キャラ攻略/フランドール・スカーレット/エンディング

Last-modified: 2013-01-19 (土) 16:48:53


エンディング一覧

TUREEND『恋の迷路から抜け出て』

  • 『タイムマシン起動』未来に留まる事を選択する。
     
    その言葉を聞いて、フランが目を見開いた。
    その選択の意味を噛み締め、喜びの感情を示すのか、それともいけないものと否定するのか、そう、迷っている様だった。
    反応が返る、それよりも前にPCは彼女を抱きしめた。そして、告げる。フランが「好き」だと。
    「好き」という言葉に体を震わせた後、フランがぎこちない動きで、手をPCの背に回した。
    強い感情が籠った息を吐いて、たどたどしく言葉を紡ぐ。
     
    「言いたい事が、あるの。聞いてくれる?」
    いいぞ。
     
     
    「……勉強、頑張る。お姉さまなんて目じゃないくらい、学年トップ狙えるくらい、頑張る」
    うん。
    「それ以上に、みんなと楽しく過ごす。今までふいにしてた学校の、陰陽鉄学園の生活を、一生懸命頑張って楽しむ」
    うん。
    「最後に。――貴方がここに残ってよかった、自分の選択は間違ってなかったって、最後まで思えるように、頑張る」
    ――うん。
    「頑張るよ。誰の為でもなく、私自身と貴方の為に」
     
    「だから――」
     
     
    「私とずっと、一緒にいてくれる?」
     
     
    返答に迷いはない。
     
     
    そして答えを聞いたフランが、PCの手を掴んだ。
    彼女を暗がりから引っ張り上げてくれた最愛の人の手を、今度は彼女から引っ張る。
    向こうで手を振りながら祝福している、彼女と、PCを待つ人達への下へと。
     
    繋がる腕の体温を感じながら。

TRUEEND+『She got married, and then there were none.』

  • TUREEND後のおまけイベント
     
     
    Ten little Indian boys went out to dine;
    (10人のインディアンの少年が食事に出かけた)
    One choked his little self and then there were nine.
    (ひとりがのどを詰まらせて、9人になった)
     
    Nine little Indian boys sat up very late;
    (9人のインディアンの少年がおそくまで起きていた)
    One overslept himself and then there were eight.
    (一人が寝過ごして、8人になった)
     
    Eight little Indian boys travelling in Devon;
    (8人のインディアンの少年がデヴォンを旅していた)
    One said he'd stay there and then there were seven.
    (一人がそこに残って7人になった)
     
    Seven little Indian boys chopping up sticks;
    (7人のインディアンの少年が薪を割っていた)
    One chopped himself in half and then there were six.
    (一人が自分を真っ二つに割って、6人になった)
     
    Six little Indian boys playing with a hive;
    (6人のインディアンの少年が蜂の巣にいたずらしていた)
    A bumblebee stung one and then there were five.
    (蜂がひとりを刺して、5人になった)
     
    Five little Indian boys going in for law;
    (5人のインディアンの少年が訴訟を起こした)
    One got in Chancery and then there were four.
    (一人が裁判所にいって、4人になった。)
     
    Four little Indian boys going out to sea,
    (4人のインディアンの少年が海に出かけた)
    A red herring swallowed one and then there were three.
    (一人が燻製のニシンに飲まれ、3人になった。)
     
    Three little Indian boys walking in the zoo;
    (3人のインディアンの少年が動物園を歩いていた。)
    A big bear hugged one and then there were two.
    (大熊が一人を抱きしめ、2人になった。)
     
    Two Little Indian boys sitting in the sun;
    (2人のインディアンの少年が日向に座った)
    One got frizzled up and then there was one.
    (ひとりが陽に焼かれ、一人になった。)
     
    One little Indian boy living all alone;
    (一人のインディアンの少年は一人ぼっちで暮らしていた)
    He got...
    (彼が…)
     
     
    え、その先を当ててみよう?
    ……うん、聞かせて。
     
    ……。
     
    ぶっぶー。残念。
    「首を吊って誰もいなくなった」のはアガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』よ?
     
