悪意の顕現、善意のいくえ不明

Last-modified: 2011-05-12 (木) 12:26:21

シナリオ/次元世界の旅のイベント。
発生条件:覇王裂昂をクリアし、ブロントさんを保護する

 

星宮の聖石

ブロントさんは無事に帰ってきた。
だが、その心は自分を責めるネガネガでいっぱいだった。ギルドの面々は彼を心配して、無理にクエストに誘うことは無かった。しかし、その善意は逆にブロントさんを追い詰める。
「やっぱり、俺は要らナイトなんですかねぇ・・・」
「駄洒落を言える余裕があるなら素材ツアーにでも行ってみない?」
「もちろん無理にとは言いませんが・・・」
「いやダメよ!今のブロントさんは無理にでも連れていくわ!」
そう言って、テンシ、サナエ、レイムにブロントさん、それから主人公を交えた5りは孤島まで赴いた。3りは、ブロントさんが少しでも気分転換になればと考えたのだ。
アプケロスと戯れていた一行。しかし、目を離した間にブロントさんが『それ』を見つけたのは、偶然か必然か。『聖石・キャンサー』・・・星宮の名を冠する十三の聖なるクリスタルの一つである。
突如、ブロントさんは異形の怪物へと姿を変えた。『キングベヒんモス』・・・間違い無く、そういう名の怪物に。
何が何だか分からないまま、一行は異形の動きを封じるため攻撃、そして。
異形・・・いやブロントさんは元の姿に戻った。すぐにジャッジが現れてブロントさんの傷を癒してくれた。
「『聖石』がこんな所に落ちていようとはね、これも運命かしら」
いつの間にかそこにいた、天使ユカリ。テンシが前へ出て問う。
「・・・あなたは何か知っているの?」
「それは色々と曰く付きの代物ですから。もっとも今回は不完全な発動だった事が幸いしましたね。『連中』の現世への顕現を防ぐ事も我々の役目の一つですから」
「それってつまり、あなたがもっとしっかりしていれば、ブロントさんはこんな目に遭わずに済んでいたってこと?」
「・・・忙しい身なのでね、失礼いたしますわ……ああ、そうそう」
そう言って振り返ると。
「ねえ…ブロントさんといったかしら?一つ忠告してあげる。貴方がそれを持っているということは貴方はそれに選ばれたということ、いずれ必ず貴方がそれを使う機会は来るわ。でも使うかどうかはあなた次第よ。自らの道は自らが決めることが出来る、それが人の持つ力なのだから」
「……何が言いたいのかさっぱりわからない不具合。わかりやすい説明を心がけるべきそうすべき」
「あら、未知は恐れと同時に喜びでもありますのよ? ついでにそこの貴方、これは貴方が持っているのが良さそうね」
そう言って聖石をこちらに投げてよこすと天使は空間の裂け目に消えていった。
・・・この出来事は、'絶大な力を持つ異形の存在『ルカヴィ』''・・・未だその真の力を発揮していない彼らとの人類にとって始めての接触であった。
そして、テンシとユカリの因縁のきっかけでもあった。