Intermezzo:Chapter5

Last-modified: 2012-12-20 (木) 21:00:35
 
 

 

あまりに早すぎた第二次リンクス戦争の終焉

 

安堵と荒廃への憂いに浸る間もなく、それは突如として起きました
ワンダフルヘヴンより地上に向けて発射された大型ミサイルの雨
同時に、オープンチャンネルを介して、ワンダフルヘヴンから一つの声明が表示されます

 

『I'm Administrator』

 

私達がワンダフルヘヴンと呼ぶ遺構を制御していた存在「管理者」
それは管理者から、人類への明らかな宣戦でした

 

「秩序を乱す全ての勢力の排除」
「戦力を失い、平らかになった人類を、適切な判断の下、再び管理・再生する」
「そうしなければ、人類は何れ死滅する」
「修正が必要」

 

そう謳い上げ、滅びを指摘する集積回路と、それによる絶対的な秩序の施行
最早、企業、紛争どころではなく、人々は諦観か恐怖か 二択を強いられました

 

ですが、それに抗ったのは、管理者が滅びを是とする者
各々の理由が為に戦い続けた、後がない者達

 

…きっと、リンクス戦争の頃からそうだったのでしょう
秩序を打ち崩すのは、常にイレギュラーと呼ばれる存在でした

 
 

―比那名居 天子の回想―

 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

世界移動シナリオ-ARMORED CORE Paradise of Stain編のイベント

Intermezzo:Chapter5

 
 

「――結局、曖昧な理想だけじゃ、駄目だった。
 …理想を謳っても、やっている事は企業の戦争屋と変わらない。
 …私が何より疎っていた彼らと、なんら変わらなかったの」

 

「…」

 

「私達では世界を変えることなどできなかった
 リンクス戦争で疲弊した世界を徒に荒廃させるだけだったわ」

 

「……。
 ……私は、そうは思っていません」

 

「……」

 

「もし、今までの事が起きなかったら、
 私はきっとクレイドルに籠ったまま世界の実情も知らず、怠惰に腐り果てるだけだった。
 DRAKやリンクス戦争、ワンダフルヘヴン… それらを通じて、私は貴女と向かい合えるんだって信じています」

 
 
 

「世界を変える事など不可能なのかもしれません…でも、そこに遺した意思だけは違う。
 それだけは無駄ではならないと信じたいんです

 

「…変わった人ね、貴方は」

 

「話してくれるアリスさんも相当だと思います。私なら心が折れてますよ」

 

「……言うなあ」

 
 

≪VOBの動作不良!? くそっ! こんな時に……何のための整備だ!≫

 
 

「…!
 あのニュース中継に写ってるのって…!」

 

「管理者の疑似ネクストと…No.31のリンクス…」

 
 

≪VOBが破損した以上、残りは自力で接敵するしかないわ。チャージ光を見計らいながら回避、そのまま接敵して!
 ……絶対に、死ぬんじゃないわよ……!≫

 
 

「……形は違っても、今も、彼女は戦っているのね」

 

「あのネクストのオペレーターは…?」

 

「知り合いよ。今、世界を変えようと戦っているリンクスの相方。
 ……存外、貴方の言う事も突飛じゃないのかもしれないわ」