島に来てしまった早苗。その島に居たのは、咲夜、霊夢、魔理沙、妹紅、妖夢……。全員が『人間』だった。
 これは十五少年漂流記のような展開が待ち受けているはずという早苗の期待とは裏腹に、皆てんでばらばらに行動を起こす。その中でただ一人取り残された、我らが現代っ子早苗。サバイバル経験なんてあるはずもなく、途方にくれる早苗だったが……

【感想】
 何だかんだで他の人間たちにすがって、何とか状況に適応し始めた早苗。妹紅と全裸で水浴びをしたり、葉っぱビキニで闊歩したり。しかもそれを素晴らしい筆力で描写してくれるものだから、もう最高でした。
 しかし、それだけの作品だと思ってかかったら、どうしようもないトラウマを植えつけられる羽目になります。
人間たちに襲い掛かる、謎の怪物。一人ずつ犠牲になっていく過程を、上記の素晴らしい筆力を駆使して伝えてくれます。プレデターとかエイリアンとかが好きなら、読んで損は無いです。
 オチについてですが、僕個人としては腹が立ってしょうがなかったです。お前ら何様だ、と。

……あれ? 阿求は?

【五段階評価】
★★★☆☆(上記のような映画が好きなら+1.5、嫌いなら-1.0)

武者は来ずとも片を欠く  蛸擬氏

【作品集】99
【タイトル】武者は来ずとも片を欠く
【書いた人】蛸擬氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265446749&log=99
【あらすじ&感想】
畑作業をしている女がふと顔を上げると、畑泥棒を働いた男を村人が囲んでいた。

シリアス。とある女の物語。
読み始めると、いわゆる東方キャラがなかなか出てこないので不安になるかもしれませんが、ちゃんと出てきます。
掌編ながら深みのある作品に仕上がっていると思います。

家政婦は見た  ぐれ氏

【作品集】99
【タイトル】家政婦は見た   
【書いた人】ぐれ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265469765&log=99
【あらすじ】
 宴会で仲良くなった鈴仙から、妖夢が永遠亭へと誘われ泊まりに行くことになった。
 そして白玉楼には、妖夢の代わりにお手伝いとして、人里にできた家政婦組合から家政婦がくるのだが……。
【感想】
 これはひどい

おにはー、そと  鹿路氏

【作品集】99
【タイトル】おにはー、そと
【書いた人】鹿路氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265508409&log=99
【あらすじ&感想】
妖怪の山に顔を出した萃香は、いつもの覇気がなかった。

萃香・節分もの。
萃香が可愛く、雰囲気のいい作品。やさしい気分に浸れます。読後感も良。
萃香以外の登場キャラもそれぞれに魅力的に描かれています。

プレゼントは人のとダブらないようによく話し合ったほうがいい  デン 氏

【作品集】99
【タイトル】プレゼントは人のとダブらないようによく話し合ったほうがいい
【書いた人】デン 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265271294&log=99
【あらすじ】
私、紅美鈴。雪降る空の下今日も頑張っています。

【感想】
タイトルと冒頭から想像できるまんまの落ち。それが逆に安心できる要因でもあり。
冒頭と〆の美鈴のモノローグ、微妙な変化に彼女の喜びが読み取れて心温まるお話でございました。
君たちはほのぼのしているか? もししていないのなら、冬の寒さに一人泣いているのなら、ぜひ読んでほしい作品です。

【五段階評価】
★★★☆☆

箱の外へ  うるめ氏

【作品集】99
【タイトル】箱の外へ
【書いた人】うるめ氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265478116&log=99
【あらすじ】
いつものように博麗神社で宴会が開かれることになり、後片付けのことを考えてうんざりする霊夢。
紫はむくれた霊夢にプレゼントを渡してなだめるが、宴会の最中、このプレゼントが原因で思わぬ方向へ話が進んでいく……

【感想】
幻想郷の終焉という真面目な話を、酔っ払いたちが不真面目に考えていくお話、と書くと齟齬が出ますね。
酔っ払いたちとは対照的に、幻想が消えてしまうことを真剣に恐れる霊夢は可愛いかったです。
誰もが一度は考えてしまう問題を幻想郷の住人が考えるというのはなかなか面白い点。
個人的には笑い上戸の幽々子がツボでした。ひゅい~ん!

