シナリオ/世界移動シナリオ-銀河大戦争編のイベント。
無限の宝石で手に入れた宝石を3つ以上売っている状態で最終三部作をクリアすると自動発生。
イデ銀河の「心臓」を見事破壊し、更に犠牲になった者も無事に帰ってきた。
世界は救われて文句なしのハッピーエンドとなって喜び合う主人公達の前に、突然一人の人物が現れる。
それは霊夢、しかも陰陽鉄学園で学生をしていた時の若い姿だった。
「始めまして、そして久しぶり。私はヴィルヘルムと名乗っていた者……そして博麗霊夢であり博麗霊夢ではない者」
驚く主人公達に彼女は自分の正体と目的を明かす。自分は様々な平行世界の霊夢の意識が集まって生まれた存在であり、「間違い」を正す為に世界をループさせて幸せな世界を作り出そうとしていることを。
これまではコズミック・ビーイングの力に阻まれループを実行できなかったが、イデとの戦いで疲弊した今ならば実行できる。
当然だが主人公に協力したラハール達は激怒し、霊夢の集合体=レイムを殺そうとするがその瞬間光に包まれ消えてしまう。
「心配しなくていいわ、ここから離れた場所に転移させただけ。この時の為に作ったコズミック・ビーイングを拒絶する結界を張ったのよ。もっとも、長くは持たないだろうけど」
時間稼ぎできればそれでいいもの、とレイムは事も無げに言い放つ。
ああ、それから……とどうでも良い事を思い出したように手を振るとボロボロになった紫が投げ捨てられる。
「紫ったら戦いを貴方達に任せて私の邪魔をしようとしたのよ。危うく負けちゃう所だったけど貴方が売ってくれた宝石のおかげでなんとかなったわ、ありがとう」
そして主人公達に自分に協力してほしいと言ってきた。
「ねえ、こんな不幸と悲しみが蔓延っているくだらない世界なんて間違っていると思わない? 陰陽鉄学園での生活を永遠に続けたいと思わない? ずっとずっと、皆で楽しく幸せに暮らしたいでしょう?」
レイムはイデと違い悪意で全てを滅ぼそうとしているのではない。ただ皆が幸せに暮らせるように世界全てをリセットして不幸の原因を無かったことにし、もう一度やり直そうと思っているのだ。
確かに、やり直せるならやり直したい気持ちは主人公の中にもある。元の世界の知り合いがこの世界でたくさん不幸になっていた事を知る主人公はレイムの言葉に迷う。
そして……主人公は決断した。
- …嫌だね
「どうして? あの世界ならば、私と貴方だけじゃなく…誰も彼も皆、幸せを抱いて暮らすことができるのに?」
笑いながら主人公は答えた。
「確かに元の世界に未練はある。だけど、俺/私は見過ぎたんだ。この無限に広がる可能性の世界を。
あの学園に宇宙人がいるか? 音よりも早いレースがあるか? 星々を飛び交って冒険ができるか?
この世界は、面白いのさ。俺/私は冒険者だ、こんな所を捨てられるか」
「………でも、」食い下がるようにして、レイムは言う。「少なくとも、あの世界よりも不幸になった人間が沢山いるわ。それは貴方だってわかっているでしょう?」
「確かにこの世界は、『こんなはずじゃなかった』ことだらけだ。だけど──不幸を乗り越え災厄を乗り越え、俺/私達はここまでやって来れた。未来を掴みとれた。
幾多の、決して少なくない犠牲を払って手に入れた未来──その不確定さを恐れ、自分が夢想する幸せな世界に逃避しようだなんて、それはただの子供のワガママだ。
そして、俺/私達はもう大人だ──何時までも子供でいる気はない、よ。学校はもうコリゴリだ」
その言葉と共にレイムは少し黙り…
「そう分かったわ、だったらまずアンタから殺してあげる!」
- ラストバトル、開始
敵のメンバーはレイム+テスタメント四人。
強い、しかし勝ち目はある。イベント「無限の宝石」を見れば分かるように宝石の力には絶大な制限がかかっている。レイムといえど解除は不可能。
そしてコズミック・ビーイングを封じる結界がこの場に貼られている。
コズミック・ビーイングの定義とは?それはただ強さのみで決まるもの、すなわち単体の戦闘能力はベリアルを遥かに下回るのだ