    先の詩の続きはね……。
     
     
    One little Indian boy living all alone;
    (一人のインディアンの少年は一人ぼっちで暮らしていた)
    He got married, and then there were none.
    (彼が結婚し、そして誰もいなくなった)
     
    どちらの詩でもインディアンの男の子は最後は孤独になる。でも男の子は首を吊ったのではない。
    誰かと結ばれる事で、一人じゃなくなったの。
     
     
    ……そう、今の私みたい。
     
     
    いけない、もう時間みたい。
     
    はやくいきましょうあなた
    お姉さま達が待ってるわ。
     
     
    ……うん。
    いっぱい、いっぱい、幸せになろう!
     
     
    One little Girl living all alone;
    (一人の少女は一人ぼっちで暮らしていた)
    She got married, and then there were none.
    (彼女が結婚し、そして誰もいなくなった)
     
    flw.jpg
     

GOODEND 『時間の壁をぶち壊して』

 
 

それは、遠い昔の約束。

 
 

「……帰っちゃうの?」

 

……うん。

 

「……」

 

すまない。でも、俺はこの時代にとって、過去の人間だ。ここに長居しちゃいけない。
……本当に、ごめん。

 

「わかった。――そのかわり約束、して」

 

 

「もし、お兄さんが過去(いま)に戻っても、いつか、未来(ここ)にもう一度来るって」

 

「もう一度、私達の処に、帰ってくるって……!

 

……わかった。

 

「本当? 絶対だよ! 破ったら、こっちから迎えに来て、引っ張り出すからね!?」

 

ははは、最近まで引きこもってたフランが「引っ張り出す」、かぁ。
……わかった。その時はもう一度そっちに行く。約束だ。

 

「忘れないでね。……待ってるから!」

 

「(PC名)!」

 

それは、未来であり、彼にとっては過去である約束。

 
 
 

あれから、何年もたった。
PCは陰陽鉄学園を卒業、内定していた職業に就き、慌ただしい日々を過ごしていた。
余暇も残業に忙殺され、色の浮いた話の一つもない。社会の歯車の一部の一部として、せっせと働く日々。
社会人であるが故、当然の義務であろうが、PCはどこか胸に空虚な想いを宿していた。

 

これが、自分が本当にやりたかった事だったのだろうか。
……自分は、何故こんなにも虚しく思っているのだろうか。
……わからない。
(ブロントさんや汚忍などの場合、天子が結婚、メディスンや両親と疎遠になりがちになっているなどの背景が語られる)

 

仕事の帰り道、ボドボドになりながら夜道を歩くPC。
今日もリボビタンB(ブロント)のお世話になりそうだ。
ため息を吐きながら、もう一度気合いを入れる。ここでへばっては企業戦士の名折れである。
企業戦士の戦いは、終わることをしらない。
喝を入れながら夜道を歩き続け、公園を差しかかる。

 

その時だった。

 

目の前の空間が歪んだ。

 

!?

 

何事だとPCが身がまえた瞬間、歪みはまるでガラスを叩き割ったかのように砕け散る。

 

うおあー!?

 

空間が砕けた(?)衝撃で吹き飛ばされるPC。
あちこちを痛めながら、起き上がると目の前に、一台のバイクが鎮座していた。
その傍らには黒いヘルメットにライダースーツを着た女性の姿が。

 

――もしかして、巷で噂の首なしライダーってやつか……!?

 

最近、ネ実市で黒いライダースーツを着た首なしのライダーが夜の街を騒がせているという噂を聞いた。その時はくだらない与太話だろうと一蹴したがまさか本当だったのか?
逃げるべきなのだろうが、先ほどのダメージと日々の疲労で逃げるのは難しい。
それでも、と体を無理やり動かすPCを感慨深げに見つめながら(主観)、ライダースーツの女はヘルメットを脱ぎ捨てた。

 

ヘルメットの中に詰め込まれていた金髪のサイドテールが勢いよくたなびき、街灯の光に照らされ輝く。
その女は首なしライダーではなかった。しかし、PCにとってはそれ以上に驚くべき相手だった。

 

大人びているがそれでもややあどけなさが残る顔立ち。
紅い瞳、黄金色の髪。
ライダースーツさえなければどこかの深窓の令嬢と勘違いしてしまうかもしれない。

 

年齢は自分と同い年か、それより下回っている程度か。
しかし、その女性はまぎれもなく、フランドール・スカーレットであった。

 

ふ、フラン……?