香霖堂の時間  KA9-N 氏

【作品集】99
【タイトル】香霖堂の時間
【書いた人】KA9-N 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265641411&log=99
【あらすじ&感想】
 日課の読書を楽しむ霖之助の元に、咲夜が現れた
 彼女は愛用の懐中時計を修理して欲しいとの事なのだが……

 半妖である霖之助と、昼と夜で主人公が切り替わる幻想郷の時間の関連がテーマとなっている
 時間を操る咲夜だからこそ、霖之助に対して出来たアドバイスが良い言葉でした
 そして、霖之助が別れ際に咲夜に対して告げた言葉も味があって良い
【五段階評価】
★★★★☆(まったり、しんみり。幻想郷の何気ない一幕を綴るSS)

雲山だって女の子!  はるか 氏

【作品集】99
【タイトル】雲山だって女の子!
【書いた人】はるか 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265648614&log=99
【あらすじ&感想】
 雲山は女の子になりたい
 けど、どんな女の子になれば良いの?

 タイトルのせいでぶっ壊れギャグかと思いきや、話の半分は命蓮寺に集う妖怪達の魅力を綴っていると言う変化球
 中でもナズーリンとぬえに関する魅力の描写は俺の好みでした。特にぬえ
 作品の最後で雲山が辿り着いた「女の子の自分」とは……そして、雲山は無事可愛い女の子になれるのか?
【五段階評価】
★★★★☆(糞SSだ。褒め言葉として言う。これは糞SSだ)

聖尼公のエアギター  はるか氏

【作品集】99
【タイトル】聖尼公のエアギター
【書いた人】はるか氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265465895&log=99
【あらすじ&感想】
もうね、題名のまんまでございます。題名がその作品の全てを表しています。
面白いというか、過去の自分の恥ずかしいワンシーンを思い出させて共感できるタイプです。
これでも読んで、一人で赤面でもしてようぜ。エアギター、るろ剣、ドラゴンボール辺りは本当ガチですよね。うん。

【五段階評価】
★★★☆☆
すっげぇ個人的なことだけど、バンドの配置が首をかしげてしまったからこんなもんで。本当ゴメン。
星さんは何となく聖さんと同じくギターで、ソロとかでギターバトルして欲しいんだ。一輪さんがドラムでキャプテンがベース。
ナズーリンがキーボードみたいな。うん、本当に個人的でごめん。

星と恋の機関車 ~前~  夜イカロ景氏

【作品集】99
【タイトル】星と恋の機関車 ~前~
【書いた人】夜イカロ景氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265446159&log=99
【あらすじ】
ここのところ、霊夢の様子がおかしい。
気になった魔理沙は、神社に泊まる事にする。

【感想】
恋です。思春期の少女の悩みと言えば恋です。
三者三様の恋模様が、これからどう転がっていくのか。

星と恋の機関車 ~後~  夜イカロ景氏

【作品集】99
【タイトル】星と恋の機関車 ~後~
【書いた人】夜イカロ景氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265662203&log=99
【あらすじ】
夜の神社に現れた紫。
魔理沙を傷付けてしまった霊夢に、紫はある誘いを持ちかける。

【感想】
恋です。ありふれた少女の恋だと作者は言いますが、ストレートだと言い換えられる恋です。
その恋がどう纏まるのか気になるところ。三点リーダの多さはご愛嬌。

百舌の早贄  悠里氏
軽妙な文章から始まるこのSSは、あるべきところに落ち着いていく。

【作品集】99
【タイトル】百舌の早贄
【書いた人】悠里氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265651845&log=99
【あらすじ】
さとりがふとデスクワークを離れ、地霊殿を取り囲う7メートルほどの鉄柵を見上げると
そこには死体があった。さて、これは誰の行いだろうか?
【感想・考察】
軽妙な文章から始まるこのSSは、あるべきところに落ち着いていく。
最終的に「さとり」の過去に話は飛んで行くのだが
この容量でこの二人をここまで綺麗にまとめ上げたのは凄いと思う。
これが妖怪である。目を背けてはいけない。
[HE力]★★☆☆☆(良い関係だ)
[鬱力]★★★★☆(ちょっと文章がノリすぎたか?もっと薄暗い雰囲気なら★5だった)
[グロ]★☆☆☆☆(死体の描写のみ。わりとどうでもいい)
【総合評価】★★★★☆(★5と迷った。もっと終盤を陰鬱に、全体を20kbくらいでかっちり心を描写してくれたら良かった……しかし、読む価値はあった)