それに対してこちらは主人公+戦闘可能メンバーで戦うことになるのだが、外で戦っていた連中は先程の戦闘でかなり深刻なダメージを負っている。戦闘前に回復ができないので、ヘタをすると回復する間もなくぶち殺されるされる可能性も。幸いにも奴さんのスピードは決して早くないので、わざわざ鈍足キャラを選ばない限りは全滅する前に全快することも可能である。
回復さえしてしまえば後は小細工なしの真剣勝負。ここまででしっかりとレベリングをしておけば、決して倒せない相手ではない。焦ることなく慎重に行動を選択していこう。
- そして幻想は…
勝負に勝った。テスタメントたちは消滅し、レイム自身にも致命的な致命傷を与えた。もう、これ以上の悪巧みはできないだろう。
「何故…………何故なの…………何故なのよおおおおおおおおおおおおおお!」
銀河に響く、レイムの慟哭。その叫びに、応える声があった。
「決まっているだろう」
「勝手に未来に絶望して過去に縛られたあんたが、未来への希望を決して捨てなかったあの子たちに勝てる道理がないものね」
見れば、結界によって弾き飛ばされたコズミック・ビーイングの面々が、レイムの敗北によって綻びが生じた結界を破り、内部に侵入してきていた。
「ゴフッゴフッ、あーひどい目に遭いましたわー」
と、紫にいたっては口から血を吐きながら生き返る始末。お前絶対人間じゃないだろ…
「妖怪ですから…………まぁ、それはさておき」ピッ、と、息絶え絶えで倒れ伏すレイムを指差す紫。
「彼女のことは、私に任せては貰えないかしら?」
「…………何の……つもりよ…………」レイムは顔だけを上げ、睨みつけるようにして紫の方を見た。
「いいえ、別に他意はございませんことよ? 例え本人ではなくても、例え狂っていたとしても、貴方が死ぬのをただただ見てるのは忍びないので。
……貴方も理解したでしょう? 未来がどんなに不確定だったとしても、人は希望を捨てずに生きていくことができるということを。
さて、その上で聞きます。貴方は、もう一度生きたいと願いますか?
決して過去の幻想に縛られること無く、普通の人間として。日々起こる色んな出来事に一喜一憂しながら、生きて行きたいと思いますか?」
「私は…………私は…………」今にも泣き出しそうな声で、「私は…………生きたいッ……普通の女の子として、もう一度、やり直したい…………ッ!」レイムは、答えた。
「……よく出来ました」まるで『母』のような優しい笑みを浮かべながら。紫は、大きなスキマを開けた。
「……この子は私が連れていきます。彼女が、こんな悲しい運命に縛られたりしないような、そんな世界に。
では御機嫌よう。この世界も結構楽しかったですわ──」
そうとだけ言い残して。紫とレイムは、この世界から消えた。
こうして。
この銀河消滅の危機は、完全に去ったのであった──
- 永劫回帰を受け入れる
主人公はレイムの考えに賛同し、世界を巻き戻すことを決断する。
だが仲間達は猛反対。どうしても実行するなら殺しあってでも防いでみせると取り付く島も無い。
「仕方ないわ……残念だけど戦うしかないようね」
この戦闘では主人公とレイム、それから4人のテスタメントがPTメンバーと戦う変則的な戦闘になる。もっともイベント戦闘なので絶対に負けない。
戦いは終わり、邪魔者は全て居なくなった。
「さあ、始めましょう。間違いは修正され失われた全てを取り戻すことが出来る」
だけど、今度も間違えてしまったら?
「その時は…何度でもやり直しましょう。私達の望む世界が生まれるその時まで、何度でも」
真っ白な光に包まれていく中で主人公の意識は世界に融けていった。
長い夢を見ていた気がするが、どんな夢だったかは思い出せない。
ボーっとしているうちにいつのまにか遅刻ギリギリの時間になってしまった。
慌てて飛び出し学校に向かう主人公だったが、通学途中で一人の女の子に出会う。
黒髪に赤いリボンを付けた彼女は、主人公に優しく微笑んだ。
ENDING No.487「また、会えたね」
- その時主人公の服を誰かが引っ張った
「よお、また会ったな」
…小さな男の子だ、でも初対面だ記憶にもないし人違いでは?