 

その言葉に目を潤ませ、フランはPCの胸に勢いよくダイブした。

 

ぐえっ

 

押し倒され、背骨にいささかのダメージを負うPC。
そしてそのPCの顔を、半泣きが鬼になりながら覗き込むフラン。

 

「約束、覚えてる? お兄さん。」
や、やくそく……

 
 

「もし、お兄さんが過去(いま)に戻っても、いつか、未来(ここ)にもう一度来るって」

 

「もう一度、私達の処に、帰ってくるって……!

 

……わかった。

 

「絶対だよ!? 破ったら、こっちから迎えに来て、引っ張り出すからね!?」

 
 

うん、覚えてる。そんなんだったな……。

 

「あんまりにも遅いから、迎えに来たの。お姉さまの会社が作ったタイムマシンに乗ってここまで」
どうやらあのバイクはタイムマシンだったようだ。確かにバックトゥザフューチャーに出てきそうなデザインだとは思うがどこもおかしくはない。

 

というか、分かってたのか。こっちの様子。

 

「そう感じた。だから来た」

 

そうですか、予感すごいですね。

 

「それほどでもない」

 
 
 
 
 

それから少しの時間が経って、PCは未来のスカーレット財閥が作ったタイムマシンに乗り込んでいた。
「準備はできた?」

 

前席のフランがPCに問いかける。

 

大丈夫だ。問題ない!

 

「……そう。じゃあいくよ!」

 

「もう、コンティニューはさせないから!」

 
 

時間の波を超えて、遠い約束は果たされる。
タイムマシンが起動し、フラン達が未来に旅立った後には、夜風にあおられ、塵紙が公園を転がっていた。

NORMALEND 『未来へ刻む想い』

PCはタイムマシンを起動させ、現代への帰路に就く。
色々あったが、にとりたちにはいい土産話ができた。一体、どんな反応を見せるのだろう?
楽しみで仕方がない。

 
 

――……。

 
 

しかし、呟くPCの表情は憂かず、心中には晴れない靄が掛っていた。

 
 

あれでよかったのだ。
姉妹の仲は元に戻り、フランは学校に通えるようになった。
それでいいじゃないか。何を悔いているのだ自分は。

 

なんで。
……なんで、別れる前の彼女の表情が脳裏にこびり付いて離れない?

 

自分には帰る場所があって、たった今、そこに戻る。本来、居続けるべきではなかった。それでいいじゃないか!

 
 
 

『また、逢えるよね? ……もう、逢えないなんて、ないよね?』
『待ってるから、未来(ここ)で。ずっと! ずっと、待ってるから!』
『だから……』

 
 

ああ、だから……

 
 

『その時は……』

 

もう一度、遊ぼう。
その時には、絶対に君を泣かせたりしないから。

 

……約束だ。
必ず叶えに行く。

 

遠き未来に想いを馳せ、PCは時間の波を征く。
交わされた淡い約束を胸に抱きながら。

BADEND 『Ordeal by Innocence』

  • フランドールの好感度が最大値の状態で問題を解決せず、現代へ帰還した場合発生する。
     
     
    BADENDなので格納
     

    「…なんで?」

     

    心を閉ざした少女が漸く拠り所として見つけたモノ。
    10年前からわずかに残された思慕は、彼と関わる内に、
    興味から確かな恋慕と成った。

     

    両親の死、実の姉とのすれ違いから、
    乾かせる彼女に心を痛ませ、
    少年は彼女の為に心を折った。
    その筈だった。

     

    「なんで、私から遠ざかるの?」

     

    上手くいく筈だった。
    努力はした、他人の力も借りた、できるだけやった。
    でも無駄だった。全て。何もかも。一切合財。
    招いたのは、余計に拗らせるだけの虚しい結果だった。