古明地姉妹にとって今日は良い一日だった。ただそれだけの話

【作品集】99
【タイトル】百舌の早贄
【書いた人】悠里氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265651845&log=99
【あらすじ&感想】
見上げるとそこには裸の死体があった。
といっても、意志や魂があって全裸で空を飛んでいるわけではなく
単に鉄柵の先端に串刺しになっているだけだ。
はて、誰が何を思ってこんなことを?

八つ当たりするために次に神に出会ったらトラウマを探ろうと考えたり
相手の心を見るのは好きだが自分が見られるのは嫌いだったり
死体に対して返事を期待してジョークを飛ばしたりと
作中で本人も自覚しているがこの話のさとりはとても身勝手だ。
そして、最終的に別の事で満ち足りてどうでもよくなったことから考えると
元々串刺し死体自体も串刺しになっていた理由もどうでもよくて、
気分を害したから犯人を突き止めたかっただけではないのだろうか。
だから死体の身元が明かされない。
顔見知りだろうが初対面だろうがさとりにとってはどうでもいい事から。
三人称ではなくてさとりの一人称で書けばその点がもっと伝わったのではないかと思う。

犯人であるこいしは能力と共に感情も捨てたからその言動が本心か虚飾か分からない。
やった理由を聞いたところで「なんとなく」だの「いい気になっていたから」だの要領を得ない答えしか返ってこない。
結局本人にしか理由は分からない。
現実世界での早贄も意図は百舌にしか分からない。
だからこそこのタイトルだというのが後書きから分かる。
だがしかし、さとりは妹の本心を確信する事が出来た。
ならばきっとこの日は良い日だったに違いない。

見方を変えると、“百舌”なのはさとりも同じで
この話は百舌二匹が自分たちだけで納得して仲が深まった話ともとれる。

【五段階評価】
 ★★☆☆☆(古明地姉妹にとって今日は良い一日だった。ただそれだけの話)

DAWN OF THE MODERN DEITY  佐藤厚志氏

【作品集】99

【タイトル】DAWN OF THE MODERN DEITY
【書いた人】佐藤厚志氏
【あらすじ&感想】
我々に襲い掛かったあの忌まわしき《災害》は、この国の経済、政治、あらゆる国家の機能を破綻に追い込んだ。
先進国は出来る限りの支援をするとともに、試験的に監視制度の導入を進めた。
それは先進各国で深刻な問題となりつつある凶悪犯罪、及び無差別テロを未然に防ぐべく、一時的かつ限定的に試験運用されることとなった。……(本文より)

「UNDERGROUND」という作品の続きもの。今作に幻想郷は登場しない。
近未来の日本を舞台にしたお話が展開される。東方の世界観を完璧にぶち壊して物語は進んでいく。
内容が濃すぎて、120kbの長さが苦にならなかった。変わったSSを読んでみたい、と思ってる人には是非お勧めしたい。

【五段階評価】
★★★★☆

徒然桃  電気羊 氏

【作品集】無印99
【タイトル】徒然桃
【書いた人】電気羊 氏
【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1265027922&log=99
【あらすじ】
 比那名居天子は思う。永江衣玖は馬鹿なんでないかと。根拠もそれなりにあったりする。
 しかし同時に凄いとも思う。なんせ四畳半で暮らせるのだ。超ちっさい。
 さて。天子には友達らしい友達が居なかった。
【感想】
 バ可愛い。
 タグに「小学生の作文」とあるが、うまいこと言ったもの。どこかぎこちなさが残る(もちろん、そういう技巧としてだ)、スレてない視点から書かれた文章は、それくらいの年頃の子供のソレを思い起こさせる。嫌われるのを厭い、人との心理的距離を測りかねているさまの描写は秀逸だった。
 この人のほかの作品では「ろうそくの灯は営みの中で揺れる」、「A4」がお勧め。
 「一生一緒にメガフレア」というタイトルセンスがおれもほしい。ホシイヨー。
【五段階評価】
 ★★★☆☆