「ああ気にするな、オレ様が知ってるのはお前であってお前じゃないしな」
その少年を見たとき女の子の顔色が変わった。
「そんな…どうして」
「貴様オレ様を…オレ様達を舐めているのか?確かに結界は破れなかったが、結界の中から他の世界に移動することは出来る」
「そうそう、所詮アンタの力は人間の範疇に過ぎない。アンタの認識すらできない法則もこの世にはあるのさ、繰り返すばかりで先を見なかったアンタにはね。…それにあの石ころを持ってきたのは私よ?手を打っていないとでも思ったの?」
何時の間にやら、金髪の美女が目の前にいた。
「よくもオレ様をコケにしてくれたな」「よくも私をコケにしてくれたわね」
「「滅びを与えてやろう、完全な滅びを」」
何だ…何なんだ一体何が!?
「言っておくが、もはや輪廻はできんぞ。元凶さえ分かれば手はいくらでも打てる」
「…君を責める気はないの。でもね、もう終わりよ」
その言葉と共に視界は白く染まり…
其の日、ひとつの宇宙が終わった。
繰り返すことも、生まれ変わることもない完全な終わり「ディングエピローグ」
…世界の終わりだ。
- ブロントさん・天子・霊夢・忍者が生存かつ罪の意識から開放されている
「おいィ?何いきなりループさせようとしてるわけ?」
突然、少女の声が響き渡る。さらに空間に光を纏う一匹の獣が乱入する。
アマテラス・・・コズミック・ビーイングの「白野威」だ。
「コズミック・ビーイングか、厄介な。だけど今更そんな獣一匹で・・・」
「問題は厄介か否かではなく、アマ公が怒っているということなんですわ?お?」
そこに現れる銀髪の少女、アルベド・・・いやブロン子。
「裏切る気?」
「最初から言っているはずなんだが?私はお父・・・じゃないブロントさんや天子に幸せになって欲しいだけ。おもえの選択よりも、こいつらの選択の方が高確率で幸せになれると思った(予知)」
アマテラスは人々の信仰心によって力を増す。それが全盛期の姿を取り戻しているということは・・・。
「貴様の存在は、銀河中の知的生命体全てに否定されたというわけだ。アマテラスがあの姿になるのは、それだけのものだ」
「ラハール!?そんな、どうして・・・!?」
「残念だったわね。銀河中があなたの敵であり私たちの味方よ。今のアマちゃんは・・・この宇宙のありとあらゆる存在の力を掛け合わせた程度に強く、全知全能よ」
「そん・・・な」
レイムは崩れ落ちる。今までの計画、その全てが水泡に帰そうとしている。
「・・・レイム。おもえのことは嫌いじゃなかったが、方法を間違えたな。これでは同情もできにい。・・・この私のこの姿こそが『可能性』であることに最後まで気付けなかったお前に未来は無い。やり直すなら一人で・・・ね」
ENDING No.1026「有頂天はかくも遠く」
- 超魔王バールの体力がこの時半分以上だったら)
「笑わせるな、下等生物が」
なんとバールがレイムの張った結界をぶち壊す
「その程度の力で、我を止められると本気で思ったのか?」
「な、なに!?コズミック・ビーイング達の介入を防ぐ結界を壊した!?貴方何者よ!コズミック・ビーイングじゃないの!?」
「あの程度の存在と我を一緒にするな、人間よ」
レイムをあざ笑うかのように言葉を放つ、明らかにいつものバールじゃない、かわいらしいあの顔はどこにもない。
あるのは威圧感を放つ存在感だけだ。
「っく!でもこの宝石があれば」
「無駄だ、その石では我を止められぬ」
バールは主人公にそっと笑いかけ、語った。
「もう、終わらせようギャー、これを終わらせて、ラハール達とリプトンを飲もうギャー!」
「く、貴方に私の目的を潰させてたまるもんですかー!!」
「哀れなり、人間よ」
バールは彼女の持つ宝石を触れもせずに破壊し、彼女を赤ん坊に変えた。
「紫ちゃん、これでいいギャー?」
「はい、ありがとうございます」
何がおきたのかさえわからない主人公、目を開いたら全てが終わっていたのだ。
主人公がわかったことは、まだ見せていないバールの真の力で事態を収めた、それだけだ。
いつのまにか復活していた紫に赤ん坊を渡すと静かに宣言する。
「我は超魔王バール」
その存在は全てを無に返す化身、次元の支配者であり、上位世界をかつて支配した超魔王。
「我を超える存在など・・・無だ」
虚空に響く声に、全ての存在が恐怖した
Ending No.59666892843619「超魔王バール」
- 虚空の使者の場合
「くだらんな」
主人公はそう答えた。世界がいくつもあるように、人の生き方もまた、その世界ごとに変わっていく。
そんなものは今まで何度も見てきた。
異なる世界で異なる生き方をしている自分を彼は何度も見てきた。
愛する人と平和に暮らす自分も、外道に墜ち、正義の味方に倒される自分も。
そして、数多の世界で様々な人々も見た。
永遠の輪廻の中で生きる事を選んだ少女も、その輪廻を解き放つ決意をした少女も。
変わらない世界など、ただの子供の我儘でしかない。
ずっと子供でなど、いられない。その答えは、始まりの世界で彼と彼女が出してくれた。
「その答えをお前は……先の見えない未来など無意味だと嗤うのか」
静かな怒りと共に主人公は銃神を呼び出した。
「ディス・レヴ…オーバードライブ!!」
「今更、そんな銃神で私は……そんな、この力は!?」
「俺がお前の様な存在がいるのに、ただ手をこまねいているだけだと思っているのか?