     

    タイムマシン、本来帰るべき存在、ここにいてはいけない。
    諦観と自棄から、そう言い訳し、逃げるしかなかった。

     

    「ねえ、なんで私から逃げるの?
     …一緒にいてくれるって、嘘だったの?」

     

    遊び飽きた玩具を放り投げた様な中途半端な対応が、彼女を狂わせていく。
    壊れかけていた、彼女の心を。

     
     

    「なんで、こうなると知っていて、私に優しくしたの……?」

     
     
     
     
     
     
     
     

    この人も、お姉様(あいつ)と同じだった。

     
     
     
     
     
     
     
     

    突然、目が覚めた。
    薄暗い密室。罅割れた部屋。
    何が起きたのか。声も出ない。

     

    ……タイムマシンに向かった筈ではなかったのか。

     

    視界の先、自分の上には
    泣き笑いで満面の笑みを浮かべた少女が跨っている。
    血塗れの少女が。

     

    その瞳は、何処までも暗く昏かった。

     
     
     
     

    吐き」

     
     
     
     

    何が起こったのか理解するよりも前に、血に濡れた手が首を絞めた。

DEADEND 『She went out and hanged herself and then there were none.』

  • フランドールのストレス値が限界まで溜まった状態で問題を解決せず、現代へ帰還した場合発生する。
     
     
    DEADENDなので格納

    Ten little Indian boys went out to dine;
    (10人のインディアンの少年が食事に出かけた)
    One choked his little self and then there were nine.
    (ひとりがのどを詰まらせて、9人になった)

     

    Nine little Indian boys sat up very late;
    (9人のインディアンの少年がおそくまで起きていた)
    One overslept himself and then there were eight.
    (一人が寝過ごして、8人になった)

     

    Eight little Indian boys travelling in Devon;
    (8人のインディアンの少年がデヴォンを旅していた)
    One said he'd stay there and then there were seven.
    (一人がそこに残って7人になった)

     

    Seven little Indian boys chopping up sticks;
    (7人のインディアンの少年が薪を割っていた)
    One chopped himself in half and then there were six.
    (一人が自分を真っ二つに割って、6人になった)

     

    Six little Indian boys playing with a hive;
    (6人のインディアンの少年が蜂の巣にいたずらしていた)
    A bumblebee stung one and then there were five.
    (蜂がひとりを刺して、5人になった)

     

    Five little Indian boys going in for law;
    (5人のインディアンの少年が訴訟を起こした)
    One got in Chancery and then there were four.
    (一人が裁判所にいって、4人になった。)

     

    Four little Indian boys going out to sea,
    (4人のインディアンの少年が海に出かけた)
    A red herring swallowed one and then there were three.
    (一人が燻製のニシンに飲まれ、3人になった。)

     

    Three little Indian boys walking in the zoo;
    (3人のインディアンの少年が動物園を歩いていた。)
    A big bear hugged one and then there were two.
    (大熊が一人を抱きしめ、2人になった。)

     

    Two Little Indian boys sitting in the sun;
    (2人のインディアンの少年が日向に座った)
    One got frizzled up and then there was one.
    (ひとりが陽に焼かれ、一人になった。)

     

    One little Indian boy left all alone;
    (1人のインディアンの少年が後に残された、)
    He went out and hanged himself and then there were none.
    (彼が自分の首を吊り、そして誰もいなくなった。)

     
     
     
     

    『こんばんわ、ニュースの時間です。』

     

    『本日の午後3時、スカーレット財閥総裁、レミリア・スカーレットさんの妹であるフランドール・スカーレットさんが、自室で首を吊った姿で発見されました。』

     

    『天狗ポリスは遺体の状況や、自室の様子から自殺の可能性が高いとみて捜査しています。』

     

    『遺族や関係者の話ではフランドールさんは精神に大きな問題を抱えており、それが今回の――』

     
     
     
     

    One little Girl left all alone;
    (1人の少女が後に残された、)
    She went out and hanged herself and then there were none.
    (彼女が自分の首を吊り、そして誰もいなくなった。)