イデの銀河に満ちた負の無限力を可能な限り回収した。
イデの銀河が持つ全体量からすれば大したものはないが……お前と戦うのならば充分だ。
さあ、虚無に消え去れ……この無限光の中で!!」
今、最後の戦いが始まる!!
- 遥かなる戦い、開幕
ほぼ「…嫌だね」ルートと同じだが、主人公がディス・レヴで無限力を回収したお陰で、戦闘可能メンバーが回復した状態で戦いに挑む事が出来る。
え?あれだけ凄そうに言ってそれだけ?とか言わない。
- 『始まりの男』たる戦士の魂を継いでいる
「確かに…この世界で犠牲になった人たちは多い。
やり直せば、その犠牲も減らせるかもしれない。
だけど、それでもやり直しなんてさせはしない!」
「な…何故…!?」
「いくつもの悲しみや絶望、俺たちはそれを乗り越えて!戦って!笑い合って!手を取り合って!そしてここにいる!
それをただ間違いの一言で無かった事にされてたまるかよ!!」
倫理が崩壊したあの時代から使い続けてきたベルトを腰に巻き、何千、何万と繰り返してきた戦いのための構えを取る。
「あんたは…一体…!?」
「この世界が望んだ、仮面ライダーだ!」
そして最終決戦の火蓋は落とされる。
「さぁレイム、お前の罪を数えろ!変身!!」
- 「ある男」の魂を受け継いでいる
「……今朝、路地裏で犬の死骸を見つけた」
「?」
「腹にタイヤの跡がついていた。この街は俺を恐れている。俺に素顔を見られたからだ」
「主人公?」
「この街の通りはドブも同然だ。しかも流れているのは人の血。
クズどもが全員溺れ死んじまえば、いっそすっきりするだろうに」
「主人公? あなた、何を――?」
「終いには天に向かって叫ぶだろう。『助けてくれ!』と。見下ろして俺は答える――」
だが、世界にパターンなどない。ただ無意味な模様に、それぞれが自分の妄想を投影しているだけだ。
この最低の世界を創ったのは、形而上学的な超越力じゃない。
友達が犯罪者になったのは神の仕業じゃないし、クラスメイトをareして殺したのも神なんかじゃない。
俺たちだ。俺とお前、人間だ。人間の仕業だ。
だから、俺は無意味な白紙の世界に自分の考えを叩きつける。
お前の願望なぞ知ったことじゃない。
それが――ロールシャッハだ」
「ど、どうしてわからないの!? もっと幸せな――みんなが喜ぶ世界が手に入るのに!」
「知ったことか。お前の言う『永劫回帰』とやらが本当に幸福なのだとしよう。
だが、俺にとっては誰かから押し付けられた幸福より、自らの手で選択した不幸の方がマシだ」
「く、狂ってる……! 主人公、あなた――狂ってるわ!!」
この場にはコズミック・ビーイングを拒絶する結界が張られている。
つまり目の前の『何か』も、自分も、コズミック・ビーイングではない。
だがそれは、自分がこの存在によって殺される可能性がある、という事でもある。
恐慌状態に陥り、主人公へと決戦を挑まんとするレイム。
その耳に、死の間際、血に濡れた唇で紫が囁いた言葉が蘇った。